JP3508746B2 - 高速切削ですぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具 - Google Patents

高速切削ですぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、特に鋼や鋳鉄な
どの高速切削ですぐれた耐摩耗性を長期に亘って発揮す
る表面被覆超硬合金製切削工具(以下、被覆超硬工具と
いう)に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、切削工具には、各種の鋼や鋳鉄
などの被削材の旋削加工や平削り加工にバイトの先端部
に着脱自在に取り付けて用いられるスローアウエイチッ
プ、前記被削材の穴あけ切削加工などに用いられるドリ
ルやミニチュアドリル、さらに前記被削材の面削加工や
溝加工、肩加工などに用いられるソリッドタイプのエン
ドミルなどがあり、また前記スローアウエイチップを着
脱自在に取り付けて前記ソリッドタイプのエンドミルと
同様に切削加工を行うスローアウエイエンドミル工具な
どが知られている。 【0003】また、一般に、例えば図1に概略説明図で
示される物理蒸着装置の1種であるアークイオンプレー
ティング装置を用い、基本的に、例えば雰囲気を1.3
×10-3Paの真空として、ヒータで装置内を500℃
の温度に加熱した状態で、アノード電極と所定組成を有
するTi−V合金がセットされたカソード電極(蒸発
源)との間に、例えば電圧:35V、電流:100Aの
条件でアーク放電を発生させ、同時に装置内に反応ガス
として窒素ガスを導入し、一方炭化タングステン(以
下、WCで示す)基超硬合金または炭窒化チタン(以
下、TiCNで示す)基サーメットからなる基体(以
下、これらを総称して超硬基体と云う)には、例えば−
100Vのバイアス電圧を印加した条件で、前記超硬基
体の表面に、例えば特許第3045184号明細書に記
載されるように、TiとVの複合窒化物[以下、(T
i,V)Nで示す]で構成された硬質被覆層を1〜10
μmの平均層厚で蒸着することにより被覆超硬工具を製
造することが知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】近年の切削加工装置の
FA化および高性能化はめざましく、一方で切削加工に
対する省力化および省エネ化、さらに低コスト化の要求
は強く、これに伴い、切削加工は高速化を追求する傾向
にあるが、上記の従来被覆超硬工具においては、これを
鋼や鋳鉄などの通常の条件での切削加工に用いた場合に
は問題はないが、これを高速切削に用いた場合には、切
刃部の熱塑性変形が原因で偏摩耗が発生し、この結果摩
耗進行が著しく促進されるようになり、比較的短時間で
使用寿命に至るのが現状である。 【0005】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、特に鋼や鋳鉄などの高速切削加
工に用いた場合にも、すぐれた耐摩耗性を発揮する被覆
超硬工具を開発すべく研究を行った結果、上記の従来被
覆超硬工具の硬質被覆層を構成する(Ti,V)N層の
組成を、組成式:(Ti1-XX)Nで表わした場合、原
子比で、X:0.20〜0.55を満足するものに特定
した上で、これにSiをTiおよびVの合量に占める割
合(原子比)で、0.01〜0.25を満足する割合で
固溶含有させると、この結果の硬質被覆層はすぐれた耐
熱塑性変形性を具備するようになることから、この硬質
被覆層を物理蒸着してなる被覆超硬工具は、これを高速
切削加工に用いても切刃部に偏摩耗の発生なく、かつ欠
けやチッピング(微小欠け)などの発生もなく、すぐれ
た耐摩耗性を長期に亘って発揮するようになる、という
研究結果を得たのである。 【0006】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、超硬基体の表面に、組成式:(T
1-(X+Y)XSiY)N(ただし、原子比で、Xは0.
