JP3673023B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内視鏡、更に詳しくは軟性部の硬度調整部分に特徴のある内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、細長の挿入部を体腔内に挿入することにより、切開を必要とすることなく、体腔内の検査対象部位を観察したり、必要に応じ、処理具を用いて治療処置のできる内視鏡が広く用いられるようになった。
【0003】
上記内視鏡の挿入部は、屈曲した挿入経路内にも挿入できるように可撓性を有するようにしてあるが、この可撓性のために手元側に対し、先端側の方位が定まらず、目標とする方向に導入することが難しくなる場合がある。これに対処するために、例えば特開昭62−30211号公報および実開昭58−10162号公報では、内視鏡挿入部内に可撓性調整部材(スタイレットまたはリーディングコード等と呼称されることもある)を挿脱自在に設けることによって、挿入部の可撓性を変化させ、大脹等への挿入制を向上させた技術が開示されている。
【0004】
ところが硬性のスタイレットを挿入部内に挿入すると他の内蔵物、例えばイメージガイドやライトガイドや送気送水チューブ等が破損し易くなる。特に湾曲部内にスタイレットを挿入すると湾曲した場合にイメージガイドやライトガイド等の強度的に弱い内蔵物が硬性のスタイレットを挿通するチューブと接触することがあり、これらの内蔵物の耐性に重大な損傷を与えることがある。更に、場合によっては湾曲部を構成する湾曲管自体を破損させる危険がある。また、湾曲した状態でスタイレットを挿入していくと最悪の場合、湾曲管を突破る虞がある。
【0005】
これを解決するために本出願人は特開平1−151433号にて挿入部内に可撓性調整部材用挿通チャンネルを設け、そのチャンネル内に挿脱自在な可撓性調整部材を挿入して可撓性を調整している。
【0006】
上記特開平1−151433号公報では、挿入部の湾曲部以外に可撓性調整部材用挿通チャンネルを設けている。例えば、大腸スコープでは、その挿入部長は用途により、600〜1700mm位のバリエーションがある。
【0007】
ところが、上記可撓性調整部材用挿通チャンネルの内蔵物に占める断面積は大きく、内視鏡を細径化できないため、被検物の苦痛を低減させることができない。
【0008】
また、内視鏡検査中に上記可撓性調整部材を可撓性調整部材用チャンネル挿脱するのに手間がかかるし、スコープを薬液浸漬した後の水切も必要である。
【0009】
さらに、、可撓性調整部材は、予め上記のような所望の長さの物を用意し、保管しておく必要がある。
【0010】
また、大腸内視鏡の挿入を1人で行う時には、左手をアングル操作に、右手を軟性部の進退及びねじりに使用するため、上記調整部材の挿入は介助者にやってもらうか、右手を離して術者自身が行うかであり、検査の効率上好ましくない。
【0011】
そこで、本出願人は、実開平3−43802号公報において、湾曲部及び軟性部との接続管部にその一端側が固定されるが、軟性部の後端周辺部にその他端側が固定され、伸縮により可撓性が変化する可撓性変化部材と、該可撓性変化部材に連結されたワイヤと、湾曲ノブ近傍に設けられワイヤと接続されたリンクと、リンクと連結されワイヤに張力を与えるための操作レバーとを設けることで、内視鏡検査を行う術者が簡単な操作で挿入部の可撓性を調整できる内視鏡を提案し、上記問題を解決している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
実開平3−43802号公報においては、上述したように、挿入部内に設けたコイルとワイヤからなる硬度調整手段を操作部のレバーで調整するようにしていた。また、通常、例えば大腸への内視鏡挿入は、右手は挿入部を持ち、常に挿入部の押し引き、捻り操作を行っており、左手は操作部を持ち、常に湾曲装置ノブの操作や送気、送水、吸引操作を行っている。
【0013】
しかしながら、従来技術のようなレバーで硬度調整操作をすると、その時は湾曲操作などの操作を止めなければならない。このように、通常行われている必要な操作を止めるのは挿入性を悪くしてしまう恐れがある。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、内視鏡操作を止めることなく、挿入部の硬度調整操作ができる内視鏡を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡は、軟性部を有する挿入部と操作部とを具備した内視鏡において、前記軟性部内に配設された、先端部および後端部がそれぞれ固定された管状体と、前記管状体内に挿通した、一端が固定されたワイヤと、前記軟性部をストレート状態からループ状態にした際に前記管状体に圧縮力が加わり曲げ剛性が増すように前記ワイヤの他端部に固設された、当該管状体の内径より大径な形状を呈するワイヤストッパーと、を具備したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0018】
