JP3510400B2 - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP3510400B2
JP3510400B2 JP27253095A JP27253095A JP3510400B2 JP 3510400 B2 JP3510400 B2 JP 3510400B2 JP 27253095 A JP27253095 A JP 27253095A JP 27253095 A JP27253095 A JP 27253095A JP 3510400 B2 JP3510400 B2 JP 3510400B2
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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00064Constructional details of the endoscope body
    • A61B1/00071Insertion part of the endoscope body
    • A61B1/00078Insertion part of the endoscope body with stiffening means

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は挿入部の硬度を可変
調整可能ならしめるようにした内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、大腸に挿入する大腸用内視鏡で
は屈曲したS状結腸等に挿入部を通すため、その挿入部
はかなり軟らかなものである。しかし、挿入部の先端が
S状結腸を通過した後、つまり挿入部の先端が脾湾曲に
到達したら、S状結腸を直線化し、その直線状態を維持
しながら、さらに深部へ挿入するために挿入部の硬度を
使用途中で硬くしたい場合がある。これに対処するため
に、例えば実開平3−43802号公報には手元側操作
部でのレバー操作により、挿入部内に配設したコイルパ
イプに挿通したワイヤを牽引してコイルパイプを圧縮し
てそのコイルパイプの硬度を高め、挿入部の硬度を硬く
するようにしたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、可撓性調整用
ワイヤを牽引する力はかなり強いため、何度か使ってい
るうちに、ワイヤの自然長が伸びてしまい、可撓性調整
機能が劣化し、十分に硬くできなくなってくる。
【0004】本発明は前記課題に着目してなされたもの
で、その目的とするところは可撓性調整機能付内視鏡に
おいて可撓性調整機能を繰り返し使用しても、その機能
の劣化が抑制され、挿入性を維持できる内視鏡を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
操作部と、軟性部を有する挿入部と、前記軟性部内に配
設されたコイルパイプと、前記コイルパイプ内にスライ
ド自在に挿通され先端側部分を前記コイルパイプに固定
したワイヤと、前記操作部において操作ノブにより前記
コイルパイプと前記ワイヤを相対的に移動し前記コイル
パイプの剛性を変更して前記軟性部の可撓性の剛性を調
整する可撓性調整手段とを有する内視鏡において、前記
可撓性調整手段は、前記コイルパイプ及び前記ワイヤの
少なくとも一方の部材の基端側部分に連結され、その少
なくとも一方の部材と共に移動可能なスライド部材と、
前記操作ノブにより動かされて前記スライド部材と連係
すると共に前記操作ノブの操作待機時には前記スライド
部材との連係が解除可能なスライド駆動体とを備え、前
記コイルパイプ及び前記ワイヤの少なくとも一方の初期
状態における伸び縮みの変化を吸収して前記スライド部
材と前記スライド駆動体を連係することを特徴とするも
のである。請求項2に係る発明は、操作部と、軟性部を
有する挿入部と、前記軟性部内に配設されたコイルパイ
プと、前記コイルパイプ内にスライド自在に挿通され先
端側部分を前記コイルパイプに固定したワイヤと、前記
操作部において操作ノブにより前記コイルパイプと前記
ワイヤを相対的に移動し前記コイルパイプの剛性を変更
して前記軟性部の可撓性の剛性を調整する可撓性調整手
段とを有する内視鏡において、前記可撓性調整手段は、
前記コイルパイプ及び前記ワイヤのうち一方の部材の基
端側部分に連結され、前記コイルパイプ及び前記ワイヤ
のうち他方の部材に対して相対的に移動可能なスライド
部材と、前記操作ノブにより動かされて前記スライド部
材と連係すると共に前記操作ノブの操作待機時には前記
スライド部材との連係が解除可能なスライド駆動体とを
備え、前記コイルパイプ及び前記ワイヤの少なくとも一
方の初期状態における伸び縮みの変化を吸収して前記ス
ライド部材と前記スライド駆動体を連係することを特徴
とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>図1乃至図4を参照して、本発明の第
1実施形態を説明する。 (構成)図1は内視鏡システムにおける電子式内視鏡1
を示している。電子式内視鏡1は細長い軟性挿入部6
と、この挿入部6の後端側に連設された太径の操作部7
と、この操作部7の側部から延設されたユニバーサルケ
ーブル8とを備えている。この内視鏡1のユニバーサル
ケーブル8にはこの内視鏡1に照明光を供給する光源部
と内視鏡1から送出される画像信号を信号処理する信号
処理部とを有する制御装置(図示しない。)が接続され
るようになっている。この内視鏡システムには制御装置
