JP3516516B2 - 固体触媒成分およびこれを用いたオレフィンの重合方法 - Google Patents

固体触媒成分およびこれを用いたオレフィンの重合方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィン重合用固体触
媒成分およびこれを用いたオレフィンの重合方法に関す
る。詳しくは、立体規則性の高いポリオレフィンを製造
することができるオレフィン重合用固体触媒成分に関す
る。
【0002】
【従来の技術】シクロペンタジエニル基、インデニル
基、フルオレニル基、またはそれらの置換体を配位子と
する遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助
触媒、例えばアルミノキサンと共に使用してオレフィン
を重合することによりポリオレフィンを製造できること
が知られている。
【0003】特開昭58−19309号公報には、(シ
クロペンタジエニル)2MeRHal(ここで、Rはシク
ロペンタジエニル、C1 〜C6 のアルキル、ハロゲンで
あり、Meは遷移金属であり、Halはハロゲンであ
る)で表される遷移金属化合物とアルミノキサンからな
る触媒の存在下エチレンおよび/またはα−オレフィン
を重合または共重合させる方法が記載されている。
【0004】特開昭61−130314号公報には、立
体的に固定したジルコン・キレート化合物およびアルミ
ノキサンからなる触媒をもちいてポリオレフィンを製造
する方法が記載されている。また、同公報には、遷移金
属化合物としてエチレン−ビス(4、5、6、7−テト
ラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを
使用することにより、アイソタクチック度の高いポリオ
レフィンを製造する方法が記載されている。特開昭64
−66124号公報には、珪素で架橋したシクロペンタ
ジエニル化合物を配位子とする遷移金属化合物およびア
ルミノキサンを有効成分とする立体規則性オレフィン重
合体製造用触媒が開示されている。
【0005】特開平2−41303号公報、特開平2−
274703号公報、特開平2−274704号公報に
は、互いに非対称な架橋性配位子を有するメタロセン化
合物およびアルミノキサンからなる触媒を用いることに
よってシンジオタクチックポリ−α−オレフィンが製造
できることが記載されている。
【0006】上述のようないわゆるメタロセン触媒は、
一般的に溶媒に可溶な系であるため、溶媒重合あるいは
気相重合を行おうとした場合、生成重合体の嵩密度が低
く、粉体性状に劣っていたり、重合機の壁へのポリマー
の付着などの問題が生じていた。
【0007】これらの問題を解決するために、特開昭6
1−108610号公報、特開平2−173104号公
報、特開平5−140225号公報等には、メタロセン
およびアルミノキサンを微粒子状担体、特にシリカゲル
に担持した固体触媒を用いてオレフィンを重合する方法
が提案されている。
【0008】これらのようにして得られる固体触媒は生
成ポリマーの粉体性状の改良などに関しては優れた方法
ではあるが、これらの固体触媒を立体規則性ポリ−α−
オレフィン、特にはシンジオタクチックポリ−α−オレ
フィンの製造に利用した場合、得られるポリ−α−オレ
フィンの立体規則性が低いという問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は立体規
則性ポリ−α−オレフィン、特にシンジオタクチックポ
リ−α−オレフィンの製造に適用した場合、比較的高い
立体規則性を有するポリ−α−オレフィンを製造するこ
とのできる固体触媒成分を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題に鑑
み、高い立体規則性、特に高いシンジオタクティシティ
ーを有するポリ−α−オレフィンを製造することのでき
る固体触媒成分の開発について鋭意検討した結果、ある
特定のケイ素化合物で処理されたシリカゲルを担体とし
て使用して得られた固体触媒により上記課題が解決でき
ることを見い出し、本発明を完成するに到った。
【0011】すなわち本発明は、 (A)下記一般式〔1〕(化2)で表されるケイ素化合
物で処理が施されたシリカゲル、および
【0012】
【化2】Rn Si(OR')4-n 〔1〕 (ここでRは水素原子または炭素数1〜20までのアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアル
キル基またはアルケニル基であり、Rが複数の場合は異
なった組み合わせでも良い。R’は炭素数1〜20まで
のアルキル基であり、R’が複数の場合は異なった組み
合わせでも良い。Oは酸素原子、Siはケイ素原子を示
す。nは1〜3までの整数を表す。) (B)アルミノキサン から形成される固体触媒成分を提供することにあり、さ
らに本発明は、周期律表4〜6族の遷移金属化合物、上
記固体触媒成分および必要に応じて有機アルミニウム化
合物からなる触媒の存在下にオレフィンを重合すること
を特徴とするオレフィンの重合方法である。
【0013】本発明における(A)成分として、ケイ素
化合物で処理が施されたシリカゲルが使用される。シリ
カゲルの処理に使用されるケイ素化合物は上記一般式
〔1〕で表すことができる。一般式〔1〕中Rは水素原
子または炭素数1〜20までのアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アリールアルキル基またはアルケ
ニル基である。具体的には例えば、水素原子、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、フェニル基、トルイル基、ベン
ジル基、ビニル基などを挙げることができる。分子内に
Rが複数個存在する場合はそれぞれが同一であっても異
なっていても良い。
【0014】R’は炭素数1〜20までのアルキル基を
示し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基などを挙げることができる。分子内に
R’が複数個存在する場合はそれぞれが同一であっても
異なっていても良い。Oは酸素原子、Siはケイ素原子
を示す。nは1〜3までの整数を表す。
【0015】一般式〔1〕で表されるケイ素化合物の具
体例としては例えば、トリメチルメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、トリメチルブトキシシラン、t
−ブチルメチルメトキシシラン、メチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジt−ブチルジメ
トキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、ジ
シクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジ
メトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピ
ルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、
ヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメト
キシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ランなどを挙げることができる。
【0016】本発明において用いられるシリカゲルとし
ては、表面積が100m2 /g以上のシリカゲルが利用
される。好ましくは表面積300m2 /g以上のシリカ
ゲルが利用される。表面積が100m2 /gより小さい
と得られる固体触媒の重合活性が低く、好ましくない。
シリカゲルの形状および粒径についてはとくに制限はな
く、使用される重合プロセスまたは得られるポリオレフ
ィンの用途などにより適宜選定される。一般的には、粒
径が0.1〜100μm程度のシリカゲルが使用され
る。シリカゲルの含水量についてもとくに制限はない
が、通常その含水量が0.5%未満となるように焼成し
て使用される。焼成温度としては、50〜1000℃、
好ましくは100〜800℃の範囲である。また、本発
明において使用されるシリカゲルには、本発明の固体触
媒としての性能を損なわない限りAl 2 3 、Na2
などの金属酸化物やMgCl2 などの金属ハロゲン化物
が若干混入していても差し支えない。
【0017】本発明においては上記シリカゲルを前述の
ケイ素化合物で処理することにより本発明の(A)成分
として用いられる。シリカゲルをケイ素化合物で処理す
る方法としては溶媒中または無溶媒中で接触させる方法
が採用される。接触温度としては−100〜300℃の
範囲、通常−50〜200℃の範囲である。溶媒中で接
触させる場合に使用される溶媒としては、シリカゲルお
よびケイ素化合物に対して不活性なものであれば制限な
く使用できる。
【0018】具体的には例えば、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサンなどの脂
肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロ
ロエタン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素
の他にジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフェ
ニルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルな
どのエーテル類などを挙げることができる。シリカゲル
に対するケイ素化合物の使用割合としては、シリカゲル
1gに対して10-7〜103 モル、好ましくは10-5
102 モルである。
【0019】本発明において(B)成分として使用され
るアルミノキサンは、市場で入手できるような公知のア
ルミノキサンや、例えば特開昭59−95292号公
報、特開昭58−19309号公報に記載されているよ
うなトリアルキルアルミニウムと水との反応生成物が利
用される。好ましくはトリメチルアルミニウムと水との
反応生成物であるメチルアルミノキサンが好ましく利用
される。また、その他に、特開平2−24701号公
報、特開平3−103407号公報などに記載されてい
る二種類以上のアルキル基を有するアルミノキサンや、
特開昭63−198691号公報などに記載されている
微粒子状アルミノキサン、特開平2−167302号公
報などに記載されているアルミノキサンを水や活性水素
化合物と接触させて得られるアルミニウムオキシ化合物
なども好適に利用することができる。上記アルミノキサ
ン類には若干のアルキルアルミニウムが混入していても
差し支えない。
【0020】上記(A)成分と(B)成分を接触させて
本発明の固体触媒成分を製造する方法としては、無溶媒
中または溶媒中、0〜300℃の範囲で接触させる方法
が採用される。好ましくは、溶媒中、30〜200℃の
範囲で接触させる方法が利用される。使用される溶媒と
しては、アルミノキサンに対して不活性なものであれば
制限なく使用することができる。そのような溶媒の具体
例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素の他に、クロ
ロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素な
ども使用することができる。(A)成分であるケイ素化
合物で処理が施されたシリカゲルに対する(B)成分で
あるアルミノキサンの使用割合としては0.1〜10重
量倍、好ましくは0.2〜5重量倍である。
【0021】このようにして得られる本発明の固体触媒
成分は、周期律表4〜6族の遷移金属化合物とともに使
用することによりオレフィン重合用触媒として利用する
ことができる。オレフィンの重合に際し使用される周期
