JP3521531B2 - 内燃機関の複吸気装置 - Google Patents

内燃機関の複吸気装置

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JP3521531B2
JP3521531B2 JP05283695A JP5283695A JP3521531B2 JP 3521531 B2 JP3521531 B2 JP 3521531B2 JP 05283695 A JP05283695 A JP 05283695A JP 5283695 A JP5283695 A JP 5283695A JP 3521531 B2 JP3521531 B2 JP 3521531B2
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つ以上の吸気ポート
を有するとともに、該吸気ポートを通過した吸入空気が
気筒内にスワールを形成するよう構成された内燃機関の
複吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、充分な吸気量を確保するべく、1
つの気筒に対し2つの吸気ポートを有する複吸気装置が
種々提案されている。中でも、両吸気ポートが共にヘリ
カルポートとなっており、該吸気ポートを通過した吸入
空気が気筒内にスワールを形成しうるものが公知となっ
ている。かかる複吸気装置においては、例えば、図14
に示すように、気筒71の上部には、動弁系の構造の簡
素化を図るべく、互いに隣接するようにして2つの吸気
弁が設けられている。また、それら吸気弁の配設された
開口部分に連通するようにして、2つの吸気ヘリカルポ
ート72,73が配設されている。そして、各ヘリカル
ポート72,73を通過した吸入空気が、同図矢印方向
への速度成分を有する流体となって気筒71へと導入さ
れる。導入された吸入空気は、それぞれ渦流方向への速
度分布を維持しつつ、合流することとなる。従って、気
筒71内においては、全体としてスワールSWが形成さ
れる。
【0003】しかし、上記技術では、両吸気ヘリカルポ
ート72,73の近接しあう部分(同図斜線で示した部
分)における吸入空気が相対する方向に流れあうことと
なり、当該領域において流れが干渉しあうこととなって
しまっていた。このため、その干渉分だけ、スワール比
が低下してしまい、所望とするスワール比が得られない
おそれがあった。
【0004】上記のような不具合を解消するための技術
として、例えば、実開昭62−111935号公報に開
示されたものが知られている。この技術では、一方の吸
気弁を他方の吸気弁に対して、シリンダヘッド側に沈ま
せて、両吸気弁を異なる高さとしている。そして、両吸
気弁の境界部分には、段差に相当する壁を設けるように
している。このような構成とすることにより、上記他方
の吸気ヘリカルポートを介して導入された吸入空気が壁
に当たることとなる。そのため、上述した相互の流れが
干渉しあうことによる不具合発生の抑制が図られうる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術では、段差に相当する壁を設けなければならないた
め、エンジン自体が高さ方向に大きいものとなってしま
っていた。このため、スペース上著しく不利なものとな
ってしまい、実際の車両に具現化することは困難であっ
た。
【0006】これに対し、壁の分だけ、気筒の高さ(シ
リンダボアの深さ)を小さくすることも考えられる。し
かしながら、このような構成とした場合には、充分な容
積率、圧縮比が得られず、性能の低下を招くこととなっ
ていた。
【0007】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、相互に隣接された2つ以上の
吸気ポートを有するとともに、該吸気ポートを通過した
吸入空気が気筒内にスワールを形成するための内燃機関
の複吸気装置において、吸入空気の流れの干渉によるス
ワール比の低下を抑制することができるとともに、スペ
ース上の不利や性能の低下を防止することのできる内燃
機関の複吸気装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明においては、内燃機関の1つ
の気筒に対し開口するようシリンダヘッドに形成された
2つ以上の吸気ヘリカルポートを有し、該吸気ヘリカル
ポートを通過した吸入空気が前記気筒内にスワールを形
成するよう構成された内燃機関の複吸気装置であって、
各吸気ヘリカルポートを通過する吸入空気の流れが相互
に近接して干渉しあう部分において、少なくとも1つの
吸気ヘリカルポートの内部に空気流調整部材を設け、当
