JP3576261B2 - 分散/凝集状態を制御した遊離砥粒スラリー、その製造法及びその分散方法 - Google Patents

分散/凝集状態を制御した遊離砥粒スラリー、その製造法及びその分散方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はポリシング加工、特に精密機器、精密電子部品、例えば、磁気ヘッド、ハードディスク、TFT基板、Si基板、石英、ガラス、液晶パネル、フォトマスクなどの最終仕上げに使用するのに適した遊離砥粒スラリーとその製造法及び分散方法に関するものである。
研磨材の作用は研磨材の硬度、形状により切り屑を排除し、所定の形状寸法を与えることを主とするラッピング作用と、加工面の仕上げ、艶だしを主とするポリシング作用の大きく2つに分かれる。本発明は加工面の仕上げ、艶だしを主とするポリシング作用をする遊離砥粒スラリーとその製造法及び分散方法に関するものである。
【0002】
【従来技術の説明】
従来の遊離砥粒スラリーとしては、水またはアルコール、ケロセン、各種炭化水素系溶剤などの分散媒にダイヤモンド、シリコンカーバイト、アルミナ、酸化クロム、酸化鉄などの研磨材が分散されたものが一般的に用いられている。又、研磨材粒子の沈降防止を目的としてエチレングリコール、ポリエチレングリコール、有機ベントナイト、水溶性高分子、グリセリンなどの増粘剤を添加した遊離砥粒スラリー(例えば特開昭51−70589、同55−139479、同61−182763、同61−207479)や研磨材粒子の分散性向上のために各種界面活性剤を添加したものなど(例えば特開昭5−32959、同5−112775、同5−230440)が一般的に考案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の遊離砥粒スラリーにおいては、分散媒中に於ける研磨材粒子の分散安定性向上のために増粘剤を添加しているが、長時間に亘る保管によって研磨材粒子が経時的に沈降すると言う問題があった。また、近年の加工技術に対する要求精度は益々高まり、遊離砥粒スラリー中の研磨材粒子は微粒子を用い、尚且つ均一で1次粒子化された分散状態が要求されている。
しかしながら1次粒子に分散した微粒子が経時的に沈降するとハードケーキを形成し再分散が困難、若しくは不可能となり、凝集粒子によって被研磨物へダメージを与えるという問題点があった。
本発明の目的は、微粒子を用いた遊離砥粒スラリーにおいて、研磨材粒子のバードケーキ化及び凝集粒子の問題を解決することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水系遊離砥粒スラリーにおいて、研磨材粒子に、電荷決定イオンおよび界面活性剤を付着させて研磨材粒子を凝集状態にしたことを特徴とする、再分散可能な遊離砥粒スラリーを提供する。
より具体的には、本発明は、研磨材粒子表面に電荷決定イオンにより+電荷を与え、これにアニオン性界面活性剤を単分子吸着させて研磨材粒子を疎水化し、凝集状態にしたことを特徴とする遊離砥粒スラリーを提供する。
本発明はまた、研磨材粒子表面に電荷決定イオン特に+イオンを与え、次いで界面活性剤特にアニオン性界面活性剤を付着して研磨材粒子表面を疎水化し、凝集させた研磨材粒子を含有する上記遊離砥粒スラリーに、アニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤を添加し、2層吸着膜を形成させて研磨材粒子を再分散状態にしたことを特徴とする遊離砥粒スラリーを提供する。
本発明はまたこうして得られた凝集状態の遊離砥粒スラリーの実際用途での使用に際して、このスラリーにアニオン、カチオン、又はノニオン系界面活性剤を加えて再分散させることを特徴とする再分散方法を提供する。
【0005】
【作用】
本発明は水性遊離砥粒スラリーにおいて、分散媒に分散した研磨材粒子表面に電荷決定イオンによって+電荷(ζ=+に増加)を付与し、一旦粒子を1次粒子に均一分散させ、アニオン性界面活性剤を添加、単分子吸着させることによって電荷がなくなり(ζ=0)、粒子を意図的に凝集状態にする。この状態では粒子に単分子吸着しているアニオン性界面活性剤は親水性基を粒子側に、疎水基を分散媒側にしているために粒子の分散媒との親和性が無くなり塊凝集状態を形成する。親水化処理の単分子膜形成には一般に炭素数12以上のアルキル鎖を有する界面活性剤が用いられる。
