JPH05155927A - オレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィンの重合方法

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JPH05155927A
JPH05155927A JP32754991A JP32754991A JPH05155927A JP H05155927 A JPH05155927 A JP H05155927A JP 32754991 A JP32754991 A JP 32754991A JP 32754991 A JP32754991 A JP 32754991A JP H05155927 A JPH05155927 A JP H05155927A
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JP
Japan
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group
compound
transition metal
aluminoxane
catalyst
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Application number
JP32754991A
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English (en)
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Norihide Inoue
則英 井上
Tetsunosuke Shiomura
哲之助 潮村
Masahiro Jinno
政弘 神野
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式 (ここで、A1 ,A2 はシクロペンタジエニル基、イン
デニル基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を示
とな。A3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数6〜20までのアリール基、アルキルアリール基、ア
リールアルキル基、ハロゲン化アリール基またはヘテロ
原子を含む炭化水素基または水素原子である。Qは
1 ,A2 を連結する炭素数1〜10の炭化水素基また
は珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化水素基である。R
1 ,R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10の
アルキル基、珪素含有アルキル基、炭素数6〜20のア
リール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基を
示す。Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウムであ
る。)で表される遷移金属化合物、アルミノキサンおよ
び遷移金属カチオンを安定化することのできる化合物か
らなる触媒の存在下にオレフィンを重合する。 【効果】少ないアルミノキサンの使用量で高活性にポリ
オレフィンを製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】本発明はオレフィンの重合方法に
関する。詳しくは少ないアルミノキサンの使用量で高活
性にポリオレフィンを製造することのできるオレフィン
の重合方法に関する。
【0001】
【従来技術】シクロペンタジエニル基、インデニル基、
フルオレニル基、またはそれらの誘導体を配位子とする
遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助触
媒、例えばアルミノキサンと共に使用してα−オレフィ
ンを重合することによりポリ−α−オレフィンが製造で
きることが知られている。
【0002】特開昭58−19309号公報、特開昭6
0−35008号公報には、メタロセン化合物およびア
ルミノキサンからなる触媒の存在下にオレフィンを重合
または共重合させる方法が記載されている。
【0003】特開昭61−130314号公報、特開昭
64−66124号公報には、架橋性配位子を有するメ
タロセン化合物およびアルミノキサンからなる触媒を用
いることによりアイソタクチック度高いポリ−α−オレ
フィンが製造できることが記載されている。
【0004】特開平2−41303号公報、特開平2−
274703号公報、特開平2−274704号公報に
は、互いに非対称な配位子からなる架橋性配位子を有す
るメタロセン化合物およびアルミノキサンからなる触媒
を用いることによってシンジオタクチックポリ−α−オ
レフィンが製造できることが記載されている。一方、上
記のようないわゆるカミンスキー型触媒の活性種が〔C
p'2MR〕+ (ここでCp' =シクロペンタジエニル誘
導体、M=Ti,Zr,Hf,R=アルキル)で表され
るような遷移金属カチオンであることが示唆されて以
来、アルミノキサン類を助触媒としない触媒系もいくつ
か報告されている。
【0005】Taube らは、J. Organometall. Chem., 34
7 , C9 (1988) に〔Cp2 TiMe(THF)〕+ 〔B
Ph4 - (Me=メチル基、Ph=フェニル基)で表
される化合物を用いてエチレン重合に成功している。Jo
