JP3510352B2 - 手術用顕微鏡の焦準装置 - Google Patents

手術用顕微鏡の焦準装置

Info

Publication number
JP3510352B2
JP3510352B2 JP27635494A JP27635494A JP3510352B2 JP 3510352 B2 JP3510352 B2 JP 3510352B2 JP 27635494 A JP27635494 A JP 27635494A JP 27635494 A JP27635494 A JP 27635494A JP 3510352 B2 JP3510352 B2 JP 3510352B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
focal length
range
circuit
variable
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27635494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08136814A (ja
Inventor
正彦 絹川
敬司 塩田
孝 深谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP27635494A priority Critical patent/JP3510352B2/ja
Publication of JPH08136814A publication Critical patent/JPH08136814A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3510352B2 publication Critical patent/JP3510352B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、特に、微細な手術作業
に用いられる手術用顕微鏡の焦準装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、手術手法・手術用具の発達に伴
い、手術用顕微鏡を用いて拡大観察をしながら行うマイ
クロサージャリーが普及し、脳神経外科、眼科、耳鼻咽
喉科等の様々な分野で行われている。 【0003】現在の手術用顕微鏡における焦準は、支持
装置によって鏡体を移動して行う場合と、鏡体部におけ
る焦点距離可変対物レンズ機構のレンズを移動して行う
場合の両方があり、術者がその両者を適宜利用して焦準
を行う。従来の焦点距離可変対物レンズ機構は、鏡体の
下端から体表面までの距離、つまり、作業空間を確保す
るためにその焦点距離調節範囲を例えば150mmから4
00mmのように長くしてあり、様々な科目および手術に
対応できるようにしてある。この種の焦準装置は、例え
ば、特開平2−104349号公報、特開平6−175
033号公報、特開平5−346528号公報において
知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
の焦点距離可変対物レンズ機構にあっては、鏡体の下端
から体表面までの作業空間となる距離を確保し、様々な
科目や手術に対応できるようにするため、その焦点距離
調節範囲も、例えば150mmから400mmのように長く
してある。 【0005】しかし、実際には、各科目により、さらに
はその手術内容や手術方法により、その処置用の器具等
が決められており、それに応じて、焦点距離、即ち作動
距離といわれる、ある一定の距離を確保しておくことが
望ましい。これを解決するために、特開平6−1750
33号公報の特に第4の実施例についての記載では、例
えば本願添付図面の図9で示す状況において、術部にお
ける体腔部近傍の体表面と鏡体部との距離を測定する測
離手段を別に設けて、その体表面と鏡体部との距離を一
定に保つようにしながら、焦点距離可変対物レンズ機構
による焦点距離を制御するようにしている。なお、この
方式の場合、仮に鏡体の観察光軸上で測定することがで
きれば、さしたる問題はないが、実際の使用状況にあっ
ては、観察光軸上で測定することが困難であることが多
い。また、術部における体腔部近傍は、術者の手はもち
ろん、助手の手、様々な手術用具が置かれていることが
多く、測定という意味では障害物が多い点でも問題があ
る方式のものである。 【0006】従来、有限な焦準調整範囲を有効に活用す
る方法として、特開平2−104349号公報には、リ
セット機能が開示されている。この従来のものでは、焦
準装置として鏡体部を光軸方向に移動させ焦点調節を行
うものであり、そのリセット位置も、その有限ストロー
クの中心等であったため、術中変更する必要もなかっ
た。しかし、焦点距離を広範囲に可変可能な焦点距離可
変対物レンズでは、中心値にリセットさせても意味がな
く、むしろ実際には操作性を損なうことになる。この装
置は術者の眼の位置即ちアイポイントを変えずに焦点位
置を変えるためのものであり、手術の進行に応じて設定
されるべきものである。 【0007】また、術者は、観察部位または観察方向を
変更する際には、大まかに焦点調整まで行うが、前述の
リセット機能を作動させると、その最中の観察において
は、実際の合焦位置への調整は、簡単とは言えない。焦
準操作範囲は確保されるが、大まかな合焦調整において
曖昧となれば、位置決め後の焦点調整ではもともと焦点
深度が深く設計されているので、焦準操作範囲ではまか
なえない場合も生じてしまう。これでは、前記リセット
機能においても有効に作用しているとはいい難い。 【0008】本発明は前記課題に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、鏡体近傍での術者の
