JP3523589B2 - 低温焼成磁器および配線基板 - Google Patents

低温焼成磁器および配線基板

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温焼成磁器と、
該磁器を絶縁基板として用いた配線基板に関し、より詳
細には、Cu、Ag等の金属によるメタライズ配線層の
形成が可能で、且つ靱性、強度特性等に優れ、特に半導
体素子等を搭載した配線基板パッケージ等の用途に適し
た焼結体の改良に関する。
【0002】
【従来技術】一般に、電子機器等に使用される配線基板
は絶縁基板の表面あるいは内部にメタライズ配線層が配
設された構造から成る。また、このような配線基板を用
いた回路機器の代表例として、半導体素子、特にLSI
(大規模集積回路素子)等の半導体集積回路素子を収容
した半導体素子収納用パッケージが挙げられる。
【0003】この半導体素子収納用パッケージは、一般
にアルミナ焼結体等の電気絶縁用材料から成り、上面中
央部に半導体素子を搭載する絶縁基板と、半導体素子に
接続されて素子の周囲から下面にかけて導出されるタン
グステン、モリブデン等の高融点金属から成る複数個の
メタライズ配線層と、絶縁基板の側面または下面に形成
されてメタライズ配線層が電気的に接続される複数個の
接続端子と、蓋体とから構成され、絶縁基板上面に蓋体
をガラス、樹脂等の封止材を介して接合し、絶縁基板と
蓋体とから成る容器内部に半導体を気密に封止すること
によって形成される。
【0004】また、半導体素子収納用パッケージ等の配
線基板に用いる絶縁基板としては、これまでアルミナや
ムライト等の磁器が用いられていたが、最近では、低温
で焼結が可能で配線層として低抵抗なCuやAg等を用
いることができる低温焼成磁器からなる絶縁基板が種々
提案されており、例えば、特公平4−11495号、特
公平6−76253号等には、SiO2−BaO−Al2
3−B23を含有し、1050℃以下での焼成が可能
な磁器組成物が提案され、またアルミナ質磁器に比べて
誘電率を低減できることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
4−11495号や特公平6−76253号等にて開示
された低温焼成磁器では、磁器の熱膨張係数が低く、絶
縁基板として用いた場合にはプリント基板等の外部回路
基板に実装した際の実装信頼性が低下するという問題が
あった。また、磁器の特に1GHz以上の高周波帯にお
ける誘電損失が高く、高周波信号を伝送するような配線
基板の絶縁基板として用いると高周波信号の伝送損失が
増大して信号の伝送特性が悪化し、さらに、熱サイクル
によって磁器中にマイクロクラックが発生して強度劣化
が大きく、過酷な条件下では使用に耐えないという問題
があった。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、1050℃以下での焼成が可
能で、磁器の熱膨張係数を高め、誘電損失を低減できる
とともに、熱サイクル処理後の磁器強度の低下を小さく
できる低温焼成磁器を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に対して検討を重ねた結果、磁器中に珪酸バリウム結晶
とクォーツ結晶とを含有せしめることにより、磁器の熱
膨張係数を外部回路基板に近似させることができるとと
もに、高周波帯での誘電損失を低減することができ、か
つ熱サイクルに対しても高い強度を維持できることがで
きることを見い出し、この知見に基づき本発明を完成す
るに至った。
【0008】すなわち、本発明の低温焼成磁器は、少な
くとも珪酸バリウム結晶20〜80重量%とクォーツ結
晶を20〜80重量%との割合で含有し、40〜400
℃における熱膨張係数が9〜18×10 −6 /℃、3G
Hzにおける誘電損失が30×10 −4 以下であること
を特徴とするものである。
【0009】ここで、前記珪酸バリウム結晶の平均粒径
が3μm以下、前記クォーツ結晶の平均粒径が10μm
以下であること、前記珪酸バリウム結晶がガラスから析
出したものであり、かつ前記クォーツ結晶がセラミック
フィラーとして添加されたものであることが望ましい。
【0010】
