JP3507985B2 - 製本用螺旋コイルの回転防止具 - Google Patents

製本用螺旋コイルの回転防止具

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JP3507985B2 JP2001117143A JP2001117143A JP3507985B2 JP 3507985 B2 JP3507985 B2 JP 3507985B2 JP 2001117143 A JP2001117143 A JP 2001117143A JP 2001117143 A JP2001117143 A JP 2001117143A JP 3507985 B2 JP3507985 B2 JP 3507985B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製本用螺旋コイル
の回転防止具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製本技術上、用紙に所定の間隔で複数の
孔を穿設して、螺旋状に一定ピッチで巻かれた螺旋コイ
ルを通して1冊の本に綴じるものがある。この技術の主
な利点として、第1に本を360度に見開くことがで
き、第2に金属製またはプラスチック製のコイルを使用
することにより高い耐久性を付加する点を挙げることが
できる。また、比較的製造コストを安価に押さえられる
点も大きい。しかしながら、螺旋状に本を綴じるという
独特の構造のため、長い間、個人が手軽に製本用に利用
する手段としては敬遠されてきた。また一般的に、当該
技術に係る螺旋コイルでは、端部で螺旋コイルを折曲さ
せる端末処理を行う際に専用の道具を必要としている。
【0003】これら螺旋コイルの具体例として、プラス
チック製部材を同一ピッチで螺旋状に巻き上げ、等間隔
で孔を複数穿設した用紙の側部に挿入して製本作業を行
うものを挙げることができる。通常、これら螺旋コイル
を用紙の孔の中に挿通した後、端部で螺旋コイルを折曲
させて端末処理を行う。この場合、従来技術に係る端末
処理では以下に記載の短所を有することが公知である: (1)まず、端部で折曲するため螺旋コイルの再利用は
困難になる。折曲された金属製またはプラスチック製の
部材を元の形状に戻すことは一般的に困難だからであ
る; (2)また、螺旋コイルを折曲して定位置に固定するた
め綴じた用紙を再度出し入れすることが困難になる。こ
のため、一度綴じた用紙の順序に変更を加えることは難
しくなる; (3)さらに、螺旋コイルを端部で折曲するには一般的
に専用の道具と労力を必要とされる。これら螺旋コイル
の端末処理に係る独自の特徴は、個人が手軽に螺旋コイ
ルを用いて製本作業を行うことを一般的に困難にしてき
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の点に
鑑みてなされたものであり、螺旋コイルの再利用性を確
保し、綴じた用紙の出し入れを何度も行うことが可能
で、かつ特別の労力を必要としないで簡単に行うことが
できる、製本用螺旋コイルの端末処理機能を担う回転防
止具を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、一定間隔で複数の孔を穿
設した複数枚の用紙の各孔に挿通して製本する螺旋コイ
ルと係合する係合部と、前記用紙の孔よりも大きな本体
を備える回転防止具であって、前記係合部の大きさは前
記螺旋コイルの線径の大きさよりも小さく、かつ前記本
体は可撓性部材から形成されることにより、前記係合部
と前記螺旋コイルとを摩擦係合する回転防止具を提供す
ることを特徴とする。このように構成することにより、
本発明に係る回転防止具を螺旋コイルの端部に挿通して
係合させることにより、螺旋コイルが用紙の孔から螺旋
進行して外れるのを防止する。このため、両端部にて螺
旋コイルを折曲させることなく摩擦係合により螺旋コイ
ルを用いて製本作業を容易に行うことを可能にし、かつ
螺旋コイルと用紙の追加や再利用性を確保することを可
能にする。
【0006】そして、請求項2に記載した発明において
は、一定間隔で複数の孔を穿設した複数枚の用紙の各孔
に挿通して製本する螺旋コイルと係合する係合部と、前
