JP3507067B2 - クラブラン酸の製法 - Google Patents
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Description
規化合物の製法、特に適当な前駆体に対する酵素の作用
によるβ−ラクタム類、特にクラブラン酸などのクラバ
ム類の製法における該酵素反応に関する。
−(β−ヒドロキシエチリデン)−7−オキソ−4−オ
キサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カ
ルボン酸である。クラブラン酸は、β−ラクタマーゼ反
応性β−ラクタム抗生物質を劣化から防御するので、β
−ラクタマーゼ酵素の有効な阻害剤であり、臨床的価値
の高い化合物である。イギリス特許明細書第1 508
977号は、クラブラン酸として知られるクラバム誘導
体を記載し、これは、ストレプトミセス・クラブリゲル
ス(Streptomyces clavuligerus)ATCC 27064
またはその高産生突然変異体により産生される化合物で
ある。抗生物質AUGMENTIN(登録商標)の基本
成分である重要な生成物クラブラン酸の生合成経路は多
くの研究の対象であった。EP A 0 213 914に
おいて、クラブラン酸は前駆体のプロクラバミン酸
(F):
されている。
細書
期の工程は説明するのがより困難であり、正確な工程は
未だ解明されていない。クラブラン酸の前駆体としての
アルギニンおよびオルニチンの活用を評価する試験法
が、Appl. Environ. Microbiol., 1986, 52(4), 892-7
に記載されている。
規中間体およびそのクラブラン酸への変換過程を同定し
た。従って、本発明は、ストレプトミセス属、好ましく
は、エス・クラブリゲルス(S.clavuligerus)由来の酵
素系を用い、S−アルギニン、式(I):
で示される基を意味する]で示される化合物、あるいは
式(II):
で示される基を意味する]で示される化合物、あるいは
式(III):
で示される基を意味する]で示される化合物のうちいず
れか一の化合物からクラブラン酸および他のクラバム誘
導体を製法する方法を提供する。
り、7−オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプタン核を含有する化合物を意味する[ジャ
ーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ(J.C.S.,C
hem.Commun.(1979),282]。したがって、本発
明は、クラバム類、特にクラブラン酸の製造において有
用な新規化合物を提供する。本発明によれば、式
(I):
で示される基を意味する]で示される化合物が得られ
る。
体が、式(C):
(C):トレオ−3−ヒドロキシ−5−グアニジノ−2
−(2−オキソ−アゼチジン−1−イル)ペンタン酸、
好ましくは(2S−3R)またはその誘導体が得られ
る。化合物[C]は、ジェイ・イー・ミラーおよびジェ
イ・ジェイ・ビショフ(J E MillerおよびJ J Bischof
f),シンセシス(Synthesis),1986,777の方
法または当該分野にて公知の関連した方法にしたがっ
て、
合物から尿素を除去できる、アミジノヒドロラーゼ活性
を有し、特に適当な条件下で(C)を(F)に変換でき
る酵素も提供される。適当には、酵素系は、微生物、特
にストレプトミセス属由来のものである。好ましくは、
酵素は、以下に記載する実施例1に従って、ストレプト
ミセスから調製される。あるいは、酵素は、組み換え体
源から調製してもよい。酵素は、さらに他の基質、例え
ば、(2S)−5−グアニジノ−2−(2−オキソ−ア
ゼチジン−1−イル)ペンタン酸(以下に定義する化合
物B)と反応させた場合に、グアニジノ基をアミノ基に
変換するのに有用である。
(以下、アミジノヒドロラーゼという)は、ストレプト
ミセス属、特にストレプトミセス・クラブリゲルスから
得られる。アミジノヒドロラーゼ酵素は、好ましくは精
製された形態、有利には実質的に純粋な形態である。本
発明の別の態様において、エス・クラブリゲルス菌糸体
を遠心分離および超音波処理に付し、続いてイオン交換
クロマトグラフィによる分別により処理することにより
アミジノヒドロラーゼを調製する方法が提供される。本
発明のさらに別の態様において、実質的に以下の配列番
号1のアミノ酸配列を有するアミジノヒドロラーゼ活性
を有する蛋白質が提供される。
ゼをコードするDNAの遺伝子配列から得られた。遺伝
子は、エス・クラブリゲルスから得られるアミジノヒド
ロラーゼ酵素のN末端を配列決定し、pBROC44と
して公知のベクター上にクローンされた、エス・クラブ