図1ないし図4は本発明の第1の実施の形態に係わり、図1は電子内視鏡の構成を示す構成図、図2は図1のコイル及びワイヤの作用を説明する説明図、図3は図1の電子内視鏡の作用を説明する説明図、図4は図1の電子内視鏡による手技の一例を説明する説明図である。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態の電子内視鏡1は、細長の挿入部2と、この挿入部2の後端側に連設された太径の操作部3と、この操作部3の側部から延設されたユニバーサルケーブル4とを備えている。
【0020】
上記挿入部2の先端側には、硬性の先端部5が設けられ、この先端部5に隣接する後方側に湾曲可能な湾曲部6が設けられている。さらに、この湾曲部6の後方には、可撓性の軟性部7が連設されている。そして、上記湾曲部6は、上記操作部3に設けられた図示しない湾曲操作ノブを操作することにより上下/左右方向に湾曲できるようになっている。
【0021】
上記ユニバーサルケーブル4の後端には、コネクタ9が設けられており、図示はしないが、電子内視鏡1に照明光を供給する光源部と電子内視鏡1から送出される画像信号を信号処理する信号処理部とを有する制御装置に接続できるようになっている。
【0022】
上記先端部5には、硬性の材料で略円筒状に形成された先端部本体10が設けられており、この先端部本体10には挿入部2の長手方向と平行に鉗子チャンネル用透孔11と観察用透孔12とが設けられている。この鉗子チャンネル用透孔11には接続用管13が内嵌されており、この接続用管13の先端部本体10の後方に突出する後部には鉗子チャンネル14を形成する可撓性の鉗子チャンネル用チューブ15が接続されている。この鉗子チャンネル用チューブ15は、挿入部2内を挿通され、操作部3に設けられた鉗子口16に連通するようになっている。
【0023】
上記観察用透孔12の前部には対物レンズ系17が設けられており、この対物レンズ系17の結像位置には固体撮像素子18が設けられている。この固体撮像素子18の後端には画像信号を送出できる信号線19が延設されており、この信号線19は挿入部2内を挿通されて操作部3とユニバーサルケーブル4内とを経てコネクタ9に設けられた接点20に接続されるようになっている。
【0024】
なお、コネクタ9には図示しない光源部より出射した照明光を入射できるようにライトガイド21の端部にライトガイドコネクタ22が設けられている。また、このライトガイド21は、ユニバーサルケーブル4と操作部3と挿入部2とを経て先端部本体10に設けられた図示しないライトガイド用透孔に挿入されて、観察部位に照明光を照射できるようになっている。
【0025】
上記湾曲部6内には複数の略環状の関節駒23、…が互いに回動自在で挿入部2の長手方向に配置されており、この関節駒23、…の先端部に外嵌固定されている。この複数の関節駒23、…の後端の関節駒23には、軟性部7先端に設けられた環状の接続管24が内嵌されている。この接続管24には、図示はしないが、先端部本体10の後端に接続され、金属製のコイルパイプによって形成されたアングルワイヤガイド内を湾曲ノブに延設された可撓性の撚線等のアングルワイヤが牽引弛緩できるように支持されており、湾曲ノブを回動することにより湾曲部6を湾曲して、その前方の先端部5を上下/左右方向に指向できるようになっている。
【0026】
上記軟性部7は、螺旋管25により構成され、この螺旋管25は編状管26に覆われ、さらに編状管26が外皮27により被覆された構造となっている。なお、湾曲部6も関節駒23を外皮28で被覆した構造になっている。
【0027】
電子内視鏡1の挿入部2の軟性部7の中には、密着性のコイル31とその中にワイヤ32が設けられ、ワイヤ32及びコイル31の先端は、湾曲部6と軟性部7を接続する接続管24に、ろう33等の接続手段で強固に固定され、コイル31の手元側も、軟性部7を操作部3に接続する後端口金34の一部にろう33等の接続手段で強固に固定されている。
【0028】
ワイヤ32は先端以外では固定されておらず、ワイヤ32手元端部には、コイル31手元端近傍に設けられたワイヤストッパ35が強固に固定されている。ここで、ワイヤストッパ35のサイズはコイル31の内径より大きい。
【0029】
なお、ワイヤストッパ35は、コイル31手元端に接触している場合もあれば、若干の距離をおいている場合もあり、ワイヤストッパ35がコイル31手元端に強固に固定される場合もありうる。
【0030】
また、ワイヤ32は、例えばステンレス製のより線状で、曲げに対して柔軟だが、引張に対して切断したり塑性変形しにくいものになっている。
【0031】
さらに、コイル31は、密着状であるが、それは自然状態で密着状のコイルであってもいいし、自然状態では素線同士に若干の距離を有する疎巻き状のコイルだが、それを軟性部7内に取り付けた時に密着状にしてもいい。また、場合によっては、疎巻き状のまま取り付けることも考えられる。
【0032】
また、ワイヤ32及びコイル31は湾曲部6の中には入っておらず、正確には湾曲部6の屈曲可能な部分、つまりある湾曲駒23と他の湾曲駒23との間に入らないように設けてある。
【0033】
次に、このように構成された本実施の形態の作用について説明する。
【0034】
軟性部7の一部がある角度で円弧状に曲がった時のワイヤ32及びコイル31の様子と作用を図2に示す。図2において、ワイヤ32及びコイル31が曲がっている角度をa°とする。円弧中心からコイル31中心軸までの半径をRとし、円弧中心から円弧内側コイルの接触点をつなぐ円弧の半径をrとする。
