JP3515516B2 - 水硬性組成物用粉末分散剤 - Google Patents
水硬性組成物用粉末分散剤Info
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Description
硬性化合物用、特にグラウトモルタル用途の粉末分散剤
及びこれを含有する水硬性組成物に関する。
ボン酸系共重合体1価金属塩は、分散性が高いという利
点を有し、通常液状品として使用されているが、更に利
便性を高めるために、粉末状の分散剤とし、水硬性化合
物や骨材等の粉体材料と予め混合(プレミックス)され
た製品が開発されている。しかしながら、ポリカルボン
酸系共重合体1価金属塩は、室温で乾燥粉末化しにくか
ったり、乾燥粉末化できたとしても、長期保存安定性、
すなわち使用されるまでに、包装内の圧力により凝着等
を生じないこと(耐圧性)、吸湿による凝着、分散性能
劣化を生じないこと(耐湿性)を高度な水準で満たさな
い。
9761号には、液状のポリカルボン酸系共重合体と無
機粉末を噴霧乾燥する方法が、特開平9−309756
号公報には、アルキレンオキサイド付加モル数の小さい
ポリアルキレングリコールアルケニルエーテルと無水マ
レイン酸との共重合体を多価金属塩にする方法が、特開
平11−310444号公報には、水溶性ビニル共重合
体と水難溶性の特定の金属塩もしくは金属水酸化物とを
併用する方法が、特開2000−26145号公報に
は、アルキレンオキサイドの平均付加モル数が20〜1
09の特定構造の(メタ)アクリレート系セメント分散
剤を乾燥粉末化する方法が開示されている。
産レベルで多量に、しかも、必ずしも温湿度の調整され
ていない環境で使用する場合は、より一層耐圧性や耐湿
性を向上させたものが望まれる。一方で、分散性能、特
に、水硬性組成物のモルタルに過剰な粘性を付与せずに
分散することができ、特に現場で多量の粉体に適正な粘
性を付与して分散する必要のある用途(特に、グラウト
モルタル用途)に有用な粉末分散剤が望まれている。し
かし、従来の技術では、水硬性化合物の分散には寄与し
ない無機粉体と混合したり、多量に塩を含有させる等の
手段を採用しているため、粉末分散剤としては、分散効
率が低下したり、また、分散系が硬化した後に物性劣化
の原因になりうる等の懸念がある。
リカルボン酸共重合体について、乾燥粉末化を工業的に
行う場合に、ポンプ輸送等に支障がなく、また耐圧性と
耐湿性に優れ、且つ水硬性組成物、特にモルタルグラウ
ト用水硬性組成物に安定した分散状態を付与できる粉末
分散剤を提供することを課題とする。
(1)で表されるビニル系単量体(a)の1種以上と下
記一般式(2)で表されるビニル系単量体(b)の1種
以上とを重合して得られる共重合体の一種以上を含有す
る水硬性組成物用の粉末分散剤であって、該分散剤にお
ける炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシスチ
レン基の付加モル数の平均値が45〜150であり、単
量体(a)と単量体(b)の割合が(a)/〔(a)+
(b)〕×100=0モル%超45モル%以下であり、
且つ前記共重合体の少なくとも一部が多価金属塩である
粉末分散剤、並びに該粉末分散剤と水硬性化合物とを含
有する水硬性組成物に関する。
チレン基 n:平均付加モル数であり2〜300の数 X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基 を表す。〕
原子、メチル基又は(CH2)m1COOM2であり、(C
H2)m1COOM2はCOOM1又は他の(CH2)m1COO
M2と無水物を形成していてもよく、その場合、それら
の基のM1,M2は存在しない。 M1,M2:水素原子又は多価金属 m1:0〜2の数 を表す。〕
分散剤の多価金属塩が、乾燥粉末化が容易であり分散性
も低下しないことに注目し、ポリカルボン酸系分散剤の