から出力される映像信号を画面上に表示するモニタ(図
示しない。)が付設されている。
【0007】前記挿入部6は、その先端側に位置して硬
性の先端部10を設け、この先端部10に隣接する後方
側には湾曲可能な湾曲部11を設け、さらに湾曲部11
の後方には可撓性(軟性)の筒状体を有した軟性部12
を連設して構成されている。前記湾曲部11は前記操作
部7に設けられた湾曲操作ノブを操作することにより上
下/左右の両方向に湾曲できるように構成されている。
前記ユニバーサルケーブル8の延出先端にはこれを前記
制御装置に接続するためのコネクタ14が設けられてい
る。
【0008】図1に示すように、前記挿入部6の先端部
10は、硬性の材料で略円筒状に形成された先端部本体
17を有しており、先端部本体17には挿入部6の長手
方向と平行に鉗子チャンネル用透孔18と観察用透孔1
9とが設けられている。この鉗子チャンネル用透孔18
には接続用管21が内蔵されており、この接続用管21
の、先端部本体17の後方に突出する後部には鉗子チャ
ンネル22を形成するための可撓性のチューブ23の先
端が接続されている。この鉗子チャンネル用チューブ2
3は挿入部6の内部に挿通され、そのチューブ23の後
端は操作部7内に導かれ、かつ操作部7に設けられた鉗
子口24に連通するように接続されている。
【0009】前記観察用透孔19の前方部位には対物レ
ンズ系26が設けられており、この対物レンズ系26の
結像位置には固体撮像素子27が設けられている。この
固体撮像素子27には画像信号を送出できる信号線28
が接続されている。この信号線28は挿入部6内に挿通
されるとともに操作部7とユニバーサルケーブル8内と
を経て前記コネクタ14に設けられた接点29に接続さ
れている。
【0010】なお、コネクタ14には図示しない光源部
より出射した照明光をライトガイド31の端部に入射さ
せるようにしたライトガイドコネクタ32が設けられて
いる。このライトガイド31はユニバーサルケーブル8
と操作部7と挿入部6との各内部を経て、その先端部分
は先端部本体17に設けられたライトガイド用透孔(図
示しない。)に挿入されて、術野の観察部位に照明光を
照射できるようになっている。
【0011】前記湾曲部11内には複数の略環状の関節
駒33…が互いに回動自在で挿入部6の長手方向に配置
されており、この関節駒33…のうち最先端の関節駒3
3は先端部本体17の後端部に外嵌して固定されてい
る。この複数の関節駒33の最後端のものは軟性部12
の先端に設けられた環状の接続管34の先端部に嵌入し
て固定されている。また接続管34には、先端部本体1
7の後端に接続され、かつ金属製のコイルパイプによっ
て形成された図示しないアングルワイヤガイドの途中部
分が支持されており、そのアングルワイヤガイドの内部
には前記操作部7に設けられた湾曲操作ノブを操作する
ことによって牽引弛緩操作される可撓性の撚線等の図示
しないアングルワイヤが挿通支持されている。そして、
湾曲操作ノブを回動操作により前記湾曲部11を湾曲し
て、その前方の先端部10を上下/左右の方向に指向で
きるようになっている。なお、湾曲部11は軟性の外被
56で被覆されている。また、軟性部12の外装は内筒
体57と外皮58によって構成されている。
【0012】ところで、前記挿入部6には、大腸の深部
等の屈曲した体腔内にも容易に挿入できるように以下に
説明する可撓性調整機構(手段)が設けてある。すなわ
ち、前記挿入部6の軟性部12内には可撓性調整手段と
しての可撓性可変部材として、金属製のコイルパイプ3
9と、これの内腔に挿通した可撓性調整用ワイヤ41と
を設けてある。
【0013】このコイルパイプ39の先端は前記軟性部
12内の領域にあってその先端は特に固定されていな
い。つまりコイルパイプ39の先端側部分は移動可能な
フリーな状態にある。コイルパイプ39と、これに挿通
した可撓性調整用ワイヤ41の各先端は位置合わせがな
された状態で例えばろう42によって互いに強固に固定
されるとともにその先端部分は丸く仕上げてある。
【0014】このようにコイルパイプ39の先端と可撓
性調整用ワイヤ41の先端は連結されているが、この可
撓性可変部材は軟性部12内で特に固定はされていな
い。つまり、コイルパイプ39とワイヤ41は挿入部6
の軟性部12内では固定されておらず、フリーな状態で
配置されている。
【0015】なお、前記軟性部12の後端と操作部7の
前端とを接続する接続口金43の内周面に対応したコイ
ルパイプ39の後端側途中部分を、その接続口金43
に、例えばろう付けによって取着固定してもよいが、こ
こでは固定せず、後述する如く、コイルパイプ39とワ
イヤ41の後端を操作部7内で位置決めされることを除
き、全長にわたりフリーな状態にある。
【0016】図1で示すように、コイルパイプ39の後
端側は後方へ操作部7の内部側まで延出されていて、操
作部7の内部における部材44に突き当たって位置決め
されている。コイルパイプ39の後端は部材44に突き
当たっているだけでもよいし、例えばろう付け、または
その他の手段で取着固定してもよい。
【0017】そして、このコイルパイプ39に内装され
た可撓性調整用ワイヤ41の後端側部分は図2に示すよ
うな進退操作機構45に導かれて、これに連結されてい
る。この進退操作機構45は操作部7の後端に露出して
設けた操作ノブ46を有し、この操作ノブ46は雄ねじ
部47が設けられている。この雄ねじ部47は操作部7
の本体部材48に形成した雌ねじ部49に螺合してい
る。そして、この雄ねじ部47は操作ノブ46により動
