JP3511163B2 - トンネル掘削機及びそれを使用したトンネルの掘削方法 - Google Patents

トンネル掘削機及びそれを使用したトンネルの掘削方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル掘削機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】<イ>TBM(トンネルボーリングマシ
ン)と称する、切羽をディスクカッターで掘削するトン
ネル掘削機では、不良岩盤で切羽面が自立せずに崩れて
きたり、掘削した空洞の天端や側壁が崩れてくると、ト
ンネル掘削機の胴体が締め付けられるなど、掘進が困難
となる可能性がある。このような状況の予兆を早期に把
握し、適切な機械操作や岩盤補強対策を採用することに
より、円滑な掘進を進める必要がある。 <ロ>このような対策のために従来は掘進中のトンネル
掘削機のカッターヘッドの回転トルクや推力、掘進速度
などのデータを測定して分析することのよって、トンネ
ルの進行方向に沿った岩盤の硬さ特性の変化を監視する
方法が開発されている。この方法であると、断層、破砕
帯などの出現に対して臨機に適切な対応をとって施工す
ることができる。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】しかし前記した従来
のトンネル掘削機にあっては、次のような問題点が存在
する。 <イ>上記したような方法では、トンネルの進行方向に
沿った一次元的な岩盤特性の変化しかとらえることがで
きない。一方、断層、破砕帯はトンネル軸と直角に交わ
るとは限らず、実際には図1に示すようにトンネルの掘
進にともない切羽上に現れる位置が移動する場合が多
い。 <ロ>この場合に断層、破砕帯の出現する位置によって
施工に及ぼす影響は大きく異なり、例えば図1の断面A
の位置では天端が崩落する危険があり、断面Bの位置に
おいてはメイングリッパの反力が取れない危険性が察知
される。 <ハ>したがって一次元的な岩盤特性の変化の情報のみ
では現在の状況が将来どのような分布に展開するのか明
確でないため、断層、破砕帯の出現する位置が施工に及
ぼす影響は大きく異なるにもかかわらず、支保の変更や
補助工法の実施など、大幅な施工変更に踏み切ることは
困難であった。
【0004】本発明は上記したような従来の問題を解決
するためになされたもので、二次元的、三次元的な計
測、表示によって断層、破砕帯を事前に把握して最適な
対応の準備を行うことができる、トンネル掘削機を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明のトンネル掘削機は、切羽をディス
クカッターで掘削するトンネル掘削機において、ディス
クカッターに作用する力を測定し、かつディスクカッタ
ーの切羽面上の位置を測定し、さらにトンネル掘進機の
推力ジャッキの変位速度から掘進中の掘進速度、および
掘進距離を測定することによって、岩盤の脆弱層を三次
元で表示し、前方の地質状況を外挿的にリアルタイムに
予測できるように構成した、トンネル掘削機である。
た、本発明のトンネルの掘削方法は、上記トンネル掘削
機を使用したトンネルの掘削方法において、トンネルを
掘削しながら前方の脆弱層の地質状況をリアルタイムに
予測し、前記予測された前方の脆弱層の地質状況に対す
る最適な対策を準備しながらトンネル掘削を続けること
を特徴とする方法である。
【0006】
【本発明の実施の態様】以下図面を参照しながら本発明
にかかわるトンネル掘削機の実施例について説明する。
【0007】<イ>ディスクカッターの構造。 本発明のトンネル掘削機1は前胴2と後胴3とに分割
し、前胴2と後胴3との間を軸方向に伸縮する推進ジャ
ッキ4によって連結してある。後胴3には、円周方向に
張り出すメイングリッパ5を備え、このメイングリッパ
5を張り出して反力を取り、軸方向に伸縮する推進ジャ
ッキ4によって前胴2およびカッターヘッド6を尺取り
虫状に前進させる構成である。そして前端のカッターヘ
ッド6には図5に示すようなディスクカッター7を取り
付ける。すなわち、カッターヘッド6には多数のカッタ
ー7が取り付けてあるが、異なる円周軌道位置の数個の
ディスクカッター7の台座に荷重計71を取り付ける。
その結果、各ディスクカッター7の背分力、主分力を測
定することができる。カッターヘッド6は回転している
から、図4に示すように回転しない掘削機本体1の前胴
2との間にはスリップリング61などの回転接続機構を
設け、ここを介して後方の計測装置62にリード線を配
線する。さらに、カッターヘッド6の台座部に回転角計
を取り付ける。すると、各ディスクカッター7の現在位
置を求めることができる。
【0008】<ロ>岩盤硬さ特性の測定。 カッターヘッド上に配置した1つのディスクカッターに
作用する力を、背分力Fと主分力Tに分ける。(図5) これらの背分力や主分力はそれ自体で岩盤の硬さの度合
いと密接に関係しているので、これら自身が岩盤の硬さ
の指標となる。一方で背分力や主分力は切り込み量(デ
ィスクカッタによる切削深さ)とも関係する。切り込み
量は、トンネル掘削機の操縦者の設定に依存するので、
この影響を取り除いた岩盤の硬さの指標を用いて地山状
況を評価することが望ましい。この目的に合致する岩盤
の硬さ特性として、福井らによる岩盤強度が提案されて
いる。(福井、大久保:TBMの掘削抵抗を利用した岩
盤物性の把握、『トンネルと地下』Vol.28,N