【0011】さらに、本発明の配線基板は、絶縁基板の
表面および/または内部にメタライズ配線層が配設され
た配線基板であって、前記絶縁基板が、上述した低温焼
成磁器からなることを特徴とするものであり、特に、前
記メタライズ配線層が銅または銀を主とすることが望ま
しい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の低温焼成磁器は、図1の
模式図に示すように、少なくとも珪酸バリウム結晶30
〜70重量%とクォーツ結晶30〜70重量%とを含有
することを特徴とするものであり、この磁器は1050
℃以下で焼結が可能であるとともに、両結晶は40〜4
00℃での熱膨張係数が9×10-6/℃以上と高いこと
から、磁器の熱膨張係数および強度を高めることがで
き、かつ熱サイクルによって磁器中にマイクロクラック
が発生して磁器強度が低下することを防止することがで
きる。
【0013】すなわち、珪酸バリウム結晶が30重量%
より少ないと磁器の熱膨張係数を高めることができず、
また、磁器中に多量の非晶質(ガラス)相が残存して磁
器の高周波帯での誘電損失が増大するとともに、熱サイ
クル(熱履歴)によって磁器中にマイクロクラックが発
生して強度が低下するためであり、逆に70重量%を越
える場合には、1050℃以下の温度で磁器を緻密化す
ることができず磁器の熱膨張係数が低下するとともに、
強度、熱伝導率等が低下するためである。
【0014】また、クォーツ結晶の含有量が30重量%
より少ないと磁器の熱膨張係数を高めることができず、
また、高周波帯での誘電損失が増大してしまうとともに
強度低下が大きいためであり、逆に、クォーツ結晶の含
有量が70重量%より多いと磁器を1050℃以下の焼
成によって焼結させることができず、強度、吸水性、耐
薬品性、熱伝導率等が低下するためである。
【0015】なお、本発明における各結晶の含有比率
は、磁器のX線回折測定から各結晶のピーク強度に基づ
いてリートベルト法(泉 富士夫ら 日本結晶学会誌3
4(1992)76参照)によって算出される値を指
す。
【0016】ここで、珪酸バリウム結晶としては、メタ
珪酸バリウム(BaO・SiO2)やジ珪酸バリウム
(BaO・2SiO2)、2BaO・3SiO2、2Ba
O・SiO2等が挙げられるが、特に、熱膨張挙動の点
および低温焼結性の点では、ジ珪酸バリウム(BaO・
2SiO2)結晶(40〜400℃での熱膨張係数9×
10-6/℃以上)であることが望ましく、また、磁器の
靭性を高めるためには、前記珪酸バリウム結晶が平均ア
スペクト比3以上、特に4以上、さらに4.5以上の針
状のメタ珪酸バリウム結晶(40〜400℃での熱膨張
係数9×10-6/℃以上)であることが望ましい。
【0017】また、熱膨張係数、抗折強度、熱サイクル
後の強度維持の点で、珪酸バリウム結晶とクォーツ結晶
との総量で全量中70重量%以上、特に80重量%以
上、さらには90重量%以上の比率で含有することが望
ましい。
【0018】なお、抗折強度、熱サイクル後のマイクロ
クラックの発生を防止して強度を維持する点で、珪酸バ
リウム結晶の平均粒径が3μm以下、特に2μm以下、
さらに0.5〜1.5μm、かつクォーツ結晶の平均粒
径が10μm以下、特に6μm以下、さらに3〜5μm
であることが望ましい。また、クォーツ結晶の粒径の分
布において、粒径が5μm以上の大きい結晶と平均粒径
1μm以下の小さい結晶との2つのピークを有するもの
であることが望ましい。
【0019】また、1050℃以下、特に850〜97
0℃の焼成で上記結晶を析出させるとともに、磁器の相
対密度を90%以上、特に95%以上に緻密化するため
に、前記珪酸バリウム結晶をガラスから析出させ、かつ
前記クォーツ結晶をセラミックフィラーとして添加する
ことが望ましい。
【0020】さらに、磁器中には、上記結晶以外に、セ
ルシアン(BaO・Al23・2SiO2)、2BaO
・MgO・2SiO2、3BaO・Al23、BaO・
6Al 23、スピネル(MgO・Al23)、フォルス
テライト(2MgO・SiO2)、エンスタタイト(M
gO・SiO2)、ウォラストナイト(CaO・Si
2)、モンティセラナイト(CaO・MgO・Si
2)、ディオプサイド(CaO・MgO・2Si