かされて後述するスライド部材を進退させるスライド駆
動体を構成している。
【0018】雌ねじ部49の内方にはその雌ねじ部49
の内径よりも大きな内径の空洞部50が同軸的に配設さ
れている。前記雄ねじ部47の内方前端には複数の腕5
1が一体的に付設されており、この複数の腕51はいず
れも雌ねじ部49の内方側に向かって突き出し、空洞部
50内にフリーな状態で配置されている。なお、複数の
腕51は前記雄ねじ部47の内方端部に形成した円筒状
部分に軸方向に沿って複数のスリット(すり割り)を形
成してその円筒状部分を複数に分割することにより弾性
的に開く如く形成されている。各腕51の背面は雌ねじ
部49と空洞部50との境界段差部からなる接触部55
に接触している。そして、図2で示すように操作ノブ4
6を回転して雄ねじ部47を内方へねじ込んだ操作待機
状態においては各腕51は開きぎみにある。各腕51の
先端にはそれぞれ爪52が形成されている。
【0019】一方、この進退操作機構45の部位に導か
れてきた可撓性調整用ワイヤ41の手元端には円筒状の
ラック53が取り付けられている。ラック53はワイヤ
41に連結され、そのワイヤ41と共に進退移動するス
ライド部材を構成している。このスライド部材としての
ラック53の周面にはその軸方向へ所定のピッチで凹凸
が形成され、それによって複数の周回溝54が設けられ
ている。そして、複数の周回溝54と腕51の爪52に
よって前記雄ねじ部(スライド駆動体)47とラック
(スライド部材)53を連係すると共に、前記操作ノブ
46の操作待機時にはその連係を解除する接続手段を構
成している。
【0020】すなわち、各腕51の先端が閉じれば、そ
の先端にある爪52が対向する位置にある周回溝54に
嵌り込んで係合し得る構成となっている。このように前
記雄ねじ部47とラック53とを連係すると共にその両
部材の接続と解除が可能な接続手段を構成しているが、
前記雄ねじ部47とラック53の係合は爪51と周回溝
54によるため、その腕51やラック53が軸周りに回
転しても外れず、その連係が回転しても継続する。
【0021】次に、図3(a)〜(c)を参照して、軟
性部12の先端側近傍の構造を説明する。内蔵物の一例
として、図3(a)のように結束チューブ61がある。
この結束チューブ61は,柔軟なチューブであって,前
述したライトガイド31を束ねるものである。
【0022】この結束チューブ61は、湾曲部11にお
いての小さな曲げ半径の湾曲時でも、座屈したり、他の
内蔵物の圧迫を極力防ぐため、筒体62によって覆われ
ている。また、この筒体62は柔軟ではあるが、前記結
束チューブ61よりは剛性の高いものである。また樹脂
製のものでも、螺旋状や編状にした金属製のものでもよ
い。また、このような筒体62は信号線28にも被せら
れている。
【0023】なお、信号線28の代わりに例えば他の送
気用チューブや送水用チューブなどを内蔵物とする筒体
62を設けるものであってもよい。いずれにせよ、これ
ら筒体62は湾曲部11の後端から軟性部12の先端部
にかけての領域において1つ以上の内蔵物に設けられる
が、前述したコイルパイプ39の先端は,それら筒体6
2の後端と軸方向の位置において重ならないようになっ
ている(図3(a)を参照)。
【0024】湾曲部11に湾曲がかかっていたり、軟性
部12がループ状態だったりすると、筒体62の後端と
コイルパイプ39の先端の軸方向の位置関係は変わり得
るので、どのような状況でも、筒体62の後端とコイル
パイプ39の先端が重ならないように、それらは挿入部
6がストレート状態で、例えば5mm以上離して設置する
ようにするのがよい。
【0025】図3(b)は別の例であり、鉗子チャンネ
ル用チューブ23との関係で示す。鉗子チャンネル用チ
ューブ23も湾曲時に座屈しないように湾曲部11の外
周に螺旋状金属からなる筒体63を設けてある。筒体6
3はその一部がチューブ23の外表面に埋めこまれてい
る。この場合も、前述した理由から筒体63の後端とコ
イルパイプ39の先端は5mm以上離して設けている。
【0026】図3(c)はさらに別の例であり、ライト
ガイド31との関係を示す。このライトガイド31を束
ねる結束チューブを覆う筒体64は軟性部12の手元側
まで伸び、このためコイルパイプ39と重なってはいる
が、前記同様の理由で、他の内蔵物、例えば送気チュー
ブ65の筒体66とは重ならないようになっている。
【0027】(作用)まず、可撓性調整機構の作用につ
いて説明する。操作ノブ46を回動させてワイヤ41を
牽引する作用について述べる。図2で示すような初期状
態において操作ノブ46は通常、前進した位置にあり、
腕51は開いて、その爪52はラック53の周面から離
れ、周回溝54から解除する状態にある。この開放状態
においては前記ワイヤ41の手元端側はフリーな状態に
あり、ワイヤ41には張力が加わらないため、コイルパ
イプ39には圧縮力が加わらない。従って軟性部12の
柔軟性は通常の柔らかいものである。
【0028】そこで、軟性部12の硬度(剛性)を硬く
(高め)したい場合には進退操作機構45の操作ノブ4
6を回転して、雌ねじ部49に螺合している雄ねじ部4
7をねじ込むと、雄ねじ部47と腕51が並進して図2
で右側に移動し、腕51はその背面が接触部55に当た
っていることから、2つの腕51及び爪52の間隔が次
第に狭くなる。最初、ラック53と離れていた腕51の
爪52が、そのラック53の周回溝54にかみ合う。こ
れが牽引動作の初期状態である。この爪52とラック5
3がかみ合う牽引作動の初期状態から、さらに操作ノブ