耐圧性と耐湿性の両方をバランス良く発現させるために
最も適した構造を決めることを試みた結果、分散剤中に
存在する炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシ
スチレン基(以下、特定AOと表記する)の付加モル数
と分散剤中の単量体(a)の共重合モル比Ma(モル
%)の関与が極めて大きいことを見出した。すなわち、
耐圧性は特定AOの付加モル数が増大しMaが減少する
程良好となる傾向があり、一方、耐湿性は特定AOの付
加モル数が増大しMaが増大する程良好となる傾向があ
ることを見出した。そして、耐圧性と耐湿性の両者がバ
ランス良く発現する範囲として、分散剤中の特定AOの
付加モル数の平均値nMを45〜150、Maを0モル%
超45モル%以下と規定したものである。更に、この規
定を満たす分散剤において、優れた乾燥粉末性、更には
優れた分散性を得るために、該共重合体の多価金属塩を
使用することを定めたものである。以下、単量体
(a)、(b)、共重合体等について説明する。
単量体(a)としては、メトキシポリエチレングリコー
ル、メトキシポリプロピレングリコール、メトキシポリ
ブチレングリコール、メトキシポリスチレングリコー
ル、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール等
の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールと(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸との(ハーフ)エステル化
物や、3−メチル−3−ブテニルアルコール、(メタ)
アリルアルコールとのエーテル化物、及び(メタ)アク
リル酸、マレイン酸、3−メチル−3−ブテニルアルコ
ール、(メタ)アリルアルコールへのエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド付加物が挙げられる。R3は水
素原子が好ましく、pは1が好ましく、mは0が好まし
い。AOはオキシエチレン基が好ましい。単量体(a)
としては、アルコキシ、特にはメトキシポリエチレング
リコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物がより
好ましい。なお、nの異なる二種以上の単量体(a)を
混合して用いてもよい。nは5〜200、特に8〜15
0が好ましい。
される単量体(b)としては、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸等のモノカルボン酸系単量体、マレイン酸、イ
タコン酸、フマル酸等のジカルボン酸系単量体、又はこ
れらの無水物もしくは多価金属塩、例えばアルカリ土類
金属塩が好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル酸
又はその多価金属塩、マレイン酸又はその多価金属塩、
無水マレイン酸、更に好ましくは(メタ)アクリル酸又
はこれらのアルカリ土類金属塩、特に好ましくは(メ
タ)アクリル酸である。
られる共重合体は、上記単量体(a)及び(b)を用い
て、公知の方法で製造することができる。単量体
(a)、(b)は、それぞれ複数使用することができ
る。その製造法の例として、特開昭59−162163
号公報、特開昭62−70250号公報、特開昭62−
78137号公報、米国特許第4870120号、米国
特許第5137945号等に例示の溶液重合法が挙げら
れる。即ち、適当な溶媒中で、上記ビニル系単量体
(a)、(b)を上記の如き割合で組み合わせて重合さ
せることによって製造可能である。例えば、水や炭素数
1〜4の低級アルコール中、過硫酸アンモニウム、過酸
化水素等の重合開始剤の存在下、必要ならば亜硫酸水素
ナトリウムやメルカプトエタノール等を添加し、窒素雰
囲気下50〜100℃で0.5〜10時間反応させれば
