JP3525824B2 - Cmp研磨液 - Google Patents
Cmp研磨液Info
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程のうち、層間絶縁膜の平坦化工程又はシャロー・トレ
ンチ分離の形成工程等において使用されるCMP(Chem
ical MechanicalPolishing)研磨液及び研磨方法に関す
る。
度を高めるために種々の微細加工技術が研究、開発され
ており、既に、デザインルールは、サブハーフミクロン
のオーダーになっている。このような厳しい微細化要求
を満足するための技術の一つにCMP技術がある。この
技術は、半導体装置の製造工程において、露光を施す層
を完全に平坦化し、露光技術の負担を軽減し、歩留まり
を安定させることができるため、例えば、層間絶縁膜の
平坦化やシャロー・トレンチ分離等を行う際に必須とな
る技術である。
ラズマ−CVD(Chemical Vapor Deposition、化学的
蒸着法)、低圧−CVD等の方法で形成される酸化珪素
絶縁膜等を平坦化するためのCMP研磨液として、コロ
イダルシリカを研磨粒子とする高PH(ペーハー)の研
磨液が多用されてきた。しかしながら、この研磨液に
は、酸化珪素膜の研磨速度が十分ではない、ウエハ全面
が均一に削れない(すなわち高平坦化できない)、ある
いはスクラッチと呼ばれる研磨傷が多い等の問題があ
る。
以外に、シャロー・トレンチ分離の形成工程においても
使用されている。デザインルール0.5μm以上の世代
では、集積回路内の素子分離にLOCOS(シリコン局
所酸化)法が用いられてきたが、素子分離幅をより狭く
するため、シャロー・トレンチ分離法が用いられてい
る。シャロー・トレンチ分離法では、基板上に成膜した
余分の酸化珪素膜を除くためにCMPが使用され、研磨
を停止させるために、酸化珪素膜の下に窒化珪素膜がス
トッパとして形成されるのが一般的である。したがっ
て、酸化珪素膜研磨速度は窒化珪素膜研磨速度よりでき
るだけ大きいことが望ましい。しかし、従来のコロイダ
ルシリカを用いた研磨液は、酸化珪素膜と窒化珪素膜の
研磨速度比が高々3程度と小さく、シャロー・トレンチ
分離用としては実用的ではない。
面研磨剤としては、酸化セリウムを用いた研磨液が多用
されている。酸化セリウム研磨液は研磨傷が発生し難
く、また、研磨速度が早いという特長を有する。そのた
め、酸化セリウム研磨液を半導体用研磨液として適用す
る検討が近年行われているが、未だコロイダルシリカを
用いた研磨剤にとって変わるには至っていない。その理
由は、コロイダルシリカを用いた研磨剤の問題点のうち
研磨速度と研磨傷については、十分に吟味した酸化セリ
ウム粒子を用いることで良い結果が得られつつあるが、
高平坦化及び酸化珪素と窒化珪素の研磨速度比の点で十
分な特性を示す酸化セリウム研磨液がなかったためであ
る。
粒子を含有した研磨粒子水溶液に増粘剤を添加した高粘
性スラリーを用いる方法が提案されており、粒子の凝集
沈殿がないため傷が少なく、より少ないスラリ使用量で
研磨できるとされているが、凸部を選択的に研磨して高
平坦化できる等の効果はない。
明は、被研磨面を、傷なく、酸化珪素膜と窒化珪素膜の
研磨速度比を大きく、凸部を選択的に研磨でき、高平坦
化することが可能であるCMP研磨液を提供するもので
ある。
5〜30重量%の有機化合物が付着している砥粒を水中
に分散してなるCMP研磨液に関する。また、本発明
は、砥粒に付着している有機化合物と水中に溶解又は分
散している有機化合物の合計量が砥粒に対して50〜5
00重量%である前記のCMP研磨液に関する。また、
本発明は、有機化合物が砥粒の表面電荷と反対の電荷を
有するイオン系界面活性剤である前記のCMP研磨液に
関する。
砥粒にアニオン系界面活性剤が付着している前記のCM
P研磨液に関する。また、本発明は、アニオン系界面活
性剤が有機酸とアンモニア又はアミンとを等モル混合し
て得た塩であり、塩を形成していないフリーのアンモニ
ア又はアミンの割合が10モル%以下である前記のCM
P研磨液に関する。また、本発明は、0.5〜10重量
%の酸化セリウム粒子を砥粒として含有する前記のCM