操作空間がより確実に確保され得るとともに、その焦準
操作性が良く、また、小型軽量化が図れ、かつ、簡単な
構成で、安価な手術用顕微鏡の焦準装置を提供すること
にある。 【0009】 【課題を解決するための手段および作用】本発明は、焦
点距離を自動調整するようにした手術用顕微鏡の焦準装
置において、複数のレンズからなる焦点距離可変式の光
学系と、この光学系を操作して焦点距離を焦点距離可変
範囲で変更する焦点距離可変手段と、前記焦点距離可変
手段による前記光学系の焦点距離の調整操作を検出して
それの焦点距離を算出する検出手段と、前記焦点距離可
変手段によるその焦点距離可変範囲のうちの一部の範囲
を焦準操作範囲として選定するための範囲選定手段と、
この範囲選定手段により選定した焦準操作範囲で有効な
焦点距離可変操作を行う操作手段と、を具備したもので
ある。そして、これによれば、焦点距離可変式の光学系
においての焦点距離可変範囲の一部を焦準操作範囲とし
て設定し、その選定した特定の焦準操作範囲内で焦準動
作を行わせることができる。 【0010】 【実施例】 <第1の実施例>図1〜3を参照して、本発明の第1の
実施例について説明する。図1は本実施例の手術用顕微
鏡の鏡体部の概略的な構成を示し、図2は本実施例の電
気系の構成をブロック的に示し、図3はその作用を説明
する。 【0011】(構成)図1は、本実施例の鏡体部の光学
系の概略的な構成を示している。図1において、1は、
複数のレンズからなり、そのレンズ間隔を変化させるこ
とにより観察物点の焦点位置を変更可能な焦点距離可変
対物レンズ機構であり、光学系の少なくとも一部を移動
させてその光学系の焦点距離を調整可能な焦点距離可変
手段を構成している。焦点距離可変対物レンズ機構1に
は、その光学系の焦点距離を150mm〜400mmの範囲
で可変できる図示しないレンズ移動操作機構と、これを
駆動する電動駆動用モータ11と、その操作移動量を検
出するためのエンコーダ12とを設けている。また、こ
の図1において、2、3、4は、各々立体観察するため
の一対の変倍レンズ、結像レンズ、接眼レンズであり、
これらにより鏡体5内で立体観察光学系を構成してい
る。なお、前記変倍レンズ2には、図示しない電動駆動
機構およびこれの駆動用モータ8が内蔵されている。 【0012】図2は、この実施例における電気系の構成
を示すものである。図2において、6は、操作用フット
スイッチであり、これには、立体観察光学系を駆動操作
する変倍駆動回路7に変倍操作信号を供給する変倍操作
用スイッチ6aを設け、さらに、焦準操作手段として
の、焦準操作用スイッチ6bと、WD操作用スイッチ6
cとが設けられている、これらののスイッチ6a,6
b,6cは、いずれもシーソ式ペダルスイッチで構成さ
れている。この操作用フットスイッチ6の変倍操作用ス
イッチ6aは、変倍駆動回路7に変倍操作信号を供給
し、焦準操作用スイッチ6bとWD操作用スイッチ6c
とは、WD制御回路10に焦準操作信号を供給する。こ
こで、変倍駆動回路7は、電動変倍用の駆動用モータ8
へ駆動信号を供給するモータ駆動手段を構成する。 【0013】また、対物レンズ駆動回路9は、WD制御
回路10からの操作信号により焦点距離可変対物レンズ
機構1の電動駆動用モータ11へ駆動信号を供給する。
これらによって、モータ駆動手段を構成する。 【0014】前記WD制御回路10は、フットスイッチ
6から、前述の焦準操作用スイッチ6b、WD操作用ス
イッチ6cの操作したときの各信号を受け、さらに後述
する比較演算回路14から、WD操作信号または停止信
号を受け、前記対物レンズ駆動回路9にそれに応じた操
作信号を供給し、後述する第1WD検出回路13へは、
WD操作用信号を各々供給するように動作するOR回路
等からなるロジック回路によって構成されている。前記
第1WD検出回路13は、前記WD制御回路10からの
WD操作信号と前記焦点距離可変対物レンズ機構1に設
けられたエンコーダ12からの出力信号により、WD操
作信号による焦点距離変化分を算出・積算し、焦点距離
信号W1を検出する図示しないカウンタ回路と演算回路
とから構成され、この検出した焦点距離信号W1を焦準
範囲算出回路15へ供給するようになっている。また、
第2WD検出回路20は、前記焦点距離可変対物レンズ
機構1に設けられたエンコーダ12からの出力信号によ
り、焦点距離Lを算出する図示しないカウンタ回路や演
算回路で構成され、その検出した焦点距離信号W2を前
記比較演算回路14へ供給する。 【0015】図示しない鏡体用架台に設けられた第1の
設定ツマミ17は、焦点距離可変対物レンズ機構1の焦
点距離(WD)を可変する手段のための焦点距離設定用
スイッチであり、これは、175mmから25mm刻みで3
75mmまで9段階の設定値を有しており、WD設定回路
16へ、それに対応した信号を供給すべく接続されてい
る。WD設定回路16は、その信号を受けて比較演算回
路14へ、対応する焦点距離データとして供給するメモ
リ回路を有する。 【0016】同様に、図示しない架台部に設けた第2の
設定ツマミ18は、焦点範囲設定用の可変抵抗器を有し
てなり、焦準範囲設定回路19に接続されている。焦準
範囲設定回路19では、前記可変抵抗器による抵抗値を
変換し、これに対応する焦準距離範囲信号として、焦準
範囲算出回路15に供給する。焦準範囲算出回路15
は、第1WD検出回路13からの焦点距離信号W1と、
焦準範囲設定回路19からの焦準距離範囲信号とから焦
準操作範囲を算出する演算回路を有し、これの算出結果
を前記比較演算回路14へ供給する。そして、これらの
構成によって、後述する如く、前記焦点距離可変手段に
よるその焦点距離可変範囲のうちの一部の範囲を焦準操