o.2,pp123−131,1997) これによると、岩盤強度Sは、背分力F,主分力Tおよ
び切り込み量Pとの間には、以下の比例関係が存在する
ことがわかっている。
【0009】S=a・F/P
【0010】S=b・T/P
【0011】ここでa,bは比例定数である。c,dは
パラメータであり、福井らによる上記論文中の既往研究
のレビューによると(d−c)はほぼ0.5であり、d
は1または1.5とする説がある。切り込み量Pは、カ
ッターヘッド全体の平均的な値(すなわちカッタヘッド
1回転当たりの切削深さ)を用いることとし、この場合
トンネル掘削機の推力ジャッキの変位速度、すなわち純
掘進速度V(例えば1分当たりの掘進長)とカッターヘ
ッド回転数N(例えば1分当たりの回転回数)から、以
下のようにもとめることができる。
【0012】P=V/N
【0013】カッターヘッドの台座部に回転角計を取り
付け、各ディスクカッターの現在位置を求めることがで
きるから、個々のディスクカッターの掘削する部分毎の
切羽の岩盤強度の分布を測定することができる。
【0014】<ハ>岩盤の硬さ特性の三次元分布。 上記の計測項目と同時に、掘進距離を自動計測する。掘
進距離とは例えば切羽の起点からの距離である。する
と、掘削した岩盤のトンネル横断面上の硬さ特性の分布
データを、掘進距離ごとに配置したデータを作成でき
(図2)、硬さ特性の三次元分布を表示できる。この結
果から、岩盤の断層、破砕帯などの脆弱層の走向、傾斜
など地質構造をとらえることができる。このデータを外
挿することによって、切羽前方の岩盤の状況を推定する
ことができる。この例を図3に示す。
【0015】<ニ>実施例。 仮に3個のディスクカッターによって図1に示すような
地質構造の岩盤を掘削した場合、岩盤強度を測定した結
果の例を図2に示す。図2では切羽面上に区切った各区
間ごとの平均的な岩盤強度を、色が濃い方が低いもの、
すなわち岩盤が柔らかいものとして現してある。また各
切羽で得られた結果を、トンネルの掘進距離ごとに並べ
て図示することにより、三次元的な岩盤強度の分布を求
めることができる。
【0016】
【本発明の効果】本発明のトンネル掘削機は以上説明し
たようになるから次のような効果を得ることができる。 <イ>岩盤の硬さ特性の切羽面上の分布を表示すること
によって、トンネル切羽や側壁での断層、破砕帯の広が
りや出現する位置を事前に把握することができる。 し
たがって掘進に支障を来すか否かを早期に判断すること
ができ、最適な対策を講じることができる。 <ロ>このような表示は、コンピュータを用いた自動計
測、表示システムを採用することによって、掘削中にリ
アルタイムで表示することができる。 <ハ>各切羽で得られた岩盤の硬さ特性の分布とトンネ
ルの距離程によって、三次元的な岩盤の硬さ特性の分布
を求めることができる。したがって三次元的な地質構造
を推定することができ、現在の切羽位置から、将来現れ
る前方の地質状況を外挿的に予測することができる。こ
の例を図3の例で示せば、現在の切羽位置よりも掘削機
の直径分ぐらい前進すると弱層部が天端部に達すること
がわかり、天端崩壊の危険性が生じることを予測でき
る。 <ニ>このような三次元的な表示も、コンピュータを用
いる自動計測、表示システムのよって、掘削時にリアル
タイムで行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル掘削機と断層の関係の説明図。
【図2】岩盤硬さ特性分布の切羽平面上の分布の説明
図。
【図3】岩盤硬さ特性分布の三次元分布と切羽前方の推
定の説明図。
【図4】トンネル掘削機の実施例の説明図。
【図5】ディスクカッターに作用する力の測定装置の説
明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 潮田 悦郎 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 内田 正孝 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−19853(JP,A) 特開 平7−12548(JP,A) 特開 平7−37096(JP,A) 特開 平9−228780(JP,A) 特開 平5−10090(JP,A) 特開 平9−170398(JP,A) 「トンネルと地下」(通巻318号(第 28巻第2号)、P.35〜43、株式会社土 木工学社、平成9年2月1日)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】切羽をディスクカッターで掘削するトンネ
    ル掘削機において、 ディスクカッターに作用する力を測定し、 かつディスクカッターの切羽面上の位置を測定し、 さらにトンネル掘進機の推力ジャッキの変位速度から
    進中の掘進速度、および掘進距離を測定することによっ
    て、 岩盤の脆弱層を三次元で表示し、前方の地質状況を外挿
    的にリアルタイムに予測できるように構成した、 トンネル掘削機。
  2. 【請求項2】請求項1記載のトンネル掘削機を使用した
    トンネルの掘削方法において、 トンネルを掘削しながら前方の脆弱層の地質状況をリア
    ルタイムに予測し、 前記予測された前方の脆弱層の地質状況に対する最適な
    対策を準備しながらトンネル掘削を続けることを特徴と
    する、 トンネルの掘削方法。
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