該空気流調整部材設けられた部分における吸入空気の
流れを弱めることにより該吸入空気の干渉の程度を低減
してスワール比の低下を抑制するようにしたことをその
要旨としている。
【0009】また、請求項2に記載の発明においては、
内燃機関の1つの気筒に対し開口するようシリンダヘッ
ドに形成された2つ以上の吸気ヘリカルポートを有し、
該吸気ヘリカルポートを通過した吸入空気が前記気筒内
にスワールを形成するよう構成された内燃機関の複吸気
装置であって、各吸気ヘリカルポートを通過する吸入空
気の流れが相互に近接して干渉しあう部分において、
なくとも1つの吸気ヘリカルポートに関し、該ヘリカル
ポートを流れる吸入空気の上流側から下流側にかけての
流れを横切る断面積の減少率の小さい箇所を設けること
により該吸入空気の干渉の程度を低減してスワール比の
低下を抑制するようにしたことをその要旨としている。
【0010】ここで、断面積の減少率の小さい箇所とい
うのは、減少率が「0」及び負である箇所をも含む趣旨
である。
【0011】
【作用】上記請求項1に記載の発明によれば、シリンダ
ヘッドに形成された2つ以上の吸気ヘリカルポートを通
過した吸入空気は、内燃機関の気筒内に導入され、全体
としてスワールを形成する。
【0012】ここで、各吸気ヘリカルポートを通過する
吸入空気の流れが相互に近接しあう部分においては、吸
入空気の流れが気筒内でぶつかりあい、干渉しあうおそ
れがある。しかし、本発明では、当該干渉しあうおそれ
のある部分において、少なくとも1つの吸気ヘリカルポ
ートの内部には、空気流調整部材が設けられている。こ
のため、空気流調整部材の存在により吸気ヘリカルポー
トを通過する吸入空気の流れが弱められることとなる。
従って、気筒内で吸入空気の流れがぶつかりあうことに
よる干渉の程度が低減されうる。
【0013】また、請求項2に記載の発明によれば、少
なくとも1つの吸気ヘリカルポートを流れる吸入空気の
上流側から下流側にかけての流れを横切る断面積の減少
率が、上記干渉しあうおそれのある部分において、小さ
い箇所が設けられている。ここで、前記断面積の減少率
が大きいほど、吸入空気の押し出される量が大きくな
り、流れが大きくなることがわかっている。このため、
上記干渉しあうおそれのある部分において、少なくとも
1つの吸気ヘリカルポート内の吸入空気の流れが小さい
ものとなり、上記と同様、干渉の程度が低減されうる。
【0014】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明における内燃機関の複吸気
装置をディーゼルエンジンのそれに具体化した第1実施
例を図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
【0015】図2は本実施例における複吸気装置を模式
的に示す平面図であり、図4は複吸気装置を側面方向か
ら見た断面模式図である。これらの図に示すように、内
燃機関としてのディーゼルエンジン1は、シリンダブロ
ック及びその上部に配設されたシリンダヘッド2を有し
ている。シリンダブロックには所定間隔を隔てて複数の
気筒3が設けられているとともに、気筒3内には図示し
ないピストンが上下動可能に設けられている。
【0016】各気筒3に臨むようにして、それぞれ2つ
ずつの吸気弁4,5及び排気弁6,7が設けられてい
る。また、これら4つの弁4〜7の中央には点火プラグ
8が配設されている。前記シリンダヘッド2には、前記
吸気弁4,5の設けられている開口部分に連通するよう
にして、吸気ヘリカルポート11,12が相互にほぼ平
行にそれぞれ形成されている。これら吸気ヘリカルポー
ト11,12は、共にスパイラル状に形成されている。
そして、各ヘリカルポート11,12を通過した吸入空
気が、回転方向への速度成分を有する流体となって気筒
3へと導入される。導入された吸入空気は、それぞれ渦
流方向への速度分布を維持しつつ、合流することとな
り、気筒3内においては、全体としてスワールが形成さ
れるようになっている。
【0017】さて、本実施例では、図1〜4に示すよう
に、両吸気ヘリカルポート11,12の近接しあう部分
における、当該ポート11,12の内部には、前記シリ
ンダヘッド2から側部方向に突出するようにして、ポー
ト11,12の延びる方向に沿った空気流調整部材とし
ての突起13,14が形成されている。これらの突起1
3,14は断面略長方形状に形成されており、吸気ヘリ
カルポート11,12内を流れる吸入空気は、突起1
3,14を境として、上下方向に分流されるようになっ
ている。
【0018】次に、上記のように構成されてなる複吸気
装置の作用及び効果について説明する。図示しないエア