記用紙の孔よりも大きな本体を備える回転防止具であっ
て、前記係合部の大きさは前記螺旋コイルの線径の大き
さよりも小さく、前記本体は可撓性部材から形成され、
かつ少なくとも1つの切れ込みを前記本体の側部から前
記係合部に至るまで形成することにより、前記係合部と
前記螺旋コイルとを摩擦係合する回転防止具を提供する
ことを特徴とする。このように構成することにより、本
発明に係る回転防止具を螺旋コイルの端部の先頭から挿
入する必要性がなくなり、切れ込みを開閉することによ
り、螺旋コイル上の任意の箇所に向けて速やかに回転防
止具を取り付けることが可能になる。
【0007】そして、請求項3に記載した発明において
は、請求項1または2に記載されたものにおいて、前記
本体は、前記係合部に隣接して補強部を有することを特
徴とすることを特徴とする。このように構成することに
より、強い引張力が係合部に作用する使用条件の場合で
も、回転防止具の強度を高めることを可能にする。
【0008】本発明に係る製本用螺旋コイルの回転防止
具は基本的には以上のように構成されるが、これら本体
を厚みの薄い平らな部材、例えば円板形状に形成しても
よい。また、係合領域をより広く取るために、チューブ
のような円筒形状に形成してもよい。さらに、ビーズの
ような球形状に形成してもよい。他、工業意匠上の要求
を満足させるように、回転防止具の外面に様々な加工を
施してもよい。また、これら回転防止具をゴム製部材等
から形成することにより、可撓性を高めてもよい。ま
た、係合箇所での可撓性を高めるために、特に本体中央
部の係合部に向けて本体の厚みを薄くしてもよい。ある
いは、上記係合箇所において、亀裂や破断等の発生する
恐れがある場合には、係合部に隣接して補強部材等を付
与してもよい。尚、この補強部は、螺旋コイルと回転防
止具の摩擦係合領域に面する保護膜状の形態であっても
よい。また、本発明に係る回転防止具の本体に切れ込み
を入れて使用する場合には、本体を硬質合成樹脂部材ま
たは金属製部材から構成してもよい。また本体に切れ込
みを入れて使用する場合では、本発明に係る回転防止具
は製本用螺旋コイルの両端部に限定されて使用される必
要はない。さらに、本発明に係る回転防止具は通常複数
必要とされるため、同時にこれら複数の回転防止具を一
体に収める収納具を用意してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態
を、添付した図面を参照して詳細に説明する。初めに、
図1〜図4を参照して、本発明に係る製本用螺旋コイル
の端末処理の全体的構成について説明を行う。次に、図
5〜図15を参照して、本発明に係る回転防止具の各々
の実施形態について説明を行う。
【0010】図1は、製本用の螺旋コイル1と、製本用
の孔8を一定間隔で側部に穿設した複数枚の用紙9を示
している。複数枚の用紙9を一体に綴じるために、螺旋
コイル1の端部2を用紙9の孔8に向けて挿入する。こ
の操作は、手動により行ってもよく、また従来技術に係
る専用の機械等を使用して行ってもよい。この螺旋コイ
ル1の用紙9に対する挿入の操作方法自体については、
本発明では問題としない。図2は、螺旋コイル1を用紙
9の全ての孔8に通して、複数枚の用紙9を一体に綴じ
た際の端末部での、拡大正面図を示している。図示され
るように、本発明では螺旋コイル1を端部で折曲させる
ことなく、原型を保つことを第1の特徴とする。尚、螺
旋コイル1は好ましくは金属製またはプラスチック製で
あり、用紙9の側部に一定間隔で穿設した複数の孔8の
中心間距離L1とほぼ同一のピッチで螺旋状に巻かれ
る。具体例を挙げると、連続する1つ1つの孔8が中心
間距離L1(図2参照)を例えば6mmに形成している
のであれば、螺旋コイル1のピッチP1(図2参照)を
ほぼ6mmに構成する。尚、これらL1及びP1等の具
体的な数値を、便宜実施形態に則して変更してもよい。
従来技術では、この螺旋コイル1を用紙9の孔8の中に
挿通した後、通常両端で螺旋コイル1を折曲させること
により端末処理を施している。この場合、専用の道具を
用いて、再度螺旋コイル1が元の形状に戻ることがない
ように変形させるのが一般的である。このため、従来技
術に係る螺旋コイル1では再利用性が失われていた。こ
