JPH0559077A - 新規遷移金属化合物 - Google Patents

新規遷移金属化合物

Info

Publication number
JPH0559077A
JPH0559077A JP21574091A JP21574091A JPH0559077A JP H0559077 A JPH0559077 A JP H0559077A JP 21574091 A JP21574091 A JP 21574091A JP 21574091 A JP21574091 A JP 21574091A JP H0559077 A JPH0559077 A JP H0559077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
compound
fluorenyl
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21574091A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihide Inoue
則英 井上
Masahiro Jinno
政弘 神野
Tetsunosuke Shiomura
哲之助 潮村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP21574091A priority Critical patent/JPH0559077A/ja
Publication of JPH0559077A publication Critical patent/JPH0559077A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式 (ここで、A1 は4置換シクロペンタジエニル基、A2
はフルオレニル基、または置換フルオレニル基を示す。
3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜
20のアリール基、アルキルアリール基、アリールアル
キル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒素、硫
黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基または水素
原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1〜10
の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化
水素基である。また、A3 ,A4 は互いに連結していて
3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成していてもよい。R
1 ,R 2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10の
アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルア
リール基、アリールアルキル基を示す。Mはチタン、ジ
ルコニウム、ハフニウムである。)で表される新規遷移
金属化合物。 【効果】この新規遷移金属化合物を助触媒とともに使用
することによりポリオレフィンを製造することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な遷移金属化合物に
関する。詳しくはある特定の配位子を有する遷移金属化
合物に関する。本発明の化合物はエチレンまたはα−オ
レフィン重合用触媒成分として有用である。
【0002】
【従来の技術】シクロペンタジエニル基、インデニル
基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を配位子と
する遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助
触媒、例えばアルミノキサンと共に使用してα−オレフ
ィンを重合することによりポリ−α−オレフィンが製造
できることが知られている。特開昭58−19309号
公報には、 (シクロペンタジエニル)2 MeRHal (ここで、Rはシクロペンタジエニル、C1 〜C6 のア
ルキル、ハロゲンであり、Meは遷移金属であり、Ha
lはハロゲンである)で表される遷移金属化合物とアル
ミノキサンからなる触媒の存在下エチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合または共重合させる方法が記載
されている。
【0003】特開昭60−35008号公報には、少な
くとも2種のメタロセン化合物とアルミノキサンからな
る触媒を用いることにより幅広い分子量分布を有するポ
リ−α−オレフィンが製造できることが記載されてい
る。
【0004】特開昭61−130314号公報には、立
体的に固定したジルコン・キレート化合物およびアルミ
ノキサンからなる触媒を用いてポリオレフィンを製造す
る方法が記載されている。また、同公報には、遷移金属
化合物としてエチレン−ビス−(4、5、6、7−テト
ラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを
使用することにより、アイソタクチック度の高いポリオ
レフィンが製造する方法が記載されている。特開昭64
−66124号公報には、珪素で架橋したシクロペンタ
ジエニル化合物を配位子とする遷移金属化合物およびア
ルミノキサンを有効成分とする立体規則性オレフィン重
合体製造用触媒が開示されている。
【0005】特開平2−41303号公報には、下記式 R”(Cp Rn )(CpR’m )MeQk (但し、各 Cpはシクロペンタジエニル又は置換され
たシクロペンタジエニル環であり;各Rn は同一又は異
なっていてもよく、1〜20炭素原子を有するヒドロカ
ルビル残基であり;各R’m はは同一又は異なっていて
もよく、1〜20炭素原子を有するヒドロカルビル残基
であり;R”は触媒に立体剛性をもたらすCp環の間の
構造的架橋であり;Meは元素の周期律表の4b,5
b,又は6b族の金属であり;各Qは1〜20炭素原子
を有するヒドロカルビル残基又はハロゲンであり;0≦
k≦3:0≦n≦4:及び1≦m≦4であり;及びR’
m は(CpR’m )が(CpRn )と立体的に相違して
いるように選択される、によって表記されるシンジオタ
クチックポリオレフィンを製造するために使用されるメ
タロセン触媒。を一成分とする触媒を使用することによ
ってシンジオタクティシティーの良好なポリ−α−オレ
フィンが製造できることが記載されている。
【0006】また、同公報には上記メタロセン化合物を
2種以上使用することにより幅広い分子量分布を有する
シンジオタクチックポリ−α−オレフィンが製造できる
ことが記載されている。