rdanらは、J. Am. Chem. Soc., 109, 4111 (1987) で、
〔Cp2 ZrR(L)〕+ (R=メチル基、ベンジル
基、L=ルイス塩基)のようなジルコニウム錯体がエチ
レンを重合することを示している。
【0006】特表平1−501950号公報、特表平1
−502036号公報にはシクロペンタジエニル金属化
合物およびシクロペンタジエニル金属カチオンを安定化
することのできるイオン性化合物とからなる触媒を用い
てオレフィンを重合する方法が記載されている。Zambel
liらは、Macromolecules, 22, 2186 (1989) に、シクロ
ペンタジエンの誘導体を配位子とするジルコニウム化合
物と、トリメチルアルミニウムとフルオロジメチルアル
ミニウムとを組み合わせた触媒により、アイソタクチッ
クポリプロピレンが製造できることを報告している。特
開平3−179005号公報には、a)中性のメタロセ
ン化合物、b)アルミニウムアルキル、c)ルイス酸か
らなるオレフィン重合用触媒が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなアルミノ
キサンを助触媒として用いる触媒系は、遷移金属当たり
の活性が高いと言うだけでなく、例えば特開昭63−1
98691号公報、特開平2−78687号公報、特開
平2−167302号公報などに記載されているよう
に、アルミノキサンを変性し、固体化することにより有
用な固体触媒を得ることができると言う利点を有してい
る。
【0008】しかしながら、これらの触媒系は高価なア
ルミノキサンを大量に必要とするため、特開昭60−2
60602号公報、特開昭63−89505号公報、特
開昭63−89506号公報、特開昭63−13060
1号公報などにはメタロセン/アルミノキサンからなる
触媒系にアルキルアルミニウム化合物を添加することに
よりアルミノキサンの使用量を減少させる方法が提案さ
れている。しかしながら、このような方法を用いても、
ポリオレフィンを効率よく製造するためにはかなりの量
のアルミノキサンを必要としていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決し、アルミノキサンの使用量を減少させても高活性
にポリオレフィンを製造する方法について鋭意検討した
結果、遷移金属化合物/アルミノキサンからなる触媒系
に特定の有機化合物を添加することにより前述の目的が
達成されることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなはち本発明は (A)下記一般式(化1)
【0010】
【化2】 (ここで、A1 ,A2 はシクロペンタジエニル基、イン
デニル基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を示
し、A1 ,A2 は互いに同じであっても異なっていても
良い。A3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数6〜20のアリール基、アルキルアリール基、アリー
ルアルキル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒
素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基また
は水素原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1
〜10の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含
む炭化水素基である。また、A3 ,A4 は互いに連結し
ていてA3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成していてもよ
い。R1 ,R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜
10のアルキル基、珪素含有アルキル基、炭素数6〜2
0のアリール基、アルキルアリール基、アリールアルキ
ル基を示す。Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウムで
ある。)で表される遷移金属化合物。 (B)アルミノキサン (C)遷移金属カチオンを安定化することのできる化合
物 からなる触媒の存在下にオレフィンを重合することを特
徴とするオレフィンの重合方法である。
【0011】一般式(化1)中、A1 ,A2 はシクロペ
ンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基、また
はそれらの誘導体を示す。A1 ,A2 の具体例として
は、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエ
ニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチ
ルシクロペンタジエニル基、インデニル基、3−メチル
インデニル基、フルオレニル基、1−メチルフルオレニ
ル基、2,7−ジt−ブチルフルオレニル基などを挙げ
ることができる。A3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール
基、アリールアルキル基、ハロゲン化アリール基または
酸素、窒素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水
素基または水素原子である。A3 ,A4 の具体例として