よい。
り、更に、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミ
ド、スチレン、(メタ)アクリル酸アルキル(水酸基を
有していてもよい炭素数1〜12のもの)エステル、メ
タリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ホスホエチル
メタクリレート、スルホエチルメタクリレート等の共重
合可能な単量体を併用できるが、原料単量体中、単量体
(a)と(b)を合計で98〜100重量%含有するこ
とが好ましい。
体の重量平均分子量〔ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー法、ポリエチレングリコール換算、カラム:G
4000PWXL+G2500PWXL(東ソー(株)
製)、溶離液:0.2Mリン酸緩衝液/アセトニトリル
=7/3(体積比)〕は、分散性及び表面硬度の観点か
ら、6千〜100万の範囲が良く、1万〜20万がより
好ましく、5.5万〜15万が更に好ましい。
価金属との塩を形成している。塩は、単量体に由来する
ものでも、共重合反応後に中和して形成されたものでも
いずれでもよい。多価金属としてはカルシウム、マグネ
シウム、アルミニウム等が挙げられるが、カルシウムが
特に好ましい。また、多価金属による中和度は、乾燥粉
末性を考慮すると、5%以上が好ましく、10%以上が
より好ましく、20%以上が更に好ましく、40%以上
がより更に好ましく、50%以上が最も好ましい。ま
た、中和度があまり高いと過度の増粘によりポンプ輸送
性が低下するので、好ましくは100%以下、更に好ま
しくは90%以下である。なお、この中和度は、粉末分
散剤中のカルボキシル基の総モル数に対する多価金属塩
の総電荷モル数の割合であり、粉末分散剤中の多価金属
塩を、誘導結合プラズマ発光分析によって定量すること
で算出される。
やMaが異なる共重合体を複数使用することができる。
また、多価金属塩となっていない酸型の共重合体を適宜
併用することもできる。
の方法で粉末化して分散剤に用いることができる。具体
的には、噴霧乾燥法、薄膜乾燥法等が挙げられる。また
製造時に要すれば有機化合物及び/または無機化合物を
担体として粉末化することも可能であるが、これらの担
体を使用しない方が好ましい。有機化合物としては高分
子化合物が好ましく、無機化合物としては高炉スラグ、
珪砂、珪石粉末、フライアッシュ、炭酸カルシウムが好
ましい。担体を用いる場合は、最終的に得られる粉末状
分散剤中の量が、1〜80重量%、特に5〜30重量%
となるように用いるのが好ましい。
ル数の平均値nMは45〜150であり、耐圧性、耐湿
性の点から、nMは50以上、更に60以上、特に70
以上が好ましい。また、共重合体の製造時のポンプ輸送
性やモルタルの増粘抑制等の点から、nMは150以
下、更に130以下、より更に115以下、特に100
以下が好ましい。
(a)と全単量体(b)の割合Maは、(a)/
〔(a)+(b)〕×100=0モル%超45モル%以
下であり、耐湿性の点から、好ましくは5モル%以上、
より好ましくは10モル%以上、特に好ましくは15モ
ル%以上である。また、耐圧性の点から、好ましくは4
0モル%以下である。
(b)の仕込み比率から算出することもできるが、最終
分散剤を1H−NMRで分析することにより、求めるこ
とができる。本発明では、1H−NMRを測定して求め
たnM及びMaを分散剤の値として採用する。
1種以上と前記ビニル系単量体(b)の1種以上とを重
合して得られる共重合体の1価金属塩、好ましくはナト
リウム塩を併用することができる。単量体(a)及び
(b)からなる共重合体(酸型)又はその1価金属塩の
中には、室温で乾燥粉末化しにくいものもあるが、少な
くとも一部、好ましくは全部が多価金属塩となっている
共重合体を併用することで、乾燥粉末性が向上する。多
