JP3154511B2 - シンジオタクチックポリプロピレンの製造方法 - Google Patents

シンジオタクチックポリプロピレンの製造方法

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JP3154511B2 JP14004491A JP14004491A JP3154511B2 JP 3154511 B2 JP3154511 B2 JP 3154511B2 JP 14004491 A JP14004491 A JP 14004491A JP 14004491 A JP14004491 A JP 14004491A JP 3154511 B2 JP3154511 B2 JP 3154511B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシンジオタクチックポリ
プロピレンの製造方法に関する。詳しくは、所望の分子
量を有するタクティシティーの高いシンジオタクチック
ポリプロピレンを製造する方法に関する。さらに詳しく
は、重合活性を低下させることなしに所望の分子量を有
するタクティシティーの高いシンジオタクチックポリプ
ロピレンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロペンタジエニル基、インデニル
基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を配位子と
する遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助
触媒、例えばアルミノキサンと共に使用してα−オレフ
ィンを重合することによりポリ−α−オレフィンが製造
できることが知られている。
【0003】特開昭58−19309号公報には、 (シクロペンタジエニル)2 MeRHal (ここで、Rはシクロペンタジエニル、C1 〜C6 のア
ルキル、ハロゲンであり、Meは遷移金属であり、Ha
lはハロゲンである)で表される遷移金属化合物とアル
ミノキサンからなる触媒の存在下エチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合または共重合させる方法が記載
されている。
【0004】特開昭60−35008号公報には、少な
くとも2種のメタロセン化合物とアルミノキサンからな
る触媒を用いることにより幅広い分子量分布を有するポ
リ−α−オレフィンが製造できることが記載されてい
る。
【0005】特開昭61−130314号公報には、立
体的に固定したジルコン・キレート化合物およびアルミ
ノキサンからなる触媒を用いてポリオレフィンを製造す
る方法が記載されている。また、同公報には、遷移金属
化合物としてエチレン−ビス−(4、5、6、7−テト
ラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを
使用することにより、アイソタクチック度の高いポリオ
レフィンが製造する方法が記載されている。 特開昭6
4−66124号公報には、珪素で架橋したシクロペン
タジエニル化合物を配位子とする遷移金属化合物および
アルミノキサンを有効成分とする立体規則性オレフィン
重合体製造用触媒が開示されている。
【0006】特開平2−41303号公報には、下記式
(化2)
【0007】
【化2】R”(Cp Rn )(CpR’m )MeQ
k (但し、各 Cpはシクロペンタジエニル又は置換さ
れたシクロペンタジエニル環であり;各Rn は同一又は
異なっていてもよく、1〜20炭素原子を有するヒドロ
カルビル残基であり;各R’m はは同一又は異なってい
てもよく、1〜20炭素原子を有するヒドロカルビル残
基であり;R”は触媒に立体剛性をもたらすCp環の間
の構造的架橋であり;Meは元素の周期律表の4b,5
b,又は6b族の金属であり;各Qは1〜20炭素原子
を有するヒドロカルビル残基又はハロゲンであり;0≦
k≦3:0≦n≦4:及び1≦m≦4であり;及びR’
m は(CpR’m )が(CpRn )と立体的に相違して
いるように選択される、によって表記されるシンジオタ
クチックポリオレフィンを製造するために使用されるメ
タロセン触媒。を一成分とする触媒を使用することによ
ってシンジオタクティシティーの良好なポリ−α−オレ
フィンが製造できることが記載されている。
【0008】また、同公報には上記メタロセン化合物を
2種以上使用することにより幅広い分子量分布を有する
シンジオタクチックポリ−α−オレフィンが製造できる
ことが記載されている。特開平2−274703号公報
には、下記式(化3)
【0009】
【化3】 〔式中、M1 はチタニウム、ジルコニウム、バナジウ
ム、ニオブまたはタンタルであり、R1 およびR2 は互
いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1
〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール
基、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、炭素原子
数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリ
ールアルキル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリー
ル基または炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基
を意味し、R3 およびR4 は異なっており、中心原子M
1 と一緒にサンドイッチ構造を形成し得る単核−または
多核炭化水素基を意味し、R5は(化4)
【0010】
【化4】 =BR6 ,=AlR6 ,−Ge−,−Sn−,−O−,
−S−,=SO,=SO,=NR6 ,=CO, =PR
6 または=P(O)R6 を意味し、その際R6、R7
よびR8 は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原
子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、
炭素原子数1〜10のフルオロアルキル基、炭素原子数
6〜10のフルオロアリール基、炭素原子数6〜20の
アリール基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素
原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40の
アリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールア
ルケニル基または炭素原子数7〜40のアルキルアリー
ル基を意味するかまたは、R6 およびR7 またはR6
よびR8 はそれぞれそれらの結合する原子と一緒に成っ
て環を形成し、そしてM2 は珪素 、ゲルマニウムまた
は錫である。〕で表される遷移金属成分およびアルミノ
キサンからなる触媒の存在下にオレフィンを重合するこ
とにより高分子量のシンジオタクチックポリオレフィン
を製造する方法が記載されている。
【0011】また、特開平2−274704号公報に
は、同様のハフニウム化合物を用いて高分子量のシンジ
オタクチックポリオレフィンを製造する方法が記載され
ている。 しかしながら、これらの公報にはフェニル
(メチル)メチレン−(9−フルオレニル)(シクロペ
ンタジエニル)基、またはジフェニルメチレン−(9−
フルオレニル)(シクロペンタジエニル)基を配位子と
するジルコニウムまたはハフニウム化合物のみが記載さ
れており、本発明において使用されるハロゲン原子を含
有した遷移金属化合物の合成、物性については全く記載
がない。
【0012】一方、上記のようないわゆるカミンスキー
型触媒の活性種が〔Cp'2MR〕+(ここでCp' =シ
クロペンタジエニル誘導体、M=Ti,Zr,Hf,R
=アルキル)で表されるような遷移金属カチオンである
ことが示唆されて以来、アルミノキサン類を助触媒とし
ない触媒系もいくつか報告されている。
【0013】Taube らは、J. Organometall. Chem., 34
7 , C9 (1988) に〔Cp2 TiMe(THF)〕+ 〔B
Ph4 - (Me=メチル基、Ph=フェニル基)で表
される化合物を用いてエチレン重合に成功している。
【0014】Jordanらは、J. Am. Chem. Soc., 109, 41
11 (1987) で、〔Cp2 ZrR(L)〕+ (R=メチル
基、ベンジル基、L=ルイス塩基)のようなジルコニウ
ム錯体がエチレンを重合することを示している。
【0015】特表平1−501950号公報、特表平1
−502036号公報にはシクロペンタジエニル金属化
合物およびシクロペンタジエニル金属カチオンを安定化
することのできるイオン性化合物とからなる触媒を用い
てオレフィンを重合する方法が記載されている。
【0016】Zambelliらは、Macromolecules, 22, 2186
(1989) に、シクロペンタジエンの誘導体を配位子とす
るジルコニウム化合物と、トリメチルアルミニウムとフ
ルオロジメチルアルミニウムとを組み合わせた触媒によ
り、アイソタクチックポリプロピレンが製造できること
を報告している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平2−413
03号公報、特開平2−274703号公報によるシン
ジオタクチックポリプロピレンの製造方法では、ポリマ
ーの分子量が重合温度や触媒の種類によって決定され、
所望の分子量を有し、タクティシティーの良好なシンジ
オタクチックポリプロピレンを得るためには種々の触媒
成分を合成し使用しなければならないという問題点があ
った。
【0018】また、上記特開平2−274703号公報
による方法は水素を用いてシンジオタクチックポリプロ
ピレンの分子量が調節できる優れた方法であるが、加え
る水素の量により重合活性が変化するという問題点があ
った。
【0019】本出願人らは先に上記特開平2−4130
3号公報記載の触媒やそれと類似した触媒を用い、内部
オレフィンの存在下プロピレンを重合することにより所
望の分子量を有し、タクティシティーの良好なシンジオ
タクチックポリプロピレンを得ることに成功し出願に到
っているが、これらの方法では内部オレフィンを加える
ことにより重合活性が低下するという問題点があった。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決して所望の分子量を有するシンジオタクチックポリ
プロピレンを製造する方法について鋭意検討し本発明を
