JP3511792B2 - 帯状材の通板方向変換装置 - Google Patents

帯状材の通板方向変換装置

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JP3511792B2
JP3511792B2 JP10982696A JP10982696A JP3511792B2 JP 3511792 B2 JP3511792 B2 JP 3511792B2 JP 10982696 A JP10982696 A JP 10982696A JP 10982696 A JP10982696 A JP 10982696A JP 3511792 B2 JP3511792 B2 JP 3511792B2
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    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
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    • B65H2301/3423Modifying, selecting, changing direction of displacement with change of plane of displacement by travelling an angled curved path section for overturning and changing feeding direction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷延鋼板等からな
る帯状材の通板方向の変換に係り、走行する帯状材をヘ
リカル状に巻き掛け且つ非接触状態で通板方向を変換す
る通板方向変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】走行する帯状材をヘリカル状にフロータ
に巻き掛け且つ非接触状態で通板方向を変換する、所謂
ヘリカルフロータ式の通板方向変換装置は、非接触状態
で帯状材の通板方向を変換できると共に、ベンドフロー
タ式の通板方向変換装置に比べて通板変換方向の自由度
が大きい。
【0003】このため、この種の通板方向変換装置は、
近年、色々なプロセスラインで採用され、特に、二以上
の工程を連続させることが省力化や歩留り向上等に大き
な効果があることから、パスラインの延在方向が異なる
二つのプロセスを連続させるケースも増えている。そし
て、非接触すなわち擦り疵が生じることなく帯状材の通
板方向を変換可能な点で、上記ヘリカルフロータ式の通
板方向変換装置は有用とされている。
【0004】従来、上記のように鋼帯等の帯状材をヘリ
カル状に浮上支持し非接触状態で通板方向を変換する装
置としては、例えば特開昭51−25274号公報等に
記載されているものが知られている。
【0005】この装置は、図8及び図9に示すように、
円筒状のフロータ50と、そのフロータ50表面の帯状
材巻き掛け位置(通板位置)Lに沿って設けられ所定圧
力の流体を噴き出し可能な多数の噴出孔51とを備え、
さらに、上記フロータ50に対する帯状材52の入側及
び出側に、ぞれぞれ帯状材52を案内するガイドロール
53,54を配設して構成される。
【0006】そして、搬送されてきた帯状材52は、入
側のガイドロール53に案内されて、上記フロータ50
の表面に沿って斜めに巻き掛けられ、当該フロータ50
に沿って通板する間に通板方向が変換されつつ、順次、
出側のガイドロール54を経て次工程に送られる。
【0007】ここで、上記フロータ50に巻き掛けられ
た部分の帯状材52は、噴出孔51から噴き出される流
体によってフロータ50表面から浮上支持され、フロー
タ50と非接触状態で移動する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の通板方向変換装置では、フロータ50に帯
状材52を巻き掛けて噴出する流体により単に浮上支持
しているだけであるので、例えば,次に示す〜のよ
うな通板条件の変動が生じたときには、フロータ50か
らの帯状材52の浮上量が変動してしまう。
【0009】 噴出孔51から噴出する流体の圧力が