【0006】
吸着量は極性基の分子断面積に支配されるが、分子断面積は疎水基の分枝による屈曲性及び極性基の位置などの影響を受ける。
この塊凝集させた遊離砥粒スラリーを保管する。この状態では塊凝集魂は疎水性であり、さらに大きな凝集魂であるために微粒子としての挙動を示すことがなく沈降によるハードケーキの形成は起こらないので長期間に亘って同一状態を安定に維持することができる。
次に研磨加工を行う時には、塊凝集状態の遊離砥粒スラリーに対してアニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤またはノニオン性界面活性剤を所定量添加する。
界面活性剤が過剰に存在すると、アルキル鎖間のvan der Waals力による吸着が生じ、2層吸着膜が形成される。2層吸着では粒子表面が再び親水化し、イオン性界面活性剤であるアニオン性界面活性剤では元の電荷と反対の符号の電荷を付与(ζ=0→ζ=−)させ、カチオン性界面活性剤では元の電荷と同一の符号の電荷を付与(ζ=0→ζ=+)させ界面活性剤の疎水基を粒子側に、親水基を分散媒側へ向けて吸着するために塊凝集体となっていた粒子が1次粒子に再分散する。また、ノニオン性界面活性剤の添加は酸化エチレン基の水和によって同等の効果が生じる。
【0007】
再分散性スラリーの形成
本発明による研磨材粒子の分散/凝集/再分散を制御した遊離砥粒スラリーでは、長期間保管した時に生じる粒子の沈降によるハードケーキ化及びそれを再分散した時に生じる未分散の凝集粒子による被研磨物へのダメージの発生がなく初期特性を長期間維持することが可能であることを特徴とする遊離砥粒スラリーである。
本発明に用いられる電荷決定イオンはFeCl 、AlCl 、LaCl 、CeCl 、SnCl などの塩化物とこれらの水和物及びAl(NO 、La(NO 、Ce(NO などの硝化物とこれらの水和物などが用いられる。
【0008】
電荷決定イオン濃度は0.1mMol/L〜10mMol/Lの範囲が望ましい。この範囲より低い濃度ではアニオン性界面活性剤を添加しても凝集状態に移行せず、これより高い濃度では研磨材粒子が1次粒子に微分散することが出来ない。
本発明で使用する凝集状態を形成させるアニオン系界面活性剤は、スルフォン酸(−SO H)、硫酸エステル(−O・SO H)、カルボン酸(−COOH)、燐酸エステル
【化1】
Figure 0003576261
フォスフォン酸
【化2】
Figure 0003576261
などの可溶性塩が使用出来る。これらの可溶性塩類は例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ABS)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ステアリン酸ナトリウム、ヘキサメタ燐酸ナトリウム、アルキルベンゼンフォスフォン酸ナトリウムなどがある。
【0009】
再分散
アニオン性界面活性剤濃度は研磨材粒子表面に単分子吸着させる添加量が望ましい。界面活性剤が単分子吸着する濃度より低いと粒子表面を完全に疎水化することが出来ず、これより高い濃度では2層吸着が起こり、粒子が再び親水化するために凝集状態を作製することが出来ない。
本発明で凝集した遊離砥粒スラリーを再分散させるにはアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤が用いることが出来る。本発明で再分散に使用できる界面活性剤には格別の制限はなく、所定の分散性を確保できるならば公知の任意の界面活性剤が使用できる。
アニオン性界面活性剤は凝集状態を形成させるものと同様なものが使用できる。
カチオン性界面活性剤としては造塩し得る第1〜3級アミンを含有する単純なアミン塩、これらの変性塩類、第4級アンモニウム塩、フォスフォニウム塩やスルフォニウム塩などの所謂オニウム化合物、ピリジニウム塩、キノリニウム塩、イミダゾリニウム塩などの環状窒素化合物、異環状化合物などが使用できる。これらのカチオン性界面活性剤は例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、臭化セチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ドデシルピリジニウム、塩化アルキルジメチルクロロベンジルアンモニウム、塩化アルキルナフタレンピリジニウムなどがある。