2)、メルビナイト(2CaO・MgO・2Si
2)、アケルマイト(2CaO・MgO・2Si
2)、CaZrO3、アルミナ、クリストバライト、ト
リジマイト、ZrO2、MgO、ペタライト等の他の結
晶が総量で30重量%以下、特に20重量%以下、さら
に10重量%以下、さらには8重量%以下の割合で含有
せしめてもよい。
【0021】中でも、磁器の靭性を高めるために、セル
シアン(BaO・Al23・2SiO2)を含有せし
め、特に平均アスペクト比3以上の針状結晶の形態で含
有せしめることが望ましい。
【0022】さらに、磁器の熱膨張係数、強度、耐薬品
性、耐水性、熱伝導率の点で、磁器中の結晶総量の含有
比率(a重量%)と非晶質相の含有比率(b重量%)の
比a/(a+b)が0.8以上、特に0.9以上、さら
に0.95以上であることが望ましい。
【0023】上記態様の磁器は、40〜400℃におけ
る(線)熱膨張係数が9〜18×10-6/℃、特に12
〜14×10-6/℃、また、−40〜400℃における
(線)熱膨張係数が8〜17×10-6/℃、11〜13
×10-6/℃、3GHzでの誘電損失が30×10-4
下、特に25×10-4以下、熱サイクル後の強度の低下
率が20%以下、特に10%以下となる。
【0024】なお、本発明においては上記熱サイクル後
とは、−40℃と125℃の各温度に制御した恒温槽に
磁器を15分/15分づつ保持することを1サイクルと
してこれを1000サイクル繰り返した後を指す。
【0025】また、この磁器の強度は160MPa以
上、特に170MPa以上、1MHzでの誘電率7以
下、特に6.5以下、さらに6以下、破壊靭性が1.4
GPa以上、特に1.5GPa以上であることが望まし
い。なお、抗折強度、耐薬品性、耐水性、熱伝導率、絶
縁抵抗の点で、磁器の相対密度が90%以上、特に95
%以上、さらに98%以上であることが望ましい。
【0026】また、上記態様の磁器は、結晶の含有割合
を高めて高熱膨張化、高強度化、高熱伝導化を達成する
ために、磁器全体に対して、それぞれ酸化物換算量で、
SiO250〜70重量%、特に55〜60重量%、B
aO20〜40重量%、特に28〜40重量%、Al2
31〜8重量%、特に4〜8重量%、B231〜5重
量%、特に1〜3重量%、CaO0.02〜5重量%、
特に0.5〜3重量%、ZrO20.05〜5重量%、
特に0.1〜2.5重量%との割合で含有することが望
ましい。 (製造方法)一方、上述した本発明の低温焼成磁器を作
製するには、特に主発原料を限定するものではないが、
特に、結晶相の制御の容易性からガラスとセラミックフ
ィラーとの混合物を用いるのがよい。ガラス成分として
は、例えば平均粒径0.5〜10μmのホウケイ酸亜鉛
系ガラス、ホウケイ酸鉛系ガラス、リチウム珪酸系ガラ
ス、PbO系ガラス、ZnO系ガラス、BaO系ガラス
等が用いられるが、磁器を高熱膨張化させる上では、焼
成によりガラス中から珪酸バリウムを析出可能なBaO
系結晶化ガラスを使用することが望ましい。
【0027】なお、BaO系ガラスの具体的な組成とし
ては、低温焼成化、結晶化度の向上の点で、例えば、S
iO210〜70重量%、特に15〜30重量%、Ba
O30〜70重量%、特に40〜70重量%、Al23
8〜15重量%、特に8.5〜12重量%、B231〜
10重量%、特に3〜7重量%、CaO1〜5重量%、
特に1〜3重量%、ZrO20.05〜5重量%、特に
0.1〜3重量%の比率で含有するガラスが望ましい。
さらに、上記組成のガラス中にBaO以外のアルカリ土
類金属酸化物、アルカリ金属酸化物、希土類元素酸化
物、Sb23、Bi23を総量で5重量%以下、特に3
重量%以下の比率で含む場合もある。
【0028】また、上記ガラスに、珪酸バリウム結晶や
クォーツ結晶をセラミックフィラーとして添加すること
も可能であり、さらに、上記ガラスにリチウム珪酸系ガ
ラス、PbO系ガラス、ZnO系ガラス、ホウケイ酸亜
鉛系ガラス、ホウケイ酸鉛系ガラス等を添加または置換
することも可能である。
【0029】リチウム珪酸系ガラスとしては、Li2
を5〜30重量%、特に5〜20重量%の割合で含有す
るものであり、焼成後に高熱膨張係数を有するリチウム
珪酸を析出するものが好適に使用される。また、上記の
