JP3529335B2 - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents
液体燃料燃焼装置Info
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Description
に係り、更に詳しくは、燃焼盤の底部コーナー近傍にお
ける燃焼盤の熱負荷の低減、及びそこでの火炎の良好な
燃焼を図ることができる液体燃料燃焼装置に関する。
料燃焼装置として、燃焼室が平面視で略円形状となるバ
ーナーが知られている。しかしながら、このようなバー
ナーでは、その周囲に配置される熱交換器が平面視略長
方形状であった場合に、当該熱交換器への伝熱が不充分
となる等の不都合がある。そこで、このような不都合を
改善すべく、本出願人は、図5及び図6に例示されるよ
うに、燃焼室が平面視で略偏平状すなわち略長方形状と
なるバーナー50を提案した(特願2000−1800
41号等)。このバーナー50は、外側に位置する燃焼
室外筒52と、この燃焼室外筒52の内側に隙間を隔て
て設けられた有底筒状の燃焼盤53と、当該燃焼盤53
の内側略中央に設けられた気化筒55と、この気化筒5
5の下方に微細な隙間Cを隔てて設けられた飛散リング
56と、気化筒の55の近傍に延びる点火装置57と、
気化筒55の内部に空気を供給する送風機58とを備え
て構成されている。ここにおいて、気化筒55を除く燃
焼盤53の内部空間が液体燃料を燃焼させる燃焼室60
として機能する。また、燃焼室外筒52と燃焼盤53と
の間に形成される隙間は、気化筒55の内部で気化した
液体燃料と送風機58からの空気とが混合した混合気が
通過するガス室62となる。なお、燃焼盤53の底壁5
3Aの略中央には、穴部63が形成されており、この穴
部63は、気化筒55の内部からの前記混合気をガス室
62に通すことができるようになっている。更に、燃焼
盤53の底壁53A、並びに、平面視長手方向に沿う長
辺側側壁部53B及び同短手方向に沿う短辺側側壁部5
3Cには、それぞれ略全域に多数の炎孔65A,65
B,65Cが形成され、これら炎孔65A〜65Cから
ガス室62を経た前記混合気が燃焼室60内に噴出され
る。
の内部に燃料供給管67から液体燃料が供給されると、
当該液体燃料が気化筒55と飛散リング56との間の隙
間Cから燃焼室60に向かって飛散され、この飛散され
た液体燃料を点火装置57で着火することによって噴霧
燃焼が行われる。そして、この噴霧燃焼の燃焼熱で気化
筒55が加熱され、これにより、当該気化筒55の内部
の液体燃料が気化される。この気化された液体燃料は、
送風機58によって気化筒55の内部に供給された空気
と混合され、この混合気がガス室62を経て燃焼盤53
の各炎孔65A〜65Cから燃焼室60内に噴出され、
前記噴霧燃焼の火炎により気化燃焼が行われる。
ーナー50にあっては、図7に模式的に示されるよう
に、燃焼盤53の底壁53Aと各側壁部53B,53C
との境界となる底部コーナー53Dの近傍における底壁
53Aの炎孔65Aと、同各側壁部53B,53Cの炎
孔65B,65Cとは、それらの軸線が略同一平面上で
それぞれ交差する位置に設けられている。このため、気
化燃焼時において、燃焼盤53の底部コーナー53Dの
近傍では、底壁53Aの炎孔65Aで発生する火炎F1
と、側壁部53B,53Cの炎孔65B,65Cで発生
する火炎F2とが衝突して相互に重なり合ってしまう。
この重なり合った火炎F1,F2は、重なり合わない火
炎に比べて燃焼盤53側に存在することになって、その
部分の燃焼盤53の熱負荷が大きくなり、バーナー50
の機器寿命が低下するという問題がある。また、二火炎
が重なり合って一火炎になることで、各炎孔65A〜6
5Cからの気化燃料の噴出量に対する火炎表面積の割合
が低下し、火炎F1,F2の中心部では、酸素不足状態
での燃焼となり、ススが発生し易くなるという問題もあ
る。
て更にこれを改良したものであり、その目的は、燃焼盤
の底部コーナー領域における燃焼盤の熱負荷を低減する
ことができるとともに、そこでの火炎の燃焼を良好にす
ることができる液体燃料燃焼装置を提供することにあ
る。
め、本発明は、燃焼室内に設けられた気化筒から前記燃
焼室に飛散された液体燃料を着火して噴霧燃焼を行い、
この噴霧燃焼の燃焼熱で前記気化筒を加熱することで、
当該気化筒内の液体燃料を気化し、当該気化した燃料を
有底筒状の燃焼盤の底壁及び側壁部に形成された多数の
炎孔から前記燃焼盤内に噴出させて気化燃焼を行う液体
燃料燃焼装置において、前記燃焼盤の底部コーナー近傍
に位置する底壁側炎孔と側壁部側炎孔は、それらの軸線
が略同一平面上で交差しない位置に設けられる、という
構成を採っている。このような構成によれば、気化燃焼