変動した場合 通板方向変換装置を含む区画での加減速に伴い帯状
材に張力変動が生じた場合 通板方向変換装置に隣接する区画での加減速に伴っ
て発生する張力変動の当該通板方向変換装置を含む区画
への伝播により帯状材に張力変動が生じた場合 帯状材52の板厚や板幅寸法が変化した場合 上記のように帯状材52の浮上量が変動してしまうと、
上記入側のガイドローラ53と出側のガイドローラ54
との間の帯状材52のパスライン長が変化して、出側位
置の帯状材52が当該帯状材52の板幅方向へずれてし
まう。この浮上量の変動による板幅方向への変動は、帯
状材52を所定のラセン角をもってヘリカル状に巻き掛
けているために生じるもので、ヘリカルフロータ式の通
板方向変換装置に特有のものである。
【0010】即ち、上記のように浮上量が変化すると、
上記ヘリカル状にフロータ50に巻き掛けられているた
めに、帯状材52に蛇行や片寄りが発生すると共に、上
記ガイドロール53,54との摩擦による拘束も影響し
て帯状材に捩じれや斜行が生じるおそれがあるという問
題がある。例えば、浮上量が大きくなると、図10に示
すように蛇行が生じる。図10中、Δhは、目標とする
浮上量からの偏差を示し、ΔHは、そのときに生じる蛇
行量及びその方向を示している。また、上記蛇行と共
に、図11に示すように斜行も生じる。図11中、一点
鎖線は、帯状材52の片寄りに応じた、板端部の位置の
変化を示している。
【0011】ここで、従来の通板方向変換装置では、上
記通板方向変換時の板幅方向への揺動を抑えるために、
例えば特開平4−55254号公報などに記載されるよ
うに、フロータ50表面の帯状材巻き掛け位置(通板位
置)Lに沿って帯状材52を案内するサイドプレート等
を設ける場合もあるが、帯状材52が板幅方向へ揺動す
ると、その帯状材52がサイドプレート等と擦れ合い帯
状材52の品質を落とす一因となる。
【0012】なお、従来、ベンドフロータ式の通板方向
変換装置においては、特開平2−204264号に記載
されているように、浮上量を調整するために帯状材の段
付き点の通過の際に張力制御を行うものも開示されてい
るが、ベンドフロータ式は、同一平面内で通板方向を変
換するものであり、ヘリカルフロータ式のように帯状材
に「ひねり」を加えて通板方向を変換しないため、浮上
量の変化は蛇行・片寄りとは無関係である。このため、
上記特開平2−204264号に記載されている張力制
御は、単に、段付き点通過の際に、帯状材とフロータと
の非接触状態を確保するためだけのものであり、浮上量
を目標浮上量に高精度に制御するものではない。
【0013】これに対して、ヘリカルフロータ式では、
上述のように、浮上量の変化により、帯状材とフロータ
表面との接触による擦り疵等の危険性以外に、蛇行発生
の危険性を有する。即ち、浮上量の変化により一旦片寄
りが発生すると、これが起因となって周期的に片寄りを
繰り返す蛇行へと発展する。これは、ライン速度が大き
いほど蛇行の振幅が大きくなるので、ライン速度を上げ
る際の阻害要因となる。また、上記片寄りの発生は、場
合によっては帯状材52の破断トラブルの原因となり、
稼働率の低下を招く要因となるという問題がある。
【0014】また、浮上量が小さくなる程、フロータと
帯状材との隙間が小さくなり、帯状材を浮上させる流体
の流速が早くなって帯状材にバタツキが生じ易く板折れ
や擦り疵の原因となるが、このとき、ヘリカルフロータ
式では「ひねり」が加えられていることにより板幅方向
に傾きが生じ易く、上記擦り疵等も発生し易い。この点
からもヘリカルフロータ式では、ベンドフロータ式より
も浮上量の変動の抑制が要求される。
【0015】このように、ヘリカルフロータ式の通板方
向変換装置では、浮上量の制御が生産能率に大きく影響
を与えるため、ベンドフロータ式よりも遙に高精度に制
御することが要求されるが、従来のヘリカルフロータ式
の通板方向変換装置では、浮上量を高精度に制御する有
効な手段が開示されていない。従って、ライン速度を上
げる程、この装置を採用したプロセスラインにおいて頻
繁に蛇行が発生し、生産能率を大きく低下させていた。
即ち、ヘリカルフロータ式の通板方向変換装置を用いて
せっかく複数のプロセスラインを連続化させても、十分
な効果を享受できないという問題があった。
