JP3752450B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は挿入部の硬度を可変調整可能ならしめるようにした内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、大腸に挿入する大腸用内視鏡では屈曲したS状結腸等に挿入部を通すため、その挿入部はかなり軟らかなものである。しかし、挿入部の先端がS状結腸を通過した後、つまり挿入部の先端が脾湾曲に到達したら、S状結腸を直線化し、その直線状態を維持しながら、さらに深部へ挿入するために挿入部の硬度を使用途中で硬くしたい場合がある。これに対処するために、例えば実開平3−43802号公報には手元側操作部でのレバー操作により、挿入部内に配設したコイルパイプに挿通したワイヤを牽引してコイルパイプを圧縮し、そのコイルパイプの硬度を高め、挿入部の硬度を硬くするようにしたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
可撓性調整部材を可撓性調整すると、挿入部全体がほぼ同じような割合で硬質化する。内視鏡を大腸内に挿入する場合はユーザーの手技(好み)によって、挿入部全体を一様な割合で硬くするだけでなく、挿入部の先端側と手元側とで硬くする割合を違えた方が効果が高い場合がある。
【0004】
そこで、本発明の目的は、挿入部を硬質化調整したとき、軟性部の先端側と手元側とで硬質化する度合いを変化させることで、挿入性を向上するようにした内視鏡を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、軟性部を有する挿入部と、前記軟性部内に配置されたコイルパイプと、前記コイルパイプ内にスライド自在に挿通された、先端部分を前記コイルパイプの先端部分に固定したワイヤと、前記コイルパイプと前記ワイヤを相対的に移動操作する操作ノブとを設けた内視鏡において、前記軟性部内の途中で前記コイルパイプの後端に前記コイルパイプの剛性と異なる剛性の他の管体を接続し、前記コイルパイプから前記管体内にわたり前記ワイヤをスライド自在に挿通したことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
まず、図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態の前提となる内視鏡システムを説明する。
図1は内視鏡システムにおける電子式内視鏡1を示している。電子式内視鏡1は細長い軟性挿入部6と、この挿入部6の後端側に連設された太径の操作部7と、この操作部7の側部から延設されたユニバーサルケーブル8とを備えている。この内視鏡1のユニバーサルケーブル8には内視鏡1に照明光を供給する光源部と内視鏡1から送出される画像信号を信号処理する信号処理部とを有する制御装置(図示しない。)が接続される。この内視鏡システムには制御装置から出力される映像信号による画面を表示するモニタ(図示しない。)が付設されている。
【0007】
前記挿入部6はその先端側に位置して硬性の先端部10を設け、この先端部10に隣接する後方側には湾曲可能な湾曲部11を設け、さらに湾曲部11の後方には可撓性(軟性)の筒状体を有した軟性部12を連設して構成されている。前記湾曲部11は前記操作部7に設けられた湾曲操作ノブを操作することにより上下/左右の両方向に湾曲できるように構成されている。
【0008】
前記ユニバーサルケーブル8の延出先端にはこれを前記制御装置に接続するためのコネクタ14が設けられている。
【0009】
図1に示すように、前記挿入部6の先端部10は硬性の材料で略円筒状に形成された先端部本体17を有しており、この先端部本体17には挿入部6の長手方向と平行に鉗子チャンネル用透孔18と観察用透孔19とが設けられている。この鉗子チャンネル用透孔18には接続用管21が内蔵されている。この接続用管21の、先端部本体17の後方に突出する後部には鉗子チャンネル22を形成するための可撓性のチューブ23の先端が接続されている。この鉗子チャンネル用チューブ23は挿入部6の内部に挿通され、そのチューブ23の後端は操作部7内に導かれ、かつ操作部7に設けられた鉗子口24に連通するように接続されている。
【0010】