リチウム珪酸系ガラスとしては、Li2O以外にSiO2
を必須の成分として含むが、SiO2はガラス全量中、
60〜85重量%の割合で存在し、SiO2とLi2Oと
の合量がガラス全量中、65〜95重量%であることが
リチウム珪酸結晶を析出させる上で望ましい。また、こ
れらの成分以外に、Al23、MgO、TiO2、B2
3、Na2O、K 2O、P25、ZnO、F等が配合され
ていてもよい。
【0030】PbO系ガラスとしては、PbOを主成分
とし、さらにB23、SiO2のうちの少なくとも1種
を含有するものであり、焼成後にPbSiO3、PbZ
nSiO4等の高熱膨張の結晶相が析出するものが好適
に使用される。とりわけPbO(65〜85重量%)−
23(5〜15重量%)−ZnO(6〜20重量%)
−SiO2(0.5〜5重量%)−BaO(0〜5重量
%)から成る結晶性ガラスや、PbO(50〜60重量
%)−SiO2(35〜50重量%)−Al2 3(1〜
9重量%)から成る結晶性ガラスが望ましい。
【0031】ZnO系ガラスとしては、ZnOを10重
量%以上含有するものであり、焼成後にZnO・Al2
3、ZnO・nB23等の高熱膨張係数の結晶相が析
出するものが好適に使用される。ZnO成分以外に、S
iO2(60重量%以下)、Al23(60重量%以
下)、B23(30重量%以下)、P25(50重量%
以下)、アルカリ土類酸化物(20重量%以下)、Bi
23(30重量%以下)等が配合されていてもよい。と
りわけZnO10〜50重量%−Al2310〜30重
量%−SiO230〜60重量%から成る結晶性ガラス
やZnO10〜50重量%−SiO25〜40重量%−
Al230〜15重量%−BaO0〜60重量%−Mg
O0〜35重量%から成る結晶性ガラスが望ましい。
【0032】一方、1050℃以下の焼成で磁器中にク
ォーツを析出せしめるために、フィラー成分としてクォ
ーツを必須として含有することが望ましく、また、珪酸
バリウムの他、BaO等の粉末をフィラーとして添加す
ることができる。なお、BaOから珪酸バリウムに変換
させるためには、他フィラーとしてクォーツ以外に、非
晶質SiO2、クリストバライト、トリジマイト等の他
のSiO2系フィラーとともに添加して、BaOとSi
2とを反応させて珪酸バリウムを生成析出させること
ができる。なお、フィラーの平均粒径0.2〜15μ
m、特に0.5〜10μmであることが望ましい。
【0033】その他、フィラー成分としては、上記以外
に、Al23、MgO、ZrO2、フォルステライト
(2MgO・SiO2)、スピネル(MgO、Al
23)、ウォラストナイト(CaO・SiO2)、モン
ティセラナイト(CaO・MgO・SiO2)、ネフェ
リン(Na2O・Al23・SiO2)、リチウムシリケ
ート(Li2O・SiO2)、ディオプサイド(CaO・
MgO・2SiO2)、メルビナイト(2CaO・Mg
O・2SiO2)、アケルマイト(2CaO・MgO・
2SiO2)、カーネギアイト(Na2O・Al23・2
SiO2)、エンスタタイト(MgO・SiO2)、ホウ
酸マグネシウム(2MgO・B23)、セルシアン(B
aO・Al23・2SiO2)、B23・2MgO・2
SiO2、ガーナイト(ZnO・Al23)、CaTi
3、BaTiO3、SrTiO3、TiO2等の他のセラ
ミックフィラーを総量で20重量%以下、特に10重量
%以下の割合で添加することもできる。
【0034】これらのガラスおよびセラミックフィラー
は、ガラスを10〜90重量%、特に20〜80重量
%、さらに30〜70重量%と、フィラーを10〜90
重量%、特に20〜80重量%、さらに30〜70重量
%の割合で配合されたものであることが低温焼結性およ
び焼結体強度を高める上で望ましい。
【0035】そして、上述した成分から成るガラス成分
とフィラー成分との混合物に対して、適当な成形のため
の有機樹脂バインダーを添加した後、所望の成形手段、
例えば金型プレス、冷間静水圧プレス、射出成形、押出
し成形、ドクターブレード法、カレンダーロール法、圧
延法等により任意の形状に成形する。
【0036】次に、上記の成形体の焼成にあたっては、
まず、成形のために配合したバインダー成分を除去す
る。バインダーの除去は、700℃前後の大気または窒
