JP3512173B2 - ピーク電力抑圧装置およびピーク電力抑圧方法 - Google Patents

ピーク電力抑圧装置およびピーク電力抑圧方法

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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
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    • H04L27/2601Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2614Peak power aspects

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OFDM(Orthog
onal Frequency Division Multiplexing)変調方式等の
マルチキャリア変調方式を用いた通信において、生成さ
れるマルチキャリア信号のピーク電力を抑圧するピーク
電力抑圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、周波数の利用効率を高める変調方
式として、OFDM変調方式等のマルチキャリア変調方
式が注目されている。マルチキャリア変調方式におい
て、特にOFDM変調方式は、最も周波数の利用効率が
高い変調方式である。このOFDM変調方式では、情報
信号が重畳される数百もの搬送波(サブキャリア)が相
互に直交しているので、周波数の利用効率を向上させる
ことができる。
【0003】このようなOFDM変調方式では、情報信
号等を複数の搬送波に重畳させてOFDM信号(マルチ
キャリア信号)を生成し、このマルチキャリア信号に対
して所定の送信処理を施して送信信号を生成し、この送
信信号を電力増幅器により増幅して送信している。
【0004】このため、生成されるマルチキャリア信号
のピーク対平均電力比(平均電力に対するピーク電力)
が搬送波の数に比例して大きくなるという欠点がある。
この結果、上記電力増幅器における非線形歪みの影響が
大きくなるので、帯域外へのスペクトル放射が増加する
ことになる。
【0005】OFDM変調方式以外のマルチキャリア変
調方式においても、情報信号を重畳するために複数の搬
送波が用いられる。よって、いかなるマルチキャリア変
調方式においても、上記のような問題が同様に発生しう
る。そこで、従来、マルチキャリア信号におけるピーク
電力を抑圧するために、情報信号が重畳されるサブキャ
リアのうちの所定数のサブキャリアをピーク抑圧キャリ
アとして用いるピーク電力抑圧装置が用いられている。
【0006】まず第1に、従来のピーク電力抑圧装置の
第1例について図9を参照して説明する。図9は、従来
のピーク電力抑圧装置の構成(第1例)を示すブロック
図である。なお、図9には、総サブキャリア数を6と
し、ピーク抑圧キャリアの数を2(ここでは、第1ピー
ク抑圧キャリアと第2ピーク抑圧キャリアの2つとす
る)とし、変調方式としてBPSK変調方式を用いた場
合の例が示されている。
【0007】図9において、一系列の送信データ(情報
信号)は、シリアル/パラレル(以下「S/P」とい
う。)変換器11により、複数系列(ここでは6系列す
なわち6サンプル)の送信データに変換された後、IF
FT(逆フーリエ変換)部13、記憶部12−1および
記憶部12−2に出力される。
【0008】記憶部12−1(記憶部12−2)では、
S/P変換器11からの複数系列の送信データに応じ
て、第1ピーク抑圧キャリア(第2ピーク抑圧キャリ
ア)に重畳すべき抑圧信号(ある位相とある振幅を有す
る信号)が読み出される。この記憶部12−1(記憶部
12−2)には、S/P変換器11からの複数系列の送
信データのパターンに応じた抑圧信号が記憶されてい
る。記憶部12−1および記憶部12−2により読み出
された抑圧信号は、IFFT部13に出力される。
【0009】IFFT部13では、S/P変換器11か
らの複数系列の送信データ、記憶部12−1からの抑圧
信号、および、記憶部12−2からの抑圧信号を用いた
IFFT処理(逆フーリエ変換処理)がなされることに
より、8系列すなわちサンプルのOFDM信号(具体的
には、例えば、1.255+j3.445などのような
複素信号が8サンプル分だけ)が生成される。すなわ
ち、S/P変換器11からの複数系列の送信データがそ
れぞれ系列固有のサブキャリアに重畳され、記憶部12
−1からの抑圧信号が第1ピーク抑圧キャリアに重畳さ
れ、記憶部12−2からの抑圧信号が第2ピーク抑圧キ
ャリアに重畳された、8系列すなわち8サンプルのOF
DM信号が生成される。これにより、IFFT部13に
よりピーク電力が抑圧されたOFDM信号が得られる。
【0010】IFFT部13により生成された複数系列
(8系列すなわち8サンプル)のOFDM信号は、パラ
レル/シリアル(以下「P/S」という。)変換器14
により、一系列の送信信号に変換される。これによりピ
ーク電力が抑圧された送信信号が得られる。
【0011】次に、従来のピーク電力抑圧装置の第2例
について図10を参照して説明する。図10は、従来の
ピーク電力抑圧装置の構成(第2例)を示すブロック図
である。なお、図10には、総サブキャリア数を6と
し、ピーク抑圧キャリアの数を2(ここでは、第3ピー
ク抑圧キャリアと第4ピーク抑圧キャリアの2つとす
る)とし、変調方式としてBPSK変調方式を用いた場
合の例が示されている。
【0012】図10において、一系列の送信データ(情
報信号)は、S/P変換器21により、複数系列(ここ
では6系列すなわち6サンプル)の送信データに変換さ
れた後、IFFT部22に出力される。IFFT部22
では、S/P変換器21からの複数系列の送信データを
用いたIFFT処理がなされることにより、8系列すな
わち8サンプルの第1OFDM信号が生成される。すな
わち、S/P変換器21からの複数系列の送信データが
それぞれ系列固有のサブキャリアに重畳され、振幅が0
の信号が第3ピーク抑圧キャリアおよび第4ピーク抑圧
キャリアに重畳された、8系列すなわち8サンプルの第
1OFDM信号が生成される。生成された第1OFDM
信号は、記憶部23に記憶された後、繰り返し演算部2
4および加算部25に出力される。
【0013】繰り返し演算部24では、所定のアルゴリ
ズムを用いた繰り返し演算がなされることにより、記憶
部23に記憶された第1OFDM信号のピーク電力を抑
圧するような抑圧信号が算出される。すなわち、第1O
FDM信号のピーク電力が所定値以下となるまで、順次
抑圧信号を変化させて収束させていくという繰り返し演
算が行われる。
【0014】この抑圧信号は、ある位相とある振幅を有
する正弦波である。算出された抑圧信号は、加算部25
において、記憶部23に記憶された第1OFDM信号に
加算される。これによりピーク電力が抑圧された8系列
すなわち8サンプルの第2OFDM信号が生成される。
【0015】この第2OFDM信号は、S/P変換器2
1からの複数系列の送信データがそれぞれ系列固有のサ
ブキャリアに重畳され、繰り返し演算部24により算出
された抑圧信号が第3ピーク抑圧キャリアに重畳され、
振幅が0の信号が第4ピーク抑圧キャリアに重畳され
た、8系列すなわち8サンプルのOFDM信号と等価で
ある。生成された第2OFDM信号は、記憶部26に記
憶された後、繰り返し演算部27および加算部28に出
力される。
【0016】繰り返し演算部27では、所定のアルゴリ
ズムを用いた繰り返し演算がなされることにより、記憶