前記観察用透孔19の前方部位には対物レンズ系26が設けられており、この対物レンズ系26の結像位置には固体撮像素子27が設けられている。この固体撮像素子27には画像信号を送出できる信号線28が接続されている。この信号線28は挿入部6内に挿通されるとともに操作部7とユニバーサルケーブル8内とを経て前記コネクタ14に設けられた接点29に接続されている。
【0011】
なお、コネクタ14には図示しない光源部より出射した照明光をライトガイド31の端部に入射させるようにしたライトガイドコネクタ32が設けられている。このライトガイド31はユニバーサルケーブル8と操作部7と挿入部6との各内部を経て、その先端部分を先端部本体17に設けられたライトガイド用透孔(図示しない。)に挿入し、術野の観察部位に照明光を照射できるようになっている。
【0012】
前記湾曲部11内には複数の略環状の関節駒33…が互いに回動自在で挿入部6の長手方向に配置されており、この関節駒33…のうち最先端の関節駒33は先端部本体17の後端部に外嵌して固定されている。この複数の関節駒33のうち最後端のものは軟性部12の先端に設けられた環状の接続管34の先端部分に嵌入して固定されている。また、接続管34には先端部本体17の後端に接続され、かつ金属製のコイルパイプによって形成された図示しないアングルワイヤガイドの途中部分が支持されており、そのアングルワイヤガイドの内部には前記操作部7に設けられた湾曲操作ノブを操作することによって牽引弛緩操作される可撓性の撚線等の図示しないアングルワイヤが挿通支持されている。そして、湾曲操作ノブを回動操作により前記湾曲部11を湾曲して、その前方の先端部10を上下/左右の方向に指向できるようになっている。
【0013】
なお、湾曲部11は軟性の外被56で被覆されている。また、軟性部12の外装は内筒体57と外皮58によって構成されている。
【0014】
ところで、前記挿入部6には大腸の深部等の屈曲した体腔内にも容易に挿入できるように以下に説明する可撓性調整機構(手段)が設けてある。すなわち、前記挿入部6の軟性部12内には可撓性調整手段としての可撓性可変部材として、金属製のコイルパイプ39と、これの内腔に挿通した可撓性調整用ワイヤ41とを設けてある。
【0015】
このコイルパイプ39の先端は図1に示すように前記軟性部12内の領域にあって特に固定されていない。つまり、コイルパイプ39の先端側部分は前記軟性部12内の領域内において移動可能なフリー状態にある。コイルパイプ39と、これに挿通した可撓性調整用ワイヤ41の各先端は位置合わせがなされた状態で例えばろう42によって互いに強固に固定されるとともにその先端部分は丸く仕上げられている。
【0016】
このように、コイルパイプ39の先端と可撓性調整用ワイヤ41の先端は連結されているが、この可撓性可変部材は軟性部12内で特に固定はされていない。つまり、コイルパイプ39とワイヤ41は挿入部6の軟性部12内では固定されておらず、フリーな状態で配置されている。
【0017】
なお、前記軟性部12の後端と操作部7の前端とを接続する接続口金43の内周面に対応したコイルパイプ39の後端側途中部分を、その接続口金43に、例えばろう付けによって取着固定してもよいが、ここでは固定せず、後述する如く、コイルパイプ39とワイヤ41の後端を操作部7内で位置決めされることを除き、全長にわたりフリーな状態にある。
【0018】
図1で示すように、コイルパイプ39の後端側は後方へ操作部7の内部側まで延出されていて、操作部7の内部における部材44に突き当たって位置決めされている。コイルパイプ39の後端は部材44に突き当たっているだけでもよいし、例えばろう付け、またはその他の手段で取着固定してもよい。
【0019】
そして、このコイルパイプ39に内装された可撓性調整用ワイヤ41の後端側部分は図2に示すような進退操作機構45に導かれ、これに連結されている。この進退操作機構45は操作部7の後端に露出して設けた操作ノブ46を有し、この操作ノブ46は雄ねじ部47が設けられている。この雄ねじ部47は操作部7の本体部材48に形成した雌ねじ部49に螺合している。そして、この雄ねじ部47は操作ノブ46により動かされて後述するスライド部材を進退させるスライド駆動体を構成している。
【0020】
雌ねじ部49の内方にはその雌ねじ部49の内径よりも大きな内径の空洞部50が同軸的に配設されている。
前記雄ねじ部47の内方前端には複数の腕51が一体的に付設されており、この複数の腕51はいずれも雌ねじ部49の内方側に向かって突き出し、空洞部50内にフリーな状態で配置されている。