【0035】
コイル31は、ストレート状態では密着コイルなので、図2の内側コイルの円弧の長さはストレート時と変わらない。しかし、それより外側になると、ストレート時よりも曲がったときの方が長くなる。
【0036】
つまり、内側コイルを基準にすると、ワイヤ32はコイル内に引き込まれる。その引き込み量をxとすると、xは、式(1)のように算出できる。
【0037】
【数1】
x={2πa(R−r)}/360 (1)
仮に、R−r=0.7mmで,a°=90°ならxは約1.1mmであり、R−r=1.0mmならxは約1.6mmとなる。
【0038】
したがって、もしコイル31がストレート状態でワイヤストッパ35がコイル31手元端にワイヤに負荷をかけずに接触していたとすると、a°の曲げによってxmmワイヤをコイルに対して牽引したことになる。そしてその分コイルに圧縮力を加えていることになる。
【0039】
そのことでコイル31は、曲がっている部分だけでなく、他のストレート状の部分も硬質化する。よって軟性部7も硬質化する。
【0040】
なお、コイル31手元端とワイヤストッパ35の間やコイル31の素線間に隙間がある場合は、その隙間が無くなるまではコイル31を曲げてもほとんど硬質化はしないが、その隙間が無くなってから更に曲げると、その曲げ量に対応してコイル31は硬質化する。
【0041】
通常、一人の術者が内視鏡を生体内に挿入していく場合、右手で挿入部2を持ち、左手で操作部3を持つ。右手は挿入部2の押し引きや捻り操作を絶えず行い、左手では、図3に示すように、操作部3に設けられた湾曲操作ノブ36や送気送水ボタン37による送気送水操作や、吸引ボタン38による吸引操作を絶えず行っている。
【0042】
本実施の形態では、挿入部2に対して操作部3を曲げると上述したような作用により、軟性部7を硬質化できる。つまり、右手と左手の各々が通常行っている操作をしたままでも、左右の手の位置関係を変えるだけで、軟性部7の硬さを調整できる。挿入部2は場合によっては、ほとんど全て生体内に入ってしまうこともあり、その場合は術者は軟性部7の硬さ調整ができなくなるが、たいていの場合は挿入部2全体を使うことはないので、上述した軟性部7の硬度調整操作が可能である。
【0043】
図4に、本実施の形態による電子内視鏡1を大腸に挿入する例を示す。まず、図4(a)のように、曲がりくねったS状結腸41に挿入部2を入れていく。ここで、先端部5及び湾曲部6が直腸42とS状結腸41がなす屈曲部を通過すると、軟性部7はある角度で曲がる。そのことで軟性部7は曲がるにつれ多少硬質化する。つまり、曲がり始めはまだ柔軟なので曲がり易いが、ある程度曲がると次第に硬質化し、直線化しようとする弾発性を増す。そこで図4(a)のように湾曲部6がS状結腸41と下行結腸43のなす屈曲部に掛かった時に、弾発性を増した軟性部7を捻りながら引くようにすると、図4(b)のように軟性部7及びS状結腸41を容易に略直線状態に操作できる。このように、上述したワイヤ32及びコイル31の作用は、ある程度曲がった軟性部7を素早く直線化するのにも役立つ。
【0044】
この後、先端部5が脾湾曲44、横行結腸45、肝湾曲47、上行結腸46を通過する時に、一度略直線状態にしたS状結腸41が再び図4(a)のように曲がってしまうと、軟性部7の手元側を押してもその力が先端側に伝わり難くなるので、図3のように、挿入部2に対して操作部3の位置を動かすことで軟性部7を硬質化調整する。そのようにして脾湾曲44より奥に挿入していくことで、図4(c)のように軟性部7は大きなカーブを描きながら(途中で小さな撓みが生ずることなく)、先端部5を盲腸48に到達させることができる。
【0045】
なお、S状結腸41の屈曲部は、たいてい90°以上の角度をなしているので、軟性部7を90°曲げるまでにワイヤ32及びコイル31の作用で軟性部7が硬質化を開始するようにしておけば、挿入部2と操作部3のなす角度が仮に略ストレートでもS状結腸51が再びもとの形状のように小さく曲がろうとするのを防ぎ易くなる。そこで、コイル31手元端とワイヤストッパ35との間に隙間がある場合や、コイル31の素線間に隙間がある場合は、軟性部7を90°曲げる間にそれらの隙間が無くなり、コイル31が硬質化を開始するようにしておくのが望ましい。
【0046】
また、疎巻きコイルを密着状に取り付けた場合は、軟性部7に常に(ストレート状態においても)弾発力を与えるので、弾発性の強い挿入部を好む術者にとっては良い。さらに、疎巻きコイルを密着状に取り付けるのは、湾曲操作用のワイヤを囲むコイルに応用してもよい。
【0047】
このように本実施の形態では、電子内視鏡の左右の手で行う通常の操作を止めずとも、挿入部2の硬度調整ができる。
【0048】
図5ないし図10は本発明の第2の実施の形態に係わり、図5は電子内視鏡の構成を示す構成図、図6は図5のA−A線断面とB−B線断面を示す断面図、図7は図6のカム筒体の具体例を示す図、図8は図5の電子内視鏡の作用を説明する説明図、図9は図5のコイル及びワイヤの硬度の一例を説明する説明図、図10は図5の軟性部の硬度の一例を説明する説明図である。
【0049】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0050】