クリーナから導入された吸入空気は、吸気通路及び吸気
マニホールドを通過して吸気ヘリカルポート11,12
内の上部へ導かれる。吸気ヘリカルポート11,12に
導かれた吸入空気は、同ポート11,12の内壁に沿っ
て下方へ渦を描きながら流れ、やがて気筒3内へと導入
される。そして、気筒3内において、吸入空気は、それ
ぞれ渦流方向への速度分布を維持しつつ、合流すること
となり、全体としてスワールが形成される。
【0019】ここで、各吸気ヘリカルポート11,12
を通過する吸入空気の流れが相互に近接しあう部分にお
いては、吸入空気の流れが気筒3内でぶつかりあい、干
渉しあうおそれがある。しかし、本実施例では、当該干
渉しあうおそれのある部分において、当該ポート11,
12の内部には、突起13,14が形成されている。こ
のため、吸気ヘリカルポート11,12内を流れる吸入
空気は、突起13,14を境として、上下方向に分流さ
れる。すなわち、分流された一方の吸気流は、下方へ導
かれ、直接的に気筒3内へ導入される。また、他方の吸
気流は、ポート11,12内の上部を通って、渦流を形
成する。
【0020】従って、突起13,14の存在により吸気
ヘリカルポート11,12を通過する吸入空気の流れ
が、上記干渉のおそれがある部分において弱められるこ
ととなる。そのため、気筒3内で吸入空気の流れがぶつ
かりあうことによる、干渉の程度の低減を図ることがで
きる。その結果、干渉によるスワール比の低下を抑制す
ることができ、燃費のさらなる向上を図ることができ
る。
【0021】また、本実施例では、シリンダヘッド2の
高さ方向に、吸気の干渉を抑制するための別途の手段を
設けていた従来技術とは異なり、吸気ヘリカルポート1
1,12内に突起13,14を設けるようにした。この
ため、高さ方向にスペース上の不利が生じるのを防止す
ることができる。また、気筒3の高さを小さくする必要
がないので、充分な容積率、圧縮比を確保することがで
き、結果として、エンジン性能の低下を招くのを防止す
ることができる。
【0022】さらに、本実施例では、吸気弁4,5では
なく、吸気ヘリカルポート11,12内に突起13,1
4を設けるようにした。このため、吸気弁3,4及びこ
れらを支持するバルブシート(図示ぜす)間の生じうる
偏摩耗を防止するために吸気弁4,5を軸方向に回動さ
せたとしても何らの支障をも生じない。つまり、吸気弁
4,5を回動させても、吸気特性、スワール特性には何
ら影響が及ぼされない。従って、吸気弁4,5を軸方向
に回動させることが可能となり、これによって上記偏摩
耗を防止することができる。
【0023】併せて、本実施例では、突起13,14の
形状、配置、始点及び終点を適宜に変更することによ
り、スワール特性を自由に設定することが可能となる。 (第2実施例)次に、本発明を具体化した第2実施例に
ついて図5〜図8に従って説明する。但し、本実施例の
基本的構成等において、上述した第1実施例と同等の部
分については、同一の符号を付してその説明を省略す
る。そして、以下には、第1実施例との相違点を中心と
して説明することとする。
【0024】図5に示すように、本実施例においても、
シリンダヘッド2には、吸気弁4,5の設けられている
開口部分に連通するようにして、第1の吸気ヘリカルポ
ート21及び第2の吸気ヘリカルポート22が相互にほ
ぼ平行に、かつ、スパイラル状にそれぞれ形成されてい
る。そして、各ヘリカルポート21,22を通過した吸
入空気が、回転方向への速度成分を有する流体となって
気筒3へと導入される。導入された吸入空気は、それぞ
れ渦流方向への速度分布を維持しつつ、合流することと
なり、気筒3内においては、全体としてスワールが形成
されるようになっている。
【0025】さて、本実施例では、図5〜8に示すよう
に、両吸気ヘリカルポート21,22の近接しあう部分
における、第2の吸気ヘリカルポート22の内部には、
前記第1実施例と同様、シリンダヘッド2から側部方向
に突出するようにして、ポート22の延びる方向に沿っ
た空気流調整部材としての突起23が形成されている。
【0026】また、両吸気ヘリカルポート21,22の
近接しあう部分における、第1の吸気ヘリカルポート2
1の内部には、シリンダヘッド2から下部方向に垂下す
るようにして、平板状の空気流調整部材としての突起2
4が形成されている。このため、第1の吸気ヘリカルポ
ート22内を流れる吸入空気は、第1実施例と同様、突
起23を境として、上下方向に分流されるようになって
いる。また、第2の吸気ヘリカルポート21内を流れる
吸入空気は、突起24を境として、左右方向に分流され
るようになっている。
【0027】次に、上記のように構成されてなる複吸気
装置の作用及び効果について第1実施例と異なる点を中