P研磨液に関する。
えば、酸化珪素、窒化珪素、アルミナ、ジルコニア、酸
化セリウム、窒化ほう素、ダイヤモンド、硬質カーボン
等が挙げられる。研磨特性の点から酸化セリウム粒子が
好ましい。CMP研磨液の取り扱いやすさから砥粒の使
用量はCMP研磨液中0.5〜10重量とすることが好
ましい。
ム、硝酸セリウム、硫酸セリウム、しゅう酸セリウム等
のセリウムの塩を焼成又は過酸化水素等によって酸化す
ることで作製される。但しこれらの方法により製造され
た直後の酸化セリウム粒子は凝集しているため、機械的
に粉砕することが好ましい。粉砕方法としては、ジェッ
トミル等による乾式粉砕や遊星ビーズミル等による湿式
粉砕方法が好ましい。引き続いて、得られた酸化セリウ
ム粒子を水中に分散させる方法としては、通常の撹拌機
による分散処理の他にホモジナイザー、超音波分散機、
湿式ボールミルなどを用いることができる。なお、本発
明の研磨液中に存在する酸化セリウム粒子の大部分はい
わゆる二次粒子であり、複数の結晶が集まったものであ
る。
るものであれば特に制限はないが、水溶性であることが
好ましい。かかる有機化合物としては、例えば、アルフ
ォオレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン
酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エス
テル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、メチルタウ
リン酸塩、アラニネート塩、スルホコハク酸塩、エーテ
ルスルホン酸塩、エーテルカルボン酸、エーテルカルボ
ン酸塩、アミノ酸塩、ポリカルボン酸型ポリマーの塩等
のアニオン系界面活性剤が挙げられ、具体的には、ラウ
リル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニ
ウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエ
タノールアミン、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリ
アクリル酸アミン塩等が挙げられる。研磨特性の点から
ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸アミン
塩が好ましい。
クリル酸アミン塩は、ポリアクリル酸と、そのカルボキ
シル基と等モルのアンモニア又はアミンとを混合し、中
和反応させ得られるが、塩を形成していないフリーのア
ンモニア又はアミンの割合が10モル%以下のもの(換
言すればポリアクリル酸のカルボキシル基の90モル%
以上が中和されている)が、高平坦性の点で特に好まし
い。なお、塩を形成していないフリーのアンモニア又は
アミンの量は、有機溶媒を加えてポリマーを沈殿ろ過し
た液中のアンモニア又はアミンを定量することによって
行える。
砥粒に対して5〜30重量%付着している必要がある。
付着量がこの範囲外であると、被研磨面を、傷なく、酸
化珪素膜と窒化珪素膜の研磨速度比を大きく、凸部を選
択的に研磨でき、高平坦化することが不可能となる。5
重量%未満では、特に被研磨の平坦性が悪くなり、30
重量%を超えると特に被研磨面に傷が発生するようにな
る。また、砥粒に対して5〜30重量%の量の有機化合
物を砥粒に安定して付着させる点、研磨特性の点等から
砥粒に付着している有機化合物と水中に溶解又は分散し
ている有機化合物の合計量が砥粒に対して50〜500
重量%であることが好ましい。
及び水中に溶解又は分散している有機化合物の量は、C
MP研磨液から砥粒を遠沈法又はろ過法により分離し、
分離した砥粒及び液をそれぞれ加熱したときの重量減少
率から算出できる。具体的には、分離した砥粒(1g程
度)を150℃/1時間乾燥し水をとばし冷やした後の
重さW1、さらに300℃/2時間加熱し有機物を蒸散
させ冷やした後の重さW2とし、〔(W1−W2)/W
2〕×100により砥粒に付着している有機化合物の量
を算出する。また、分離した液(10g程度)を直径5