れに対して、本発明では、螺旋コイル1とは別体の回転
防止具10を使用することにより、螺旋コイル1を定位
置に保つことを第2の特徴とする。好適には、この端末
処理機能を担う回転防止具10は螺旋コイル1の両端部
で使用される。しかしながら、この回転防止具10を用
紙9の側部に沿った任意の場所で使用することも可能で
あり(図8参照)、具体的には後述される。
【0011】上述したように、本発明では螺旋コイル1
と用紙9の再利用性を確保すると共に操作の容易な端末
処理機能を有する螺旋コイルの回転防止具を提供するた
めに、符号10に示すように螺旋コイル1とは別体のス
トッパー(図2参照)を回転防止具として使用する。
尚、図3及び図4は、図2の正面図に対して、それぞれ
対応する平面図と側面図を表している。また、本発明に
係る回転防止具10の斜視図を図5の(a)に示してい
る。尚、図5は、この回転防止具10を10A、10B
及び10Cの3つの形態に分けて示しているが、これら
実施形態の相違については後述される。図2及び図5の
(a)に示すように、本発明の実施形態に係る製本用螺
旋コイル1の回転防止具10は、少なくとも用紙9に穿
設した孔8よりも大きな本体14と、螺旋コイル1の端
部2と摩擦係合を行う係合部12を備える。好ましく
は、可撓性を有する弾性部材より本体14を形成する。
好適な実施の形態では、この本体14は厚みの薄い円板
形状を有するが、他、様々な形状であっても構わない。
さらに、図2、図3及び図6に示すように、好適には、
係合部12の中心軸に対する垂直な断面を螺旋コイル1
の線径D1よりも小さい外径D2を有する円形状に形成
する。このため、螺旋コイル1の端部2を本発明に係る
回転防止具10に対して挿入する際、螺旋コイル1の線
径D1の方が係合部の外径D2よりも大きいため、両者
は摩擦係合を行う。ただし、係合部12の形状は常に円
形である必要はなく、具体的には、係合部12の大きさ
は、螺旋コイルの線径D1の大きさよりも小さければよ
い。尚、用紙9を360度開いた場合、複数枚の用紙9
を一体に綴じる螺旋コイル1は回転方向にねじられるた
めに、逆方向に対して戻り力を生じる場合がある。従っ
て、本発明に係る回転防止具10の摩擦係合力は、少な
くともこの戻り力より大きくなければならない。
【0012】ここで、図6及び図7を参照して、円板形
状の本体14と、中心付近に係合部12を備える回転防
止具10の螺旋コイル1との摩擦係合状態を概略的に説
明する。尚、係合部12の形状は様々に想定可能である
が、以下、円形であると便宜上仮定する。上述したよう
に、本発明では、微小ではあるが、螺旋コイルの線径D
1の方を係合部の外径D2よりも大きく形成する(図3
及び6参照)。このため両者を摩擦係合することが可能
になる。しかしながら、同時に上記係合箇所にて本発明
に係る回転防止具10が凸状に引っ張られる場合も起こ
り得る(図7参照)。これは、図6に示すように、螺旋
コイル1の端部2を回転防止具10の係合部12に対し
て挿通する場合、両者の大きさの相違によって可撓性を
有する係合部12が変形を生じるためである。このよう
にして、回転防止具10は螺旋コイル1の端部2と摩擦
係合するため、螺旋コイル1との係合端部で微小ではあ
るが一方で隆起する(図7の符号12参照)と共に、他
方で陥没する(図7の符号12’参照)。従って、可撓
性部材から構成される本体14と螺旋進行する螺旋コイ
ル1との間で摩擦係合領域18(図7参照)が発生し、
本体14がこの摩擦により引っ張られる。尚、図6及び
図7は概念図であり、説明上誇張して示している。ま
た、図6に示すように、螺旋コイル1の端部2の形状を
中心軸に対してラジアル方向に傾斜するように形成して
もよい。
【0013】従って、螺旋コイル1の線径D1と係合部
12の外径D2との寸法差が著しい場合、もしくは回転
防止具10の本体14に可撓性が足りない場合、または
使用状態が過酷な場合、上記隆起箇所から本体14に破
断や亀裂等が生じる場合が起こり得る。本発明の好適な
実施形態では、図5の(a)の回転防止具10Aに示す
ように、係合部12の中心軸に対する垂直方向の断面を
円形にすることにより、螺旋コイル1の線径から係合部
12に加わる使用荷重を360度の外周上に均等に拡散