時において、燃焼盤の底部コーナー近傍では、底壁の炎
孔で発生する火炎と側壁部の炎孔で発生する火炎との衝
突を回避することができ、各火炎を燃焼盤から適正距離
離れた位置で燃焼させることができ、燃焼盤への熱負荷
を低減することができる。しかも、各火炎が重なり合わ
ずに独立した状態で燃焼するため、火炎の中心部でも酸
素不足になりにくく、ススの発生を抑制することができ
る。
くとも最外周位置の炎孔及び前記側壁部の少なくとも最
下端位置の炎孔は、これら炎孔の軸線が略同一平面上で
それぞれ交差しない位置に設けられる、という構成を採
っている。
は、液体燃料を着火することによって行われる燃焼を意
味し、「気化燃焼」とは、気化した液体燃焼を空気と混
合することにより得られる混合気を着火することによっ
て行われる燃焼を意味する。
は、平面視長方形状、同楕円状、同小判状、同菱形状、
同瓢箪形状等に例示される形状を含む概念として用いら
れ、平面視真円状、同正n角形状等の形状を除く概念と
して用いられる。
ながら説明する。
置としてのバーナーの概略斜視図が示され、図2には、
図1の概略断面正面図が示されている。また、図3に
は、図1の概略平面図が示されている。これらの図にお
いて、バーナー10は、灯油等の液体燃料を燃焼させる
燃焼部11と、燃焼部11の下方に設けられ、当該燃焼
部11に空気を供給する送風機12とを備えて構成され
ている。
の燃焼室外筒14と、この燃焼室外筒14の内側に設け
られた有底筒状の燃焼盤15と、燃焼盤15の内側略中
央に設けられた釣鐘型の気化筒16と、この気化筒16
の下方に設けられた飛散リング18と、気化筒16の近
傍に延びる点火装置20とを備えて構成されている。こ
こにおいて、気化筒16を除く燃焼盤15の内部空間が
液体燃料を燃焼させる燃焼室22として機能し、この燃
焼室22は、平面視において、長手方向と短手方向を有
する略長方形状となっている。
には、気化筒16の内部に向かって延びる送風筒24が
連設され、当該送風筒24の下側に連なる送風機12か
らの空気を気化筒16の内側に送り込めるようになって
いる。前記燃焼盤15は、燃焼室外筒14の底壁14A
及び周壁14Bよりも若干に内方に隙間を隔てて配置さ
れ、この隙間は、後述するように気化した液体燃料と空
気との混合気が通過するガス室25となる。また、燃焼
盤15は、底壁15Aと、平面視長手方向に沿う長辺側
側壁部15Bと、平面視短手方向に沿う短辺側側壁部1
5Cとによって構成され、これら底壁15A及び各側壁
部15B,15Cには、それぞれ多数の炎孔26A,2
6B,26Cが形成されている。これら各炎孔26A〜
26Cは、ガス室25からの前記混合気を燃焼室22内
に噴出可能に設けられている。なお、図1においては、
図面の錯綜を回避するために、炎孔26A〜26Cの記
載を部分的に省略することを了解されたい。なお、底壁
15Aの略中央には、図2に示されるように、前記送風
筒24が通過するとともに、気化筒16の内部の混合気
をガス室25に送り込む穴部27が形成されている。
5B,15Cとの境界となる底部コーナー15Dの近傍
に形成された炎孔26A及び炎孔26B,26Cは、図
4に示されるように、それらの軸線が略同一平面上でそ
れぞれ交差しない位置に設けられており、底部コーナー
15Dにおける各炎孔26A〜26Cからの火炎F1,
F2の重なり合いが阻止されるようになっている。な
お、底部コーナー15Dにおける火炎F1,F2の重な
り合いを阻止できれば、底壁15Aの最外周位置の炎孔
26A及び各側壁部15B,15Cの最下端位置の炎孔
26B,26Cのみについて、各軸線が略同一平面上で
それぞれ交差しない位置に設けてあれば足りる。
で、燃焼盤15の底壁15Aに対して隙間を隔てて配置
されており、その内側上方には、燃料供給管32から液
体燃料が供給される燃料拡散体33が設けられている。
これら気化筒16及び燃料拡散体33は、共通の回転軸
35によって支持されており、当該回転軸35に連なる
モータ36によって共に回転可能となっている。燃料拡
散体33は、その下端側に液体燃料の受け部33Aが設
けられており、当該受け部33Aで燃料供給管32から
の液体燃料を一旦受け取るようになっている。なお、燃
料拡散体33の上端と気化筒16との間には、微細な隙
間C1が形成されており、これによって、燃料拡散体3
3が回転すると、燃料拡散体33の内側の液体燃料が隙
間C1を通って外側に噴出するようになっている。前記
飛散リング18は、気化筒16の下側に微細な隙間C2
を隔てて配置されており、当該隙間C2から、気化筒1
6内の液体燃料が燃焼室22に向かって噴出可能となっ
ている。
略するが、図示しないスイッチを投入すると、前記モー
タ36の駆動によってファン38が回転し、吸入した空
気を気化筒16の内部に直接送り込めるようになってい