素雰囲気中で行われるが、配線導体として、例えばCu
を用いる場合には、100〜700℃の水蒸気を含有す
る窒素雰囲気中で行われる。この時、成形体の収縮開始
温度は700〜850℃程度であることが望ましく、か
かる収縮開始温度がこれより低いとバインダーの除去が
困難となる。
【0037】焼成は、酸化性雰囲気または非酸化性雰囲
気中で行われ、特に磁器中のガラスの結晶化度を高める
ために、昇温速度20〜350℃/hr、特に50〜2
50℃/hrで、焼成温度800〜1050℃、特に8
50〜970℃、さらに920〜950℃にて、0.5
〜5hr、特に1.5〜3hr焼成することによって磁
器を緻密化でき本発明の低温焼成磁器を作製することが
できる。
【0038】この時の焼成温度が1050℃を越えると
Cu等のメタライズ配線層との同時焼成でメタライズ層
が溶融してしまう。なお、Cu等の配線導体と同時焼成
する場合には、非酸化性雰囲気中で焼成すればよい。
【0039】さらに、本発明によれば、830〜900
℃の温度範囲内で最適焼成温度よりも低い温度で一次的
に保持することにより、珪酸バリウム結晶の析出比率を
高めることができる。その後、900〜1050℃の最
適焼成温度で焼成することにより、緻密化を図ることが
望ましい。
【0040】このようにして作製された磁器中には、ク
ォーツ結晶と珪酸バリウム結晶以外に、ガラス成分から
生成した結晶相、ガラス成分とフィラー成分との反応に
より生成した結晶相、あるいはフィラー成分として予め
含まれていた結晶相、あるいはフィラー成分が分解乃至
変態して生成した結晶相等が存在し、これらの結晶相の
粒界にはガラス相が存在する場合もあるが、結晶の総含
有量(a重量%)と非晶質相の含有量(b重量%)との
比a/(a+b)が0.80以上、特に0.90以上、
さらに0.95以上であることが望ましい。
【0041】また、本発明の低温焼成磁器は上述したガ
ラスを用いる方法以外にも、上述した各成分の酸化物、
炭酸塩、硝酸塩等の原料を混合して、成形し、焼成する
方法、ゾル−ゲル法、水熱合成法等を用いる方法等も適
応可能であるが、この場合でも、1050℃以下での焼
成によってクォーツ結晶および珪酸バリウム結晶を磁器
中に含有せしめるために、焼成前の成形体中にクォーツ
粉末および珪酸バリウム粉末を添加することが望まし
い。
【0042】このようにして作製された本発明の低温焼
成磁器は、40〜400℃における熱膨張係数が9〜1
8×10-6/℃であるために、配線基板やパッケージの
絶縁基板として用いた場合、PCボード等の外部回路基
板への実装した際の熱膨張差に起因する熱応力の発生を
抑制することができる。
【0043】次に、前記ガラスセラミック焼結体を絶縁
基板として用いた本発明の配線基板及びその配線基板を
用いた半導体素子収納用パッケージの実装構造を、添付
図面に基づき具体的に説明する。 (BGA型実装構造)図2及び図3は、本発明の配線基
板の好適例である半導体素子収納用パッケージの実装構
造の一例を示す図であり、図2、図3はボールグリッド
アレイ(BGA)型パッケージの例を示す。この半導体
素子収納用パッケージは絶縁基板の表面あるいは内部に
メタライズ配線層が配設された、いわゆる配線基板を基
礎的構造とするものである。
【0044】図2において、Aは半導体素子収納用パッ
ケージ、Bは外部回路基板である。図2の半導体素子収
納用パッケージAは、絶縁基板1と蓋体2とメタライズ
配線層3と接続端子4及びパッケージの内部に収納され
る半導体素子5により構成され、絶縁基板1及び蓋体2
は半導体素子5を内部に気密に収容するためのキャビテ
ィ6を構成する。
【0045】また、キャァビティ6内の絶縁基板1の上
面中央部には半導体素子5が接着剤を介して接着固定さ
れる。また、絶縁基板1には半導体素子5の周辺から下
面にかけて複数個のメタライズ配線層3が被着形成され
ており、さらに絶縁基板1の下面には図3に示すように
多数の接続端子4が設けられており、接続端子4はメタ
ライズ配線層3と電気的に接続されている。この接続端
子4は、電極パッド7に対して半田(錫−鉛合金)等の
ロウ材から成る突起状端子8が取着された構造から成
る。
【0046】一方、外部回路基板Bは、有機樹脂を含む
材料から成るガラスーエポキシ樹脂の複合材料等から構
成される絶縁体9の表面に配線導体として、Cu、A
u、Al、Ni、Pb−Sn等の金属から成る配線導体
10が被着形成された一般的なプリント基板である。
【0047】本発明によれば、絶縁基板1が40〜40
0℃での熱膨張係数が9〜18×10-6/℃の低温焼成
磁器からなることによって、PCボード等の外部回路基
板への実装した際の熱膨張差に起因する熱応力の発生を
抑制することができるとともに、実装時または素子の動
作時の発熱に伴う熱サイクル後においても強度の低下を
小さくして高い強度を維持でき、かつメタライズ配線層
3に特に1GHz以上の高周波信号を伝送する場合にお
いても信号を良好に伝送できる配線基板を作製すること
ができる。なお、半導体素子5は充分小さければ絶縁基
板1との熱膨張差に起因してクラックや剥離は発生しな
い。
【0048】なお、本発明によれば、メタライズ配線層
3は低抵抗導体である銅または銀を主とすることが望ま
しく、特に純度99%以上の高純度金属導体からなるこ
と、さらには微細配線化、低抵抗化の点で金属箔からな
ることが望ましい。 (実装方法)半導体素子収納用パッケージAを外部回路
基板Bに実装するには、パッケージAの絶縁基板1下面
の電極パッド7に取着されている半田から成る突起状端
子8を外部回路基板Bの配線導体10上に載置当接さ
せ、しかる後、約250〜400℃の温度で加熱するこ
とにより、半田等のロウ材から成る突起状端子8自体が
溶融し、配線導体10に接合させることによって外部回
路基板B上に実装させる。この時、配線導体10の表面
には接続端子4とのロウ材による接続を容易に行うため
ロウ材が被着形成されていることが望ましい。
【0049】また、他の例として、図3に示すように接
続端子4として電極パッド7に対して高融点材料から成
る球状端子11を低融点ロウ材12によりロウ付けした
ものが適用できる。この高融点材料は、ロウ付けに使用
される低融点ロウ材12よりも高融点であることが必要
で、ロウ付け用の低融点ロウ材12が、例えばPb40
重量%−Sn60重量%の低融点半田から成る場合、球
状端子11は、例えばPb90重量%−Sn10重量%
の高融点半田や、Cu、Ag、Ni、Al、Au、P
t、Fe等の金属により構成される。
【0050】かかる構成においてはパッケージAの絶縁
基板1下面の電極パッド7に取着されている球状端子1
1を外部回路基板Bの配線導体10に載置当接させ、し
かる後、球状端子11を半田等の低融点ロウ材13によ
り配線導体10に当設させて外部回路基板B上に実装す
ることができる。また、低融点ロウ材13としてAu−
Sn合金を用いて接続端子4を外部回路基板Bに接続し
ても良く、さらに上記球状端子11に替えて柱状の端子
を用いてもよい。
【0051】
【実施例】(実施例1)SiO231.5重量%−Ba
O54重量%−B234.5重量%−Al239重量%
−CaO1重量%との割合からなる平均粒径2μmのガ
ラス粉末60重量%に対して、フィラーとして、平均粒
径5μmのクォーツ粉末を40重量%で添加混合し、こ
の混合物をさらに粉砕した後、有機バインダーを添加し
て、十分に混合した後、得られた混合物を一軸プレス成
形により、3.5×15mmの形状の成形体に成形し
た。そして、この成形体を700℃のN2+H2O雰囲気
中で脱バインダー処理し、窒素雰囲気中、200℃/h
rで昇温し880℃で10分間保持した後、950℃で
1時間焼成した。 (特性評価)得られた磁器に対して、アルキメデス法に
よって磁器の相対密度を測定したところ、96%であっ
た。また、この磁器のX線回折測定を行い、検出された
結晶の同定を行ったところ、ジ珪酸バリウム結晶(Ba
O・2SiO2)、メタ珪酸バリウム(BaO・Si
2)、クォーツ結晶およびセルシアン結晶(BaO・
Al23・2SiO2)の存在が確認された。また、こ
のX線回折ピークからリートベルト法によって各結晶お
よび非晶質相の含有比率を算出したところ、ジ珪酸バリ
ウム結晶(BaO・2SiO2)50重量%、メタ珪酸
バリウム(BaO・SiO2)1重量%、クォーツ41
重量%、セルシアン(BaO・Al23・2SiO2
6重量%であり、また、結晶の含有量(a重量%)と非
晶質相の含有量(b重量%)との比(a/b)は、0.
98であった。
【0052】また、焼結体のSEM観察およびEPMA
分析によって、磁器の研磨表面に確認される各結晶の性
状を観察したところ、ジ珪酸バリウム結晶(BaO・2
SiO2)の平均粒径1.5μm、クォーツ結晶の平均
粒径5μm、セルシアン(BaO・Al23・2SiO
2)の平均粒径0.3μmであった。
【0053】さらに、得られた焼結体に対して、JIS
R1601に基づき4点曲げ抗折強度を測定したとこ
ろ、200MPaであった。また、大気の雰囲気にて−
40℃と125℃の各温度に制御した恒温槽に試験サン
プルを15分/15分の保持を1サイクルとして最高1
000サイクル繰り返した後、同様に強度測定を行い、
熱サイクル後の強度を測定したところ170MPaであ
った。さらに、破壊靱性については、JISR1602
に基づくIF法に従って求めたところ1.8MPa/m
1/2であった。また、熱膨張係数を測定したところ、4
0〜400℃で13×10-6/℃、−40〜400℃で
12.5×10-6/℃であった。
【0054】さらに、空洞共振器法によって1MHzで
の誘電率および誘電損失を測定した結果、誘電率5.
7、誘電損失20×10-4であった。レーザーフラッシ
ュ法にて1mm厚みの試料について熱伝導率を測定した
ところ2.1W/mKであった。 (実装時の熱サイクル特性(TCT))また、上各原料
組成物を用いて、ドクターブレード法により厚み500
μmのグリーンシートを作製し、このシート表面にCu
メタライズペーストをスクリーン印刷法に基づき塗布し
た。また、グリーンシートの所定箇所にスルーホールを
形成しその中にもCuメタライズペーストを充填した。
そして、メタライズペーストが塗布されたグリーンシー
トをスルーホール間で位置合わせしながら6枚積層し圧
着した。この積層体を700℃のN2+H2O雰囲気中で
脱バインダー処理した後、窒素雰囲気中、上述した焼成
条件でメタライズ配線層と絶縁基板とを同時焼成し配線
基板を作製した。
【0055】次に、配線基板の下面に設けられた電極パ
ッドに図1に示すようにPb90重量%、Sn10重量
%から成る球状半田ボール(球状端子)を低融点半田
(Pb37%−Sn63%)により取着した。なお、接
続端子は、1cm2当たり30端子の密度で配線基板の
下面全体に形成した。
【0056】そして、この配線基板を、ガラス−エポキ
シ基板から成る40〜800℃における熱膨張係数が1
3×10-6/℃の絶縁体の表面に銅箔から成る配線導体
が形成されたプリント基板表面に実装した。実装は、プ
リント基板の上の配線導体と配線基板の球状端子とを位
置合わせし、低融点ロウ材によって接続実装した。
【0057】次に、上記のようにしてパッケージ用配線
基板をプリント基板表面に実装したものを大気の雰囲気
にて−40℃と125℃の各温度に制御した恒温槽に試
験サンプルを15分/15分の保持を1サイクルとして
最高1000サイクル繰り返した。そして、各サイクル
毎にプリント基板の配線導体とパッケージ用配線基板と
の電気抵抗を測定し電気抵抗に変化が現れるまでのサイ
クル数を測定したところ、1000サイクル後も変化が
なく良好な接続状態を維持していた。
【0058】(実施例2)平均粒径1μmのクォーツ粉
末35重量%、BaO・2SiO2粉末56.5重量
%、B23粉末2.6重量%、Al23粉末5.3重量
%、CaO粉末0.6重量%との割合で添加混合し、実
施例1と同様に成形体を作製した後、この成形体を70
0℃のN2+H2O雰囲気中で脱バインダー処理し、窒素
雰囲気中、200℃/hrで昇温し、880℃で10分
間保持した後、950℃で1時間焼成した。
【0059】実施例1と同様に特性を評価したところ、
相対密度97%、検出が確認された結晶はジ珪酸バリウ
ム結晶(BaO・2SiO2)、クォーツおよびセルシ
アン(BaO・Al23・2SiO2)、各結晶の含有
比率は、ジ珪酸バリウム結晶(BaO・2SiO2)4
0重量%、クォーツ36重量%、セルシアン(BaO・
Al23・2SiO2)1重量%であり、また、結晶の
含有量(a重量%)と非晶質相の含有量(b重量%)と
の比(a/(a+b))は、0.95であった。
【0060】さらに、4点曲げ抗折強度170MPa、
熱サイクル試験後の強度165MPa、破壊靱性1.5
MPa/m1/2、熱膨張係数は40〜400℃で12×
10- 6/℃、−40〜400℃で11.5×10-6
℃、1MHzにおける誘電率6.0、誘電損失が30×
10-4、熱伝導率1.8W/mKであった。
【0061】また、実施例1と同様に配線基板を作製
し、プリント基板表面に実装して、実施例1と同様に熱
サイクル試験を行ったところ、1000サイクル後も変
化がなく良好な接続状態を維持していた。
