JP4439155B2 - 多重搬送波通信システムにおける同一チャンネルの干渉除去方法 - Google Patents
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Description
本発明は、干渉信号除去方法と、その方法を用いた受信器、および、かかる受信器を備えたデジタル多重搬送波通信システムに関する。特に、デジタル移動無線通信において他の隣接する通話範囲からの、あるいはデジタル・ワイヤレス通信またはデジタル放送システムにおいて他の隣接した送信器からの、同一チャンネルまたは同種の干渉信号による送信特性劣化を補償する、干渉信号除去方法と、かかる干渉信号除去方法を用いた受信器および通信システムに関する。
【0002】
干渉除去のためのレプリカ発生器を用いた数種類のタイプの受信器が、既に提案されている。これらの受信器は、所望信号および干渉信号の送信シンボル候補および、これらの2つの信号に対応した送信チャンネル・パラメータを用いることにより、レプリカを生成する。次に受信器は、受信信号からこれらのレプリカ信号を減算して誤り信号を得る。そして、この誤り信号の二乗値に−1を乗算し、結果の信号を、シンボル間干渉条件における所望信号およびチャンネル間干渉信号用の最尤系列推定(MLSE)メトリックとして用いる。
【0003】
例えば、W.ヴァン エッテン(W. Van Etten)氏は、最尤系列推定器としてヴィテルビ・アルゴリズムを用いた受信器を提案している(W. Van Etten「多重チャンネル送信システム用最尤受信器(Maximum Likelihood Receiver for Multiple Channel Transmission System)」(IEEE Trans. On Comm. February 1976))。しかしながら、この受信器は、チャンネル・インパルス応答値が既知であるという仮定に基づいている。チャンネル・パラメータを推定し、最尤系列推定を用いた受信器が、ハワード E.ニコル(Howard E. Nichols)氏、アリサ A.ジョルダーノ(Arithur A. Giordano)氏、ジョン G.プロアキス(John G. Proakis)氏によって提案されている(H E. Nichols氏、A A. Giordano氏、J G. Proakis「チャンネル間干渉の存在下におけるデジタル信号の適応的な検出のための、MLDおよびMSEアルゴリズム(MLD and MSE algorithm for adaptive detection of digital signals in the presence of interchannel interference)」(IEEE Trans. On Information Theory, September 1977))。彼らの提案によれば、チャンネル・パラメータは、幾らかのシンボル持続時間の判定遅延を有する最尤系列推定器から出力され、推定シンボル値を用いて、適応アルゴリズムにより推定および更新される。この受信器は、無線チャンネルの時間変化が比較的遅い場合に良好に動作する。しかし、移動無線チャンネルにおいては、所望信号および干渉信号の振幅および位相は急速に変化するため、幾らかのシンボル持続時間の時間遅延を有する推定チャンネル・パラメータは、もはや現行のチャンネル・インパルス応答に相応しない。それゆえ、送信特性はひどく劣化してしまう。
【0004】
最尤系列推定方式に基づく受信器の伝送特性改善のために、A P.クラーク(A P. Clark)氏、J D.ハービー(J D. Harvey)氏、J P.ドリスコル(J P. Driscoll)氏は、適応的な最尤系列推定受信器において深刻な問題を呈する、固定推定遅延による不充分なチャンネル・パラメータ推定の解決法として、近最尤検出方式を提案した(A. P. Clark、J. D. Harvey、J. P. Driscoll「歪んだデジタル信号のための近最尤検出手法(Near-Maximum-Likelihood detection processes for distorted digital signals)」(Radio & Electronics Engineer, Vol. 48, No. 6, pp.301-309, June 1978))。
【0005】
さらに、A P.クラーク(A P. Clark)氏は近最尤検出方式の利用により、同一周波数チャンネル上で2つの信号を運ぶFDM(周波数分割多重)システムを提案した(米国特許第4,862,483号)。しかしながら、このシステムにおいては、記憶ユニットに格納される送信信号シーケンス候補数(第1のベクトル)およびその第1のベクトルに対応する送信チャンネル・パラメータの組数(ベクトル連成)は、大きくなってしまう。仮のサンプルに受信され得るデータ・シンボルの組み合わせにそれぞれ相当する追加要素を加えると、各第1のベクトルは第2のベクトルに伸張する。新しい信号シーケンス候補(第1のベクトル)は、伸張した信号シーケンス候補(すなわち第2のベクトル)の中から最大尤度の順に選ばれる。最大尤度を有する送信信号シーケンス候補(第1のベクトル)の尤度が、他の信号シーケンス候補(第1のベクトル連成)の尤度より極めて大きくなった場合、伸張したシーケンス候補(第2のベクトル連成)の尤度順位は第1のベクトルの尤度値に顕著に依存する。それゆえ、他の第1のベクトル連成が選択される可能性はほとんどない。この受信器は、もはや最大尤度検出器と想定することはできない。
【0006】
H.吉野(H. Yoshino)氏、K.府川(K. Fukawa)氏、H.鈴木(H. Suzuki)氏は、干渉信号除去方法として、高速フェージングあるいは高速変化の移動無線チャンネルの、高速かつ正確な追跡を保持し、最尤系列推定に適した送信パラメータ推定方式を使用する受信器を提案した(米国特許第5,537,443号)。この方式の干渉除去器は、シンボル間干渉および同一チャンネル干渉の両方を除去するが、ヴィテルビ・アルゴリズムにおける状態数は、マルチパス伝搬により生じる最大超過遅延(excess delay)が増加するに伴い、指数的に増加する。信号遅延がビタビ・アルゴリズムで考慮される最大信号遅延を超えると、最尤系列推定器は機能せず、伝送特性は深刻に劣化する。
【0007】
一方、S.B.ワインシュタイン(S. B. Weinstein)氏、P.M.エバート(P. M. Ebert)氏は、直交周波数分割多重(OFDM)と呼ばれる、離散フーリエ変換を用いて、シンボル間干渉効果を克服する、変調および復調方式を提案した
(S. B. Weinstein、P. M. Ebert「離散フーリエ変換を用いた周波数分割多重によるデータ送信(Data transmission by frequency division multiplexing using the discrete Fourier transform)」(IEEE Trans. On Comm., October 1971)。この方式の受信器は、同一チャンネルの干渉を除去せず、それゆえ大きな同一チャンネルの干渉環境においては動作しないという欠点を有する。
【0008】
本発明は上記の送信チャンネル・パラメータ推定方式および同一チャンネルの干渉除去方式を、上記の周波数分割多重システムに適用する。周波数分割多重システムを用いることにより、シンボル間干渉の効果を回避する。そして、異なるチャンネル特性、つまり所望信号および干渉信号間の振幅差および位相差を利用することにより、送信シンボル・シーケンスを所望信号および干渉信号の両方を同時に推定することを可能とする。
【0009】
始めに、シンボル間干渉を回避する上記特徴を有する、直交周波数分割多重(OFDM)データ送信の従来の方式を、図1Aおよび図1Bを参照して説明する。図1AはOFDMデータ送信システム用送信器方式を示す。この送信器は、シリアル・データストリームをL列一組のパラレル・データストリームに変換する、シリアル−パラレル(S/P)変換器1、各サブ・チャンネルのデータが供給される、パラレル・ベースバンド変調器2、出力が搬送波周波数f0、f1、...、fL −1(ここで、隣接するチャンネル間の周波数差をDf、L個の変調搬送波帯域幅Wの全体をL Dfとする。)を有するL個のチャンネル送信信号に対応する、逆離散フーリエ変換(IDFT)装置3、ブロック間干渉により生じる効果を回避するために周期的接頭部(cyclic prefix)(ガード・インターバル)を付加する、周期的拡張装置4、時間領域信号を出力する、パラレル−シリアル(P/S)変換器5、デジタル信号をアナログ波形に変換する、デジタル−アナログ(D/A)変換器6、周波数域を制限する、低域フィルタ7より構成される。
【0010】
図1BはOFDMデータ送信システム用受信器方式を示す。この受信器は、受信信号の周波数域を制限する、低域フィルタ10、アナロク受信信号をデジタル形式に変換する、アナログ−デジタル(A/D)変換器11、シリアル受信信号をL列のパラレル・データストリームに変換する、シリアル−パラレル(S/P)変換器12、時間領域のシンボル間干渉効果を除去するために周期的接頭部を除去する、周期的拡張除去装置13、出力がL個の副搬送波チャンネルである、離散フーリエ変換(DFT)装置14、ベースバンド受信シンボルをデジタル・データ・ビットに復調する、L個のベースバンド復調器15、デジタル・データ・ビットをシリアル・データ・ビット・シーケンスに再結合する、パラレル−シリアル(P/S)変換器16より構成される。OFDMデータ伝送システムの長所は、OFDMが各副搬送波のシンボル・レートを下げることにより、シンボル間干渉(ISI)効果を低減させることである。特に高速ビット・レート信号伝送の適用において、OFDMは、長さが伝送チャンネルの最大超過遅延より長く設定してある周期的接頭部を付加することにより、ISI効果を除去することも可能である。受信信号が他の送信器からの干渉信号を含む場合、干渉信号は各副チャンネルにまだ残存しているため、送信特性は深刻に劣化する。各通信範囲が隣接する通信範囲より同一チャンネル干渉信号を時折受信するセルラ移動通信システムにおいて、あるいは、同一周波数チャンネルが再利用されるワイヤレス・ローカルまたはワイドエリア・ネットワークにおいて{例えば空間分割多元接続(SDMA)システム}、干渉の影響の除去に対する強い要求がある。デジタル音声放送(DAB)、デジタル映像放送(DVB)等のデジタル放送システムにおいて、両方のサービス区域が同一周波数チャンネルを使用していた場合、一方の放送サービス区域の端にある受信器は、他方の隣接する放送サービス区域の送信器からの同一チャンネル干渉を被ることになる。それゆえ、干渉信号の除去に対する強い要求もある。
【0011】
本発明の目的は、米国特許第5,537,443号に記載の従来技術よりも簡易で、それゆえ低価格である干渉除去方式を用いた、多重搬送波波信号における同一チャンネル干渉を除去する、OFDM受信器等の多重搬送波受信器と、デジタル単一送信多重搬送波通信システムおよびその方法を提供することである。