【0010】
ノニオン性界面活性剤としては、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル
【化3】
Figure 0003576261
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(R−O−(CH CH O) H)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
【化4】
Figure 0003576261
などの脂肪酸に酸化エチレンを付加重合させたものや、エーテル型ノニオン性界面活性剤、ポリエチレングリコール縮合型の界面活性剤を用いることができる。これらのノニオン性界面活性剤は例えば、POE(10)モノラウレート、POE(10,25,40,45,55)モノステアレート、POE(21,25)ラウリルエーテル、POE(15,20,23,25,30,40)セチルエーテル、POE(20)ステアリルエーテル、POE(10,15,20,50)オレイルエーテル、POE(7.5,10,15,18,20)ノニルフェニルエーテル、POE(10,30)オクチルフェニルエーテルなどがある。(ここにPOEはポリオキシエチレンであり、括弧内の数字は酸化エチレンの付加モル数を表す)
【0011】
本発明の遊離砥粒スラリーに使用できる研磨材は、ダイヤモンド、シリコンカーバイト、アルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化セリウム、酸化鉄、酸化クロムなどが使用できる。研磨材の粒子径は5.0μm以下、望ましくは1.0μm以下が好適である。研磨材の粒子径が大きい場合には粒子の表面エネルギーが小さいために沈降した場合の再分散は容易である。
研磨材粒子のスラリー溶媒中での濃度は0.05〜30wt%の範囲で適応できる。また、本発明の遊離砥粒スラリーにはシリコーンオイル、エチレングリコール、などの潤滑剤、化学研磨作用を付加させる各種塩類、水溶性キレート剤などを併用することもできる。
【0012】
【実施例】
例1
電荷決定イオン濃度とダイヤモンド微粒子の分散性
本実施例は本発明の遊離砥粒スラリーの分散/凝集/再分散の性能を評価検討するために電荷決定イオン濃度を変化させたときの研磨材粒子の挙動について実験した結果について説明する。
実験には研磨材粒子として呼称粒度0−1/10μmのダイヤモンド研磨材粒子を用いた。分散媒は蒸留水を使用し、分散には超音波分散機を使用し、5分間分散した。この時のダイヤモンド粒子濃度は0.2wt%とした。電荷決定イオンとしては、塩化鉄:FeCl [和光純薬(株)製試薬特級]を用いて添加量を0〜50mMol/Lの間で変化させたときのダイヤモンド粒子の粒子径をマイクロトラック粒度分布解析器により測定した。
その結果、0.1mMol/Lから10mMol/Lの濃度範囲においてダイヤモンド粒子が均一に1次粒子分散することが確認された。図1に塩化鉄濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。
【0013】
例2
アニオン系界面活性剤による粒子の分散/凝集/再分散(アニオン/アニオン系)
例1で得られた塩化鉄溶液分散ダイヤモンドスラリーにアニオン系界面活性剤を添加した時のダイヤモンド粒子の挙動を評価した。塩化鉄濃度は例1から2mMol/Lとした。実験に用いたアニオン系界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウム:SDS[和光純薬(株)製試薬特級]である。実験はまず、2mMol/L塩化鉄溶液に分散したダイヤモンドスラリー100mlをマグネティックスターラによって撹拌し、その中にSDS溶液をビュレットにより滴下し、ダイヤモンド粒子の挙動を光学顕微鏡およびマイクロトラック粒度分布測定器によって観察した。SDS溶液添加前の塩化鉄溶液分散ダイヤモンドスラリーの平均粒子径はd50=0.34μmであった。