価金属塩を構成する全単量体(a)のnの平均値n
MPは、共重合体(酸型)及び/又はその1価金属塩にお
ける全単量体(a)のnの平均値nMMよりも大きい(す
なわち、nMP>nMM)ことが好ましく、より好ましくは
1以上、更に好ましくは2以上、特に好ましくは5以上
大きいことである。
重合体を存在させるためには、予め1価金属塩型と多価
金属塩型を混合して乾燥粉末化してもよいし、中和度の
低い1価金属塩型を多価金属水酸化物で中和して多価金
属塩を含む共重合体として存在させてもよく、最終的に
多価金属塩型の共重合体が含有されていればどのような
方法でもよい。
から、消泡剤を添加することが望ましく、消泡剤として
は、メタノール、エタノール等の低級アルコール系、ジ
メチルシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル等
のシリコーン系、鉱物油と界面活性剤の配合品等の鉱物
油系、リン酸トリブチル等のリン酸エステル、オレイン
酸、ソルビタンオレイン酸モノエステル、ソルビタンオ
レイン酸モノエステル、ポリエチレングリコール脂肪酸
エステル、ポリエチレン/ポリプロピレングリコール脂
肪酸エステル等の脂肪酸又はそのエステル系、ポリプロ
ピレングリコール、ポリエチレン/ポリプロピレングリ
コールアルキルエーテル等のノニオン系が挙げられる。
好ましくは、脂肪酸又はそのエステル系であり、更に好
ましくはポリエチレン/ポリプロピレングリコール脂肪
酸エステルである。消泡剤の添加量は粉末状分散剤中に
0.01〜10重量%が好ましく、0.05〜5重量%
が更に好ましく、0.1〜3重量%が特に好ましい。
溶解性の観点から、粒子径が500μm以下のものを5
0〜100重量%含有することが望ましく、より好まし
くは70〜100重量%、更に好ましくは90〜100
重量%である。
等の水硬性化合物、必要に応じさらに骨材とプレミック
スして使用することができる。該プレミックスは、セル
フレベリング材、トンネル用グラウト、吹き付けモルタ
ル、無収縮材、耐火物、石膏プラスター等に使用出来
る。水硬性化合物としては、ポルトランドセメント、高
炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメン
ト、アルミナセメント、天然石膏、副成石膏等が挙げら
れる。好ましくは、ポルトランドセメント、アルミナセ
メント、天然石膏であり、更に好ましくはポルトランド
セメント、アルミナセメントである。
等の水硬性化合物に対して固形分で0.01〜5重量%
が好ましく、0.02〜3重量%が更に好ましい。
器を備えたガラス製反応容器に、水475重量部を仕込
み窒素置換を行った。続いて窒素雰囲気下で58℃まで
昇温した後、メトキシポリエチレングリコールモノメタ
クリレート(単量体(a)、n=10)295重量部、
メタクリル酸76.7重量部を混合した液と、5%−2
−メルカプトエタノール水溶液44.9重量部と、5%
−過硫酸アンモニウム水溶液85.2重量部の3液を同
時に滴下し、3液とも90分かけて滴下を終了させた。
次に同温で1時間熟成した後、5%−過硫酸アンモニウ
ム水溶液13.1重量部を30分かけて滴下し、滴下後
同温で2時間熟成させた。更に、水酸化カルシウム5
2.7重量部を加えて中和した後、冷却し、重量平均分
子量36000の共重合体〔Ca塩(中和度80%)〕
(表1中の共重合体2)を得た。表1中の他の類似する
共重合体のCa塩もこれに準じて中和度80±10%で
製造した。
を仕込み窒素置換を行った。続いて窒素雰囲気下で80
℃まで昇温した後、60%−メトキシポリエチレングリ
コールモノメタクリレート(単量体(a)、n=12
0)水溶液508.5重量部、メトキシポリエチレング
リコールモノメタクリレート(単量体(a)、n=9)
42.2重量部、メタクリル酸36.6重量部を混合し
た液と、5%−2−メルカプトエタノール水溶液44.