部26に記憶された第2OFDM信号のピークを抑圧す
るような抑圧信号が算出される。すなわち、第2OFD
M信号のピーク電力が所定値以下となるまで、順次抑圧
信号を変化させて収束させていくという繰り返し演算が
行われる。
【0017】この抑圧信号は、上述したようにある位相
とある振幅を有する正弦波である。算出された抑圧信号
は、加算部28において、記憶部26に記憶された新た
なOFDM信号に加算される。これによりピーク電力が
抑圧された8系列すなわち8サンプルの第3OFDM信
号が生成される。
【0018】この第3OFDM信号は、S/P変換器2
1からの複数系列の送信データがそれぞれ系列固有のサ
ブキャリアに重畳され、繰り返し演算部24により算出
された抑圧信号が第3ピーク抑圧キャリアに重畳され、
繰り返し演算部27により算出された抑圧信号が第4ピ
ーク抑圧キャリアに重畳された、8系列すなわち8サン
プルのOFDM信号と等価である。
【0019】生成された複数系列(8系列すなわち8サ
ンプル)の第3OFDM信号は、P/S変換器29によ
り、一系列の送信信号に変換される。これによりピーク
電力が抑圧された送信信号が得られる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のピーク電力抑圧装置においては、次のような問題が
ある。まず第1に、上記従来の第1例のピーク電力抑圧
装置においては、総サブキャリア数が増加すると、記憶
部12−1および記憶部12−2に入力される送信デー
タのパターンの数が膨大になる。これにより、記憶部1
2−1および記憶部12−2が記憶すべきデータの容量
が膨大になる。具体的には、各記憶部が記憶すべきデー
タの容量は、総サブキャリア数に対して指数関数的に増
加する。また、各記憶部が記憶すべきデータの容量は、
ピーク抑圧キャリアの数にも比例して増加する。加え
て、全サブキャリアの中からピーク抑圧キャリアが固定
的に設定されていない場合には、各記憶部が記憶すべき
データの数はさらに増加する。
【0021】第2に、上記従来の第2例のピーク電力抑
圧装置においては、繰り返し演算を用いて、OFDM信
号のピーク電力を抑圧する抑圧信号を算出しているの
で、膨大な演算量が必要となる。加えて、ピーク抑圧キ
ャリアの数が増加するにつれて、算出すべき抑圧信号の
数が増えるので、さらに多くの演算量が必要となる。
【0022】以上のように、上記従来のピーク電力抑圧
装置においては、OFDM信号のピーク電力を抑圧する
ためには、膨大な記憶容量または膨大な演算量が必要と
なるという問題がある。
【0023】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、記憶容量および演算量を抑えつつOFDM信号
のピーク電力を抑圧するピーク電力抑圧装置を提供する
ことを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明のピーク電力抑
圧装置は、全サブキャリアのうち所定サブキャリアに振
幅が零の信号を重畳し、前記所定サブキャリア以外のサ
ブキャリアに情報信号を重畳して、OFDM信号を生成
する逆フーリエ変換手段と、生成されたOFDM信号に
対して、前記所定サブキャリアの周波数が零となるよう
に周波数シフトを行う第1周波数シフト手段と、生成さ
れたOFDM信号のピーク電力を抑圧する直流信号を前
記OFDM信号に加算する加算手段と、前記直流信号が
加算されたOFDM信号に対して、前記所定サブキャリ
アの周波数を元に戻すように周波数シフトを行うことに
より新たなOFDM信号を生成する第2周波数シフト手
段と、を具備する構成を採る。
【0025】この構成によれば、所定サブキャリアの周
波数が0となるような周波数シフトが施されたOFDM
信号に対して、ピーク電力を抑圧するための直流信号を
加算した後、直流信号が加算されたOFDM信号に対し
て、上記所定サブキャリアの周波数を元に戻すような周
波数シフトを施して、ピーク電力が抑圧されたOFDM
信号を生成する。これにより、記憶容量および演算量を
抑えつつ、OFDM信号のピーク電力を抑圧することが
できる。
【0026】本発明のピーク電力抑圧装置は、第2周
波数シフト手段により生成されたOFDM信号を受信す
る受信側装置における受信品質を検出する検出手段を具
備し、逆フーリエ変換手段が、全サブキャリアの中から
前記受信品質に応じて選択したサブキャリアを所定サブ
キャリアとして用いる構成を採る。
【0027】この構成によれば、各サブキャリアにより
重畳された信号の受信側装置における品質に応じて、全
サブキャリアの中から所定サブキャリアを選択するの
で、上記所定サブキャリア以外のサブキャリアに重畳さ
れる情報信号についての伝送効率を向上させることがで
きる。
【0028】本発明のピーク電力抑圧装置は、加算手
段が、生成されたOFDM信号の実部と虚部との2乗和
を最小にする直流信号を算出する算出手段を具備し、算
出された直流信号を前記OFDM信号に加算する構成を
採る。
【0029】この構成によれば、OFDM信号に加算さ
れる直流信号として、このOFDM信号の実部と虚部と
の2乗和を最小とする直流信号を用いることにより、確
実にOFDM信号のピーク電力を抑圧することができ
る。
【0030】本発明のピーク電力抑圧装置は、加算手
段が、生成されたOFDM信号の実部における最大値と
最小値の絶対値とを等しくする第1直流信号を算出し、
生成されたOFDM信号の虚部における最大値と最小値
の絶対値とを等しくする第2直流信号を算出する算出手
段を具備し、算出された第1直流信号を前記OFDM信
号の実部に加算し、算出された第2直流信号を前記OF
DM信号の虚部に加算する構成を採る。
【0031】この構成によれば、OFDM信号に加算さ
れる直流信号として、このOFDM信号の最大値と最小
値の絶対値とが等しくなるような値を、実部および虚部
のそれぞれについて算出して用いている。これにより、
さらに容易にピーク抑圧信号を算出することができる。
【0032】本発明の通信端末装置は、上記いずれか
のピーク電力抑圧装置を備えた構成を採る。本発明の
基地局装置は、上記いずれかのピーク電力抑圧装置を備
えた構成を採る。
【0033】これらの構成によれば、記憶容量および演
算量を抑えつつマルチキャリア信号のピーク電力を抑圧
することが可能な通信端末装置および基地局装置を提供
することができる。
【0034】本発明のピーク電力抑圧方法は、全サブ
キャリアのうち所定サブキャリアに振幅が零の信号を重
畳し、前記所定サブキャリア以外のサブキャリアに情報
信号を重畳して、OFDM信号を生成する逆フーリエ変
換工程と、生成されたOFDM信号に対して、前記所定
サブキャリアの周波数が零となるように周波数シフトを
行う第1周波数シフト工程と、生成されたOFDM信号
のピーク電力を抑圧する直流信号を前記OFDM信号に
加算する加算工程と、前記直流信号が加算されたOFD
M信号に対して、前記所定サブキャリアの周波数を元に
戻すように周波数シフトを行うことにより新たなOFD
M信号を生成する第2周波数シフト工程と、を具備す
る。
【0035】この方法によれば、所定サブキャリアの周
波数が0となるような周波数シフトが施されたOFDM
信号に対して、ピーク電力を抑圧するための直流信号を
加算した後、直流信号が加算されたOFDM信号に対し
て、上記所定サブキャリアの周波数を元に戻すような周
波数シフトを施して、ピーク電力が抑圧されたOFDM
信号を生成する。これにより、記憶容量および演算量を
抑えつつ、OFDM信号のピーク電力を抑圧することが
できる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明者は、OFDM信号におけ