は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、フェ
ニル基、トルイル基、フルオロフェニル基、メトキシフ
ェニル基、ベンジル基などを挙げることができる。Qは
1 ,A2 を連結する炭素数1〜10の炭化水素基また
は珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化水素基であり、好
ましくは炭化水素基、珪素原子である。また、A3 ,A
4 は互いに連結していてA3 ,A4 ,Qの間で環構造を
形成していてもよく、そのような場合に、A3 ,A4
Qがなす基としては例えば、シクロペンチリデン基、シ
クロヘキシリデン基、テトラヒドロピラン−4−イリデ
ン基などを挙げることができる。R1 ,R2 はハロゲン
原子、水素原子、炭素数1〜10までのアルキル基、珪
素含有アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アル
キルアリール基、アリールアルキル基を示す。R1 ,R
2の好ましい具体例としては、塩素原子、メチル基、フ
ェニル基、トリメチルシリルメチル基などを挙げること
ができる。
【0012】上記一般式(化2)表される遷移金属化合
物の好適な例として、非架橋配位子を有する遷移金属化
合物としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエ
ニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、架橋配位子を有する遷移金属化合物と
しては、エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒ
ドロ1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプ
ロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シ
クロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド等のジルコニウム化合物があげられ、 同
様なハフニウム化合物等も使用できる。この他に、例え
ば特開平3−9913号公報、特開平2−131488
号公報、特開平3−21607号公報、特開平3−10
6907号公報などに記載されているような遷移金属化
合物を挙げることができる。その他に、本発明者らによ
って見出された遷移金属化合物、イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−9−フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド、1,4−シクロ
ヘキサンジイリデンビス〔(シクロペンタジエニル)
(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド〕なども
挙げることができる。本発明において(B)成分として
使用されるアルミノキサンは一般式(化2)
【0013】
【化3】 (ここでRは炭素数1〜10の炭化水素基、ハロゲン原
子、nは2以上の整数を示す。)で表される化合物であ
り、特にRがアルキル基であるアルキルアルミノキサン
でnが5以上、好ましくは10以上のものが利用され
る。より好ましくはメチルアルミノキサン、エチルアル
ミノキサン、イソブチルアルミノキサンである。上記ア
ルミノキサンには若干のアルキルアルミニウム化合物が
混入していても差し支えない。また、その他に、特開平
2−24701号公報、特開平3−103407号公報
などに記載されている二種類以上のアルキル基を有する
アルミノキサンや、特開昭63−198691号公報な
どに記載されている微粒子状アルミノキサンなども好適
に利用することができる。
【0014】本発明において(C)成分として使用され
る遷移金属カチオンを安定化することのできる化合物と
しては、遷移金属カチオンを安定化することのできるア
ニオンを含む化合物や、ルイス酸性化合物を挙げること
ができる。遷移金属カチオンを安定化することのできる
アニオンとしては、例えば有機硼素化合物アニオン、有
機砒素化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機
アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニ
オン等であり、それらの中で比較的かさ高く、生成した
遷移金属カチオン化合物に対して結合したり、強く配位
して重合活性種を不活性化しない物が好適に利用され
る。そのような好適なアニオンの例としては例えば、前
記 Taube, Jordanらによるテトラフェニル硼素アニオ
ン、特表平1−501950号公報、特表平1−502
036号公報、特開平3−179006号公報、特開平
3−207703号公報記載のテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)硼素アニオンや、同様のアルミニウム化
合物アニオン、ガリウム化合物アニオンなどを挙げるこ
とができる。アルミニウム化合物アニオンやガリウム化
合物アニオンを含む化合物は、例えば特開平3−207
703号公報に記載されているような硼素化合物アニオ
ンを含む化合物と同様な方法を用いて製造することがで
きる。
【0015】これらのアニオンと対をなしてイオン性化
合物を形成するためのカチオンとしては、重合活性種を
不活性化しない物であれば特に制限はなく、上記アニオ
ンと対を成し得る公知のカチオンを挙げることができ
