JP3509188B2 - 化学機械研磨用微粒子の製造方法及びこれを用いた研磨方法 - Google Patents
化学機械研磨用微粒子の製造方法及びこれを用いた研磨方法Info
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Description
造プロセス中、化学機械研磨(CMP)工程に用いられ
るスラリーに含有される化学機械研磨用微粒子の粒径や
形状が高度に制御可能な化学機械研磨用微粒子の製造方
法、さらに、この化学機械研磨用微粒子を含有するスラ
リーを用いた、被研磨材に損傷を与えない研磨方法に関
する。
大容量化が進んでおり、チップ面積をなるべく小さくし
て大容量化を図るために多層配線技術が重要なものとな
っている。この多層配線技術においては、下地の平坦化
が必要となる。下地に凹凸があると、これにより段差が
生じ、この段差上に形成される配線が切れる、いわゆる
段切れ等の不都合が発生するからである。この平坦化を
良好に行うには、初期工程からの平坦化が重要である。
て、最初に基板上に凹凸が発生し得る工程は素子分離工
程である。素子分離領域は、例えば、シリコン基板の選
択酸化、いわゆるLOCOS法により形成されるが、こ
の方法により形成された素子分離領域は素子形成領域よ
り一段高くなるのが普通である。そこで、素子分離工程
における凹凸の発生を防止するために、トレンチアイソ
レーションによる平坦化が提案されている。トレンチア
イソレーションとは、半導体基板に形成した溝(トレン
チ)に絶縁膜を埋め込んで素子分離を行うものである。
そして、上記絶縁膜を埋め込んだ後、溝以外に形成され
た絶縁膜よりなる凸部を除去することにより基板表面を
平坦化する。
機械研磨(以下、CMPとする。)が適用されている。
この研磨方法においては、回転定盤に張着された研磨布
上にスラリーを供給しながら、該研磨布に上述のように
して絶縁膜が形成されたウェハの被研磨面を摺接させ
て、ウェハの平坦化を行う。
nm程度のシリカ(SiO2 )、アルミナ(Al
2 O3 )、酸化チタン(TiO2 )、酸化セリウム(C
eO2 )等の金属酸化物よりなる研磨用微粒子を水酸化
カリウム水溶液等に分散させたものが用いられている。
上述の金属酸化物は一般に高温気相加水分解によって形
成される。例えば、酸素/水素バーナーによる1000
℃以上の炎の中にジククロシランを導入して高温気相加
水分解を起こさせると、粉末状のヒュームドシリカが得
られる。
チアイソレーションの形成工程にCMPを適用した例に
ついて説明する。先ず、図2に示すように、シリコン基
板11上に薄いシリコン酸化膜12およびシリコン窒化
膜13を形成した後、フォトリソグラフィおよび反応性
イオンエッチング(RIE)により溝15を形成し、そ
の後、熱酸化により溝15の底面および側面に内壁酸化
膜14を形成する。
物であるテトラエトキシシラン(TEOS)を用いたプ
ラズマCVDにより酸化シリコン膜よりなる絶縁膜16
を形成する。
を例えばシリコン窒化膜13をストッパーとして、CM
Pにより研磨除去すると、図4に示すように絶縁膜16
が平坦化され、溝15の内部に埋め込まれた状態とな
る。
Pに用いられるスラリーに含有される研磨用微粒子は、
高温気相加水分解にて形成されたために、不定形状をし
ており、その粒子表面の凹凸も大きい。また、その粒度
分布は、平均粒度±100%以上にも及び、粒径が不均
一である。
布も大きな研磨用微粒子を含有するスラリーを用いてウ
ェハの研磨を行うと、ウェハの被研磨面にスクラッチ等
の物理的損傷を与えやすい。そして、被研磨面にスクラ
ッチを有するウェハに対して、研磨後のスラリーの除去
工程としてHF処理を行うと、このスクラッチからウェ
ハの侵食が起こり、被研磨面が粗面化してしまうことが
ある。特に、半導体装置の製造プロセスにおける平坦化
工程には、非常に厳密な平坦化が必要とされているた
め、上述のような被研磨面の粗面化は、例えば、次工程