【0007】特開平2−274703号公報には、下記
式(化3)
【0008】
【化3】 〔式中、M1 はチタニウム、ジルコニウム、バナジウ
ム、ニオブまたはタンタルであり、R1 およびR2 は互
いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1
〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール
基、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、炭素原子
数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリ
ールアルキル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリー
ル基または炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基
を意味し、R3 およびR4 は異なっており、中心原子M
1 と一緒にサンドイッチ構造を形成し得る単核−または
多核炭化水素基を意味し、R5 は(化4)
【0009】
【化4】 =BR6 ,=AlR6 ,−Ge−,−Sn−,−O−,
−S−,=SO,=SO,=NR6 ,=CO, =PR
6または=P(O)R6 を意味し、その際R6 、R7
よびR8 は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原
子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、
炭素原子数1〜10のフルオロアルキル基、炭素原子数
6〜10のフルオロアリール基、炭素原子数6〜20の
アリール基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素
原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40の
アリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールア
ルケニル基または炭素原子数7〜40のアルキルアリー
ル基を意味するかまたは、R6 およびR7 またはR6
よびR8 はそれぞれそれらの結合する原子と一緒に成っ
て環を形成し、そして M2 は珪素 、ゲルマニウムま
たは錫である。〕で表される遷移金属成分およびアルミ
ノキサンからなる触媒の存在下にオレフィンを重合する
ことにより高分子量のシンジオタクチックポリオレフィ
ンを製造する方法が記載されている。
【0010】また、特開平2−274704号公報に
は、同様のハフニウム化合物を用いて高分子量のシンジ
オタクチックポリオレフィンを製造する方法が記載され
ている。 このように、これらの触媒系ではメタロセン
成分の構造を変えることにより異なった物性を有するポ
リオレフィンが製造できるため、種々の遷移金属化合物
の合成が行われ、これらを用いて種々の物性を有するポ
リオレフィンが製造されている。
【0011】しかしながら、4置換シクロペンタジエニ
ルおよびフルオレニル化合物が炭素または珪素などで架
橋した配位子を有する遷移金属化合物はこれまで知られ
ていない。さらに、このような化合物を触媒の一成分と
して用いてポリオレフィンを得た例は全くない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題を解決すべく鋭意検討した結果、上述のような新規な
遷移金属化合物を合成することに成功し、さらにこれら
の遷移金属化合物を公知の助触媒と組み合わせて使用す
ることによりポリオレフィンを効率よく製造できること
を見出し、本発明を完成するに到った。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は 一般式〔I〕(化5)
【0014】
【化5】 (ここで、A1 は4置換シクロペンタジエニル基、A2
はフルオレニル基、または置換フルオレニル基を示す。
3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜
20のアリール基、アルキルアリール基、アリールアル
キル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒素、硫
黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基または水素
原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1〜10
の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化
水素基である。また、A3 ,A4 は互いに連結していて
3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成していてもよい。R
1 ,R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10の
アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルア
リール基、アリールアルキル基を示す。Mはチタン、ジ
ルコニウム、ハフニウムである。)で表される新規遷移
金属化合物を提供することにある。
【0015】さらに本発明は上記遷移金属化合物を合成
するための中間体として、 一般式〔II〕(化6)
【0016】
【化6】 (ここで、A1 は4置換シクロペンタジエニル基、A2
はフルオレニル基、または置換フルオレニル基を示す。
3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜
20のアリール基、アルキルアリール基、アリールアル
キル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒素、硫
黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基または水素
原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1〜10
の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化
水素基である。また、A3 ,A4 は互いに連結していて
3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成していてもよい。H
は水素原子である。)で表される有機化合物を提供する
ことにある。
【0017】一般式〔I〕および〔II〕中、A1 は4置
換シクロペンタジエニル基であり、好ましくはテトラメ
チルシクロペンタジエニル基である。A2 はフルオレニ