【0012】
本発明の主な様相は、デジタル多重搬送波通信システムに上記干渉除去方式を適用することである。デジタル多重搬送波通信システムを用いることにより、シンボル間干渉の影響を回避し、その結果、同一チャンネル干渉のみを除去する干渉除去器を、各副搬送波信号に使用する。異なるチャンネル特性、つまり所望信号および干渉信号間の振幅差および位相差を利用することにより、送信シンボル・シーケンスを所望信号および干渉信号の両方について同時に推定することが可能となる。
【0013】
上記の技術的な問題は、それぞれ請求項1、18および19の機構により解決される。
【0014】
さらに好ましい実施の形態は、従属請求項で説明する。
【0015】
受信器は少なくとも1つの受信分岐と複数の干渉除去器を含み、ここで、各受信分岐は、少なくとも1つの所望信号および干渉信号を含んだ受信シリアル多重搬送波信号を、複数の副搬送波信号に変換する、復調手段と、各々が同一チャンネル干渉を除去する前記副搬送波信号の1つにそれぞれ関連している、複数の干渉除去器とを備えている。
【0016】
好ましい実施の形態において、各干渉除去器は、メトリック発生器と接続され、少なくとも所望信号および干渉信号の一組のシンボル候補をメトリック発生器に供給し、受信副搬送波信号および前記一組のシンボル候補を用いて、メトリック発生器により生成されたメトリック値を受信する、送信シンボル推定器を備え、ここで前記送信シンボル推定部(40)は、メトリック値を用いて、最適な一組のシンボル候補を判定する。
【0017】
好ましい実施の形態において、メトリック発生器は、前記送信シンボル推定部より供給される一組の所望信号シンボル候補および干渉信号シンボル候補、ならびに誤り推定部より供給される推定誤り信号を用いることにより、少なくとも1つの所望信号および干渉信号の信号送信チャンネル・パラメータを推定する、チャンネル・パラメータ推定部と、前記チャンネル・パラメータ推定部より供給される一組の所望信号シンボル候補および干渉信号シンボル候補、並びに所望信号チャンネル・パラメータおよび干渉信号チャンネル・パラメータを用いることにより、所望信号および干渉信号からレプリカ信号を生成する、レプリカ発生器と、送信シンボル推定部と接続され、推定部誤り信号からメトリック値を生成するメトリック計算器とを備え、ここで、誤り推定部は、前記受信副搬送波信号およびレプリカ信号を用いることにより、推定誤り信号を生成する。
【0018】
各メトリック発生器のレプリカ発生器は、所望信号のチャンネル・パラメータを用いることにより所望信号のレプリカを生成する、所望信号推定部と、送信シンボル推定部より供給される、所望信号シンボル候補と、干渉信号送信チャンネル・パラメータおよび送信シンボル推定部より供給される干渉信号シンボル候補を用いることにより、個々がそれぞれの干渉信号のレプリカを生成する、少なくとも1つの干渉信号推定部と、生成された所望信号および干渉信号のレプリカを結合し、誤り推定器に結合されたレプリカを出力する、レプリカ結合加算器とを備え得る。
【0019】
送信シンボル推定部は、所望信号複合変調シンボルを生成する、第1の変調信号発生器と、干渉信号複合変調シンボルを生成する、少なくとも1つの第2の変調信号発生器とを備え得る。各メトリック発生器のレプリカ発生器は、チャンネル・パラメータ推定部により生成される所望信号送信チャンネル・パラメータを有し、第1の変調信号発生器の信号出力を乗算する、第1の複合乗算器と、チャンネル・パラメータ推定部により生成される、それぞれの干渉信号送信チャンネル・パラメータを有し、それぞれの第2の変調信号発生器の信号出力を乗算する、少なくとも1つの第2の複合乗算器、前記第1の乗算器および少なくとも1つの第2の乗算器に接続され、所望信号レプリカおよび干渉信号レプリカを総計する、レプリカ結合加算器とを備える。
【0020】
送信シンボル推定部は、さらに所望信号学習ビット・シーケンスを格納し、一組の学習ビットを生成する、第1の学習シーケンス記憶ユニットと、各々が干渉信号学習ビット・シーケンスを格納し、かつ各々が一組の対応干渉信号の学習ビットを生成する、少なくとも1つの第2の学習シーケンス記憶ユニットと、最尤推定器と、学習期間中は第1の学習シーケンス記憶ユニットを、そして追跡期間中は最尤推定器のそれぞれの出力を第1の変調信号発生器に接続する、第1のスイッチと、学習期間中は第2の学習シーケンス記憶ユニットを、そして追跡期間中は最尤推定器のそれぞれの出力を第2の変調信号発生器のそれぞれに接続する、少なくとも1つの第2のスイッチとをさらに備え得る。
【0021】
好ましい実施の形態においては、チャンネル・パラメータ推定部は、第1のおよび第2の変調信号発生器、誤り推定部に接続された入力と、第1のおよび第2の複合乗算器に接続された出力を有し、適応アルゴリズムを用いることにより、前記所望送信チャンネル・パラメータおよび干渉送信チャンネル・パラメータを推定および/または更新する、チャンネル推定器を備えている。
【0022】
代替の実施の形態においては、チャンネル・パラメータ推定部は、第1のおよび第2の変調信号発生器、並びにスイッチに接続された入力と、第1のおよび第2の複合乗算器に接続された出力を有するチャンネル推定器を備え、ここで、制御可能なスイッチは、誤り推定部にも適用される受信副搬送波信号を、あるいは誤り推定部により生成される誤り信号を、チャンネル推定器に供給する。
【0023】
メトリック計算器は、適用された誤り信号の二乗値を計算する、二乗回路を備え得る。
【0024】
誤り推定部は、前記各受信副搬送波信号から、レプリカ結合加算器により供給される前記レプリカ信号を減算する、減算器を備え、前記推定誤り信号を生成することができる。
【0025】
代替の実施の形態においては、受信器は、多数のメトリック発生器と接続され、所望信号および干渉信号の一組のシンボル候補をメトリック発生器に適用する、送信シンボル推定部と、メトリック発生器と接続され、メトリック発生器から受信したメトリック値を結合するダイバシティ結合器とを各々が含んだ複数の干渉除去器を備えた、多数の分岐を有するダイバシティ受信器であり、ここで、メトリック発生器の数は、受信分岐の数に対応し、各メトリック発生器は異なる各ダイバシティ分岐のそれぞれの受信副搬送波信号と、前記一組のシンボル候補を用いることによりメトリック値を生成し、そして、前記送信シンボル推定部はダイバシティ結合器から受信したメトリック値を用いることにより、送信する所望信号および干渉信号用に最適なシンボル候補の組を判定する。
【0026】
代替の実施の形態においては、ダイバシティ結合器は、複合加重係数を結合して、前記加重係数を出力するために、各受信分岐の受信副搬送波信号をそれぞれ受信する、分岐複合加重制御器と、それぞれのメトリック発生器に各々が接続された、複数の乗算器と、乗算器に接続された入力と、送信シンボル推定部に接続された出力とを有する、ダイバシティ結合加算器とを備える。
【0027】
特に受信器は、受信副搬送波信号から、推定された所望受信副搬送波信号および推定された干渉副搬送波信号を減算し、誤り信号を得る。この受信器は、最尤推定装置を用いることで、誤り信号を有する所望信号および干渉信号の送信信号シンボル・シーケンスを判定する。誤り信号は、適応アルゴリズムを用いることで、チャンネル・パラメータ推定にも用いることが可能である。この受信器において、所望信号および多数の干渉信号は、推定誤り信号を最小限にするように推定される。しかし、受信器は、強い干渉信号が同時に存在する条件においても、優れた信号送信特性を提供する。この受信器は、所望信号だけでなく、干渉信号の推定したシンボル・シーケンスを出力することで、マルチユーザ用受信器に容易に拡張可能である。
【0028】
本発明によれば、送信される可能な所望信号シンボルの1つに対応する、所望信号候補と、他の放送局から送信される干渉信号の可能な信号シンボルの1つに対応する、干渉信号候補は、最尤推定器内で生成される。これらの候補は、推定された所望信号および干渉信号(以下、レプリカ信号と記載する。)を生成する部分へ供給される。所望レプリカ信号および干渉レプリカ信号は、誤り推定部で受信信号から減算され、推定誤り信号を計算する。誤り信号は、すべての組の所望候補および干渉候補のために計算される。最高最尤メトリック(推定誤りが最小)を有する最尤推定器は、一組の所望信号および干渉信号を選択する。チャンネル・パラメータ推定部は、推定誤り信号を最小限にするように、適応アルゴリズムを用いることにより、送信チャンネル・パラメータを判定または更新する。
【0029】
所望信号シンボルおよび干渉信号シンボルの正しい組について、所望信号成分および干渉信号成分は除去される。よって、推定誤り信号における主な成分は、雑音推定誤り成分およびチャンネル推定誤り成分となる。それゆえ、各副チャンネルの最尤推定は干渉信号の影響を受けない。つまり、たとえ受信信号が干渉信号を含んでいたとしても、干渉信号の影響を受けない、優れた受信特性を提供することが可能となる。本発明によれば、所望信号および干渉信号は、信号処理に関して、同様の方法で取り扱われる。それゆえ、所望信号情報シーケンスおよび干渉信号情報シーケンスが最尤推定器で出力された場合、本発明はマルチユーザ用検出受信器に容易に拡張可能となる。
【0030】
本発明の特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されている。本発明ならびにその目的、利点は、添付図面を考慮に入れて以下の説明を参照することで、最良に理解できるであろう。添付図面において、同じ数字は、同じ構成要素を示している。
【0031】
直交周波数分割多重方式等のデジタル信号送信多重搬送波方式は、OFDM方式と呼ばれ、無線チャンネルの遅延拡散よりもずっと大きいブロック周期を作成することにより、シンボル間干渉またはブロック間干渉の影響を低減する。遅延拡散がOFDMブロック周期長に比べて比較的大きくなった場合でも、周期的接頭部を使用することにより、各副搬送波チャンネルの直交性を保持し、連続したOFDMシンボル間のシンボル間干渉(ISI)、あるいはブロック間干渉(IBI)を除去する。それゆえ、高速ビット・レート・デジタル信号送信がOFDM方式を利用するのは、大きな利点である。従来の1チャンネル当り単一の搬送波を用いる(SCPC)送信システムの場合、チャンネル・インパルス応答が多くのシンボルまで伸張すると、最尤シーケンス推定器で定義される状態数は大きくなる。シンボル時間により正常化される最大超過遅延が増加するにつれ、状態数は指数的に増大する。SCPC送信システム用干渉信号除去器の場合、最尤シーケンス推定器で考慮されるべき状態数は膨大になる。OFDM方式を最尤シーケンス推定(MLSE)受信器に適用することは、OFDM方式がMLSE受信器内で考慮されるべき状態数を低減させるため、非常に有望で効果的である。OFDM方式を利用することで、MLSEは状態数に関して低減され、簡易な最尤推定器(MLE)となることができる。シーケンス推定を行う必要はない。