心に説明する。図示しないエアクリーナから導入され、
各吸気ヘリカルポート21,22内のに導かれた吸入空
気は、同ポート21,22の内壁に沿って下方へ渦を描
きながら流れ、やがて気筒3内へと導入される。そし
て、気筒3内において、吸入空気は、それぞれ渦流方向
への速度分布を維持しつつ、合流することとなり、全体
としてスワールが形成される。
【0028】ここで、各吸気ヘリカルポート21,22
を通過する吸入空気の流れが相互に近接しあう部分にお
いては、吸入空気の流れが気筒3内でぶつかりあい、干
渉しあうおそれがある。しかし、本実施例では、当該干
渉しあうおそれのある部分において、第2の吸気ヘリカ
ルポート22の内部には、突起23が形成されている。
このため、第2の吸気ヘリカルポート22内を流れる吸
入空気は、突起23を境として、第1実施例と同様上下
方向に分流される。
【0029】一方、第1の吸気ヘリカルポート21の内
部には、突起24が形成されている。このため、第1の
吸気ヘリカルポート21内を流れる吸入空気は、突起2
4を境として、左右方向に分流される。すなわち、分流
された一方の吸気流は、突起24に遮られて、下方へ導
かれ、直接的に気筒3内へ導入される。また、干渉しあ
う可能性の低い他方の吸気流は、ポート21内を通っ
て、渦流を形成する。
【0030】従って、突起23,24の存在により各吸
気ヘリカルポート21,22を通過する吸入空気の流れ
が、上記干渉のおそれがある部分において弱められるこ
ととなる。そのため、気筒3内で吸入空気の流れがぶつ
かりあうことによる、干渉の程度の低減を図ることがで
き、第1実施例と同様の効果を奏する。
【0031】(第3実施例)次に、本発明を具体化した
第3実施例について図9〜図11に従って説明する。但
し、本実施例の基本的構成等において、上述した第1、
第2実施例と同等の部分については、同一の符号を付し
てその説明を省略する。そして、以下には、第1、第2
実施例との相違点を中心として説明することとする。
【0032】図9,10に示すように、本実施例におい
ては、第1実施例における吸気ヘリカルポート11に代
えて、第3の吸気ヘリカルポート31が設けられてい
る。第3の吸気ヘリカルポート31は、その断面形状に
おいて、第1実施例とは大きく異なっている。すなわ
ち、図9の第3の吸気ヘリカルポート31の周囲に描か
れた図は、それぞれの箇所における第3の吸気ヘリカル
ポート31の断面形状を示したものである。同図に示す
ように、吸入空気は、ポイントa1,a2,a3,a
4,a5,a6,a7,a8を通過して気筒3に導入さ
れるようになっている。
【0033】ここで、一般の吸気ヘリカルポートは、そ
の断面積が徐々に減少するよう形成されている(図11
の破線参照)。これは、断面積が減少するほど、吸入空
気が押し出され、渦流を形成しやすくなるからである。
これに対し、本実施例では、両吸気ヘリカルポート3
1,12の近接しあう部分における、第3の吸気ヘリカ
ルポート22のポイントa3〜a6間にかけての断面積
の減少率は「0」となっている。すなわち、ポイントa
1〜a8における断面積をS1,S2,S3,S4,S
5,S6,S7,S8とすると、断面積S1よりも断面
積S2が小さいものとなっており、断面積S2よりも断
面積S3が小さいものとなっている。これに対し、断面
積S4,S5,S6は断面積S3に等しいものとなって
いる。また、断面積S6よりも断面積S7が小さいもの
となっており、断面積S7よりも断面積S8が小さいも
のとなっている(図11の実線参照)。
【0034】次に、上記のように構成されてなる複吸気
装置の作用及び効果について第1、第2実施例と異なる
点を中心に説明する。図示しないエアクリーナから導入
され、各吸気ヘリカルポート31,12内のに導かれた
吸入空気は、同ポート31,12の内壁に沿って下方へ
渦を描きながら流れ、やがて気筒3内へと導入される。
そして、気筒3内において、吸入空気は、それぞれ渦流
方向への速度分布を維持しつつ、合流することとなり、
全体としてスワールが形成される。
【0035】ここで、各吸気ヘリカルポート31,12
を通過する吸入空気の流れが相互に近接しあう部分にお
いては、吸入空気の流れが気筒3内でぶつかりあい、干
渉しあうおそれがある。しかし、本実施例では、当該干
渉しあうおそれのある部分において、第3の吸気ヘリカ
ルポート31を流れる吸入空気の上流側から下流側にか
けての流れを横切る断面積の減少率が「0」となってい
る(S3=S4=S5=S6)。ここで、前記断面積の
減少率が大きいほど、吸入空気の押し出される量が大き
くなり、流れが大きくなることがわかっている。このた