46を回して腕51を右方向へ移動させると、ラック5
3が右側へ引かれ、ワイヤ41を牽引することになる。
【0029】このようにワイヤ41に張力を与え、コイ
ルパイプ39を操作部7側に引き寄せ、そのコイルパイ
プ39を密着巻きに近い状態にする。その程度はワイヤ
41に与える張力の値によって変わる。操作ノブ46を
そのままにすれば、可撓性調整用ワイヤ41はその張力
を維持して軟性部12を曲げる方向に対して反力(剛
性)を与え、軟性部12の剛性を上げることができる。
つまり、操作ノブ46の回動操作量によって、軟性部1
2の剛性を可変できる。
【0030】ところで、このような可撓性調整を何度も
繰り返していると、ワイヤ41にはその都度、膨大な力
が加わるため、ある程度の劣化は避けられない。ワイヤ
41の自然長は次第に伸び、またはコイルパイプ39の
自然長が縮んでくる。
【0031】操作ノブ46が回転することによりワイヤ
41を牽引する初期状態は、図2のようにラック53は
ワイヤ41の自然長に応じて、その都度、決まる。つま
り、図2で、ワイヤ41の自然長が劣化により伸びれ
ば、それに応じてラック53の位置は図2の場合よりも
さらに右側に移動した位置となる。ラック53にはあら
かじめ複数の周回溝54が設けてあるので、ワイヤ41
の自然長の伸びによってラック53は次第に右側に移す
るだけであり、腕51の爪52に噛み合うラック53の
周回溝54は次第に左側のものになるだけである。操作
ノブ46を回してその腕51が閉じ、その爪52に対応
するあらたな周回溝54がその腕51の爪52とかみ合
うことになる。操作ノブ46を同じように回すことで、
常に同様な回動位置で、腕51とラック53とがかみ合
って、同様な初期動作位置からワイヤ41の牽引が始ま
る。
【0032】こうして、ワイヤ41の自然長が伸びて
も、それに応じて爪52とかみ合う周回溝54が入れ替
わり、初期状態における自然長の伸びを吸収し、常に同
様な初期の条件で可撓性調整を開始させることができ
る。また、コイルパイプ39が縮んだりしてその自然長
が短くなっても同様にそれを吸収して初期の条件での可
撓性調整を開始させることができる。従って、ユーザー
は、コイルパイプ39やワイヤ41の自然長の伸び縮み
など気にせずに、何度も繰り返して可撓性調整を行うこ
とができ、その機能も常に一定に確保できる。可撓性調
整機能を繰り返し使用しても、常に良好な可撓性調整機
能を確保できる。
【0033】次に、この内視鏡1を経肛門的に大腸内に
挿入する場合として図4を参照しながら説明する。ま
ず、湾曲操作ノブを操作して、その内視鏡1の挿入部6
を大腸内に挿入してゆき、図4(a)に示すように挿入
部6の先端部10が下行結腸93から脾湾曲94に到達
させる。ここで、軟性部12の一部はS状結腸92の走
行の影響で曲がった状態にある。内視鏡1の先端部10
を脾湾曲94に引っ掛けてその軟性部12の手元側を引
くと、図4(b)のように、軟性部12はストレートに
近い状態となり、S状結腸92は折りたたまれるように
して直線化される。
【0034】その後、横行結腸95へ挿入しようとする
と、S字状結腸92付近が屈曲状態に戻ろうとするが、
ここで、前述したように操作ノブ46を回動することに
より、可撓性調整手段の可撓性調整用ワイヤ41に張力
を与え、コイルパイプ39を硬くする。これにより、前
述のように軟性部12の剛性を大きくでき、挿入部6の
軟性部12が屈曲状態に戻るのを阻止できる。軟性部1
2の途中がたわんでしまうと、手元側の力が先端に伝わ
りずらくなるが、たわまなければ図4(c)のように単
純なカーブを描きながら盲腸98まで容易に到達でき
る。つまり、軟性部12の剛性を大きくしたまま、横行
結腸95を通過していくことで、横行結腸95のたわみ
を図4(c)のように解除して肝湾曲97を越え、上行
結腸96、盲腸98に挿入できる。
【0035】一方、図3(a)〜(c)についての作用
は次の通りである。すなわち、筒体62,63,66が
コイルパイプ39と軸方向の位置で重ならないので、太
径化を極力防いでいる。ただし、例えばライトガイド3
1のようなファイバー束は硬質の内蔵物の圧迫に対して
耐久性が不十分と考える場合には図3(c)のように、
ライトガイド31(及び結束チューブ)の上にかぶせた
筒体64はコイルパイプ39のあるところにも設け(軟
性部12の手元側又は操作部7内にまで設ける)ため、
硬質化したコイルパイプ39の圧迫に対しても十分な耐
久性をもたせることができる。これはライトガイド31
だけでなく、この内視鏡1がファイバースコープであれ
ばそのイメージガイドにも筒体64が設けられ、コイル
パイプ39からの圧迫に耐えられるようにしてもよい。
また、信号線28の筒体も手元側までかぶっていてもよ
い。光学機能は内視鏡1の最も基本的機能であるため、
それにかかわる内蔵物(信号線28又はイメージガイド
やライトガイド31)は優先的に十分な耐久性を確保す
る必要があるためである。
【0036】<第2実施形態>図5及び図6を参照し
て、本発明の第2実施形態を説明する。 (構成)図5に示す如く、挿入部6の軟性部12内には
前実施形態と同様のコイルパイプ39とワイヤ41から
なる可撓性調整機構が設けられている。本実施形態で
は、可撓性調整をするための進退操作機構45の操作ノ
ブ70が湾曲操作ノブ13と同軸的に設けている。その
具体的な構造を図6において示す。操作ノブ70はその
支柱71を軸として回転可能となっている。支柱71は
湾曲操作ノブ13の軸と同軸的なものである。操作ノブ