【0032】
図2Aおよび図2Bは、OFDMシステム等のデジタル多重搬送波通信システムで使用する、本発明による受信器8の第1の実施形態の概念的構成のブロック図である。この受信器8は、図1Bの従来技術の受信器に照らして、低域フィルタ10、アナログ−デジタル変換器11、シリアル−パラレル変換器12、周期的拡張除去装置13、離散フーリエ変換装置14、ベースバンド復調器、およびパラレル−シリアル変換器16を備えている。シンボル間干渉の回避のみを行っている従来技術の受信器と比べ、本発明に従った受信器8は、干渉信号除去および信号検出部(IC)17が離散フーリエ変換装置14とパラレル−シリアル変換器16間に接続されている構成が特徴である。干渉信号除去および信号検出部(IC)17は、所望信号および干渉信号のレプリカ信号を生成することにより、各副搬送波チャンネルの同一チャンネルの干渉信号を除去する。この干渉信号除去および信号検出部(IC)17は干渉を低減し、所望信号を復調する。干渉信号除去および信号検出部(IC)17の出力は、パラレルの受信データ・ビット・ストリームである。パラレル−シリアル(P/S)変換器16は、パラレルの受信データ・ビット・ストリームをシリアルの受信データ・ビット・ストリームに変換する。
【0033】
図2Bは、図2Aの干渉除去および信号検出部(IC)17の実施形態の具体的な構成を示すブロック図である。図2Bの実施形態は、各々がそれぞれの副搬送波チャンネルに関連付けられ、複数の干渉除去器(IC)171、172、173、・・・、17Lで構成されている。
【0034】
図2Cは、l番目の副搬送波チャンネルに関する図2Bに示した干渉除去器(IC)17の具体的な構成を表す。ここで、1≦l≦Lであり、Lは副搬送波の数である。図2Cにおいて、l番目の干渉除去器17lを例として説明する。送信シンボル推定部40は、メトリック発生器18に複数の送信シンボル候補を提供する。メトリック発生器18は、IN端子の受信信号値y1(n)および送信シンボル候補を用いることによりメトリック値を計算し、送信シンボル推定部40より供給される送信シンボル候補の各組み合わせに対応したメトリック値を出力する。送信シンボル推定部40は、メトリック発生器18より供給されるメトリック値を用いて、送信シンボル候補の最適な組み合わせの組を選択し、OUTd端子に出力する。
【0035】
図3は、図2Cに示したl番目の干渉除去器17lのメトリック発生器18を詳細に示している。図3において、メトリック発生器18は、チャンネル推定器50、レプリカ発生器20、誤り推定部30およびメトリック計算器60で構成されている。チャンネル推定器50内には、チャンネル・パラメータ・セット、つまり所望信号および干渉信号のチャンネル・インパルス応答が格納されている。チャンネル・パラメータ・セットは、レプリカ発生器20へ供給される。レプリカ発生器20は受信信号のレプリカ信号を生成する。この受信信号は、フェージング、干渉信号等の送信チャンネル歪みによって劣化した送信信号であり、つまり、これもフェージング等の干渉信号送信チャンネル歪みによって劣化した同一チャンネル信号のことである。誤り推定部30は、上記のレプリカ信号およびIN端子の受信信号を用いることにより、誤り信号eを計算する。誤り信号eは、チャンネル・パラメータ推定器50内のチャンネル・パラメータを更新するのに用いられる。また、誤り信号eは、メトリック計算器60に供給される。メトリック計算器60は、分岐メトリック値を計算する。分岐メトリック値は、送信シンボル推定部40に供給される。送信シンボル推定部40は、一組のシンボル候補をレプリカ発生器20に供給し、結果として、供給した一組のシンボル候補に対応する分岐メトリック値をメトリック計算器60から得る。それから、送信シンボル推定部40は、所望信号送信器および干渉信号送信器で送信される候補の最適な組み合わせの組を判定する。チャンネル・パラメータ推定部50は、送信される候補の最適な組を受信し、送信される候補の最適な組に対応する推定誤り信号eを用いることにより、所望信号および干渉信号のチャンネル・パラメータを更新する。チャンネル・パラメータの更新において、チャンネル・パラメータ推定部50は、逐次最小二乗法(RLS)アルゴリズムまたは最小平均二乗(LMS)アルゴリズム等の適応アルゴリズムを用いることができる。本発明では、同一チャンネルの干渉信号を、セルラまたは個人用通信システム(PCS)無線通信システム、またはデジタル音声放送(DAB)およびデジタル映像放送(DVB)システムにおける上記干渉信号として考え得る。これらの環境では、RLSまたはLMSアルゴリズム等の高速チャンネルの適応が、高速変化のチャンネル・パラメータの追跡に要求されるであろう。チャンネル・パラメータ推定部50は、次のレプリカ生成のために、更新されたチャンネル・パラメータをレプリカ発生器20へ供給する。
【0036】
図4は、干渉除去器17lのレプリカ発生器20の例を示している。この実施形態において、説明の便宜上、レプリカ発生器20は、1つの所望信号推定部21および2つの干渉信号推定部221、222より構成されている。しかし、この方式は、所望信号が1つより多く、かつ干渉信号が2つより多い場合にも、容易に応用することが可能である。チャンネル・パラメータ・セットは、所望信号および干渉信号のチャンネル・パラメータに分割される。各チャンネル・パラメータは、このレプリカ発生器20内で、対応する信号推定部21、221、および222にそれぞれ供給される。所望信号推定部21は、所望信号の推定したチャンネル・パラメータおよび所望信号シンボル候補を用いることにより、フェージング等の所望信号の送信チャンネル歪みにより劣化した、所望信号のレプリカ信号を生成する。干渉信号推定部221は、第1の干渉信号(以下、干渉信号#1とする。)の推定したチャンネル・パラメータおよび干渉信号#1シンボル候補を用いることにより、干渉信号#1のレプリカ信号を生成する。上記の干渉信号#1のレプリカは、フェージング等の干渉信号#1の送信チャンネル歪みによって、劣化する。干渉信号推定部222は、第2の干渉信号(以下、干渉信号#2とする。)の推定したチャンネル・パラメータおよび干渉信号#2シンボル候補を用いることにより、干渉信号#2のレプリカ信号を生成する。上記の干渉信号#2のレプリカも、フェージング等の干渉信号#2の送信チャンネル歪みによって、劣化する。3つ以上の多数の干渉信号の場合、干渉信号の推定部は、レプリカ発生器20に加算されることが可能である。そして、チャンネル推定器50および送信シンボル推定部40も、容易に拡張可能である。レプリカ信号、つまり、21、221、222からの信号は、共にレプリカ結合加算器23内で総計され、受信信号のレプリカ信号となる。上記のレプリカ信号は所望信号、干渉信号#1、#2を含み、これらの信号のすべては、対応する送信チャンネルのフェージング効果により劣化する。
【0037】
図5Aは、2分岐のダイバシティ受信器の具体的な構成を表したブロック図である。このブロック図は、2分岐のダイバシティ受信方式のみを表しているが、この方式は、3つ以上のダイバシティ分岐を有する方式に容易に拡張することが可能である。ダイバシティ分岐に対応する受信ベースバンド信号、つまり、分岐#1は、低域フィルタ101でフィルタリングされる。この低域フィルタ101には、送信器の送信フィルタと対応した、整合フィルタを用いることができる。このフィルタの1例として、典型的な二乗余弦根ロールオフ・フィルタがある。低域フィルタ101の出力は、アナログ−デジタル(A/D)変換器111へ供給される。アナログ−デジタル(A/D)変換器111の出力は、シリアル−パラレル(S/P)変換器121へ供給され、同一ODFMシンボル時間幅、すなわちOFDMシンボル・ブロックに属する受信信号サンプルのブロックを得る。周期的拡張除去装置131は、周期的接頭部を除去して、ブロック間干渉(IBI)効果を低減する。離散フーリエ変換(DFT)装置141は、受信した時間領域信号のブロックを、各副搬送波チャンネルに対応する受信複合シンボルに変換する。ダイバシティ分岐#2では、受信したベースバンド信号は、低域フィルタ102でフィルタリングされる。低域フィルタの出力は、A/D変換器112へ供給される。サンプリングされたベースバンド信号は、S/P変換器122で、受信データ・サンプルのブロックに変換される。周期的拡張除去装置132は、周期的接頭部を除去し、DFT装置142は、時間領域の受信信号のブロックを各副搬送波チャンネルの受信複合シンボルに転換する。干渉除去および信号検出部17において、これらの受信した複合シンボルは、副チャンネル単位で共に結合される。干渉信号除去および信号検出部(IC)17の出力は、パラレルの受信データ・ビット・ストリームである。パラレルーシリアル(P/S)変換器16は、パラレルの受信データ・ビット・ストリームをシリアル受信データ・ビット・ストリームに変換する。
【0038】
図5Bは、パラレル構成の干渉除去および検出部17のブロック図を表す。この実施形態において、ダイバシティ結合は副チャンネル単位で実行される。干渉除去部17内にL個の独立した干渉除去器171...17Lがある。ここでLは副搬送波の数である。
【0039】
図5Cは、図5Bに示した干渉除去部17におけるl番目の干渉除去器17lのブロック図であり、ここで干渉除去器は、2つのメトリック発生器181、182およびダイバシティ受信用ダイバシティ結合器70を用いている。送信シンボル推定部40は、複数組の所望信号候補および干渉信号候補を生成し、メトリック発生器181、182に供給する。メトリック発生器181は、IN1端子のダイバシティ分岐#1のl番目の副チャンネル受信信号値yl、1(n)および送信シンボル推定部40により供給される送信シンボル候補を用いることにより、メトリック値を計算し、送信シンボル推定部40により供給される送信シンボル候補の結合した各組に対応するメトリック値を出力する。メトリック発生器182は、IN2端子のダイバシティ分岐#2のl番目の副チャンネル受信信号値yl、2(n)および送信シンボル推定部40により供給される上記の送信シンボル候補を用いることにより、メトリック値を計算し、送信シンボル推定部40により供給される送信シンボル候補の各結合に対応するメトリック値を出力する。ダイバシティ結合器70は、メトリック発生器181、182からのメトリック値を結合し、ダイバシティ結合したメトリック値を送信シンボル推定部40に出力する。送信シンボル推定部40は、ダイバシティ結合器70より供給されるダイバシティ結合メトリック値を用いることにより、最適な送信シンボル候補の組み合わせの組を選択し、これをOUTd端子に出力する。
【0040】