ル基、または置換フルオレニル基を示す。A2 の具体例
としては、フルオレニル基、2,7−ジtert−ブチルフ
ルオレニル基などを挙げることができる。A3 ,A4
炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリー
ル基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、ハロ
ゲン化アリール基または酸素、窒素、硫黄、珪素などの
ヘテロ原子を含む炭化水素基または水素原子である。A
3 ,A4 の具体例としては、水素原子、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、フェニル基、トルイル基、フルオロ
フェニル基、メトキシフェニル基、ベンジル基などを挙
げることができる。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1
〜10の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含
む炭化水素基であり、好ましくは炭素原子、珪素原子で
ある。また、A3 ,A4 は互いに連結していてA3 ,A
4 ,Qの間で環構造を形成していてもよい。そのような
場合のA3 ,A4 ,Qがなす基としては、例えばシクロ
ペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロペンタ
ン−1−シラ−1−イリデン基、テトラヒドロピラン−
4−イリデン基などを挙げることができる。R1 ,R2
はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数6〜20までのアリール基、アルキルアリー
ル基、アリールアルキル基を示し、好ましくは塩素原
子、メチル基、ベンジル基である。Mはチタン、ジルコ
ニウム、ハフニウムを示し、好ましくはジルコニウム、
ハフニウムである。
【0018】本発明の一般式〔I〕で表される遷移金属
化合物は、例えば下記のような経路により合成すること
ができる。 Qが炭素原子の場合、 A3 4 Q=A1 + HA2 Li + HCl ──→ A3 4 QHA1 HA2 + LiCl (1) A3 4 QHA1 HA2 + 2n−BuLi ──→ A3 4 QA1 2 Li2 + 2BuH (2) A3 4 QA1 2 Li2 + MX4 ──→ A3 4 QA1 2 MX2 + 2LiX (3) Qが炭素原子以外の場合、 HA1 Li + A3 4 QX1 2──→ A3 4 QHA1 1 + LiX1 (4) A3 4 QHA1 1 + HA2 Li ──→ A3 4 QHA1 HA2 + LiX1 (5) A3 4 QHA1 HA2 + 2n−BuLi ──→ A3 4 QA1 2 Li2 + 2BuH (6) A3 4 QA1 2 Li2 + MX4 ──→ A3 4 QA1 2 MX2 + 2LiX (7) (ここでX,X1 はハロゲン原子である。)さらに、上
記A3 4 QA1 2 MX2 は、RLiやRMgX(R
はアルキル基、アリール基、アリールアルキル基であ
る)などの周期律表1A族、2A族の有機金属化合物と
反応させることにより、Xの少なくとも1つをRで置換
した化合物を得ることができる。
【0019】反応式(1)で使用されるA3 4 Q=A
1 で表されるフルベン化合物は、例えば、J. Org. Che
m., 33 , 2368 (1968) 、J. Organomet. Chem., 353, 9
3 (1984) などに記載されている方法を用いて合成する
ことができる。反応式(1)、(2)および(3)で示
される反応は特開平2-41303号公報、特開平2-274703
号公報などに記載されている遷移金属化合物における反
応条件に準じて行える。(4)、(5)、(6)、
(7)で示される反応については特開平2-75609号公報
などに記載されている遷移金属化合物における反応条件
に準じて行える。(1)反応式(1)、(2)または反
応式(4)、(5)、(6)を行う際に使用する溶媒と
してはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエ
ーテル類が好ましく利用される。反応式(3)および
(7)を行う際に使用する溶媒としては、テトラヒドロ
フラン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、クロロホ
ルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素の他
に、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの脂
肪族または芳香族炭化水素媒体も使用することができ
る。前記反応式(1)または(5)で得られる一般式[I
I]で表されるA3 4 QHA1 HA2 は本発明における
新規化合物であり、本発明の一般式〔I〕で表される遷
移金属化合物を合成するための中間体として有用であ
る。
【0020】一般式[II]で表される有機化合物の具体例
としては、(テトラメチルシクロペンタジエニル)(9-フ
ルオレニル) ジメチルシラン、( テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)(2,7-ジ-t- ブチル-9- フルオレニル) ジ
メチルシラン、( テトラメチルシクロペンタジエニル)
(9-フルオレニル) ジフェニルシラン、( テトラメチル
シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t- ブチル-9- フルオレ
ニル) ジフェニルシラン、( テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)(9-フルオレニル) エタン、( テトラメチルシ
クロペンタジエニル)(2,7-ジ-t- ブチル-9- フルオレニ
ル) エタンなどが挙げられる。
【0021】本発明の一般式〔I〕で表される遷移金属
化合物の具体例としては例えば、ジメチルシリレン(テ
トラメチルシクロペンタジエニル)(9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)
ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレン(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−9
−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7
−ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジメ
チル、ジフェニルシリレン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジフェニルシリレン(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジメチル、
ジフェニルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−9
−フルオレニル)ジルコニウムジメチル、エチリデン
(テトラメチルシクロペンタジエニル)(9−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチリデン(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジル
コニウムジメチル、エチリデン(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチリデン(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−
9−フルオレニル)ジルコニウムジメチルなどの他に同
様のハフニウム化合物を挙げることができる。
【0022】本発明の一般式〔I〕で表される新規遷移
金属化合物は、メタロセン化合物とともに使用される公
知の助触媒と組み合わせることによりオレフィン重合用
触媒として使用することができる。そのような助触媒と
しては、公知のアルミノキサン類の他に特表平1−50
1950号公報、特表平1−502036号公報に記載
されているような遷移金属カチオンを安定化することの
できる化合物などを挙げることができる。
【0023】アルミノキサン類としては一般式(化7)
【0024】
【化7】 (ここでRは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上
の整数を示す。)で表される化合物であり、特にRがメ
チル基であるメチルアルミノキサンでnが5以上、好ま
しくは10以上のものが利用される。上記アルミノキサ
ン類には若干のアルキルアルミニウム化合物が混入して
いても差し支えない。
【0025】上記遷移金属化合物に対するアルミノキサ
ンの使用割合としては10〜100000モル倍、通常
50〜10000モル倍である。
【0026】本発明における遷移金属触媒化合物および
/または助触媒は、そのままでもSiO2 ,Al
2 3 ,MgCl2 などのチーグラー型触媒を担持する
公知の担体上に担持して使用してもよい。
【0027】本発明の遷移金属触媒化合物を用いた重合
方法および重合条件については特に制限はなくα−オレ
フィンの重合で行われる公知の方法が用いられ、不活性
炭化水素媒体を用いる溶媒重合法、または実質的に不活
性炭化水素媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法も
利用でき、重合温度としては−100〜200℃、重合
圧力としては常圧〜100kg/cm2 で行うのが一般
的である。好ましくは−50〜100℃、常圧〜50k
g/cm2 である。
【0028】触媒の処理および/または重合に際し使用
される炭化水素媒体としては例えばブタン、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シク
ロペンタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素の他
に、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素も使用することができる。
【0029】重合に際し使用されるオレフィンとして
は、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ド
デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オ
クタデセンなどの炭素数3〜25のα−オレフィンおよ
びエチレンを挙げることができる。
【0030】本発明の遷移金属触媒化合物は、オレフィ
ンの単独重合のみならず、例えばプロピレンとエチレ
ン、プロピレンと1−ブテンなどの炭素数2〜25程度
のエチレンまたはα−オレフィンの共重合体を製造する
際にも利用できる。
【0031】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 〔遷移金属化合物の合成〕テトラメチルシクロペンタジエニルフルオレニルジメチ
ルシラン 充分窒素置換した500mlのガラス製フラスコに、J.
Am. Chem. Soc., 112, 9558(1988)に記載されている方
法により合成したテトラメチルシクロペンタジエニルジ
メチルクロロシラン7.3gをフルオレニルナトリウム
34mmolを含むTHF溶液150mlに滴下した。
室温で24時間反応させた後、沈澱を濾別、濾液を減圧
留去することにより10.8gのテトラメチルシクロペ
ンタジエニルフルオレニルジメチルシランを得た。この
化合物の物性値を下に示す。
【0032】 1H−NMRスペクトル(90MHz,C
DCl3 溶液)(ppm) 7.9〜7.2(m,8H),4.13(s,1H),
3.25(s,1H),1.98(s,6H),1.8
5(s,6H),−0.31(s,6H)ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド 充分窒素置換した300mlのガラス製フラスコに、上
記合成したテトラメチルシクロペンタジエニルフルオレ
ニルジメチルシラン5.0gを装入しTHF100ml
に溶解した。この溶液にn−BuLi30mmolを滴
下し、室温で一晩反応させた後溶媒を減圧留去し、得ら
れた固体をペンタン洗浄することによりジメチルシリレ
ン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(9−フルオ
レニル)ジリチウムを得た。このジリチウム塩を−78
℃で200mlの塩化メチレンに溶解し、さらに四塩化
ジルコニウム3.4gを加えた。12時間かけて室温ま
でゆっくり昇温した後、反応液を濾過、濾液を濃縮する
ことにより生成した沈澱を濾過、乾燥することにより黄
色粉末のジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド1.3gを得た。この化合物の物性値を下に示す。
【0033】 1H−NMRスペクトル(90MHz,C
DCl3 溶液)(ppm) 8.2〜7.1(m,8H),1.98(s,6H),
1.87(s,6H),1.31(s,6H) 〔重合検定〕充分窒素置換した1.5lのオートクレー
ブにプロピレン0.75lを装入し、次いで上記合成し
たジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド3.