る周波数が0のサブキャリアには、直流信号を重畳でき
ることに着目し、まず、生成されたOFDM信号に対し
て、このOFDM信号における所定サブキャリアの周波
数を零とするような周波数シフトを施し、周波数シフト
が施されたOFDM信号に直流信号を加算した後、直流
信号が加算されたOFDM信号に対して、このOFDM
信号における上記所定サブキャリアの周波数を元に戻す
ような周波数シフトを施すことにより、上記所定サブキ
ャリアにピーク電力を抑圧する信号が重畳されたOFD
M信号を生成することができることを見出し、本発明を
するに至った。
【0037】本発明の骨子は、全サブキャリアのうち所
定のサブキャリアに振幅が零の信号を重畳して生成され
たOFDM信号に対して、このOFDM信号における上
記所定サブキャリアの周波数を零とするように周波数シ
フトを施し、周波数シフトされたOFDM信号に、この
OFDM信号のピーク電力を抑圧するための直流信号を
加算することである。
【0038】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1にかか
るピーク電力抑圧装置の構成を示すブロック図である。
なお、本実施の形態では、一例として、総サブキャリア
数を6とし、ピーク抑圧キャリアの数を2(第1ピーク
抑圧キャリアと第2ピーク抑圧キャリアの2つ)とした
場合について説明する。以下、周波数の単位をすべて
[Hz]として説明する。
【0039】図1において、S/P変換器101は、一
系列の送信データ(情報信号)を複数系列(ここでは6
系列すなわち6サンプル)の送信データに変換する。I
FFT部102は、S/P変換器101からの複数系列
の送信データ、および、振幅が0の信号を用いて、IF
FT処理を行うことにより、第1OFDM信号を生成す
る。周波数シフト部103は、IFFT部102により
生成された第1OFDM信号に対して周波数シフト(周
波数変換)を施す。記憶部104は、周波数シフト部1
03により周波数シフトが施された第1OFDM信号
を、記憶して直流設定部105および加算部106に出
力する。
【0040】直流設定部105は、記憶部104に記憶
された第1OFDM信号のピーク電力を抑圧する直流信
号(ここでは第1抑圧信号)を加算部106に出力す
る。加算部106は、記憶部104に記憶された第1O
FDM信号と直流設定部105からの第1抑圧信号とを
加算することにより、新たなOFDM信号(ここでは第
2OFDM信号)を生成する。
【0041】周波数シフト部107は、加算部106に
より生成された第2OFDM信号に対して周波数シフト
(周波数変換)を施す。記憶部108は、周波数シフト
部107により周波数シフトが施された第2OFDM信
号を、記憶して直流設定部109および加算部110に
出力する。
【0042】直流設定部109は、記憶部108に記憶
された第2OFDM信号のピーク電力を抑圧する直流信
号(ここでは第2抑圧信号)を加算部110に出力す
る。加算部110は、記憶部108に記憶された第2O
FDM信号と直流設定部109からの第2抑圧信号とを
加算することにより、新たなOFDM信号(ここでは第
3OFDM信号)を生成する。
【0043】周波数シフト部111は、加算部110に
より生成された第3OFDM信号に対して周波数シフト
を施す。P/S変換器112は、周波数シフトが施され
た第3OFDM信号を一系列の送信信号に変換する。
【0044】次いで、上記構成を有するピーク電力抑圧
装置の動作について、図1および図2を参照して説明す
る。図2は、本発明の実施の形態1にかかるピーク電力
抑圧装置における周波数シフト部によりなされる周波数
シフトの様子を示す模式図である。
【0045】一系列の送信データ(情報信号)は、S/
P変換器101により、6系列(第1系列〜第6系列)
すなわち6サンプルの送信データに変換された後、IF
FT部102に出力される。IFFT部102では、S
/P変換器101からの6系列すなわち6サンプルの送
信データを用いたIFFT処理がなされることにより、
8系列すなわち8サンプルの第1OFDM信号が生成さ
れる。すなわち、S/P変換器101からの6系列の送
信データがそれぞれ系列固有のサブキャリアに重畳さ
れ、振幅が0の信号が第1ピーク抑圧キャリアおよび第
2ピーク抑圧キャリアに重畳された、8系列すなわち8
サンプルの第1OFDM信号が生成される。
【0046】具体的には、図2(a)を参照するに、第
1系列〜第6系列の送信データがそれぞれサブキャリア
(データキャリア)202〜サブキャリア(データキャ
リア)207に重畳され、振幅が0の信号が第1ピーク
抑圧キャリア208および第2ピーク抑圧キャリア20
1に重畳された、8系列の第1OFDM信号が生成され
る。第1ピーク抑圧キャリア208は周波数軸上の周波
数fAに配置され、第2ピーク抑圧キャリア201は周
波数軸上の周波数fBに配置されている。すなわち、第
1ピーク抑圧キャリア208の周波数はfAであり、第
2ピーク抑圧キャリアの周波数はfBである。
【0047】IFFT部102により生成された第1O
FDM信号は、周波数シフト部103により周波数シフ
トが施される。具体的には、図2(a)を参照するに、
第1ピーク抑圧キャリア208の周波数が0となるよう
に、第1OFDM信号に対して周波数シフトが施され
る。図2(a)に示すように、第1OFDM信号におけ
る第1ピーク抑圧キャリア208の周波数はfAである
ので、第1OFDM信号は−fAだけ周波数シフトが施
される。
【0048】ここで、周波数シフトとは、周波数シフト
対象となる信号(ここでは、第1OFDM信号)の各ス
ペクトルを周波数軸上において平行移動させることに相
当する。具体的には、周波数シフト対象となる信号をY
[Hz]だけ周波数シフトさせると、この信号における
X[Hz]の成分はX+Y[Hz]となる。Xは、この
信号におけるすべての信号帯域に当てはまる。例えば、
ある信号に対して100[Hz]の周波数シフトを施す
と、この信号における10[Hz]の成分は、110
[Hz]に移動し、この信号における−10[Hz]の成
分は、90[Hz]に移動する。
【0049】このような周波数シフトにより、図2
(b)に示すように、第1ピーク抑圧キャリア208の
周波数は0となり、第2ピーク抑圧キャリア201の周
波数はf B−fAとなる。周波数シフトが施された第1O
FDM信号は、記憶部104に記憶された後、直流設定
部105および加算部106に出力される。
【0050】直流設定部105では、記憶部104に記
憶された第1OFDM信号を用いて、この第1OFDM
信号のピーク電力を抑圧するための直流信号すなわち第
1抑圧信号が算出される。この第1抑圧信号とは、具体
的には、第1OFDM信号に加算されることにより、こ
の第1OFDM信号の実部と虚部との2乗和を最小にす
る信号である。この第1抑圧信号は、例えば、次に示す
2つの方法により算出可能である。
【0051】まず第1の方法について説明する。ここで
は、第1OFDM信号の1シンボルのサンプル数をNと
し、N点のサンプルをa0,a1...aN-1とする。求
めたい第1抑圧信号(DC値)をbとする。aおよびb
はともに複素数である。求めるべき第1抑圧信号は、M
AX(|a0−b|2,|a1−b|2....|aN-1
b|2)を最小にするようなbである。bの実部をbR
とし、bの虚部をbIとすると、|a0−b|2,|a1
−b|2...|aN-1−b|2は、それぞれ、bRとb
Iの2本の軸上に面として表される(3次元グラフにな
る)。N個の面における一番大きいところをなぞる面が