である配線形成の信頼性を劣化させることにもつなが
る。
て提案されたものであり、基板の被研磨面に物理的損傷
を与えることなく研磨を行えるように、表面凹凸が小さ
く、粒径の揃った化学機械研磨用微粒子の製造方法を提
供することを目的とする。さらに、この化学機械研磨用
微粒子を含有するスラリーを用いた研磨方法を提供する
ことを目的とする。
成するために提案されたものである。本発明では、少な
くとも1種類の金属酸化物系化合物より構成されてな
り、粒度分布が平均粒度±50%以内に抑えられ、形状
が略真球状のものを得る。
る2種類以上の金属酸化物系化合物より構成されてもよ
い。この場合、化学機械研磨用微粒子が2種類以上の金
属酸化物系化合物の混合物あるいは混晶とされてもよい
し、相対的に硬度の小さい金属酸化物系化合物の微粒子
が相対的に硬度の大きい金属酸化物系化合物の層で被覆
された構成とされてもよい。なお、このような金属酸化
物系化合物の材料や構造の違いによって、化学機械研磨
用微粒子としての硬度が制御できる。
酸素原子間結合から構成される化合物であれば、必ずし
も化学量論的な組成を有する金属酸化物でなくともよ
く、例えば、Si,Ge,Al,Ti,Ce等の金属原
子と酸素原子との間の結合によって構成される化合物で
あればよい。
方法は、金属−酸素原子間結合を有する少なくとも1種
類の有機金属化合物を水相中に形成したミセル内に分散
させ乳化重合させて生成される金属酸化物系化合物によ
って構成され、粒度分布が平均粒度±50%以内に抑え
られ、形状が略真球状に形成された化学機械研磨用微粒
子を生成することを特徴とする。
合物より構成される化学機械研磨用微粒子を製造するに
は、金属−酸素原子間結合を有する少なくとも2種類の
有機金属化合物を水相中に形成したミセル内に分散させ
乳化重合させる。例えば、2種類以上の金属酸化物系化
合物の混合物あるいは混晶よりなる化学機械研磨用微粒
子を製造する場合には、各金属酸化物系化合物の原料と
なる少なくとも1種類以上の有機金属化合物を同時に乳
化重合させればよい。
の金属酸化物系化合物の微粒子の硬度に対して相対的に
硬度の大きい金属酸化物系化合物の層で被覆された化学
機械研磨用微粒子を製造する場合には、先ず、相対的に
硬度の小さい金属酸化物系化合物の微粒子を、ミセル内
で金属−酸素原子間結合を有する有機金属化合物を乳化
重合させて生成させた後、該微粒子の周囲に相対的に硬
度の大きい金属酸化物系化合物をミセル内で乳化重合さ
せて生成させればよい。
法により生成させるには、例えば、先ず、水相中に界面
活性剤と該水相に不溶の溶媒よりなるミセルを形成し、
金属酸化物系化合物の原料となる有機金属化合物を上記
ミセル内に分散させ、ミセル内への水の浸透によって有
機金属化合物に加水分解を起こさせればよい。なお、有
機金属化合物としては、金属原子が有する結合手の全て
が酸素原子と結合しており、該酸素原子を介して金属原
子に有機置換基が結合するような分子構造を有している
ことが好ましい。このような分子構造を有する有機金属
化合物は、加水分解によって有機置換基が脱離すること
によって、金属−酸素結合を繰り返す化学構造を有する
金属酸化物系化合物となる。
せると、周囲から均一な圧力を受けて略真球状となされ
たミセル形状に従って、生成された金属酸化物系化合物
の粒子形状も略真球状となる。また、このミセルの大き
さによって、この内部で生成される金属酸化物系化合物
の粒径も規制できる。
成や硬度は、原料として用いる有機金属化合物の分子構
造や加水分解の条件等によっても制御できるが、生成
後、焼成することにより、化学量論的な組成に近づける
ことができ、硬度も高められる。
i,Ge,Al,Ti,Ce等の金属原子を含有してい
るものが使用可能であり、これらを用いた場合、各々、
Si,Ge,Al,Ti,Ce等の金属−酸素原子間結
合より構成される金属酸化物系化合物が生成される。特
に、Si原子を含有する金属酸化物系化合物は、化学機
械研磨用微粒子として適用しやすい。なお、Si原子を