【0016】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、浮上量を高精度に制御することで、帯
状材の片寄りや蛇行の発生を防止して生産能率を上げる
ことが可能なヘリカルフロータ式の通板方向変換装置を
提供することを課題としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載した帯状材の通板方向
変換装置は、走行する帯状材を所定のラセン角をもって
巻き掛け当該帯状材の通板方向を変換させるフロータを
備え、そのフロータ表面に設けられた複数の噴出孔から
噴き出す流体により上記帯状材を浮上支持する非接触式
の通板方向変換装置において、上記流体の噴き出し流量
を調整する流量調整手段と、フロータ表面からの帯状材
の浮上量を検出する浮上量検出手段と、浮上量検出手段
が検出した帯状材の浮上量と目標浮上量との偏差に基づ
き上記流量調整手段を介して上記流体の噴き出し流量を
制御する流量制御手段とを備えることを特徴とするもの
である。
【0018】この発明においては、直接、帯状材の浮上
量を検出し、その浮上量が常に目標浮上量となるように
流体の噴き出し流量を制御することで、目標値からの浮
上量の変動を抑える。
【0019】ここで、フロータに巻き掛けられた帯状材
に生じている張力Tと流体による帯状材を支持する平均
圧力Pとは、力の釣り合いから、下記(1)式のような
関係がある。なお、下記式では、分かりやすくするため
にラセン角を45度に設定した場合で表示した。
【0020】(T/W)=2・R・P ・・・(1) ここで、 W:帯状材の幅 R:帯状材のフロータ巻き掛け位置での曲率半径 を表している。
【0021】また、上記平均圧力Pは、帯状材の浮上量
hと噴き出し流量Qにより概略で下記(2)式のように
表現できる。 P=ζQ2 /{2・(L・h)2 } ・・・(2) ここで、 ζ:比例定数 L:帯状材のフロータへの巻き掛け長さ を表している。
【0022】従って、上記(1)式及び(2)式から、
下記(3)式に示すような関係にあることが分かる。 (T/W) = K・(Q/h)2 ・・・(3) Kは比例定数を示している。
【0023】この(3)式から、線張力(T/W)に対
して浮上量hは一義的に定まるので、線張力(T/W)
を一定にすれば帯状材の板幅に関係なくほぼ同じ浮上量
を得ることができる。
【0024】そして、線張力(T/W)を一定とした場
合には、噴き出し流量Qと浮上量hとは次のような比例
関係にあり、噴き出し流量Qを変更することで、浮上量
hを任意の値に変更させることができる。
【0025】Q ∝ h また、浮上量hを一定とした場合には、線張力(T/
W)と噴き出し流量Qとは次のような比例関係となる。
【0026】(T/W) ∝ Q2 従って、帯状材の張力に変動が生じた場合でも、その張
力変動に応じて噴き出し量Qを調整することで、浮上量
hを一定とすることができる。ここで、上記(3)式か
ら上記張力変動は浮上量hの変動をもたらすが、浮上量
変動に応じて噴き出し流量Qを調整することで、上記張
力変動は吸収され、もって浮上量は目標浮上量となる。
【0027】このように、帯状材に張力変動等が生じて
も、浮上量の偏差に応じて噴き出し流量を制御すること
で、浮上量は調整される。次に、請求項2に記載した発
明は、請求項1に記載した構成に対して、上記流量調整
手段は、上記噴出孔の開口面積を変更する開口面積調整
手段からなることを特徴とするものである。
【0028】この発明においては、各噴出孔の開口面積
を調整することで各噴出孔からの噴き出し流量を変更
し、帯状材を支持する全流体の流量の調整を実現する。
なお、全噴出孔の開口面積を変更する必要はなく、ま
た、開口面積の開口率も同じ値で変更する必要もない。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、帯状体
として鋼帯を例に説明する。
【0030】本実施の形態の通板方向変換装置の基本構
成は、従来の装置と同様な構成であり、図1に示すよう
に、装置本体を構成するフロータ1に対し鋼帯2が所定
のラセン角をもって巻き掛けられることで、当該鋼帯2
の通板方向を変換するようになっている。
【0031】フロータ1は、その本体は円筒形状をして
おり、その表面には、例えば45度のラセン角に沿って
ヘリカル状に延在する鋼帯き掛け位置(鋼帯2の通板方