cmのシャーレに入れて150℃/1時間乾燥し、残留し
た有機化合物の重さを測定し、これから水中に溶解又は
分散している有機化合物の量を算出する。
量の有機化合物を砥粒に安定して付着させる点、研磨特
性の点等から、有機化合物が砥粒の表面電荷と反対の電
荷を有するイオン系界面活性剤であることが好ましい。
例えば、砥粒として酸化セリウム粒子を用いた場合、有
機化合物を含んでいない純水中では酸化セリウム粒子の
ゼータ電位はプラスとなる傾向が強く、したがってアニ
オン系界面活性剤を用いることが好ましい。また、やは
り酸化セリウム粒子を用いた場合でも、アルカリ性の有
機化合物又はアンモニア等のpH調製剤でpHをアルカリ性
にすれば、ゼータ電位はプラスとなる傾向が強いので、
この場合はカチオン系界面活性剤を用いることが好まし
い。
ン系界面活性剤の組み合わせの方が、逆の組み合わせに
比べて、酸化珪素膜が窒化珪素膜より高速で研磨できる
という効果が高いので好ましい。
板に形成された酸化珪素膜だけでなく、所定の配線を有
する配線板に形成された酸化珪素膜、ガラス、窒化珪素
等の無機絶縁膜、フォトマスク・レンズ・プリズムなど
の光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶
質材料で構成される光集積回路・光スイッチング素子・
光導波路、光ファイバーの端面、シンチレータ等の光学
用単結晶、固体レーザ単結晶、青色レーザLED用サフ
ァイヤ基板、SiC、GaP、GaAS等の半導体単結
晶、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等を研磨す
ることができる。
発明はこれに限定されるものではない。
電位〕炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、7
50℃で2時間空気中で焼成し粉砕して酸化セリウム粒
子を得た。この酸化セリウム粒子が水に対して0.01
重量%になるように脱イオン水を加えた液でpH及びゼー
タ電位を測定したところ、それぞれ6.1及び+15mV
であった。
粒子、アクリル酸とアクリル酸メチルを1:1(モル
比)で共重合し、アンモニアで中和した重量平均分子量
4,000のアニオン系ポリマー(フリーアンモニアの
割合は3%で)及び純水を、酸化セリウムが2重量%、
前記アニオン系ポリマーが酸化セリウムに対して1重量
%となるように混合し、横型湿式超微粒分散粉砕機を用
いて1400min-1で120分間粉砕処理をしてスラリ
ーを得た(これをスラリーAとする)。得られたスラリ
ーA中の酸化セリウム粒子に付着している前記アニオン
系ポリマー量及び水中に溶解している前記アニオン系ポ
リマー量を定量した結果、酸化セリウムに対して0.4
5重量%のポリマーが酸化セリウム粒子に付着し、酸化
セリウムに対して0.55重量%のポリマーが水中に溶
解していた。また、スラリーAを酸化セリウム粒子が水
に対して0.01重量%になるように希釈してpH及びゼ
ータ電位を測定した結果、それぞれ6.5及び−5mVで
あった。
セリウムに対して200重量%となる量の前記アニオン
系ポリマーを追加混合してスラリーを得た(これをスラ
リーBとする)。得られたスラリーB中の酸化セリウム
粒子に付着している前記アニオン系ポリマー量及び水中
に溶解している前記アニオン系ポリマー量を定量した結
果、酸化セリウムに対して6重量%のポリマーが酸化セ
リウム粒子に付着し、酸化セリウムに対して194重量
%のポリマーが水中に溶解していた。また、スラリーB
を酸化セリウム粒子が水に対して0.01重量%になる
ように希釈してpH及びゼータ電位を測定した結果、それ
ぞれ7.1及び−25mVであった。
に8インチウエハ上の酸化珪素膜及び窒化珪素膜を荏原
(株)製CMP研磨装置で研磨した結果(研磨荷重30kP
a、定盤回転数50min-1、研磨液供給量毎分200ml)
酸化珪素膜の窒化珪素膜に対する研磨速度比は100で
あった。また、0.5μmの段差がパターン形成された
酸化珪素膜を研磨した結果、段差は300Åとなり、顕
微鏡観察した結果、研磨傷も認められなかった。
リル酸アンモニウム塩(フリーアンモニアの割合は4.