することを可能にする。さらに、図5の(b)の回転防
止具10Bに示すように、係合部12に隣接して、補強
部15を備えてもよい。尚、この補強部15は、係合部
12の端部から外部に対して凸状に突出する形態でもよ
い。また、この凸状の補強部15は、本体14の前後に
対に備えられてもよい。しかしながら、この補強部は必
ずしも外部に対して凸状に突出する形態でなくてもよ
く、例えば、摩擦係合部(図7の符号18参照)の内面
に面する保護膜等の形態でもよい。
【0014】また、図5の(c)の回転防止具10Cに
示すように、切れ込み13を本体14の側部から係合部
12に至るまで形成してもよい。このため、上記切れ込
み13において可撓性を有する本体14を開閉すること
が可能になり、螺旋コイル1の線径D1と係合部の外径
D2との寸法差にずれがある場合でも、回転防止具10
Cを螺旋コイル1に対して係合させることが可能にな
る。また、切れ込み13を形成することにより、回転防
止具10Cを螺旋コイル1の任意の位置に向けて速やか
に取付けることが可能になり、操作性をより向上するこ
とが可能になる。このため、必ずしも用紙9の端部で螺
旋コイル1の端末処理を行う必要性がなくなり、任意の
場所で端末処理を行うことが可能になる。従って、さら
なる操作性の向上を提供することができる。
【0015】図8は、用紙9の側部に沿った任意の場所
で、螺旋コイル1の回転防止操作を行う際の正面図を示
している。例えば、符号10Cに示す回転防止具を螺旋
コイル1に対して切り込み13から挿通させることによ
り、符号10C’に示すように、螺旋コイル1の端部2
以外の場所で螺旋コイル1の回転防止を行うことができ
る。同様にして、符号10C’’に示すように、用紙9
の側部のより中央位置にて同様の処理を行うことも可能
である。さらに、符号10Dに示すように、切れ込み1
3を複数備える回転防止具を使用することも可能であ
る。尚、この回転防止具10Dは、図9に示すように、
少なくとも1つ以上の切れ込み13を本体14の側部か
ら係合部12に至るようにして備える。ただし、これら
複数の切れ込みの中心間距離は、螺旋コイル1のピッチ
P1とほぼ同一に形成される。尚、図10及び図11の
(a)に示すように、必ずしも回転防止具10を用紙9
と密着させて使用する必要はない。また、図11の
(b)に示すように、本体14に切れ込み13を入れた
場合には、回転防止具10Cまたは10Dを複数枚の用
紙9の中に収納してもよい。いずれにしても、これらの
相違は使用上での形態の相違に立脚し、本発明に係る効
果に影響は与えない。
【0016】このようにして、好ましくは円形の断面を
有する係合部12に対して、微小ではあるが、より大き
な断面を有する螺旋コイル1を挿通して両者を摩擦係合
させる。しかしながら、この係合部12の断面は上述し
たように必ずしも完全な円である必要はなく、例えば楕
円でもよい。あるいは、他の形状でもよい。図12に、
本発明の回転防止具10Aに対して用いられる係合部1
2の形状の様々な変形例を示す:図12の(a)に示す
ように、係合部12aは十字形状でもよい。;図12の
(b)に示すように、係合部12bは*字形状でもよ
い。あるいは、切れ込み数をより多く提供してもよい;
図12の(c)に示すように、係合部12cは略三角形
状でもよい。尚、各々の頂部に対して、角に丸みを形成
してもよい;図12の(d)に示すように、係合部12
dは各々の辺を均等に構成する多角形状でもよい。;図
12の(e)に示すように、係合部12eは各々の辺を
不均等に構成する多角形状でもよい。
【0017】同様にして、図13に本発明の回転防止具
10Cに対して用いられる切れ込み13の形状の様々な
変形例を示す:図13の(a)に示すように、切れ込み
13aの中心部(係合部)の形状は螺旋コイルの線径よ
りも小さな径の円形でもよい;図13の(b)に示すよ
うに、切れ込み13bの中心部の形状は多角形状でもよ
い。あるいは、図12に示した係合部12a〜eのいず
れかの形状でもよい;図13の(c)に示すように、切
れ込み13cの形状はT字形状でもよい;図13の
(d)に示すように、切れ込み13dの形状はI字形状
でもよい。尚、切れ込みの深さは、破線で示すように、
本体の中心を越えて進行してもよい。さらに、これら切