リゲルス染色体DNAの一部において見られるオープン
リーディングフレームから予想される配列とその配列を
適合させることにより同定する。pBROC44の調製
は、EP−A−0349121の実施例6に記載されて
いる。
にアミジノヒドロラーゼをコードする遺伝子からなるD
NAを提供する。本発明はまたこのようなDNA、好ま
しくは適当な宿主生物においてアミジノヒドロラーゼの
発現のための発現ベクターからなるベクター(pBRO
C44以外)を提供する。DNAは「自然」の状態(自
然界で起こるような)ではなく、単離または実質的に精
製された形態であると考えられる。好ましくは、本発明
のDNAはエス・クラブリゲルス由来のものであるが、
本発明は、他の適当な微生物、特に、好ましくは非常に
厳密な条件下で、配列番号2またはアミジノヒドロラー
ゼ活性を有する酵素をコードするそのサブフラグメント
のDNAとハイブリダイゼーションするエス・クラブリ
ゲルス以外のクラブラン酸産生微生物に由来するDNA
配列も包含する。
ターは種々の工業的用途がある。これは前記ベクターで
形質転換された宿主微生物およびこれが発現する酵素に
も適用される。例えば、前記DNAを含有する組換えベ
クターは、適当な宿主中に形質転換された場合に、多量
のクラブラン酸を合成する遺伝子工学的に修飾された微
生物の産生において重要である。好ましくは、DNA
は、実質的に、以下の配列番号2に示す配列を有するか
または変性してこの配列になるが、配列番号1のアミノ
酸配列をコードする配列を有する。本発明はまた、アミ
ジノヒドロラーゼ活性を有する酵素をコードする突然変
異体または関連する配列にも及ぶ。
その塩または保護された形態またはその類似体をアミジ
ノヒドロラーゼ活性を有する酵素と接触させることによ
り、プロクラバミン酸を調製する方法が提供される。
で示される基を意味する]で示される化合物を提供す
る。
アニジノ−2−(2−オキソアゼチジン−1−イル)ペ
ンタン酸(B)である式(B):
ーおよびジェイ・ジェイ・ビショフ(J E Millerおよび
JJ Bischoff),シンセシス(Synthesis)1986,7
77の方法または当該分野において知られている関連法
にしたがって、
たはその塩またはその保護された形態またはその類似体
を、ヒドロキシル化活性を有する酵素、特にクラバミン
酸シンターゼ活性を有する酵素と接触させることにより
Cを製造する方法も提供される。好ましくは、酵素系
は、微生物、特にストレプトミセス属由来のものであ
る。別法として、酵素は組換え体源から産生できる。好
ましくは、酵素はEP−A−213914に記載される
クラバミン酸シンターゼ(CAS)である。本発明は、
通常のクラブラン酸産生株のストレプトミセス・クラブ
リゲルスから調製されるCAS、ならびにEP3491
21の方法に従って得ることができる、例えば、CAS
遺伝子を発現ベクター、特にベクターpBROC413
[pT7.7(テイバー・エスおよびリチャードソン・
シー・シー(Tabor,S.&Richardson,C.C.)、(198
5)プロシーディングズ・オブ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンシズ(Proc.Natl.Acad.Sci.)US
A,82,1074−1078)の非伝達性誘導体]内
にクローンしたイー・コリから得られる「組換え」CA
Sの両方のクラバミン酸シンターゼに関する。
で示される基を意味する]で示される化合物が得られ
る。
ボキシエチル)−(S)−アルギニンである化合物
(A):
る。
である。化合物Aは以下の反応スキームにしたがって調
製できる。
はその活性化誘導体、好ましくはエステルまたはCoA
チオエステルをストレプトミセス由来の酵素系、例えば
全細胞または遊離酵素系と接触させることにより、Bを
調製する方法が提供される。
ボキシエチル)−3−ヒドロキシ−(S)−アルギニン
である化合物(G):
る。
である。化合物Gは以下の反応スキームにしたがって調
製できる。
る。
Hである。
ガレイ、エス・ダブリュー・エルソン、エヌ・エイチ・
ニコルソンおよびジェイ・ティー・サイム(K.H.Baggal
ey,S.W.Elson,N.H.NicholsonおよびJ.T.Sime),ジャ
ーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティー(J.Chem.So
c.Perkin Trans I)1990,1521に記載されてい
る。
ASと共に培養することからなるプロクラバミン酸
(F)の製法が提供される。
ジン−1−イル)ペンタン酸である[ジャーナル・オブ
・ケミカル・ソサイエティー(J.Chem.Soc.,Perkin Tra
