JP3496955B2 - オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法

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JP3496955B2 JP14177593A JP14177593A JP3496955B2 JP 3496955 B2 JP3496955 B2 JP 3496955B2 JP 14177593 A JP14177593 A JP 14177593A JP 14177593 A JP14177593 A JP 14177593A JP 3496955 B2 JP3496955 B2 JP 3496955B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィン重合用固体触
媒成分の製造方法に関する。詳しくはアルミノキサン/
シリカゲルからなるオレフィン重合用固体触媒成分を効
率よく製造する方法である。本発明で得られる固体触媒
成分を用いることにより高活性で、しかも粒子性状に優
れたポリオレフィンを製造することができる。
【0002】
【従来の技術】シクロペンタジエニル基、インデニル
基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を配位子と
する遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助
触媒、例えばアルミノキサンと共に使用してα−オレフ
ィンを重合することによりポリ−α−オレフィンが製造
できることが知られている。
【0003】特開昭58−19309号公報には、 (シクロペンタジエニル)2 MeRHal (ここで、Rはシクロペンタジエニル、C1 〜C6 のア
ルキル、ハロゲンであり、Meは遷移金属であり、Ha
lはハロゲンである)で表される遷移金属化合物とアル
ミノキサンからなる触媒の存在下エチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合または共重合させる方法が記載
されている。特開昭60−35008号公報には、少な
くとも2種のメタロセン化合物とアルミノキサンからな
る触媒を用いることにより幅広い分子量分布を有するポ
リ−α−オレフィンが製造できることが記載されてい
る。特開昭61−130314号公報には、立体的に固
定したジルコン・キレート化合物およびアルミノキサン
からなる触媒を用いてポリオレフィンを製造する方法が
記載されている。また、同公報には、遷移金属化合物と
してエチレン−ビス−(4、5、6、7−テトラヒドロ
−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを使用する
ことにより、アイソタクチック度の高いポリオレフィン
が製造する方法が記載されている。特開昭64−661
24号公報には、珪素で架橋したシクロペンタジエニル
化合物を配位子とする遷移金属化合物およびアルミノキ
サンを有効成分とする立体規則性オレフィン重合体製造
用触媒が開示されている。特開平2−41303号公
報、特開平2−274703号公報、特開平2−274
704号公報には、互いに非対称な配位子からなる架橋
性配位子を有するメタロセン化合物およびアルミノキサ
ンからなる触媒を用いることによりシンジオタクチック
ポリオレフィンが製造できることが記載されている。
【0004】一方、上記のようないわゆるカミンスキー
型触媒の活性種が〔Cp'2MR〕+(ここでCp' =シ
クロペンタジエニル誘導体、M=Ti,Zr,Hf,R
=アルキル)で表されるような遷移金属カチオンである
ことが示唆されて以来、アルミノキサン類を助触媒とし
ない触媒系もいくつか報告されている。特開平3−18
8092号公報には、シクロペンタジエニル配位子とヘ
テロ原子含有配位子を有するメタロセン化合物がオレフ
ィン重合触媒として開示されている。Taube らは、J. O
rganometall. Chem., 347 , C9 (1988) に〔Cp2 Ti
Me(THF)〕+ 〔BPh4 - (Me=メチル基、
Ph=フェニル基)で表される化合物を用いてエチレン
重合に成功している。Jordanらは、J. Am. Chem. Soc.,
109, 4111 (1987) で、〔Cp2 ZrR(L)〕+ (R
=メチル基、ベンジル基、L=ルイス塩基)のようなジ
ルコニウム錯体がエチレンを重合することを示してい
る。
【0005】特表平1−501950号公報、特表平1
−502036号公報にはシクロペンタジエニル金属化
合物およびシクロペンタジエニル金属カチオンを安定化
することのできるイオン性化合物とからなる触媒を用い
てオレフィンを重合する方法が記載されている。Zambel
liらは、Macromolecules, 22, 2186 (1989) に、シクロ
ペンタジエンの誘導体を配位子とするジルコニウム化合
物と、トリメチルアルミニウムとフルオロジメチルアル