め、上記干渉しあうおそれのある部分において、第3の
吸気ヘリカルポート31内の吸入空気の流れが小さいも
のとなり、干渉しあう程度が低減されうる。その結果、
第1、第2実施例と同様の効果を奏する。
【0036】また、特に、本実施例においては、第1、
第2実施例とは異なり、第3の吸気ヘリカルポート31
内に、突起を形成する必要がない。このため、吸入空気
の流れの円滑化を図ることができ、スワールの生成を効
率的に行うことができる。尚、本発明は上記実施例に限
定されず、例えば次の如く構成してもよい。
【0037】(1)前記第1実施例では、空気流調整部
材として断面が長方形状の突起13,14を設ける構成
としたが、その形状は何ら限定されるものではない。従
って、例えば図12に示すように、吸気ヘリカルポート
41内に、吸入空気の上流側が尖った形状を有する突起
42を設けるようにしてもよい。このような構成によれ
ば、吸入空気の流れの円滑化を図ることができ、吸気効
率の向上を図ることができる。
【0038】また、図13に示すように、吸気ヘリカル
ポート51内に、下方へ突出する段差部52を有する突
起53を設けるようにしてもよい。このような構成によ
れば、吸入空気をより積極的に下方へ案内することがで
き、吸気効率の向上を図ることができる。
【0039】さらに、このような突起は、吸気ヘリカル
ポート内面に鋳造により一体的に設けるようにしてもよ
いし、別部材をポート内面に設けるようにしてもよい。
併せて、空気流調整部材としては、突起を設けることの
外、バルブシートに一体的に設けられた部材を組付ける
ようにしてもよい。
【0040】(2)前記第3実施例では、吸入空気が干
渉しあうおそれのある部分において、第3の吸気ヘリカ
ルポート31を流れる吸入空気の上流側から下流側にか
けての流れを横切る断面積の減少率が「0」となるよう
にしたが、当該干渉しあうおそれのある部分において、
断面積の減少率が小さい領域を設けるだけの構成として
もよい。かかる構成においても、上記と同様の作用効果
を得ることができる。また、図11に2点鎖線で示すよ
うに、断面積の減少率が負、すなわち、断面積が一時的
に増加するように構成してもよい。かかる構成とするこ
とにより、上記効果をより一層確実なものとすることが
できる。
【0041】(3)前記各実施例では、吸入空気が干渉
しあうおそれのある部分において、一対の吸気ヘリカル
ポートのいずれにも、突起を設けるか又は断面積減少率
の小さい部分を設けるかして、干渉の抑制を図るように
した。しかし、いずれか一方の吸気ヘリカルポートのみ
に、上記手段を設けるだけでも、充分上記と同様の効果
を奏しうる。また、各手段の組合せは自由に行うことが
できるものである。例えば、第2実施例において、第2
のヘリカルポート22の突起23に代えて、第1のヘリ
カルポート21の突起24と同様の突起を設けるように
してもよい。さらに、第3実施例において、吸気ヘリカ
ルポート12に代えて、第3のヘリカルポート31と同
様のポートとしてもよい。
【0042】(4)前記各実施例では、2つの吸気ヘリ
カルポートを有する場合に具体化したが、ポートの数
は、2つ以上であればよく、例えば3つであっても4つ
であってもよい。
【0043】(5)前記各実施例では、ディーゼルエン
ジンの複吸気装置に具体化したが、ガソリンエンジンの
それに具体化することもできる。特許請求の範囲の各請
求項に記載されないものであって、上記実施例から把握
できる技術的思想について以下にその効果とともに記載
する。
【0044】(a)請求項1に記載の内燃機関の複吸気
装置において、各吸気ヘリカルポートを通過する吸入空
気の流れが相互に近接して干渉しあう部分において、全
ての吸気ヘリカルポートの内部に、前記突起を設けたこ
とを特徴とする。このような構成とすることにより、吸
入空気の流れの干渉によるスワール比の低下を抑制する
ことができるという効果をより確実ならしめることがで
きる。
【0045】(b)請求項1に記載の吸気ヘリカルポー
トと請求項2に記載の吸気ヘリカルポートとを組み合わ
せたことを特徴とする。このような構成とすることによ
り、吸入空気の流れの干渉によるスワール比の低下を抑
制することができるという効果をより確実ならしめるこ
とができる。
【0046】(c)請求項2及び上記付記(b)に記載
の内燃機関の複吸気装置において、各吸気ヘリカルポー
トを通過する吸入空気の流れが相互に近接して干渉しあ
う部分において、少なくとも1つの吸気ヘリカルポート
に関し、該ヘリカルポートを流れる吸入空気の上流側か
ら下流側にかけての流れを横切る断面積の減少率がゼロ
又は負の箇所を設けたことを特徴とする。このような構
成とすることにより、吸入空気の流れの干渉をより一層
