JPH06287224A - 新規遷移金属化合物およびこれを用いたオレフィンの重合方法 - Google Patents

新規遷移金属化合物およびこれを用いたオレフィンの重合方法

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JPH06287224A
JPH06287224A JP7422993A JP7422993A JPH06287224A JP H06287224 A JPH06287224 A JP H06287224A JP 7422993 A JP7422993 A JP 7422993A JP 7422993 A JP7422993 A JP 7422993A JP H06287224 A JPH06287224 A JP H06287224A
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JP7422993A
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Norihide Inoue
則英 井上
Tadahiro Sunaga
忠弘 須永
Masahiro Jinno
政弘 神野
Tetsunosuke Shiomura
哲之助 潮村
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (ここで、A1 はシクロペンタジエニル基、インデニル
基、フルオレニル基またはそれらの誘導体を示し、A2
はオクタヒドロフルオレニル基、またはその置換体を示
す。A3 ,A4 はアルキル基、アリール基、アルキルア
リール基、アリールアルキル基、ハロゲン化アリール基
または酸素、窒素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を含む
炭化水素基または水素原子、QはA1 ,A2 を連結する
炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化水
素基である。R1 ,R2 はハロゲン原子、H、アルキル
基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキ
ル基を示す。MはTi、Zr、Hfである。)で表され
る遷移金属化合物。 【効果】この遷移金属化合物を助触媒とともに使用する
ことによりポリオレフィンを製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な遷移金属化合物に
関する、詳しくはある特定の配位子を有する遷移金属化
合物に関する。さらに本発明の化合物を用いたオレフィ
ン重合方法に関する。本願発明の遷移金属化合物は助触
媒と組み合わせてオレフィンの重合に使用すると生成ポ
リオレフィンの分子量が低くなり、高分子量のポリオレ
フィンを与える触媒と併用すると分子量分布が広くなり
ポリオレフィンの加工性改良に有効である。
【0002】
【従来の技術】シクロペンタジエニル基、インデニル
基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を配位子と
する遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助
触媒、例えばアルミノキサンと共に使用してオレフィン
を重合することによりポリオレフィンが製造できること
が知られている。
【0003】特開昭58−19309号公報には、 (シクロペンタジエニル)2 MeRHal (ここで、Rはシクロペンタジエニル、C1 〜C6 のア
ルキル、ハロゲンであり、Meは遷移金属であり、Ha
lはハロゲンである)で表される遷移金属化合物とアル
ミノキサンからなる触媒の存在下エチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合または共重合させる方法が記載
されている。
【0004】特開昭60−35008号公報には、少な
くとも2種のメタロセン化合物とアルミノキサンからな
る触媒を用いることにより幅広い分子量分布を有するポ
リ−α−オレフィンが製造できることが記載されてい
る。
【0005】特開昭61−130314号公報には、立
体的に固定したジルコン・キレート化合物およびアルミ
ノキサンからなる触媒を用いてポリオレフィンを製造す
る方法が記載されている。また、同公報には、遷移金属
化合物としてエチレン−ビス−(4、5、6、7−テト
ラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを
使用することにより、アイソタクチック度の高いポリオ
レフィンが製造する方法が記載されている。特開昭64
−66124号公報には、珪素で架橋したシクロペンタ
ジエニル化合物を配位子とする遷移金属化合物およびア
ルミノキサンを有効成分とする立体規則性オレフィン重
合体製造用触媒が開示されている。
【0006】特開平2−41303号公報には、下記式 R”(Cp Rn )(CpR’m )MeQk (但し、各 Cpはシクロペンタジエニル又は置換され
たシクロペンタジエニル環であり;各Rn は同一又は異
なっていてもよく、1〜20炭素原子を有するヒドロカ
ルビル残基であり;各R’m はは同一又は異なっていて