3重量部と、5%−過硫酸アンモニウム水溶液51.7
重量部の3液を同時に滴下し、3液とも90分かけて滴
下を終了させた。次に同温で1時間熟成した後、5%−
過硫酸アンモニウム水溶液25.8重量部を30分かけ
て滴下し、滴下後同温で2時間熟成させた。更に、水酸
化カルシウム25.2重量部を加えて中和した後、冷却
し重量平均分子量68000の共重合体〔Ca塩(中和
度80%)〕(表1中の共重合体17)を得た。表1中
の他の類似する共重合体のCa塩もこれに準じて中和度
80±10%で製造した。
の製造方法に準じ、ただし水酸化ナトリウムに代えて水
酸化カルシウムを用いて、表1の共重合体18〔Ca塩
(中和度80%)〕を製造した。
造方法に準じて表1の共重合体20〔Ca塩(中和度8
0%)〕を製造した。
た表中の共重合体の塩は、全て中和度80±10%であ
る。 ・MEPEG:メトキシポリエチレングリコールモノメ
タクリレート ・METPEG:メトキシポリエチレングリコールモノ
アリルエーテル ・MAA:メタクリル酸 ・MSA:メタリルスルホン酸 ・MA:無水マレイン酸 ・Mw:重量平均分子量。
を調製し、以下の評価を行った。結果を表2に示す。ま
た、分散剤のnM及びMaを以下の方法で測定した。
を、3〜4%の濃度で重水に溶解し、1H−NMRを測
定する。アルコキシ基(この場合はメトキシ基)のピー
クの積分値とアルキレンオキサイド基(この場合はエチ
レンオキサイド基)のピークの積分値とから、エチレン
オキサイド基のHの総数を求め、エチレンオキサイド基
1個に含まれる水素原子の数で除した値を分散剤のnM
とする。なお、1H−NMRの測定は、Varian社
製「UNITY−INOVA500」(500MHz)
を用い、データポイント数64000、測定範囲100
00.0Hz、パルス幅(45°パルス)60μse
c、パルス遅延時間30sec、測定温度25.0の条
件で行った。
を重水に溶解し、1H−NMRを測定する(条件は上記
と同じ)。アルコキシ基(この場合はメトキシ基)のピ
ークの積分値sと主鎖のアルキル基(この場合はメチル
基)のピークの積分値Sとから、〔(S−s)/S〕×1
00を計算し、分散剤全体の単量体(a)と単量体
(b)の割合Maを求める。
るように濃度及び量を調整して平坦な容器に入れ、10
5℃で2時間乾燥する。乾燥した分散剤薄膜から40m
m×15mmの試験片を作製し、長手方向の一端から約
1cmの箇所を指で挟み、他端から手で曲げ力を加え
る。この試験を所定の薄膜温度で実施し、その際の挙動
を観察し、下記の基準で評価した。その際、この曲げ力
で破断するものを「粉末化可能」とし、破断せずに単に
曲がるものは「粉末化不能」とした。また、薄膜の温度
調整は、吸湿しない状態で所定温度の恒温室に2時間放
置することで行った。 ◎:40℃で粉末化可能 ○〜◎:30℃で粉末化可能であるが、40℃で液状も
しくは粉末化不能 ○:20℃で粉末化可能であるが、30℃で液状もしく
は粉末化不能 △〜○:10℃で粉末化可能であるが、20℃で液状も
しくは粉末化不能 △:10℃で粉末化不能 ×:10℃で液状。
50cm3充填し、密封した状態で1000kgf/m2
の荷重をかけた状態で、20℃で放置した。1日後及び
7日後に1410μm篩通過率を測定し、下記の基準で
耐圧性を評価した。 ◎:篩通過率95%超100%以下 ○〜◎:篩通過率90%超95%以下 ○:篩通過率80%超90%以下 △〜○:篩通過率70%超80%以下 △:篩通過率50%超70%以下 ×:篩通過率50%以下。
間乾燥済のもの)50gを入れ、温度25℃、湿度40
%の恒温室内に開放系にて7日間放置し、重量変化から
吸湿水分量を求め、以下の基準で耐湿性を評価した。 ◎:水分量2%以下(固形分率98%以上) ○〜◎:水分量2%超4%以下(固形分率96%以上9
8%未満) ○:水分量4%超6%以下(固形分率94%以上96%
未満) △〜○:水分量6%超8%以下(固形分率92%以上9
4%未満) △:水分量8%超10%以下(固形分率90%以上92
%未満) ×:水分量10%超(固形分率90%未満)。
を、B型回転粘度計を用いて測定し、以下の基準でポン
プ輸送性を評価した。 ◎:粘度400mPa・s以上420mPa・s未満 ○〜◎:粘度420mPa・s以上450mPa・s未
満 ○:粘度450mPa・s以上500mPa・s未満 △〜○:粘度500mPa・s以上600mPa・s未
満 △:粘度600mPa・s以上700mPa・s未満 ×:粘度700mPa・s以上。
0gをモルタルミキサー(JIS R 5201.8準