70の一部、例えば基部にはスライド駆動体としてのホ
ール部73が形成されている。このホール部73の外周
にはピニオン部74と平坦部75が設けられている。
【0037】コイルパイプ39を内挿した可撓性調整用
ワイヤ41の手元端には前記実施形態同様の円筒状のラ
ック53が取り付けられている。このラック53は前記
ワイヤ41を進退させるスライド部材を構成するもので
ある。ラック53の周面にはその軸方向に所定のピッチ
で形成され、前記ピニオン部74に噛み合う複数の周回
溝54が設けられている。
【0038】このラック53は操作部7内に設けられた
ガイド部としての台76の面に接して案内される。操作
ノブ70のホール部73はその台76に面して配置され
ており、ホール部73と台76の間を通ってラック53
が案内されるようになっている。
【0039】図6で示すように操作ノブ70を回動する
前の初期状態ではホール部73の平坦部75が前記台7
6に面しており、平坦部75と台76のすき間はラック
53がスライドするのに十分なすき間があいている。そ
して、ラック53は平坦部75と台76の間をスライド
可能でフリーないわゆる解放状態にあり、その前後の移
動を妨げない。この操作初期状態から操作ノブ70を前
方へ回動すると、ピニオン部74がラック53の周回溝
54に係合を初め、ついで、係合したままラック53を
後退させ、ワイヤ41を牽引する。ラック53の周回溝
54の数はピニオン部74における歯数より多い。つま
り、操作ノブ70の回動によってピニオン部74がラッ
ク53にかみ合うよりも長い範囲にラック53の凸凹が
設けてある。
【0040】操作ノブ70の回動域の両端位置は、例え
ばストッパ77,78で定められている。操作ノブ70
はそのストッパ77,78に当たり、回動終端位置が規
制される。
【0041】なお、図5中において、符号9は操作部7
の把持部であり、符号15は折止めチューブである。 (作用)図6で示すように操作ノブ70を回動する前の
操作初期状態では、操作ノブ70の平坦部75が前記台
76に面しており、平坦部75と台76の隙間はラック
53がスライドするのに十分なすき間があいているた
め、ラック53は平坦部75と台76の間をスライド可
能でフリーないわゆる解放状態にあり、その前後の移動
を妨げない。従って、挿入部6の軟性部12は通常の可
撓性を示す。
【0042】ここで、軟性部12の硬度を硬くしたい場
合には進退操作機構45の操作ノブ70を回転する。す
ると、ピニオン部74がラック53にかみ合い、さらに
回すと、台76上にてラック53をスライドさせられる
ので、ワイヤ41をけん引操作できる。操作ノブ70は
湾曲操作ノブ13と同軸的に設けられているので、湾曲
操作ノブ13を操作する手(通常左手)で操作ノブ70
も操作でき、軟性部12を持った右手を離さないです
む。湾曲操作ノブ13と同様の感覚で操作できるので簡
便である。操作ノブ70は厳密に湾曲操作ノブ13と同
軸でなくとも、湾曲操作ノブ13の近傍にあり、湾曲操
作ノブ13を操作する指で操作ができればよい。
【0043】このような可撓性調整機能を繰り返し使
い、ワイヤ41の自然長が伸びても、(又はコイルパイ
プ39の自然長が縮んでも)、図6の初期状態におい
て、ワイヤ41の自然長の伸びに応じてラック53の、
台76(及び操作ノブ70)に対する位置が決まる。図
6ではワイヤ41の自然長が伸びると、ラック53は右
側に移動し、そこから、操作ノブ70を回すことで、操
作ノブ70は常に同様な回動位置で、ラック53にピニ
オン部74をかみ合わせることができ、初期動作位置か
らワイヤ41の牽引が始まる。このようにして、ユーザ
ーはワイヤ41の自然長の伸びなど気にしなくても、常
に一定の良好な可撓性調整機能が保てる。
【0044】(効果)この実施形態によれば、湾曲操作
する指で可撓性調整操作も行うことができ、それらの操
作性が良好である。なお、ワイヤ端に対する操作ノブ7
0の接続方式はラック・ピニオン方式なので、前実施形
態よりも構造はシンプルである。
【0045】<第3実施形態>図7ないし図9を参照し
て、本発明の第3実施形態を説明する。 (構成)この実施形態は可撓性調整機構のコイルパイプ
39の変形例である。まず、図7(a)(b)で示すも
のは軟性部12内の途中で2つの異なるコイルパイプを
ろう42で接続して構成する方式のものである。図7
(a)では手元側の管体のコイルパイプ39aは太め
で、先端側のコイルパイプ39bはそれよりも細径のも
のにしている。図7(b)では手元側の管体のコイルパ
イプ39aと先端側のコイルパイプ39bともその径は
ほぼ同じであるが、手元側のコイルパイプ39aが四角
い断面の素材で形成し、先端側のコイルパイプ39bが
丸い断面の素材で形成しているものである。
【0046】また、図8で示すものは先端側のみをコイ
ル状としたものであり、この先端側のコイルパイプ39
cと非コイル状の手元側のパイプ(管体)39dとを有
し、両者をろう42で接続してなるものである。なお、
手元側のパイプ39dは薄肉の金属パイプでもいいし、
硬質または半硬質の樹脂でもいい(どちらかといえば、
薄肉金属パイプの方が、圧縮力に対して変位が少ないの
で望ましい。)。
【0047】前記各例においての2種のパイプ材の接続
部は、例えば内視鏡先端より40〜50mm前後のところ
である。なお、これら異るコイルパイプ(又はパイプ)
の接続はろう42で強固に固定する以外に、単に突き当
てるだけのものでもよい。
【0048】(作用)第1実施形態では、軟性部12の
先端側から手元側まで、ほぼ一様の割合で可撓性調整す