もよく、1〜20炭素原子を有するヒドロカルビル残基
であり;R”は触媒に立体剛性をもたらすCp環の間の
構造的架橋であり;Meは元素の周期律表の4b,5
b,又は6b族の金属であり;各Qは1〜20炭素原子
を有するヒドロカルビル残基又はハロゲンであり;0≦
k≦3:0≦n≦4:及び1≦m≦4であり;及びR’
m は(CpR’m )が(CpRn )と立体的に相違して
いるように選択される、によって表記されるシンジオタ
クチックポリオレフィンを製造するために使用されるメ
タロセン触媒。を一成分とする触媒を使用することによ
ってシンジオタクティシティーの良好なポリ−α−オレ
フィンが製造できることが記載されている。また、同公
報には上記メタロセン化合物を2種以上使用することに
より幅広い分子量分布を有するシンジオタクチックポリ
−α−オレフィンが製造できることが記載されている。
【0007】このように、これらの触媒系ではメタロセ
ン成分の構造を変えることにより異なった物性を有する
ポリオレフィンが製造できるため、種々の遷移金属化合
物の合成が行われ、これらを用いて種々の物性を有する
ポリオレフィンが製造されている。一方、メタロセン化
合物とともに助触媒として使用されるアルミノキサン類
に代わる助触媒成分についての検討も行われている。
【0008】特表平1−501950号公報、特表平1
−502036号公報にはシクロペンタジエニル金属化
合物およびシクロペンタジエニル金属カチオンを安定化
することのできるイオン性化合物とからなる触媒を用い
てオレフィンを重合する方法が記載されている。
【0009】Zambelliらは、Macromolecules, 22, 2186
(1989) に、シクロペンタジエンの誘導体を配位子とす
るジルコニウム化合物と、トリメチルアルミニウムとフ
ルオロジメチルアルミニウムとを組み合わせた触媒によ
り、アイソタクチックポリプロピレンが製造できること
を報告している。
【0010】特開平3−179005号公報には、a)
中性のメタロセン化合物、b)アルキルアルミニウム、
c)ルイス酸からなるオレフィン重合用触媒が開示され
ている。
【0011】特開平3−197513号公報には、特定
のメタロセン化合物とアルキルアルミニウム化合物とか
らなるオレフィン重合用触媒が開示されている。Rappe
らは、J. Am. Chem. Soc., 114, 5832 (1992) で、計算
科学的手法によりエチレン(シクロペンタジエニル)
(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド
がオレフィンのシンジオタクチック重合を進行させる触
媒となりうると提案している。しかしながら、これらの
化合物の合成、物性についてはこれまで知られていな
い。さらに、このような化合物を触媒の一成分として用
いてポリオレフィンを得た例は全くない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題を解決すべく鋭意検討した結果、上述のような新規な
遷移金属化合物を合成することに成功し、さらにこれら
の遷移金属化合物を公知の助触媒と組み合わせて使用す
ることによりポリオレフィンを効率よく製造できること
を見出し、本発明を完成するに到った。さらに本願発明
の遷移金属化合物は助触媒と組み合わせてオレフィンの
重合に使用すると生成ポリオレフィンの分子量が低くな
り、高分子量のポリオレフィンを与える触媒と併用する
と分子量分布が広くなりポリオレフィンの加工性改良に
有効である。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は一般
式〔I〕(化2)
【0014】
【化2】 (ここで、A1 はシクロペンタジエニル基、インデニル
基、フルオレニル基またはそれらの誘導体を示し、A2
はオクタヒドロフルオレニル基、またはその置換体を示
す。A3 ,A4 は炭素数1〜10までのアルキル基、炭
素数6〜20までのアリール基、アルキルアリール基、
アリールアルキル基、ハロゲン化アリール基または酸
素、窒素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素
基または水素原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭
素数1〜10までの炭化水素基または珪素、ゲルマニウ
ム、錫を含む炭化水素基である。また、A3 ,A4 は互
いに連結していてA3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成し
ていてもよい。R1 ,R2 はハロゲン原子、水素原子、
炭素数1〜10までのアルキル基、炭素数6〜20まで
のアリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル
基を示す。Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウムであ
る。)で表される新規遷移金属化合物を提供することに
ある。さらに本発明は、上記一般式〔I〕で表される遷
移金属化合物と助触媒とからなる触媒の存在下にオレフ
ィンを重合することを特徴とするオレフィンの重合方法
である。
【0015】一般式〔I〕中、A1 はシクロペンタジエ