20〜0.55、Yは0.01〜0.25を示す)を有
するTiとVとSiの複合窒化物[以下、(Ti,V,
Si)Nで示す]からなる硬質被覆層を1〜10μmの
平均層厚で物理蒸着してなる、高速切削ですぐれた耐摩
耗性を発揮する被覆超硬工具に特徴を有するものであ
る。 【0007】なお、この発明の被覆超硬工具において、
硬質被覆層を構成する(Ti,V,Si)NにおけるV
はTiNに対して硬さおよび耐熱性を向上させるために
固溶するものであり、したがって組成式:(Ti
1-(X+Y)XSiY)NのX値が原子比で0.20未満で
は所望の硬さおよび耐熱性を確保することができず、一
方そのX値が同0.55を越えると、TiNによっても
たらされるすぐれた靭性が急激に低下するようになり、
切刃部に欠けやチッピングが発生し易くなるという理由
で、X値を原子比で0.20〜0.55、望ましくは
0.3〜0.5と定めた。 【0008】また、硬質被覆層におけるSiは、上記の
通り硬質被覆層にすぐれた耐熱塑性変形性を具備せし
め、もって高い発熱を伴なう高速切削でも切刃部におけ
る偏摩耗の発生を著しく抑制し、硬質被覆層がすぐれた
耐摩耗性を発揮するようにする作用をもつが、組成式:
(Ti1-(X+Y)XSiY)NのY値が原子比で0.01
未満では所望のすぐれた耐熱塑性変形性を硬質被覆層に
付与せしめることができず、一方そのY値が同0.25
を超えるとV同様に靭性が急激に低下するようになるこ
とから、Y値を0.01〜0.25、望ましくは0.1
〜0.2と定めた。 【0009】さらに、硬質被覆層の平均層厚を1〜10
μmとしたのは、その層厚が1μmでは所望のすぐれた
耐摩耗性を長期に亘って確保することができず、一方そ
の層厚が10μmを越えると、硬質被覆層の剥離が発生
し易くなるという理由によるものである。 【0010】 【発明の実施の形態】つぎに、この発明の被覆超硬工具
を実施例により具体的に説明する。 (実施例1)原料粉末として、いずれも1〜3μmの平
均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、ZrC粉末、V
C粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr3 2 粉末、T
iN粉末、TaN粉末、およびCo粉末を用意し、これ
ら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、ボー
ルミルで72時間湿式混合し、乾燥した後、100MP
a の圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を6P
aの真空中、温度:1400℃に1時間保持の条件で焼
結し、焼結後、切刃部分にR:0.05のホーニング加
工を施してISO規格・CNMG120408の形状を
もったWC基超硬合金製のチップ超硬基体A1〜A10
を形成した。 【0011】また、原料粉末として、いずれも0.5〜
2μmの平均粒径を有するTiCN(重量比でTiC/
TiN=50/50)粉末、Mo2 C粉末、ZrC粉
末、NbC粉末、TaC粉末、WC粉末、Co粉末、お
よびNi粉末を用意し、これら原料粉末を、表2に示さ
れる配合組成に配合し、ボールミルで24時間湿式混合
し、乾燥した後、100MPaの圧力で圧粉体にプレス
成形し、この圧粉体を2kPaの窒素雰囲気中、温度:
1500℃に1時間保持の条件で焼結し、焼結後、切刃
部分にR:0.03のホーニング加工を施してISO規
格・CNMG120408の形状をもったTiCN系サ
ーメット製のチップ超硬基体B1〜B6を形成した。 【0012】ついで、これらのチップ超硬基体A1〜A
10およびB1〜B6のそれぞれを、アセトン中で超音
波洗浄し、乾燥した状態で、それぞれ図1に例示される
通常のアークイオンプレーティング装置に装入し、一方
カソード電極(蒸発源)として種々の組成をもったTi
−V−Si合金またはTi−V合金を装着し、装置内を
排気して1.3×10-3Paの真空に保持しながら、ヒ
ーターで装置内を500℃に加熱した後、Arガスを装
置内に導入して2.5PaのAr雰囲気とし、この状態
で超硬基体に−800vのバイアス電圧を印加して超硬
基体表面をArガスボンバート洗浄し、ついで装置内を
2.5Paの窒素ガス(反応ガス)の雰囲気とすると共
に、前記超硬基体に印加するバイアス電圧を−100v
に下げて、前記カソード電極とアノード電極との間にア
ーク放電を発生させ、もって前記超硬基体A1〜A10
およびB1〜B6のそれぞれの表面に、表3、4に示さ
れる目標組成および目標層厚の硬質被覆層を蒸着するこ
とにより、本発明被覆超硬工具としての本発明表面被覆
超硬合金製スローアウエイチップ(以下、本発明被覆超
硬チップと云う)1〜18、および従来被覆超硬工具と
しての従来表面被覆超硬合金製スローアウエイチップ
(以下、従来被覆超硬チップと云う)1〜18をそれぞ
れ製造した。 【0013】なお、この結果得られた本発明被覆超硬チ
ップ1〜18および従来被覆超硬チップ1〜18の硬質
被覆層について、その厚さ断面中央部をオージェ分光分
析装置を用いて測定したところ、それぞれ表3、4に示
される目標組成(目標X値および目標Y値)と実質的に
同じ値を示し、またその厚さを、走査型電子顕微鏡を用
いて測定したところ、いずれも同じく表3、4に示され
る目標層厚と実質的に同じ平均値(5点測定の平均値)
を示した。 【0014】つぎに、この結果得られた各種の被覆超硬
チップを工具鋼製バイトの先端部に固定治具にてネジ止
めした状態で、上記本発明被覆超硬チップ1〜10およ
び従来被覆超硬チップ1〜10については、 被削材:JIS・SCM440の丸棒、 切削速度:320m/min.、 切り込み:2mm、 送り:0.3mm/rev.、 切削時間:10分、 の条件での合金鋼の乾式高速連続旋削加工試験、 被削材:JIS・S40Cの長さ方向等間隔4本縦溝入
り丸棒、 切削速度:320m/min.、 切り込み:1.5mm、 送り:0.25mm/rev.、 切削時間:10分、 の条件での炭素鋼の乾式高速断続旋削加工試験を行い、
また上記本発明被覆超硬チップ11〜18および従来被
覆超硬チップ11〜18については、 被削材:JIS・SCM440の丸棒、 切削速度:320m/min.、 切り込み:1.5mm、 送り:0.25mm/rev.、 切削時間:10分、 の条件での合金鋼の乾式高速連続旋削加工試験、 被削材:JIS・S40Cの長さ方向等間隔4本縦溝入
り丸棒、 切削速度:320m/min.、 切り込み:1mm、 送り:0.15mm/rev.、 切削時間:10分、 の条件での炭素鋼の乾式高速断続旋削加工試験を行い、
いずれの旋削加工試験でも切刃部の逃げ面摩耗幅を測定
した。この測定結果を表3、4に示した。 【0015】 【表1】 【0016】 【表2】 【0017】 【表3】 【0018】 【表4】【0019】(実施例2)原料粉末として、平均粒径:
5.5μmを有する中粗粒WC粉末、同0.8μmの微
粒WC粉末、同1.3μmのTaC粉末、同1.2μm
のNbC粉末、同1.2μmのZrC粉末、同2.3μ
mのCr32粉末、同1.5μmのVC粉末、同1.0
μmの(Ti,W)C粉末、同1.8μmのCo粉末、
および同1.2μmの炭素(C)粉末を用意し、これら
原料粉末をそれぞれ表5に示される配合組成に配合し、
さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミ
ル混合し、減圧乾燥した後、100MPaの圧力で所定
形状の各種の圧粉体にプレス成形し、これらの圧粉体
を、6Paの真空雰囲気中、7℃/分の昇温速度で13
70〜1470℃の範囲内の所定の温度に昇温し、この
温度に1時間保持後、炉冷の条件で焼結して、直径が8
mm、13mm、および26mmの3種の超硬基体形成
用丸棒焼結体を形成し、さらに前記の3種の丸棒焼結体
から、研削加工にて、表5に示される組合せで、切刃部
の直径×長さがそれぞれ6mm×13mm、10mm×
22mm、および20mm×45mmの寸法をもち、か
つ6枚刃スクエア形状のエンドミル超硬基体a〜hをそ
れぞれ製造した。 【0020】ついで、これらのエンドミル超硬基体a〜
hのそれぞれをアセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状
態で、同じく図1に例示される通常のアークイオンプレ
ーティング装置に装入し、上記実施例1と同一の条件
で、表6に示される目標組成および目標層厚をもった硬
質被覆層を蒸着することにより、本発明被覆超硬工具と
しての本発明表面被覆超硬合金製エンドミル(以下、本
発明被覆超硬エンドミルと云う)1〜8および従来被覆
超硬工具としての従来表面被覆超硬合金製エンドミル
(以下、従来被覆超硬エンドミルと云う)1〜8をそれ
ぞれ製造した。 【0021】また、この結果得られた本発明被覆超硬エ
ンドミル1〜8および従来被覆超硬エンドミル1〜8の
硬質被覆層について、その厚さ断面中央部をオージェ分
光分析装置を用いて測定したところ、それぞれ表6に示
される目標組成と実質的に同じ値を示し、またその厚さ
を、走査型電子顕微鏡を用いて測定したところ、いずれ
も同じく表6に示される目標層厚と実質的に同じ平均値
(5点測定の平均値)を示した。 【0022】つぎに、上記本発明被覆超硬エンドミル1
〜8および従来被覆超硬エンドミル1〜8のうち、本発
明被覆超硬エンドミル1〜3および従来被覆超硬エンド
ミル1〜3については、 被削材:平面寸法:100mm×250mm、厚さ:5
0mmのJIS・SKD61の板材、 切削速度:200m/min.、 半径方向切り込み:0.2mm、 軸方向切り込み:6mm、 テーブル送り:400mm/min.、 の条件での焼き入れ鋼の乾式高速側面切削加工試験、本
発明被覆超硬エンドミル4〜6および従来被覆超硬エン
ドミル4〜6については、 被削材:平面寸法:100mm×250mm、厚さ:5
0mmのJIS・SKD11の板材、 切削速度:350m/min.、 半径方向切り込み:0.4mm、 軸方向切り込み:12mm、 テーブル送り:650mm/min.、 の条件でのダイス鋼の乾式高速側面切削加工試験、本発
明被覆超硬エンドミル7〜8、および従来被覆超硬エン
ドミル7〜8については、 被削材:平面寸法:100mm×250mm、厚さ:5
0mmのJIS・S45Cの板材、 切削速度:400m/min.、 半径方向切り込み:0.8mm、 軸方向切り込み:24mm、 テーブル送り:350mm/min.、 の条件での炭素鋼の乾式高速側面切削加工試験、をそれ
ぞれ行い、いずれの切削加工試験でも切刃部の外周刃の
逃げ面摩耗幅が使用寿命の目安とされる0.1mmに至
るまでの切削長を測定した。この測定結果を表6にそれ
ぞれ示した。 【0023】 【表5】 【0024】 【表6】 【0025】(実施例3)上記の実施例2で製造した直
径が8mm(超硬基体a〜c形成用)、13mm(超硬
基体d〜f形成用)、および26mm(超硬基体g、h
形成用)の3種の丸棒焼結体を用い、この3種の丸棒焼
結体から、研削加工にて、溝形成部の直径×長さがそれ
ぞれ4mm×13mm(超硬基体a’〜c’)、8mm
×22mm(超硬基体d’〜f’)、および16mm×
45mm(超硬基体g’、h’)の寸法をもったドリル
超硬基体a’〜h’をそれぞれ製造した。 【0026】ついで、これらのドリル超硬基体a’〜
h’の切刃に、ホーニングを施し、アセトン中で超音波
洗浄し、乾燥した状態で、同じく図1に例示される通常
のアークイオンプレーティング装置に装入し、上記実施
例1と同一の条件で、表7に示される目標組成および目
標層厚をもった硬質被覆層を蒸着することにより、本発
明被覆超硬工具としての本発明表面被覆超硬合金製ドリ
ル(以下、本発明被覆超硬ドリルと云う)1〜8、およ
び従来被覆超硬工具としての従来表面被覆超硬合金製ド
リル(以下、従来被覆超硬ドリルと云う)1〜8をそれ
ぞれ製造した。 【0027】さらに、この結果得られた本発明被覆超硬
ドリル1〜8および従来被覆超硬ドリル1〜8の硬質被
覆層についても、その厚さ断面中央部をオージェ分光分
析装置を用いて測定したところ、それぞれ表7に示され
る目標組成と実質的に同じ値を示し、またその厚さを、
走査型電子顕微鏡を用いて測定したところ、いずれも同
じく表7に示される目標層厚と実質的に同じ平均値(5
点測定の平均値)を示した。 【0028】つぎに、上記本発明被覆超硬ドリル1〜8
および従来被覆超硬ドリル1〜8のうち、本発明被覆超
硬ドリル1〜3および従来被覆超硬ドリル1〜3につい
ては、 被削材:平面寸法:100mm×250mm、厚さ:1
0mmのJIS・SCM440の板材、 切削速度:150m/min.、 送り:0.25mm/rev、 の条件での合金鋼の湿式高速穴あけ切削加工試験(水溶
性切削油使用)、本発明被覆超硬ドリル4〜6および従
来被覆超硬ドリル4〜6については、 被削材:平面寸法:100mm×250mm、厚さ:2
0mmのJIS・S50Cの板材、 切削速度:150m/min.、 送り:0.25mm/rev、 の条件での炭素鋼の乾式高速穴あけ切削加工試験、本発
明被覆超硬ドリル7〜8および従来被覆超硬ドリル7〜
8については、 被削材:平面寸法:100mm×250mm、厚さ:4
5mmのJIS・S50Cの板材、 切削速度:200m/min.、 送り:0.25mm/rev、 の条件での炭素鋼の湿式高速穴あけ切削加工試験(水溶
性切削油使用)、をそれぞれ行い、いずれの湿式高速穴
あけ切削加工試験でも先端切刃面の逃げ面摩耗幅が0.
3mmに至るまでの穴あけ加工数を測定した。この測定
結果を表7にそれぞれ示した。 【0029】 【表7】【0030】 【発明の効果】表3〜7に示される結果から、硬質被覆
層がすぐれた耐熱塑性変形性を有する(Ti,V,S
i)N層からなる本発明被覆超硬工具は、いずれも鋼の
切削加工を高い発熱を伴う高速で行っても、切刃部に偏
摩耗の発生なく、かつ欠けやチッピングの発生もなく、
すぐれた耐摩耗性を発揮するのに対して、硬質被覆層が
(Ti,V)N層で構成された従来被覆超硬工具におい
ては、高速切削加工では切刃部に熱塑性変形が原因の偏
摩耗が発生し、これが摩耗進行を著しく促進することか
ら、比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかであ
る。上述のように、この発明の被覆超硬工具は、各種の
鋼や鋳鉄などの通常の条件での切削加工は勿論のこと、
特に高速切削加工でもすぐれた耐摩耗性を示し、長期に
亘ってすぐれた切削性能を発揮するものであるから、切
削加工装置のFA化および高性能化、並びに切削加工の
省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に
対応できるものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】アークイオンプレーティング装置の概略説明図
である。
フロントページの続き (72)発明者 田中 裕介 兵庫県明石市魚住町金ヶ崎西大池179番 地1 エムエムシーコベルコツ−ル株式 会社内 (56)参考文献 特開2001−121315(JP,A) 特開2001−121314(JP,A) 特開2000−326107(JP,A) 特開 平11−156992(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 27/14 B23B 51/00 B23C 5/16 C23C 14/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 炭化タングステン基超硬合金基体または
    炭窒化チタン系サーメット基体の表面に、組成式:(T
    1-(X+Y)XSiY)N(ただし、原子比で、Xは0.
    20〜0.55、Yは0.01〜0.25を示す)を有
    するTiとVとSiの複合窒化物からなる硬質被覆層を
    1〜10μmの平均層厚で物理蒸着してなる高速切削で
    すぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工
    具。
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