SDS添加量に伴いダイヤモンド粒子は凝集し、平均粒子径は大きくなることが確認された。ダイヤモンド粒子径はSDS濃度が6mMol/Lの時、最大値を示し、平均粒子径d50は5.50μmであった。更にSDS溶液を添加し続けるとダイヤモンド粒子は再び分散しだし、SDS濃度が10mMol/Lでほぼ一定値となった。この時点でのダイヤモンド粒子の平均粒子径d50は0.26μmであり、ダイヤモンド粒子は1次粒子で分散していることが確認された。図2にSDS濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。
【0014】
本実施例の現象は、例1にて形成した電荷決定イオンである塩化鉄によるダイヤモンド表面の+電荷(ζ=+に増加)に対してアニオン系界面活性剤の添加、単分子吸着によって電荷がなくなり(ζ=0)、粒子が凝集したものである。
この状態ではダイヤモンド粒子表面に単分子吸着しているアニオン性界面活性剤は親水性基を粒子側に、疎水基を分散媒側にしているために粒子の分散媒との親和性が無くなり疎水性となり塊凝集状態を形成する。この時点での塊凝集体は水の様な親水性溶媒に対する分散性はなくなり、トルエンやクロロホルムの様な疎水性有機溶媒に対して良好な分散性を示した。
この塊凝集させた遊離砥粒スラリーに対してアニオン性界面活性剤を更に添加すると、アルキル鎖間のvan der Waals力による吸着が生じ、2層吸着膜が形成される。2層吸着では粒子表面が再び親水化し、イオン性界面活性剤であるアニオン性界面活性剤では元の電荷と反対の符号の電荷を付与(ζ=0→ζ=−)させ、界面活性剤の疎水基を粒子側に、親水基を分散媒側へ向けて吸着するために塊凝集体となっていた粒子が再び親水性となり、1次粒子に再分散する。図3に本発明による界面活性剤によるダイヤモンド粒子の分散/凝集/再分散のメカニズムのモデル図を示す。
【0015】
例3
アニオン系界面活性剤による粒子の分散/凝集及びカチオン系界面活性剤による再分散化(アニオン/カチオン系)
例2で示した2mMol/Lの塩化鉄溶液に分散したダイヤモンドスラリーにSDS溶液を2mMol/L添加してダイヤモンド粒子を疎水化し、塊凝集体を形成させたダイヤモンドスラリーにカチオン系界面活性剤を添加した場合の粒子の再分散性について評価した。実験に用いたカチオン系界面活性剤は塩化ドデシルピリジニウム:DPCL[和光純薬(株)製試薬特級]とした。実験方法は例2と同一方法で行なった。DPCL添加前のSDSによって塊凝集を作製したダイヤモンドスラリーの平均粒子径d50は6.0μmであった。このダイヤモンドスラリーにカチオン系界面活性剤であるDPCLを添加するとスラリー中のDPCL濃度の増加に伴いダイヤモンド粒子の平均粒子径は減少し、DPCL濃度が4mMol/Lで平均粒子径d50は0.7μmとなった。
しかし、更にDPCLを添加していくと再び凝集状態に戻った。この現象は、まず始めにアニオン系界面活性剤の吸着している層の上にカチオン系界面活性剤であるDPCLがvan der Waals力によって2層吸着膜を形成し、ダイヤモンド粒子が親水化するために再分散が起こり粒子径が減少する。
更にDPCLを添加するとアニオン系界面活性剤とカチオン系界面活性剤の両方がお互いの電荷を中和し合い、再び凝集状態が発生すると考えられている。
図4にカチオン系界面活性剤DPCL添加濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子系d50の関係を示す。
【0016】
例4
アニオン系界面活性剤による粒子の分散/凝集及びノニオン系界面活性剤による再分散化(アニオン/ノニオン系)
例2で示した2mMol/Lの塩化鉄溶液に分散したダイヤモンドスラリーにSDS溶液を6mMol/L添加してダイヤモンド粒子を疎水化し、塊凝集体を形成させたダイヤモンドスラリーにノニオン系界面活性剤を添加した場合の粒子の再分散性について評価した。実験に用いたノニオン系界面活性剤はポリオキシエチレン(10,15,18,20)ノニルフェニルエーテル:NP−10,NP−15,NP−18,NP−20[日光ケミカルズ(株)製]とした。ここで括弧内の数字は酸化エチレンの付加モル数である。実験方法は例2と同一方法で行なった。ノニオン系界面活性剤添加前のSDSによって塊凝集を作製したダイヤモンドスラリーの平均粒子径d50は5.0〜6.5μmであった。本実施例では、酸化エチレン基の鎖長効果についても同時に検討した。