ns.I)1990,1521]。
ASと共に培養することからなる(E)の製法が提供さ
れる。
チジン−1−イル)ペント−2−エン酸であり、これは
本発明の別の態様である。
形態およびその塩の有用性は、以下に記載するようなク
ラブラン酸の調製法における中間体として作用する能力
に存する。好ましい態様において、本発明はまた、スト
レプトミセス属、好ましくは、エス・クラブリゲルス由
来の酵素系を用い、S−アルギニン、A、B、Cまたは
Gのいずれかからのクラブラン酸および他のクラバム誘
導体の製法を提供する。
(II)の化合物、好ましくは、前記した化合物Bなら
びにアルファアミノ酸またはそのN−アシル誘導体(こ
こに、アルファアミノ酸基質は側鎖に塩基性基を有す
る)のベータ−ヒドロキシル化法であって、ヒドロキシ
ル化反応が、基質をCASと共に培養することにより行
われることを特徴とする方法を提供する。適当には、反
応を、必要な補助因子Fe 2+および酸素および補助基
質α−ケトグルタレートと共に実施する。適当な塩基性
基は、アミノ、グアニジノおよびアミジノを包含する。
導体、例えば、N2−アセチルアルギニンおよびN2−
アシルオルニチン誘導体、例えば、N2−アセチルオル
ニチンを包含する。本発明の化合物は、双性イオン形態
または塩形態、例えばナトリウム塩などの金属塩、酸付
加塩、アンモニウム塩または置換アンモニウム塩、例え
ば第三アミン塩の形態であってもよい。
えば塩酸、臭化水素酸、オルトリン酸または硫酸などの
無機酸、あるいは例えばメタンスルホン酸、トルエンス
ルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、フマ
ル酸、リンゴ酸、コハク酸、サリチル酸またはアセチル
サリチル酸などの有機酸との塩であってもよい。金属塩
は、カルボキシル基で形成され、例えば、アルミニウム
塩およびアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、例
えばリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよ
びマグネシウム塩であってもよい。
ルアミンなどのC1−6アルキルアミン、2−ヒドロキ
シエチルアミン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)アミ
ンまたはトリ(2−ヒドロキシエチル)アミンなどのヒ
ドロキシ(C1−6)アルキルアミン、ビシクロヘキシ
ルアミンなどのシクロアルキルアミン、または、プロカ
インとの塩、ジベンジルピペリジン、N−ベンジル−β
−フェネチルアミン、デヒドロアビエチルアミン、N,
N'−ビスデヒドロアビエチルアミン、グルカミン、N
−メチルグルカミンまたは例えばピリジン、コリジンま
たはキノリンなどのピリジンタイプの塩基との塩であっ
てもよい。
在する官能基が保護された形態である化合物にも及ぶ。
従って、適当な場合には、カルボキシ基を保護するか、
グアニジノ、ヒドロキシまたはアミノ基を保護するか、
またはカルボキシおよびグアニジノ、ヒドロキシまたは
アミノ基の両方を保護してもよい。本明細書に記載する
化合物のこのような保護された形態はすべて「保護され
た形態」という語に包含される。加えて、本明細書に記
載の化合物に適用した場合、「保護された形態」なる語
は、「マスクした」中間体も包含し、該中間体は、ある
官能基を他のものに変換できることが公知の化学的プロ
セス(ここに、分子の残りの部分は、実質的に影響を受
けないままである)により最終化合物に変換できる。例
えば、好ましいマスクされた形態のアミンは、還元によ
り所望のアミンに変換できる対応するアジドおよびシア
ノ類似体を包含する。(対応するシアノ化合物は、側鎖
に1個少ない炭素原子を有し、シアノ基の炭素原子を除
外したものである。)
は、所望により置換されていてもよいC1−6アルキ
ル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C
3−7シクロアルキル、アリール、アリールC1−6ア
ルキルおよびトリC1−6アルキルシリル基を包含す
る。
ル」なる語は、フェニルおよびナフチルを含み、各々、
所望により5個までのフッ素、塩素、C1−6アルキ
ル、C1 −6アルコキシ、ハロ(C1−6)アルキル、
ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、C1−6アルコキシ
カルボニル、アリールオキシカルボニル、C1−6アル
コキシカルボニル(C1−6)アルキル、ニトロ、アリ
ールオキシカルボニルオキシ、アリールC1−6アルキ
ルオキシカルボニルオキシ、C1−6アルキルオキシカ
