JP2641459B2 - α−オレフイン系重合体の製法 - Google Patents

α−オレフイン系重合体の製法

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JP2641459B2
JP2641459B2 JP22304487A JP22304487A JP2641459B2 JP 2641459 B2 JP2641459 B2 JP 2641459B2 JP 22304487 A JP22304487 A JP 22304487A JP 22304487 A JP22304487 A JP 22304487A JP 2641459 B2 JP2641459 B2 JP 2641459B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な高活性重合触媒の存在下におけるα−
オレフィンの重合体の製造法に関する。さらに詳細に
は、特定の遷移金属化合物及びアルミノオキサンからな
る触媒の存在下にα−オレフィン系共重合体を製造する
方法に関する。
よりに詳細には本発明は分子量分布及び組成分布が狭
くかつ分子量の大きなα−オレフィン共重合体の製造方
法に関する。
〔従来の技術〕
従来、α−オレフィン重合体、特にエチレン重合体ま
たはエチレン・α−オレフィン共重合体の製造法として
は、チタン化合物と有機アルミニウム化合物からなるチ
タン系触媒またはバナジウム化合物と有機アルミニウム
化合物からなるバナジウム系触媒の存在下に、エチレン
またはエチレンおよびα−オレフィンを共重合する方法
が知られている。一般に、チタン系触媒で得られるエチ
レン・α−オレフィン共重合体は分子量分布及び組成分
布が広いという欠点を有している。また、バナジウム系
触媒で得られるエチレン・α−オレフィン共重合体は、
チタン系触媒で得られるものに比べて分子量分布及び組
成分布は狭くなるなどかなり改善されるが、これらの性
能が要求される用途にはなお不充分であり、さらにこれ
らの性能の改善されたα−オレフィン共重合体、とくに
エチレン・α−オレフィン共重合体が要求されている。
一方、新しいチーグラー型オレフィン重合触媒として
ジルコニウム化合物およびアルミノオキサンからなる触
媒が最近提案されている。
特開昭58−19309号公報には、下記式 (シクロペンタジエニル)2MeRX ここで、Rはシクロペンタジエニル、C1〜C6−アルキ
ル、ハロゲンであり、Meは遷移金属であり、Xはハロゲ
ンである、 で表わされる遷移金属含有化合物と、下記式 Al2OR4(Al(R)−O) ここで、Rはメチルまたはエチルであり、nは4〜20
の数である、 で表わされる線状アルミノオキサンまたは下記式 ここで、Rおよびnの定義は上記に同じである、 で表わされる環状アルミノオキサンとから成る触媒の存
在下、エチレン及びC3〜C12のα−オレフィンの1種ま
たは2種以上を−50℃〜200℃の温度で重合させる方法
が記載されている。同公開公報には、得られるポリエチ
レンの密度を調節するには、10重量%までの少量の幾分
長鎖のα−オレフィンまたは混合物の存在下でエチレン
の重合を行なうべきことが記載されている。
特開昭59−95292号公報には、下記式 ここで、nは2〜40であり、RはC1〜C6アルキルであ
る、 で表わされる線状のアルミノオキサン及び下記式 ここでnおよびRの定義は上記に同じである、 で表わされる環状アルミノオキサンの製造法に関する発
明が記載されている。同公報には、同製造法により製造
された、例えばメチルアルミノオキサンとチタン又はジ
ルコニウムのビス(シクロペンタジエニル)化合物とを
混合して、オレフィンの重合を行なうと、1gの遷移金属
当り且つ1時間当り、25百万g以上のポリエチレンが得
られると記載されている。
特開昭60−35005号公報には、下記式 ここで、R1はC1〜C10アルキルであり、R0はR1である
か又は結合して−O−を表わす、 で表されるアルミノオキサン化合物を先ずマグネシウム
化合物と反応させ、次いで反応生成物を塩素化し、さら
にTi、V、Zr又はCrの化合物で処理して、オレフィン用
重合触媒を製造する方法が開示されている。同公報に
は、上記触媒がエチレンとC3〜C12α−オレフィンの混
合物の共重合に特に好適であると記載されている。
この他、特開昭60−35006号公報、特開昭60−35007号
公報、特開昭60−35008号公報には遷位金属化合物及び
アルミノオキサンからなる高活性重合触媒系がエチレン
とα−オレフィンの共重合に適用できることが記載され