0mgおよび東ソー・アクゾ(株)製メチルアルミノキ
サン(重合度17.7)1.0gを加え、40℃で1時
間重合した。少量のメタノールを系内に導入することに
より重合を停止し、未反応のプロピレンをパージし、さ
らに大量のメタノール塩酸で洗浄、乾燥することにより
8.0gのポリプロピレンを得た。
【0034】
【発明の効果】この新規遷移金属化合物を助触媒ととも
に使用することによりポリオレフインを製造することが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕(化1) 【化1】 (ここで、A1 は4置換シクロペンタジエニル基、A2
    はフルオレニル基、または置換フルオレニル基を示す。
    3 ,A4 は炭素数1〜10までのアルキル基、炭素数
    6〜20までのアリール基、アルキルアリール基、アリ
    ールアルキル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒
    素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基また
    は水素原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1
    〜10までの炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫
    を含む炭化水素基である。また、A 3 ,A4 は互いに連
    結していてA3,A4 ,Qの間で環構造を形成していて
    もよい。R1 ,R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数
    1〜10までのアルキル基、炭素数6〜20までのアリ
    ール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基を示
    す。Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウムである。)
    で表される新規遷移金属化合物。
  2. 【請求項2】一般式〔II〕(化2) 【化2】 (ここで、A1 は4置換シクロペンタジエニル基、A2
    はフルオレニル基、または置換フルオレニル基を示す。
    3 ,A4 は炭素数1〜10までのアルキル基、炭素数
    6〜20までのアリール基、アルキルアリール基、アリ
    ールアルキル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒
    素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基また
    は水素原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1
    〜10までの炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫
    を含む炭化水素基である。また、A 3 ,A4 は互いに連
    結していてA3,A4 ,Qの間で環構造を形成していて
    もよい。Hは水素原子である。)で表される有機化合
    物。
JP21574091A 1991-08-28 1991-08-28 新規遷移金属化合物 Pending JPH0559077A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21574091A JPH0559077A (ja) 1991-08-28 1991-08-28 新規遷移金属化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21574091A JPH0559077A (ja) 1991-08-28 1991-08-28 新規遷移金属化合物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0559077A true JPH0559077A (ja) 1993-03-09

Family

ID=16677418

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21574091A Pending JPH0559077A (ja) 1991-08-28 1991-08-28 新規遷移金属化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0559077A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0442864A (ja) * 1990-06-05 1992-02-13 Ube Ind Ltd 高強度サイアロン基焼結体
EP0628564A1 (en) * 1993-06-11 1994-12-14 Phillips Petroleum Company Fluorene compounds and method for making
EP1138687A1 (en) * 1999-10-08 2001-10-04 Mitsui Chemicals, Inc. Metallocene compound, process for producing metallocene compound, olefin polymerization catalyst, process for producing polyolefin, and polyolefin
US6420579B1 (en) * 1991-05-09 2002-07-16 Phillips Petroleum Company Organometallic fluorenyl compounds, preparation, and use
KR100786742B1 (ko) * 1999-10-08 2007-12-18 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 폴리올레핀
US7393965B2 (en) * 2002-09-27 2008-07-01 Mitsui Chemicals, Inc. Crosslinked metallocene compound for olefin polymerization and method of polymerizing olefin with the same

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0442864A (ja) * 1990-06-05 1992-02-13 Ube Ind Ltd 高強度サイアロン基焼結体