図5に示すように、本実施の形態では、軟性部7の外皮を形成する軟性管37の中にはワイヤ32及びコイル31が設けられている。
【0051】
湾曲部6と軟性部7を接続する硬性の接続管24には、コイル31の先端から突出するワイヤ32の先端がろう33等の接続手段で強固に固定されている。この接続管24は最後端の湾曲駒23に固着されている。或いは最後端の湾曲駒23が接続管24の機能を兼ねるようにしても良い。この接続管24を含む湾曲駒23はゴムチューブ等の弾性を有する外皮28で覆われている。
【0052】
硬性管24には、ワイヤ32の先端がろう33や半田等の接続手段で強固に固定されている。本来ワイヤ32を硬性管24に固定するには、ろう33等の固定手段は図5のC部までで十分だが、本実施の形態では、図5のD部までろう33や半田をワイヤ32にしみこませている。ワイヤ32の途中にコイル31の先端部だけがろう33等により強固に固定されている。ここも、本来はコイル31先端から手元側に例えば5mm程度ろう等を付ければ十分であるが、本実施の形態では図5のE部までろう33等をワイヤ32にしみこませている。
【0053】
なお、コイル31の先端部は挿入部2の先端から20〜35cm程度にあるのが望ましい。
【0054】
コイル31の手元端は、コイルストッパ38に突き当たって非回転に固定されている。このコイルストッパ38は、後端口金34にビス39で固定され、後端口金34は円筒管40にナット41で固定されている。
【0055】
一方、ワイヤ32の手元端は、牽引部材42に強固に固定されている。牽引部材42は移動リング43に固定されている。移動リング43は円筒管40の内側を軸方向に移動可能である。
【0056】
つまり、図6(b)に示すように、半径方向にワイヤ35を通す牽引部材42がビス44によって円管状の移動リング43の内周面に固定されている。
【0057】
図5に戻り、上記円筒管40の外側にはカム筒体51がかぶさっている。このカム筒体51には、その筒体部分の対向する2箇所にカム溝52a、52bが螺旋状に設けられている。また、円筒管40にもその長手方向に長孔53が設けられている。移動リング43には、この移動リング43と共に移動する2つの移動ピン54がカム溝52a又は52b及びその外側の長孔53を通してビス部で固定されている。
【0058】
カム筒体51には、その外側に硬度調整ノブ55が、周方向の複数ヶ所のピン56によって固定されている。つまり、硬度調整ノブ55にはその内側のカム筒体51に届くピン孔が形成され、ピン56が嵌入され、充填剤57で塞ぐようにしている。
【0059】
硬度調整ノブ55はその前端が円環形状の当接部材58に突き当たり、前方への移動が規制されている。この当接部材58は円筒管40の前端付近の外側に配置され、折れ止め部材59の後端を支持する支持部材60の外周にビス61で固定されている。
【0060】
また、この硬度調整ノブ55の後端側では、カム筒体51の外周面に把持部筒体62の前端の内周面が嵌合し、かつこの把持部筒体62の前端の外周面は硬度調整ノブ55の後端の切り欠いた内周面に嵌合している。つまり、硬度調整ノブ55は、前後方向への移動が規制された状態で、カム筒体51を介して円筒管40の外周面に摺接し、(円筒管40の周りで)回動自在に配置されている。
このように硬度調整ノブ55は回転操作可能であるが、当接部材58は回転しないようにビス61で固定されている。
【0061】
硬度調整ノブ55の前端内周面とその内側に対向する円筒管40の外周面との間にはOリング63が配置され、硬度調整ノブ55の前端内周面がOリング63に圧接している。また、カム筒体51の後端付近の外周面とこの外周面に嵌合する把持部枠体62の内周面との間にも、例えばカム筒体51側に設けた周溝にOリング64が収納され、把持部枠体62の内周面がOリング64に圧接している。
【0062】
つまり、Oリング63、64により水密を確保すると共に、カム筒体51及び硬度調整ノブ55に対して摩擦力を与えるようにして、その摩擦力により硬度調整ノブ55を操作した手を離してもその状態にロック(或いは保持)できるようにしている。
【0063】
このように、硬度調整ノブ55を回転操作してコイル31に圧縮力を与える状態に設定した状態で硬度調整ノブ55から手を離しても、Oリング63、64による摩擦力により、その硬度調整ノブ55の状態を維持(ロック)できるようにしている。
【0064】
換言すると、硬度調整ノブ55を手で回転操作して軟性部7の硬度を硬くする操作を行った状態で、硬度調整ノブ55から手を離しても、硬度調整ノブ55をその操作状態にロックすることにより、その操作状態に対応する硬度状態にコイル31をロックできる構造にしている。
【0065】
なお、硬度調整ノブ55をロックするために摩擦力を発生させるOリングは水密シールを行う箇所以外に設けるようにしても良い。
図7(a)は、カム筒体51のカム溝52a、52bの形状を示す。カム溝52a,52bは2条カムであり、その一方をカム溝52aもう一方を52bで示している。
【0066】
カム溝52aと52bは同じ形をしていてカム筒体51の軸に対して一方を180度回転した位置に他方が重なるような対称となる位置にそれぞれ設けられている。図7(a)ではカム溝52a、52bは単純な滑らかな溝形状(滑らかな螺旋形状)をしている。