作範囲として選定する。 【0017】前記比較演算回路14は、図示しないパワ
ーON検出回路と、第2WD検出回路20からの焦点距
離信号W2とWD設定回路16からの焦点距離データと
を比較し、WD操作信号としてWD制御回路10へ供給
する図示しない第1コンパレータ回路と、焦準範囲算出
回路15からの焦準操作範囲信号と第2WD検出回路2
0からの焦点距離信号W2とを比較し、逸脱する場合
は、焦準操作信号を停止するための停止信号をWD制御
回路10へ供給する第2コンパレータ回路を有してい
る。 【0018】(作用)ここで、図3に示すように、焦点
距離可変対物レンズ機構1の設定焦点距離WD1が、設
定ツマミ17で250mmに選択され、それの一部の範囲
を焦準操作範囲として設定ツマミ18で50mm(±25
mm)に設定されているとする。そこで、電源スイッチが
投入すると、これが比較演算回路14における図示しな
いパワーON検出回路にて検出される。この結果、ま
ず、比較演算回路14の図示しない第1コンパレータ回
路により第2WD検出回路20からの焦点距離信号W2
とWD設定回路16からの焦点距離データとを一致させ
るようにWD操作信号がWD制御回路10へ出力され、
対物レンズ駆動回路9により焦点距離可変対物レンズ機
構1のモータ11を駆動させ、焦点距離可変対物レンズ
機構1の焦点距離が、図3のWD1が250mmに設定さ
れる。このとき、第1WD検出回路13によって、その
焦点距離信号W1を検出する。この焦点距離信号W1
と、焦準範囲設定回路19からの焦準操作範囲信号によ
って、図3に示した焦準操作範囲は、250±25mm
(225〜275mm)の焦点距離範囲に設定されること
になる。 【0019】次に、フットスイッチ6における操作手段
たる焦準操作用スイッチ6bを操作することにより、そ
の250mm±25mmの範囲においては、電動焦準調整操
作が行える。第2WD検出回路20では、この焦準操作
による焦準距離変化に追従し、常に、現在の焦点距離を
算出する。比較演算回路14の図示しない第2コンパレ
ータ回路により、第2WD検出回路20による焦点距離
信号W2と焦準範囲算出回路15からの焦準範囲信号と
を比較し、その範囲を逸脱する場合には、その焦準操作
の動作を停止させる。 【0020】手術が進行するにつれて、図1に示すよう
に術部Oは体腔表面部Pに対して体腔内深部に至る。当
然、上述したように焦準操作が行えない場合が生じる。
そこで、鏡体5の先端部と術部での体腔表面部Pとの距
離Lを保つために術者が、フットスイッチ6のWD操作
用スイッチ6cを操作することにより、WD制御回路1
0と対物レンズ駆動回路9を介してモータ11が駆動さ
れ、焦点距離可変対物レンズ機構1により焦点距離を2
0mm長くしたとする。エンコーダ12により、この変位
分が検出され、第1WD検出回路13にて、この20mm
が算出され、焦準範囲算出回路15では、WD2が27
0mmとなり焦準操作範囲は270mm±25mm(245mm
〜295mm)に変更される。したがって、術者は、手術
の進行に応じて、フットスイッチ6のWD操作用スイッ
チ6cにより適宜、焦準操作範囲を設定し直せば良い。 【0021】また、第2WD検出回路20にて検出して
いる焦点距離を数値データとして架台の部分または鏡体
5の部分に表示することも容易に行えるものである。ま
た、前述の動作を音声で術者に知らせるようにしてもよ
い。 【0022】ここでは、焦準操作用、WD操作用と各々
異なる操作手段のスイッチを設けたが、1つの操作スイ
ッチで、その操作機能を切り換えて操作するように構成
することでもよい。また、焦準の端に達したら自動的に
そのスイッチがWD操作用のものに自動的に切り替わる
ようにしてもよい。 【0023】(効果)この第1の実施例によれば、焦点
距離可変対物レンズにより焦点距離可変範囲が150mm
〜400mmのように広範囲に及ぶものでも、そのときの
手術内容に応じて適切な焦点距離が簡単に設定できるば
かりか、術中にも簡単にそれの設定変更が行え、かつ、
ピント調整用に焦準操作範囲を設定したことにより、術
中、焦点距離が極端に短く、また、長くなることも防げ
るものである。この焦準操作範囲も、術者の操作に応じ
て任意に設定できるようにしており、術者は焦点距離可
変対物レンズを用いて手術を行う際に鏡体が体表面に接
触したり術具と鏡体が干渉したりしないような、本来、
不要な注意を払う必要がなくなる。さらに、簡単な構成
で実施でき、特別な装置を必要としないので、医療機器
として大切な機器も信頼性を劣化させることがない。 <第2の実施例>図4〜8を参照して、本発明の第2の
実施例について説明する。図4は術者に示される表示の
モードの図、図5は手術用顕微鏡の全体構成を示す外観
図、図6は視野内表示用接眼レンズの構成を示す図、図
7は視野内に表示される表示を説明するための図、図8
は電気系の構成を示すブロック図である。 【0024】(構成)まず、図5に従って、手術用顕微
鏡の全体構成を説明する。220は、図8に示すような
電気系の構造を内蔵した架台であり、この架台220の
上端には垂直軸Oaの周りに回動自在で、図示しない光
源を内蔵する第1アーム221が支持されている。第1
アーム221の他端には、垂直軸Obの周りに回動自在
に支持され、かつ軸Odの周りに回動自在なパンタグラ
フアームからなる第2のアーム222が支持されてい
る。第2のアーム222は、図示しないバネによりバラ
ンス保持されている。第2のアーム222の他端には、
垂直軸Ocの周りに回動自在に支持された俯仰アーム2
23が支持されており、この俯仰アーム223に対し
て、鏡体5が、回転軸Oe,Ofを中心に回動自在に支
持されている。鏡体5には、操作ハンドル224が取り
付けられている。 【0025】前記回転軸Oa〜Ofには、鏡体5の観察