図6は、2分岐のダイバシティ受信用のl番目の干渉除去器17lのメトリック発生器181および182の例を示している。送信シンボル推定部40は、所望シンボル候補および干渉シンボル候補のすべての可能な組み合わせの組を、メトリック発生器181および182に1つずつ供給する。ダイバシティ分岐#1で、メトリック発生器181は、チャンネル推定器501と、レプリカ発生器201と、誤り推定部301と、メトリック計算器601とで構成される。チャンネル推定器501において、チャンネル・パラメータ・セット、つまり、所望信号および干渉信号のチャンネル・インパルス応答は、格納される。チャンネル・パラメータ・セットは、レプリカ発生器201に供給される。レプリカ発生器201は、受信した信号のレプリカ信号を生成する。この受信した信号は、所望信号送信チャンネルの歪み、つまりフェージングおよび干渉信号、すなわちフェージング等の干渉信号送信チャンネル歪みにより同じく劣化した同一チャンネル信号により、劣化したものである。誤り推定部301は、上記のレプリカ信号およびIN1端子のダイバシティ分岐#1のl番目の副搬送波受信信号yl、1(n)を用いることにより、誤り信号el、m、1を計算する。誤り信号el、m、1は、チャンネル・パラメータ推定器501内のチャンネル・パラメータの更新に使用される。また、誤り信号el、m、1は、メトリック計算器601に供給される。メトリック計算器601は、分岐メトリック値bl、m、1(n)を計算する。分岐メトリック値bl、m、1(n)は、ダイバシティ結合器70に供給される。図6のダイバシティ分岐#2で、メトリック発生器182は、チャンネル推定器502と、レプリカ発生器202と、誤り推定部302と、メトリック計算器602とで構成される。チャンネル推定器502において、チャンネル・パラメータ・セット、つまりダイバシティ分岐#2の所望信号および干渉信号用チャンネル・インパルス応答は、格納される。チャンネル・パラメータ・セットはレプリカ発生器202に供給される。レプリカ発生器202は、受信した信号のレプリカ信号を発生する。この受信した信号は、所望信号送信チャンネルの歪み、つまりフェージングおよび干渉信号、すなわちフェージング等の干渉信号送信チャンネル歪みにより同じく劣化した同一チャンネル信号により、劣化したものである。誤り推定部302は、上記のレプリカ信号およびIN端子のダイバシティ分岐#2のl番目の副搬送波受信信号yl、2(n)を用いることにより、誤り信号el、m、2を計算する。誤り信号el、m、2は、チャンネル・パラメータ推定器502内のチャンネル・パラメータの更新に使用される。また、誤り信号el、m、2は、メトリック計算器602に供給される。メトリック計算器602は、分岐メトリック値bl、m、2(n)を計算する。分岐メトリック値bl、m、2(n)は、ダイバシティ結合器70に供給される。メトリック計算器601および602の1実施形態例は、次式を用いて、誤り信号の二乗値を計算する二乗回路である。
【0041】
【数1】
【0042】
式中、l、m、jは、ダイバシティ分岐jのl番目の副チャンネルにおけるm組目の所望信号候補および干渉信号候補を示し、nは、t=nTの時間指数を示す。図6において、2分岐のメトリック値bl、m、1(n)およびbl、m、2(n)は、ダイバシティ結合器70で結合され、結合分岐メトリックとなる。ダイバシティ結合器70の1実施形態例は、メトリック発生器181および182からメトリック値を総計する、加算器である。例えば、2分岐ダイバシティ受信方式の場合、メトリック値bl、m、1(n)+bl、m、2(n)の総計は、結合メトリックとして計算される。Jダイバシティ分岐受信の場合、l番目の副チャンネルにおけるm組目の候補のダイバシティ結合メトリック値bl、m(n)は、次式で求められる。
【0043】
【数2】
【0044】
ダイバシティ結合メトリック値bl、m(n)は、送信シンボル推定部40に供給される。送信シンボル推定部40は、対応する結合分岐メトリック値から判定して、所望シンボル候補および干渉シンボル候補の最適な組み合わせの組を選定し、受信ビット・シーケンスとして送信される最適な所望ビット・シーケンスをOUTd端子に出力する。送信シンボル推定部40は、マルチユーザ検出用干渉ビット・シーケンスを出力するように構成することが可能である。チャンネル・パラメータ推定部501は送信される最適の候補の組を受信し、これに対応した推定誤り信号el、m、1を用いることにより、ダイバシティ分岐#1で所望信号および干渉信号用チャンネル・パラメータを更新する。チャンネル・パラメータ推定部502は同様に上記の最適の候補の組を受信し、これに対応した推定誤り信号el、m、2を用いることにより、ダイバシティ分岐#2で所望信号および干渉信号用チャンネル・パラメータを更新する。チャンネル・パラメータ推定部501および502におけるチャンネル・パラメータ更新において、チャンネル・パラメータ推定部501および502は、逐次最小二乗法(RLS)または最小平均二乗(LMS)等の適応アルゴリズムを用い得る。このチャンネル・パラメータ更新において、所望信号および干渉信号用信号シンボル候補の組は、適応アルゴリズムでの基準信号としても用いられる。各チャンネル・パラメータ推定部501および502は、送信シンボル推定およびチャンネル・パラメータ推定の次の反復用に、更新したチャンネル・パラメータをレプリカ発生器201および202にそれぞれ供給する。ダイバシティ受信は、伝搬チャンネルの特性の違いにより、干渉信号を識別または除去する上で効果的である。
【0045】
図7は、2分岐ダイバシティ受信用のl番目の干渉除去器17lにおけるレプリカ発生器201および202の例を示している。この実施形態において、レプリカ発生器201は、1つの所望信号推定部211と、少なくとも1つの干渉信号推定部、つまり2211から構成される。図7において、1つの所望信号および2つの干渉信号の場合を用いて説明する。しかし、この方式は、所望信号が1つより多く、かつ干渉信号が2つより多い場合にも、容易に拡張することが可能である。チャンネル・パラメータ・セットは所望信号および干渉信号のチャンネル・パラメータに分割される。各チャンネル・パラメータは、レプリカ発生器201内の対応する信号推定部、つまり211、2211または2221に供給される。所望信号推定部211は、所望信号推定チャンネル・パラメータおよび所望信号シンボル候補を用いることにより、フェージング等の所望信号送信チャンネル歪みで劣化した所望信号のレプリカ信号を生成する。干渉信号推定部2211は、ダイバシティ分岐#1の干渉信号#1推定チャンネル・パラメータおよび干渉信号#1シンボル候補を用いることにより、干渉信号#1のレプリカ信号を生成する。上記の干渉信号#1レプリカは、同様にフェージング等の干渉信号#1送信チャンネル歪みで劣化している。干渉信号推定部2221は、ダイバシティ分岐#1の干渉信号#2推定チャンネル・パラメータおよび干渉信号#2シンボル候補を用いることにより、干渉信号#2のレプリカ信号を生成する。上記の干渉信号#2レプリカは、同様にフェージング等の干渉信号#2送信チャンネル歪みで劣化している。3以上の多数の干渉信号の場合、干渉信号推定部はレプリカ発生器201に付加することが可能で、チャンネル推定器501および送信シンボル推定部40は容易に拡張可能である。レプリカ信号、つまり、211、2211および2221の出力信号は、レプリカ結合加算器231内で総計され、受信信号のレプリカ信号になる。上記レプリカ信号は、所望信号、干渉信号#1および#2を含み、これらのすべての信号は、ダイバシティ分岐#1での対応する送信チャンネルのフェージング効果により劣化している。図7のダイバシティ分岐#2で、レプリカ発生器202は、1つの所望信号推定部212と、少なくとも1つの干渉信号推定部、つまり2212から構成される。チャンネル・パラメータ・セットは、チャンネル・パラメータ推定部502より供給されるが、これは所望信号および干渉信号のチャンネル・パラメータに分割される。各チャンネル・パラメータは、レプリカ発生器202内の対応する信号推定部、つまり212、2212または2222に供給される。所望信号推定部212は、ダイバシティ分岐#2の所望信号推定チャンネル・パラメータおよび所望信号シンボル候補を用いることにより、フェージング等の所望信号の送信チャンネル歪みにより劣化した所望信号のレプリカ信号を生成する。干渉信号推定部2212は、ダイバシティ分岐#2の干渉信号#1推定チャンネル・パラメータおよび干渉信号#1シンボル候補を用いることにより、干渉信号#1のレプリカ信号を生成する。上記の干渉信号#1レプリカは、同様にフェージング等の干渉信号#1送信チャンネル歪みにより劣化している。干渉信号推定部2222は、ダイバシティ分岐#2の干渉信号#2推定チャンネル・パラメータおよび干渉信号#2シンボル候補を用いることにより、干渉信号#2のレプリカ信号を生成する。上記の干渉信号#2レプリカは、同様にフェージング等の干渉信号#2送信チャンネル歪みにより劣化している。3以上の多数の干渉信号の場合、干渉信号推定部はレプリカ発生器202およびチャンネル推定器502に付加することが可能である。レプリカ信号、つまり、212、2212および2222の出力信号は、レプリカ結合加算器232内で総計され、受信信号のレプリカ信号になる。上記レプリカ信号は、所望信号、干渉信号#1および#2を含み、これらのすべての信号は、ダイバシティ分岐#2での対応する送信チャンネルのフェージング効果により劣化している。
【0046】
図8は、図4の干渉除去器171の詳細ブロック図を表している。図8において、所望信号と1つの干渉信号を例として考える。所望信号推定部21および干渉信号推定部22は、それぞれシングル・タップ(乗算器のみ)210および220で実現されている。送信シンボル推定部40は、所望信号用の変調信号発生器41と、干渉信号用の変調信号発生器42と、最尤推定器43と、学習シーケンス記憶ユニット81および82と、学習/追跡モード・スイッチ44および45とによって実現することが可能である。最尤推定器43において、所望信号および干渉信号の現在の状態のみを考慮する。
【0047】
例えば、各無線局は、図13に示したようなフレーム構成のOFDM信号を送信すると仮定する。ここで、学習信号ブロックは、情報データ信号ブロックの先頭(プリアンブルと呼ぶ)に付加される。学習信号ブロックは、情報データ信号ブロックの中間部(ミッドアンブルと呼ぶ)または終端部(ポストアンブルと呼ぶ)に配置することも可能である。学習信号シーケンスは、送信器、受信器両方に既知のシーケンスであり、所望信号および干渉信号のそれぞれにおける最初のチャンネル推定に用いられる。学習パターンは、固有のパターンで、それ自体シンボル・シーケンスの自己相関は高く、お互いの相互相関値は低いことが好ましい。シンボル・シーケンスが互いに直交する学習パターンを用いることにより、所望信号および干渉信号のレプリカ信号を個別に、レプリカ信号が高い精度を有する程度まで、生成可能である。複数の干渉信号が存在する場合、お互いに直交する学習シンボル・シーケンスを採用することにより、個別に高い精度のレプリカ信号を生成することが可能である。
【0048】