5%)を、酸化セリウム粒子に対して400重量%とな
るように混合してスラリーを得た(これをスラリーCと
する)。スラリーCの酸化セリウムに付着しているポリ
マー量及び水中に溶解しているポリマー量を定量した結
果、酸化セリウム粒子に対して25重量%のポリマーが
酸化セリウムに付着し、酸化セリウム粒子に対して37
5重量%のポリマーが水中に溶解していた。また、スラ
リーCを酸化セリウム粒子が水に対して0.01重量%
になるように希釈してpH及びゼータ電位を測定した結
果、それぞれ7.15及び−35mVであった。
例1と同様に研磨した結果、研磨速度比は50であっ
た。また、0.5μmの段差がパターン形成された酸化
珪素膜を研磨した結果、段差は150Åとなり、研磨傷
も認められなかった。
い、実施例1と同様に研磨した結果、酸化珪素膜/窒化
珪素膜の研磨速度比はわずかに5であった。また、0.
5μmの段差がパターン形成された酸化珪素膜を研磨し
た結果、段差は3000Å以上残り、凹部がさらに削れ
るいわゆるディッシングが起きた。
00のポリアクリル酸アンモニウム塩(フリーアンモニ
アの割合4.5%)を、酸化セリウム粒子に対して65
0重量%となるように混合しスラリーを得た(これをス
ラリーDとする)。スラリーDの酸化セリウムに付着し
ているポリマー量及び水中に溶解しているポリマー量を
定量した結果、酸化セリウム粒子に対して35重量%の
ポリマーが酸化セリウムに付着し、酸化セリウム粒子に
対して615重量%のポリマーが水中に溶解していた。
また、スラリーDを酸化セリウム粒子が水に対して0.
01重量%になるように希釈してpH及びゼータ電位を測
定した結果、それぞれ7.2及び−45mVであった。
例1と同様に研磨した結果、研磨速度比は25であっ
た。また、0.5μmの段差がパターン形成された酸化
珪素膜を研磨した結果、段差は1100Åとなり、研磨
傷も50個認められた。
研磨面を、傷なく、酸化珪素膜と窒化珪素膜の研磨速度
比を大きく、凸部を選択的に研磨でき、高平坦化するこ
とが可能なものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 砥粒に対して5〜30重量%のポリカル
ボン酸型ポリマーのアミン又はアンモニウム塩が付着し
ている砥粒を水中に分散してなるCMP研磨液。 - 【請求項2】 砥粒に付着しているポリカルボン酸型ポ
リマーのアミン又はアンモニウム塩と水中に溶解又は分
散しているポリカルボン酸型ポリマーのアミン又はアン
モニウム塩との合計量が砥粒に対して50〜500重量
%である請求項1記載のCMP研磨液。 - 【請求項3】 表面電荷がプラスである砥粒にポリカル
ボン酸型ポリマーのアミン又はアンモニウム塩が付着し
ている請求項1又は2記載のCMP研磨液。 - 【請求項4】 ポリカルボン酸型ポリマーのアミン又は
アンモニウム塩がポリカルボン酸型ポリマーとアンモニ
ア又はアミンとを等モル混合して得た塩であり、塩を形
成していないフリーのアンモニア又はアミンの割合が1
0モル%以下である請求項1、2又は3記載のCMP研
磨液。 - 【請求項5】 0.5〜10重量%の酸化セリウム粒子
を砥粒として含有する請求項1、2、3又は4記載のC
MP研磨液。
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