【0062】(比較例)平均粒径1μmのアモルファス
シリカ粉末50重量%、BaCO3粉末をBaO換算で
40重量%、B23粉末4.5重量%、Al23粉末
5.4重量%、CaO粉末0.1重量%との割合で添加
混合し、実施例1と同様に成形体を作製した後、この成
形体を700℃のN2+H2O雰囲気中で脱バインダー処
理し、窒素雰囲気中、200℃/hrで昇温し、880
℃で10分間保持した後、950℃で1時間焼成した。
【0063】実施例1と同様に特性を評価したところ、
相対密度90%、検出が確認された主な結晶はジ珪酸バ
リウム結晶(BaO・2SiO2)が15重量%のみで
あり、また、結晶の含有量(a重量%)と非晶質相の含
有量(b重量%)との比(a/(a+b))は、0.1
8であった。
【0064】さらに、4点曲げ抗折強度150MPa、
熱サイクル試験後の強度120MPa、破壊靱性1.2
MPa/m1/2、熱膨張係数は40〜400℃で8.2
×10-6/℃、−40〜400℃で7.9×10-6
℃、誘電率7、誘電損失50×10-4、熱伝導率1W/
mKであった。
【0065】また、実施例1と同様に配線基板を作製
し、プリント基板表面に実装して、実施例1と同様に熱
サイクル試験を行ったところ、50サイクル後に抵抗の
増大が見られ、接続(端子)部分にクラックが発生して
いた。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の低温焼成磁
器は、1050℃以下の低温で焼成できるためAg、C
u金属を用いたメタライズ配線層の形成が可能で、熱膨
張係数が高く、高周波帯での誘電特性に優れ、かつ熱サ
イクル後の高い強度を維持できることから、電子機器等
を搭載し、かつプリント基板等の外部回路基板に実装す
るような配線基板用の絶縁基板材料として特に好適であ
る。また、この磁器を絶縁基板として用いた配線基板及
びその実装構造は高集積大型パッケージにおいても高度
の信頼性を有し、特に高周波信号を伝送する場合でも良
好な伝送特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低温焼成磁器の模式図である。
【図2】本発明のBGA型半導体素子収納用パッケージ
の実装構造を説明する図面(断面図)である。
【図3】接続端子の他の実施例における要部拡大断面図
である。
【符号の説明】
BS2 珪酸バリウム結晶 S クォーツ結晶 C セルシアン G 非晶質相 1 絶縁基板 2 蓋体 3 メタライズ配線層 4 接続端子 5 半導体素子 6 キャビティ 7 電極パッド 8 突起状端子 9 絶縁体 10 配線導体 11 球状端子 12、13 低融点ロウ材 A 半導体素子収納用(BGA型)パッケージ B 外部回路基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 昌彦 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ 株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開2000−223619(JP,A) 特公 平4−11495(JP,B2) 特公 平6−76253(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/00 - 35/50

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも珪酸バリウム結晶20〜80重
    量%とクォーツ結晶を20〜80重量%との割合で含有
    し、40〜400℃における熱膨張係数が9〜18×1
    −6 /℃、3GHzにおける誘電損失が30×10
    −4 以下であることを特徴とする低温焼成磁器。
  2. 【請求項2】前記珪酸バリウム結晶の平均粒径が3μm
    以下、前記クォーツ結晶の平均粒径が10μm以下であ
    ることを特徴とする請求項1記載の低温焼成磁器。
  3. 【請求項3】前記珪酸バリウム結晶がガラスから析出し
    たものであり、かつ前記クォーツ結晶がセラミックフィ
    ラーとして分散して存在することを特徴とする請求項1
    または2記載の低温焼成磁器。
  4. 【請求項4】絶縁基板の表面および/または内部にメタ
    ライズ配線層が配設された配線基板であって、前記絶縁
    基板が、請求項1乃至3のいずれか記載の低温焼成磁器
    からなることを特徴とする配線基板。
  5. 【請求項5】前記メタライズ配線層が銅または銀を主と
    することを特徴とする請求項4記載の配線基板。
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