る。そのようなカチオンとしては、金属カチオン、有機
金属カチオン、カルボニウムカチオン、トリピウムカチ
オン、アンモニウムカチオン等が挙げられる。詳しく
は、銀カチオン、ジシクロペンタジエニル鉄カチオン、
トリフェニルカルベニウムカチオン、トリフェニルホス
ホニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオンな
どである。ルイス酸性化合物としては、ルイス酸性を示
す公知の化合物で、重合活性種を不活性化しない物であ
れば特に制限はなく利用できる。好ましい例としては特
開平3−179005号公報に記載されているトリス
(ペンタフルオロフェニル)硼素などを挙げることがで
きる。
【0016】本発明における触媒成分および/または助
触媒成分は、そのままでもSiO2 ,Al2 3 ,Mg
Cl2 などのチーグラー型触媒を担持する公知の担体上
に担持して使用してもよい。
【0017】本発明の方法で行われる重合方法および重
合条件については特に制限はなくオレフィンの重合で行
われる公知の方法が用いられ、不活性炭化水素媒体を用
いる溶媒重合法、または実質的に不活性炭化水素媒体の
存在しない塊状重合法、気相重合法も利用でき、重合温
度としては−100〜200℃、重合圧力としては常圧
〜100kg/cm2 で行うのが一般的である。好まし
くは−50〜100℃、常圧〜50kg/cm2 であ
る。
【0018】本発明において重合に際し使用される炭化
水素媒体としては例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロペンタ
ン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素の他に、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素も使用す
ることができる。また、プロピレン、ブテン−1等のモ
ノマーも炭化水素媒体として使用できる。重合に際し使
用されるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テ
トラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンなど
の炭素数2〜25のオレフィンを挙げることができる。
【0019】本発明においては、オレフィンの単独重合
のみならず、例えばプロピレンとエチレン、プロピレン
と1−ブテンなどの炭素数2〜25程度のオレフィンの
共重合体を製造する際にも利用できる。
【0020】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1エチルアルミノキサンの合成 充分窒素置換した300cm3 のガラス製フラスコに硫
酸銅五水塩23.6gをトルエン100cm3 に懸濁さ
せた。この懸濁液にトルエン50cm3 で希釈したトリ
エチルアルミニウム33.4gを−50℃で滴下した。
ゆっくりと室温まで昇温し、室温で10時間攪拌した
後、さらに50℃で5時間反応させた。この反応スラリ
ーを濾過することによりエチルアルミノキサンのトルエ
ン溶液を得た。このエチルアルミノキサンの凝固点降下
法より求めた分子量は1130であった。重合 充分窒素置換した1.5dm3 のオートクレーブに特開
平2−41303号公報記載の方法により合成したイソ
プロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド2.0mg、上記調製し
たエチルアルミノキサンのトルエン溶液をAl原子換算
で0.3ミリモルおよびトリフェニルカルベニウムテト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート10mgを
装入し、液体プロピレン0.75dm3 を加え、40℃
で1時間重合を行った。少量のメタノールを系内に添加
することにより重合を停止した後、未反応のプロピレン
をパージし、乾燥することにより119.1gのシンジ
オタクチックポリプロピレンパウダーを得た。パウダー
の135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度(以下
〔η〕と略記する)は0.92dl/g、13C−NMR
で測定したシンジオタクチックペンタッド分率(rrr
r)は0.82であった。
【0021】実施例2遷移金属化合物の合成 〔イソプロピリデン(シクロペンタジエン)(2,7−
ジt−ブチル−9−フルオレン)〕充分窒素置換した3
00cm3 ガラス製フラスコに2,7−ジt−ブチル−
9−フルオレン12.0g( Synthsis, 335 ( 1984 )
に記載の方法で合成した)をテトラヒドロフラン100
cm3 に溶解させた。この溶液にメチルリチウムのエー
テル溶液44ミリモルを−78℃で滴下した。滴下終了
後、反応溶液を室温まで上昇させ、そんままの温度で3
時間攪拌した。この反応溶液にテトラヒドロフラン50
cm3 で希釈した6,6−ジメチルフルベン4.6gを
−78℃で滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで
上昇させ、さらに10時間攪拌を続けた。3.6%塩酸
水100cm3 を加えることにより反応を停止し、エー
テル層を水洗、蒸発乾固させることにより赤褐色粘性液
を得た。この粘性液を熱アセトンから再結晶することに
より白色粉末のイソプロピリデン(シクロペンタジエ
ン)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレン)12.