学習パターンとして、学習シーケンス記憶装置81および82にそれぞれ格納された、所望信号および干渉信号の既知の学習ビット・シーケンスa1、l(n)およびa2、l(n)は、それぞれスイッチ44および45により、それぞれ変調信号発生装置41および42に供給される。変調信号発生器41は、所望信号ビットを、複合変調シンボルx1、l(n)に転換またはマッピングする。変調信号発生器42は、干渉信号ビットを、複合変調シンボルx2、l(n)に転換またはマッピングする。変調信号発生器41および42の出力は、レプリカ発生器20およびチャンネル・パラメータ推定部50に供給される。例えば、レプリカ発生器20は、所望信号送信チャンネル・パラメータh1、l(n−1)に相当するシングル複合タップ210と、干渉信号送信チャンネル・パラメータh2、l(n−1)に相当するシングル複合タップ220と、所望信号および干渉信号を結合する複合加算器230とより構成される。所望信号推定部21の出力値は、x1、l(n)h1、l(n−1)となり、フェージング等の所望信号チャンネルの歪みにより劣化した、所望複合ベースバンド信号に相当する。干渉信号推定部22の出力値は、x2、l(n)h2、l(n−1)となり、フェージング等の干渉信号チャンネルの歪みにより劣化した、干渉複合ベースバンド信号に相当する。複合加算器230は、これらの値を総計して、受信信号のレプリカx1、l(n)h1、l(n−1)+x2、l(n)h2、l(n−1)を出力する。この実施形態において、誤り推定部30は減算器32を備えた形で実現されている。減算器32は、l番目の副搬送波チャンネルの推定誤り信号el(n)を、次式によって計算する。
【0049】
【数3】
【0050】
推定誤り信号el(n)は、チャンネル・パラメータ推定部50に供給される。この実施形態において、チャンネル・パラメータ推定部50は、チャンネル推定器51を備える形で実現されている。チャンネル推定器51は、適応アルゴリズム、つまり最小平均二乗(LMS)アルゴリズム、または逐次最小二乗法(RLS)アルゴリズムを用いることにより、推定誤りel(n)を用いて所望信号送信チャンネル・パラメータh1、l(n−1)および干渉信号送信チャンネル・パラメータh2、l(n−1)を更新する。LMSアルゴリズムにより更新する場合、チャンネル・パラメータ更新の実例は、次式のように行われる。
【0051】
【数4】
【0052】
それから、チャンネル推定器51は、タップ係数として、更新されたチャンネル・パラメータh1、l(n)およびh2、l(n)を、次のレプリカ生成のために、複合タップ210および220へ出力する。タップ係数更新後、学習シーケンス記憶装置81および82は、次の学習ビット・シーケンスa1、l(n+1)およびa2、l(n+1)を、スイッチ44および45を介して、変調信号発生器41および42へ出力する。上記のレプリカ発生器20でのレプリカ発生プロセスと、誤り推定部30での誤り推定プロセスと、チャンネル推定器50でのチャンネル・パラメータ更新プロセスは、学習シーケンス終了まで、繰り返し行われる。結果として、学習シーケンスの終了時、チャンネル・パラメータは、真の送信チャンネル特性に相当するチャンネル・パラメータ内に収束する。学習モードとは、学習シーケンスで、所望信号送信チャンネルおよび干渉信号送信チャンネルのチャンネル・パラメータを得るための処理である。
【0053】
学習モード後、追跡モードが作動を始める。追跡モードにおいて、図13の情報データ信号ブロックが処理される。追跡モードの間、スイッチ44および45は、最尤推定器43を、変調信号発生器41および42に接続する。最尤推定器43は、所望信号ビットパターンa1、l、m(n)および干渉信号のビットパターンa2、l、m(n)のすべての組み合わせの組を、変調信号発生器41および42に連続的に出力する。ここで、mは所望信号ビットパターンおよび干渉信号ビットパターンの可能な組のインデックスである。すべてのmの値、つまり所望信号ビットパターンおよび干渉信号ビットパターンのすべての可能な組み合わせの組について、次のプロセスが行われる。
(1)変調信号発生器41は、所望信号ビットパターンa1、l、m(n)を、複合変調シンボルx1、l、m(n)に転換またはマッピングする。変調信号発生器42は、干渉信号ビットパターンa2、l、m(n)を、複合変調シンボルx2、l、m(n)に転換またはマッピングする。
(2)変調信号発生器41および42の出力は、レプリカ発生器20およびチャンネル・パラメータ推定部50に供給される。
(3)レプリカ発生器20は、レプリカ信号を生成する。シングル複合タップ210は、前の繰り返しで得られた所望信号送信チャンネル・パラメータh1、l(n−1)を格納する。シングル複合タップ220は、前の繰り返しで得られた干渉信号送信チャンネル・パラメータh2、l(n−1)を格納する。追跡モードの一番最初の場合には、学習モード中に得られたチャンネル・パラメータが用いられる。複合タップ210は、フェージング等の所望信号チャンネルの歪みにより劣化した、所望複合ベースバンド信号に相当するx1、l、m(n)h1、l(n−1)値を計算する。複合タップ220は、フェージング等の干渉信号チャンネルの歪みにより劣化した、干渉複合ベースバンド信号に相当するx2、l、m(n)h2、l(n−1)値を計算する。複合加算器230は、これらの値を総計し、次式の受信信号のレプリカyl、m(n)を出力する。
【0054】
【数5】
【0055】
(4)誤り推定部30は、推定誤り信号を計算する。減算器32は、l番目の副搬送波チャンネルの推定誤り信号el、m(n)を次式で計算する。
【0056】
【数6】
【0057】
(5)誤り信号el、m(n)は、メトリック計算器60に供給される。メトリック計算器60内で、二乗回路61は、分岐メトリックbl、m(n)を次式で計算する。
【0058】
【数7】
【0059】
式中、lおよびmは、l番目の副チャンネルのm組目の所望信号候補および干渉信号候補を示している。
【0060】
最尤推定器43は、所望信号候補および干渉信号候補の最適な組a1、l(n)および/またはa2、l(n)を選択し、OUTd端子に出力する。等式(7)で定義される分岐メトリック場合、最尤推定器43は、インデックスmに関し、bl、m(n)が最小となるように最適な組a1、l、m(n)および/またはa2、l、m(n)を選択する。推定誤り信号e1、m’(n)はチャンネル・パラメータ推定部50に供給される。ここで、m’はすべての可能なm’に、等式7における最小のb1、m(n)値を与える。チャンネル推定器51は、適応アルゴリズム、つまり逐次最小二乗法(RLS)または最小平均二乗(LMS)を用いることにより、推定誤りal、m’(n)と、a1、l、m’(n)および/またはa2、l、m’(n)の選択された組を用いて、望信号送信チャンネル・パラメータh1、l(n−1)および干渉信号送信チャンネル・パラメータh2、l(n−1)を更新する。LMSアルゴリズムで更新する場合、チャンネル・パラメータ更新の実例は、次式のように行われる。
【0061】
【数8】
【0062】
式中、mはステップ・サイズのパラメータである。
【0063】
チャンネル推定器51は次に、タップ係数として、更新されたチャンネル・パラメータh1、l(n)およびh2、l(n)を、次のレプリカ発生のために複合タップ210および220に出力する。タップ係数更新後、最尤推定器43は、所望信号ビット・パターンa1、l、m(n+1)および干渉信号ビット・パターンa2、l、m(n+1)のすべての組み合わせの組を、変調信号発生器41および42に連続的に出力する。ここで、mは所望信号ビット・パターンおよび干渉信号ビット・パターンの可能な組のインデックスである。すべての値のmについて、上記(1)〜(5)のプロセスは再び行われる。送信チャンネルが時間内にすばやく変化しない場合、追跡モード間のチャンネル・パラメータ更新プロセスを停止することが可能である。
【0064】
一般化のために、所望信号局のユーザおよび(k−1)干渉信号局のユーザが同一OFDMチャンネル上に存在すると仮定する。k人目のユーザのl番目の副搬送波におけるチャンネル変換機能をhk、lとすると、l番目の副搬送波チャンネルの受信信号は、次式で示すことができる。
【0065】
【数9】
【0066】
式中、yl(n)はl番目の副搬送波の受信信号であり、xk、l(n)はk人目のユーザのl番目の副搬送波における送信シンボルであり、nl(n)はl番目の副搬送波のフィルタリングされた熱雑音である。インデックスnはn番目の時間インスタントを示す。図8は、k=2の場合における具体的な実施形態に対応する。
【0067】
学習モードの間、学習プロセスは行われる。このプロセスにおいて、スイッチ44および45は、既知の学習シーケンスを格納する、個々の学習シーケンス記憶装置(81および82)に接続される。これは、タップ係数hk、l(n)を、対応する所望信号送信チャンネルおよび干渉信号送信チャンネルのチャンネル変換機能に相当する値に収束させるためである。変調信号発生器41および42は、対応する学習複合変調シンボルxk、l(n)を生成する。これらのシンボルは、乗算器21および22に供給される。乗算器210および220の各出力は、それぞれ所望信号および干渉信号のレプリカ信号となる。これらのレプリカ信号は、加算器230で総計され、次式のような所望信号および干渉信号の混合である、受信信号のレプリカ信号yl(n)となる。
【0068】
【数10】
【0069】
式中、’は複合結合を表す。hk、l(n−1)およびхk、l(n)は、それぞれ、時間インスタント(n−1)Tのk人目のユーザの推定した複合チャンネル応答および時間インスタントnTのl番目の副チャンネルにおけるk人目のユーザの変調学習シンボルを表す。TはOFDMブロック時間幅である。
このレプリカ信号yl(n)は、除算器32で、実際の受信信号yl(n)から除算される。そして、l番目の副搬送波チャンネルの誤り信号el(n)は次式のように得られる。
【0070】
【数11】
【0071】
所望信号および(k−1)干渉信号の推定チャンネル応答ベクトル(タップ係数ベクトル)Hl(n)は、次式で与えられる。
【0072】
【数12】
【0073】
式中、Hは複合結合および移行を表している。同様に所望信号および(k−1)干渉信号の変調学習シンボル・ベクトルXl(n)は、次式で与えられる。
【0074】
【数13】
【0075】
チャンネル推定器51は、RLS、LMSまたは類似の適応アルゴリズム等の適応アルゴリズムにより、推定チャンネル応答ベクトルHl(n)を更新する。ここで、例えば、LMSアルゴリズムを用いた、推定チャンネル応答ベクトルHl(n)の更新を説明する。チャンネル推定器51は、既知の変調学習シンボル・ベクトルXl(n)と、誤り信号el(n)の両方を使用して、次式のように、チャンネル応答ベクトルHl(n)を更新する。
【0076】
【数14】
【0077】
式中、mはステップ・サイズのパラメータである。
【0078】