【0017】
塊凝集状態のダイヤモンドスラリー溶液中にノニオン系界面活性剤を添加していくと、アニオン系及びカチオン系と同様に凝集していたダイヤモンド粒子は再分散し、平均粒子径が小さくなり、平均粒子径d50ほどの系においても0.3〜0.45μmとなり、1次粒子に再分散していることが確認された。
但し、この1次粒子に分散させる必要最低量のノニオン系界面活性剤の添加濃度は酸化エチレンの付加モル数に関係し、この値が大きい程、即ちNP−10>NP−15>NP−18>NP−20の順に少ない添加量にて凝集したダイヤモンド粒子を再分散させることが出来た。これは、凝集しているダイヤモンド粒子表面にはアニオン系界面活性剤が疎水基を外側に向けて吸着しているのでここにノニオン性界面活性剤を添加すると、アニオン性界面活性剤の疎水基と添加したノニオン性界面活性剤の疎水基同士が相互作用し、ノニオン性界面活性剤は酸化エチレン基を外側に向けて吸着する。このとき、溶媒は水系であるために、親水性が強い方が分散安定性には有利である。酸化エチレン鎖が長い程、界面活性剤の親水性傾向は強まるためにこの作用が助長されて少ない添加濃度で再分散、1次粒子化が起こる。
図5にポリオキシエチレン(10,15,18,20)ノニルフェニルエーテール添加濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。また、図6にはノニオン系界面活性剤の種類をポリオキシエチレン(10,30)モノラウレート(MYL−10,MYL−30)に変え、同様に実験した時の結果を示す。図5及び図6からノニオン系界面活性剤の種類を変えても同様の効果があることが確認された。
【0018】
例5
電荷決定イオン濃度とダイヤモンド微粒子の分散性
本実施例は本発明の遊離砥粒スラリーの分散/凝集/再分散の性能を評価検討するために電荷決定イオン濃度を変化させたときの研磨材粒子の挙動について実験した結果について説明する。
実験には研磨材粒子として呼称粒度0−1/10μmのダイヤモンド研磨材粒子を用いた。分散媒は蒸留水を使用し、分散には超音波分散機を使用し、5分間分散した。この時のダイヤモンド粒子濃度は0.2wt%とした。電荷決定イオンとしては、硝酸アルミニウム:Al(NO ・9H O[和光純薬(株)製試薬特級]を用いて添加量を0〜50m Mol/Lの間で変化させたときのダイヤモンド粒子の粒子径をマイクロトラック粒度分布解析器により測定した。その結果、0.25m Mol/Lから8m Mol/Lの濃度範囲においてダイヤモンド粒子が均一に1次粒子分散することが確認された。図7に硝酸アルミニウム添加濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。
【0019】
例6
アニオン系界面活性剤による粒子の分散/凝集/再分散(アニオン/アニオン系)
実施例5で得られた硝酸アルミニウム溶液分散ダイヤモンドスラリーにアニオン系界面活性剤を添加した時のダイヤモンド粒子の挙動を評価した。硝酸アルミニウム濃度は追加実施例6から2m Mol/Lとした。実験に用いたアニオン系界面活性剤はドデシル燐酸ナトリウムである。実験はまず、2m Mol/L硝酸アルミニウム溶液に分散したダイヤモンドスラリー100mlをマグネティックスターラによって撹拌し、その中にドデシル燐酸ナトリウム溶液をビュレットにより滴下し、ダイヤモンド粒子の挙動を光学顕微鏡およびマイクロトラック粒度分布測定器によって観察した。ドデシル燐酸ナトリウム溶液添加前の硝酸アルミニウム溶液分散ダイヤモンドスラリーの平均粒子径はd50=0.30μmであった。
ドデシル燐酸ナトリウム添加量に伴いダイヤモンド粒子は凝集し、平均粒子径は大きくなることが確認された。ダイヤモンド粒子径はドデシル燐酸ナトリウム濃度が5m Mol/Lの時、最大値を示し、平均粒子径d50は5.55μmであった。更にドデシル燐酸ナトリウム溶液を添加し続けるとダイヤモンド粒子は再び分散しだし、ドデシル燐酸ナトリウム濃度が11m Mol/Lでほぼ一定値となった。この時点でのダイヤモンド粒子の平均粒子径d50は0.27μmであり、ダイヤモンド粒子は1次粒子で分散していることが確認された。図8にドデシル燐酸ナトリウム濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。