完成するに到った。
【0021】すなわち本発明は、プロピレンまたは、プ
ロピレンと炭素数2もしくは4〜25のα−オレフィン
を重合してシンジオタクチックポリプロピレンを製造す
る方法において、(A)一般式(I)(化5)
【0022】
【化5】 (ここで、A1 、A2 はシクロペンタジエニル基、イン
デニル基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を示
す。A3 、A4 は炭素数6〜20までのアリール基、ハ
ロゲン化アリール基、または炭素数1〜10までのアル
キル基、または水素原子を示し、A3 、A4 のうち少な
くとも一つはアリール基またはハロゲン化アリール基で
ある。R1 、R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1
〜10までのアルキル基、アリール基を示す。Mはチタ
ン、ジルコニウム、ハフニウムである。QはA1 、A2
を連結する炭素原子である。)で表される遷移金属化合
物、および、 (B)アルミノキサン からなる触媒を用い、さらに重合を内部オレフィンの存
在下に行うことを特徴とするプロピレン単独またはプロ
ピレンと炭素数2もしくは4〜25のα−オレフィンと
の共重合体であるシンジオタクチックポリプロピレンの
製造方法である。
【0023】本発明において使用される一般式(I)で
表される遷移金属化合物中、A1 、A2 はシクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、フルオレニル基、またはそ
れらの誘導体を示す。A1 、A2 をある特定の化合物と
することによりシンジオタクチックポリプロピレンを製
造することができる。そのような好適な例として、
1 、A2 がそれぞれシクロペンタジエニル基、フルオ
レニル基;シクロペンタジエニル基、置換フルオレニル
基;シクロペンタジエニル基、4置換シクロペンタジエ
ニル基などを挙げることができる。A3 、A4 は炭素数
6〜20までのアリール基、ハロゲン化アリール基、ま
たは炭素数1〜10までのアルキル基、または水素原子
を示し、A3 、A4 のうち少なくとも一つはアリール基
またはハロゲン化アリール基である。A3 、A4 の具体
例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル
基、フェニル基、トルイル基、クロロフェニル基、ジク
ロロフェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェ
ニル基などを挙げることができる。QはA1 、A2 を連
結する炭素原子である。R1 、R2 はハロゲン原子、水
素原子、炭素数1〜10までのアルキル基、アリール基
を示し、好ましくは塩素原子、メチル基である。Mはチ
タン、ジルコニウム、ハフニウムを示し、好ましくはジ
ルコニウム、ハフニウムである。
【0024】一般式(I)で表される遷移金属化合物
は、例えば特開平2−274703号公報、特開平2−
274704号公報に記載されている遷移金属化合物の
合成方法と同様な方法を用いて合成することができる。
【0025】一般式(I)で表される遷移金属化合物の
具体例としては特開平2−274703号公報、特開平
2−274704号公報に記載されている遷移金属化合
物の他に例えば、メチル(4−フルオロフェニル)メチ
レンシクロペンタジエニルフルオレニルジルコニウムジ
クロリド、メチル(4−フルオロフェニル)メチレンシ
クロペンタジエニル(2,7−ジt−ブチルフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、メチル(4−フルオロフ
ェニル)メチレンシクロペンタジエニルフルオレニルハ
フニウムジクロリド、メチル(4−フルオロフェニル)
メチレンシクロペンタジエニル(2,7−ジt−ブチル
フルオレニル)ハフニウムジクロリド、ビス(4−フル
オロフェニル)メチレンシクロペンタジエニルフルオレ
ニルジルコニウムジクロリド、ビス(4−フルオロフェ
ニル)メチレンシクロペンタジエニル(2,7−ジt−
ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(4−フルオロフェニル)メチレンシクロペンタジエニ
ルフルオレニルハフニウムジクロリド、ビス(4−フル
オロフェニル)メチレンシクロペンタジエニル(2,7
−ジt−ブチルフルオレニル)ハフニウムジクロリドな
どを挙げることができる。
【0026】アルミノキサン類としては一般式(化6)
【0027】
【化6】 (ここでRは炭素数1〜3の炭化水素基nは2以上の整
数を示す。)で表される化合物であり、特にRがメチル
基であるメチルアルミノキサンでnが5以上、好ましく
は10以上のものが利用される。上記アルミノキサン類
には若干のアルキルアルミニウム化合物が混入していて
も差し支えない。
【0028】本発明における上記遷移金属化合物に対す
るアルミノキサンの使用割合としては10〜10000
0モル倍、通常50〜10000モル倍である。
【0029】本発明における遷移金属触媒成分および/
またはアルミノキサンは、そのままでもSiO2 ,Al
2 3 ,MgCl2 などのチーグラー型触媒を担持する
公知の担体上に担持して使用してもよい。
【0030】本発明において重要なのはプロピレンの重