ミニウムとを組み合わせた触媒により、アイソタクチッ
クポリプロピレンが製造できることを報告している。上
記のようないわゆるカミンスキー型触媒は、一般的に溶
媒に可溶な系であるため、溶媒重合あるいは気相重合を
行おうとした場合生成重合体の嵩密度が低く、粉体性状
に劣っていたり、重合機への壁付着などの問題が生じて
いた。
【0006】これらの問題を解決するために、特開昭6
1−108610号公報、特開昭63−66206号公
報、特開平2−173104号公報には、メタロセン化
合物およびアルミノキサンを微粒子状担体に担持した固
体触媒を用いてオレフィンを重合する方法が記載されて
いる。しかしながら、これらのアルミノキサンを使用し
て得られる固体触媒は、固体触媒当たりの活性が低いと
いう欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のようなメタロセ
ン化合物/アルミノキサンからなるいわゆるカミンスキ
ー型触媒は、高活性を得るために大量のアルミノキサン
の使用が必要である。そのため、これらの触媒系ではア
ルミノキサン当たりに換算した活性は非常に低い。本発
明者らの知見によれば、前述のようなアルミノキサンを
担持した固体触媒はアルミノキサンの担持率が比較的低
いため、該固体触媒当たりの活性が低いという問題点が
あった。一方、特開昭63−264606号公報のよう
に、アルミノキサンが難溶の溶媒を用いてメタロセン及
びアルミノキサンを担体上に析出させることによりアル
ミノキサン担持率が高い固体触媒を得ることも可能であ
るが、該触媒では、主に溶液重合などに適用した場合、
重合中にアルミノキサンの溶出が起こり微粉の発生、壁
付着などの問題が生じていた。このような問題を解決す
る手段として予重合などが試みられている。一方、アル
ミノキサン/担体から形成される固体触媒をさらに活性
化させる方法として、特開平4−7306号公報に記載
されているような、有機アルミニウム化合物を併用する
方法が知られている。しかしながら、同公報における方
法でも固体触媒中のアルミノキサンの担持率が比較的低
く、重合活性的には未だ不充分であった。また、アルミ
ノキサンの担持率を向上させる方法として、特願平4−
298607号公報に、吸着水を含む無機酸化物にアル
ミノキサンおよびメタロセン化合物を担持した触媒が記
載されているが、該触媒では併用する有機アルミニウム
化合物と長時間接触させることによりアルミノキサンの
溶出が起こり、そのため例えば長時間の連続重合などに
適用した場合、若干の微粉が生成するなどの問題が生じ
ていた。
【0008】前述のように、従来、アルミノキサン/メ
タロセン化合物を担体に担持する方法として、担体上に
アルミノキサンを析出担持する方法やアルミノキサンを
担体と接触させた後、アルミノキサンを溶解させること
のできる溶媒で洗浄することにより堅固に担持された固
体触媒のみを取り出す方法などが知られていた。しかし
ながら、前者の方法では、高活性を発現させるために有
機アルミニウム化合物を併用するとポリマーの重合機へ
の壁付着や微粉の生成などの問題が生じていた。また、
後者の方法では有機アルミニウム化合物を併用すること
により高活性を発現させることができるが、未だアルミ
ノキサンの担持率が低く活性的には不充分であった。さ
らに同方法では、固体触媒製造に当たり大量のアルミノ
キサンを必要とするため、コスト的に高くなっていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決し、固体触媒当たりの活性が高く、かつ溶液重合
に適用した場合においても粉体性状に優れたポリオレフ
ィンを製造するための固体触媒の製造方法について鋭意
検討した結果、ある特定のシリカゲルを担体として用
い、特定の条件下でアルミノキサンを担持することによ
り、前述の目的が達成されることを見出し、本究明を完
成するに到った。すなわち本発明は、 (A)表面積が200m2/g以上、細孔径が0.3〜3.0ml/g
の範囲にあり、平均粒子径が0.1〜200μmの範囲にある
シリカゲル (B)20℃以上の温度・100mmHg以下の減圧下で少なくと
も0.5時間以上乾燥した後に測定されたアルキル基
(R)とAlとの比R/Alが1.05〜2.0の範囲にあるアル
キルアルミノキサン炭化水素溶媒中で上記(A)成分と
(B)成分を接触させて固体触媒成分を製造するに当た
り、(B)成分であるアルミノキサンの使用量を(A)成
分であるシリカゲル1グラムに対してa × 10 -4 (a × 1
0 -3 ) × 2 グラム(ここで、 a はシリカゲルの表面積( m 2
g )を示す)の範囲で使用し、少なくとも50℃以上の温
度で接触させ、得られる固体を何ら洗浄しないで固体成
分の20℃のトルエンに溶解するアルミニウム成分が3重
量%以下(該固体触媒成分を20℃のトルエンでの洗浄を
繰り返しても、溶出するアルミニウム成分が該固体触媒
成分中に担持されたアルミニウム成分に対して3重量%
以下であることを意味する)とすることを特徴とするオ
レフィン重合用固体触媒成分の製造方法である。