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
周期律表VI B族遷位金属化合物・アルミノオキサン系
触媒がα−オレフィンの重合において高活性を有するこ
とは公知である。しかしながら、従来の周期律表VI B族
遷位金属化合物・アルミノオキサン系触媒を用いてα−
オレフィン、たとえばエチレンとプロピレンを共重合さ
せた場合、充分大きな分子量の重合体を得ることは困難
であった。
本発明の目的は、少なくとも1個のフルオレニル基を
持つジルコニウムまたはハフニウムの化合物・アルミノ
オキサン系触媒を用いて分子量の大きなα−オレフィン
重合体を容易に得る方法を提出することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、本発明に従い、 (A) 一般式(II) R1 kR2 lR3 mR4 nM (II) (ここで、R1はフルオレニル基または一般式(I) [ここで、R′ないしR′は、アルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲン原子または水素であり、好ましくはア
ルキル基、ハロゲン原子、水素であり、特に好ましくは
ハロゲン原子、水素である] で示されるその誘導体を示し、R2、R3およびR4はシクロ
アルカジエニル基、アリール基、アラルキル基、シクロ
アルキル基、ハロゲン原子、水素、ORa、SRb、NR2 cまた
はPR2 dであり、k≧1、k+l+m+n=4であり、
Ra、Rb、RcおよびRdはアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アラルキル基などの炭化水素基、シリル基
である。またMは、ジルコニウムまたはハフニウムであ
る) で示される少なくとも1個のフルオレニル基またはその
誘導体を配位子とするジルコニウムまたはハフニウムの
化合物、および (B) アルミノオキサン、 から形成される触媒の存在下に、α−オレフインを重合
させることを特徴とするα−オレフイン重合体の製造方
法 により達成することができる。
本発明により得られるα−オレフィン重合体は、分子
量分布が狭く分子量が大きいという特徴を有している。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明において重合という語は、単独重合のみならず
共重合を包含した意で用いられることがあり、また重合
体という語は、単独重合体のみならず共重合体を包含し
た意で用いられることがある。
本発明において使用される触媒は、2つの触媒成分
(A)および(B)から形成される。
触媒成分(A)は、少なくとも1個のフルオレニル基
またはその誘導体を配位子とするジルコニウムまたはハ
フニウムの化合物である。
触媒成分(A)におけるフルオレニル基の誘導体は、
例えば一般式(I) [ここで、R′ないしR′は、アルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲン原子または水素であり、好ましくはア
ルキル基、ハロゲン原子、水素であり、特に好ましくは
ハロゲン原子、水素である) で示される化合物である。
該ジルコニウムまたはハフニウムの化合物(A)は、
例えば一般式(II) R1 kR2 lR3 mR4 nM (II) (ここでR1はフルオレニル基またはその誘導体を示し、
R2、R3およびR4はシクロアルカジエニル基、アリール
基、アラルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、
水素、ORa、SRb、NR2 cまたはPR2 dであり、k≧1、k+
l+m+n=4であり、Ra、Rb、RcおよびRdはアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基など
の炭化水素基、シリル基である。またMは、ジルコニウ
ムまたはハフニウムである) で示される化合物である。
シクロアルカジエニル基としては、例えば、シクロペ
ンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチ
ルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエ
ニル基、インデニル基、テトラヒドロインデニル基、フ
ルオレニル基などを例示することができる。アリール基
としては、例えば、フェニル基、トリル基などを例示す
ることができ、アラルキル基としてはベンジル基、ネオ