方向を3次元的に自在に調整、固定するための、この図
5では図示しない無励磁作動型電磁ブレーキMa〜Mf
が、各々の回転軸に取り付けられている。これらの電磁
ブレーキMa〜Mfと、操作ハンドル224に設けられ
た図示しない鏡体位置調整用スイッチとは、図8に示す
駆動回路240に接続されている。 【0026】鏡体5における光学系の構成については、
接眼レンズ以外が前述した第1の実施例と同様なので、
それの説明は省略する。図6(a)(b)により、視野
内表示用接眼レンズについて説明する。同図中、50
は、視野内表示用接眼レンズ系であり、これのレンズ5
8の焦点位置には、基板51、絞り52、シート53が
一体化された表示装置54が固定されている。図6
(b)のように、基板51には、表示用LED57a,
57bが取り付けられている。絞り52には、LED5
7a,57bに対応して開口55a,55bが設けられ
ており、シート53には表示用の三角形の透過パターン
56a,56bが形成されている。LED57a,57
bからの光は開口55a,55bを通り、透過パターン
56a,56bを照射するようになっている。基板51
のLED57a,57bは、図8に示す表示回路232
に接続されている。このLED57a,57bが選択的
に点滅すると、図7で示す観察視野78内においての表
示76,77が点滅する。 【0027】次に、図8に従って、この実施例の装置に
おける電気系の構成を説明する。ここでも、前述した第
1の実施例と同様の構成のものにあっては、同一の符号
を付して、その説明は省略する。焦点距離可変対物レン
ズ機構1に設けられたエンコーダ12の出力信号により
その時点での焦点距離を検出する第2WD検出回路20
は、その焦点距離信号W2を比較演算回路14と第3比
較演算回路235に供給すべく接続されている。同第1
WD検出回路13によってWD操作信号のみによる焦点
距離変化分を積分した焦点距離信号W1は、焦準範囲算
出回路15と、第1比較演算回路233と、第3比較演
算回路235にそれぞれ供給される。 【0028】第2比較演算回路234は、WD設定回路
16からの焦点距離データと前記第1WD検出回路13
からの焦点距離信号W1とを比較し、WD操作を停止さ
せるためのWD停止信号をWD操作回路230へ供給す
る回路であり、第3比較演算回路235は、操作ハンド
ル224の図示しない鏡体位置調整用スイッチからの操
作信号により、電磁ブレーキMa〜Mfの固定、解除の
駆動を行う駆動回路240から、その操作信号を受け、
鏡体位置調整操作中であることを検出する図示しない操
作検出回路と、前記第1WD検出回路13からの焦点距
離信号W1と第2WD検出回路20からの焦点距離信号
W2とを比較して焦準操作信号を出力する図示しない比
較回路と、その操作検出回路と比較回路の出力信号から
AND出力をとり、その焦準操作信号をWD操作回路2
30へ供給するように構成された図示しないロジック回
路とからなる。 【0029】WD操作回路230は、フットスイッチ6
からのWD操作信号と、焦準操作信号とを受け、第1比
較演算回路233からは、WD停止信号を、第2比較演
算回路234からは、焦準操作の停止信号を、第3比較
演算回路235からは、焦準操作信号を各々受け、対物
レンズ駆動回路9に操作信号を、第1WD検出回路13
にはWD操作信号を、表示回路232には焦点距離可変
対物レンズ機構の操作状態信号を各々供給すべく、OR
回路、AND回路等で構成されたロジック回路である。 【0030】また、表示回路232は、前記WD操作回
路230からの操作状態信号にもとづいてLED57
a,57bを点灯、点滅駆動させる駆動回路である。 (作用)この第2の実施例においても、前述した第1の
実施例で示した図3における初期のWD1,及び焦準操
作範囲の設定については同様である。 【0031】術者は、フットスイッチ6のWD操作スイ
ッチにより、図3に示すように初期設定のWD1に対し
てWD2をWD可変範囲内に自由に設定できる。第2比
較回路233では第1WD検出回路13からの焦点距離
信号W1(即ちWD2)とWD設定回路16からの焦点
距離データ(即ちWD1)とを比較し、焦点距離を短く
する方向のWD操作スイッチによる操作中はWD1=W
D2となった時点で焦点距離変更操作を停止させるため
にWD停止信号をWD操作回路230に出力し停止させ
る。 【0032】WD操作回路230では、第2比較演算回
路233からのWD停止信号とフットスイッチ6からの
WD操作信号により、上記状態では表示回路に点灯信号
を出力し、表示装置54内のLED57aを点滅させ、
図7に示す表示76の点滅表示を行って術者に知らせる
(図4参照)。 【0033】また、この第2の実施例における手術用顕
微鏡は、その鏡体5が空間的な位置の選択が自在であ
り、術者が観察視野変更のために操作ハンドル224を
握り、鏡体位置調整用スイッチをONすることにより、
第1、2のアーム221,222、俯仰アーム223の
各回転軸に設けられた電磁ブレーキMa〜Mfが全て解
除され、鏡体5の位置調整が行われ、観察方向及び観察
部位の調整がなされる。そして、鏡体位置調整用スイッ
チをOFFすると、前記電磁ブレーキMa〜Mfが全て
固定され、鏡体5の位置決め固定がなされる。通常、術
者はこの位置決め操作中に大まかなピント調節を行い、
この位置決め後に、フットスイッチ6の焦準操作により
ピントの微調整を行う。今、術者が図3に示すWD2=
300mm、焦準操作範囲300mm±25mmで使用してお
り、焦点距離が310mmであったとする。第3比較演算
回路235により、前記鏡体位置操作期間(前記電磁ブ
レーキMa〜Mfが解除状態中)を検出し、その期間中
は、第2WD検出回路20からの焦点距離信号W2=3