含有する金属酸化物系化合物を生成するには、Si原子
の4つの結合手の全てがO原子を介して有機置換基に結
合する有機Si化合物を原料として用いて好適である。
具体的には、テトラメトキシシラン,テトラエトキシシ
ラン,テトライソプロポキシシラン,テトラターシャル
ブトキシシラン等のアルコキシシラン、ジイソプロポキ
シジアセトキシシラン等のアルコキシアセトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシロキサン等の鎖状ポリシロキサ
ン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメチ
ルシクロテロラシロキサン等の環状ポリシロキサン等が
挙げられる。
生成中、重合停止剤を添加することにより反応を停止さ
せ、金属酸化物系化合物の粒度の制御を行ってもよい。
重合停止剤は、金属酸化物系化合物の原料である有機金
属化合物と同一の金属原子を含有し、この金属原子が有
する結合手のうち1つが酸素原子を介して有機置換基に
結合し、他の全ての結合手には有機置換基が直接結合す
るような分子構造を有する有機金属化合物であることが
好ましい。このような重合停止剤を添加すれば、酸素原
子を介して有機置換基が結合している結合手は、原料で
ある有機金属化合物同士の反応生成物と結合するが、有
機置換基が直接結合している結合手は、上記反応生成物
とは結合できないので、結果的に、原料である有機金属
化合物同士がそれ以上反応できなくなる。例えば、Si
原子を含有する金属酸化物系化合物同士を反応させて金
属酸化物系化合物を生成させている場合には、トリエチ
ルメトキシシラン等、1つのアルコキシル基と、3つの
アルキル基を有する化合物を重合停止剤として用いるこ
とにより、反応を停止させることができる。
る界面活性剤の材料としては、ポリエチレングリコール
や多価アルコールを親水基としたエーテルまたはエステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド
等の非イオン活性剤や従来公知の陽性イオン活性剤が使
用可能である。例示するならば、非イオン活性剤とし
て、ステアリン酸、ステアリン酸ポリエチレンオキシ
ド、ラウリン酸ポリエチレンオキシド、ノニルフェノー
ルエチレンオキシド、オレイン酸ポリエチレンオキシ
ド、ステアリルアミンエチレンオキシド、オレイン酸ア
ミドエチレンオキシド、ポリプロピレングリコールエチ
レンオキシド、グリセリンラウリン酸モノエステル、ペ
ンタエリスリトールモノステアリン酸エステル、ソルビ
ットパルミチン酸モノエステル、ラウリン酸ジエタノー
ルアミド等が挙げられる。陽性イオン活性剤として、ジ
メチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニ
ウムクロライド、ラウリルメチルアンモニウムクロライ
ド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、モノ
エタノールアミンモノステアレート、トリエタノールア
ミンモノステアレート、ヒドロキシエチルステアリルア
ミン等が挙げられる。
るには、乳化重合法の代わりに懸濁重合法を適用しても
よい。この場合にも、懸濁度を調整することによって粒
径を制御することが可能である。また、懸濁液の安定性
については、撹拌またはバブリング等で維持可能であ
る。
たようにして製造される化学機械研磨用微粒子を含有す
るスラリーを化学機械研磨による基板の平坦化に用いる
ものである。
研磨布やスラリー中の化学機械研磨用微粒子と基板の被
研磨面とが摺接することによる機械的な研磨力と、スラ
リー中のアルカリ水溶液による溶解反応等による化学的
な研磨力との相乗効果によって進むものである。上述の
化学機械研磨用微粒子は上記スラリーにおいてアルカリ
水溶液等の研磨液に分散されている。この化学機械研磨
用微粒子として上述したように粒径が均一で、略真球状