フィル基などを例示することができ、シクロアルキル基
としてはシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ
オクチル基、ノルボルニル基、ビシクロノニル基、およ
びこれらの基のアルキル置換基を例示することができ
る。その他ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプ
ロペニル基、1−ブテニル基などの不飽和脂肪族基やシ
クロヘキセニル基などの不飽和脂環式基についても例示
することができる。ハロゲン原子としてはフッ素、塩
素、臭素などを例示することができる。
該ジルコニウム化合物としては、次の化合物を例示す
ることができる。
ビス(フルオレニル)ジルコニウムモノクロライドモ
ノハイドライド、 ビス(フルオレニル)ジルコニウムモノブロミドモノ
ハイドライド、 ビス(フルオレニル)メチルジルコニウムハイドライ
ド、 ビス(フルオレニル)エチルジルコニウムハイドライ
ド、 ビス(フルオレニル)シクロヘキシルジルコニウムハ
イドライド、 ビス(フルオレニル)フェニルジルコニウムハイドラ
イド、 ビス(フルオレニル)ベンジルジルコニウムハイドラ
イド、 ビス(フルオレニル)ネオペンチルジルコニウムハイ
ドライド、 ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、 ビス(フルオレニル)ジルコニウムジブロミド、 ビス(フルオレニル)メチルジルコニウムモノクロラ
イド、 ビス(フルオレニル)エチルジルコニウムモノクロラ
イド、 ビス(フルオレニル)シクロヘキシルジルコニウムモ
ノクロライド、 ビス(フルオレニル)フェニルジルコニウムモノクロ
ライド、 ビス(フルオレニル)ベンジルジルコニウムモノクロ
ライド、 ビス(フルオレニル)ジルコニウムジメチル、 ビス(フルオレニル)ジルコニウムジフェニル、 ビス(フルオレニル)ジルコニウムジベンジル、 ビス(フルオレニル)メトキシジルコニウムクロライ
ド、 ビス(フルオレニル)エトキシジルコニウムクロライ
ド、 ビス(フルオレニル)ブトキシジルコニウムクロライ
ド、 ビス(フルオレニル)2−エチルヘキソキシジルコニ
ウムクロライド、 ビス(フルオレニル)メチルジルコニウムエトキシ
ド、 ビス(フルオレニル)エチルジルコニウムエトキシ
ド、 ビス(フルオレニル)フェニルジルコニウムエトキシ
ド、 ビス(フルオレニル)ベンジルジルコニウムエトキシ
ド、 フルオレニルシクロペンタジエニルジルコニウムジク
ロライド、 フルオレニルインデニルジルコニウムジクロライド、 ビス(1,9−メチルフルオレニル)ジルコニウムジク
ロライド。
該ハフニウム化合物としては、次の化合物を例示する
ことができる。
ビス(フルオレニル)ハフニウムモノクロライドモノ
ハイドライド、 ビス(フルオレニル)メチルハフニウムハイドライ
ド、 ビス(フルオレニル)エチルハフニウムハイドライ
ド、 ビス(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、 ビス(フルオレニル)ハフニウムジブロミド、 ビス(フルオレニル)メトキシハフニウムクロライ
ド、 フルオレニルシクロペンタジエニルハフニウムジクロ
ライド、 フルオレニルインデニルハフニウムジクロライド、 ビス(1,9−メチルフルオレニル)ハフニウムジクロ
ライド。
触媒成分(B)として使用されるアルミノオキサンと
して一般式(III)及び一般式(IV) で表わされる有機アルミニウム化合物を例示することが
できる。該アルミノオキサンにおいて、Rはメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基などの炭化水素基であり、好ましく
はメチル基、エチル基、イソブチル基、特に好ましくメ
チル基であり、mは2以上、好ましくは5以上の整数で
ある。該アルミノオキサンの製造法としてたとえば次の
方法を例示することができる。
(1)吸着水を含有する化合物、結晶水を含有する塩
類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫
酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1
セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液にトリアルキ
ルアルミニウムを添加して反応させる方法。
(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒ
ドロフランなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムに
直接水を作用させる方法。
これらの方法のうちでは(1)の方法を採用するのが
好ましい。なお、該アルミノオキサンには少量の有機金
属成分を含有していても差し支えない。
触媒成分(A)および(B)は、そのままでも、ある
いは担体上に担持して用いてもよい。担体としては、シ
リカ、アルミナ等の無機化合物、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の有機高分子化合物を例示することができ
る。
本発明の方法において重合反応に供給されるα−オレ
フィンとして具体的には、エチレン、プロピレン、1−
ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1
−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデ
セン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイ
コセンなどの炭素原子数が2ないし20のα−オレフィン
を例示することができ、好ましくは、炭素原子数が2な
いし12のα−オレフィン、特に好ましくは炭素原子数が
2ないし8のα−オレフィンである。
本発明は、α−オレフィン重合体、特にエチレンとそ
れ以外のα−オレフィンの共重合体の製造に有効であ
る。エチレンの共重合を製造する場合、重合原料である
α−オレフィン中のエチレン含有率は通常1ないし99モ
ル%、該α−オレフィンの含有率は通常1ないし99モル
%の範囲である。
本発明の方法において、オレフィンの重合反応は通常
は炭化水素媒体中で実施される。炭化水素媒体として具
体的には、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、
オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデ
カンなどの脂肪族系炭化水素、シクロペンタン、メチル
シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタンなど
の脂環族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族系炭化水素、ガソリン、灯油、軽油などの石
油留分などの他に、原料のオレフィンも炭化水素媒体と
なる。これらの炭化水素媒体の中で芳香族炭化水素が好
ましい。
本発明の方法において、懸濁重合法、溶解重合法など
のような液相重合法および気相重合法が通常採用され
る。重合反応の際の温度は通常−50ないし230℃、好ま
しくは−30ないし200℃の範囲である。
本発明の方法を液相重合法で実施する際の該遷移金属
化合物の濃度として通常は10-8ないし10-2グラム原子/
、好ましくは10-7ないし10-3グラム原子/の範囲で
ある。また、アルミノオキサンの使用割合は、重合反応
系内のアルミニウム原子の濃度として通常は10-4ないし
10-1グラム原子/、好ましくは10-3ないし5×10-2
ラム原子/の範囲であり、また重合反応系内の遷移金
属に対するアルミニウム原子の比として通常は4ないし
107、好ましくは10ないし106の範囲である。共重合体の
分子量は水素及び/又は重合温度によって調整すること
ができる。
本発明の方法において、重合反応が終了した重合反応
混合物を常法によって処理することにより本発明の上記
α−オレフィン重合体、たとえばエチレン系共重合体を
得ることができる。
本発明のエチレン系重合体の組成はエチレン成分が20
ないし100モル%、好ましくは30ないし100モル%、該α
−オレフィン成分が0ないし80モル%、好ましくは0な
いし70モル%の範囲である。また、本発明のエチレン系
重合体の135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度
〔η〕は通常、0.005ないし20dl/g、好ましくは0.01な
いし10dl/gの範囲にある値を持つ。
また、通常、該α−オレフィン重合体、たとえばエチ
レン系共重合体のゲルパーミエションクロマトグラフィ
ー(GPC)によって測定した分子量分布は通常3以下、
好ましくは2.5以下である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、分子量が高く、分子量分布が狭いα