るものであったが、ユーザーの手技(好み)によって
は、軟性部12の手元側はかなり硬くしたいが、先端側
は前述したような脾湾曲94や肝湾曲97を越えるの
に、少しだけ硬くした方がいい場合がある。そこで図7
(a)では、コイルの径を変えることで、手元側(図の
右側)はかなり硬くでき、それに対して先端側(図の左
側)は少しだけ硬くなるようにしている。例えば図9の
ように通常の検査では軟性部12の手元側はスライディ
ングチューブ80で直線状態を保つことがあるが、本実
施形態の図7のような可撓性調整部材によれば、軟性部
12の手元側は、あたかもスライディングチューブがあ
るかのごとく硬質化することも可能である(つまり、ス
ライディングチューブがいらなくなるので、より簡便な
挿入ができる)。図7(a)では、手元側に太径のコイ
ルパイプ39aを用いているが、図7(b)では、手元
側のコイルパイプ39aは先端側のコイルパイプ39b
とほぼ同じ細径であるが、断面が四角いので、断面が丸
いものよりさらに硬質化でき、図7(a)と同様の効果
が狙える。図7(b)のような構造にすれば、軟性部1
2を太径化せずとも、手元側を先端側より硬くすること
が可能である。
【0049】図8の場合、パイプ39dはコイル状では
ないので、可撓性調整をしたときに、硬さの変化はあま
り大きくない。この場合、軟性部12の手元側は図9の
ようにスライディングチューブ80を用いれば、パイプ
39dを特別硬質化する必要はなく、先端側のコイルパ
イプ39cのみ硬質化できればよい。このような構造の
場合、コイルパイプ39cが軟性部12の全体にわたっ
てコイル状であるよりも、ワイヤ41をけん引するスト
ロークが短くてすむ。従って、可撓性調整操作がより簡
便なものとなり、ユーザーの挿入手技に適応した可撓性
調整ができる。
【0050】<第4実施形態>図10ないし図11を参
照して、本発明の第4実施形態を説明する。 (構成)この実施形態も、これまでと同様に、軟性部1
2内にコイルパイプ39とワイヤ41からなる可撓性調
整部材が設けられている。この実施形態では図10のよ
うに、可撓性調整用の操作ノブ81が操作部7の把持部
9よりも前方に設けたものである。この操作ノブ81と
これに関係する内部構造を図11に示す。
【0051】すなわち、コイルパイプ39の手元端には
そのコイルパイプ39を連結する部材とそれ自身スライ
ドするスライド部材としての中空のラック82が取り付
けられている。ラック82の中央部に形成された孔83
には可撓性調整用ワイヤ41の手元側端部が挿通されて
いる。ワイヤ41の手元側端は操作部7の一部に固定さ
れている。操作ノブ81の基部にはスライド駆動体とし
てのホール部84が形成されている。ホール部84の外
周にはピニオン部85と平坦部86が設けられている。
【0052】ラック82は操作部7内に設けられたガイ
ド部としての台87の面に接して案内される。操作ノブ
81のホール部84はその台87の面にして配置されて
おり、ホール部84と台87の間を通ってラック82が
案内されるようになっている。 また、図11で示すよ
うに操作ノブ81を回動する前の初期状態ではホール部
84の平坦部86が前記台87に面しており、平坦部8
6と台87との間のすき間はラック82がスライドする
のに十分なすき間があいている。そして、ラック82は
平坦部86と台87の間をスライド可能でフリーないわ
ゆる解放状態にあり、その前後の移動を妨げない。
【0053】ラック82の周面にはその軸方向に所定の
ピッチで形成され、前記ピニオン部85に噛み合う複数
の周回溝88が設けられている。図11で示す操作初期
状態から操作ノブ81を後方へ回動すると、ピニオン部
85の凸凹がラック82の周回溝88の凹凸に係合し、
ラック82を前進させてコイルパイプ39を圧縮させる
操作状態になる。なお、ラック82の周回溝88の凹凸
は全周に設けられているため、ラック82が軸周りに回
転してもピニオン部85に噛み合いを維持するようにな
っている。
【0054】(作用)操作ノブ81を時計周りに回動さ
せると、ピニオン部85がラック82の周回溝88にか
み合い、圧縮作動初期状態が形成され、さらに操作ノブ
81を回動させると、ラック82を前方(紙面左側)に
移動させる。そうすると、コイルパイプ39に圧縮力が
加わり、一方、ワイヤ41は引っ張られる。その結果、
コイルパイプ39の剛性が増し、挿入部6の軟性部12
の硬度を硬くすることができる。
【0055】何度も繰り返し操作をするうちに、ワイヤ
41の自然長が伸びたり、コイルパイプ39の自然長が
縮んだりしてくる。すると、ラック82の圧縮作動初期
位置は次第に前方に移る。しかし、ラック82はかなり
長くしてあり、周回溝88の数はそれに応じ得る十分な
数があるので、ワイヤ41の自然長の伸び、またはコイ
ルパイプ39の自然長の縮みに常に対応してピニオン部
85がラック82にかみ合うことができる。
【0056】このように、ラック82は操作に必要なス
トロークと、ワイヤ41の自然長の伸び、またはコイル
パイプ39の自然長の縮みとに対応するようにするた
め、かなり長くしておく必要がある。そして内視鏡1内
にも、そのラック82が入り、動くスペースを確保して
おく必要がある。前述した第2実施形態の場合、操作ノ
ブ70は把持部9より後方にあり、操作部7の後端部の
近くなので、長いラック53が入って動くスペースには
限界がある。しかし、この実施形態では、把持部10の
前方に操作ノブ81があるので、その後方には把持部9
もあり、ラック51の十分な長手方向のスペースがあ