のものを用いると、化学機械研磨用微粒子が基板の被研
磨面に均一な研磨力にて摺接するため、該基板の被研磨
面にスクラッチを生じさせにくい。
セスに用いられて好適であり、例えば、平坦化された素
子分離領域を形成するに際し、溝を有する半導体基板上
に形成された絶縁膜の該溝より上方部分を除去する場合
に適用できる。また、上下配線間の接続を図るための接
続孔に導電材料を埋め込む、いわゆる埋め込みプラグを
形成する場合にも有効である。なお、前者の場合、溝以
外の基板表面には絶縁膜より研磨レートの遅い耐摩耗性
の層が形成され、後者の場合、接続孔以外の基板表面に
は導電材料層よりも研磨レートの遅い耐摩耗性の層が形
成され、それぞれ該耐摩耗性の層が研磨に対してストッ
パとされるとよい。さらに、段差を有するウェハ上に形
成された絶縁膜を平坦化するに際して本発明を適用して
もよい。
用して、金属−酸素原子間結合を有する有機金属化合物
を水相中に形成したミセル内で乳化重合させて金属酸化
物系化合物を生成させると、粒径が均一化され、且つ形
状が略真球状の金属酸化物系化合物を容易に生成でき
る。
が水相中の水に不溶な溶媒の種類や添加量、界面活性剤
の種類や添加量、撹拌速度等の種々の条件によって制御
でき、該ミセルの大きさによって、この内部にて生成す
る金属酸化物系化合物の粒径も規制できるためである。
また、形状が略真球状となるのは、ミセルがその周囲か
ら均一な圧力を受けて略真球状となっているためであ
る。
造された化学機械研磨用微粒子の硬度も制御できる。1
種類の有機金属化合物を原料として金属酸化物系化合物
を生成する場合には、原料の選択によって硬度が異なる
ものを得ることが可能であり、2種類以上の有機金属化
合物を用いて2種類以上の金属酸化物系化合物をそれぞ
れ生成させ、混合物あるいは混晶からなる化学機械研磨
用微粒子を製造する場合には、原料の選択およびその混
合比により硬度を制御することが可能となる。また、あ
る有機金属化合物を原料として金属酸化物系化合物を生
成した後、その周囲に異なる有機金属化合物を原料とし
て金属酸化物系化合物を生成させて化学機械研磨用微粒
子を製造する場合にも、それぞれ原料の選択、それぞれ
の金属酸化物系化合物の量によって硬度を制御すること
が可能となる。
で、形状が略真球状の化学機械研磨用微粒子を用いた化
学機械研磨を行うと、該化学機械研磨用微粒子を基板の
被研磨面に均一な研磨力にて摺接させることができる。
また、化学機械研磨用微粒子の硬度が最適化できるた
め、研磨力や研磨速度をも最適化できる。このため、基
板の被研磨面におけるスクラッチの発生が抑制できる。
その製造方法、これを用いた研磨方法について、具体的
な実施例を挙げて説明する。
された化学機械研磨用微粒子の特性について説明する。
本実施例では、Si−O結合より構成されるSi酸化物
系化合物よりなる化学機械研磨用微粒子を製造した。
lのn−ヘキサンを、1mlのステアリン酸を添加して
撹拌し、ミセルを形成した。なお、形成されたミセルの
大きさは、平均10nmであった。その後、テトラエト
キシシランを10ml添加して、上記ミセル内に分散さ
せた後、100℃に加熱した。これによって、ミセル内
へ水が浸透し、加水分解反応が進行して、Si酸化物系
化合物が生成した。
洗し、n−ヘキサンおよびステアリン酸を除去し、続い
て、得られたSi酸化物系材料を800℃にて30分焼
成した。
りなる化学機械研磨用微粒子が得られた。なお、光散乱
法にて粒径を測定した結果、10nm±50%であり、
電子顕微鏡にて観察したところ、形状は略真球状であっ
た。
もさらに粒径が均一化された化学機械研磨用微粒子を製
造した。
のn−ヘキサン、0.5mlのペンタエリスリトールモ
ノステアリン酸エステルを添加して撹拌し、ミセルを形
成した。なお、形成されたミセルの大きさは、平均10
nmであった。その後、テトラメチルシクロテトラシロ
キサンを10ml添加して、上記ミセル内に分散させた
後、100℃に加熱した。これによって、ミセル内へ水