向)Lに、多数の噴出孔3が開設されている。各噴出孔
3は、フロータ1内部に設けられた流通路に連通し、そ
の流通路に供給される流体である気体を設定圧力で噴き
出すようになっている。上記噴出孔3は、等間隔のピッ
チでフロータ表面に配列されている。これは、例えば、
上記鋼帯巻き掛け位置部分Lをパンチングメタル等で形
成することで実現される。
【0032】ここで、上記気体は、コスト上からは空気
が好ましいが、窒素等の他の気体から構成してもよい。
また、図1では、各噴出孔3の開口形状を円形の穴とし
て図示しているが矩形等の形状であってもよいし、当該
噴出孔3をスリット状の開口などにより形成してもよ
い。図2中、4aは上記流通路のうちの気体の流入路
を、4bは流出路を表している。
【0033】また、上記噴出孔3が開設されたフロータ
1表面の壁部内面1a側には、図2に示すように、当該
壁部内面1aに沿って可動板5が配置されている。可動
板5は、その外面形状が上記壁部内面1aと同一曲率を
した板部材であり、この可動板5にも、上記噴出孔3と
同じ形状の開口部6が同一ピッチで多数開設されてい
て、各開口部6は各噴出孔3にそれぞれ連通可能となっ
ている。その可動板5は、フロータ1内壁に固定された
シリンダ装置7のピストンロッドに連結し、そのシリン
ダ装置7が駆動されることでフロータ1の軸方向に進退
可能となっている。そして、上記可動板5及びシリンダ
装置7によって、流量調整手段である開口面積調整手段
が構成される。
【0034】ここで、上記可動板5は、上記鋼帯き掛け
位置(鋼帯2の通板方向)L全体を内方から覆うだけの
大きさの一枚の板で構成してもよいし、フロータ1の周
方向に複数枚の短冊状に分割されて構成されてもよい。
また、上記可動板5は、フロータ1内壁に設けられた図
示しない案内部材によってフロータ1の長手方向以外の
移動が拘束されるようになっている。即ち、可動板5は
フロータ1の周方向には変位しないようになっている。
【0035】なお、上記可動板5をフロータ1表面側に
配置させてもよいが、フロータ1からの可動板5の浮上
りを防止したり非接触状態となったフロータ1と可動板
5の隙間からの圧縮空気の漏れ等を考慮する必要があ
り、上述のようにフロータ1内面側に設けた方が有利で
ある。
【0036】そして、上記可動板5を進退させることに
よって、図3に示すように、各噴出孔3と各可動板5の
開口部6の重なり量Δxが変化し、各噴出孔3から噴き
出す流体の流量が変化するようになっている。ここで、
上記重なり量Δxは、初期状態を例えば50%(図3
(b)の状態)に設定しておく。なお、図3では、開口
率を制御しやすいように、噴出孔3及び開口部6の開口
断面形状をフロータ1軸方向に長辺を向けた長方形状と
した場合を例示している。
【0037】また、上記可動板5を進退させる各シリン
ダ装置7は、コントローラ10からの位置補正指令に応
じて可動板5を所定量だけ進退させるようになってい
る。上記進退量は、連続的に変化させてもよし、例え
ば,1mm刻みで行うようにしてもよい。
【0038】また、上記鋼帯2の巻き掛け方向に沿って
複数箇所、浮上量検出器9が設置されている。本実施の
形態では、上記浮上量検出器9の設置位置は、図4に示
すように、フロータ1に巻き掛けられる鋼帯2の入側位
置及び出側位置の各板幅方向両端部a,d,c,fと、
巻き掛けの長手方向中央部での板幅方向両端部b,eの
計6か所である。その各浮上量検出器9は、レーザ変位
計から構成されて、図5に示すように、鋼帯2の外面に
外側から対向して配置された検出器本体9aと、その検
出器本体9aをフロータ1表面に支持するブラケット9
bとからなる。そして、対象とする各検出位置a〜fで
の鋼帯2の浮上量を検出し、コントローラ10に供給可
能となっている。
【0039】ここで、本実施の形態では、上記浮上量検
出器9をレーザ変位計から構成しているが、これに限定
されず、超音波計等であってもよい。また、上記説明で
は、フロータ1の外側に浮上量検出器9を設けた例を説
明しているが、これに限定されず側方から鋼帯2の浮上
量を検出するようにしてもよい。
【0040】コントローラ10は、流量制御手段を構成
し、図6に示すように、主に、浮上量演算器10A、浮
上量偏差算出器10B、開口面積演算器10C、PI制