MAX(|a0−b|2,|a1−b|2...|aN-1
b|2)である。よって、この面の最低点を見つけれ
ば、最適なbを求めることができる。具体的には、bR
とbIをパラメータとすれば、最適な第1抑圧信号bを
求めることができる。ただし、MAXという非線形演算
が入るので、最適な第1抑圧信号bを解析的に求めるこ
とはできない。
【0052】次に、第2の方法について説明する。上述
した第1の方法を用いた場合には、パラメータ(bRと
bI)の決め方によって、第1抑圧信号の精度および第
1抑圧信号の演算量とがトレードオフの関係となる。し
たがって、第1抑圧信号をより簡単に求めることが望ま
れる。
【0053】そこで、まず、全てのサンプル点を複素平
面上にベクトル表示させる。次に、これら全ての点が含
まれる最小の円(ここでは便宜的に「最小円」とする)
を求める。この最小の円の中心と上記複素平面の中心と
の差(ベクトル)が、bである。
【0054】すべてのベクトル(具体的には、すべての
サンプル点と原点とを結ぶ線)のうち、相互の距離が最
も離れた2つのベクトルの組(ここではAおよびBとす
る)を探すと、AとBとを結ぶ線における中点を中心と
し、かつ、AおよびBを円周上に含む円(ここでは便宜
的に「基準円」とする)よりも小さな最小円は存在しな
いことは明白である。この基準円内にすべてのサンプル
点が含まれていれば、この基準円の中心と上記複素平面
の中心との差(ベクトル)が最適なbとなる。
【0055】この第2の方法では、すべての基準円内
に、必ずしも全てのサンプル点が含まれるとは限らない
が、この基準円より小さい円と上記複素平面の中心との
差は解になり得ない。これにより、上述した第1の方法
で説明したbRおよびbIの探索範囲を狭めることがで
きる。この後、上述した第1の方法を用いることによ
り、最適な第1抑圧信号を求めることができる。以上、
第1抑圧信号の算出方法について説明した。
【0056】直流設定部105により算出された第1抑
圧信号は、加算部106において、記憶部104からの
第1OFDM信号と加算される。これにより、ピーク電
力が抑圧された第2OFDM信号が生成される。すなわ
ち、記憶部104からの第1OFDM信号に、第1抑圧
信号に対応する直流成分が加算される。
【0057】加算部106により生成された第2OFD
M信号は、周波数シフト部107により周波数シフトが
施される。具体的には、第2ピーク抑圧キャリア201
の周波数が0となるように、第2OFDM信号に対して
周波数シフトが施される。図2(b)に示すように、第
2OFDM信号における第2ピーク抑圧キャリア201
の周波数はfB−fAであるので、第2OFDM信号はf
A−fBだけ周波数シフトが施される。この周波数シフト
により、図2(c)に示すように、第2ピーク抑圧キャ
リア201の周波数は0となり、第1ピーク抑圧キャリ
ア208の周波数はfA+fBとなる。周波数シフトが施
された第2OFDM信号は、記憶部108に記憶された
後、直流設定部109および加算部110に出力され
る。
【0058】直流設定部109では、記憶部108に記
憶された第2OFDM信号を用いて、この第2OFDM
信号のピーク電力を抑圧するための直流信号すなわち第
2抑圧信号が算出される。この第2抑圧信号とは、具体
的には、第2OFDM信号に加算されることにより、こ
の第2OFDM信号の実部と虚部との2乗和を最小にす
る信号である。この第2抑圧信号の算出は、上述した直
流設定部105により用いられるものと同様の方法を用
いて実行される。
【0059】直流設定部109により算出された第2抑
圧信号は、加算部110において、記憶部108からの
第2OFDM信号と加算される。これにより、ピーク電
力が抑圧された第3OFDM信号が生成される。すなわ
ち、記憶部108からの第2OFDM信号に、第2抑圧
信号に対応する直流成分が加算される。
【0060】加算部110により生成された第3OFD
M信号は、周波数シフト部111により周波数シフトが
施される。具体的には、第1ピーク抑圧キャリア208
の周波数がfAとなり、第2ピーク抑圧キャリア201
の周波数がfBとなるように、第3OFDM信号に対し
て周波数シフトが施される。図2(c)に示すように、
第1ピーク抑圧キャリア208の周波数はfA+fBであ
り、第2ピーク抑圧キャリア201の周波数は0である
ので、第3OFDM信号は−fBだけ周波数シフトが施
される。この周波数シフトにより、図2(a)に示すよ
うに、第1ピーク抑圧キャリア208の周波数は、fA
すなわち第1OFDM信号における第1ピーク抑圧キャ
リア208と同一の周波数となり、第2ピーク抑圧キャ
リア201の周波数は、fBすなわち第1OFDM信号
における第2ピーク抑圧キャリア201と同一の周波数
となる。
【0061】ここで、周波数シフト部111により周波
数シフトが施された第3OFDM信号について考察す
る。記憶部104に記憶された第1OFDM信号に対し
て加算部106により加算された第1抑圧信号は、第2
OFDM信号がfA−fBだけ周波数シフトされ第3OF
DM信号が−fBだけ周波数シフトされる処理がなされ
ることにより、周波数シフトが施された第3OFDM信
号における第1ピーク抑圧キャリア208に重畳されて
いる信号と実質的に同一となる。同様に、記憶部108
に記憶された第2OFDM信号に対して加算部110に
より加算された第2抑圧信号は、第3OFDM信号が−
Bだけ周波数シフトされる処理がなされることによ
り、周波数シフトが施された第3OFDM信号における
第2ピーク抑圧キャリア201に重畳されている信号と
実質的に同一となる。
【0062】この周波数シフトが施された第3OFDM
信号における第1ピーク抑圧キャリア208および第2
ピーク抑圧キャリア201に重畳されている信号は、従
来方式では、上述したような膨大な演算量を必要とする
繰り返し演算により算出されている。ところが、本実施
の形態では、ピーク抑圧キャリアの周波数が0となるよ
うにOFDM信号に対して周波数シフトを施すことによ
り、この周波数シフトが施されたOFDM信号のピーク
電力を抑圧する抑圧信号として、単に直流信号を算出す
ればよい。この後、算出された直流信号を上記周波数シ
フトが施されたOFDM信号に加算した後、上記直流信
号が加算されたOFDM信号に対して、上記ピーク抑圧
キャリアの周波数を元に戻すような周波数シフトを施し
ている。この結果、膨大な演算量を必要とする繰り返し
処理を行うことなく、上記ピーク抑圧キャリアに重畳す
べき信号を算出して、ピーク電力が確実に抑圧されたO
FDM信号を生成することができる。
【0063】再度図1を参照するに、周波数シフト部1
11により周波数シフトが施された第3OFDM信号
は、P/S変換器112により、8系列の信号から一系
列の信号に変換される。これにより、ピーク電力が抑圧
された送信信号が生成される。
【0064】なお、本実施の形態では、第1ピーク抑圧
キャリアおよび第2ピーク抑圧キャリアとして、それぞ
れサブキャリア208およびサブキャリア201を用い
た場合を例にとり説明したが、第1ピーク抑圧キャリア
および第2ピーク抑圧キャリアとしては、全サブキャリ
アのうち任意のサブキャリアを用いることが可能であ
る。この場合には、まず、第1ピーク抑圧キャリアおよ
び第2ピーク抑圧キャリアに振幅が0の信号を重畳し、
第1ピーク抑圧キャリアおよび第2ピーク抑圧キャリア
を除くサブキャリアに情報信号を重畳して、OFDM信
号を生成する。次に、生成されたOFDM信号に対し
て、第1ピーク抑圧キャリア(第2ピーク抑圧信号)の
周波数が0となるような周波数シフトを施した後、周波