が浸透し、加水分解反応が起こり、Si酸化物系化合物
の生成が開始された。さらに、本実施例においては、3
0分後、重合停止剤としてトリメチルエトキシシランを
1ml添加して、加水分解反応を停止させた。
タエリスリトールモノステアリン酸エステルを除去し、
続いて、得られたSi酸化物系材料を800℃にて30
分焼成した。
りなる化学機械研磨用微粒子が得られた。なお、光散乱
法にて粒径を測定した結果、10nm±20%であり、
電子顕微鏡にて観察したところ、形状は略真球状であっ
た。
り、加水分解よりる反応時間を規制したために、実施例
1よりもさらに粒径の均一化された化学機械研磨用微粒
子を製造できた。
も硬度が低減された化学機械研磨用微粒子を製造した。
lのn−ヘキサンを、1mlのステアリン酸を添加して
撹拌し、ミセルを形成した。なお、形成されたミセルの
大きさは、平均10nmであった。その後、テトラエト
キシシラン5mlとテトラメトキシゲルマニウム5ml
を添加して、上記ミセル内に分散させた後、100℃に
加熱した。これによって、ミセル内へ水が浸透し、加水
分解反応が進行して、Si酸化物系化合物とGe酸化物
系化合物との混合物が生成した。
キサンおよびステアリン酸を除去し、続いて、得られた
混合物を700℃にて30分焼成した。
Ge酸化物系化合物との混合物よりなる化学機械研磨用
微粒子が得られた。なお、光散乱法にて粒径を測定した
結果、10nm±50%であり、電子顕微鏡にて観察し
たところ、形状は略真球状であった。
の酸化物系材料は硬度が低いため、上述のようにして得
られた化学機械研磨用微粒子は、実施例1にて製造され
たものよりも硬度が低減されたものとなった。
も硬度の高い化学機械研磨用微粒子を製造した。
のn−ヘキサン、0.5mlのペンタエリスリトールモ
ノステアリン酸エステルを添加して撹拌し、ミセルを形
成した。なお、形成されたミセルの大きさは、平均10
nmであった。その後、テトラメチルシクロテトラシロ
キサンを10ml添加して、上記ミセル内に分散させた
後、100℃に加熱した。これによって、ミセル内へ水
が浸透し、加水分解反応が起こり、Si酸化物系化合物
の生成が開始された。さらに、本実施例においては、3
0分後、トリターシャルブトキシアルミニウムを10m
l添加して、上記ミセル内に分散させた。これにより、
トリターシャルブトキシアルミニウムの加水分解反応が
起こり、ミセル内のSi酸化物系化合物よりなる微粒子
の周囲にAl酸化物系化合物が生成した。
キサンおよびペンタエリスリトールモノステアリン酸エ
ステルを除去し、続いて、得られた混合物を800℃に
て30分焼成した。
りなる微粒子がAl酸化物系化合物に被覆されてなる化
学機械研磨用微粒子が得られた。なお、光散乱法にて粒
径を測定した結果、10nm±50%であり、電子顕微
鏡にて観察したところ、形状は略真球状であった。
の酸化物系材料は硬度が高いため、上述のようにして得
られた化学機械研磨用微粒子は、実施例1にて製造され
たものよりも高い研磨力を有するものとなった。
磨用微粒子を用いた研磨方法について説明する。
この研磨に用いる研磨装置の構成例について、図1を参
照しながら説明する。この研磨装置は、基板25の被研
磨面を下にしてこれを保持する基板保持部と、該基板保
持部の下方に位置し、該基板保持部に保持された基板2
5と摺接させる基板研磨部とから構成される。
る基板載置面を有し金属材料よりなる基板保持台26、
図示しないモータ等の駆動機構により該基板保持台26
を回転可能となす保持台回転軸27よりなる。
するための研磨布28、この研磨布28が張着された回
転定盤23、図示しないモータ等の駆動機構により上記
回転定盤23を回転可能となす定盤回転軸24、スラリ
ー22を研磨布28上に供給するためのスラリー供給管
21よりなる。
行うには、先ず、実施例1のようにして製造された化学
機械研磨用微粒子をpH10.0のKOH水溶液に30
重量%分散させてスラリー22を調製しておく。一方、