る。なお、送風機としては、前述した軸流式のものに限
定されずに、遠心式、斜流式、或いは横流式のもの等を
採用してもよい。また、本実施例においては、ファン3
8及び気化筒16は、共通のモータ36によって回転駆
動されるが、別個のモータでそれぞれを回転させてもよ
い。
について説明する。
モータ36が駆動し、送風機12のファン38が回転し
て、燃焼部11側への空気の供給が開始するとともに、
気化筒16及び燃料拡散体33が同時に回転する。する
と、燃料拡散体33の回転によって、燃料供給管32か
ら燃料拡散体33の受け部33Aに供給された液体燃料
が、その上端と気化筒16との間に形成された微細な隙
間C1から噴出され、気化筒16の内周を伝って飛散リ
ング18との間に形成される隙間C2から燃焼室22に
飛散される。この飛散された液体燃料は、点火装置20
で着火されて噴霧燃焼が開始する。このように噴霧燃焼
が開始すると、その燃焼熱によって気化筒16が加熱さ
れ、気化筒16の内部の液体燃料が気化する。そして、
当該気化した燃料は、送風機12から気化筒16の内部
に供給された空気と混合して混合気となり、当該混合気
がガス室25を通って燃焼盤15の各炎孔26A〜26
Cから燃焼室22に噴出され、既に発生している噴霧燃
焼の火炎によって気化燃焼が行われる。なお、気化燃焼
時には、その燃焼熱で気化筒16の内部の液体燃料が気
化される。
燃焼時において、燃焼盤15の底部コーナー15Dの近
傍で、底壁15A側からの火炎F1と各側壁部15B,
15C側の火炎F2とが重なり合わないため、燃焼盤1
5から適正距離離れた位置で火炎F1,F2の燃焼を行
うことができ、底部コーナー15Dの近傍位置における
燃焼盤への熱負荷の低減を図ることができるという効果
を得る。しかも、底部コーナー15Dの近傍で発生する
火炎F1,F2の中心部は酸素不足になりにくく、当該
酸素不足に伴うススの発生を防止できるという効果をも
得る。
の形状を平面視略長方形状としたが、本発明はこれに限
らず、平面視略小判状、同楕円状、同菱形状、同瓢箪形
状等に例示される他の平面視偏平状の燃焼室を有するバ
ーナーに適用してもよい。また、平面視略真円状等の燃
焼室を有するバーナーに適用してもよい。
示構成例に限定されるものではなく、実質的に同様の作
用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
気化燃焼時において、燃焼盤の底部コーナー近傍では、
底壁の炎孔で発生する火炎と側壁部の炎孔で発生する火
炎との重なり合いを防止することができ、燃焼盤への熱
負荷を低減することができるとともに、火炎の中心部で
も酸素不足になりにくく、ススの発生を抑制することが
できる。
示した斜視図。
示した斜視図。
燃焼盤、15A・・・底壁、15B・・・長辺側側壁
部、15C・・・短辺側側壁部、15D・・・底部コー
ナー、16・・・気化筒、22・・・燃焼室、26A・
・・炎孔、26B・・・炎孔、26C・・・炎孔、F1
・・・火炎、F2・・・火炎
Claims (2)
- 【請求項1】 燃焼室内に設けられた気化筒から前記燃
焼室に飛散された液体燃料を着火して噴霧燃焼を行い、
この噴霧燃焼の燃焼熱で前記気化筒を加熱することで、
当該気化筒内の液体燃料を気化し、当該気化した燃料を
有底筒状の燃焼盤の底壁及び側壁部に形成された多数の
炎孔から前記燃焼盤内に噴出させて気化燃焼を行う液体
燃料燃焼装置において、 前記燃焼盤の底部コーナー近傍に位置する底壁側炎孔と
側壁部側炎孔は、それらの軸線が略同一平面上で交差し
ない位置に設けられていることを特徴とする液体燃料燃
焼装置。 - 【請求項2】 前記底壁の少なくとも最外周位置の炎孔
及び前記側壁部の少なくとも最下端位置の炎孔は、これ
ら炎孔の軸線が略同一平面上でそれぞれ交差しない位置
に設けられていることを特徴とする請求項1記載の液体
燃料燃焼装置。
Priority Applications (1)
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JP2000208521A JP3529335B2 (ja) | 2000-07-10 | 2000-07-10 | 液体燃料燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000208521A JP3529335B2 (ja) | 2000-07-10 | 2000-07-10 | 液体燃料燃焼装置 |
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JP2002022115A JP2002022115A (ja) | 2002-01-23 |
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