数シフト後のOFDM信号にピーク抑圧信号(直流信
号)を加算する。この後、ピーク抑圧信号が加算された
OFDM信号に対して、第1ピーク抑圧キャリア(第2
ピーク抑圧キャリア)の周波数を元に戻すような周波数
シフトを施すことにより、ピーク電力が抑圧された新た
なOFDM信号を生成することができる。
【0065】また、本実施の形態では、ピーク抑圧キャ
リアとして第1ピーク抑圧キャリアおよび第2ピーク抑
圧キャリアの2つのサブキャリアを用いた場合を例にと
り説明したが、ピーク抑圧キャリアの数に限定はない。
この場合には、各ピーク抑圧キャリアについて、OFD
M信号に対する周波数シフトおよびピーク抑圧信号(直
流信号)の加算を行えばよい。
【0066】以上のように、本実施の形態では、まず、
ピーク抑圧キャリア以外のサブキャリアに情報信号を重
畳したOFDM信号を生成し、生成されたOFDM信号
に対して、ピーク抑圧キャリアの周波数を0とするよう
に周波数シフトを施す。次に、周波数シフトが施された
OFDM信号に対して、直流信号であるピーク抑圧信号
を加算する。この後、ピーク抑圧信号が加算されたOF
DM信号に対して、ピーク抑圧キャリアの周波数を元に
戻すように周波数シフトを施すことにより、ピーク電力
が抑圧されたOFDM信号を生成することができる。
【0067】このように、本実施の形態によれば、ピー
ク抑圧キャリアの周波数が0となるような周波数シフト
が施されたOFDM信号に対して、直流信号のピーク抑
圧信号を加算した後、ピーク抑圧信号が加算されたOF
DM信号に対して、ピーク抑圧キャリアの周波数を元に
戻すような周波数シフトを施して、ピーク電力が抑圧さ
れたOFDM信号を生成している。この結果、加算され
た直流信号は、生成されたOFDM信号においては、ピ
ーク抑圧キャリアと略同一の周波数を有し、かつ、所定
の大きさを有する交流信号(正弦波)に変換されてい
る。
【0068】従来方式では、ピーク抑圧信号として、交
流信号(正弦波)を算出しているので、膨大な記憶容量
または膨大な演算量が必要とされていたが、本実施の形
態では、生成されたOFDM信号に対して周波数シフト
を施すことにより、ピーク抑圧信号として、直流信号を
算出しているので、膨大な記憶容量および膨大な演算量
を必要としない。加えて、本実施の形態では、全サブキ
ャリアの中からピーク抑圧キャリアが固定的に設定され
ていない場合、すなわち、全サブキャリアの中から適宜
ピーク抑圧キャリアを選択する場合にも、演算量をほと
んど増加させることがない。以上のように、本実施の形
態によれば、記憶容量および演算量を抑えつつ、OFD
M信号のピーク電力を抑圧することができる。
【0069】(実施の形態2)本実施の形態では、実施
の形態1において、演算量を削減する場合について、図
3を参照して説明する。図3は、本発明の実施の形態2
にかかるピーク電力抑圧装置の構成を示すブロック図で
ある。なお、図3における実施の形態1(図1)と同様
の構成については、図1におけるものと同一の符号を付
して、詳しい説明を省略する。本実施の形態でも、実施
の形態1と同様に、総サブキャリア数を6とし、ピーク
抑圧キャリアの数を2(第1ピーク抑圧キャリア208
と第2ピーク抑圧キャリア201の2つ;図2(a)参
照)とした場合について説明する。
【0070】図3に示すように、本実施の形態にかかる
ピーク電力抑圧装置は、実施の形態1にかかるピーク電
力抑圧装置において、並び替え部301を付加し、周波
数シフト部103を除去し、IFFT部102に代えて
IFFT部302を用いた構成を有する。
【0071】並び替え部301は、S/P変換器101
からの第1系列〜第6系列の送信データ、および、振幅
が0の信号を、並び替えた後、IFFT部302に出力
する。並び替え部301によりなされる並び替えの詳細
について、さらに図4を参照して説明する。図4は、本
発明の実施の形態2にかかるピーク電力抑圧装置におけ
るサブキャリアの配置の様子を示す模式図である。
【0072】まず、図2(a)を参照するに、実施の形
態1と同様に、第1ピーク抑圧キャリア208の周波数
はfAであり、第2ピーク抑圧キャリア201の周波数
はfBである。
【0073】本実施の形態では、OFDM信号を生成す
る際には、実施の形態1で第1ピーク抑圧キャリア20
8に重畳されていた振幅が0の信号を、第1ピーク抑圧
キャリア208に代えて周波数が0のサブキャリアに重
畳する。具体的には、図2(a)および図4を参照する
に、IFFT部302は、実施の形態1で第1ピークキ
ャリア208に重畳されていた振幅が0の信号を、周波
数が0のサブキャリア408に重畳し、実施の形態1で
サブキャリア202〜サブキャリア207に重畳されて
いた第1系列〜第6系列の送信データを、それぞれ、サ
ブキャリア402〜サブキャリア407に重畳し、実施
の形態1で第2ピーク抑圧キャリア201に重畳されて
いた振幅が0の信号を、サブキャリア401に重畳す
る。このようにIFFT部302がOFDM信号を生成
できるように、並び替え部301は、振幅が0の信号お
よび第1系列〜第6系列の送信データを、並び替えた
後、IFFT部302に出力する。なお、仮にこの並び
替え部301を設けない場合には、IFFT部302
は、実施の形態1(図2(a)参照)と同様に、振幅が
0の信号をサブキャリア208およびサブキャリア20
1に重畳し、第1系列〜第6系列の送信データをそれぞ
れサブキャリア202〜サブキャリア207に重畳し
て、OFDM信号を生成することになる。
【0074】ここで、図4と図2(b)とを比較する
と、図2(b)におけるサブキャリア208(サブキャ
リア201)の周波数は、図4におけるサブキャリア4
08(サブキャリア401)の周波数と同一であり、図
2(b)におけるサブキャリア202〜サブキャリア2
07の周波数は、それぞれ、図4におけるサブキャリア
402〜サブキャリア407の周波数と同一である。加
えて、図2(b)におけるサブキャリア202〜サブキ
ャリア206に重畳される情報信号は、それぞれ、図4
におけるサブキャリア402〜サブキャリア407に重
畳される情報信号と同一であり、図2(b)におけるサ
ブキャリア208(サブキャリア201)に重畳される
信号と、図4におけるサブキャリア408(サブキャリ
ア401)に重畳される信号と同一である。したがっ
て、IFFT部302により生成されたOFDM信号
は、実施の形態1における周波数シフト部103により
周波数シフトが施された第1OFDM信号と等価とな
る。
【0075】この結果、本実施の形態では、実施の形態
1でなされていた周波数シフトを行うことなく、IFF
T部302において、実施の形態1における周波数シフ
ト部103により周波数シフトされた第1OFDM信号
を得ることができる。すなわち、本実施の形態では、実
施の形態1に比べて、1回分の周波数シフトを削減しつ
つ、周波数シフトされた第1OFDM信号を得ることが
できる。このようにしてIFFT部302により生成さ
れたOFDM信号は、記憶部104に記憶された後、実
施の形態1で説明したものと同様の処理がなされる。
【0076】以上のように、本実施の形態では、まず、
ピーク抑圧キャリアに重畳される振幅が0の信号を、こ
のピーク抑圧キャリアに代えて周波数が0のサブキャリ
アに重畳して、OFDM信号を生成する。次に、生成さ
れたOFDM信号に対して直流信号を加算した後、直流
信号が加算されたOFDM信号に対して、振幅が0の信
号が重畳されたサブキャリアの周波数がピーク抑圧キャ
リアの周波数となるように、周波数シフトを施してい
る。これにより、実施の形態1で説明したIFFT処理
および周波数シフトを行って得られるOFDM信号を、