【0021】
なお、複数の腕51は前記雄ねじ部47の内方端部に形成した円筒状部分に軸方向に沿って複数のスリット(すり割り)を形成してその円筒状部分を複数に分割することにより弾性的に開く如く形成されている。各腕51の背面は雌ねじ部49と空洞部50との境界段差部からなる接触部55に接触している。そして、図2で示すように操作ノブ46を回転して雄ねじ部47を内方へねじ込んだ操作待機状態において各腕51は開きぎみにある。各腕51の先端にはそれぞれ爪52が形成されている。
【0022】
一方、この進退操作機構45の部位に導かれてきた可撓性調整用ワイヤ41の手元端には円筒状のラック53が取り付けられている。ラック53はワイヤ41に連結され、そのワイヤ41と共に進退移動するスライド部材を構成している。このスライド部材としてのラック53の周面にはその軸方向へ所定のピッチで凹凸が形成され、それによって複数の周回溝54が設けられている。そして、複数の周回溝54と腕51の爪52によって前記雄ねじ部(スライド駆動体)47とラック(スライド部材)53を連係すると共に、前記操作ノブ46の操作待機時にはその連係を解除する接続手段を構成している。
【0023】
すなわち、各腕51の先端が閉じれば、その先端にある爪52が対向する位置にある周回溝54に嵌り込んで係合し得る構成となっている。このように前記雄ねじ部47とラック53とは連係すると共にその両部材の接続と解除が可能な接続手段を構成しているが、前記雄ねじ部47とラック53の係合は爪52と周回溝54によるため、その腕51やラック53が軸周りに回転しても外れず、その連係が回転しても継続する。
【0024】
次に、この内視鏡システムの作用について説明する。まず、可撓性調整機構の作用について説明する。操作ノブ46を回動させてワイヤ41を牽引する作用について述べる。図2で示すような初期状態において操作ノブ46は通常、前進した位置にあり、腕51は開いて、その爪52はラック53の周面から離れ、周回溝54から解除する状態にある。この開放状態においては前記ワイヤ41の手元端側はフリーな状態にあり、ワイヤ41には張力が加わらないため、コイルパイプ39には圧縮力が加わらない。従って、軟性部12の柔軟性は通常の柔らかさにある。
【0025】
そこで、軟性部12の硬度(剛性)を硬く(高め)したい場合には進退操作機構45の操作ノブ46を回転して、雌ねじ部49に螺合している雄ねじ部47をねじ込むと、雄ねじ部47と腕51が並進して図2で右側に移動し、腕51はその背面が接触部55に当たっていることから2つの腕51及び爪52の間隔が次第に狭くなる。最初、ラック53と離れていた腕51の爪52が、そのラック53の周回溝54にかみ合う。これが牽引動作の初期状態である。この爪52とラック53がかみ合う牽引作動の初期状態から、さらに操作ノブ46を回して腕51を右方向へ移動させると、ラック53が右側へ引かれ、ワイヤ41を牽引する。
【0026】
このようにワイヤ41に張力を与え、コイルパイプ39を操作部7側に引き寄せ、そのコイルパイプ39を密着巻きに近い状態にする。この程度はワイヤ41に与える張力の値によって変わる。操作ノブ46をそのままにすれば、可撓性調整用ワイヤ41はその張力を維持して軟性部12を曲げる方向に対して反力(剛性)を与え、軟性部12の剛性を上げることができる。つまり、操作ノブ46の回動操作量によって、軟性部12の剛性を可変することができる。
【0027】
ところで、このような可撓性調整を何度も繰り返していると、ワイヤ41にはその都度、膨大な力が加わる。このため、ある程度の劣化は避けられない。ワイヤ41の自然長は次第に伸び、またはコイルパイプ39の自然長が縮んでくる。
【0028】
操作ノブ46が回転することによりワイヤ41を牽引する初期状態は図2のようにラック53はワイヤ41の自然長に応じて、その都度、決まる。つまり、図2で、ワイヤ41の自然長が劣化により伸びれば、それに応じてラック53の位置は図2の場合よりもさらに右側に移動した位置となる。ラック53にはあらかじめ複数の周回溝54が設けてあるので、ワイヤ41の自然長の伸びによってラック53は次第に右側に移るだけであり、腕51の爪52に噛み合うラック53の周回溝54は次第に左側のものになるだけである。操作ノブ46を回してその腕51が閉じ、その爪52に対応するあらたな周回溝54がその腕51の爪52とかみ合うことになる。操作ノブ46を同じように回すことで、常に同様な回動位置で、腕51とラック53とがかみ合って、同様な初期動作位置からワイヤ41の牽引が始まる。