2gを得た。この化合物の物性値を下に示す。 〔イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7
−ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド〕 まず、上記合成したイソプロピリデン(シクロペンタジ
エン)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレン)1
0.0gをn−ブチルリチウムでリチウム化することに
より、イソプロピリデン(シクロペンタジエン)(2,
7−ジt−ブチル−9−フルオレン)のジリチウム塩を
調製した。
【0022】次に、充分窒素置換した500cm3 ガラ
ス製フラスコに四塩化ジルコニウム6.1gを塩化メチ
レン100cm3 に懸濁させた。この懸濁液に−78℃
で熔解させたイソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジリ
チウムの塩化メチレン溶液300cm3 を−78℃で添
加した。−78℃で4時間攪拌した後、ゆっくりと室温
まで昇温し、その温度でさらに15時間反応を続けた。
塩化リチウムの白色沈澱を含む赤褐色溶液を濾別し、濾
液を濃縮した後、−30℃で24時間冷却することによ
りオレンジ色結晶のイソプロピリデン(シクロペンタジ
エニル)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレニル)
ジルコニウムジクロリド4.3gを得た。
【0023】この化合物の物性値を下に示す。 元素分析値 C2934ZrCl2 C H Cl 計算値(%) 63.97 6.25 13.00 実測値(%) 64.13 6.22 12.87重合 イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−フル
オレニル)ジルコニウムジクロリドの代わりに上記合成
したイソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,
7−ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド1.0mgを使用した以外実施例1の重合と同
様にして重合を行った。その結果64.7gのシンジオ
タクチックポリプロピレンパウダーが得られた。パウダ
ーの〔η〕は0.68dl/g,rrrrは0.88で
あった。
【0024】実施例3 〔トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)アルミネート〕 窒素置換した500cm3 のフラスコに、ブロモペンタ
フルオロベンゼン19.6gをトルエン150cm3
溶解し、この溶液にn−ブチルリチウム80ミリモルを
−78℃で2時間かけて滴下した。−78℃で30分間
攪拌した後、臭化アルミニウム5.3gを含むトルエン
溶液50cm3 を滴下し、室温で一晩反応させた。白色
沈澱を含む反応スラリーから溶媒を減圧留去した後、塩
化メチレン150cm3 およびトリフェニルクロロメタ
ン2.3gを加え室温で1時間反応させた。得られた反
応液を濾過し、濾液を減圧乾燥することにより2.9g
のトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)アルミネートが茶色の粉末として得られ
た。
【0025】この化合物の物性値を下に示す。 元素分析値 C431520Al C H F 計算値(%) 55.01 1.60 40.5 実測値(%) 56.19 1.58 39.7重合 トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレートの代わりに上記合成したトリフェニ
ルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
アルミネート5mgを使用した事以外実施例3の重合
同様にして重合を行った。その結果42.5gのシンジ
オタクチックポリプロピレンパウダーが得られた。パウ
ダーの〔η〕は0.85dl/g,rrrrは0.90
であった。
【0026】比較例1重合 トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレートを使用しなかった事以外は実施例1
重合と同様にして重合を行った。その結果1.5gの
ポリプロピレンパウダーしか得られなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法を実施することにより、少
ないアルミノキサン使用量で高活性にポリオレフィンを
製造することができ、工業的に極めて価値がある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(化1) 【化1】 (ここで、A1 ,A2 はシクロペンタジエニル基、イン
    デニル基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を示
    し、A1 ,A2 は互いに同じであっても異なっていても
    良い。A3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素
    数6〜20のアリール基、アルキルアリール基、アリー
    ルアルキル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒
    素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基また
    は水素原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1
    〜10の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含
    む炭化水素基である。また、A3 ,A4 は互いに連結し
    ていてA3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成していてもよ
    い。R1 ,R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜
    10のアルキル基、珪素含有アルキル基、炭素数6〜2
    0のアリール基、アルキルアリール基、アリールアルキ
    ル基を示す。Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウムで
    ある。)で表される遷移金属化合物 (B)アルミノキサン (C)遷移金属カチオンを安定化することのできる化合
    物 からなる触媒の存在下にオレフィンを重合することを特
    徴とするオレフィンの重合方法。
  2. 【請求項2】成分(C)として使用される遷移金属カチ
    オンを安定化することのできる化合物が、硼素を含有す
    る化合物であることを特徴とする請求項1記載のポリオ
    レフィン製造用固体触媒。
  3. 【請求項3】成分(C)として使用される遷移金属カチ
    オンを安定化することのできる化合物が、アルミニウム
    またはガリウムを含有する化合物であることを特徴とす
    る請求項1記載のポリオレフィン製造用固体触媒。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6605676B1 (en) 1994-12-30 2003-08-12 Repsol Quimica, S.A. Process for obtaining polyolefins with broad bimodal or multimodal molecular weight distributions
JP2007515533A (ja) * 2003-12-23 2007-06-14 バーゼル、ポリオレフィン、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング オレフィン重合用の触媒組成物
JP2021519362A (ja) * 2018-03-30 2021-08-10 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー オレフィン重合活性化剤
US11787880B2 (en) 2018-03-30 2023-10-17 Dow Global Technologies Llc Highly soluble alkyl substituted carbenium borate as co-catalysts for olefin polymerizations

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