周波数シフトを用いることなく生成することができる。
したがって、本実施の形態によれば、実施の形態1に比
べて、さらに演算量を抑えることができる。
【0077】(実施の形態3)本実施の形態では、実施
の形態1において、回線品質すなわち受信側装置におけ
る受信品質に応じて、全サブキャリアの中からピーク抑
圧キャリアを選択する場合について、図6を参照して説
明する。図6は(a)は、本発明の実施の形態1にかか
るピーク電力抑圧装置におけるサブキャリアの配置の一
例を示す模式図である。図6(b)は、本発明の実施の
形態3にかかるピーク電力抑圧装置におけるサブキャリ
アの配置の第1例を示す模式図である。図6(c)は、
本発明の実施の形態3にかかるピーク電力抑圧装置にお
けるサブキャリアの配置の第2例を示す模式図である。
【0078】上記実施の形態1では、図6(a)に示す
ように、ピーク電力抑圧装置により生成された送信信号
を受信する受信側装置における受信品質とは無関係に、
全サブキャリアのうちのいずれかのキャリア(ここでは
サブキャリア601およびサブキャリア608)を、ピ
ーク抑圧信号を重畳するためのピーク抑圧キャリアとし
て用い、全サブキャリアのうちピーク抑圧キャリア以外
のサブキャリア(ここではサブキャリア602〜サブキ
ャリア607)を送信データを重畳するためのデータキ
ャリアとして用いている。
【0079】ここで、実施の形態1にかかるピーク電力
抑圧装置により生成された送信信号を受信する受信側装
置では、実際には、サブキャリアに重畳された信号につ
いての品質(以下単に「サブキャリアの品質」とい
う。)は、サブキャリア毎に異なっている。具体的に
は、例えば、図6(b)に示すように、受信側装置にお
いて、サブキャリア601〜サブキャリア603および
サブキャリア606〜サブキャリア608の品質が良好
となり、サブキャリア604およびサブキャリア605
の品質が劣化する場合がある。また、図6(c)に示す
ように、受信側装置において、サブキャリア601、サ
ブキャリア603〜サブキャリア605、サブキャリア
607およびサブキャリア608の品質が良好となり、
サブキャリア602およびサブキャリア606の品質が
劣化する場合がある。
【0080】このような場合に、図6(a)と同様に、
サブキャリア601およびサブキャリア608をピーク
抑圧キャリアとして用いると、送信データ(情報信号)
についての伝送効率が低下する。具体的には、図6
(b)の場合(図6(c)の場合)には、受信側装置に
おいては、サブキャリア601およびサブキャリア60
8に重畳されたピーク抑圧信号の受信品質は良好となる
が、サブキャリア604およびサブキャリア605(サ
ブキャリア602およびサブキャリア606)に重畳さ
れた送信データの受信品質は劣化する。ここで、ピーク
抑圧信号は、OFDM信号のピーク電力を抑圧するため
に用いられる信号であり、受信側装置においては復調さ
れない無効な信号である。よって、無効な信号の受信品
質が良好であるにもかかわらず有効な信号(送信デー
タ)の品質が劣化するので、送信データについての伝送
効率が低下する。
【0081】そこで、このような送信データについての
伝送効率の低下を防止するために、本実施の形態では、
受信側装置における品質の悪いサブキャリアを、ピーク
抑圧キャリアとして用い、受信側装置における品質の良
好なサブキャリアを、データキャリアとして用いる。す
なわち、本実施の形態では、回線品質に応じて、全サブ
キャリアの中からピーク抑圧キャリアを選択する。これ
により、OFDM信号のピーク電力を抑圧しつつ、有効
な信号の受信側装置における品質を向上させることがで
きる。
【0082】次に、本実施の形態にかかるピーク電力抑
圧装置の具体的な構成について、図5を参照して説明す
る。図5は、本発明の実施の形態3にかかるピーク電力
抑圧装置の構成を示すブロック図である。なお、図5に
おける実施の形態1(図1)と同様の構成については、
図1におけるものと同一の符号を付して、詳しい説明を
省略する。
【0083】本実施の形態にかかるピーク電力抑圧装置
は、実施の形態1にかかるピーク電力抑圧装置におい
て、FFT部501、品質抽出部502、割り当て部5
03および加算部506を付加し、周波数シフト部10
3、周波数シフト部107および周波数シフト部111
に代えて、それぞれ、周波数シフト部505、周波数シ
フト部507および周波数シフト部504を設けた構成
を有する。
【0084】なお、本実施の形態にかかるピーク電力抑
圧装置と通信を行う受信側装置は、まず、本実施の形態
にかかるピーク電力抑圧装置により生成された送信信号
を受信し、受信された信号に対してFFT(フーリエ変
換)処理を行って、各サブキャリアに重畳された信号を
抽出する。次に、この受信側装置は、抽出された信号を
用いて、各サブキャリアの品質を検出する。この後、こ
の受信側装置は、検出の結果を用いて各サブキャリアの
品質を示す品質情報を生成し、この品質情報を所定サブ
キャリアに重畳して本実施の形態にかかるピーク電力抑
圧装置に対して送信する。以下、受信側装置が、品質情
報をOFDM方式の通信により本実施の形態にかかるピ
ーク電力抑圧装置に対して送信する場合について説明す
るが、受信側装置が、品質情報をOFDM方式以外の通
信(例えば、TDMA方式やCDMA方式等の通信)に
より本実施の形態にかかるピーク電力抑圧装置に対して
送信しても、同様な効果が得られる。
【0085】FFT部501は、受信側装置により送信
された送信信号についての受信信号に対して、FFT
(フーリエ変換)処理を行うことにより、各サブキャリ
アに重畳された信号を抽出する。これにより、上記所定
サブキャリアに重畳された品質情報が抽出される。抽出
された品質情報は品質抽出部502に出力される。
【0086】品質抽出部502は、品質情報を用いて、
全サブキャリアの中から品質が良好でないサブキャリア
(本実施の形態では2つのサブキャリア)を認識し、こ
れらのサブキャリアをそれぞれ第1ピーク抑圧キャリア
および第2ピーク抑圧キャリアに設定する。この後、品
質抽出部502は、設定された第1ピーク抑圧キャリア
の周波数(fA)を、割り当て部503、周波数シフト
部505および加算部506に出力し、第2ピーク抑圧
キャリアの周波数(fB)を、割り当て部503、加算
部506、周波数シフト部504に出力する。
【0087】割り当て部503は、品質抽出部502か
らの第1ピーク抑圧キャリアおよび第2ピーク抑圧キャ
リアの周波数を用いて、振幅が0の信号および第1系列
〜第6系列の送信データを、並び替えた後、IFFT部
102に出力する。具体的には、割り当て部503は、
IFFT部102により、周波数がfAであるサブキャ
リア(すなわち第1ピーク抑圧キャリア)および周波数
がfBであるサブキャリア(すなわち第2ピーク抑圧キ
ャリア)に、振幅が0の信号が重畳されるように、振幅
が0の信号および第1系列〜第6系列の送信データを、
並び替えた後、IFFT部102に出力する。
【0088】周波数シフト部505は、以下の点を除い
て、実施の形態1における周波数シフト部103と同様
の構成を有する。すなわち、周波数シフト部505は、
品質抽出部502からの第1ピーク抑圧キャリアの周波
数(fA)だけ、第1OFDM信号に対して周波数シフ
トを施す。
【0089】加算部506は、品質抽出部502からの
第1ピーク抑圧キャリアの周波数(fA)から第2ピー
ク抑圧キャリアの周波数(fB)を減算し、減算結果
(fA−fB)を周波数シフト部507に出力する。
【0090】周波数シフト部507は、以下の点を除い
て、実施の形態1における周波数シフト部107と同様
の構成を有する。すなわち、周波数シフト部507は、
加算部506からの周波数(fA−fB)だけ、第2OF
DM信号に対して周波数シフトを施す。
【0091】周波数シフト部504は、以下の点を除い
て、実施の形態1における周波数シフト部111と同様
の構成を有する。すなわち、周波数シフト部504は、
品質抽出部502からの第2ピーク抑圧キャリアの周波
数(fB)だけ、第3OFDM信号に対して周波数シフ
トを施す。
【0092】以上、受信側装置が各サブキャリアの品質
を示す品質情報を、本実施の形態にかかるピーク電力抑
圧装置に対して送信し、このピーク電力抑圧装置がこの
品質情報を用いてピーク抑圧キャリアを選択する場合に
ついて説明したが、受信側装置が、各サブキャリアの品
質を用いてピーク抑圧キャリアを選択して、選択結果を
本実施の形態にかかるピーク電力抑圧装置に対して送信
し、このピーク電力抑圧装置が、受信側装置の選択結果
に従ってピーク抑圧キャリアを選択するようにしても、
同様の効果が得られる。
【0093】以上のように、本実施の形態では、回線品
質すなわち各サブキャリアの品質に応じて、全サブキャ
リアの中からピーク抑圧キャリアを選択するので、送信
データについての伝送効率を向上させることができる。
【0094】(実施の形態4)本実施の形態では、実施
の形態1から実施の形態3において、OFDM信号のピ
ーク電力を抑圧するためのピーク抑圧信号をさらに容易
に算出する場合について説明する。
【0095】実施の形態1から実施の形態3では、OF
DM信号のピーク電力を抑圧するためのピーク抑圧信号
として、このOFDM信号の実部と虚部との2乗和を最
小にするような値(すなわち最適なピーク抑圧信号)を
用いている。これにより、このOFDM信号のピーク電
力は確実に抑圧される。ところが、必要となる演算量を
削減するために、ピーク抑圧信号をさらに容易に算出す
ることが好ましい。
【0096】そこで、本実施の形態では、ピーク抑圧信
号として、OFDM信号の実部および虚部のそれぞれの
ピークを小さくするような値(すなわち準最適なピーク
抑圧信号)を用いる。この場合には、OFDM信号に加
算された際に、このOFDM信号の実部および虚部のそ
れぞれにおける最大値と最小値の絶対値とが等しくなる
ような値を、準最適なピーク抑圧信号として用いればよ
い。
【0097】準最適なピーク抑圧信号の具体的な算出方
法について、図7を参照して説明する。図7(a)は、
本発明の実施の形態4にかかるピーク電力抑圧装置にお
けるOFDM信号の実部の波形の様子を示す模式図であ
る。図7(b)は、本発明の実施の形態4にかかるピー
ク電力抑圧装置における準最適なピーク抑圧信号が加算
されたOFDM信号の実部の波形の様子を示す模式図で
ある。
【0098】ここでは、記憶部104(図1参照)に記
憶された第1OFDM信号の実部が、図7(a)に示す
波形を有する場合を例にとり説明する。図7(a)に示
すように、第1OFDM信号の実部の各サンプル点の振
幅は、1、−2、4、2、−1、2、0、−2となって
いる。この第1OFDM信号の実部におけるピークは、
4となっている。
【0099】まず、最大値と符号を含めた最小値を検出
する。ここでは、最大値は4であり、最小値は−2とな
る。次に、最大値と最小値との和に(−1/2)を乗算
して得られる値が、ピーク抑圧信号の実部の値となる。
ここでは、ピーク抑圧信号の実部は(4−2)×(−1
/2)=−1となる。
【0100】このように算出されたピーク抑圧信号の実
部を図7(a)に示す第1OFDM信号の実部に加算す
ることにより、図7(b)に示すような第2OFDM信
号の実部が得られる。図7(b)に示すように、第2O
FDM信号の実部におけるピークは、4から3に抑圧さ
れている。以上、ピーク抑圧信号の具体的な算出方法に
ついて、実部のみに着目して説明したが、虚部について
も実部と同様に算出される。
【0101】次に、以上のような準最適なピーク抑圧信
号を算出するための直流設定部の構成について、図8を
参照して説明する。図8は、本発明の実施の形態4にか
かるピーク電力抑圧装置における直流設定部の構成を示
すブロック図である。なお、上記実施の形態における直
流設定部105および直流設定部109(図1参照)
は、この図8に示す構成により実現可能である。ここで
は、一例として、直流設定部105に着目するが、以下
の説明は、直流設定部109にも同様に適用可能であ
る。
【0102】図8において、記憶部104(図1参照)
に記憶された第1OFDM信号の実部(虚部)は、最大
値検出部801および最小値検出部802(最大値検出
部805および最小値検出部806)に出力される。
【0103】最大値検出部801(最小値検出部80
2)は、第1OFDM信号の実部における最大値(最小
値)を検出して加算部803に出力する。加算部803
は、第1OFDM信号の実部における最大値と最小値と
を加算し、加算結果を乗算部804に出力する。乗算部
804は、加算部803における加算結果に対して(−
1/2)を乗算し、乗算結果をピーク抑圧信号の実部と
して設定する。このピーク抑圧信号(直流信号)の実部
は、直流設定部105(図1参照)により、第1OFD
M信号の実部に加算される。
【0104】最大値検出部805(最小値検出部80
6)は、第1OFDM信号の虚部における最大値(最小
値)を検出して加算部807に出力する。加算部807
は、第1OFDM信号の虚部における最大値と最小値と
を加算し、加算結果を乗算部808に出力する。乗算部
808は、加算部807における加算結果に対して(−
1/2)を乗算し、乗算結果をピーク抑圧信号の虚部と
して設定する。このピーク抑圧信号(直流信号)の虚部
は、直流設定部105(図1参照)により、第1OFD
M信号の虚部に加算される。
【0105】以上のように、本実施の形態では、OFD
M信号に加算されるピーク抑圧信号として、このOFD
M信号の最大値と最小値の絶対値とが等しくなるような
値を、実部および虚部のそれぞれについて算出して用い
ている。これにより、実施の形態1〜実施の形態3に比
べて、さらに容易にピーク抑圧信号を算出することがで
きる。このようなピーク抑圧信号の算出は、ピーク抑圧
キャリアの周波数が0となるようにOFDM信号に対し
て周波数シフトを施していることにより実現可能となっ
ている。すなわち、ピーク抑圧信号として直流信号を用
いることができるので、準最適なピーク抑圧信号を容易
に算出できる。逆に、ピーク抑圧信号として直流信号以
外の信号を用いる場合には、準最適なピーク抑圧信号を
容易に算出することは困難である。
【0106】実施の形態1〜実施の形態4では、最も効
果的かつ簡単にマルチキャリア信号のピーク電力を抑圧
することができるという点に基づいて、マルチキャリア
変調方式の通信の一例としてOFDM方式の通信を用い
た場合について説明した。本発明は、OFDM方式以外
のマルチキャリア変調方式の通信にも適用可能なもので
ある。例えば、複数の周波数帯域(キャリア)を用いる
W-CDMA方式の通信にも本発明を適用することが可
能である。W−CDMA方式の通信では、通常、情報信
号を複数の周波数帯域のうちのいずれかに拡散させる。
このW-CDMA方式の通信に本発明を適用する場合に
は、複数の周波数帯域(キャリア)のいずれかをピーク
抑圧キャリアとして用い、残りの周波数帯域(キャリ
ア)をデータキャリアとして用いればよい。ピーク抑圧
キャリアにピーク抑圧信号を重畳し、データキャリアに
送信データを重畳し、各キャリアに重畳された信号を加
算することにより、ピーク電力が抑圧されたマルチキャ
リア信号を生成することができる。