00mmと第1WD検出回路13からの焦点距離信号W1
=310mmとを第3比較演算回路235にて比較し、W
1=W2=300mmとすべくWD操作回路230にWD
操作信号を出力し、対物レンズ駆動回路9を介して焦点
距離可変対物レンズ機構を駆動させる。このとき、WD
操作回路230により前記第3比較演算回路235から
のWD操作信号は表示回路232へ供給される。接眼レ
ンズ50内の表示装置54においては、焦点距離を短く
させる動作であることをLED57aを点灯させ、図7
に示す表示76の点灯表示を術者に知らせる(図4参
照)。 【0034】また、焦点距離を長くする方向への第3比
較演算回路235により焦点距離可変動作中は、同様に
して図7での表示77に示す表示が術者に供給されるこ
とになる(図4参照)。 【0035】さらに、WD操作回路230においては、
第1の実施例に示した比較演算回路14により焦準操作
の停止信号で焦準操作範囲内のみでの焦準操作を許容し
ているが、フットスイッチ6からの焦準操作信号と前記
比較演算回路14からの停止信号とから前記表示76,
77の表示を術者に供給する。フットスイッチ6によ
り、焦点距離を短くさせる操作時に停止信号が生じた場
合は表示76の表示を行う。また、焦点距離を長くする
操作時の場合には表示77の表示を行う(図4参照)。 【0036】(効果)上記構成により焦点距離可変対物
レンズ機構1において、焦点距離調節範囲を設定した場
合でも、WD操作における設定焦準操作範囲の中心値に
鏡体位置調整中にリセットさせることができるため、術
中術者は、焦点距離に対して注意を払うことがなく焦点
距離を保ちながら手術を逐行できる。このリセットさせ
る焦点距離についても、初期に設定された焦点距離ばか
りはでなく、手術の進行に応じて設定された焦準調整範
囲に基づくものであり、自動的に設定されるため違和感
がなく、リセット動作が行われ、焦準操作範囲が確保さ
れる。 【0037】さらに、焦準操作範囲、初期設定のWD設
定値に対する範囲逸脱において術者への状態の提示(告
知)が観察視野内にて行われることから、焦点距離の確
保という術者の負担を軽くするものである。また、リセ
ット状態においては、焦点距離リセット方向を提示する
ことにより、鏡体位置調整中の焦点距離状態を術者に提
示でき、大まかなピント調整において操作性を向上させ
ることにつながるものである。 <第3の実施例>図9〜11を参照して、本発明の第3
の実施例について説明する。図9は鏡体の光学系の構成
を示し、図10は焦点距離状態および作用を説明する
図、図11は電気系の構成をブロック的に示す図であ
る。 【0038】(構成)前述した第1の実施例と第2の実
施例と同様なものには同じ符号を付してそれの説明を省
略する。図9で示す鏡体200は、前述した第2の実施
例と同様に空間的な位置調整および位置決め固定が自在
なようにアームや架台等からなる支持装置により支持さ
れている。この鏡体200には前述の実施例と同様の焦
点距離可変対物レンズ機構1が設けられている。鏡体2
00内には、その観察光軸Qと平行に(紙面に対して垂
直な面に)立体観察のための一対の変倍光学系201が
配置される。その変倍光学系201の各々の光軸上に
は、図示しない結像レンズと接眼レンズ202をそれぞ
れ配置することにより、立体観察光学系を構成してい
る。なお、この図9においてはその右側観察光路の変倍
光学系201のみが示されている。 【0039】前記観察光軸Qと平行(紙面に対して平行
な面)には、例えばアクティブ方式の測距光学系が配置
されている。前記測距光学系は、アクティブ方式のもの
として次のように構成されている。図9中、211はそ
の測距光学系の光軸上に設置された投影レンズ、212
は投影レンズ211の焦点位置に配置された指標投影用
光源であって、赤外光を発光するIR−LEDである。
合焦状態において、術部Oは、そのIR−LED212
と共役な位置にある。また、鏡体200には、焦点距離
可変対物レンズ機構1を介して、IR−LED212で
発し術部Oで反射した赤外光のみを透過させるフィルタ
213が設けられ、その赤外光は、レンズ214で集光
されて、そのレンズ214の後側焦点位置に設置された
CCD215に受光され、光電変換がなされる。この場
合、合焦時には、IR−LED212による投影指標の
像が、CCD215の中心位置に結像し、また、非合焦
時には、CCD215の左右どちらか一方の位置に結像
するようになっている。すなわち、IR−LED212
の中心と、CCD215の中心とは光学的に一致するよ
うに配置されている。 【0040】次に、図11に従い、この第3の実施例の
電気系の構成について説明する。まず、251は後述の
測距演算回路253からの発光信号を受けて、IR−L
ED212の発光駆動を行うための発光回路、252は
測距演算回路253から同じく発光信号を受けてCCD
215を駆動し、その光電変換出力を増幅し、位置情報
信号として前記測距演算回路253へ供給する駆動回路
である。253は電磁ブレーキMa〜Mfの解除・固定
の駆動制御を行う駆動回路240からその操作信号を受
け、フットスイッチ6からはAF操作信号を受け、発光
信号を出力する図示しないロジック回路と前記駆動回路
252からの位置情報信号を受け、合焦位置を算出し操
作方向判定回路254へ供給する図示しない演算回路と
から構成される測距演算回路である。 【0041】254は、焦準範囲算出回路15からの焦
準操作範囲信号と、第2WD検出回路20からの焦点距
離信号W2と、前記測距演算回路253から位置情報信
号と、駆動回路240から操作信号とを受け、合焦位置
と焦点距離との比較演算を行う図示しない判定回路とそ
の判定出力と前記操作信号とから表示回路255に点灯