ニル基、インデニル基、フルオレニル基またはそれらの
誘導体を示す。A2 はオクタヒドロフルオレニル基、ま
たはその置換体を示す。A2 の具体例としては、1,2,3,
4,5,6,7,8-オクタヒドロフルオレニル基、1-メチル-1,
2,3,4,5,6,7,8- オクタヒドロフルオレニル基などを挙
げることができる。A3 ,A4 は炭素数1〜10までの
アルキル基、炭素数6〜20までのアリール基、アルキ
ルアリール基、アリールアルキル基、ハロゲン化アリー
ル基または酸素、窒素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を
含む炭化水素基または水素原子である。A3 ,A4 の具
体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、フェニル基、トルイル基、フルオロフェニル基、
メトキシフェニル基、ベンジル基などを挙げることがで
きる。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1〜10までの
炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化水
素基であり、好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基、珪
素原子である。また、A3 ,A4 は互いに連結していて
3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成していてもよい。そ
のような場合のA3 ,A4 ,Qがなす基としては、例え
ばシクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シク
ロペンタン−1−シラ−1−イリデン基、テトラヒドロ
ピラン−4−イリデン基などを挙げることができる。R
1 ,R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10ま
でのアルキル基、炭素数6〜20までのアリール基、ア
ルキルアリール基、アリールアルキル基を示し、好まし
くは塩素原子、メチル基、ベンジル基である。Mはチタ
ン、ジルコニウム、ハフニウムを示し、好ましくはジル
コニウム、ハフニウムである。
【0016】本発明の一般式〔I〕で表される遷移金属
化合物は、例えば下記のような経路により合成すること
ができる。Qが炭素原子の場合、 A3 4 Q=A1 + HA2'Li + HCl ──→ A3 4 QHA1 HA2' + LiCl (1) A3 4 QHA1 HA2' + 2n−BuLi ──→ A3 4 QA1 2'Li2 + 2BuH (2) A3 4 QA1 2'Li2 + MX4 ──→ A3 4 QA1 2'MX2 + 2LiX (3) A3 4 QA1 2'MX2 + 4H2 ──→ A3 4 QA1 2 MX2 (4) Qが炭素原子以外の場合、 HA1 Li + A3 4 QX1 2──→ A3 4 QHA1 1 + LiX1 (5) A3 4 QHA1 1 + HA2'Li ──→ A3 4 QHA1 HA2' + LiX1 (6) A3 4 QHA1 HA2' + 2n−BuLi ──→ A3 4 QA1 2'Li2 + 2BuH (7) A3 4 QA1 2'Li2 + MX4 ──→ A3 4 QA1 2'MX2 + 2LiX (8) A3 4 QA1 2'MX2 + 4H2 ──→ A3 4 QA1 2 MX2 (9) (ここでA2'はフルオレニル基、置換フルオレニル基、
X,X1 はハロゲン原子である。) さらに、上記A3 4 QA1 2 MX2 は、RLiやR
MgX(Rはアルキル基、アリール基、アリールアルキ
ル基である)などの周期律表1A族、2A族の有機金属
化合物と反応させることにより、Xの少なくとも1つを
Rで置換した化合物を得ることができる。
【0017】反応式(1)で使用されるA3 4 Q=A
1 で表されるフルベン化合物は、例えば、J. Org. Che
m., 33 , 2368 (1968) 、J. Organomet. Chem., 353, 9
3 (1984) などに記載されている方法を用いて合成する
ことができる。反応式(1)および(2)または反応式
(5)、(6)、(7)を行う際に使用する溶媒として
はテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテ
ル類が好ましく利用される。反応式(3)および(8)
を行う際に使用する溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、クロロホル
ム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素の他に、
ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの脂肪族
または芳香族炭化水素媒体も使用することができる。
【0018】前記反応式(9)における反応はフルオレ
ニル基または置換フルオレニル基を有する遷移金属化合
物を水素化する反応で、本発明の遷移金属化合物を合成
する方法として好ましく利用される。反応式(9)を行