基板保持台26に基板25を保持させ、これを保持台回
転軸27の周りに回転させ、回転定盤23も定盤回転軸
24の周りに回転させる。そして、上述のようにして調
製されたスラリー22をスラリー供給管21より研磨布
28上に供給し、下記のような研磨条件にて、基板25
の被研磨面と研磨布とを摺接させることによって、基板
25の被研磨面を研磨する。
ソレーションの形成工程における絶縁膜の除去に適用し
た。この工程について、図2〜図4を用いて説明する。
先ず、図2に示されるように、シリコン基板11上に薄
いシリコン酸化膜12およびシリコン窒化膜13を形成
した後、フォトリソグラフィおよび反応性イオンエッチ
ング(RIE)により溝15を形成し、その後、熱酸化
により溝15の底面および側面に内壁酸化膜14を形成
した。
条件にて酸化シリコン膜を成膜し、ウェハ全面に絶縁膜
16を形成した。
膜16の凸部を研磨除去するために、ウェハを研磨装置
の基板保持台26に保持した。そして、上述した研磨方
法にてウェハの被研磨面の研磨を行った。
コン窒化膜13をストッパーとして溝15より上方の絶
縁膜16が除去された。なお、ウェハの被研磨面にはス
クラッチの発生が見られず、その後、HF水溶液による
スラリーの除去を行っても、ウェハ表面が粗面化するこ
とがなかった。
ことにより、絶縁膜16が溝15の内部に埋め込まれた
状態となり、スクラッチがなく、且つ、十分に平坦化さ
れた状態にてトレンチアイソレーションが形成できた。
も研磨力が抑えられた研磨方法について説明する。
磨装置を用い、実施例1にて製造された化学機械研磨用
微粒子の代わりに実施例3にて製造された化学機械研磨
用微粒子を用いてスラリー22を調製した以外は、研磨
条件等も実施例5と同様として研磨を行う。
粒子は、実施例1にて製造されたものよりも硬度が小さ
いので、本実施例の研磨方法によって研磨を行うと、実
施例5に示された研磨方法よりも、研磨力が抑えられた
研磨がなされる。
ソレーションの形成工程において、実施例5に示された
絶縁膜16よりも軟質のものを除去するのに適用した。
具体的には、溝15を形成し、この底面および側面に内
壁酸化膜14を形成する工程までは、実施例5と同様に
して行い、次いで、下記のCVD条件にてウェハ全面に
絶縁膜16を形成した。
て成膜されたものより軟質のBPSGとなった。
膜16の凸部を研磨除去するために、ウェハを研磨装置
の基板保持台26に保持し、上述した研磨方法を適用し
て、ウェハの被研磨面の研磨を行った。
コン窒化膜13をストッパーとして溝15より上方の絶
縁膜16が除去された。なお、軟質のBPSGを研磨し
たにもかかわらず、ウェハの被研磨面にはスクラッチの
発生が見られず、その後、HF水溶液によるスラリーの
除去を行っても、ウェハ表面が粗面化することがなかっ
た。
ことにより、絶縁膜16が溝15の内部に埋め込まれた
状態となり、スクラッチがなく、且つ、十分に平坦化さ
れた状態にてトレンチアイソレーションが形成できた。
子、その製造方法、これを用いた研磨方法について説明
したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではな
く、例えば、化学機械研磨用微粒子の構成材料や製造方
法についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変
形変更可能である。また、使用される研磨装置において
も、研磨の面内均一性を向上させるために、回転定盤や
基板保持台を部分的に温度制御可能とする等の変形が可
能である。さらに、研磨方法においては、実施例1およ
び実施例3にて示した化学機械研磨用微粒子を用いた例
のみを挙げたが、もちろん、実施例2や実施例4によっ
て製造された化学機械研磨用微粒子を用いてもよい。
レンチアイソレーションの形成を行うに際して、ストッ
パーとして使用できる材料はシリコン窒化膜に限られ
ず、絶縁膜よりも研磨レートが遅い材料であればよい