【0029】
こうして、ワイヤ41の自然長が伸びても、それに応じて爪52とかみ合う周回溝54が入れ替わり、初期状態における自然長の伸びを吸収し、常に同様な初期の条件で可撓性調整を開始させることができる。
【0030】
また、コイルパイプ39が縮んだりしてその自然長が短くなっても同様にそれを吸収して初期の条件での可撓性調整を開始させることができる。
従って、ユーザーはコイルパイプ39やワイヤ41の自然長の伸び縮みなど気にせずに、何度も繰り返して可撓性調整を行うことができ、その機能も常に一定に確保できる。可撓性調整機能を繰り返し使用しても、常に良好な可撓性調整機能を確保できる。
【0031】
次に、この内視鏡1を経肛門的に大腸内に挿入する場合として図3を参照しながらその作用を説明する。まず、湾曲操作ノブを操作して、その内視鏡1の挿入部6を大腸内に挿入してゆき、図3(a)に示すように挿入部6の先端部10が下行結腸93から脾湾曲94に到達させる。ここで、軟性部12の一部はS状結腸92の走行の影響で曲がった状態にある。内視鏡1の先端部10を脾湾曲94に引っ掛けてその軟性部12の手元側を引くと、図3(b)のように、軟性部12はストレートに近い状態となり、S状結腸92は折り畳まれるようにして直線化される。
【0032】
その後、横行結腸95へ挿入しようとすると、S字状結腸92付近が屈曲状態に戻ろうとするが、ここで、前述したように操作ノブ46を回動することにより、可撓性調整手段の可撓性調整用ワイヤ41に張力を与え、コイルパイプ39を硬くする。これにより、前述のように軟性部12の剛性を大きくでき、挿入部6の軟性部12が屈曲状態に戻るのを阻止できる。軟性部12の途中がたわんでしまうと、手元側の力が先端に伝わりずらくなるが、たわまなければ図3(c)のように単純なカーブを描きながら盲腸98まで容易に到達できる。つまり、軟性部12の剛性を大きくしたまま、横行結腸95を通過していくことで、横行結腸95のたわみを図3(c)のように解除して肝湾曲97を越え、上行結腸96、盲腸98に挿入できる。
【0033】
図4ないし図6を参照して、本発明の一実施形態について説明する。この実施形態は上述した可撓性調整機構のコイルパイプ39を変形した構成のものである。まず、図4(a)(b)で示すものは軟性部12内の途中で2つの異なる形状のコイルパイプ39a,39bをろう42で接続して構成する方式のものである。
図4(a)のコイルパイプ39では手元側の管体のコイルパイプ39aが太めであり、先端側のコイルパイプ39bはそれよりも細径のものにしている。
図4(b)のコイルパイプ39では手元側の管体のコイルパイプ39aと先端側のコイルパイプ39bともその径はほぼ同じであるが、手元側のコイルパイプ39aが四角い断面の素材で形成し、先端側のコイルパイプ39bが丸い断面の素材で形成しているものである。
【0034】
また、図5で示すコイルパイプ39は先端側のみをコイル状の部材としたものであり、この先端側のコイルパイプ39cと非コイル状の手元側のパイプ(管体)39dとを有し、両者をろう42で接続してなるものである。
【0035】
なお、手元側のパイプ39dは薄肉の金属パイプでも良いし、硬質または半硬質の樹脂でも良い(どちらかといえば、薄肉金属パイプの方が、圧縮力に対して変位が少ないので望ましい。)。
【0036】
前記各実施形態においての2種の部材の接続部は例えば内視鏡先端より40〜50mm前後のところにある。なお、これら異るコイルパイプ(又はパイプ)の接続はろう42で強固に固定する以外に、単に突き当てるだけのものでもよい。
【0037】
本実施形態では軟性部12の先端側から手元側まで、ほぼ一様の割合で可撓性調整するものであったが、ユーザーの手技(好み)によっては、軟性部12の手元側はかなり硬くしたいが、先端側は前述したような脾湾曲94や肝湾曲97を越えるのに、少しだけ硬くした方がいい場合がある。そこで図4(a)のものではコイルの径を変えることで、手元側(図の右側)はかなり硬くでき、それに対して先端側(図の左側)は少しだけ硬くなるようにしている。例えば図6のように通常の検査では軟性部12の手元側はスライディングチューブ80で直線状態を保つことがあるが、本実施形態の図4のような可撓性調整部材によれば、軟性部12の手元側は、あたかもスライディングチューブがあるかのごとく硬質化することも可能である(つまり、スライディングチューブがいらなくなるので、より簡便な挿入ができる)。図4(a)では、手元側に太径のコイルパイプ39aを用いているが、図4(b)では、手元側のコイルパイプ39aは先端側のコイルパイプ39bとほぼ同じ細径であるが、断面が四角いので、断面が丸いものよりさらに硬質化でき、図4(a)と同様の効果が狙える。図4(b)のような構造にすれば、軟性部12を太径化せずとも、手元側を先端側より硬くすることが可能である。