【0067】
図7(a)に示す構造の代わりに、図7(b)に示すように、例えば溝52bの途中に凹部65aがあったり、溝52bの端部に凹部65bが設けられている構造にして、これらの位置に移動ピン54が設定された場合に操作者にクリック感を与えるようにしても良い。
【0068】
図5に示すように、操作部3に設けられた把持部71に隣接する前方位置に鉗子口16を形成する鉗子口枠体72が設けられている。この鉗子口枠体72は操作部3の内部において鉗子口16側と吸引管路73側とに分岐している分岐部材74に接続され、この分岐部材74の前端には挿入部2内に設けられた鉗子チャンネル14の手元端の端部が接続部75により接続されている。
【0069】
また、この分岐部材74はビスにより円筒管40に固定されている。また、この円筒管40はその後端がビスにより操作部3の湾曲操作機構等が取り付けられる枠体75に接続されている。この円筒管40は硬度調整ノブ55側が回転されても回転しない構造となっている。
【0070】
挿入部2内には、図6(a)に示すように、様々の内蔵物が配置されている。つまり、上下、左右に対応する位置に配置された4本の湾曲ワイヤ76、中央付近に配置された2本の信号線19、中央の上部寄りに配置された2本のライトガイド21、下寄りに配置された鉗子チャンネル14、左寄りに配置されたコイル31及びワイヤ32、これに隣接して配置された送気を行うための送気チューブ77及び送水するための送水チューブ78が内蔵されている。
また、操作部3内にも図6(b)に示すような内蔵物が配置されている。この内蔵物の配置は図6(a)とほぼ同様である。
【0071】
次に、上記のように構成された本実施の形態の作用について説明する。
【0072】
図5は牽引部材42、移動リング43、移動ピン54が最も前方にある場合で、これ以上前方には移動しない(軟性部7が最も軟らかい状態)。従って、この状態では、第1の実施の形態と同様、挿入部2をループさせることで、ワイヤ32後端が前方に移動しないので、コイル31が硬質化する。つまり、第1の実施の形態と同様に軟性部7の硬質調整ができる。
【0073】
本実施の形態では、さらに、硬度調整ノブ55を回転させることで牽引部材42、移動リング43、移動ピン54を後方に移動させ、ワイヤ32を積極的に牽引操作することができる。第1の実施の形態では、軟性部7を硬くして、その硬さをずっと保っておきたい場合は、常に図3のように挿入部2に対して操作部3を曲げた(挿入部手元側を曲げた)姿勢にしておかなければならないが、本実施の形態では、硬度調整ノブ55を操作して軟性部7をあるレベルの硬さに保持できる。硬度調整ノブ55は、当接部材58やOリング63、64との摩擦、カム溝52a、52bのカムの角度の作用で、任意の回転位置で硬度調整ノブ55から手を話してもその位置に保持できる。
【0074】
また、図7(b)のように、凹部65a、65bがあれば、そこでクリック感が得られるので、操作者は硬度調整ノブ55を操作したときに、軟性部7がどのレベルで硬質化したか認識できる。なお、左手で操作部3の把持部71を持って右手で硬度調整ノブ55を回す場合、1回の動作で回せる限界は角度にして200°程度であるから、硬度調整ノブ55の(最大)操作ストレークは、200°以下が望ましい。
【0075】
さらに、図4においては、同図(a)から(b)のように、ループ状態の軟性部7を速やかにストレートにするような瞬間的で微妙な操作感覚を必要とする場合や何度も微妙な硬度調整を繰り返すような場合は、第1の実施の形態のように、術者の左右の手の位置関係を変えるようにして容易に硬度(弾発性)調整する。そして図4(b)から(c)のように大腸の深部挿入している間、ある硬さを継続したい場合は、硬度調整ノブ55で所望の硬さにしておくことができるので、図3のように軟性部7の手元側を常に曲げた状態にしておく必要はない。
【0076】
図4(a)から(b)のように、軟性部7を右に捻りながら引き抜き、軟性部7及びS状結腸41を略直線上にする操作は、通常よく行われる挿入手技(RIGHT TURN SHORTENING法)であるが、この場合、図3のよう挿入部2に対して積極的に操作部3の位置を移動させて軟性部7の硬度調整をしなくても、図8のように、操作部3をそれほど大きく移動させなくても殆ど通常の操作のままで軟性部7の弾発性を高めることができる。
【0077】
つまり、図4(a)の状態で、図8(a)のように操作部3が軟性部7に対して約90°の角度をなすことで、軟性部7の弾発性を少し高め、図4(b)にするときに軟性部7を右に捻りながら引くと(例えば、図8において右手挿入部把持位置81を持って操作し、左手で把持した操作部3は殆ど動かさない)、図8(b)のごとく自然と軟性部7の手元側に約270°のループが形成される(図8(a)と(b)のループでは約180°の差がある)。
【0078】
このことにより、図4(a)のS状結腸41におけるループが解除されながら軟性部7の手元ではループが形成されていくので、適度な弾発性を保ちながら(あるいは弾発性を増しながら)、軟性部7及びS状結腸41の直線化操作が速やかに行える。このように、ごく通常の操作をしながら、適当な硬度調整がなされる。
【0079】