し、絶縁膜を構成する酸化シリコン膜の成膜条件等も特
に限定されない。
アイソレーションの形成以外にも、上下配線間の接続を
図るための接続孔に導電材料を埋め込む、いわゆる埋め
込みプラグを形成する場合にも有効である。さらに、層
間平坦化膜の形成等に適用されてもよく、高い研磨レー
トを確保しつつ、基板へのダメージが抑制された研磨を
行うに際していずれの場合に適用されてもよい。
を適用すると、粒径が均一で、形状が略真球状の化学機
械研磨用微粒子を製造でき、さらに、この化学機械研磨
用微粒子の硬度も調整することができる。このため、こ
れをスラリーに用いると、基板の被研磨面へ物理的損傷
を与えることなく、最適化された研磨力にて研磨が行え
る。
ロセスにおける平坦化に適用すると、損傷を与えること
なく、十分な平坦化を図ることが可能となるため、半導
体装置の多層配線化を進め、さらなる高集積化をも可能
とする。
図である。
て、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜が形成されたシリ
コン基板に溝を形成し、溝の底面および側面に内壁酸化
膜が形成された状態を示す断面図である。
示す断面図である。
するまで研磨した状態を示す断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 金属−酸素原子間結合を有する少なくと
も1種類の有機金属化合物を水相中に形成したミセル内
に分散させ乳化重合させて金属酸化物系化合物を生成
し、粒度分布が平均粒度±50%以内に抑えられ、形状
が略真球状に形成された化学機械研磨用微粒子を生成す
ることを特徴とする化学機械研磨用微粒子の製造方法。 - 【請求項2】 金属−酸素原子間結合を有する少なくと
も2種類の有機金属化合物を水相中に形成したミセル内
に分散させ乳化重合させて硬度の異なる2種類以上の金
属酸化物系化合物を生成し、粒度分布が平均粒度±50
%以内に抑えられ、形状が略真球状に形成された化学機
械研磨用微粒子を生成することを特徴とする化学機械研
磨用微粒子の製造方法。 - 【請求項3】 金属−酸素原子間結合を有する有機金属
化合物を水相中に形成したミセル内に分散させ乳化重合
させて相対的に硬度の小さい金属酸化物系化合物の微粒
子を生成し、上記ミセル内で上記金属酸化物系化合物の
微粒子の周囲に、金属−酸素原子間結合を有する有機金
属化合物を分散させ、上記金属酸化物系化合物の微粒子
の硬度よりも相対的に硬度が大きい金属酸化物系化合物
の層を乳化重合により生成し、平均粒度±50%以内に
抑えられ、形状が略真球状に形成された化学機械研磨用
微粒子を生成することを特徴とする化学機械研磨用微粒
子の製造方法。 - 【請求項4】 重合停止剤を添加することにより上記乳
化重合を停止させ、前記金属酸化物系化合物の粒度を制
御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちい
ずれか1項に記載の化学機械研磨用微粒子の製造方法。 - 【請求項5】 上記有機金属化合物がSi−O結合を有
する有機Si化合物であることを特徴とする請求項1乃
至請求項4のうちいずれか1項に記載の化学機械研磨用
微粒子の製造方法。 - 【請求項6】 上記有機金属化合物を乳化重合させた
後、乳化重合させた上記有機金属化合物を水洗し、水洗
した上記有機金属化合物を焼成することを特徴とする請
求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の化学機械研
磨用微粒子の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
記載の化学機械研磨用微粒子の製造方法によって生成さ
れた化学機械研磨用微粒子を含有するスラリーを用いて
基板の化学機械研磨を行い、該基板の平坦化を行うこと
を特徴とする研磨方法。
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