【0010】本発明において(A)成分として使用され
るシリカゲルは、表面積が200m 2 /g以上、細孔径
が0.3〜3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が
0.1〜200μmの範囲にあるシリカゲルをさらにそ
の吸着水を0〜20重量%、好ましくは0〜10重量%
になるように脱水または水添加して使用される。好まし
くは、表面積が400m2 /g以上、細孔径が0.4〜
2.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が0.5〜1
00μmの範囲にあるシリカゲルをその含水量が0〜5
重量%になるように脱水または水添加して使用される。
また、本発明において使用されるシリカゲルには、本発
明の固体触媒としての性能を損なわない限りAl
2 3 、Na2 Oなどの金属酸化物やMgCl2 などの
金属ハロゲン化物が若干混入していても差し支えない。
本発明において(B)成分として使用されるアルミノキ
サンは、一般式(化1)
【0011】
【化1】 (ここでRは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上
の整数を示す。)で表される化合物であり、特にRがメ
チル基であるメチルアルミノキサンでnが5以上、好ま
しくは10以上のものが利用される。上記アルミノキサ
ン類には若干のアルキルアルミニウム化合物が混入して
いても差し支えない。また、その他に、特開平2−24
701号公報、特開平3−103407号公報などに記
載されている二種類以上のアルキル基を有するアルミノ
キサンや、特開昭63−198691号公報などに記載
されている微粒子状アルミノキサン、特開平2−167
302号公報、特開平2−167305号公報などに記
載されているアルミノキサンを水や活性水素化合物と接
触させて得られるアルミニウムオキシ化合物なども好適
に利用することができる。これらのアルミノキサンは前
述の公報に記載されているような従来公知の方法を用い
て製造することができる。
【0012】さらに、本発明において使用されるアルミ
ノキサンは、20℃以上の温度、100mmHg以下の
減圧下で少なくとも0.5時間以上乾燥した状態で測定
されるアルキル基(R)とAlとの比R/Alが1.0
5〜2.0の範囲にあるアルキルアルミノキサンであ
る。好ましくはRがメチル基(Me)であるメチルアル
ミノキサンで、Me/Alが1.1〜1.9の範囲にあ
るものが好適に使用される。R/Al比を測定する方法
としては、アルミノキサンを水やアルコールなどの活性
水素を有する化合物と反応させ、発生するアルカンガス
の量を定量することにより求めることができる。
【0013】前記アルミノキサンを乾燥する操作は、ア
ルミノキサン中に混在するトリアルキルアルミニウムを
除去することを目的としており、温度、減圧度等は除去
すべきトリアルキルアルミニウムの種類により決定され
る。例えば、本発明において好ましく使用されるメチル
アルミノキサン中のトリメチルアルミニウムを除去する
には、熱の伝わり方が均一な容器を用いて、50℃、1
00mmHgの減圧下で乾燥すれば十分である。本発明
において重要なのは、そのような処理を施した後に測定
されるR/Alが1.05〜2.0の範囲にあるアルキ
ルアルミノキサンを使用することである。そのようなア
ルミノキサンの具体的な構造などについては判らない
が、前述のアルミノキサンの一般式で表される化合物の
混合物や、アルミノキサン同士が架橋した構造、または
トリアルキルアルミニウムがアルミノキサンとともに錯
化しトリアルキルアルミニウムが固定化されているよう
な構造(このような構造は、例えば J. Polym. Sci.,Po
lym. Chem., 23, 2117(1985)で提案されている。)を有
していると考えられる。
【0014】本発明においてオレフィン重合用固体触媒
成分を製造するにあたり重要なのは、上記(A)成分の
シリカゲルに対する(B)成分のアルミノキサンの使用
量を(A)成分であるシリカゲル1グラムに対してa×
10-4〜a×10-3×2グラム(ここで、aはシリカゲ
ルの表面積(m2 /g)を示す)の範囲とすることであ
る。アルミノキサンの使用量がa×10-4グラム以下で
あると得られる固体触媒成分中のアルミノキサン担持率
が低く、触媒成分として充分な性能が得られない。アル
ミノキサンの使用量がa×10-3×2グラム以上である
と、得られた固体触媒成分をオレフィンの重合に使用し
た場合、ポリマーの重合機への壁付着や、微粉の生成な
どが起こることもあるため好ましくない。
【0015】上記(A)成分と(B)成分を接触させる
方法としては、炭化水素溶媒中で少なくとも50℃以上
で接触させる方法が採用される。好ましくは溶媒中、5
0〜200℃の範囲で接触させる方法が利用される。使
用される溶媒としては、アルミノキサンに対して不活性
でなものであれば制限なく使用することができるが、好
ましい具体例として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素や、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素など
を挙げることができる。このようにして得られる固体触
媒成分には、アルミニウム原子として5〜30重量%、
好ましくは10〜25重量%含有している。アルミニウ
ム含有量が5重量%より小さいと重合活性が低く好まし
くない。また、アルミニウム含有量が25重量%より大
きいと重合時に微粉の発生および重合機への壁付着が起
こり好ましくない。
【0016】また、本発明において重要なのは、使用す
るアルミノキサンの量を制御することにより、供給した
アルミノキサンをほぼ全量シリカゲルに担持できること
である。そうすることにより、得られる固体触媒成分の
20℃のトルエンに溶出するアルミニウム成分は3重量
%以下、好ましくは1重量%以下になるように制御する
ことができる。トルエンに溶出するアルミニウム成分が
3重量%を越えると重合機へのポリマーの壁付着や微粉
の発生が起こり好ましくない。トルエンに溶出するアル
ミニウム成分を制御する方法として、従来公知のように
アルミノキサンを溶解することのできるベンゼン、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒で洗浄する方
法があるが、本発明の方法を採用することにより、アル
ミノキサンの使用量が少なくてすみ、しかも洗浄工程な
どの製造工程が簡略化されコスト的に有利である。ま
た、驚くべきことに、本発明のようにアルミノキサンの
使用量を制御し、洗浄をすることなしに得られた固体触
媒成分は、過剰のアルミノキサンを使用し、洗浄により
未反応のアルミノキサンを除去することによって得られ
る固体触媒成分と比べ高い活性を有することがわかっ
た。この理由は明らかではないが、アルミノキサンを過
剰使用することによりアルミノキサン中の非有効成分
(アルキルアルミニウムやその他助触媒成分として作用
しない成分)が、優先的にシリカゲルの表面水酸基を潰
してしまい、有効なアルミノキサン成分の担持率が減少
したためと考えられる。
【0017】このようにして得られる固体触媒成分は、
周期律表4〜6族の遷移金属化合物および有機アルミニ
ウム化合物の存在下に使用してオレフィンの重合用触媒
として使用することができる。オレフィンの重合に際し
使用される周期律表4〜6族の遷移金属化合物として
は、周期律表4〜6族の遷移金属ハロゲン化合物、遷移
金属アルキル化合物、遷移金属アルコキシ化合物、非架
橋性または架橋性メタロセン化合物などである。好まし
くは周期律表4族の遷移金属ハロゲン化合物、遷移金属
アルキル化合物、非架橋性または架橋性メタロセン化合
物などである。
【0018】具体的に例示すると、遷移金属ハロゲン化
合物、遷移金属アルキル化合物、遷移金属アルコキシ化
合物としては、四塩化チタン、ジメチルチタニウムジク
ロリド、テトラベンジルチタン、テトラベンジルジルコ
ニウム、テトラブトキシチタン等が挙げられ、非架橋性
メタロセン化合物としては、シクロペンタジエニルチタ
ニウムトリクロリド、シクロペンタジエニルジルコニウ
ムトリクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエ
ニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド架橋性メタロセン化合物としては等があ
げられ、エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒ
ドロ1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプ
ロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シ
クロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド等が挙げられ、また同様なハフニウム化合
物等の他に、例えば特開平3−9913号公報、特開平
2−131488号公報、特開平3−21607号公
報、特開平3−106907号公報、特開平3−188
092号公報、特開平4−69394号公報、特開平4
−300887号公報などに記載されているような公知
の遷移金属化合物を挙げることができる。上記の遷移金
属化合物は場合により2種以上同時に使用することもで
きる。また、上記遷移金属化合物は本発明の方法により
得られる固体触媒に担持して使用しても良いし、重合系
内に別々に添加して使用しても良い。オレフィンの重合
に際し使用される有機アルミニウム化合物は一般式(化
2)
【0019】
【化2】R1 j Al(OR2 k l m (ここでR1 ,R2 は炭素数1〜20までの炭化水素基
を示し、R1 ,R2 は互いに同一であっても異なってい
てもよい。Xはハロゲン原子、Oは酸素原子、Hは水素
原子を示す。jは1〜3までの整数、k,l,mは0か
ら2までの整数であり、j+k+l+m=3である)で
表すことができる。具体的には例えば、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルア
ルミニウムジクロリド、ジイソブチルアルミニウムヒド
リドなどを挙げることができる。その中でも、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好適に
用いられる。
【0020】本発明のにおいて得られる固体触媒成分に
対する遷移金属化合物の使用割合としては、固体触媒成
分1gに対し0.0001〜100mmol、好ましく
は0.001〜10mmolである。有機アルミニウム
化合物の使用割合としては、固体触媒成分1gに対し
0.01〜10000mmol、好ましくは0.1〜1
000mmolである。重合方法および重合条件につい
ては特に制限はなくα−オレフィンの重合で行われる公
知の方法が用いられ、不活性炭化水素媒体を用いる溶媒
重合法、または実質的に不活性炭化水素媒体の存在しな
い塊状重合法、気相重合法も利用でき、重合温度として
は−100〜200℃、重合圧力としては常圧〜100
kg/cm2 で行うのが一般的である。好ましくは−5
0〜100℃、常圧〜50kg/cm2 である。
【0021】触媒成分の処理あるいは重合に際し使用さ
れる炭化水素媒体としては例えばブタン、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロ
ペンタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素の他に、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素も
使用することができる。重合に際し使用されるオレフィ
ンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−
メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、
1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘ
キサデセン、1−オクタデセンなどの炭素数2〜25の
オレフィンを挙げることができる。本発明において得ら
れる固体触媒成分は、オレフィンの単独重合のみなら
ず、例えばプロピレンとエチレン、プロピレンと1−ブ
テンなどの炭素数2〜25程度のオレフィンの共重合体
を製造する際にも利用できる。
【0022】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1固体触媒成分の調製 充分窒素置換した100cm3 4っ口フラスコに、20
0℃で3時間焼成したシリカゲル(富士・デヴィソン社
製、表面積485m2 /g、細孔径0.72ml/g、
平均粒子径32μm、含水率0.3重量%)5gをトル
エン25cm3に懸濁した。この懸濁液に東ソー・アク
ゾ社製メチルアルミノキサン(重合度16.2、50
℃、2mmHgで3時間乾燥した後測定したMe/Al
比は1.59であった。)を3.2gを加え、還流下で
6時間反応させた。溶媒を減圧留去することにより8.
1gの白色固体を得た。この固体触媒成分を分析した結
果14.9重量%のアルミニウムを含有していた。ま
た、この固体触媒成分を一部取り、20℃のトルエンに
再懸濁し、上澄み液中のアルミニウム含有量から算出し
た固体触媒成分中のアルミニウムのトルエンへの溶解量
は0.1重量%であった。
【0023】本実施例でのa 485 であり、したがってa
×10-4は0.0485、 a × 10 -3 )× 2 0 97 であり、本実
験でのメチルアルミノキサンの使用量は0.64g/g−SiO
2であった。 重合検定1 1.5dm3 ステンレス製オートクレーブを充分窒素置換
した後、液体プロピレン0.75dm3および水素41mmolを装
入した。次に上記固体触媒成分15mgおよび特開平2−274
703号公報記載の方法により合成したジフェニルメチレ
ン(シクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウム
ジクロリド0.5mg、トリイソプチルアルミニウム71mgを
窒素を用いて圧入した。その後、系内を60℃まで昇温
し、その温度で1時間重合を行った.少量のメタノール
を添加することにより重合を停止し、プロピレンをパー
ジ、乾燥することにより150gのシンジオタクチックポリ
プロピレンを得た。重合機壁へのポリマーの付着は観測
されなかった。固体触媒当たりの重合活性は10000g・
(ポリプロピレン)/g・(固体触媒)・(時間)と計算
できる。得られたシンジオタクチックポリプロピレンの
135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度(以下
〔η〕と略記する)は1.56 /g、示差走査熱量分析
(DSC)により測定した融点(Tm)は130℃、嵩密度は0.
37g/mlであった。また、200メッシュの篩を通過する微
粉はなかった。 重合検定2 充分窒素置換した50cm3の3っ口フラスコに実施例1で調
整した固体触媒15mgをヘキサン10cm3に懸濁させ、ジフ
ェニルメチレン(シクロペンタジエニル)フルオレニル
ジルコニウムジクロリド0.5mgおよびトリイソプチルア
ルミニウム71mgを順次加えることにより触媒スラリーを
調整した。1.5dm3ステンレス製オートクレーブを充分
窒素置換した後、上記調製した触媒スラリーを装入し、
次に液体プロピレン0.75dm3および水素41mmolを加え
た。60℃に昇温し、1時間重合を行うことにより161gの
シンジオタクチックポリプロピレンを得た。ポリマーの
壁付着はほとんど観測されなかった。固体触媒当たりの
重合活性は10730g・(ポリプロピレン)/g・(固体触
媒)・(時間)と計算できる。得られたシンジオタクチ
ックポリプロピレンの〔η〕は1.58/g、示差走査熱分
析(DSC)により測定した融点(Tm)は131℃、嵩密度は
0.38g/mlであった。また、200メッシュの篩を通過す
る微粉はなかった。
【0024】比較例1 固体触媒成分の調製 メチルアルミノキサンの使用量を6gとした以外は実施例
1の固体触媒成分の調整と同様にして固体触媒成分の調
整を行った。その結果9.9gの固体触媒成分が得られ
た。固体触媒成分中のアルミニウム含有率は19.6 重
量%であり、20℃のトルエンへの溶出量は5.5重量%で
あった。本比較例でのa 485 であり、したがってa×10
-4は0.0485、 a × 10 -3 )× 2 0 97 であり、本実験で
のメチルアルミノキサンの使用量は1.2g/g−SiO2であ
った。 重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、211gのシンジオタクチックポリプロピレ
ンが得られたが、酷いポリマーの壁付着が観測された。
【0025】比較例2固体触媒成分の調製 比較例1で調製した固体触媒成分をさらにトルエンを用
いて充分に洗浄することにより7.8gの固体触媒成分
を得た。固体触媒成分中のアルミニウム含有率は14.
1重量%であり、20℃のトルエンへの溶出量は0重量
%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、87gのシンジオタクチックポリプロピ
レンが得られた。ポリマーの壁付着はほとんど観測され
なかった。固体触媒当たりの重合活性は5800g・
(ポリプロピレン)/g・(固体触媒)・(時間)と計
算できる。得られたシンジオタクチックポリプロピレン
の〔η〕は1.57 /g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は133℃、嵩密度は
0.35g/mlであった。また、200メッシュの篩
を通過する微粉はなかった。
【0026】
【0027】
【発明の効果】本発明の方法を実施することにより、優
れた性能を有するオレフィン重合用固体触媒成分を製造
することができる。本発明の方法で得られる固体触媒成
分を使用することにより粉体性状に優れたポリオレフィ
ンを製造することができ、工業的に極めて価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 触媒の製造工程の理解を助けるための、触媒
製造のフローチャート図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/02 C08F 4/64 - 4/658

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)表面積が200m2/g以上、細孔径が0.
    3〜3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が0.1〜200μm
    の範囲にあるシリカゲル (B)20℃以上の温度、100mmHg以下の減圧下で少なくと
    も0.5時間以上乾燥した後に測定されたアルキル基
    (R)とAlとの比R/Alが1.05〜2.0の範囲にあるアル
    キルアルミノキサン炭化水素溶媒中で上記(A)成分と(B)
    成分を接触させて固体触媒成分を製造するに当たり、
    (B)成分であるアルミノキサンの使用量を(A)成分で
    あるシリカゲル1グラムに対してa × 10 -4 〜( a × 10 -3
    × 2 グラム(ここで、 a はシリカゲルの表面積( m 2 g
    を示す)の範囲で使用し、少なくとも50℃以上の温度で
    接触させ、得られる固体を何ら洗浄しないで該固体成分
    の20℃のトルエンに溶解するアルミニウム成分が3重量
    %以下とすることを特徴とするオレフィン重合用固体触
    媒成分の製造方法。
  2. 【請求項2】アルキルアルミノキサンがメチルアルミノ
    キサンである請求項1記載のオレフィン重合用固体触媒
    成分の製造方法。
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