上記学習プロセスの後に、情報データ信号ブロックは処理される。情報データ信号期間の開始時に、学習プロセスで得られた推定チャンネル応答Hl(n−1)は、推定チャンネル応答ベクトルHl(n−1)の初期値として用いられる。最尤推定器43は、所望信号ビット候補および干渉信号ビット候補の可能な組み合わせを、変調信号発生器41および42に出力する。この所望信号複合変調シンボルおよび干渉信号複合変調シンボルの組み合わせの組は、候補インデックス番号mを用いて、l番目の副搬送波チャンネルにおける所望信号および(k−1)干渉信号の変調ベクトル候補Xl、m(n)として、次式のように表すことができる。
【0079】
【数15】
【0080】
式中、mは結合したシンボル・インデックス番号(可能な候補数)であり、次式で定義される。
【0081】
【数16】
【0082】
式中、Mは、メッセージの数である。例えば、QPSK信号の場合、M=4である。そして、mkはk人目のユーザの信号メッセージ・シンボル・インデックス番号であり、0=mk=(M−1)の整数である。それゆえ、mは0=m=(Mk−1)の範囲の整数値をとる。
【0083】
例えば、BPSK信号変調の場合、時間インスタントnTの複合メッセージ・シンボルxk。l。mk(n)は次式のようになる。
【0084】
【数17】
【0085】
そのため、2人のユーザ、例えば、所望信号局および1つの干渉信号局では、時間インスタントnTの変調ベクトル候補xl、m(n)(0=M=3)は、次のベクトルのうちの1つをとる。
【0086】
【数18】
【0087】
QPSK信号変調の場合、例えば、時間インスタントnTの複合メッセージ・シンボルxk。l。mk(n)は次式のようになる。
【0088】
【数19】
【0089】
そのため、ユーザ2人でのQPSK信号変調の場合、時間インスタントnTの変調ベクトル候補xl、m(n)(0=m=15)は次のベクトルになる。
【0090】
【数20】
【0091】
加算器230の出力における受信信号のレプリカ信号は、XH l、m(n)・Hl。(n)・となる。l番目の副搬送波チャンネルにおけるm番目の候補の誤り信号el、m(n)は、次式のようになる。
【0092】
【数21】
【0093】
二乗誤り信号|εl、m(n)|2は、メトリック計算部61内の各候補インデックスmについて計算され、最尤推定器43でメトリックbl、m(n)として使用され、次式のように二乗誤り信号値bl、m(n)を最小にするように、最適な候補を判定する。
【0094】
【数22】
【0095】
式中、mminは、bl、m(n)の最小値を与えるインデックスmである。恐らく複合シンボルとして送信されている所望信号および干渉信号の組は、等式(16)で定義されるインデックス番号により、mminを用いて判定することが可能である。
【0096】
送信チャンネル変動が、OFDMシンボル・レートと比べて比較的遅い場合は、チャンネル応答ベクトルH1(n)は、情報データ信号ブロックで、絶えず用いられ得る。チャンネル応答ベクトル更新プロセスは、学習プロセス後に停止させることが可能である。さらにこの場合は、信号処理に関して、実施形態の複雑さを低減することが可能である。
【0097】
例えば移動無線チャンネルのように、送信チャンネルが急速に変化する場合は、チャンネル応答ベクトルH1(n)は、RLS、LMSまたは他の類似の適応アルゴリズム等の適応アルゴリズムを用いることにより、OFDMブロックごとに更新することが可能である。ここで、LMSアルゴリズムによるチャンネル応答ベクトルHl(n)の更新を、実例として説明する。情報データ信号ブロックの間、チャンネル推定器51は、 インデックスmminを有する候補について得られた、判定された変調シンボル・ベクトルXl、mmin(n)および誤り信号ε1、mmin(n)を用いて、推定チャンネル応答ベクトルHl(n)を次式のように更新する。
【0098】
【数23】
【0099】
式中、mはステップ・サイズのパラメータである。
更新されたチャンネル応答ベクトルHl(n)は、等式(21)の次のステップにおけるレプリカ生成に用いられる。
複数の干渉器が存在する場合への拡張は、単に22と同様の別個の干渉信号推定部と、42と同様の変調信号発生部を追加することで簡単である。
【0100】
図9は、図4の干渉除去器の他の実施形態を表している。図9において、チャンネル・パラメータ推定部50は、他のチャンネル推定器52を備える形で実現されている。チャンネル推定器52の1例は、受信信号と学習シーケンス間の複合相互相関を計算し、チャンネル・パラメータを判定する複合相関器である。この実施形態において、学習モードの間、スイッチ44および45は、複合変調シンボルX1、l(n)およびX2、l(n)をチャンネル推定器52に供給するために、各学習シーケンス記憶装置81および82を、変調信号発生器41および42にそれぞれ接続する。受信信号/誤り信号スイッチ53は、チャンネル推定器52が受信信号yl(n)を得るために、チャンネル推定器52をIN端子と接続する。チャンネル推定器52において、受信信号yl(n)と、所望信号および干渉信号の複合変調シンボルとの間の相互相関は、学習期間中に計算され、それから所望信号および干渉信号のタップ係数が判定される。追跡モードにおいて、受信信号/誤り信号スイッチ53は、チャンネル推定器52を減算器32と接続し、チャンネル推定器52が推定誤り信号を得るようにする。追跡モードにおいて、この実施形態は、図8記載の実施形態と同じ方法で機能する。送信チャンネルが時間内にすばやく変化しない場合、追跡モード中のチャンネル・パラメータ更新プロセスを停止することが可能である。チャンネル・パラメータは、情報データ信号ブロックが送信される追跡モードの間、用いられることが可能である。
【0101】
図10は、図7の2分岐ダイバシティ干渉除去器の具体的な実施形態を表している。図10において、2つのメトリック発生器181および182が存在し、それぞれチャンネル・パラメータ推定部501および502と、所望信号推定部211および212と、干渉信号推定部221および222と、誤り推定部301および302とで構成される。J分岐ダイバシティ受信方式の場合、J個のメトリック発生器171、172、・・、17Jが存在する。図10において、j番目のメトリック発生器の入力端子INjのj番目の入力受信信号、j番目の誤り信号、j番目のチャンネル応答ベクトル、時間インスタントnTのj番目の変調ベクトルを、それぞれyl、j(n)、el、j(n)、Hl、j(n)、およびXl(n)とすると、学習期間中のl番目の副搬送波チャンネルにおける誤り信号el、m、j(n)は、次式で計算される。
【0102】
【数24】
【0103】
式中、XH l(n)は、学習シーケンス記憶装置81および82より供給され、等式13と同じ式で表される。j番目のチャンネル応答ベクトルHl、j(n)は、次式で表される。
【0104】
【数25】
【0105】
式中、Hは複合結合および移行を表し、hk。l。j(n)はl番目の副チャンネルのj番目のダイバシティ分岐におけるk人目のユーザのチャンネル応答を表す。
j番目のチャンネル推定器51jは、LMS、RLSまたは他の類似の適応アルゴリズム等の適応アルゴリズムにより、j番目のチャンネル応答ベクトルHl、j(n)を更新する。ここで、例えば、LMSアルゴリズムによる更新について説明する。チャンネル推定器51jは、既知の変調学習シンボル・ベクトルXl(n)および誤り信号εl、j(n)を用いて、チャンネル応答ベクトルHl、j(n)を次式のように更新する
【0106】
【数26】
【0107】
式中、mはステップ・サイズのパラメータである。
追跡モードにおいて、時間インスタントnTのl番目の副搬送波チャンネルにおけるm番目の変調ベクトル候補をXl、m(n)とすると、j番目のダイバシティ分岐のl番目の副搬送波チャンネルにおけるm番目の推定誤り信号el、m、j(n)は次式で計算される。
【0108】
【数27】
【0109】
メトリック結合器71は、m番目の候補二乗誤り信号|εl、m、j(n)|2を総計して、次式でダイバシティ結合を行う。
【0110】
【数28】
【0111】
最尤推定器43は、等式(28)で計算された結合したメトリックbl、m(n)を最小とするために、次式により最適な候補を判定する。
【0112】
【数29】
【0113】
式中、mminは、bl、m(n)の最小値を与えるインデックスmである。複合シンボルとして恐らくは送信されている一組の所望信号および干渉信号は、等式(16)で定義されるインデックス番号によりmminを用いて判定することが可能である。送信チャンネルが時間内にすばやく変化しない場合、追跡モード中のチャンネル・パラメータ更新プロセスを停止することが可能である。チャンネル・パラメータは、情報データ信号ブロックが送信される追跡モードの間、用いられることが可能である。送信チャンネルが時間内にすばやく変化する場合、チャンネル・パラメータは追跡モードの間に更新されることが可能であり、チャンネル・パラメータ51jは、判定された変調シンボル・ベクトルXl、mmin(n)および誤り信号εl、mmin、j(n)を用いて、チャンネル応答ベクトルHl、j(n−1)を次式のように更新する。
【0114】
【数30】
【0115】
式中、mはステップ・サイズのパラメータである。
【0116】
図11は、図7の2分岐ダイバシティ干渉除去器の代替の実施形態である。図11において、各チャンネル・パラメータ推定部501および502は、他のチャンネル推定器521および522をそれぞれ備えて実現されている。チャンネル・パラメータ521および522の実例は、受信信号と学習シーケンス間の複合相互相関を計算し、チャンネル・パラメータを判定する複合相関器である。この実施形態においては、学習モードの間、スイッチ44および45は、各複合変調シンボルX1、l(n)およびX2、l(n)を、それぞれチャンネル推定器521および522に提供するために、各学習シーケンス記憶装置81および82を、変調信号発生器41および42にそれぞれ接続する。受信信号/誤り信号スイッチ531および532は、各チャンネル推定器521および522をそれぞれIN1端子およびIN2端子へ接続し、各チャンネル推定器521および522が、それぞれ受信信号yl、1(n)およびyl、2(n)を得るようにする。チャンネル推定器521において、受信信号yl、1(n)と、所望信号および干渉信号それぞれの複合変調シンボル、つまりX1、l(n)およびX2、l(n)との間の相互相関は、学習期間中に計算され、それから所望信号および干渉信号それぞれのタップ係数、つまりh1、l、1(n−1)およびh2、l、1(n−1)がそれぞれ判定される。チャンネル推定器522において、受信信号y1、2(n)と、所望信号および干渉信号の複合変調シンボルx1、l(n)およびx2、l(n)の間の相互相関は、それぞれ学習期間中に計算される。それから、所望信号および干渉信号それぞれのタップ係数、つまりh1、l、2(n−1)およびh2、l、2(n−1)は判定される。
【0117】