【0038】
図5の場合は、パイプ39dがコイル状ではないので、可撓性調整をしたときに、硬さの変化はあまり大きくない。この場合、軟性部12の手元側は図6のようにスライディングチューブ80を用いれば、パイプ39dを特別硬質化する必要はなく、先端側のコイルパイプ39cのみ硬質化できればよい。このような構造の場合、コイルパイプ39cが軟性部12の全体にわたってコイル状であるよりも、ワイヤ41をけん引するストロークが短くてすむ。従って、可撓性調整操作がより簡便なものとなり、ユーザーの挿入手技に適応した可撓性調整ができる。
【0039】
<付記>
(1)軟性部を有する挿入部と、前記軟性部内にコイルパイプと、前記コイルパイプ内にスライド自在に挿通され先端部分をコイルパイプに固定したワイヤと、前記コイルパイプと前記ワイヤを相対的に移動操作する操作ノブとを設けた内視鏡において、
前記コイルパイプを軟性部内の途中で他の管体と接続したことを特徴とする内視鏡。
【0040】
(2)付記第1項において、前記管体は径の異なるコイルパイプであることを特徴とする内視鏡。
(3)付記第2項において、先端側のコイルパイプは手元側のコイルパイプより細いことを特徴とする内視鏡。
【0041】
(4)付記第1項において、前記管体はその素線の断面形状が他のコイルパイプの素線のものと異なるコイルパイプであることを特徴とする内視鏡。
(5)付記第4項において、先端側のコイルパイプと手元側のコイルパイプは略同一の径であることを特徴とする内視鏡。
【0042】
(6)付記第4項において、先端側のコイルパイプはその素線の断面形状が丸型で、手元側のコイルパイプは素線断面が矩形であることを特徴とする内視鏡。
(7)付記第1項において、前記管体は非コイル状であることを特徴とする内視鏡。
(8)付記第7項において、前記コイルパイプの先端側部分はコイルパイプであり、手元側部分は非コイル状の管体であることを特徴とする内視鏡。
(9)付記第7項において、非コイル状の管体は薄肉の金属パイプであることを特徴とする内視鏡。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、内視鏡の挿入部を硬質化調整したとき、軟性部の先端側と手元側とで硬質化する度合いが異なり、内視鏡の挿入性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る電子式内視鏡の断面図。
【図2】前記内視鏡の可撓性調整部材の調整機構部分の断面図。
【図3】前記内視鏡の挿入部を大腸内に挿入するときの説明図。
【図4】第2実施形態に係る内視鏡の可撓性調整機構におけるコイルパイプの変形例を示す説明図。
【図5】第2実施形態に係る内視鏡の可撓性調整機構におけるコイルパイプの他の変形例を示す説明図。
【図6】前記第2実施形態に係る内視鏡の挿入部を大腸内に挿入するときの説明図。
【符号の説明】
1…内視鏡、6…挿入部、7…操作部、10…先端部、11…湾曲部、12…軟性部、39…コイルパイプ、41…可撓性調整用ワイヤ、45…進退操作機構、46…操作ノブ、47…雄ねじ部(スライド駆動体)、49…雌ねじ部、51…腕、52…爪、53…ラック(スライド体)、54…周回溝。
Claims (1)
- 軟性部を有する挿入部と、前記軟性部内に配置されたコイルパイプと、前記コイルパイプ内にスライド自在に挿通された、先端側部分を前記コイルパイプの先端側部分に固定したワイヤと、前記コイルパイプと前記ワイヤを相対的に移動操作する操作ノブとを設けた内視鏡において、
前記軟性部内の途中で前記コイルパイプの後端に前記コイルパイプの剛性と異なる剛性の他の管体の先端を接続し、前記コイルパイプから前記管体内にわたり前記ワイヤをスライド自在に挿通したことを特徴とする内視鏡。
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