JP3526966B2 - プリント基板の穴明け装置 - Google Patents
プリント基板の穴明け装置Info
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Description
装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】プリント基板Wには、例えば図5に示す
ように回路素子実装用の小穴s…が多数設けられている
が、通常これらの小穴はプレスの打ち抜き加工によって
明けられている。プレス加工による穴明けは、予め設け
てあるガイド穴gを基準として別工程で回路素子用小穴
sが明けられることになる。すなわち、プリント基板の
穴明け加工は、一般に初めガイド穴をドリルで明け、次
にプレス加工によって回路素子用の小穴を明ける2段階
に分けて行われており、2種類の穴明け装置を必要とし
ている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、第
1に2つの工程でそれぞれガイド穴の穴明け用として、
それぞれドリルを備えた穴明け装置と、回路素子用穴の
穴明け用として打ち抜きによる穴明け装置との2装置が
必要とされるため、設備あるいは場所などの面で不経済
である。第2に異なる種類の穴を別工程で明けるため、
それだけ工数が増える問題がある。さらにガイド穴gと
プリント基板に印刷されている回路パターンとの間に誤
差があると、次工程で行われる回路素子用の穴明け位置
の精度が低下する問題がある。第3にプレス加工によっ
て同時に多数の穴を明ける場合には、小ピッチ大径の穴
では、隣合う穴同士の間が破断してしまう問題がある。
さらに第4にプレス加工では、穴の径や位置が異なる度
に別の金型を用意しなければならないので、多種少量生
産には向かない問題もある。 【0004】そこで本発明の目的は、ガイド穴と回路素
子用の穴とを同一装置によって高精度かつ低コストで穴
明け加工が可能なプリント基板の穴明け装置を提供する
ことにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のプリント基板の穴明け装置は、プリント
基板を把持してテーブル上の所望位置に移動可能に設け
てある把持手段と、プリント基板に付された位置決め用
マークを撮像可能に設けてある撮像手段と、撮像手段に
より撮像した画像を画像処理してプリント基板の穴明け
位置を求める画像処理装置と、異なる径のドリルをセッ
トしてあり、それぞれ独立して径の異なる穴明け動作可
能な複数の穴明け手段を備えた穴明けユニットと、この
穴明けユニットを移動させ、複数の穴明け手段のうちの
いずれかを選択的に穴明け位置に対向するように配置す
る移動手段とを備えている。 【0006】そして、本願発明の特徴は、異なる径のド
リルをセットしてあり、それぞれ独立して径の異なる穴
明け動作可能な複数の穴明け手段を備えた穴明けユニッ
トを具備し、上記複数の穴明け手段は、1つの穴明け手
段により基準穴を明け、その基準穴を原点として数値制
御された位置に他の穴明け手段によってこの基準穴と径
の異なる回路素子用穴が明けられるところにある。 【0007】 【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
て説明する。図4は、本発明の実施例の全体の構成を示
しており、加工装置本体Mの左側にワーク供給装置K、
右側にワーク排出装置Hが設けてある。加工装置本体M
は、基礎E上に据え付けられたフレームFと、その上方
に支持された操作部Oとからなる。フレームFの上面に
設けてあるテーブルB上には、ワークであるプリント基
板Wを把持して移動させる把持手段Cが設けてある。フ
レームF内には、後述する複数の穴明け手段P,Q,R
を有する穴明けユニットUと、この穴明けユニットUを
移動させるXYテーブル機構を含む移動手段Gとが収納
してある。 【0008】次に図1〜3を参照して穴明け手段P,
Q,R及び移動手段Gについて説明する。 図1は、
後述の上ベース7を除去したテーブルBの平面の状態を
示すもので、XYテーブル機構を含む移動手段G及び穴
明け手段P,Q,Rが装着してある。 【0009】移動手段Gは、同図の横方向(X方向)に