信号を供給する図示しないロジック回路とから構成され
る操作方向判定回路である。 【0042】(作用)この第3の実施例においても、前
述した第1の実施例で示した図3における初期のWD
1,および焦準操作範囲の設定については同様である。 【0043】図10に示すように手術開始時は体表面部
近傍から始まるため焦点距離はL1でよい。このL1が
前述のWD1を指すものである。手術が進行するにつ
れ、体腔内深部におよび図9のようなL2の焦点距離が
必要になり、図10に示すようにフットスイッチ6のW
D操作スイッチによりWD2を設定する。ここで、WD
2=300mm、焦準操作範囲±25mm(275mm〜32
5mm)とし、今、焦点距離可変対物レンズ機構の焦点距
離が315mmであったとする。 【0044】術者が、ここで、術部Oにおいて観察部位
を変更すべく操作ハンドル224を握り、鏡体位置調整
スイッチをONさせ位置調整を行うと、第2の実施例に
示した如く、L2=WD2とすべく15mm焦点距離を短
くさせるように焦点距離可変対物レンズ機構1を駆動す
る(L2=315mm,WD2=300mmであるため)。
このとき、測距演算回路253から発光信号が出力され
てIR−LED212が発光駆動され、術部に指標が投
影される。これは、CCD215にて受光され、測距演
算回路253にて演算された焦点情報信号が操作方向判
定回路254へ出力される。この動作が鏡体位置操作中
繰り返し実施される。術者は観察すべく部位を探し、大
まかな焦点調節を行うわけであるが、その援助をすべく
合焦位置とリセット位置であるWD2との位置関係を表
示する。新たな観察部位における焦点位置が焦点距離2
90mmと焦点情報信号により検出されると、操作方向判
定回路254にて、WD2=300mmとの比較が行われ
表示回路255を介してLED57aが点滅駆動され
る。術者には図7における表示76の表示が点滅状態で
提供され、鏡体位置調整操作により鏡体200を術部O
から離す方向に操作するように指示を行う。また逆に、
焦点位置が310mmと検出された場合には、WD2=3
00mmとの比較により同様にして図7に示す表示77の
表示が点滅表示され、術部Oに対して鏡体200を近付
ける方向に位置調整操作を行うように指示する。 【0045】これらの動作は、術者が操作ハンドル22
4の鏡体位置調整操作スイッチをONさせている間にの
み実施されるものである。この表示により術者は、観察
部位変更操作において観察部位の変更だけでなく、大ま
かな焦点調整においても、正確に、しかも簡単に、焦準
操作範囲を十分確保して終了させることができる。 【0046】この操作後に、フットスイッチ6によりさ
らにAF動作を行うことも可能であり、鏡体位置調整操
作後に連動させてAF動作を実施することも可能であ
る。前記いずれの実施例においても、フットスイッチに
よる操作を示したが、操作ハンドル224に焦準、変
倍、WD操作等の操作スイッチを設けたハンドスイッチ
としても良い。 【0047】(効果)この第3の実施例では、術者に合
焦位置情報を提供することにより、鏡体位置調整操作中
の焦点距離リセット操作を併用する場合においても、簡
単に焦点調節も行えることになり、可変焦点距離対物レ
ンズ機構1の焦点距離を適切に保ちつつ、かつ、焦点調
節範囲も確保できるものである。観察部位変更操作にお
ける操作性を向上させ、所要時間をも短縮させることが
できる。 [付記]前述した記載によれば、以下のような各事項の
ものが得られる。 1.焦点距離を自動調整するようにした手術用顕微鏡の
焦準装置において、複数のレンズからなる焦点距離可変
式の光学系と、この光学系を操作して焦点距離を焦点距
離可変範囲で変更する焦点距離可変手段と、前記焦点距
離可変手段による前記光学系の焦点距離の調整操作を検
出してそれの焦点距離を算出する検出手段と、前記焦点
距離可変手段によるその焦点距離可変範囲のうちの一部
の範囲を焦準操作範囲として選定するための範囲選定手
段と、この範囲選定手段により選定した焦準操作範囲で
有効となる焦点距離可変操作を行う操作手段と、前記検
出手段による焦点距離と前記範囲選定手段による焦点操
作範囲とを比較演算して前記焦点距離可変範囲内に前記
焦点操作範囲にあることを判断し焦準動作を規制するた
めの制御手段とを具備したことを特徴とする手術用顕微
鏡の焦準装置。これによれば、特に、前記検出手段によ
る焦点距離と前記範囲選定手段による焦点操作範囲とを
比較演算して前記焦点距離可変範囲内に前記焦点操作範
囲にあることを判断し焦準動作を規制するため、前記光
学系の焦点距離可変範囲から焦準操作範囲が逸脱するこ
とがない。 2.複数のレンズからなる光学系と、この光学系の少な
くとも一部を移動させて焦点距離を調整可能な焦点距離
可変手段とを有する手術用顕微鏡焦準装置において、前
記光学系の移動を検出してその焦点距離を算出する検出
手段と、前記焦点距離可変手段による焦点距離可変範囲
のうちの一部範囲を選定するための範囲選定手段と、こ
の範囲選定手段による焦点距離範囲で有効となる第1の
操作手段と、前記範囲選定手段による焦点距離範囲を変
更操作するための第2の操作手段と、前記第2の操作手
段による焦点距離変化を算出し、前記範囲選定手段によ
る焦点距離範囲を変更させる焦点距離範囲変更手段と、
前記検出手段による焦点距離と前記範囲選定手段、又は
焦点距離範囲変更手段による焦点距離範囲とを比較演算
するための制御手段とを具備したことを特徴とする手術
用顕微鏡焦準装置。 【0048】これによれば、焦点距離可変対物レンズ機
構において、その焦点距離可変範囲の一部を焦準操作範
囲として設定し、そのための操作手段を設けると共に、
焦点距離を検出し、前記焦準操作範囲との比較を行うこ
とで、焦準操作範囲を逸脱することがないようにする。