拠)で混練して得たモルタルを、上部投入開口部直径が
100mm、下部排出開口部直径が20mm、長さが3
00mmである逆円錐台状の筒(モルタルの流下時間測
定装置)に、下部排出開口部を閉じた状態で詰め、上部
投入開口の面で擦り切った後、下部排出開口を開放して
モルタルを自然流下させ、上部投入開口から目視で観察
したときにモルタルの少なくとも一部に孔が確認される
までの時間(流下時間)を測定した。流下時間が大きい
ほどコンクリートの粘性が高く、材料分離抵抗性が強
い。なお、分散剤の添加量は、モルタルフロー値が29
0mm±10mmとなるよう調整した。
−3、1−4は分散剤のnMが小さく粉末乾燥できず、
多価金属塩を含む比較品2であってもnMが小さいと耐
圧性が不十分である。また、比較品1−5はnMが大き
くポンプ輸送性が不十分である。一方、本発明品1−1
〜1−23では、乾燥粉末性、耐圧性、耐湿性、ポンプ
輸送性及び分離抵抗性の何れにおいても良好である。
100重量部、細骨材〔珪砂(3,4,5号混合、竹折
砿業所製)〕100重量部、増粘剤〔メトローズ(信越
化学(株)製)〕0.0025重量部、遅延剤〔クエン
酸ナトリウム(試薬特級)〕0.02重量部、膨張材
〔デンカCSA(電気化学工業(株)製)〕5重量部及
び発泡剤(金属アルミニウム粉)0.0015重量部、
表3の粉末分散剤及び表3に示す量の消泡剤〔フォーム
レックス797(日華化学(株)製)〕を混合し、グラ
ウト材を製造した。グラウト材に水を添加し、ハンドミ
キサーで3分間混練することにより、スラリーを得た。
このスラリーを用いて、以下の評価を行った。結果を表
3に示す。
31)」に準じてJ14ロートからの流下時間(秒)を
測定した。ただし、「JIS R 5201セメントの物
理試験方法」に準じて測定されたフロー値が、250m
m±10mmとなるように、粉末分散剤の添加率を調整
して、行った。
方法)(JCSE−F532)」に準じて測定した。
CSE−F533)」に準じて測定した。
て、材齢28日で測定した。
剤をモルタルグラウト用途に使用すると、流動性、ブリ
ーディング率、膨張率、圧縮強度が良好なものが得られ
る。特に、消泡剤を使用すると、圧縮強度が安定する。
また、モルタルグラウト用途では、エステル系単量体由
来の共重合体のCa塩(No.2−1〜2−4)の方
が、エーテル系単量体由来の共重合体のCa塩(No.
2−5)より流下時間が大きく、分離抵抗性はより安定
している。一方、No.2−6(比較品)は、過度の増
粘により、流動性が低下する場合がある。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるビニル系単
量体(a)の1種以上と、(メタ)アクリル酸又はその
アルカリ土類金属塩及び無水マレイン酸から選ばれるビ
ニル系単量体(b)の1種以上とを重合して得られる共
重合体の一種以上を含有する水硬性組成物用の粉末分散
剤であって、 該分散剤における炭素数2〜4のオキシアルキレン基又
はオキシスチレン基の付加モル数の平均値が45〜15
0であり、単量体(a)と単量体(b)の割合が(a)
/〔(a)+(b)〕×100=0モル%超45モル%
以下であり、且つ前記共重合体の少なくとも一部がアル
カリ土類金属塩である粉末分散剤。 【化1】 〔式中、 R1,R2:水素原子又はメチル基 R3:水素原子又は−COO(AO)nX m:0〜2の数 p:0又は1の数 AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシス
チレン基 n:平均付加モル数であり2〜300の数 X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基 を表す。〕 - 【請求項2】 前記共重合体の全てがアルカリ土類金属
塩である請求項1記載の水硬性組成物用の粉末分散剤。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の粉末分散剤と水硬
性化合物とを含有する水硬性組成物。 - 【請求項4】 グラウトモルタル用である請求項3記載
の水硬性組成物。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000361126A JP3515516B2 (ja) | 2000-11-28 | 2000-11-28 | 水硬性組成物用粉末分散剤 |
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