【0020】
例7
アニオン系界面活性剤による粒子の分散/凝集及びカチオン系界面活性剤による再分散化(アニオン/カチオン系)
実施例6で示した2m Mol/Lの硝酸アルミニウム溶液に分散したダイヤモンドスラリーにドデシル燐酸ナトリウム溶液を5m Mol/L添加してダイヤモンド粒子を疎水化し、塊凝集体を形成させたダイヤモンドスラリーにカチオン系界面活性剤を添加した場合の粒子の再分散性について評価した。実験に用いたカチオン系界面活性剤は臭化セチルトリメチルアンモニウム:CTAB[和光純薬(株)製試薬特級]とした。実験方法は実施例2と同一方法で行なった。CTAB添加前のドデシル燐酸ナトリウムによって塊凝集を作製したダイヤモンドスラリーの平均粒子径d50は5.75μmであった。このダイヤモンドスラリーにカチオン系界面活性剤であるCTABを添加するとスラリー中のCTAB濃度の増加に伴いダイヤモンド粒子の平均粒子径は減少し、CTAB濃度が2.5m Mol/Lで平均粒子径d50は0.33μmとなった。
しかし、更にCTABを添加していくと再び凝集状態に戻った。この現象は、まず始めにアニオン系界面活性剤の吸着している層の上にカチオン系界面活性剤であるCTABがvan der Waals力によって2層吸着膜を形成し、ダイヤモンド粒子が親水化するために再分散が起こり粒子径が減少する。
更にCTABを添加するとアニオン系界面活性剤とカチオン系界面活性剤の両方がお互いの電荷を中和し合い、再び凝集状態が発生すると考えられている。
図9にカチオン系界面活性剤CTAB添加濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子系d50の関係を示す。
【0021】
例8
遊離砥粒スラリーの保存安定性及び研磨特性評価
本実施例は本発明の効果を試験実施するために遊離砥粒スラリーを長期間保管した場合の粒子の沈降状態及び沈降した粒子の再分散性について評価した。実験に用いた遊離砥粒スラリーは実施例1から7で調製したダイヤモンド遊離砥粒スラリーと、比較例1として蒸留水単独に呼称粒度0−1/10μmダイヤモンド粒子を濃0.2wt%で均一分散、1次粒子化させたものを用いた。また、通常の水系遊離砥粒スラリーでは溶媒の増粘効果による粒子の沈降防止を行なうことがあるが、比較例2として、増粘効果のあるポリエチレングリコール#600を蒸留水に混合した系についても比較検討した。この系の蒸留水/ポリエチレングリコール比は50/50wt%とし、ダイヤモンド粒子濃度は分散媒に対して0.2wt%とした。
ここで、実施例2及び実施例6で調製したアニオン/アニオン系はサンプル名SDS、及びSDP、実施例3及び実施例7で調製したアニオン/カチオン系はサンプル名DPCL、及びCTAB、実施例4のアニオン/ノニオン系はサンプル名NPとした。尚、実施例4の再分散時に添加するノニオン性界面活性剤はポリオキシエチレン(20)ノニルフェニルエーテル:NP−20とした。
実験は各調製後の遊離砥粒スラリーを3ケ月間保管した時のダイヤモンド粒子の沈降状態及び沈降した粒子の再分散性について評価した。評価結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
Figure 0003576261
【0023】
本実施例の結果から本発明の分散/凝集状態を制御した遊離砥粒スラリーは分散直後の状態を長期間に亘って安定に維持し、尚且つ、界面活性剤の添加により安易に再分散、1次粒子化が可能であることが確認された。更に通常行なわれる沈降防止のための増粘剤添加系に比較しても本発明による遊離砥粒スラリーは安定していることが確認された。