さらに、その焦準操作範囲全体を移動させるための操作
手段を設け、その操作手段による操作量を検出し、前記
焦準操作範囲を移動させるものとする。 3.複数のレンズからなる光学系と、該光学系の少なく
とも一部を移動させて焦点距離を調整可能な焦点距離可
変手段と、前記光学系の合焦位置を検出する合焦位置検
出手段と、前記光学系を内蔵する鏡体の位置及び観察方
向を換えるための移動手段と、を有する手術用顕微鏡焦
準装置において、前記光学系の移動を検出して焦点距離
を算出する検出手段と、前記焦点距離可変手段による焦
点距離可変範囲のうちの一部範囲を選定するための範囲
選定手段と、該範囲選定手段による焦点距離範囲で有効
となる第1の操作手段と、前記範囲選定手段による焦点
距離範囲を変更操作するための第2の操作手段と、前記
第2の操作手段による焦点距離変化を算出し、前記範囲
選定手段による焦点距離範囲を変更させる焦点距離範囲
変更手段と、前記移動手段の作動を検出し、その検出値
に基づいて焦点距離を、前記焦点距離範囲変更手段によ
る焦点距離範囲の特定値に戻すように焦点距離調整を行
うと共に、前記合焦位置検出手段による焦点距離との比
較演算を行うための制御手段と、を設けたことを特徴と
する手術用顕微鏡焦準装置。これによれば、焦点距離可
変対物レンズ機構において、その焦点距離可変範囲の一
部を焦準操作範囲として設定し、そのための操作手段を
設けると共に、焦点距離を検出し、前記焦準操作範囲と
の比較を行うことで、焦準操作範囲を逸脱することがな
いようにする。さらに、観察部位および観察方向変更操
作において、その時点で設定されている焦準操作範囲の
特定値と焦点距離とを比較し、焦点距離がその特定値に
一致すべく焦点距離可変対物レンズ機構を駆動させると
共に、合焦検出手段による焦点位置との比較も実施し、
それらの相関を検出する。 4.複数のレンズからなる光学系と前記光学系を移動さ
せ焦点距離を可変とすべく電動駆動機構とからなる焦点
距離可変対物レンズ機構を備える手術用顕微鏡におい
て、前記光学系の移動を検出し、前記焦点距離可変対物
レンズ機構による焦点距離を算出する検出手段と、前記
焦点距離可変対物レンズ機構による焦点距離可変範囲の
うち一部範囲を選定するための設定手段と、前記設定手
段による焦点距離範囲にて有効な第1の操作手段と、前
記設定手段による焦点距離範囲を変更操作するための第
2の操作手段と、前記第2の操作手段による焦点距離変
化を算出し、前記設定手段による焦点距離範囲を変更さ
せる演算手段と、前記検出手段による焦点距離と前記設
定手段、または演算手段による焦点距離範囲とを比較演
算するための制御手段とを有することを特徴とする手術
用顕微鏡。 5.複数のレンズからなる光学系と前記光学系を移動さ
せ焦点距離を可変とすべく電動駆動機構とからなる焦点
距離可変対物レンズ機構と、合焦位置検出手段とを備え
る鏡体と、前記鏡体の位置および観察方向を変えるため
の移動機構とを備える手術用顕微鏡において、前記光学
系の移動を検出し、焦点距離可変対物レンズ機構による
焦点距離を算出する検出手段と、前記焦点距離可変対物
レンズ機構による焦点距離可変範囲のうち一部範囲を選
定するための設定手段と、前記設定手段による焦点距離
範囲にて有効な第1の操作手段と、前記設定手段による
焦点距離範囲を変更操作するための第2の操作手段と、
前記第2の操作手段による焦点距離変化を算出し、前記
設定手段による焦点距離範囲を変更させる演算手段と、
前記移動機構の作動を検出し、その検出に従い焦点距離
を前記演算手段による焦点距離範囲の特定値に戻すべく
焦点距離調節を行うと共に、前記合焦位置検出手段によ
る焦点距離との比較演算を行うための制御手段とを有す
ることを特徴とする手術用顕微鏡。 6.前記第1、第2の操作手段が、1つの操作手段と、
その操作機能を切り換えるための操作機能選択手段とか
ら構成される第2、3項に記載の手術用顕微鏡。 【0049】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、焦点距離
可変手段において、焦点距離可変範囲のうち一部を焦準
操作範囲として設定することにより、鏡体移動等による
別の焦準装置を備えることなく、術中、焦点距離が極端
に短くなるような事態が避けられ、かつ、従来の焦準装
置と比較しても違和感なく操作できるものである。ま
た、別の焦準装置を設けなくて済む分、小型軽量化がは
かれ、鏡体近傍での術者の操作空間がより確保される。
さらに、簡単に構成することができるため、手術用顕微
鏡の焦準装置を安価で提供できることになる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施例に係る手術用顕微鏡の鏡
体部の構成を概略的に示す説明図。 【図2】同じく、本発明の第1の実施例に係る手術用顕
微鏡の電気系の構成をブロック的に示す回路図。 【図3】同じく、本発明の第1の実施例に係る手術用顕
微鏡においての焦準装置の作用の説明図。 【図4】本発明の第2の実施例に係る手術用顕微鏡にお
いて、術者に供給される表示のモードを示す説明図。 【図5】同じく、本発明の第2の実施例に係る手術用顕
微鏡の全体を概略的に示す説明図。 【図6】同じく、本発明の第2の実施例に係る手術用顕
微鏡における視野内表示用接眼レンズの構成を示す斜視
図。 【図7】同じく、本発明の第2の実施例に係る手術用顕
微鏡における視野内に表示される表示の説明図。 【図8】同じく、本発明の第1の実施例に係る手術用顕
微鏡の電気系の構成をブロック的に示す回路図。 【図9】本発明の第3の実施例に係る手術用顕微鏡の鏡
体部の構成を概略的に示す説明図。 【図10】同じく、本発明の第3の実施例に係る手術用
顕微鏡においての焦準装置の作用の説明図。 【図11】同じく、本発明の第3の実施例に係る手術用