平行に設けられた1対のX軸ガイド2,2と、これらの
X軸ガイドと直交するように設けられた1対のY軸ガイ
ド3,3及びX軸ガイド2,2に沿って移動可能に設け
られたXY軸ガイドナット4…及びX軸ボールねじ機構
5とY軸ボールねじ機構6を備えている。 【0010】X軸ガイド2は上側が上ベース7(図2,
3参照)に固着しており、この上ベースはテーブルBの
下面に固着してあるため、加工装置本体M(図4参照)
内で不動状態を保っている。Y軸ガイド3は、XY軸ガ
イドナット4の下側に設けられたガイド溝部に嵌合し
て、X軸ガイド2と直交する方向に相対的に摺動可能で
ある。Y軸ガイド3の下側は、後述の穴明けユニットU
を装着した下ベース8に固着している(図2,3参
照)。このためこの穴明けユニットUは、Y軸ガイドと
一体となって図1の縦方向(Y方向)に移動可能である
とともに、XY軸ガイドナット4がX軸ガイド2に沿っ
てX方向に移動するのに対応してX方向に移動可能であ
る。 【0011】X軸ボールねじ機構5は、図1,2に示す
ように、本体の下ベース8及びモータ取付け部材9aを
介して上ベース7に固着されたX軸モータ9と、このX
軸モータの駆動軸の先端に、カップリング10を介して
連結してあるX軸ボールねじ11と、このX軸ボールね
じに嵌合されたX軸ナット12とによって構成してあ
る。このX軸ナット12には、X軸移動板13(図1)
が固着してあり、X軸ナット12及びX軸移動板13は
X軸モータ9(X軸ボールねじ11)の回転によりX方
向に移動可能である。X軸移動板13は、前述したXY
軸ガイドナット4,4に固着してあるので、X軸モータ
9の回転によって下ベース8を介して穴明けユニットU
がX方向に移動可能である。 【0012】Y軸ボールねじ機構6は、図1,3に示す
ように、下ベース8に取付け部材14を介して固着され
たY軸モータ15と、Y軸モータの駆動軸の先端にカッ
プリング(図示略)を介して連結してあるY軸ボールね
じ16と、このY軸ボールねじに嵌合しているY軸ナッ
ト17とによって構成してある。Y軸ナット17にはY
軸移動板18が固着してあり、Y軸移動板18はXY軸
ガイドナット4に固着されている。XY軸ガイドナット
4はX軸ガイド2に嵌合し、このX軸ガイド2は上ベー
ス7(図2,3参照)に固着してあるので、XY軸ガイ
ドナット4はY軸方向に移動できない。相対的に、Y軸
モータ15,取付け部材14および下ベース8の方が、
Y軸モータ15(Y軸ボールねじ16)の回転によって
一体的にY方向に移動可能である。従って、穴明け手段
P,Q,Rは下ベース8に固着されているので、Y軸方
向に移動可能である。 【0013】このとき、下ベース8と一体になって移動
するY軸ガイド3,3は、XY軸ガイドナット4…の溝
部に沿ってY方向に摺動する。このXY軸ガイドナット
4がX軸モータ9によってX方向に移動すると、Y方向
に移動するとともに、X軸モータ9によってX方向にも
同時移動可能である。なおモータ9,15はサーボモー
タなのでXY方向の位置制御は可能である。 【0014】図1,2に示すように、穴明けユニットU
は独立して穴明け動作可能な穴明け手段P,Q,Rを備
えている。図2,3に示すように、3基の穴明け手段
P,Q,Rはそれぞれ垂下ベース19を介して下ベース
8の下側に装着してある。各垂下ベース19の下端部裏
側(図3右側)には、取付け部材20を介してZ軸モー
タ21が垂直に設けてある。Z軸モータ21の駆動軸の
先端には、カップリング22を介してZ軸ボールねじ2
3が設けてある。Z軸ボールねじ23は、上下端をベア
リングによって垂直に支持されている。 【0015】各垂下ベース19の前側(図4左側)に
は、1対のZ軸ガイド24,24が設けてあり、これら
のZ軸ガイドにはZ軸ガイドナット25,25が上下方
向(Z方向)に摺動自在に嵌合している。Z軸ガイドナ
ット25,25には、スピンドルホルダ26が固着して
あり、さらにこのスピンドルホルダにはエアスピンドル
27が装着してある。エアスピンドル27の上端の出力
軸には、コレットチャック28aを介してドリル28が
取り付けてある。 【0016】スピンドルホルダ26には、Z軸移動板2
9が固着しており、このZ軸移動板はZ軸ボールねじ2