ルボニルオキシ、C1−6アルキルカルボニルオキシ、
アリールカルボニルオキシ、アリールC1−6アルキル
カルボニルオキシまたはアリールC1−6アルキルオキ
シカルボニル基で置換されていてもよい。
素およびヨウ素を意味する。ハロおよびハライドなる語
も、それに応じて解釈されるべきである。本明細書にお
いて記載する所望により置換されていてもよい保護基の
任意の置換基の例は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6
アルコキシ、C1−6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、
カルボキシ、カルボン酸、C1−6アルキルエステル、
カルバモイル、アミノ、モノ(C1−6)アルキルアミ
ノおよびジ(C1−6)アルキルアミノから選択される
3個までの基(同一または異なっていてもよい)を包含
する。
基は、通常の条件下で除去できるものである。このよう
な基は、メチルおよびエチルなどのC1−6アルキル、
ベンジル、p−メトキシベンジル、ベンゾイルメチル、
p−ニトロベンジル、4−ピリジルメチル、2,2,2−
トリクロロエチル、2,2,2−トリブロモエチル、t−
ブチル、t−アミル、アリル、ジフェニルメチル、トリ
フェニルメチル、アダマンチル、2−ベンジルオキシフ
ェニル、4−メチルチオフェニル、テトラヒドロフル−
2−イル、テトラヒドロピラン−2−イル、ペンタクロ
ロフェニル、アセトニル、p−トルエンスルホニルエチ
ル、メトキシメチル、またはシリル、スズまたはリン含
有基を包含する。
切な通常の方法により、前記エステルのいずれから再生
してもよい。例えば、分子の残りの部分が実質的に影響
を受けない条件下での酸および塩基触媒加水分解、また
は酵素触媒加水分解、または水添分解による。本発明の
化合物またはその塩またはアミノ保護誘導体における好
ましいカルボキシル保護基はベンジルである。
開裂するものである。アミノ基を保護する方法および得
られた保護誘導体の開裂法の考察は、例えば、「有機合
成における保護基」(”Protective Groups in Organic
Synthesis”)(ティー・ダブリュ・グリーンおよびピ
ー・ジー・エム・ワッツ(T.W.Greene and PGM Wuts)
(ウィリー−インターサイエンス(Wiley-Interscienc
e),ニューヨーク,1991)に記載されている。
キング基;所望により置換されていてもよいC1−6ア
ルキルカルボニル;アリールカルボニル、アリールC
1−6アルキルカルボニル;(ヘテロサイクリル)カル
ボニル(ここに、ヘテロサイクリル基は、酸素、窒素お
よび硫黄から選択される4個までのヘテロ原子を含む5
または6員芳香族環である);またはフェニル環がC
1−4アルキル、C1−4アルコキシ、トリフルオロメ
チル、ハロゲンまたはニトロから選択される1または2
個の置換基で所望により置換されていていてもよいベン
ジルオキシカルボニルなどのカルバメートを与える基;
C1−4アルキルオキシカルボニル、例えば、tert
−ブトキシカルボニル;またはC1−4アルコキシ、ハ
ロまたはニトロから選択される3個までの置換基でアル
キル基が所望により置換されていていてもよいC1−4
アルキルオキシカルボニル、例えば、2,2,2−トリク
ロロエトキシカルボニルまたは1−クロロエトキシカル
ボニルがある。
ましいN−保護基の例は、後記するようなペプチド化学
のアミノ保護に関して通常公知のものを包含する。本発
明の化合物またはその塩またはそのカルボキシ保護誘導
体における特に好ましいアミノ保護基はベンジルオキシ
カルボニルである。適当なグアニジノおよびアミジノ保
護基は、ニトロ、ベンジルオキシカルボニル、アダマン
チルオキシカルボニル、トルエンスルホニル、および
2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニ
ルを包含する。
単離された形態である。化合物は、適当には、例えば実
質的に純粋であり、より適当には、少なくとも75%の
純度、好ましくは少なくとも85%の純度、例えば90
〜100%の純度であるのが好ましい。好ましい単離形
態の一例としては、固体形態であり、より好ましくは結
晶形態である。しかし、純粋でない形態の化合物を使用
してはいけないわけではない。
は再結晶させる場合、結晶化溶媒が結晶生成物中に存在
する場合がある。本発明は、このような溶媒和物も包含
する。同様に、本発明の化合物は水を含有する溶媒から
結晶化または再結晶してもよい。このような場合、水和
水が形成される。本発明は、化学量論的水和物ならびに
凍結乾燥などのプロセスにより生じる種々の量の水を含