また、硬度調整ノブ55を操作してコイル31に圧縮力を加えると、コイル31は外径が広がる方向に回転しようとする。回転すれば、その回転数に応じてコイル31の全長が縮む。最初はそれが弾性変形の作用として生じるが、それを繰り返すうちに、塑性変形となり、コイル31の全長が縮んだままとなってくる。そうなれば、コイル31による硬質化機能が劣化することになる。
【0080】
そこで、コイル31を軟性部7の途中から手元側に設ける場合に、コイル31先端の回転を規制するような手段を設ける必要がある。本実施の形態では、ワイヤ32と接続管24の固定において、ワイヤ32のD部までろう33や半田をしみこませたことや、コイル31先端部とワイヤ32の固定において、ワイヤ32のE部までろう33をしみこませたことによって、ワイヤ32の軟性部分の長さを短くしている。そのことでワイヤ32を捻りにくくしている。D部やE部までワイヤ32に硬質部を設けることになるが、ワイヤ32は軟性管37に対してかなり径が小さいので、ある程度の硬質部ができても、軟性管37の柔軟さを損なうものでない。
【0081】
また、ワイヤ32は例えばステンレス製のより線ワイヤであるが、寄り方向は、コイル31が外径が広がる方向に回転しようとするとより線が引き締まるように(ほつれる方向と逆)、コイルの巻き方向とワイヤのより方向を設定している。コイル31先端と軟性管37をつなぐのにワイヤでなく、別のコイルを用いる場合も、そのコイルの巻き方向はコイル31の巻き方向と逆方向にするのがよい。また、コイル以外の部材でつなぐなら、曲げに対しては軟らかく、捻りには強いような部材にする。また、コイル31先端を接続管24につなぐのではなく、コイル31先端を軟性管37の途中の直接固定するようにしてもいいし、コイル31先端を鉗子チャンネル14等の他の内蔵物に固定して回転規制してもいい。
【0082】
コイル31が例えば1mm塑性変形で縮むと硬質化機能(最大硬度)が10%減少すると、10%の機能劣化を起こさない為に、コイル31が1mm以下の縮みになる回転量に規制する。コイル31のピッチが0.5mmとすると、2回転で1mmなので、コイル31が最大に硬質化するように硬度調整ノブ55を操作したとき、コイル31先端が2回転以下に抑えるられるような規制手段にする。その場合、硬度調整ノブ55の操作で初め弾性変形で、やがて塑性変形で1mm縮むので、コイル31後端は後端口金34に対して1mm以上軟性管37内に押し込んで固定する。また、コイル31両端を完全に非回転に固定した場合も、硬度調整ノブ55の操作による圧縮でコイル31の素線がわずかに潰れ、全長が0.5mm縮むとすると、0.5mm以上は軟性管37内に押し込む(蛇行させる)。
【0083】
移動ピン54よりカム筒体51の方が硬い材質でできていることで、繰り返し硬度調整ノブ55を操作することによる摩耗が主に移動ピン54には生じるが、カム溝52a、52bには殆ど生じない。そのことで図7のようなカム溝52a、52bの形状は保たれる。なお、その形状は硬度調整ノブ55の操作力量、操作感覚に大きく影響するので、例えば途中で摩耗して溝の角度が変わると、それ以上硬くする操作が出来なくなったり、操作感がまったく変わって術者を困惑させる恐れがある。
【0084】
操作部3内で牽引部材42によるワイヤ32の牽引は、軟性管37内でのワイヤ32の軸方向と略同軸方向で行われる。仮に、軟性管37内のワイヤ32の軸とずらしてワイヤ32後端を牽引部材42を牽引すると、ワイヤ32によけいな摩擦力が加わり、操作力量を重くしてしまう。ただし、円筒管40内のスペース(内蔵物が通るスペース)を確保するために、牽引部材42でのワイヤ32の牽引位置を軟性管37内のワイヤ32よりも円筒管40の内壁に近づけるようにすることは考えられる。
【0085】
このように本実施の形態では、瞬間的に微妙な硬度調整だけでなく、継続的にあるレベルの硬度を容易に保つことができる。
【0086】
なお、上記第2の実施の形態においては、コイル31及びワイヤ32のサイズは、軟性部7をある角度で曲げたときのコイル31を硬質化する度合いに大きな影響を及ぼす。すなわち、コイル31及びワイヤ32が大きい方がある角度に対してより大きく硬質化できる。
【0087】
第2の実施の形態のような内視鏡の使い方として、軟性部7をある硬さに保つのに硬度調整ノブ55を操作し、それ以外に軟性部7の硬度を微妙に調整するのに軟性部7の曲げ操作を行う。この時に用いるコイル31をコイルAとし、図9にその硬度調整幅を示す。波線矢印は軟性部7の曲げ(例えば180°)による硬度調整で、直線矢印は硬度調整ノブ55を操作することによる硬度調整幅である。例えば、図4(b)で軟性部7を硬くするのは、S状結腸41を常に略直線状態に保つのに必要な硬さにする為に、硬度調整ノブ55を操作する。しかし、図4(a)までは軟性部7はある程度ループさせながらS状結腸41に入れていくので、軟性部7の曲げであまり硬くならない方がいい(微調整が可能)。このように、大きく硬さを調整する場合は硬度調整ノブ55で、微妙に調整する場合を軟性部7の曲げできるようにすることで、術者は硬さのコントロールがしやすくなる。
【0088】
ここで、コイルAよりサイズの大きいコイルBがあり、その硬度調整幅の特徴を図9を示す。コイルBはコイルAより大きいので、ある角度(例えば180°)の曲げによって、硬度調整ノブ55を最大に操作して硬くするよりも、さらに硬くなってしまう。