【0107】上述した実施の形態1〜実施の形態4にか
かるピーク電力抑圧装置は、ディジタル移動体通信シス
テムにおける通信端末装置や基地局装置に搭載すること
が可能なものである。上記ピーク電力抑圧装置を搭載し
た通信端末装置や基地局装置は、記憶容量および演算量
を抑えつつマルチキャリア信号のピーク電力を抑圧する
ことができる。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
全サブキャリアのうち所定のサブキャリアに振幅が零の
信号を重畳して生成されたOFDM信号に対して、この
OFDM信号における上記所定サブキャリアの周波数を
零とするように周波数シフトを施し、周波数シフトされ
たOFDM信号に、このOFDM信号のピーク電力を抑
圧するための直流信号を加算するので、記憶容量および
演算量を抑えつつOFDM信号のピーク電力を抑圧する
ピーク電力抑圧装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるピーク電力抑圧
装置の構成を示すブロック図
【図2】(a)本発明の実施の形態1にかかるピーク電
力抑圧装置により生成される第1OFDM信号における
サブキャリアの様子を示す模式図 (b)本発明の実施の形態1にかかるピーク電力抑圧装
置により周波数シフトされた第1OFDM信号における
サブキャリアの様子を示す模式図 (c)本発明の実施の形態1にかかるピーク電力抑圧装
置により周波数シフトされた第2OFDM信号における
サブキャリアの様子を示す模式図
【図3】本発明の実施の形態2にかかるピーク電力抑圧
装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態2にかかるピーク電力抑圧
装置におけるサブキャリアの配置の様子を示す模式図
【図5】本発明の実施の形態3にかかるピーク電力抑圧
装置の構成を示すブロック図
【図6】(a)本発明の実施の形態1にかかるピーク電
力抑圧装置におけるサブキャリアの配置の一例を示す模
式図 (b)本発明の実施の形態3にかかるピーク電力抑圧装
置におけるサブキャリアの配置の第1例を示す模式図 (c)本発明の実施の形態3にかかるピーク電力抑圧装
置におけるサブキャリアの配置の第2例を示す模式図
【図7】(a)本発明の実施の形態4にかかるピーク電
力抑圧装置におけるOFDM信号の実部の波形の様子を
示す模式図 (b)本発明の実施の形態4にかかるピーク電力抑圧装
置における準最適なピーク抑圧信号が加算されたOFD
M信号の実部の波形の様子を示す模式図
【図8】本発明の実施の形態4にかかるピーク電力抑圧
装置における直流設定部の構成を示すブロック図
【図9】従来のピーク電力抑圧装置の構成(第1例)を
示すブロック図
【図10】従来のピーク電力抑圧装置の構成(第2例)
を示すブロック図
【符号の説明】
102 IFFT部 103,107,111,504,505,507 周
波数シフト部 104,108 記憶部 105,109 直流設定部 106,110,506 加算部 501 FFT部 502 品質抽出部 503 割り当て部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−275044(JP,A) 特開 平11−205276(JP,A) 高田竜彦、牟田修、赤岩芳彦,マルチ キャリア伝送におけるパリティキャリア を用いたピーク電力抑圧方式,電子情報 通信学会技術研究報告,日本,社団法人 電子情報通信学会,1999年11月26日,V ol.99 No.4,pp.21−26 須増淳、上豊樹、上杉充、加藤修、本 間光一,OFDMにおけるピーク抑圧方 法,2000年電子情報通信学会総合大会講 演論文集,日本,社団法人電子情報通信 学会,2000年 3月 7日,通信1, p.403 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 11/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全サブキャリアのうち所定サブキャリア
    に振幅が零の信号を重畳し、前記所定サブキャリア以外
    のサブキャリアに情報信号を重畳して、OFDM信号を
    生成する逆フーリエ変換手段と、生成されたOFDM信
    号に対して、前記所定サブキャリアの周波数が零となる
    ように周波数シフトを行う第1周波数シフト手段と、生
    成されたOFDM信号のピーク電力を抑圧する直流信号
    を前記OFDM信号に加算する加算手段と、前記直流信
    号が加算されたOFDM信号に対して、前記所定サブキ
    ャリアの周波数を元に戻すように周波数シフトを行うこ
    とにより新たなOFDM信号を生成する第2周波数シフ
    ト手段と、を具備することを特徴とするピーク電力抑圧
    装置。
  2. 【請求項2】 第2周波数シフト手段により生成された
    OFDM信号を受信する受信側装置における受信品質を
    検出する検出手段を具備し、逆フーリエ変換手段は、全
    サブキャリアの中から前記受信品質に応じて選択したサ
    ブキャリアを所定サブキャリアとして用いることを特徴
    とする請求項1に記載のピーク電力抑圧装置。
  3. 【請求項3】 加算手段は、生成されたOFDM信号の
    実部と虚部との2乗和を最小にする直流信号を算出する
    算出手段を具備し、算出された直流信号を前記OFDM
    信号に加算することを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載のピーク電力抑圧装置。
  4. 【請求項4】 加算手段は、生成されたOFDM信号の
    実部における最大値と最小値の絶対値とを等しくする第
    1直流信号を算出し、生成されたOFDM信号の虚部に
    おける最大値と最小値の絶対値とを等しくする第2直流
    信号を算出する算出手段を具備し、算出された第1直流
    信号を前記OFDM信号の実部に加算し、算出された第
    2直流信号を前記OFDM信号の虚部に加算することを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載のピーク電力
    抑圧装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    のピーク電力抑圧装置を備えたことを特徴とする通信端
    末装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    のピーク電力抑圧装置を備えたことを特徴とする基地局
    装置。
  7. 【請求項7】 全サブキャリアのうち所定サブキャリア
    に振幅が零の信号を重畳し、前記所定サブキャリア以外
    のサブキャリアに情報信号を重畳して、OFDM信号を
    生成する逆フーリエ変換工程と、生成されたOFDM信
    号に対して、前記所定サブキャリアの周波数が零となる
    ように周波数シフトを行う第1周波数シフト工程と、生
    成されたOFDM信号のピーク電力を抑圧する直流信号
    を前記OFDM信号に加算する加算工程と、前記直流信
    号が加算されたOFDM信号に対して、前記所定サブキ
    ャリアの周波数を元に戻すように周波数シフトを行うこ
    とにより新たなOFDM信号を生成する第2周波数シフ
    ト工程と、を具備することを特徴とするピーク電力抑圧
    方法。
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