御演算器10D、可動板位置演算器10Eから構成され
る。
【0041】上記浮上量演算器10Aでは、6個の浮上
量検出器9から各浮上量信号a〜fを入力し、下記
(4)式によって幾何学的な荷重平均を行った、平均浮
上量hAV E を算出して当該平均浮上量hAVE を浮上量偏
差算出器10Bに供給する。
【0042】 hAVE =(a+2b+c+d+2e+f)/8 ・・・(4) 浮上量偏差算出器10Bでは、上記供給された平均浮上
量hAVE から目標浮上量HREF を減算して浮上量偏差Δ
hを求め、その浮上量偏差Δhを開口面積演算器10C
に供給する。
【0043】開口面積演算器10Cでは、下記(5)式
に基づいて、浮上量偏差Δhを対応する流量の増減を求
め、その補正流量ΔQに対応する開口面積の増減量であ
る補正面積ΔSを演算し、その補正面積ΔSをPI制御
演算器10DによってPI動作に変換して可動板位置演
算器10Eに供給する。
【0044】ΔQ= K・Δh・・・(5) 但し、Kは比例定数である。ここで、上記説明では、浮
上量偏差Δhを一度,補正流量ΔQに変換してから補正
面積ΔSを求めるように説明しているが、実際には、浮
上量偏差Δhを関数式等を用いて直接,補正面積ΔSに
変換している。また、上記補正流量ΔQを補正面積ΔS
に変換する際には、開口面積や設定圧力等によって決定
される圧損分に応じた補正を行う。
【0045】そして、可動板位置演算器10Eでは、上
記補正面積ΔSとなる位置補正指令をシリンダ装置7に
供給可能となっている。なお、図示していないが、上記
シリンダ装置7では、可動板5の位置を検出して位置の
フィードバック制御が行われている。
【0046】このように、コントローラ10は、現在の
平均浮上量hAVE と目標浮上量HRE F との浮上量偏差Δ
hに基づき浮上量偏差Δhがゼロとなるように噴出孔3
の開口面積、即ち圧縮気体の噴き出し量を調整してい
る。
【0047】次に、上記通板方向変換装置の動作や作用
などについて説明する。鋼帯2は、順次、図示しない入
側ガイドロールに案内されつつフロータ1に巻き掛けら
れ、気体によって浮上支持されることでフロータ1と非
接触状態で通板方向が変換され、続いて、図示しない出
側ガイドロールに案内されて次工程に送られる。
【0048】ここで、上記鋼帯2を浮上支持する気体
は、可動板5の開口部6及び噴出孔3を介してフロータ
1外部に噴き出し、フロータ1内部は正圧となっている
ので、上記可動板5は、フロータ1内壁に押しつけられ
た状態となっている。このために、可動板5を進退可能
に設定しても、フロータ1内壁と可動板5との間から気
体が噴き出しすることはない。なお、上記図2では、見
やすいように、フロータ1の壁部内面と可動板5との間
に隙間があるように図示されているが、実際には、両者
は上述のように接触している。
【0049】このとき、鋼帯2の通板状態になんら変動
がない定常状態、即ち、フロータ1に対する鋼帯2の平
均浮上量HAVE が目標浮上量HREF となっている状態で
は、浮上量偏差Δhはゼロとなっているので、可動板位
置演算器10Eから各シリンダ装置7への位置補正指令
に変更はないので可動板5は進退することなく、各噴出
孔3からの気体の噴き出し流量は一定に維持される。
【0050】従って、通板方向変換中の鋼帯2に対する
気体による支持圧は一定に維持されて、フロータ1から
の鋼帯2の浮上量が目標浮上量HREF に安定して保持さ
れ、この結果、フロータ1に巻き掛けられた部分の鋼帯
2のパスラインは安定する。即ち、鋼帯2の幅方向への
変動が抑えられ、鋼帯2は、目標とするパスラインに沿
って安定して通板方向が変換され搬送される。
【0051】上記定常状態から、鋼帯2の通板速度が変
動したり気体の設定圧が一時的に変動したりすると、フ
ロータ1に巻き掛けられている鋼帯2の張力が変動し、
フロータ1からの鋼帯2の浮上量が変化する。
【0052】すると、コントローラ10は、浮上量検出
器9からの信号に基づき、浮上量演算器10Aで算出し
た現在の平均浮上量hAVE と目標浮上量HREF との浮上
量偏差Δh分に応じた補正面積ΔSを算出し、その補正
後の噴き出し面積となるように、PI制御演算器10
D、可動板位置演算器10E、及びシリンダ装置7を介
して可動板5を所定量だけ進退させて各噴出孔3の開口
面積を変更し、気体の噴き出し流量を変更する。