律表4〜6族の遷移金属化合物としては、周期律表4〜
6族の遷移金属ハロゲン化合物、遷移金属アルキル化合
物、遷移金属アルコキシ化合物およびメタロセン化合物
である。好ましくは、周期律表4族の遷移金属ハロゲン
化合物、遷移金属アルキル化合物、遷移金属アルコキシ
化合物およびメタロセン化合物である。最も好ましい実
施態様としては、シンジオタクチックポリ−α−オレフ
ィンを与えることのできる周期律表4族のメタロセン化
合物と組み合わせて使用することである。そうすること
によりシンジオタクティシティーの高いポリ−α−オレ
フィンを製造することができる。
【0022】シンジオタクチックポリ−α−オレフィン
を与えることのできるメタロセン化合物としては例え
ば、特開平2−41303号公報、特開平2−2747
03号公報、特開平2−274704号公報、特開平3
−195706号公報、特開平4−69394号公報な
どに記載されているメタロセン化合物を挙げることがで
きる。具体的には例えば、イソプロピリデン(シクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデ
ン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチルフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコ
ニウムジクロリド、メチルフェニルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド等、および同様のハフニウム化合物が挙げられる。こ
れらの遷移金属化合物は場合により2種以上同時に使用
することもできる。
【0023】本発明におけるオレフィンの重合に際して
は必要に応じて活性向上剤および/または重合系内の被
毒の目的で有機アルミニウム化合物を併用することがで
きる。使用される有機アルミニウム化合物は下記一般式
(化3)
【0024】
【化3】R1 j Al(OR2)k l m (ここでR1 、R2 は炭素数1〜20までの炭化水素基
を示し、R1 、R2 は互いに同一であっても異なってい
てもよい。Xはハロゲン原子、Oは酸素原子、Hは水素
原子を示す。jは1〜3までの整数、k、l、mは0〜
2までの整数であり、j+k+l+m=3である)で表
すことができる。
【0025】具体的には例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニ
ウムジクロリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリドな
どを挙げることができる。その中でも、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好適に用いら
れる。
【0026】本発明におけるオレフィンの重合方法にお
いては、本発明の固体触媒成分に遷移金属化合物を担持
して使用することもできるが、固体触媒成分および/ま
たは遷移金属化合物および/または有機アルミニウム化
合物を事前に接触させ何ら処理を施さずに、または上記
三成分を別々に重合系に供することができる。そうする
ことにより、触媒としての保存安定性が保たれるので好
ましい。
【0027】本発明の固体触媒成分に対する遷移金属化
合物の使用割合としては、固体触媒成分1gに対し0.
0001〜100mmol、好ましくは0.001〜1
0mmolである。
【0028】本発明の固体触媒成分に対する有機アルミ
ニウム化合物の使用割合としては、固体触媒成分1gに
対し0.01〜10000mmol、好ましくは0.1
〜1000mmolである。
【0029】本発明の方法で行われる重合方法および重
合条件については特に制限はなくオレフィンの重合で行
われる公知の方法が用いられ、不活性炭化水素媒体を用
いる溶媒重合法、または実質的に不活性炭化水素媒体の
存在しない塊状重合法、気相重合法も利用でき、重合温
度としては−100〜200℃、重合圧力としては常圧
〜100kg/cm2 で行うのが一般的である。好まし
くは−50〜100℃、常圧〜50kg/cm2 であ
る。
【0030】触媒成分の処理あるいは重合に際し使用さ
れる炭化水素媒体としては例えばブタン、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロ
ペンタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素の他
に、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素も使用することができる。
【0031】重合に際し使用されるオレフィンとして
は、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ド
デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オ
クタデセンなどの炭素数3〜25のα−オレフィン、ま
たはエチレンを挙げることができる。
【0032】本発明において得られる触媒成分は、オレ
フィンの単独重合のみならず、例えばプロピレンとエチ
レン、プロピレンと1−ブテンなどの炭素数2〜25程
度のエチレンまたはα−オレフィンの共重合体を製造す
る際にも利用できる。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0034】実施例1シリカゲルの処理 充分窒素置換した200cm3 の4っ口フラスコに、2
00℃で3時間焼成したシリカゲル(旭硝子(株)社製
真球状シリカゲル、シルデックスH−121、比表面積
800m2 /g、平均粒子径12.8μm、細孔容積
1.04ml/g)10gをトルエン70cm3 に懸濁
した。この懸濁液にジシクロヘキシルジメトキシシラン
10gを加え、還流下で3時間反応させた。得られた固
体をトルエンで充分洗浄し、乾燥することにより10.
5gのジシクロヘキシルジメトキシシランで処理された
シリカゲルを得た。
【0035】固体触媒成分の調製 充分窒素置換した100cm3 の4っ口フラスコに、上
記調製したジシクロヘキシルジメトキシシランで処理さ
れたシリカゲル2gをトルエン20cm3 に懸濁した。
この懸濁液にメチルアルミノキサン(東ソー・アクゾ
(株)社製、重合度17、20wt%トルエン溶液)6
cm3 を加え、還流下で5時間反応させた。得られた固
体をトルエンで充分洗浄し、乾燥することにより2.9
gの固体触媒成分を得た。この固体触媒成分を分析した
結果、14.1重量%のアルミニウムを含有していた。
【0036】重合 1.0dm3 ガラス製オートクレーブを充分窒素置換し
た後、トルエン0.5dm3 、上記固体触媒触媒成分
0.2gおよび特開平4−469394号公報記載の方
法により合成したイソプロピリデン(シクロペンタジエ
ニル)(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド3mg、トリイソブチルアルミニウム
0.9gを装入した。続いてプロピレンを加えて3kg
/cm2 に加圧し、20℃で、1時間重合を行った。得
られた重合スラリーをろ過、乾燥することにより13g
のシンジオタクチックポリプロピレンパウダーを得た。
【0037】得られたシンジオタクチックポリプロピレ
ンの135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度(以
下[η]と略記する)は0.97dl/g、示差走査熱
量分析(DSC)により測定した融点(Tm)は151
℃、13C−NMRにより測定したシンジオタクチックペ
ンタッド分率(rrrr)は0.923であった。
【0038】比較例1固体触媒成分の調製 シリカゲルをケイ素化合物で処理することなしに使用
し、以下のようにして固体触媒成分を調製した。充分窒
素置換した100cm3 の4っ口フラスコに、200℃
で3時間焼成した真球状シリカゲル(旭硝子(株)社製
シルデックスH−121、比表面積800m2 /g、平
均粒子系12.8μm、細孔容積1.04ml/g)2
gをトルエン20cm3 に懸濁した。この懸濁液にメチ
ルアルミノキサン(東ソー・アクゾ(株)社製、重合度
17、20wt%トルエン溶液)6cm3 を加え、還流
下で5時間反応させた。得られた固体をトルエンで充分
洗浄し、乾燥することにより2.9gの固体触媒成分を
得た。この固体触媒成分を分析した結果、14.2重量
%のアルミニウムを含有していた。
【0039】重合 固体触媒成分として上記で得られた固体触媒を使用した
他は実施例1の重合と同様にしてプロピレンの重合を行
った。その結果21gのシンジオタクチックポリプロピ
レンが得られた。得られたシンジオタクチックポリプロ
ピレンの[η]は0.96dl/g、Tmは141℃、
rrrrは0.841であった。
【0040】
【発明の効果】本発明の固体触媒成分を使用し、オレフ
ィンの重合を行うことにより効率良くポリオレフィンを
製造することができる。特には、本発明の固体触媒成分
をシンジオタクチックポリ−α−オレフィンの製造に利
用すると立体規則性の高いポリ−α−オレフィンを効率
良く製造することができ、工業的に極めて価値がある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式〔1〕(化1)で表され
    るケイ素化合物で処理が施されたシリカゲル、および 【化1】Rn Si(OR')4-n 〔1〕 (ここでRは炭素数1〜7までのアルキル基であり、R
    が複数の場合は異なった組み合わせでも良い。R’は
    チル基、エチル基、プロピル基またはブチル基であり
    R’が複数の場合は異なった組み合わせでも良い。Oは
    酸素原子、Siはケイ素原子を示す。nは1〜3までの
    整数を表す。) (B)アルミノキサンから形成される固体触媒成分。
  2. 【請求項2】ジルコニウム化合物、請求項1記載の固体
    触媒成分および必要に応じて有機アルミニウム化合物か
    らなる触媒の存在下にオレフィンを重合することを特徴
    とするオレフィンの重合方法。
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