−オレフィン重合体が効率的に製造することができると
いう特徴がある。
〔実施例〕
次に、本発明の方法を実施例によって具体的に説明す
る。
実施例 1 〔アルミノオキサンの調製〕 充分に窒素置換した400mlのフラスコにAl2(SO4
・14H2O37gとトルエン125mlを装入し、0℃に冷却後、
トルエン125mlで希釈したトリメチルアルミニウム500mm
olを滴下した。次に、40℃まで昇温し、その温度で10時
間反応を続けた。反応後、濾過により固液分離を行い、
更に濾液よりトルエンを除去することによって白色固体
のアルミノオキサン13gを得た。ベンゼン中での凝固点
降下により求めた分子量は930であり、触媒成分(B)
中に示したm値は14であった。重合にはトルエンに再溶
解して用いた。
〔ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライドの調製〕
充分で窒素置換した200mlのフラスコにジメトキシエ
タン50mlを装入後、−20℃まで冷却する。それに、四塩
化ジルコニウム10gを加え、室温まで自然に昇温し、室
温で1時間撹拌を続け溶液とした。引続き、ジメトキシ
エタン50mlに溶解したフルオレンのナトリウム塩60mmol
を加え、室温で2時間撹拌を続けた。その後、濾過によ
り固液分離を行ない、得られた固体をエチルエーテルで
洗浄し、減圧下に乾燥した。4.4gのビス(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライドが得られた。
〔重 合〕
充分に窒素置換した500mlのガラス製のオートクレー
ブに精製トルエン250mlの装入後、エチレンガスを100
/hで流通させ、70℃で10分間保持した。続いて、アルミ
ニウム原子換算で1.25ミリグラム原子に相当するアルミ
ノオキサン、ジルコニウム原子換算で1.25×10-3ミリグ
ラム原子に相当するデカンに懸濁させたビス(フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライドを装入し重合を開始し
た。70℃で30分間、常圧で重合を行なった後、イソプロ
パノールで重合を停止した。重合は、スラリー状態で進
行し、重合30分後もエチレンの吸収は認められた。ポリ
マー溶液を多量のメタノール/アセトン混合液に加え、
ポリマーを析出させ1晩120℃で減圧乾燥した。乾燥後
のポリマー収量は3.0gであり、単位ジルコニウム当りの
活性は、2,400gポリマー/ミリグラム原子Zrであった。
なお、このポリマーの〔η〕、Mw/Mn、密度はそれぞれ
5.62dl/g、2.7、0.96であった。
実施例 2 充分に窒素置換した500mlのガラス製のオートクレー
ブに精製トルエン250mlを装入後、エチレンとプロピレ
ンの混合ガス(それぞれ90/hおよび60/h)を流通さ
せ、20℃で10分間保持した。続いて、アルミニウム原子
換算で1.25ミリグラム原子に相当するアルミノオキサ
ン、ジルコニウム原子換算で1.25×10-3ミリグラム原子
に相当するデカンに懸濁させたビス(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロライドを装入し重合を開始した。20℃
で30分間、常圧で重合を行なった後、イソプロパノール
で重合を停止した。重合は、スラリー状態で進行し、重
合30分後も混合ガスの吸収は認められた。ポリマー溶液
を多量のメタノール/アセトン混合物に加え、ポリマー
を析出させ1晩120℃で減圧乾燥した。乾燥後のポリマ
ー収量は4.2gであり、単位ジルコニウム当りの活性は、
3,300gポリマー/ミリグラム原子Zrであった。なお、こ
のポリマーのエチレン含量、〔η〕、Mw/Mnはそれぞれ7
0モル%、5.45dl/g、2.2であった。
実施例 3 充分に窒素置換した1000mlのガラス製のオートクレー
ブに精製トルエン500mlを装入後、プロピレンガスを100
/hで流通させ、30℃で20分間保持した。続いて、アル
ミニウム原子換算で2.50ミルグラム原子に相当するアル
ミノオキサン、ジルコニウム原子換算で0.01ミリグラム
原子に相当するデカンに懸濁させたビス(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライドを装入し重合を開始し
た。30℃で3時間、常圧で重合を行なった後、イソプロ
パノールで重合を停止した。重合は、溶液状態で進行
し、重合3時間後もプロピレンの吸収は認められた。ポ
リマー溶液に多量の水を加え脱灰した後、トルエンを除