【0053】この結果、上記変動等に応じて生じた鋼帯
2の張力変動による浮上量の変動が吸収されて、浮上量
が目標浮上量HREF に保持される。これにより、フロー
タ1に巻き掛けられる鋼帯2のパスライン長の変動が抑
えられ当該パスラインは安定する。
【0054】即ち、上記のように定常状態からの変動に
応じて、気体の噴き出し流量を変更することで当該気体
による鋼帯2の支持圧が調整され、鋼帯2の実際の張力
などが一時的に変化してもフロータ1からの鋼帯2の浮
上量が確実に一定に保持される。
【0055】さらにまた、上記定常状態から一時的に生
じた変動による浮上量の変化ばかりでなく、通板する鋼
帯2の板幅が変わるなど通板条件が変化しても、確実
に、鋼帯2の浮上量が目標浮上量HREF を保持するよう
に流量が自動的に調整されて、鋼帯2の板幅方向の変化
が抑えられパスラインは安定する。
【0056】このように、本実施の形態の通板方向変換
装置では、非接触方式であっても、フロータ1による通
板方向変換時のパスラインが常に所望の位置に保持さ
れ、フロータ1出側での鋼帯2の幅方向への蛇行や片寄
りの発生を抑えることができる。この結果、焼鈍工程な
どの下流側に非接触式の通板方向変換装置を適用して二
以上の工程を連続化させても、従来よりもライン速度を
上げて操業することが可能となる。
【0057】また、鋼帯2の板厚等の変更や操業条件等
が変更しても、鋼帯2の浮上量は常に目標浮上量HREF
に自動的に調整され、フロータ1巻き掛け部分の鋼帯2
のパスラインが所望の位置に調整されて安定する。な
お、浮上量を変更する場合には、コントローラ10に供
給する目標浮上量HREF を変更するだけで自動的に実際
の浮上量は変更される。
【0058】ここで、上記実施の形態では、フロータ1
の外観形状を円柱形状としているが、これに限定される
ものではない。フロータ1は、鋼帯2が巻き掛ける部分
Lのみが所定の略円弧形状を有していればよい。
【0059】また、流量を調整する流量調整手段である
開口面積調整手段は、上記のように可動板5を進退させ
て各噴出孔3の開口面積を変更するものに限定されず、
各噴出孔3にそれぞれ絞り弁を連通して直接、各噴出孔
3からの噴出する流量を調整するようにしてもよい。ま
た、流量調整手段は、これに限定されず、例えば、各噴
出孔3に供給する気体の圧力を調整して噴き出し流量を
調整してもよい。
【0060】また、上記実施の形態では、全噴出孔3の
開口面積を一律に変更しているが、一部の噴出孔3の開
口面積のみを調整することで、鋼帯1を支持する全噴き
出し流量の調整を行うように設定してもよい。
【0061】また、上記実施の形態では、可動板5をフ
ロータ1の軸方向に進退させているが、これに限定され
ず、可動板5をフロータ1の周方向に沿って回動するよ
うに変位させて各噴出孔3と可動板5の開口部6との重
なり量Δxを変更してもよい。
【0062】ここで、上記のように可動板5を一律にフ
ロータ1軸方向へ移動させることは、全ての噴出孔3の
開口中心が一律にフロータ1軸方向に変動してしまうの
で、例えば、可動板をフロータ1幅方向に対称的に二分
割して対称に可動板5を進退させるようにしてもよい。
【0063】
【実施例】実際に、上記のような流量の制御を実施した
通板方向変換装置を使用した場合と従来のように流量の
制御を行わない通板方向変換装置を使用した場合につい
て、蛇行状況を確認してみたところ、図7に示すような
結果が得られた。図7中、Aは、本発明に基づくもので
ある。一方、Bは、比較のために従来のように流量制御
を実施しなかった場合である。
【0064】ここで、目標浮上量HREF を20mmに設定
し、鋼帯2としては厚さ0.6mm、板幅1200mmのも
のを使用した。この図7から分かるように、流量制御を
実施しないと、ライン速度を上げる程蛇行量が非常に大
きくなるが、本実施の形態の装置では、ライン速度を上
げても蛇行量の増加は小さく抑えられている。即ち、浮
上量を目標浮上量HREF となるように流量を制御するこ
とで、ライン速度を上げても蛇行を小さく抑えることが
可能となることが分かる。
【0065】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の帯状
材の通板方向変換装置では、浮上量の変化に応じて噴出