合に際して内部オレフィンを存在させることである。内
部オレフィンとしては炭素数4〜20の不飽和化合物が
好ましく利用でき、具体的には炭素数4〜20の内部モ
ノオレフィン、環状オレフィン、炭素数5〜20の非共
役ジエン、炭素数4〜40の環状非共役ジエンを利用す
ることができる。より具体的には2−ブテン、2−ペン
テン、2−ヘキセン、などの直鎖内部オレフィン、シク
ロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、ノルボ
ルネンなどの環状オレフィン、5−メチレン−2−ノル
ボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシク
ロペンタジエンなどの環状ジエンなどを挙げることがで
きる。これらの内部オレフィンの使用量としては目的と
するポリプロピレンの分子量によって異なるが、通常プ
ロピレンの1/100000〜1/10である。
【0031】本発明の方法で行われる重合方法および重
合条件については特に制限はなくα−オレフィンの重合
で行われる公知の方法が用いられ、不活性炭化水素媒体
を用いる溶媒重合法、または実質的に不活性炭化水素媒
体の存在しない塊状重合法、気相重合法も利用でき、重
合温度としては−100〜200℃、重合圧力としては
常圧〜100kg/cm2 で行うのが一般的である。好
ましくは−50〜100℃、常圧〜50kg/cm2
ある。
【0032】本発明における触媒成分の処理あるいは重
合に際し使用される炭化水素媒体としては例えばブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの飽
和炭化水素の他に、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素も使用することができる。
【0033】本発明においては、プロピレンの単独重合
のみならず、例えばプロピレンとエチレン、プロピレン
と1−ブテンなどの炭素数2〜25程度のエチレンまた
はα−オレフィンとの共重合体を製造する際にも利用で
きる。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 充分窒素置換した2lのオートクレーブに特開平2−2
74703号公報記載の方法で合成したジフェニルメチ
レンシクロペンタジエニルフルオレニルジルコニウムジ
クロリド2.0mgおよび東ソー・アクゾ(株)製メチ
ルアルミノキサン(重合度17.7)0.63gを含む
トルエン溶液5ml装入し、続いて液体プロピレン1.
0lおよびノルボルネン0.5gを装入した。重合温度
を40℃とし、1時間重合を行った。得られたシンジオ
タクチックポリプロピレンパウダーは119.2g、パ
ウダーの135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度
(以下〔η〕と略記する)は3.03dl/g、13C−
NMR測定で約20.2ppmに観測されるピーク強度
の全メチル基に帰属するピーク強度に対する比より求め
たシンジオタクチックペンタッド分率は0.881であ
った。
【0035】実施例2 ノルボルネンの使用量を1.5gとした以外は実施例1
と同様にして重合を行った。得られたシンジオタクチッ
クポリプロピレンパウダーは107.2g、パウダーの
〔η〕は1.87dl/g、シンジオタクチックペンタ
ッド分率は0.878であった。
【0036】比較例1 ノルボルネンを使用しないで実施例1と同様にして重合
を行った。得られたシンジオタクチックポリプロピレン
パウダーは102.2g、パウダーの〔η〕は4.11
dl/g、シンジオタクチックペンタッド分率は0.8
73であった。
【0037】実施例3 充分窒素置換した2lのオートクレーブに特開平2−2
74703号公報記載の方法で合成したジフェニルメチ
レンシクロペンタジエニルフルオレニルジルコニウムジ
クロリド2.0mgおよびトリエチルアルミニウム60
mgを含むトルエン溶液5ml装入し、続いて液体プロ
ピレン1.0lおよびノルボルネン0.5gおよびトリ
フェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)硼素15mgを装入した。重合温度を40℃と
し、1時間重合を行った。得られたシンジオタクチック
ポリプロピレンパウダーは83.2g、パウダーの
〔η〕は2.83dl/g、シンジオタクチックペンタ
ッド分率は0.858であった。
【0038】実施例4 ノルボルネンの使用量を1.5gとした以外は実施例3
と同様にして重合を行った。得られたシンジオタクチッ
クポリプロピレンパウダーは89.6g、パウダーの
〔η〕は1.41dl/g、シンジオタクチックペンタ
ッド分率は0.846であった。
【0039】実施例5 〔遷移金属化合物の合成〕ビス(4−フルオロフェニル)フルベン 0.18molのシクロペンタジエニルナトリウムのT
HF溶液200mlに38gのジフルオロベンゾフェノ
ンを含むTHF溶液100mlを室温で滴下した。室温
で2時間攪拌した後500mlの氷水および300ml
のジエチルエーテルを加え、エーテル層を水洗、硫酸マ
グネシウムで脱水した後、溶媒を減圧留去することによ
り41.6gのオレンジ色の固体を得た。このオレンジ
色の固体をカラムクロマトで精製することにより21.
9gのビス(4−フルオロフェニル)フルベンが赤色結
晶として得られた。この化合物の元素分析値を下に示
す。
【0040】 計算値(%) C:81.20 H:4.51 F:14.29 実測値(%) C:81.81 H:4.63 F:13.88ビス(4−フルオロフェニル)シクロペンタジエニルフ
ルオレニルメタン 6.25gのフルオレンを100mlのTHFに溶解
し、この溶液に37.6mmolのメチルリチウムを滴
下し室温で5時間攪拌した。得られた赤色溶液に上記合
成したビス(4−フルオロフェニル)フルベン10gを
−20℃で加え室温で一晩反応させた。この反応液に
3.6%塩酸水100mlを加え、有機層を水洗、硫酸
マグネシウムで脱水した後、溶媒を減圧留去することに
より15.4gの赤色粘ちょう物を得た。この粘ちょう
物をカラムクロマトで精製することにより6.5gのビ
ス(4−フルオロフェニル)シクロペンタジエニルフル
オレニルメタンを得た。
【0041】この化合物の元素分析値を下に示す。 計算値(%) C:86.11 H:5.09 F:8.80 実測値(%) C:86.02 H:4.97 F:8.94ビス(4−フルオロフェニル)メチレンシクロペンタジ
エニルフルオレニルジルコニウムジクロリド 6.5gの上記合成したビス(4−フルオロフェニル)
シクロペンタジエニルフルオレニルメタンをTHF15
0mlに溶解し、30mmolのn−BuLiをこの溶
液に滴下した。室温で一晩反応させた後、溶媒を減圧留
去しペンタンで洗浄することにより得られた固体に、
3.5gの四塩化ジルコニウムを含むジクロロメタンス
ラリー350mlを−78℃で加えた。−78℃で4時
間攪拌した後、室温まで昇温しさらに一晩反応させた。
この反応スラリーを濾過し、濾液を約50mlに濃縮し
た。この濃縮液にペンタン100mlを加えることによ
り1.8gのビス(4−フルオロフェニル)メチレンシ
クロペンタジエニルフルオレニルジルコニウムジクロリ
ドこの化合物の元素分析値を下に示す 計算値(%)C:62.83 H:3.38 F:6.42 Cl:11.96 実測値(%)C:63.44 H:3.50 F:6.14 Cl:11.32 〔重合〕 遷移金属化合物成分として上記合成したビス(4−フル
オロフェニル)メチレンシクロペンタジエニルフルオレ
ニルジルコニウムジクロリド2.0mgを使用した以外
は実施例1と同様にして重合を行った。得られたシンジ
オタクチックポリプロピレンパウダーは54.2g、パ
ウダーの〔η〕は1.95dl/g、シンジオタクチッ
クペンタッド分率は0.884であった。
【0042】実施例6 ノルボルネンの使用量を1.5gとした以外は実施例5
の〔重合〕と同様にして重合を行った。得られたシンジ
オタクチックポリプロピレンパウダーは48.9g、パ
ウダーの〔η〕は1.25dl/g、シンジオタクチッ
クペンタッド分率は0.871であった。
【0043】比較例2 ノルボルネンを使用しないで実施例5の〔重合〕と同様
にして重合を行った。得られたシンジオタクチックポリ
プロピレンパウダーは50.7g、パウダーの〔η〕は
2.48dl/g、シンジオタクチックペンタッド分率
は0.873であった。
【0044】
【発明の効果】本発明の方法を実施することにより、重
合活性を低下させることなく所望の分子量を有するシン
ジオタクチックポリプロピレンを製造することができ工
業的に極めて価値がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 潮村 哲之助 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 審査官 小出 直也 (56)参考文献 特開 平2−274703(JP,A) 特開 平1−126311(JP,A) 特開 昭50−45079(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/60 - 4/70

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレンまたは、プロピレンと炭素数
    2もしくは4〜25のα−オレフィンを重合してシンジ
    オタクチックポリプロピレンを製造する方法において、
    (A)一般式(I)(化1) 【化1】 (ここで、A1 、A2 はシクロペンタジエニル基、イン
    デニル基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を示
    す。A3 、A4 は炭素数6〜20までのアリール基、ハ
    ロゲン化アリール基、または炭素数1〜10までのアル
    キル基、または水素原子を示し、A3 、A4 のうち少な
    くとも一つはアリール基またはハロゲン化アリール基で
    ある。R1 、R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1
    〜10までのアルキル基、アリール基を示す。Mはチタ
    ン、ジルコニウム、ハフニウムである。QはA1 、A2
    を連結する炭素原子である。)で表される遷移金属化合
    物、および、 (B)アルミノキサン からなる触媒を用い、さらに重合を内部オレフィンの存
    在下に行うことを特徴とするプロピレン単独またはプロ
    ピレンと炭素数2もしくは4〜25のα−オレフィンと
    の共重合体であるシンジオタクチックポリプロピレンの
    製造方法。
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