去し、得られたポリマーを1晩120℃で減圧乾燥した。
乾燥後のポリマー収量は3.0gであり、単位ジルコニウム
当りの活性は、300gポリマー/ミリグラム原子Zrであっ
た。なお、このポリマーの〔η〕、Mw/Mnはそれぞれ0.8
4dl/g、2.9であった。
比較例 1 実施例3の重合において触媒成分(A)としてトルエ
ンに溶解したビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライドを用いた以外は、実施例3と同様に重合
を行なった。〔η〕、Mw/Mnがそれぞれ0.01dl/g、2.5の
ポリマー5.7gが得られた。単位ジルコニウム当りの活性
は、570gポリマー/ミリグラム原子Zrであった。
実施例4 [ビス(フルオレニル)ハフニウムジクロライドの調
製] 実施例1において、四塩化ジルコニウムの代わりに、
四塩化ハフニウムを13g用いた以外は同様に行った。
[重合] 実施例2において、重合温度を40℃に変更し、ビス
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライドの代わりに
ビス(フルオレニル)ハフニウムジクロライドを2.5×1
0-3ミリグラム原子、アルミノオキサンをアルミニウム
原子換算で2.5ミリグラム原子用いた以外は同様に行っ
た。その結果、エチレン含量が、72モル%であり、
〔η〕が4.6dl/gであり、Mw/Mnが2.5であるポリマーを
3.3g得た。
実施例5 [エチレンビス(フルオレニル)ハフニウムジクロライ
ドの調製] 充分に窒素置換した1Lのフラスコにフルオレン24.9g
とジエチルエーテル150mlを挿入し、−10℃で攪拌下に
n−ブチルリチウムのヘキサン溶液を1時間かけて150
ミリモル滴下した。その後、室温まで自然昇温し、室温
で4時間攪拌した。次いで、1,2−ジブロモエタン75ミ
リモルを1時間かけて滴下し、12時間攪拌を行った。こ
れに、飽和塩化アンモニウム水溶液100mlを加え攪拌
し、濾過して得られた固体にメタノール50mlを加えて洗
浄することにより白色粉末26.0gを得た。
上記で合成した白色粉末4.3gとジエチルエーテル100m
lを充分に窒素置換した300mlのフラスコに装入し、−10
℃で攪拌下、メチルリチウムのエーテル溶液24ミリモル
を滴下した。その後、室温まで自然昇温し、12時間攪拌
した。−78℃に冷却後、四塩化ハフニウム3.8gを添加
し、その後、室温まで自然昇温した。さらに、12時間攪
拌後、グラスフィルターで濾過し、ヘキサン100mlで洗
浄し、得られた固体を塩化メチレンで抽出、その溶液を
濃縮することにより目的のエチレンビス(フルオレニ
ル)ハフニウムジクロライド5.4gを得た。
[重合] 実施例3において、重合温度を50℃に変更し、ビス
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライドの代わりに
エチレンビス(フルオレニル)ハフニウムジクロライド
を0.01ミリグラム原子、アルミノオキサンをアルミニウ
ム原子換算で1.5ミリグラム原子用いた以外は同様に行
った。その結果〔η〕が0.35dl/gであり、Mw/Mnが2.8で
あるポリマーを2.7g得た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 一般式(II) R1 kR2 lR3 mR4 nM (II) (ここで、R1はフルオレニル基または一般式(I) [ここで、R′ないしR′は、アルキル基、アルコ
    キシ基、ハロゲン原子または水素である] で示されるその誘導体を示し、R2、R3およびR4はシクロ
    アルカジエニル基、アリール基、アラルキル基、シクロ
    アルキル基、ハロゲン原子、水素、ORa、SRb、NR2 cまた
    はPR2 dであり、k≧1、k+l+m+n=4であり、
    Ra、Rb、RcおよびRdはアルキル基、シクロアルキル基、
    アリール基、アラルキル基などの炭化水素基、シリル基
    である。またMは、ジルコニウムまたはハフニウムであ
    る) で示される少なくとも1個のフルオレニル基またはその
    誘導体を配位子とするジルコニウムまたはハフニウムの
    化合物、および (B) アルミノオキサン、 から形成される触媒の存在下に、α−オレフインを重合
    させることを特徴とするα−オレフイン重合体の製造方
    法。
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