する流量を調整することで、通板状態に一時的な変動が
生じて浮上量が変動しても、常に目標とする浮上量に自
動調整可能となる。この結果、通板変換中の帯状材に蛇
行等が生じることなく、フロータに巻き掛けられた部分
の帯状材のパスラインは所望位置に維持され安定する。
【0066】さらに、通板する帯状材が変換されるなど
操業条件が変換されても、確実に且つ自動的に帯状材の
浮上量が目標浮上量に調整可能となる。これによって、
本発明の帯状材の通板方向変換装置を使用して帯状材の
通板方向を変換する場合には、ライン速度を上げても、
帯状材がフロータと接触することによる擦り疵等が回避
されると同時に、帯状材に生じる蛇行が小さく抑えられ
て、生産能率の向上を図ることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る帯状材の通板方向変
換装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る可動板を説明するた
めのフロータ軸方向で切断したの概略断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る噴出孔と可動板の開
口部との重なりを説明するための図であり、(a)は約
30%、(b)は約50%、(c)は約60%それぞれ
重なった状態を示している。
【図4】浮上量の検出位置を示す図であり、(a)はそ
の斜視図、(b)はフロータの軸方向からみた図を示し
ている。
【図5】浮上量の検出を示す断面図である。
【図6】コントローラのブロック図である。
【図7】ライン速度と蛇行との関係を示す図である。
【図8】従来のフロータを示す図である。
【図9】従来の帯状材の通板方向変換装置を示す図であ
る。
【図10】浮上量の変動に伴う蛇行の状態を示す図であ
る。
【図11】浮上量の変動に伴う斜行の状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 フロータ 2 鋼帯 3 噴出孔 5 可動板 6 開口部 7 シリンダ装置 9 浮上量検出器 10 コントローラ 10A 浮上量演算器 10B 浮上量偏差算出器 10C 開口面積演算器 10D PI制御演算器 10E 可動板位置演算器 HREF 目標浮上量 hAVE 平均浮上量 Δh 浮上量偏差 ΔQ 補正流量 ΔS 補正面積
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 陽俊 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭56−127538(JP,A) 特開 昭61−49724(JP,A) 特開 昭60−87156(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 23/32 B65H 20/14 B65H 23/032

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する帯状材を所定のラセン角をもっ
    て巻き掛け当該帯状材の通板方向を変換させるフロータ
    を備え、そのフロータ表面に設けられた複数の噴出孔か
    ら噴き出す流体により上記帯状材を浮上支持する非接触
    式の通板方向変換装置において、 上記流体の噴き出し流量を調整する流量調整手段と、フ
    ロータ表面からの帯状材の浮上量を検出する浮上量検出
    手段と、浮上量検出手段が検出した帯状材の浮上量と目
    標浮上量との偏差に基づき上記流量調整手段を介して上
    記流体の噴き出し流量を制御する流量制御手段とを備え
    ることを特徴とする帯状材の通板方向変換装置。
  2. 【請求項2】 上記流量調整手段は、上記噴出孔の開口
    面積を変更する開口面積調整手段からなることを特徴と
    する請求項1に記載された帯状材の通板方向変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI795366B (zh) * 2016-09-13 2023-03-11 日商日本瑞翁股份有限公司 膜體運送裝置及膜體製造方法

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