追跡モードにおいて、受信信号/誤り信号スイッチ531および532は、チャンネル推定器521および522を減算器321および322に接続し、チャンネル推定器521および522が推定誤り信号を得るようにする。追跡モードにおいて、この実施形態は、図10記載の実施形態と同様の方法で機能する。送信チャンネルが、時間内にすばやく変化しない場合、追跡モードの間のチャンネル・パラメータ更新プロセスを停止することが可能である。チャンネル・パラメータは、情報データ信号ブロックが送信される追跡モードの間に用いられることが可能である。
【0118】
図12は、図5CのOFDM2分岐ダイバシティ受信器の代替の実施形態を表している。図12において、ダイバシティ結合器70の他の実施形態が表されている。ダイバシティ結合器70は、ダイバシティ結合加算器71と、乗算器721および722と、分岐結合加重制御器73とより構成されている。分岐結合加重制御器73は、受信信号強度情報または他の干渉強度情報等の、ダイバシティ分岐における受信信号のチャンネル情報を受信し、ダイバシティ分岐の各メトリック値を加重する、加重係数を判定する。乗算器721および722は、分岐結合加重制御器から加重係数を受信する。それから、乗算器721および722は、各メトリック発生器から得た各メトリック値に、対応する加重係数を乗算し、メトリック値を加算器71に出力する。加算器71は、加重されたメトリック値を総計し、結合メトリック値を送信シンボル推定部40に出力する。
【0119】
図14は、本発明の効果を示す、本発明の符号誤り率(BER)性能を表している。図14は、レイリーフェージングの条件下での本発明による受信器の平均符号誤り率が、平均搬送波対干渉比(CIR)=−5dBに対して1.0×10−2未満であることを示している。ここで、同一チャンネル干渉(CCI)信号は、所望信号より5dB強い。本発明の効果は、平均CIRが0dBでの本発明による、受信器の平均BER値が1.0×10−2未満であるのに対し、OFDM受信器の従来の信号検出器の平均BER値が0.5である、という事実からも同様に示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 OFDM送信システムにおいて、逆離散フーリエ変換(IDFT)を用いた、従来の送信器のブロック図である。
【図1B】 OFDM送信システムにおいて、離散フーリエ変換(DFT)を用いた、従来の受信器のブロック図である。
【図2A】 本発明の概念構造を表す干渉除去器を用いた、OFDM受信器のブロック図である。
【図2B】 本発明の概念構造を表す、パラレル構造の干渉除去器のブロック図である。
【図2C】 本発明の概念構造を表すメトリック発生器を用いた、干渉除去器のブロック図である。
【図3】 本発明のレプリカ発生様式の概念ブロックを表す、干渉除去器のブロック図である。
【図4】 本発明のレプリカ発生様式を表す、干渉除去器のブロック図である。
【図5A】 本発明の概念構造を表す干渉除去器を用いた、OFDM2分岐ダイバシティ受信器のブロック図である。
【図5B】 本発明の概念構造を表す、パラレル構造の2分岐ダイバシティ干渉除去器のブロック図である。
【図5C】 本発明の概念構造を表す、メトリック発生器を有する干渉除去器を用いた、OFDM2分岐ダイバシティ受信器のブロック図である。
【図6】 本発明のレプリカ発生様式の概念ブロックを表す、2分岐ダイバシティ干渉除去器のブロック図である。
【図7】 本発明のレプリカ発生様式を表す、2分岐ダイバシティ干渉除去器のブロック図である。
【図8】 図4の干渉除去器の詳細ブロック図である。
【図9】 図4の干渉除去器の、代替の詳細ブロック図である。
【図10】 図7の2分岐ダイバシティ干渉除去器の詳細ブロック図である。
【図11】 図7の2分岐ダイバシティ干渉除去器の、代替のブロック図である。
【図12】 図5CのOFDM2分岐ダイバシティ受信器の、代替の実施形態である。
【図13】 受信バースト信号の構成例を示す図である。
【図14】 本発明の効果を示す、符号誤り率(BER)図である。
Claims (19)
- デジタル多重搬送波通信システムで使用する受信器において、
(1)少なくとも1つの受信分岐(#1、#2)と、
(2)複数(L個)の干渉除去器(171−17L)とを備え、
前記受信分岐の各々は、少なくとも1つの所望信号および干渉信号を含む受信シリアル多重搬送波信号を複数(L個)の副搬送波信号に変換する復調段階(0;01、02)を備え、前記複数(L個)の干渉除去器(171−17L)の各々は、同一チャンネル干渉を除去する前記副搬送波信号の各々にそれぞれ関連付けられ、それにより、受信副搬送波信号より、推定した所望受信副搬送波信号および推定した干渉副搬送波信号を減算するものであり、
前記干渉除去器(17 1 〜17 L )の各々は、
メトリック発生器(18;18 1 、18 2 )に接続され、前記少なくとも1つの所望信号および干渉信号のシンボル候補の組を、前記メトリック発生器(18;18 1 、18 2 )に適用し、受信副搬送波信号および前記シンボル候補の組を用いることにより、前記メトリック発生器(18;18 1 、18 2 )により生成されるメトリック値を受信する、送信シンボル推定部(40)を備え、前記送信シンボル推定部(40)は前記メトリック値を用いることにより、最適なシンボル候補の組を判定するものであり、
前記メトリック発生器(18;18 1 、18 2 )は、
前記送信シンボル推定部(40)により供給される前記所望信号シンボル候補および前記干渉信号シンボル候補の前記組と、誤り推定部(30;30 1 、30 2 )より供給される推定誤り信号を用いることにより、前記少なくとも1つの所望信号および干渉信号の信号送信チャンネル・パラメータを推定する、チャンネル・パラメータ推定部(50;50 1 、50 2 )と、
前記所望信号シンボル候補および前記干渉信号シンボル候補の前記組と、前記チャンネル・パラメータ推定部(50;50 1 、50 2 )より供給される前記所望信号チャンネル・パラメータおよび前記干渉信号チャンネル・パラメータを用いることにより、前記所望信号および前記干渉信号からレプリカ信号を生成する、レプリカ発生器(20;20 1 、20 2 )と、
前記送信信号推定部(40)に接続され、前記推定誤り信号からメトリック値を生成するメトリック計算器(60;60 1 、60 2 )とを備え、前記誤り推定部(30;30 1 、30 2 )は、前記受信副搬送波信号と、前記レプリカ信号とを用いることにより、前記推定誤り信号を生成するものであり、
前記送信シンボル推定部(40)は、
所望信号複合変調シンボルを生成する、第1の変調信号発生器(41)と、
干渉信号復号変調シンボルを生成する、少なくとも1つの第2の変調信号発生器(42)とを備え、
各前記メトリック発生器(18;18 1 、18 2 )の前記レプリカ発生器(20;20 1 、20 2 )は、
前記第1の変調信号発生器(41)の出力信号を、前記チャンネル・パラメータ推定部(50;50 1 、50 2 )より生成された前記所望信号送信チャンネル・パラメータで乗算する、第1の複合乗算器(210;210 1 、210 2 )と、
前記第2の変調信号発生器(41)の各々の出力信号を、前記チャンネル・パラメータ推定部(50;50 1 、50 2 )より生成された各前記干渉信号送信チャンネル・パラメータでそれぞれ乗算する、少なくとも1つの第2の複合乗算器(220;220 1 、220 2 )と、
前記第1の乗算器および少なくとも1つの前記第2の乗算器と接続され、前記所望信号レプリカおよび前記干渉信号レプリカを総計する、レプリカ結合加算器(230;230 1 、230 2 )と
を備え、
前記チャンネル・パラメータ推定部(50;50 1 、50 2 )は、
前記第1および第2の変調信号発生器(41、42)、並びにスイッチ(53;53 1 、53 2 )に接続された入力と、前記第1および第2の複合乗算器(210;210 1 、210 2 )に接続された出力とを有する、チャンネル推定器(52;52 1 、52 2 )を備え、前記スイッチは、同様に前記誤り推定部(30;30 1 、30 2 )に適用される受信副搬送波信号、または前記誤り推定部(30;30 1 、30 2 )で生成される誤り信号を、前記チャンネル推定器(52;52 1 、52 2 )へ供給する、受信器。 - 前記デジタル多重搬送波通信システムはOFDMシステムである、請求項1に記載の受信器。
- 前記復調段階(0;01、02)の各々は、
前記受信シリアル多重搬送波信号をパラレルOFDM信号ブロックに変換する、シリアル−パラレル変換器(12;121、122)と、
送信される前記多重搬送波信号に挿入される周期性の拡張を除去し、ブロック間干渉を除去する手段と、
前記ODFM信号ブロックの各々を、複数のOFDM副搬送波信号に変換する、離散フーリエ変換手段とを含み、
前記干渉除去器(171〜17L)の出力が、シリアル−パラレル変換器(16)に供給される、請求項2に記載の受信器。 - 各前記メトリック発生器(18;181、182)の前記レプリカ発生器(20;201、202)は、
前記所望信号の前記チャンネル・パラメータと、前記送信シンボル推定部(40)より供給される所望信号シンボル候補を用いることにより、前記所望信号の前記レプリカを生成する、所望信号推定部(21;211、212)と、
前記干渉信号チャンネル・パラメータと、前記送信シンボル推定部(40)より供給される干渉信号シンボル候補を用いることにより、各干渉信号のレプリカをそれぞれ生成する、少なくとも1つの干渉信号推定部(221、222)と、
生成された前記所望信号および前記干渉信号の前記レプリカを結合し、該結合レプリカを前記誤り推定部(30;301、302)へ出力する、レプリカ結合加算器(23;231、232)と
を備える、請求項1に記載の受信器。 - 前記送信シンボル推定部(40)は、
所望信号学習ビット・シーケンスを格納し、一組の学習ビットを生成する、第1の学習シーケンス記憶装置(81)と、
各々が干渉信号学習ビット・シーケンスを格納し、各々が対応する干渉信号の一組の学習ビットを生成する、少なくとも1つの第2の学習シーケンス記憶装置(82)と、
最尤推定器(43)と、
学習期間中の前記第1の学習シーケンス記憶装置(81)および追跡期間中の前記最尤推定器(43)のそれぞれの出力を、前記第1の変調信号発生器(41)に接続する、第1のスイッチ(44)と、
追跡期間中のそれぞれの第2の学習シーケンス記憶装置(81)および追跡期間中の前記最尤推定器(43)のそれぞれの出力を、それぞれの前記第2の変調信号発生器(41)に接続する、少なくとも1つの第2のスイッチ(45)とを備える、請求項1に記載の受信器。 - 前記チャンネル・パラメータ推定部(50;501、502)は、