り、操作ノブ81の前方にも折れ止め部15や軟性部1
2があり、十分な長手方向のスペースがある。そのた
め、ワイヤ41の自然長の伸びが、かなり大きくなって
も十分対応できる。
【0057】なお、この実施形態においても操作ノブ8
1の回動操作量を規制するストッパを設けるようにして
もよい。 (効果)この実施形態によれば、前述した第2実施形態
に対し、ワイヤ41の自然長の伸びが大きい場合にも、
十分対応できる。
【0058】[付記] <A群> (1)操作部と、軟性部を有する挿入部と、前記軟性部
内に配設されたコイルパイプと、前記コイルパイプ内に
スライド自在に挿通され先端側部分を前記コイルパイプ
に固定したワイヤと、前記操作部において操作ノブによ
り前記コイルパイプと前記ワイヤを相対的に移動し前記
コイルパイプの剛性を変更して前記軟性部の可撓性の剛
性を調整する可撓性調整手段とを有する内視鏡におい
て、前記可撓性調整手段は前記コイルパイプ及び前記ワ
イヤの少なくとも一方に連結されその少なくとも一方の
部材と共に進退するスライド部材と、前記操作ノブによ
り動かされて前記スライド部材と連係すると共に前記操
作ノブの操作待機時には前記スライド部材との連係が解
除可能なスライド駆動体とを備え、前記コイルパイプ及
び前記ワイヤの少なくとも一方の初期状態における伸び
縮みの変化を吸収して前記スライド部材と前記スライド
駆動体を連係することを特徴とする内視鏡。
【0059】(2)付記第1項において、操作ノブが操
作初期状態の位置では前記スライド部材と前記スライド
駆動体との連係が解除しており、操作ノブを操作すると
その両部材の接続がなされるようにしたことを特徴とす
る内視鏡。 (3)付記第2項において、操作ノブが操作初期状態の
位置では前記コイルパイプの操作部側端部とワイヤの操
作部側端部とは相対的にスライド可能であることを特徴
とする内視鏡。
【0060】(4)付記第2項において、前記スライド
部材と前記スライド駆動体との連係はラック・ピニオン
方式によることを特徴とする内視鏡。 (5)付記第4項において、前記ラックの長さは前記操
作ノブの操作により移動するストローク分よりも実質的
に長いことを特徴とする内視鏡。
【0061】(6)付記第4項において、前記ラックは
円柱状に形成され、その周面にピニオンを噛合する周回
溝を形成していることを特徴とする内視鏡。 (7)付記第1項において、前記操作ノブは挿入部を湾
曲操作するための湾曲操作ノブの近傍に設置してあるこ
とを特徴とする内視鏡。
【0062】(8)付記第7項において、前記操作ノブ
は前記湾曲操作ノブと同軸に設けたことを特徴とする内
視鏡。 (9)付記第1項において、前記操作ノブは前記操作部
の把持部より先端側に設置してあることを特徴とする内
視鏡。
【0063】<B群> (1)湾曲部と軟性部を有する挿入部と、前記湾曲部内
に内蔵物を覆う保護筒体と、前記軟性部内にコイルパイ
プと、前記コイルパイプ内に挿通され先端側部分を前記
コイルパイプに固定したワイヤと、前記操作部において
操作ノブにより前記コイルパイプと前記ワイヤを相対的
に移動し前記コイルパイプの剛性を変更して前記軟性部
の可撓性の剛性を調整する可撓性調整手段とを有する内
視鏡において、前記保護筒体の後端と前記コイルパイプ
の先端とがその軸方向の位置において互いに重ならない
ように配置したことを特徴とする内視鏡。
【0064】(2)付記第1項において、前記保護筒体
の後端と前記コイルパイプの先端とを軸方向に5mm以上
離したことを特徴とする内視鏡。 (3)付記第1項において、前記内蔵物及び前記保護筒
体は複数あり、それら全ての保護筒体の後端と、コイル
パイプの先端とを離したことを特徴とする内視鏡。
【0065】(4)付記第1項において、少なくとも一
つの保護筒体の後端とコイルパイプの先端は離し、他の
少なくとも一つの保護筒体とコイルパイプは重なるよう
にしたことを特徴とする内視鏡。 (5)付記第4項において、前記コイルパイプと重なる
保護筒体はファイバー束を覆うものであることを特徴と
する内視鏡。 (6)付記第5項において、前記保護筒体は固体撮像素
子につながる信号線を覆うことを特徴とする内視鏡。
【0066】一般に、可撓性調整部材を内蔵した内視鏡
がある。この可撓性調整は挿入部内に設けたコイルパイ
プを、可撓性調整ワイヤを牽引することで圧縮して硬質
化するものである。可撓性調整部材の先端は、挿入部の
湾曲部と軟性部の接続部にある。しかし、ライトガイド
等の内蔵物は、湾曲部においては、通常、小さな曲げ半
径でも損傷しないように、湾曲部後端から軟性部先端側
にかけて保護チューブが設けてある。この保護チューブ
と可撓性調整部材が同じ軸に垂直な断面内にあると、内
視鏡が太径化する。そこで、このB群のものでは、可撓
性調整部材を内蔵した内視鏡の挿入部の太径化を極力防
ぐようにする。可撓性調整部材の先端は湾曲部に入らな
いようにし、かつ、他の内蔵物の少なくとも一つに湾曲
部内で被せた保護チューブが可撓性調整部材と同じ断面
(軸に垂直)にならないようにしたことで、太径化を防
いだものである。
【0067】<C群> (1)軟性部を有する挿入部と、前記軟性部内にコイル
パイプと、前記コイルパイプ内にスライド自在に挿通さ
れ先端部分をコイルパイプに固定したワイヤと、前記コ
イルパイプと前記ワイヤを相対的に移動操作する操作ノ
ブとを設けた内視鏡において、前記コイルパイプを軟性
部内の途中で他の管体と接続したことを特徴とする内視
鏡。
【0068】(2)付記第1項において、前記管体は径
の異なるコイルパイプであることを特徴とする内視鏡。 (3)付記第2項において、先端側のコイルパイプは手