れ込みの幅は、便宜実施形態に従って修正されてもよ
い。尚、図12及び図13に示す回転防止具に対して、
上述した補強部15(図5参照)を同時に備えることは
可能である。
【0018】以上、説明したように、本発明に係る第1
の実施の形態では、回転防止具10は用紙に穿設した孔
8よりも大きな本体14と、螺旋コイル1の端部2との
係合用の係合部12を有する。好適には、図5の(a)
に示すようにこの本体14は平らな円板形状であり、か
つ可撓性を有し、さらに中央に係合部12を備える。し
かしながら、この係合部12に図5の(b)に示すよう
に、補強部15を備えてもよく、または図5の(c)に
示すように切り込み13を設けてもよい。あるいは、本
体の可撓性をより高めるために、本体14の係合部12
に向う厚みを凹状に薄く形成してもよい。さらに、これ
らの組合わせでもよい。また、この本体14を円板形状
に限定する必要はない。さらに、本発明に係る回転防止
具を円筒形状、あるいは球形状に形成してもよい。これ
らの実施形態を第1の実施形態と比較した場合、最大の
相違点は、螺旋コイル1との摩擦係合領域(図7の符号
18参照)をより拡大することができる点にある。
【0019】ここで、図14を参照して、本発明に係る
第2の実施形態の回転防止具20について説明する。こ
の実施の形態では本体24を円筒形状に形成する。尚、
図14の(b)では説明上、本体の半分を180度の角
度で切り開いている。このため、図中符号28で示した
箇所から理解可能なように、回転防止具20と螺旋コイ
ル1の摩擦係合領域28をより広く提供することが可能
になる。また、この実施の形態では係合領域28を広く
取ることができるため、摩擦係合領域28は必ずしも本
体24を貫通する必要はない(符号25参照)。操作
上、本体24を螺旋コイル1の進行方向に沿って湾曲さ
せることにより、螺旋コイル1の端部2を係合部22か
ら挿通させる。係合領域28の中心軸に対する平行の断
面は直線状に進行するため、螺旋状に進行する螺旋コイ
ル1を内部に挿入する際、両者の間に摩擦係合が発生す
ることが可能になる。尚、この場合でも、係合部の中心
軸に対する垂直な断面を円に限定する必要はなく、また
本体に補強部や切れ込みを形成してもよい。
【0020】さらに、図15を参照して、本発明に係る
第3の実施形態の回転防止具30について説明する。
尚、図15の(b)では説明上、本体の半分を180度
の角度で切り開いている。図示されるように、この実施
の形態では、本体34を球形状に形成する。図中符号3
8で示した箇所は、回転防止具30と螺旋コイル1の摩
擦係合領域38を示している。また、この摩擦係合領域
38の中心軸に対する平行な断面を直線状に形成する。
このため、一定ピッチで湾曲して螺旋進行する螺旋コイ
ル1の端部2を回転防止具30の係合部32内に挿入す
る際、両者の間に摩擦係合を発生させることを可能にす
る。あるいは、球形状の本体34をゴム部材等の弾性部
材から形成し、湾曲して螺旋進行する螺旋コイル1の端
部2に沿って、可撓性の係合部32を直線状から曲線状
に撓ませることにより、両者を摩擦係合させることを可
能にする。尚、この場合でも、係合部の中心軸に対する
垂直な断面を円に限定する必要はなく、また本体に補強
部や切れ込みを形成してもよい。
【0021】他、上記記載の実施形態に係る回転防止具
の外面に対して、様々な加工を施すことにより操作上な
いしは意匠上のさらなる要求を満足させてもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成された
製本用螺旋コイルの回転防止具であるから、請求項1に
記載した発明によれば、本発明に係る回転防止具を螺旋
コイルの端部に挿通して係合させることにより、螺旋コ
イルが用紙の孔から螺旋進行して外れるのを防止する。
このため、両端部にて螺旋コイルを折曲させることなく
摩擦係合により螺旋コイルを用いて製本作業を容易に行
うことを可能にし、かつ螺旋コイルと用紙の追加や再利
用性を確保することが可能となる。
【0023】請求項2に記載した発明によれば、本発明
に係る回転防止具を螺旋コイルの端部の先頭から挿入し
なくても、切れ込みを開閉することにより、螺旋コイル