3に螺合したZ軸ナット30に固着してある。したがっ
て各穴明け手段P,Q,RはそれぞれZ軸モータ21の
回転によってスピンドルホルダ26がZ軸ガイド24,
24に沿って昇降し、ドリル28を昇降させてそれぞれ
独立して穴明け動作可能である。図2の例では、穴明け
手段Qが穴明け動作可能な状態になっている。 【0017】各穴明け手段P,Q,Rには、それぞれ切
粉受け33が設けてあり、各切粉受けに落下した切粉は
ダクト33aを通って図示しない切粉回収ボックスに回
収可能である。 【0018】ここで図4に基づいて、加工装置本体Mの
その他の要素について説明すると、フレームF上に支持
された操作部Oの下部には、TVカメラ34が取付けて
あり、テーブル上に移動して来たワーク(図示せず。)
に付された穴明けの位置決め用マークを撮像可能であ
る。また操作部Oの下部にはTVカメラ34と同軸上に
クランパ35が設けてあり、図示しない昇降手段によっ
てワークをテーブルB上に押え付け可能である。 【0019】操作部Oの正面にはTVカメラ用モニター
36が設けてあり、さらにその右側方には、各種のスイ
ッチ等を配設してある操作パネル37が設けてある。な
お、TVカメラ34によって撮像された画像は、操作部
O内に備え付けれられた画像処理装置(図示せず)によ
って画像処理され、撮像した位置決め用マークの中心位
置を決定可能である。フレームFの右方には、図示しな
いパーソナルコンピュータのキーボード39が設けてあ
り、各種の穴明け条件を入力可能である。これらの入力
内容はパソコンモニター40に表示可能である。 【0020】テーブルB上には、ワーク把持手段Cが設
けてある。このワーク把持手段Cはチャック爪41を備
え、テーブルB上を任意の位置に移動可能なXYロボッ
ト(図示略)に取り付けられており、ワークのプリント
基板Wをテーブル上で任意の位置に移動可能である。 【0021】加工装置本体Mの上流側(図4左側)に
は、エア吸着式のチャック42を備えたワーク供給装置
Kが設けてある。ワーク供給装置Kの端部には、プリン
ト基板WをXY方向に向きを整えるプリント基板ガイド
43が設けてある。またワーク供給装置Kの下方には、
供給側リフターコンベア44がリフター46上に設けて
ある。また、リフター46はフレームF内に昇降手段
(図示せず。)を持っている。一方、リフターコンベア
44の後方には搬送コンベア45が設置されており、ワ
ークであるプリント基板Wが積層状に供給される。供給
されたワークWは、上層面をテーブルBの高さとほぼ同
一の高さに調整され、エア式チャック42による取り出
しを容易にしてある。 【0022】加工装置本体Mの下流側(図1右側)に
は、ワーク排出装置Hが設けてある。ワーク排出装置H
は、テーブルBの右端部に設けた排出装置(図示略)と
排出側リフターコンベア47とからなる。排出側リフタ
ーコンベア47はリフター49上に設けてある。また、
リフター49はフレームF内に昇降手段(図示せず。)
を持っており、加工装置本体Mから排出されたワークW
の積層高さに対応して昇降可能である。一方、リフター
コンベア47の後方には搬送コンベアが設置されてお
り、ワークであるプリント基板Wを積層状に排出する。 【0023】 【本実施例の操作法及び動作】予め、ワークであるプリ
ント基板Wの基準穴明け位置に、位置決め用マークを印
刷しておく(図5参照)。これらのプリント基板Wを搬
送コンベアにセットして、操作パネル37(図3参照)
のスタートボタンを押す。搭載してあるパソコンのキー
ボード39からプリント基板Wの種類を入力し、その内
容をパソコンモニター40に表示させる。入力データは
フロッピーディスクドライブ(図示略)によってフロッ
ピーディスクへ保存(読込も可能)しておく。 【0024】積み重なっているプリント基板Wが供給側
リフターコンベア44に送られ、一番上に位置するプリ
ント基板Wがパスラインの高さまで上昇し、そこでプリ
ント基板は、プリント基板ガイド43によってXY位置
が調整される。多数のプリント基板Wをリフターコンベ
ア44上に積層した状態で、ワーク供給装置Kの下方へ
移動させる。 【0025】次にワーク供給装置Kのエア式チャック4
2によって、プリント基板Wを1枚ずつ取り出し、これ
をテーブルB上に待機している把持手段Cに供給する。