う際に使用される触媒としては、PtO2, Pd-Cなどの不飽
和炭化水素を水素化する公知の触媒が用いられる。使用
する溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエー
テルなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン
などのハロゲン化炭化水素の他に、ペンタン、ヘキサ
ン、ベンゼン、トルエンなどの脂肪族または芳香族炭化
水素媒体も使用することができる。
【0019】本発明の一般式〔I〕で表される遷移金属
化合物の具体例としては例えば、イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペン
タジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウ
ムジメチル、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロ
リドなどの他に同様のハフニウム化合物を挙げることが
できる。
【0020】本発明の一般式〔I〕で表される新規遷移
金属化合物は、メタロセン化合物とともに使用される公
知の助触媒と組み合わせることによりオレフィン重合用
触媒として使用することができる。そのような助触媒と
しては、公知のアルミノキサン類の他に特表平1−50
1950号公報、特表平1−502036号公報に記載
されているような遷移金属カチオンを安定化することの
できる化合物や、特開平3−179006号公報に記載
されているようなルイス酸性を示す化合物も使用するこ
とができる。アルミノキサン類としては一般式
【0021】
【化3】 (ここでRは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上
の整数を示す。)で表される化合物であり、特にRがメ
チル基であるメチルアルミノキサンでnが5以上、好ま
しくは10以上のものが利用される。上記アルミノキサ
ン類には若干のアルキルアルミニウム化合物が混入して
いても差し支えない。
【0022】また、その他に、特開平2−24701号
公報、特開平3−103407号公報などに記載されて
いる二種類以上のアルキル基を有するアルミノキサン
や、特開昭63−198691号公報などに記載されて
いる微粒子状アルミノキサン、特開平2−167302
号公報、特開平2−167305号公報などに記載され
ているアルミノキサンを水や活性水素化合物と接触させ
て得られるアルミニウムオキシ化合物なども好適に利用
することができる。
【0023】また、本発明における遷移金属化合物/ア
ルミノキサン類からなる触媒は必要に応じて有機アルミ
ニウム化合物の存在下に使用することができる。そうす
ることにより、より少ないアルミノキサン類の使用量で
オレフィンを重合させることができる。
【0024】使用される有機アルミニウム化合物として
は、 一般式 R1 j Al(OR2 k l m (ここでR1 ,R2 は炭素数1〜20までの炭化水素基
を示し、R1 ,R2 は互いに同一であっても異なってい
てもよい。Xはハロゲン原子、Oは酸素原子、Hは水素
原子を示す。jは1〜3までの整数、k,l,mは0か
ら2までの整数であり、j+k+l+m=3である)で
示される有機アルミニウム化合物またはこの混合物が使
用できる。具体的には例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニ
ウムジクロリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリドな
どを挙げることができる。その中でも、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好適に用いら
れる。また、重合するモノマーによっては、特開平3−
197513号公報に記載されているような通常の有機
アルミニウム化合物を助触媒として使用することができ
る。
【0025】本発明における遷移金属触媒化合物および
/または助触媒は、そのままでもSiO2 ,Al
2 3 ,MgCl2 などのチーグラー型触媒を担持する
公知の担体上に担持して使用してもよい。本発明の遷移
金属触媒化合物を用いた重合方法および重合条件につい
ては特に制限はなくオレフィンの重合で行われる公知の
方法が用いられ、不活性炭化水素媒体を用いる溶媒重合
法、または実質的に不活性炭化水素媒体の存在しない塊
状重合法、気相重合法も利用でき、重合温度としては−
100〜200℃、重合圧力としては常圧〜100kg
/cm2 で行うのが一般的である。好ましくは−50〜
100℃、常圧〜50kg/cm2 である。
【0026】触媒の処理および/または重合に際し使用
される炭化水素媒体としては例えばブタン、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シク
ロペンタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素の他
に、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素も使用することができる。重合に際し使用されるオレ
フィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデ
セン、1−オクタデセンなどの炭素数3〜25のα−オ
レフィンおよびエチレンを挙げることができる。
【0027】本発明の遷移金属触媒化合物は、オレフィ
ンの単独重合のみならず、例えばプロピレンとエチレ
ン、プロピレンと1−ブテンなどの炭素数2〜25程度
のエチレンまたはα−オレフィンの共重合体を製造する
際にも利用できる。
【0028】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 遷移金属化合物の合成ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタ
ヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド 充分窒素置換した500cm3 のステンレス製オートク
レーブに、特開平2−274703号公報に記載されて
いる方法を用いて合成したジフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド20g、二酸化白金0.5gおよびジクロロメタン
300cm3 を装入し、次いで水素100kg/cm3
−Gを加え、室温で10時間反応させた。反応終了後、
反応液を濾過し、濾液を減圧留去した。得られた固体生
成物をトルエンを用いて再結晶することにより薄黄色の
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(オクタ
ヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド3.2g
を得た。この化合物の物性値を下に示す。
【0029】1H−NMRスペクトル(270MHz,
CDCl3 溶液)(ppm) 7.86,7.71,7.15〜7.32(m,10
H),6.84,5.67(d,4H),1.3〜2.
7(m,16H) 重合検定 充分窒素置換した1.5lのオートクレーブにプロピレ
ン0.75lを装入し、次いで上記合成したジフェニル
メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフル
オレニル)ジルコニウムジクロリド2.0mgおよび東
ソー・アクゾ(株)製メチルアルミノキサン(重合度1
7.7)0.4gを加え、40℃で1時間重合した。少
量のメタノールを系内に導入することにより重合を停止
し、未反応のプロピレンをパージし、さらに大量のメタ
ノール塩酸で洗浄、乾燥することにより202gのポリ
プロピレンを得た。
【0030】このポリマーの135℃のテトラリン溶液
で測定した極限粘度〔η〕は0.69であった。また、
13C−NMRで測定したミクロタクティシティーの各ペ
ンタドフラクションは下のようであった。
【0031】rrrr 58.0% rmrm 6.4% mrmm+rmrr 19.4% rmmr 4.6% mmmr 2.5%
【0032】
【発明の効果】本発明の遷移金属化合物を使用し、本発
明の方法を実施することにより効率良くオレフィンを重
合することができ、工業的に極めて価値がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 潮村 哲之助 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕(化1) 【化1】 (ここで、A1 はシクロペンタジエニル基、インデニル
    基、フルオレニル基またはそれらの誘導体を示し、A2
    はオクタヒドロフルオレニル基、またはその置換体を示
    す。A3 ,A4 は炭素数1〜10までのアルキル基、炭
    素数6〜20までのアリール基、アルキルアリール基、
    アリールアルキル基、ハロゲン化アリール基または酸
    素、窒素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素
    基または水素原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭
    素数1〜10までの炭化水素基または珪素、ゲルマニウ
    ム、錫を含む炭化水素基である。また、A3 ,A4 は互
    いに連結していてA3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成し
    ていてもよい。R1 ,R2 はハロゲン原子、水素原子、
    炭素数1〜10までのアルキル基、炭素数6〜20まで
    のアリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル
    基を示す。Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウムであ
    る。)で表される新規遷移金属化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の新規遷移金属化合物およ
    び助触媒からなる触媒を用いてオレフィンを重合するこ
    とを特徴とするオレフィンの重合方法。
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