また、本実施例では研磨特性の確認も行なった。ワークとしてMn−Znフェライトを用い、研磨装置は日本エンギス(株)製自動精密鏡面ラッピングマシンHYPREZEJ−3801N型を用いて行なった。研磨条件はラップ定盤に錫/鉛定盤、定盤回転数60rpm、スラリー供給量30秒間隔に3秒間噴霧、加工荷重250g/cm 、加工時間20分間とし、研磨能力及び加工後のワークの表面状態観察によって評価した。遊離砥粒スラリーは、調製直後と3ケ月放置後のものを使用し、粒子の分散安定性及び再分散性が研磨特性に与える影響について検討した。実験結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
Figure 0003576261
【0025】
【発明の効果】
本発明の遊離砥粒スラリーは、その分散性と凝集性が制御されることにより、粒子の分散安定性、再分散性のみならず、再分散後の研磨特性の劣化もない。特に、長期間放置後の遊離砥粒スラリーにおいても凝集粒子による被研磨物へのダメージもなく、高品質な研磨が期間に亘って行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塩化鉄濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。
【図2】SDS濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。
【図3】本発明による界面活性剤によるダイヤモンド粒子の分散/凝集/再分散のメカニズムのモデル図を示す。
【図4】カチオン系界面活性剤DPCL添加濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子系d50の関係を示す。
【図5】ポリオキシエチレン(10,15,18,20)ノニルフェニルエーテール添加濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。
【図6】ノニオン系界面活性剤の種類をポリオキシエチレン(10,30)モノラウレート(MYL−10,MYL−30)に変え、同様に実験した時の結果を示す。
【図7】硝酸アルミニウム濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。
【図8】ドデシル燐酸ナトリウム濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。
【図9】CTAB濃度とダイヤモンド粒子の平均粒子径の関係を示す。

Claims (8)

  1. 水系遊離砥粒スラリーにおいて、研磨材粒子表面に電荷決定イオンおよび界面活性剤を付着し、凝集状態としたことを特徴とする、再分散可能な遊離砥粒スラリー。
  2. 電荷決定イオンが+電荷であり、アニオン性界面活性剤が単分子吸着されている請求項1の遊離砥粒スラリー。
  3. 研磨材粒子がダイヤモンド、シリコンカーバイト、アルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化セリウム、酸化鉄、酸化クロムからなることを特徴とする請求項1ないし2のいずれかに記載の遊離砥粒スラリー。
  4. 遊離砥粒スラリー中に存在する研磨材粒子径が5.0μm以下の範囲であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の遊離砥粒スラリー。
  5. 遊離砥粒スラリー中に存在する研磨材粒子濃度が0.05〜30wt%の範囲であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の遊離砥粒スラリー。
  6. 水性液中において研磨材粒子表面に電荷決定イオンを与え、次いで界面活性剤を付着して疎水化することにより、前記研磨材粒子を凝集状態似することを特徴とする、再分散可能な遊離砥粒スラリーの製造法。
  7. 電荷決定イオンが+電荷であり、アニオン性界面活性剤が単分子吸着されるものである請求項6の遊離砥粒スラリーの製造法。
  8. 電荷決定イオン及び面活性剤によって疎水化し、凝集させた研磨材粒子を含有する請求項1ないし5のいずれかに記載の遊離砥粒スラリーに、アニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤を添加し、2層吸着膜を形成させて研磨材粒子を再分散状態にすることを特徴とする遊離砥粒スラリーの分散方法。
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