【0089】
図3で、軟性部7に対して操作部3を移動させて、軟性部7の手元側を曲げる場合、通常起こりうる曲げ範囲は最大180°である(図3では130°程度を示している)。この軟性部7の手元側の曲げ状態によって、硬度調整ノブ55による最大硬度を越えた硬さになってしまうと、その曲げによる硬度調整と硬度調整ノブ55による硬度調整との使い分けがしにくくなり(明確でなく)、術者にとって硬さのコントロールが難しいことになる。
【0090】
したがって、第2の実施の形態においては、図9に示したコイルBは適切サイズではなく、コイルAのように仮に軟性部7の手元側が180°曲がっても硬度調整ノブ55の操作による最大硬度を越えないような、コイル31(及びワイヤ32)のサイズにすべきである。
【0091】
また、術者によって、特に図4のS状結腸41を通過する為の挿入手技は異なることがある。例えばある術者はS状結腸41で殆ど軟性部7をループさせずにS状結腸41を折り畳みながら挿入する方法や、S状結腸41で軟性部7をループ状態のまま、さらに押し込んでいく方法などである。これら挿入手技の違いによって、最適となる軟性部7の硬度も違ってくる。そこで、図10のように機種Aと機種Bのようなものがある。
【0092】
脾湾曲44から奥に挿入するのに、S状結腸41を略直線状態に保つのに最低限必要な硬さがあり、これを図10の「硬」レベルとする。機種Aでは「軟A」から「硬」まで硬度可変なので、もともと軟性部7が機種Aより硬い機種Bは同じ技術で「硬」レベルよりも硬くすることは可能である。しかし、あまり硬くしすぎると、横行結腸45通過時などに患者の苦痛を増大させる可能性がある。そこで、機種Bも最大硬度を機種A並の硬さにすべきである。つまり、機種Aと機種Bとでは硬度調整幅が異なるようになっている。このことで、機種Bは、硬度調整ノブ55の操作ストロークが短くなり、機種Aより速やかに必要な硬さに調整できる。
【0093】
軟状態における硬度の異なる機種でも患者の苦痛を増さずに必要な硬さに調整できる。
【0094】
なお、コイル31のような螺旋状管体だけでなくとも、軸方向の圧縮に対して若干縮むことで曲げ剛性を増す1つの弾性パイプ材であってもよい。また、5mm〜10mm程度の長さの複数の硬性パイプ材をワイヤ周りに軸方向に重ねた管状体であってもよい。その場合、互いのパイプ材の隙間が0mmに近いほど、軟性部7のある量の曲げに対して管状体の曲げ剛性は大きくなる(速やかに硬くなる)。
【0095】
[付記]
(付記項1) 軟性部を有する挿入部と操作部とを具備した内視鏡において、
前記軟性部内に軸方向に圧縮力が加わると曲げ剛性を増す管状体及び前記管状体内に挿通したワイヤとを設け、
前記軟性部をストレート状態からループ状態にすると、前記管状体に圧縮力が加わるように前記管状体両端に対して前記ワイヤの移動を規制した
ことを特徴とする内視鏡。
【0096】
(付記項2) 前記管状体は、前記軟性部の途中から手元側に設けた
ことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0097】
(付記項3) 前記管状体両端は、非回転に取り付けられる
ことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0098】
(付記項4) 前記管状体は、前記軟性部の先端に設けられた湾曲部より手元側である
ことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0099】
(付記項5) 前記操作部内に、前記ワイヤ後端を牽引する牽引操作手段を設けた
ことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0100】
(付記項6) 前記牽引操作手段は、牽引時に1ヶ所以上で保持可能にしている
ことを特徴とする付記項5に記載の内視鏡。
【0101】
(付記項7) 前記軟性部がス前記トレート状態で前記ワイヤを最大に牽引したときの前記管状体の硬度上昇幅よりも、前記ワイヤを牽引していない時に前記軟性部をループにすることによる前記管状体の硬度上昇幅が小さくなるように前記管状体のサイズを設定した
ことを特徴とする付記項5に記載の内視鏡。
【0102】
(付記項8) 前記ループ状態は、前記軟性部を少なくとも90°曲げた状態である
ことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0103】
(付記項9) 前記管状体は、疎巻き状態を密巻き状態にして取り付けた
ことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0104】
(付記項10) 軟性部を有する挿入部と操作部とを具備し、前記軟性部内にコイルと前記コイルの中に挿通したワイヤを設け、前記ワイヤを牽引してコイルに圧縮力をかけて硬質化する操作手段を前記操作部に設けた内視鏡において、
前記操作手段による硬質化操作前の前記軟性部の硬度が異なる機種において、硬度可変幅を異なるようにした
ことを特徴とする内視鏡。
【0105】
(付記項11) 異なる機種で最大硬度を略同一にした
ことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡。