上の任意の箇所に向けて速やかに回転防止具を取り付け
ることが可能となる。
【0024】請求項3に記載した発明によれば、請求項
1または2に記載の効果に加え、強い引張力が係合部に
作用する使用条件の場合でも、回転防止具の強度を高め
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る回転防止具
を用いて螺旋コイルの端末処理を行う前段階を示す斜視
図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係る端末処理
を、回転防止具を用いて螺旋コイルの端末処理を行った
際の端部での拡大正面図である。
【図3】図3は、図2の平面図である。
【図4】図4は、図2の側面図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施形態に係る円形の
断面を有する回転防止具を3形態に分けて示す斜視図で
ある。
【図6】図6は、本発明の実施の形態に係る回転防止具
に対して螺旋コイルを挿入する際の初期段階を概略的に
示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態に係る回転防止具
に対して螺旋コイルを挿入した直後の段階を概略的に示
す断面図である。
【図8】図8は、本体に切れ込みを備えることによっ
て、螺旋コイルの任意の場所に本発明に係る回転防止具
を使用できることを示す正面図である。
【図9】図9は、本体に2つの切れ込みを備える回転防
止具を示す斜視図である。
【図10】図10は、図9に示す回転防止具を螺旋コイ
ルの中央付近に配置したときを示す斜視図である。
【図11】図11は、図10の側面図であり、かつ使用
状態に応じて回転防止具の用紙に対する相対位置が変化
したときの例を2つ示す図である。
【図12】図12は、本発明の第1の実施形態に係る回
転防止具の係合部を5つの変形例に分けて示す図であ
る。
【図13】図13は、本発明の第1の実施形態に係る回
転防止具の切れ込みを4つの変形例に分けて示す図であ
る。
【図14】図14は、本発明の第2の実施形態に係る円
筒形状の本体を有する回転防止具を示す斜視図である。
【図15】図15は、本発明の第3の実施形態に係る球
形状の本体を有する回転防止具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 螺旋コイル 2 端部 8 孔 9 用紙 10、20、30 回転防止具 12、22、32 係合部 13 切れ込み 15 補強部 14、24、34 本体 18、28、38 摩擦係合領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B42F 13/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定間隔で複数の孔を穿設した複数枚の
    用紙の各孔に挿通して製本する螺旋コイルと係合する係
    合部と、前記用紙の孔よりも大きな本体を備える回転防
    止具であって、 前記係合部の大きさは前記螺旋コイルの線径の大きさよ
    りも小さく、かつ前記本体は可撓性部材から形成される
    ことにより、前記係合部と前記螺旋コイルとを摩擦係合
    することを特徴とする回転防止具。
  2. 【請求項2】 一定間隔で複数の孔を穿設した複数枚の
    用紙の各孔に挿通して製本する螺旋コイルと係合する係
    合部と、前記用紙の孔よりも大きな本体を備える回転防
    止具であって、 前記係合部の大きさは前記螺旋コイルの線径の大きさよ
    りも小さく、前記本体は可撓性部材から形成され、かつ
    少なくとも1つの切れ込みを前記本体の側部から前記係
    合部に至るまで形成することにより、前記係合部と前記
    螺旋コイルとを摩擦係合することを特徴とする回転防止
    具。
  3. 【請求項3】 前記本体は、前記係合部に隣接して補強
    部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の
    回転防止具。
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