顕微鏡の電気系の構成をブロック的に示す回路図。 【符号の説明】 1…焦点距離可変対物レンズ機構、5…鏡体、6…フッ
トスイッチ、10…WD制御回路、11…電動駆動用モ
ータ、12…エンコーダ、13…第1WD検出回路、1
4…比較演算回路、15…焦準範囲算出回路、16…W
D設定回路、17…第1の設定ツマミ、18…第2の設
定ツマミ、19…焦準範囲設定回路、20…第2WD検
出回路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−175033(JP,A) 特開 平5−107449(JP,A) 実開 平3−13114(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 21/00 A61B 19/00 507 G02B 7/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】焦点距離を自動調整するようにした手術用
    顕微鏡の焦準装置において、複数のレンズからなる焦点
    距離可変式の光学系と、 この光学系を操作して焦点距離を焦点距離可変範囲で変
    更する焦点距離可変手段と、 前記焦点距離可変手段による前記光学系の焦点距離の調
    整操作を検出してそれの焦点距離を算出する検出手段
    と、 前記焦点距離可変手段によるその焦点距離可変範囲のう
    ちの一部の範囲を焦準操作範囲として選定するための範
    囲選定手段と、 この範囲選定手段により選定した焦準操作範囲で有効な
    焦点距離可変操作を行う操作手段と、を具備したことを
    特徴とする手術用顕微鏡の焦準装置。
JP27635494A 1994-11-10 1994-11-10 手術用顕微鏡の焦準装置 Expired - Fee Related JP3510352B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27635494A JP3510352B2 (ja) 1994-11-10 1994-11-10 手術用顕微鏡の焦準装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27635494A JP3510352B2 (ja) 1994-11-10 1994-11-10 手術用顕微鏡の焦準装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08136814A JPH08136814A (ja) 1996-05-31
JP3510352B2 true JP3510352B2 (ja) 2004-03-29

Family

ID=17568269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27635494A Expired - Fee Related JP3510352B2 (ja) 1994-11-10 1994-11-10 手術用顕微鏡の焦準装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3510352B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4695357B2 (ja) * 2004-07-20 2011-06-08 オリンパス株式会社 手術システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08136814A (ja) 1996-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7554723B2 (en) Ophthalmologic surgical microscope having focus offset
US8205988B2 (en) Stereomicroscope
EP2060945B1 (en) Stereomicroscope
JP6812724B2 (ja) 眼科手術システム、眼科手術システム制御プログラム、および眼科用手術顕微鏡
JP2006296806A (ja) 手術用顕微鏡装置
JP3537155B2 (ja) 手術用顕微鏡
JP4503748B2 (ja) 手術用顕微鏡
JP2001275978A (ja) 眼科装置
JP4767550B2 (ja) 医療用撮影装置
JP4633213B2 (ja) 手術用顕微鏡
JP5274100B2 (ja) 医療用観察装置
JP3510352B2 (ja) 手術用顕微鏡の焦準装置
JP4002621B2 (ja) 手術用観察装置
JP4137913B2 (ja) 手術用顕微鏡
JP2002200043A (ja) 眼科装置及び眼科装置システム
JPH114806A (ja) 内視鏡装置
JP4229664B2 (ja) 顕微鏡システム
JP3708147B2 (ja) 手術用顕微鏡
JP3532634B2 (ja) 手術用顕微鏡の焦準装置
JP3953591B2 (ja) 自動焦点顕微鏡
JP4436623B2 (ja) 手術用顕微鏡システム
JPH05212056A (ja) 手術用顕微鏡焦準装置
JP4804649B2 (ja) 立体顕微鏡
JP4391616B2 (ja) 手術用顕微鏡システム
US20230329550A1 (en) Slit lamp and biomicroscope assembly

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031225

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees