JP2003073413A - オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 - Google Patents
オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法Info
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Abstract
(B)を接触させた後に、非担持の遊離アルミノキサン
化合物を分離除去する工程が全く不要である、オレフィ
ン重合用固体触媒成分を製造する方法を提供すること。 【解決手段】細孔容積が0.2〜4.0ml/gの範囲
にあり、平均粒子径が0.1〜200μmの範囲にある
シリカゲル(A)と、アルミノキサン化合物(B)を、
下記式を満足するような重量比で接触させることを特徴
とする、20℃のトルエンに溶解するアルミノキサン化
合物が3重量%以下であるオレフィン重合用固体触媒成
分の製造方法。 0.000917X+0.14≦Y≦0.000917
X+0.29 (ここでXはシリカゲル(A)の比表面積(m2/
g)、Yはアルミノキサン化合物(B)のシリカゲル
(A)に対する重量比を示す。)
Description
固体触媒成分の製造方法に関する。詳しくはアルミノキ
サン化合物/シリカゲルからなるオレフィン重合用の固
体触媒成分を効率よく製造する方法に関する。
アルミノキサン化合物とともに触媒として使用し、オレ
フィン類を重合しポリオレフィンを製造する方法が知ら
れている。通常のメタロセン化合物を触媒として用いて
オレフィンを重合する方法については、W. Kaminskyら
によってアイソタクティック重合が報告(Angew. Chem.
Int. Ed. Engl, 24, 507 (1985))されて以来、多くの
改良が行われてきた。特開平4−268307号公報に
は、メタロセン化合物のリガンド部であるシクロペンタ
ジエニル基の水素原子の幾つかをアルキル基で置換した
C2対称構造を有するメタロセン化合物が記載されてい
る。また、C2対称構造を有するビスインデニル誘導体
をリガンドとするメタロセン化合物を用いて、オレフィ
ン重合体のアイソタクティック立体規則性を改良しよう
とする試みが数多く報告されている(例えば、Angew. C
hem. Int. Ed. Engl, 31, 1347 (1992)、Organometalli
cs,13, 954 (1994)等)。J. A. Ewenらは、シクロペン
タジエニル基とフルオレニル基をジメチルメチレンで架
橋したCs対称構造を有するメタロセン化合物を用いる
と、α−オレフィンがシンジオタクティックな立体規則
性で重合することを見出した(J. Am. Chem. Soc., 11
0, 6255 (1988))。特開平4−69394号公報には、
Cs対称なメタロセン化合物に置換基を導入することでポ
リプロピレンのシンジオタクティック立体規則性を制御
する方法が報告されている。特開平3−193796号
公報、特開平6−122718号公報では、C1対称構
造を有するメタロセン化合物により、アイソタクティッ
クな重合体を製造する方法が記載されている。
サン化合物とともに使用して、オレフィンの溶媒重合あ
るいは気相重合を行おうとした場合、得られる重合体の
嵩密度が低くなる問題や、重合反応中に反応器内壁に重
合体が付着する等の問題が生じていた。これらの問題を
解決するため、一般にアルミノキサン化合物をシリカゲ
ルのような微粒子状無機固体上に担持した固体触媒成分
を用いてオレフィンを重合することが行われており、特
開昭61−108610号公報、特開昭63−6620
6号公報、特開平2−173104号公報にこれらのこ
とが記載されている。
ルミノキサン化合物とシリカゲルのような微粒子状無機
担体を接触させた後に、重合反応中に反応器内壁への重
合体付着の原因となる非担持アルミノキサン、すなわち
遊離状態にあるアルミノキサン化合物を極力低減化する
ための処理が行われる。例えば、アルミノキサン化合物
の溶解力に優れた溶剤と接触させることにより、非担持
アルミノキサン化合物を洗浄除去する方法などである。
この処理操作は、洗浄用溶剤が大量必要となるばかり
か、洗浄液から発火性のアルミノキサン化合物を分離回
収処理する必要も生じることから、工業的に大きな問題
となっていた。
発明は、前記のシリカゲル(A)とアルミノキサン化合
物(B)を接触させた後に、非担持の遊離アルミノキサ
ン化合物を分離除去する工程が全く不要である、オレフ
ィン重合用固体触媒成分を製造する方法を提供するもの
である。
ルとアルミノキサン化合物からなるオレフィン重合用固
体触媒成分に関して種々検討を行った結果、特定の関係
式を満足するようにシリカゲル(A)と、アルミノキサ
ン化合物(B)を使用して両者を接触させることによっ
て、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成
するに至った。
4.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が0.1〜2
00μmの範囲にあるシリカゲル(A)と、アルミノキ
サン化合物(B)を、下記式(化2)を満足するような
重量比で接触させることを特徴とする、20℃のトルエ
ンに溶解するアルミノキサン化合物が3重量%以下であ
るオレフィン重合用固体触媒成分の製造方法を提供する
ものである。
(m2/g)、Yはアルミノキサン化合物(B)のシリ
カゲル(A)に対する重量比を示す。)
(B)がメチルアルミノキサンである上記記載のオレフ
ィン重合用固体触媒成分の製造方法を提供するものであ
る。
分、及びそれを用いたオレフィンの重合方法について説
明する。
リカゲル(A)およびアルミノキサン化合物(B)につ
いて説明し、次いで固体触媒成分の製造方法およびこれ
を用いたオレフィンの重合方法について具体的に説明す
る。
細孔容積が0.2〜4.0ml/gの範囲にあり、平均
粒子径が0.1〜200μmの範囲にあるシリカゲル
を、さらにその吸着水を除去するために加熱焼成処理し
て使用される。好ましくは、細孔容積が0.3〜3.0
ml/gの範囲にあり、平均粒子径が0.5〜200μ
mの範囲にあるシリカゲルを、その含水率が1重量%未
満となるように乾燥して使用される。乾燥温度としては
0℃〜1000℃、好ましくは50℃〜500℃の範囲
である。また本発明において使用されるシリカゲルに
は、本発明の固体触媒としての性能を損なわない限り、
Al2O3、Na2Oなどの金属酸化物や、MgCl2など
の金属ハロゲン化物が混入していても差し支えない。
(B)は、下記一般式(化3)
炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示
す。)で表される従来公知の化合物を挙げることがで
き、特にRがメチル基であるメチルアルミノキサンでn
が3以上、好ましくは10以上のものが利用される。こ
れらアルミノキサン類には若干の有機アルミニウム化合
物が混入していても差し支えない。また特開平2−78
687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の
有機アルミニウムオキシ化合物や、特開平2−1673
05号公報に記載されている有機アルミニウムオキシ化
合物、特開平2−24701号公報、特開平3−103
407号公報に記載されている2種類以上のアルキル基
を有するアルミノキサンなども好適に利用できる。上記
アルミノキサン類、有機アルミニウムオキシ化合物は単
独で用いてもよく2種類以上を同時に用いてもよい。
(B)から、特定の関係式を満たすようにして本発明の
固体触媒成分を製造する方法としては、例えば、無溶媒
または溶媒中、0℃〜300℃の範囲で、シリカゲル
(A)とアルミノキサン化合物(B)を接触後、溶媒使
用時には溶媒除去する方法が採用される。好ましくは、
溶媒中、20℃〜200℃の範囲で接触させた後、溶媒
を常圧ないし減圧下で留去、必要に応じ真空下で加熱乾
燥させる方法が利用される。接触時に用いる溶媒として
は、アルミノキサン化合物に対する溶解力があり、かつ
アルミノキサンおよびシリカゲル両者に対して不活性な
ものであれば制限無く利用することができる。このよう
な溶媒の具体例として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭
化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシク
ロペンタンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
またジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエー
テル類、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン
化炭化水素なども利用することができる。接触方法は、
一般的な固液接触方法を用いることができる。例えば、
溶媒中に懸濁したシリカゲルと上記溶剤に溶解したアル
ミノキサン化合物を、連続式または回分式接触器等を用
いて接触させる方法である。接触時間は、接触方法にも
よるが、通常1分〜24時間である。好ましくは5分〜
12時間である。溶媒中でシリカゲルとアルミノキサン
化合物との接触後、溶媒を常圧ないし減圧下で留去後の
残留固体はもちろんのこと、溶媒に残った状態の接触直
後の懸濁物、あるいは接触時に用いた溶媒とは異なる溶
媒に再懸濁したもの、いずれも重合反応触媒成分として
使用することが可能である。
アルミノキサン化合物(B)を接触させる際の両者の仕
込み重量比(Y)は、下記式(化5)を満たすような比
である。
比表面積(m2/g)、Yは使用するアルミノキサン化
合物(B)のシリカゲル(A)に対する重量比を示
す。)
特定の関係式を満たすような量のシリカゲル(A)とア
ルミノキサン化合物(B)を使用すれば、アルミノキサ
ン化合物の全量がシリカゲル表面に担持できることであ
る。使用するアルミノキサン化合物(B)のシリカゲル
(A)に対する重量比が[0.000917X+0.2
9]の値を超えるに従い、非担持の遊離状アルミノキサ
ン化合物量が増加していくため、溶剤洗浄法などにより
除去する必要が生じる。このような除去工程では、前記
の通り、大量の洗浄溶剤が必要となるばかりか、発火性
のアルミノキサン化合物を処理する必要も生じてしま
う。一方、使用するアルミノキサン化合物(B)のシリ
カゲル(A)に対する重量比が[0.000917X+
0.14]の値に満たない場合では、固体触媒成分単位
重量当たりのアルミノキサン化合物量が減少するため、
重合反応の活性低下を食い止めるため固体触媒成分の使
用量を増加せざるを得なくなる。この結果、製造された
ポリオレフィン中に残存するシリカゲルの如き無機担体
の量が増加するため、ポリオレフィンを成形加工する際
に機械的障害を引き起こす原因となる。さらに、このよ
うな残存無機担体は、異物となってフィルムに加工され
るポリオレフィンの製品価値を下げてしまうため、製造
されたポリオレフィンの利用範囲が制限されることにな
る。
体触媒成分を構成するアルミノキサン化合物の20℃の
トルエンへの溶解量が3重量%以下である。好ましくは
1重量%以下である。トルエンに溶解するアルミノキサ
ン化合物が3重量%を超えるとオレフィン重合の際、重
合器へのポリマーの付着や生成ポリマーが微粉化する現
象が発生し好ましくない。本発明の方法で製造された固
体触媒成分中には、過剰なアルミノキサン化合物が含有
されていないため、前述の溶剤洗浄による非担持アルミ
ノキサン化合物の分離除去工程は不要である。すなわ
ち、本発明の方法を採用すれば、洗浄分離工程を省略す
ることが可能であり、その結果製造工程が大幅に簡略化
されてコスト的に有利となる。
触媒成分は、通常、公知のオレフィン重合能を有する周
期律表4〜6族の遷移金属化合物(C)および必要に応
じて、有機アルミニウム化合物(D)の共存下で、オレ
フィン重合反応の触媒機能を発現し、各種のオレフィン
類の重合反応が効率的に行われる。
としては、例えば周期律表4〜6族の遷移金属ハロゲン
化物、遷移金属アルキル化物、遷移金属アルコキシ化
物、非架橋性または架橋性メタロセン化合物などであ
る。好ましくは、周期律表4族の遷移金属ハロゲン化
物、遷移金属アルキル化物、遷移金属アルコキシ化物、
非架橋性または架橋性メタロセン化合物などである。
遷移金属ハロゲン化物、遷移金属アルキル化物、遷移金
属アルコキシ化物として、四塩化チタン、ジメチルチタ
ニウムジクロライド、テトラベンジルチタン、テトラベ
ンジルジルコニウム、テトラブトキシチタンなどが挙げ
られ、非架橋性メタロセン化合物として、シクロペンタ
ジエニルトリクロライド、シクロペンタジエニルジルコ
ニウムトリクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)
チタニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(シ
クロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(メチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(エ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ビス(プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロライド、ビス(ジメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ジエチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ビス(メチルエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ビス(メチルプロピルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(メチルブチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドな
どが挙げられ、
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレ
ンビス(1−インデニル)チタニウムジクロライド、エ
チレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン
ビス(ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス
(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンズイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレ
ンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコ
ニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチ
ル−4−ナフチルインデニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルエチレンビス(2−メチルインデニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ジメチルエチレンビス(2−
メチル−4,5−ベンズインデニル)ジルコニウムジク
ロライド、ジメチルエチレンビス(2−メチル−4−フ
ェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチ
ルエチレンビス(2−メチル−4−ナフチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジ
クロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル)(3,6−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロラ
イド、イソプロピリデン(t−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イ
ソプロピリデン(メチル−t−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イ
ソプロピリデン(メチル−t−ブチルシクロペンタジエ
ニル)(3,6−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド、イソプロピリデン(メチル−t−
ブチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒ
ドリドジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメ
チレン(シクロペンタジエニル)(3,6−ジ−t−ブ
チルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェ
ニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(フルオ
レニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレ
ン(t−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(メチル−t−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオ
レニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレ
ン(メチル−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3,
6−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジフェニルメチレン(メチル−t−ブチルシク
ロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドリドジベ
ンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロ
ヘキシレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)
ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシレン(シクロ
ペンタジエニル)(3,6−ジ−t−ブチルフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシレン(メ
チルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニ
ウムジクロライド、シクロヘキシレン(t−ブチルシク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロライド、シクロヘキシレン(メチル−t−ブチルシク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロライド、シクロヘキシレン(メチル−t−ブチルシク
ロペンタジエニル)(3,6−ジ−t−ブチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、シクロヘキシレン
(メチル−t−ブチルシクロペンタジエニル)(オクタ
メチルオクタヒドリドジベンズフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロライド、などが挙げられる。
合物、さらには臭化物、ヨウ化物などの他に、例えば特
開平3−9913号公報、特開平2−131488号公
報、特開平3−21607号公報、特開平3−1069
07号公報、特開平3−188092号公報、特開平4
−69394号公報、特開平4−300887号公報、
WO01/27124A1などに記載されているような遷
移金属化合物を挙げることができる。上記遷移金属化合
物は場合により2種類以上同時に使用することもでき
る。
触媒成分の一部として、必要に応じて用いられる有機ア
ルミニウム化合物(D)としては以下の一般式(化6〜
8)に示す化合物を用いることができる。
も異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好まし
くは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示
し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<
3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=
3である。)で表される有機アルミニウム化合物。具体
的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリプロピルア
ルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシル
アルミニウムなどのトリ−n−アルキルアルミニウム、
トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリ−sec−ブチルアルミニウム、トリ−t
ert−ブチルアルミニウム、トリ−2−メチルブチル
アルミニウム、トリ−3−メチルブチルアルミニウム、
トリ−2−メチルペンチルアルミニウム、トリ−3−メ
チルペンチルアルミニウム、トリ−4−メチルペンチル
アルミニウム、トリ−2−メチルヘキシルアルミニウ
ム、トリ−3−メチルヘキシルアルミニウム、トリ−2
−エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキ
ルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、ト
リシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキ
ルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、トリトリ
ルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム、ジイ
ソプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルア
ルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウム
ハイドライドなど。
2xである。)で表されるイソプレニルアルミニウムな
どのアルケニルアルミニウム、イソブチルアルミニウム
メトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシド、イソ
ブチルアルミニウムイソプロポキシドなどのアルキルア
ルミニウムアルコキシド、ジメチルアルミニウムメトキ
シド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアル
ミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアル
コキシド、エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチ
ルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミ
ニウムセスキアルコキシドなど。
も異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好まし
くは1〜4の炭化水素基を示す。)で表される平均組成
を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニ
ウム、ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチルア
ルミニウム(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノキシド)、エチルアルミニウムビス(2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェノキシド)、ジイソブチルア
ルミニウム(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノキシド)、イソブチルアルミニウムビス(2,6−ジ
−t−ブチル−4−メチルフェノキシド)などのアルキ
ルアルミニウムアリーロキシド、ジメチルアルミニウム
クロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルア
ルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、
ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルア
ルミニウムハライド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセス
キハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピル
アルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミ
ドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的
にハロゲン化されたアルキルアルミニウム、ジエチルア
ルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドな
どのジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニ
ウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなど
のアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的
に水素化されたアルキルアルミニウム、エチルアルミニ
ウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシク
ロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部
分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルア
ルミニウムなどを挙げることができる。
る化合物も使用することができ、たとえば窒素原子を介
して2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミ
ニウム化合物を挙げることができる。このような化合物
として具体的には、(C2 H5 )2 AlN(C2 H5 )
Al(C2 H5 )2などを挙げることができる。
通常トリエチルアルミニウムまたはトリイソブチルアル
ミニウムが用いられる。
固体触媒成分に、更に周期律表4〜6族の遷移金属化合
物を担持した固体触媒成分(以下の説明では、この固体
触媒成分のことを二重担持固体触媒成分と呼ぶ。)を、
オレフィン重合触媒として使用することもできる。この
二重担持固体触媒成分を用いてオレフィンを重合する場
合は、必要に応じて、有機アルミニウム化合物(D)の
共存下でオレフィン重合反応が実施される。
固体触媒成分を用いて重合を行う場合は、溶解重合、懸
濁重合などの液相重合法または気相重合法いずれにおい
ても実施できる。液相重合法において用いられる不活性
炭化水素溶媒として具体的には、プロパン、ブタン、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデ
カン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シ
クロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化
水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメ
タンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物な
どを挙げることができ、重合に用いるα-オレフィン自
身を溶媒として用いることもできる。
固体触媒成分と周期律表4〜6族の遷移金属化合物との
使用割合は、オレフィン重合用固体触媒成分中のアルミ
ニウム原子(Al) と、周期律表4〜6族の遷移金属
化合物中の遷移金属原子(M)とのモル比〔Al /
M〕が、通常10〜5000、好ましくは20〜200
0となるような量で用いられる。
レフィンの重合温度は、通常−50〜200℃、好まし
くは0〜170℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧
〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲー
ジ圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、
連続式のいずれの方法においても行うことができる。さ
らに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うこと
も可能である。
活性を制御する目的で水素を添加することができ、その
量はオレフィン1kgあたり0.001〜100NL程
度が適当である。本発明において、重合反応に供給され
るオレフィンとしては、炭素数2〜20のオレフィン、
特に炭素数2〜10のα−オレフィンが好ましい。具体
的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテ
ン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペン
テン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-
メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジ
メチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1
-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テ
トラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイ
コセン、ビニルシクロヘキサン、スチレン等が挙げられ
る。
ジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン
等の炭素数4〜20のジエン、あるいは、ジシクロペン
タジエン、ノルボルネン、メチルノルボルネン、テトラ
シクロドデセン、メチルテトラシクロドデセン等の環状
オレフィン、あるいは、アリルトリメチルシラン、ビニ
ルトリメチルシラン等のケイ素含有オレフィン等が挙げ
られる。
2種類以上の組み合わせで重合してもよい。
具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限
りこれら実施例によって制約を受けるものではない。な
お本発明において、アルミノキサン化合物由来のアルミ
ニウム金属分析は、誘導結合プラズマ測定法を用いて行
った。
て、150℃で4時間乾燥したシリカゲル(旭硝子社
製、比表面積850m2/g、細孔容積0.8ml/
g、平均粒子径12μm、含水率0.5重量%)10.
0gをトルエン30mlに懸濁した。この懸濁液にメチ
ルアルミノキサン(アルベマール社製、10%トルエン
溶液)120mlを室温で加え、その後還流下で4時間
反応させた。反応懸濁液を室温まで戻して静置し、上澄
み溶液を除去した後、残留溶媒を減圧留去することによ
り20.6gの白色固体を得た。メチルアルミノキサン
のシリカゲルに対する仕込み重量比(Y)は、1.06
であった。上澄み溶液中にアルミニウム金属は検出され
なかった。得られた固体成分を1部取り、20℃のトル
エンに再懸濁し、マグネチックスターラーで15分間攪
拌後、濾過した後の濾液中にものアルミニウム含量から
求めた固体触媒成分中のメチルアルミノキサンのトルエ
ンへの溶解量は0.1重量%であった。
て、150℃で4時間乾燥したシリカゲル(旭硝子社
製、比表面積750m2/g、細孔容積2.0ml/
g、平均粒子径12μm、含水率0.6重量%)10.
0gをトルエン30mlに懸濁した。この懸濁液にメチ
ルアルミノキサン(アルベマール社製、10%トルエン
溶液)100mlを室温で加え、その後還流下で4時間
反応させた。反応懸濁液を室温まで戻して静置し、上澄
み溶液を除去した後、残留溶媒を減圧留去することによ
り18.9gの白色固体を得た。上澄み溶液中にアルミ
ニウム金属は検出されなかった。メチルアルミノキサン
のシリカゲルに対する仕込み重量比(Y)は、0.89
であった。この固体成分を1部取り、20℃のトルエン
に再懸濁し、マグネチックスターラーで15分間攪拌
後、濾過した後の濾液中にもアルミニウム金属は全く検
出されなかった。
て、150℃で4時間乾燥したシリカゲル(富士シリシ
ア製、比表面積300m2/g、細孔容積1.3ml/
g、平均粒子径20μm、含水率0.5重量%)10.
0gをトルエン30mlに懸濁した。この懸濁液にメチ
ルアルミノキサン(アルベマール社製、10%トルエン
溶液)53mlを室温で加え、その後還流下で4時間反
応させた。反応懸濁液を室温まで戻して静置し、上澄み
溶液を除去した後、残留溶媒を減圧留去することにより
14.6gの白色固体を得た。上澄み溶液中にメチルア
ルミノキサン0.1g相当のアルミニウム金属が検出さ
れた。メチルアルミノキサンのシリカゲルに対する仕込
み重量比(Y)は、0.47であった。この固体成分を
1部取り、20℃のトルエンに再懸濁し、マグネチック
スターラーで15分間攪拌後、濾過した後の濾液中のア
ルミニウム含量から求めた固体触媒成分中のメチルアル
ミノキサンのトルエンへの溶解量は0.2重量%であっ
た。上澄み液への溶解分を合算すると、合計で2.3重
量%のメチルアルミノキサンがトルエンに溶解したこと
になる。
エン溶液)160mlを室温で加えた以外は実施例1と
同様の方法で、22.1gの白色固体を得た。上澄み溶
液中にメチルアルミノキサン2.1g相当のアルミニウ
ム金属が検出された。メチルアルミノキサンのシリカゲ
ルに対する仕込み重量比(Y)は、1.42であった。
この固体成分を1部取り、20℃のトルエンに再懸濁
し、マグネチックスターラーで15分間攪拌後、濾過し
た後の濾液中のアルミニウム含量から求めた固体触媒成
分中のメチルアルミノキサンのトルエンへの溶解量は
5.9重量%であった。上澄み液への溶解分を合算する
と、合計で19.8重量%のメチルアルミノキサンがト
ルエンに溶解したことになる。
エン溶液)100mlを室温で加えた以外は実施例3と
同様の方法で、14.7gの白色固体を得た。上澄み溶
液中にメチルアルミノキサン2.7g相当のアルミニウ
ム金属が検出された。メチルアルミノキサンのシリカゲ
ルに対する仕込み重量比(Y)は、0.89であった。
この固体成分を1部取り、20℃のトルエンに再懸濁
し、濾過した後の濾液中のアルミニウム含量から求めた
固体触媒成分中のメチルアルミノキサンのトルエンへの
溶解量は3.8重量%であった。上澄み液への溶解分を
合算すると、合計で44.8重量%のメチルアルミノキ
サンがトルエンに溶解したことになる。
1 実施例1において調製した固体触媒成分5.00gとイ
ソプロピリデン(3−t−ブチル−5−メチルシクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロラ
イド0.10gをトルエン中で室温下1時間攪拌した。
上澄み液を除去した後、残留溶媒を減圧留去することに
より5.10gの紫色固体を得た。
2 実施例1において調製した固体触媒成分5.00gとイ
ソプロピリデン(3−t−ブチル−5−シクロペンタジ
エニル)(3,6−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジル
コニウムジクロライド0.10gをトルエン中で室温下
1時間攪拌した。上澄み液を除去した後、残留溶媒を減
圧留去することにより5.10gの紫色固体を得た。
体触媒成分33.3mgを20mlのヘキサン中に懸濁
し、0.7mgのイソプロピリデン(3−t−ブチル−
5−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロライドを10mlのトルエンに溶解し
た溶液を加えて、室温で30分間攪拌した。これに、ト
リイソブチルアルミニウム(0.5mmol)を加え
て、室温で更に15分間攪拌し、触媒懸濁液として用い
た。充分に窒素置換した2000ml容のオートクレー
ブに、500gのプロピレンおよび水素0.6NLを仕
込み、トリイソブチルアルミニウム(0.5mmo
l)、上記で調製した触媒懸濁液を添加し、3.0〜
3.5MPaの圧力下、70℃で1時間重合した。メタ
ノールを加えて重合を停止し、プロピレンをパージして
得られたポリマーを真空下80℃で6時間乾燥した。得
られたポリマーは312gであった。重合器内には薄皮
状のポリマーは見られなかった。
00gのプロピレン、及び水素0.6NLを仕込み、ト
リイソブチルアルミニウム(1mmol)、参考例1で
得られた二重担持固体触媒成分34mgを添加し、3.
0〜3.5MPaの圧力下、70℃で1時間重合した。
重合後メタノールを加えて重合を停止し、プロピレンを
パージしてポリマーを得た。真空下80℃で6時間乾燥
した。得られたポリマーは396gであった。重合器内
には薄皮状のポリマーは見られなかった。
00gのプロピレン、及び水素0.3NLを仕込み、ト
リイソブチルアルミニウム(1mmol)、参考例2で
得られた二重担持固体触媒成分34mgを添加し、3.
0〜3.5MPaの圧力下、70℃で1時間重合した。
重合後メタノールを加えて重合を停止し、プロピレンを
パージしてポリマーを得た。真空下80℃で6時間乾燥
した。得られたポリマーは258gであった。重合器内
には薄皮状のポリマーは見られなかった。
以外は参考例4と同様な方法で重合を行った。得られた
ポリマーは307gであった。重合器内には薄皮状のポ
リマーは見られなかった。
体触媒成分の製造では、溶剤洗浄等による非担持アルミ
ノキサン化合物の分離工程が省略できることから、工業
的に極めて有用なものである。
Claims (2)
- 【請求項1】細孔容積が0.2〜4.0ml/gの範囲
にあり、平均粒子径が0.1〜200μmの範囲にある
シリカゲル(A)と、アルミノキサン化合物(B)を、
下記式(化1)を満たすような重量比で接触させること
を特徴とする、20℃のトルエンに溶解するアルミノキ
サン化合物が3重量%以下であるオレフィン重合用固体
触媒成分の製造方法。 【化1】 (ここでXは、使用するシリカゲル(A)の比表面積
(m2/g)、Yは使用するアルミノキサン化合物
(B)のシリカゲル(A)に対する重量比を示す。) - 【請求項2】アルミノキサン化合物(B)がメチルアル
ミノキサンである請求項1記載のオレフィン重合用固体
触媒成分の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001265480A JP2003073413A (ja) | 2001-09-03 | 2001-09-03 | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 |
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---|---|
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Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JPH06345808A (ja) * | 1993-06-14 | 1994-12-20 | Mitsui Toatsu Chem Inc | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法 |
JPH06345817A (ja) * | 1993-06-14 | 1994-12-20 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 固体触媒成分およびこれを用いたオレフィンの重合方法 |
JPH06345818A (ja) * | 1993-06-14 | 1994-12-20 | Mitsui Toatsu Chem Inc | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 |
-
2001
- 2001-09-03 JP JP2001265480A patent/JP2003073413A/ja active Pending
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JPH06345817A (ja) * | 1993-06-14 | 1994-12-20 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 固体触媒成分およびこれを用いたオレフィンの重合方法 |
JPH06345818A (ja) * | 1993-06-14 | 1994-12-20 | Mitsui Toatsu Chem Inc | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 |
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