抑制することができ、もってスワール比の低下を抑制す
ることができるという効果をより確実ならしめることが
できる。
【0047】(d)請求項2及び上記付記(b),
(c)に記載の内燃機関の複吸気装置において、各吸気
ヘリカルポートを通過する吸入空気の流れが相互に近接
して干渉しあう部分において、少なくとも1つの吸気ヘ
リカルポートに関し、該ヘリカルポートを流れる吸入空
気の上流側から下流側にかけての流れを横切る断面積の
減少率が負の箇所を設けたことを特徴とする。このよう
な構成とすることにより、吸入空気の流れの干渉をさら
により一層抑制することができ、もってスワール比の低
下を抑制することができるという効果をより確実ならし
めることができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
相互に隣接された2つ以上の吸気ポートを有するととも
に、該吸気ポートを通過した吸入空気が気筒内にスワー
ルを形成するための内燃機関の複吸気装置において、吸
入空気の流れの干渉によるスワール比の低下を抑制する
ことができるとともに、スペース上の不利や性能の低下
を防止することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の吸気ヘリカルポートを模式的に示
す斜視図である。
【図2】第1実施例における気筒等を模式的に示す平面
図である。
【図3】第1実施例の吸気ヘリカルポートを模式的に示
す平面図である。
【図4】第1実施例の吸気ヘリカルポートを側面から見
た模式図である。
【図5】第2実施例における気筒等を模式的に示す平面
図である。
【図6】第2実施例の吸気ヘリカルポートを模式的に示
す斜視図である。
【図7】第2実施例の吸気ヘリカルポートを模式的に示
す平面図である。
【図8】第2実施例の吸気ヘリカルポートを側面から見
た模式図である。
【図9】第3実施例の吸気ヘリカルポートを模式的に示
す平面図及び各ポイントにおけるポート断面形状を示す
図である。
【図10】第3実施例の吸気ヘリカルポートの模式側断
面図である。
【図11】第3実施例の吸気ヘリカルポートの上流側か
ら下流側にかけての断面積変化を示すグラフである。
【図12】別例の吸気ヘリカルポートを側面から見た模
式図である。
【図13】別例の吸気ヘリカルポートを側面から見た模
式図である。
【図14】従来技術の気筒等を模式的に示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのディーゼルエンジン、2…シリン
ダヘッド、3…気筒、11,12,21,22,31,
41,51…吸気ヘリカルポート、13,14,23,
24,42,53…空気流調整部材としての突起。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 31/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の1つの気筒に対し開口するよ
    うシリンダヘッドに形成された2つ以上の吸気ヘリカル
    ポートを有し、該吸気ヘリカルポートを通過した吸入空
    気が前記気筒内にスワールを形成するよう構成された内
    燃機関の複吸気装置であって、 各吸気ヘリカルポートを通過する吸入空気の流れが相互
    に近接して干渉しあう部分において、少なくとも1つの
    吸気ヘリカルポートの内部に空気流調整部材を設け、当
    該空気流調整部材設けられた部分における吸入空気の
    流れを弱めることにより該吸入空気の干渉の程度を低減
    してスワール比の低下を抑制するようにしたことを特徴
    とする内燃機関の複吸気装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の1つの気筒に対し開口するよ
    うシリンダヘッドに形成された2つ以上の吸気ヘリカル
    ポートを有し、該吸気ヘリカルポートを通過した吸入空
    気が前記気筒内にスワールを形成するよう構成された内
    燃機関の複吸気装置であって、 各吸気ヘリカルポートを通過する吸入空気の流れが相互
    に近接して干渉しあう部分において、少なくとも1つの
    吸気ヘリカルポートに関し、該ヘリカルポートを流れる
    吸入空気の上流側から下流側にかけての流れを横切る断
    面積の減少率の小さい箇所を設けることにより該吸入空
    気の干渉の程度を低減してスワール比の低下を抑制する
    ようにしたことを特徴とする内燃機関の複吸気装置。
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