把持手段Cはプリント基板Wをチャック爪41で把持し
て、XYロボットによってテーブルB上を移動させ、位
置決め用マークをTVカメラ34の撮像領域に合わせ
る。ここでクランパ35が下降して、プリント基板Wを
テーブルB上に押え付ける。次にTVカメラ34によっ
て基準穴マークを撮像し、ここで撮像された画像を画像
処理装置によって処理することにより基準穴マークの中
心位置を計測して求められる。 【0026】位置決め用マークの中心位置が定まると、
図1,2における移動手段Gにより3つの穴明け手段
P,Q,Rのうちの所定のもの、例えば穴明け手段Pの
ドリル28の中心をこの中心位置に微調整し、続いてZ
軸モータ21が回転してこの穴明け手段Pを上昇させる
とともに、エアスピンドル27が回転してドリル28に
よって基準穴gが穴明けされる。基準穴gの穴明けが終
わると、この穴明け手段Pは原位置に下降し,他の穴明
け手段、例えばQが上昇し、基準穴を原点として数値制
御された位置に、回路素子用小穴s…を次々と明ける
(図5参照)。回路素子用穴の穴径が異なる場合には、
第3の穴明け手段Rによってさらに異なる径の穴が明け
られる。 【0027】穴明けが終了したプリント基板Wは,XY
ロボット機構によってテーブルB上を右方に移動させら
れ、排出装置Hへ排出される。ワーク排出装置Hに排出
されたワークのプリント基板Wは、リフターコンベア4
7上に積層され、所定の高さになるとコンベアで収納ボ
ックスに運ばれて収納される。 【0028】本実施例では、穴明け手段の数を3として
説明してあるが、この数は2以上であればよく、また並
べ方も一列でもマトリックス状などであってもよい。ま
たドリルの径は異径であって、プリント基板の穴明けの
条件に応じて任意に変更可能である。 【0029】 【発明の効果】本発明は、従来別工程で行われていた基
準穴の穴明けと、回路素子用穴の穴明けとを同一装置及
び同一工程で行うものであるため、工程が短縮し、かつ
穴明け設備も単一でよくなるので設備上及び設置面積上
有利となり、プリント基板の穴明けコストの低減に寄与
する。また、従来技術のように回路素子の穴をプレス加
工によって穴明けする場合には、大径穴を近接して明け
ると穴間で基板を破損するおそれがあったが、本発明で
はドリルで穴明けするものであるため、破損のおそれが
ない。さらに複数の穴明け手段を備えているため、自動
工具交換が可能となり、工具交換の手間が省け、長時間
連続運転が可能になるなどの効果がある。
る。 【図2】穴明けユニットおよび移動手段の一部切欠断面
の正面図である。 【図3】穴明けユニットおよび移動手段の一部切欠断面
の側面図である。 【図4】本発明の穴明け装置全体の概要を示す正面図で
ある。 【図5】穴明けされたプリント基板の例を示す平面図で
ある。 【符号の説明】 W プリント基板 B テーブル G 移動手段 U 穴明けユニット P,Q,R 穴明け手段 34 撮像手段
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 テーブル上のプリント基板に予め付され
た位置決め用マークを撮像可能に設けてある撮像手段
と、 上記撮像手段により撮像した画像を画像処理して上記プ
リント基板の穴明け位置を求める画像処理装置と、異なる径のドリルをセットしてあり、 それぞれ独立して
径の異なる穴明け動作可能な複数の穴明け手段を備えた
穴明けユニットと、 上記穴明けユニットを移動させ、上記複数の穴明け手段
のうちのいずれかを選択的に上記穴明け位置に対向する
ように配置する移動手段とからなり、 上記複数の穴明け手段は、1つの穴明け手段により基準
穴を明け、その基準穴を原点として数値制御された位置
に他の穴明け手段によってこの基準穴と径の異なる回路
素子用穴が明けられることを特徴とするプリント基板の
穴明け装置。
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- 1995-05-31 JP JP13394995A patent/JP3526966B2/ja not_active Expired - Fee Related
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