【0106】
(付記項12) 前記操作手段の操作ストロークを異なるようにした
ことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡。
【0107】
これまで、内視鏡の挿入部の硬さは、ユーザの好みに対応するためにもともと軟らかい機種やもともと少し硬めの機種があった。従来例では挿入部の硬度調整可能な内視鏡が示されているが、もともとの硬さが異なる機種に対してどのように硬度調整可能にしたかは示されていない。軟らかい挿入部をある幅で硬くするのと同じ幅でもともと硬めの挿入部を硬くすると、硬くなりすぎて、患者に対して大きな苦痛を与える恐れがある。
【0108】
そこで、付記項10〜12の内視鏡では、挿入部の硬さの異なる機種でも、適切な硬度調整を可能とする。
【0109】
(付記項13) 軟性部を有する挿入部と操作部とを具備し、前記軟性部内にコイルと前記コイル中に挿通したワイヤを設け、前記ワイヤを牽引して前記コイルに圧縮力をかけて硬質化する操作手段を前記操作部に設けた内視鏡において、前記硬質化する前記コイルを前記軟性部の途中から手元側にかけて配置するとともに、前記コイルを硬質化したときに前記コイルの回転を規制する回転規制手段を設けた
ことを特徴とする内視鏡。
【0110】
(付記項14) 前記回転規制手段は、前記コイル先端と前記軟性部先端側とをつなぐ部材の少なくとも一部に硬質部を設けたことにより形成される
ことを特徴とする付記項13に記載の内視鏡。
【0111】
(付記項15) 前記回転規制手段は、前記コイル先端と前記軟性部先端側とを螺旋状部材でつなぎ、
前記螺旋状部材の螺旋方向は、前記コイルの巻き方向と逆方向になるよう形成した
ことを特徴とする付記項13に記載の内視鏡。
【0112】
(付記項16) 前記回転規制手段は、コイルのピッチをPmmとすると、1/P回転以下になるように規制する
ことを特徴とする付記項13に記載の内視鏡。
【0113】
(付記項17) 前記回転規制手段は、前記コイル先端を前記軟性部途中の一部に固定したことにより形成される
ことを特徴とする付記項13に記載の内視鏡。
【0114】
(付記項18) 前記回転規制手段は、前記コイル先端を他の内蔵物に固定したことにより形成される
ことを特徴とする付記項13に記載の内視鏡。
【0115】
従来は、硬質化するコイルを軟性部先端まで設けていた。軟性部全体が硬質化すると、患者の苦痛を増大する可能性がある。しかし、コイル先端を軟性部途中からにすると、コイルに圧縮力をかけたときにコイルが回転して縮んでしまう。その操作を繰り返すうちにコイルは縮んだままになり、硬質化機能が落ちる。
【0116】
そこで、付記項13〜18の内視鏡では、患者の苦痛を増大させずに、かつ、コイルの耐久性(硬質化機能)を確保することを可能とする。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の内視鏡によれば、軟性部をストレート状態からループ状態にすると、管状体に圧縮力が加わるように管状体両端に対してワイヤの移動を規制するので、内視鏡操作を止めることなく、挿入部の硬度調整操作ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子内視鏡の構成を示す構成図
【図2】図1のコイル及びワイヤの作用を説明する説明図
【図3】図1の電子内視鏡の作用を説明する説明図
【図4】図1の電子内視鏡による手技の一例を説明する説明図
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る電子内視鏡の構成を示す構成図
【図6】図5のA−A線断面とB−B線断面を示す断面図
【図7】図6のカム筒体の具体例を示す図
【図8】図5の電子内視鏡の作用を説明する説明図
【図9】図5のコイル及びワイヤの硬度の一例を説明する説明図
【図10】図5の軟性部の硬度の一例を説明する説明図
【符号の説明】
1…電子内視鏡
2…挿入部
3…操作部
4…ユニバーサルケーブル
5…先端部
6…湾曲部
7…軟性部
9…コネクタ
10…先端部本体
11…鉗子チャンネル用透孔
12…観察用透孔
13…接続用管
14…鉗子チャンネル
15…鉗子チャンネル用チューブ
16…鉗子口
17…対物レンズ系
18…固体撮像素子
19…信号線
20…接点
21…ライトガイド
22…ライトガイドコネクタ
23…関節駒
24…接続管
25…螺旋管
26…編状管
27、28…外皮
31…コイル
32…ワイヤ
33…ろう
34…後端口金
35…ワイヤストッパ
36…湾曲操作ノブ
37…送気送水ボタン
38…吸引ボタン

Claims (1)

  1. 軟性部を有する挿入部と操作部とを具備した内視鏡において、
    前記軟性部内に配設された、先端部および後端部がそれぞれ固定された管状体と、
    前記管状体内に挿通した、一端が固定されたワイヤと、
    前記軟性部をストレート状態からループ状態にした際に前記管状体に圧縮力が加わり曲げ剛性が増すように前記ワイヤの他端部に固設された、当該管状体の内径より大径な形状を呈するワイヤストッパーと、
    を具備したことを特徴とする内視鏡。
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