US6420579B1 (en) * 1991-05-09 2002-07-16 Phillips Petroleum Company Organometallic fluorenyl compounds, preparation, and use
EP0628564A1 (en) * 1993-06-11 1994-12-14 Phillips Petroleum Company Fluorene compounds and method for making
EP1138687A1 (en) * 1999-10-08 2001-10-04 Mitsui Chemicals, Inc. Metallocene compound, process for producing metallocene compound, olefin polymerization catalyst, process for producing polyolefin, and polyolefin
EP1138687A4 (en) * 1999-10-08 2002-02-27 Mitsui Chemicals Inc METALLOCENE COMPOUND, MANUFACTURING METHOD THEREOF, OLEFIN POLYMERIZATION CATALYST, PROCESS FOR PRODUCING POLYOLEFIN AND POLYOLEFIN
US6939928B1 (en) 1999-10-08 2005-09-06 Mitsui Chemicals, Inc. Metallocene compound, process for producing metallocene compound, olefin polymerization catalyst, process for producing polyolefin, and polyolefin
KR100786742B1 (ko) * 1999-10-08 2007-12-18 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 폴리올레핀
US7449533B2 (en) 1999-10-08 2008-11-11 Mitsui Chemicals, Inc. Metallocene compound, process for preparing metallocene compound, olefin polymerization catalyst, process for preparing polyolefin, and polyolefin
US7393965B2 (en) * 2002-09-27 2008-07-01 Mitsui Chemicals, Inc. Crosslinked metallocene compound for olefin polymerization and method of polymerizing olefin with the same
AU2003211542B2 (en) * 2002-09-27 2009-07-16 Mitsui Chemicals, Inc. Bridged metallocene compound for olefin polymerization and method of polymerizing olefin using the same
AU2003211542B8 (en) * 2002-09-27 2009-08-13 Mitsui Chemicals, Inc. Bridged metallocene compound for olefin polymerization and method of polymerizing olefin using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5439994A (en) Method of polymerizing an olefin using a novel transition metal compound
US6316556B1 (en) Homogeneous olefin polymerization catalyst composition
US6380332B1 (en) Activator system for metallocene compounds
KR100352920B1 (ko) 실릴 브릿지 메탈로센을 사용하여 제조된 신디오택틱폴리프로필렌
US7141527B1 (en) Catalyst system and process for the polymerization of olefins
KR19990082158A (ko) 올레핀 중합 촉매계용 헤테로원자 치환 메탈로센 화합물 및 그의 제조방법
KR100404780B1 (ko) 메탈로센 화합물과 이로부터 제조되는 메탈로센 촉매 및이를 이용한 올레핀의 중합 방법
JPH0559077A (ja) 新規遷移金属化合物
JP2883695B2 (ja) 新規遷移金属化合物
JP3176092B2 (ja) 新規遷移金属化合物及びそれを用いたポリオレフィンの製造方法
KR100583822B1 (ko) 비대칭성 비가교형 메탈로센 화합물 및 이를 포함하는촉매 조성물
JP3092974B2 (ja) シンジオタクチックポリ−α−オレフィン製造用触媒およびシンジオタクチックポリ−α−オレフィンの製造方法
JPH0625357A (ja) 新規なプロピレン系共重合体およびその製造方法
JP3392205B2 (ja) 新規遷移金属化合物およびこれを用いたオレフィンの重合方法
JP3102933B2 (ja) ポリオレフィン製造用固体触媒およびポリオレフィンの製造方法
JP3289834B2 (ja) 新規遷移金属化合物およびそれを用いたα−オレフィンの重合方法
JP3201802B2 (ja) オレフィンの重合方法
JP3154511B2 (ja) シンジオタクチックポリプロピレンの製造方法
JP3025350B2 (ja) シンジオタクチックポリ−α−オレフィン製造用触媒およびシンジオタクチックポリ−α−オレフィンの製造方法
JPH05155927A (ja) オレフィンの重合方法
JPH06287224A (ja) 新規遷移金属化合物およびこれを用いたオレフィンの重合方法
JP3144851B2 (ja) オレフィンの重合方法
JP2995098B2 (ja) ポリ−α−オレフィン製造用遷移金属触媒成分およびそれを用いたα−オレフィンの重合方法
JPH05125112A (ja) ポリオレフイン製造用固体触媒およびポリオレフインの製造方法
JPH04366106A (ja) ポリ−α−オレフィンの製造方法