元側のコイルパイプより細いことを特徴とする内視鏡。
【0069】(4)付記第1項において、前記管体はそ
の素線の断面形状が他のコイルパイプの素線のものと異
なるコイルパイプであることを特徴とする内視鏡。 (5)付記第4項において、先端側のコイルパイプと手
元側のコイルパイプは略同一の径であることを特徴とす
る内視鏡。
【0070】(6)付記第4項において、先端側のコイ
ルパイプはその素線の断面形状が丸型で、手元側のコイ
ルパイプは素線断面が矩形であることを特徴とする内視
鏡。 (7)付記第1項において、前記管体は非コイル状であ
ることを特徴とする内視鏡。 (8)付記第7項において、前記コイルパイプの先端側
部分はコイルパイプであり、手元側部分は非コイル状の
管体であることを特徴とする内視鏡。
【0071】(9)付記第7項において、非コイル状の
管体は薄肉の金属パイプであることを特徴とする内視
鏡。一般に、可撓性調整部材を可撓性調整すると、挿入
部全体をほぼ同じような割合で硬質化する。大腸挿入
は、ユーザーの手技(好み)によって、挿入部全体を一
様な割合で硬くするだけでなく、挿入部の先端側と手元
側とで硬くする割合を違えた方が効果が高い場合があ
る。そこで、挿入部を硬質化調整した時に、軟性部の先
端側と手元側とで硬質化する度合いを変化させること
で、挿入性が向上するようにした。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、可
撓性調整機能付内視鏡において可撓性調整機能を繰り返
し使用しても、その機能の劣化が抑制され、挿入性を維
持できる内視鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る電子式内視鏡の断面図。
【図2】前記内視鏡の可撓性調整部材の調整機構部分の
断面図。
【図3】前記内視鏡の挿入部における軟性部内構造の説
明図。
【図4】前記内視鏡の挿入部を大腸内に挿入するときの
説明図。
【図5】第2実施形態に係る電子式内視鏡の断面図。
【図6】前記第2実施形態の内視鏡の可撓性調整部材の
調整機構部分の断面図。
【図7】第3実施形態に係る内視鏡の可撓性調整機構に
おけるコイルパイプの変形例を示す説明図。
【図8】第3実施形態に係る内視鏡の可撓性調整機構に
おけるコイルパイプの他の変形例を示す説明図。
【図9】前記第3実施形態に係る内視鏡の挿入部を大腸
内に挿入するときの説明図。
【図10】第4実施形態に係る電子式内視鏡の側面図。
【図11】前記第4実施形態の内視鏡の可撓性調整部材
の調整機構部分の断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡、6…挿入部、7…操作部、10…先端部、
11…湾曲部、12…軟性部、39…コイルパイプ、4
1…可撓性調整用ワイヤ、45…進退操作機構、46…
操作ノブ、47…雄ねじ部(スライド駆動体)、49…
雌ねじ部、51…腕、52…爪、53…ラック(スライ
ド体)、54…周回溝。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作部と、軟性部を有する挿入部と、前
    記軟性部内に配設されたコイルパイプと、前記コイルパ
    イプ内にスライド自在に挿通され先端側部分を前記コイ
    ルパイプに固定したワイヤと、前記操作部において操作
    ノブにより前記コイルパイプと前記ワイヤを相対的に移
    動し前記コイルパイプの剛性を変更して前記軟性部の可
    撓性の剛性を調整する可撓性調整手段とを有する内視鏡
    において、 前記可撓性調整手段は、前記コイルパイプ及び前記ワイ
    ヤの少なくとも一方の部材の基端側部分に連結され、そ
    の少なくとも一方の部材と共に移動可能なスライド部材
    と、前記操作ノブにより動かされて前記スライド部材と
    連係すると共に前記操作ノブの操作待機時には前記スラ
    イド部材との連係が解除可能なスライド駆動体とを備
    え、前記コイルパイプ及び前記ワイヤの少なくとも一方
    の初期状態における伸び縮みの変化を吸収して前記スラ
    イド部材と前記スライド駆動体を連係することを特徴と
    する内視鏡。
  2. 【請求項2】 操作部と、軟性部を有する挿入部と、前
    記軟性部内に配設されたコイルパイプと、前記コイルパ
    イプ内にスライド自在に挿通され先端側部分を前記コイ
    ルパイプに固定したワイヤと、前記操作部において操作
    ノブにより前記コイルパイプと前記ワイヤを相対的に移
    動し前記コイルパイプの剛性を変更して前記軟性部の可
    撓性の剛性を調整する可撓性調整手段とを有する内視鏡
    において、 前記可撓性調整手段は、前記コイルパイプ及び前記ワイ
    ヤのうち一方の部材の基端側部分に連結され、前記コイ
    ルパイプ及び前記ワイヤのうち他方の部材に対して相対
    的に移動可能なスライド部材と、前記操作ノブにより動
    かされて前記スライド部材と連係すると共に前記操作ノ
    ブの操作待機時には前記スライド部材との連係が解除可
    能なスライド駆動体とを備え、前記コイルパイプ及び前
    記ワイヤの少なくとも一方の初期状態における伸び縮み
    の変化を吸収して前記スライド部材と前記スライド駆動
    体を連係することを特徴とする内視鏡。
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