前記第1および第2の変調信号発生器(41、42)、並びに前記誤り推定部(30;301、302)へ接続された入力と、前記第1および第2の復合乗算器(210;2101、2102)へ接続された出力とを有し、適応アルゴリズムを用いることにより、前記所望送信チャンネル・パレメータおよび前記干渉送信チャンネル・パレメータを推定および/または更新する、チャンネル推定器(51;511、512)を備える、請求項5に記載の受信器。 - 前記適応アルゴリズムは、再帰的適応アルゴリズム、逐次最小二乗法(RLS)アルゴリズムまたは最小平均二乗(LMS)アルゴリズムである、請求項6に記載の受信器。
- 前記メトリック計算器(60;601、602)は、前記適用された誤り信号の二乗値を計算する、二乗回路(61;611、612)を備えた、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の受信器。
- 前記誤り推定部(30;301、302)は、
各前記受信副搬送波信号から、前記レプリカ結合加算器(230;2301、2302)より供給される前記レプリカ信号をそれぞれ減算して、前記推定誤り信号を生成する、減算器(32;321、322)を備えた、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の受信器。 - 前記受信器は、多数分岐ダイバシティ受信器であり、該複数分岐ダイバシティ受信器は、複数(L個)の干渉除去器(171〜17L)を含み、該複数(L個)の干渉除去器(171〜17L)の各々は、
多数(#1、#2)のメトリック発生器(181、182)に接続され、前記所望信号および前記干渉信号のシンボル候補の組を、前記メトリック発生器(18;181、182)に適用する、送信シンボル推定部(40)と、
前記メトリック発生器(40)に接続され、前記メトリック発生器(181、182)から受信した前記メトリック値を結合するダイバシティ結合器(70)とを備え、
前記メトリック発生器の数は、受信分岐の数に対応し、各前記メトリック発生器(18;181、182)は、異なるダイバシティ分岐の各受信副搬送波信号および前記シンボル候補の組を用いることにより、メトリック値を生成し、前記送信シンボル推定部(40)は、前記ダイバシティ結合器から受信する前記メトリック値を用いることにより、送信される前記所望信号および前記干渉信号に最適なシンボル候補の組を判定する、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の受信器。 - 前記ダイバシティ結合器(70)は、ダイバシティ結合加算器(71)を備える、請求項10記載の受信器。
- 前記ダイバシティ結合器(70)は、
結合加重係数を計算し、該加重係数を出力する、各前記受信分岐におけるそれぞれの受信副搬送波信号を受信する、分岐結合加重制御器(73)と、
各メトリック発生器(181、182)にそれぞれ接続された、複数の乗算器(721、722)と、
前記乗算器(721、722)に接続された入力および前記送信シンボル推定部(40)に接続された出力を有する、ダイバシティ結合加算器(71)と
を備えた、請求項10に記載の受信器。 - 各前記干渉除去器の前記送信シンボル推定部(40)は、前記所望信号および前記干渉信号の情報データを出力するように適合されており、それによりマルチユーザ用検出受信器を構成する、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の受信器。
- 複数の送信器と、
請求項1ないし13のいずれか一項に記載の複数の受信器(8)とを備えた、デジタル多重搬送波通信システム。 - 多重搬送波信号中の干渉信号を除去する方法において
(1)少なくとも1つの所望信号および少なくとも1つの干渉信号とを含むシリアル・ベースバンド多重搬送波信号を少なくとも1つの受信分岐を介して受信する段階と、
(2)受信した前記多重搬送波信号を複数のベースバンド副搬送波信号に変換する段階と、
(3)各前記副搬送波信号における同一チャンネルの干渉を除去し、それにより、受信副搬送波より推定した所望受信副搬送波信号および推定した干渉副搬送波信号を減算する段階と、
(4)前記副搬送波信号を、前記所望信号を含む多重搬送波出力信号に変換する段階とを含み、
前記副搬送波信号の各々に関して、前記除去する段階(3)は、
複数の組の所望信号シンボル・シーケンス候補および干渉信号シンボル・シーケンス候補を、連続して生成する段階と、
それぞれの受信した副搬送波信号と、前記複数の組の所望信号シンボル候補および前記干渉信号シンボル候補とから、メトリック値を生成する段階と、
送信される前記所望信号および前記干渉信号シンボルの組として、最適な所望シンボル候補および干渉シンボル候補の組を判定するために、前記メトリック値を用いることにより最尤推定を行う段階と、
判定された前記所望信号シンボルおよび前記干渉信号シンボルの前記組に対応する、ビットストリームを出力する段階とをさらに含み、
前記メトリック値を生成する段階は、
前記少なくとも1つの所望信号および前記少なくとも1つの干渉信号の送信チャンネル・パラメータを提供する段階と、
前記複数の組の所望信号シンボル候補および干渉信号シンボル候補と、前記送信チャンネル・パラメータとから前記受信副搬送波信号のそれぞれのレプリカ信号を生成する段階と、
前記受信副搬送波信号と前記受信副搬送波信号の前記レプリカ信号とから、推定誤り信号を計算する段階と、
前記推定誤り信号からメトリック値を計算する段階と、
所望信号シンボル候補および干渉信号シンボル候補の各組に対応する、複数の計算されたメトリック値を比較することにより、送信される所望シンボルおよび干渉シンボルの組として、最適な所望シンボル候補および干渉シンボル候補の組を判定する段階と、
前記判定された所望信号シンボルおよび干渉信号シンボルの組と、前記推定誤り信号を使用して、前記少なくとも1つの所望信号および前記少なくとも1つの干渉信号の送信チャンネル・パラメータを推定および/または更新する段階とをさらに含み、
複数の組の所望信号シンボル・シーケンス候補および干渉信号シンボル・シーケンス候補を、連続して生成する段階は、
既知のビット・シーケンスを、前記所望信号用および少なくとも1つの干渉信号用の学習ビット・シーケンスとして格納する段階と、
学習モードを実行する段階とを含み、前記学習モードを実行する段階は、
前記学習シ−ケンスの組に対応する、前記所望信号複合変調シンボルを生成する段階と、
前記学習シ−ケンスの組に対応する、前記干渉信号複合変調シンボルを生成する段階と、
前記少なくとも1つの所望信号および前記少なくとも1つの干渉信号のそれぞれの前記副搬送波信号と前記複合変調シンボル・シーケンスとの間における相互相関を計算することにより、所望信号送信チャンネル・パラメータおよび干渉信号送信チャンネル・パラメータを推定する段階とを含む、方法。 - それぞれの前記受信副搬送波信号のレプリカ信号を生成する前記段階は、
(1)前記所望信号および前記干渉信号の送信チャンネル・パラメータを提供する段階と、
(2)前記所望信号のレプリカ信号を生成する段階と、
(3)前記各干渉信号のレプリカ信号を生成する段階と、
(4)前記所望信号の前記レプリカ信号と、各前記干渉信号の前記レプリカ信号を結合する段階と
をさらに含む、請求項15に記載の方法。 - 前記学習モードを実行する段階が、
(i)前記学習シーケンスの組に対応する前記所望信号複合変調シンボルを生成する段階と、
(ii)前記学習シーケンスの組に対応する前記干渉信号複合変調シンボルを生成する段階と、
(iii)前記所望信号複合変調シンボルを、前記所望信号送信チャンネル・パラメータで乗算して、所望信号レプリカを得る段階と、
(iv)前記干渉信号複合変調シンボルを、前記干渉信号送信チャンネル・パラメータでそれぞれ乗算して、それぞれの干渉信号レプリカを得る段階と、
(v)前記所望信号レプリカと前記干渉信号レプリカとを結合して、各前記受信副搬送波信号のレプリカ信号を得る段階と、
(vi)各前記受信副搬送波信号から、それぞれの前記受信副搬送波信号の前記レプリカ信号を減算して、誤り信号を得る段階と、
(vii)前記誤り信号と、前記所望信号複合変調シンボルおよび前記干渉信号複合変調シンボルを用いることにより、前記所望信号送信チャンネル・パラメータおよび前記干渉信号送信チャンネル・パラメータを帰納的に更新し、更新された所望信号送信チャンネル・パラメータおよび干渉信号送信チャンネル・パラメータを提供する段階と、
(viii)学習モードの間、(i)〜(vii)の段階を帰納的に繰り返す段階とを含み、
前記方法はさらに、追跡および情報復号モードを実行する段階を含み、前記追跡および情報復号モードを実行する段階は、
(i)最尤推定を基に、所望信号候補および干渉信号候補の複数のビット組を連続して生成する段階と、
(ii)複数の前記所望信号および干渉信号の組に従って、複合変調シンボルを生成する段階と、
(iii)前記所望信号複合変調シンボルを、前記所望信号送信チャンネル・パラメータで乗算する段階と、
(iv)前記干渉信号複合変調シンボルを、前記干渉信号送信チャンネル・パラメータで乗算する段階と、
(v)段階(iii)と(iv)の結果を結合して、それぞれの受信副搬送波信号のレプリカを形成する段階と、
(vi)それぞれの前記受信副搬送波信号から前記受信信号のレプリカを減算して、推定誤り信号を形成する段階と、
(vii)前記推定誤り信号の二乗値を、前記メトリック値として計算する段階と、
(viii)最尤推定を基に複数の前記メトリック値を比較することにより、送信される所望信号および干渉信号のビット組として最適な、所望信号候補および干渉信号候補のビット組を判定する段階と、
(ix)前記判定された所望信号および干渉信号の組に従って、前記所望信号複合変調シンボルおよび干渉信号複合変調シンボルの組を、生成する段階と、
(x)前記判定された所望信号複合変調シンボルおよび干渉信号複合変調シンボルの組と、前記判定された所望信号複合変調シンボルおよび干渉信号複合変調シンボルの組に対応する、前記推定誤り信号を用いることにより、前記所望信号および干渉信号の前記送信チャンネル・パラメータを推定および/または帰納的に更新する段階と、
(xi)情報データ復号モードの間に(i)〜(x)の段階を帰納的に繰り返す段階と
を含む、請求項15または16に記載の方法。 - (1)複数のダイバシティ受信分岐上の前記シリアル・ベースバンド多重搬送波信号を受信する段階と、
(2)各前記シリアル・ベースバンド多重搬送波信号を、複数のベースバンド副搬送波信号に変換する段階と、
(3)各前記ダイバシティ受信分岐のそれぞれの前記副搬送波信号を、ダイバシティ結合し、該ダイバシティ結合した副搬送波信号における同一チャンネルの干渉を除去する段階と
を含む、請求項15ないし17のいずれか一項に記載の方法。 - 前記メトリック値を生成する段階は、
ダイバシティ結合される各前記受信副搬送波信号と、前記複数の所望信号シンボル候補および干渉信号シンボル候補の組から、それぞれのメトリック値を個別に生成する段階と、
該別々に生成したメトリック値をダイバシティ結合する段階と
を含む、請求項16に記載の方法。
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