有する化合物も包含する。
はその保護形態は以下のものを包含する: (A)N2−(2−カルボキシエチル)−S−アルギニ
ン (B)(2S)−5−グアニジノ−2−(2−オキソ−
アゼチジン−1−イル)ペンタン酸 (C)トレオ−3−ヒドロキシ−5−グアニジノ−2−
(2−オキソ−アゼチジン−1−イル)ペンタン酸、好
ましくは2S−3R (E)(2S)−5−アミノ−2−(2−オキソ−アゼ
チジン−1−イル)ペント−2−エン酸 (G)N2−(2−カルボキシエチル)−3−ヒドロキ
シ−アルギニン
は、1個の酵素または1連の酵素を意味する。系は、適
当ならば補助基質および補助因子を含むのが適当であ
る。不整炭素原子を有する化合物は、立体異性体として
存在する。本発明は、本発明の化合物のすべての立体異
性体を包含し、他の異性体を含まないかまたは他の異性
体と任意の割合で混合されたもののいずれであっても、
その使用を包含し、従って、例えばエナンチオマーのラ
セミ混合物を包含する。本発明の化合物またはその塩の
溶媒和物、特に水和物も本発明の範囲に含まれる。
胞系、即ち、生きた細胞の非存在下で行うのが適当であ
る。好ましくは、採用される酵素系は、微生物、特にス
トレプトミセス属由来のものである。別法として、酵素
は遺伝子工学により製造してもよい。無細胞系を採用し
た場合、無細胞抽出物は好ましくは、超音波処理または
他の微生物の破壊により製造され、所望によりその後細
胞片を除去し、溶液中に酵素系を残してもよい。
生する酵素系は、例えばアミジノヒドロラーゼ酵素を含
むのが適当である。酵素は、本明細書に記載した実施例
にしたがって調製するのが適当である。
はそれ以上の他の補助因子を含有してもよい。通常、こ
れらの補助因子は、別のマンガンイオン(Mn2+)源
を含む。好ましい酵素源は、ストレプトミセス属、例え
ば、エス・クラブリゲルス(S.clavuligerus)、エス・
ジュモンジネンシス(S.jumonjinensis)、エス・カツ
スラハマヌス(S.katusurahamanus)およびエス・リプ
マニイ(S.lipmanii)由来の株である。特に、以下の微
生物の株が有用である:エス・クラブリゲルス ATC
C27064、エス・ジュモンジネンシス ATCC2
9864、エス・カツラハマヌス T−272およびエ
ス・リプマニイNRRL3584。
TCC27064由来のものである。酵素は、通常の方
法、特に適当な液体または半固体培地中、好気性条件下
で微生物を培養することにより調製される。一般に、微
生物が同化できる炭素および窒素源および微生物の成長
に必須の無機塩栄養素が培養培地中に含まれる。培地
は、金属イオン、例えば鉄イオン源を含む。培養条件
は、10℃〜80℃の温度、3〜10の範囲のpHであ
る。好ましい条件は、20℃〜30℃、pH5〜9、適当
には例えば、約pH7で0.5〜5日間である。
粗細胞ホモジネートなどの不純な状態で得られた場合、
精製された形態、部分的に精製された形態で単離され、
用いられる。最適には、酵素は、例えば少なくとも部分
的に精製され、前駆体の分解を触媒する他の酵素、酵
素、またはクラバム核を除去したものである。酵素は、
不溶性ポリマー支持体に付着していてもよい。
行われ、反応混合物はpH4〜9の範囲に維持されるの
が適当であり、より適当には、例えば6.5〜9.0、好
ましくは約pH8.5に維持する。pHは例えば緩衝液、
例えば、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸緩
衝液(pH7)を用いて調節するのが適当である。ま
た、pHは適当な酸または塩基を添加することにより調
節してもよい。反応温度は、用いた酵素に適したもので
あり、一般に15℃〜60℃、好ましくは約30℃であ
る。反応時間は反応物の濃度などの因子および補助因
子、温度およびpHに依存する。
合する前に緩衝液中に溶解するのが適当である。前駆体
溶液の濃度は、前駆体の溶解度に依存し、一般に前駆体
溶液の濃度は、5%w/v〜0.001%w/vの範囲
である。反応終了後、酵素を反応混合物から分離し、化
合物またはその塩を通常の方法により単離する。化合物
またはその塩の初期精製はクロマトグラフィー工程を含
むのが好都合である。存在するカルボキシルおよび/ま
たはアミノ基が保護された形態で化合物を単離し、所望
により、保護基を続いて除去して、純粋な形態の化合物
を得る。
ロセスは、完全な微生物を用いて行う。前駆体化合物ま
たはその塩を次に微生物と接触させ、化合物またはその
塩を得る。微生物は、増殖培養物、静止培養物、洗浄菌
糸体、固定化細胞またはプロトプラストの形態であって
もよい。本発明の化合物は、酵素合成、例えば無細胞合
成またはストレプトミセス属の適当な株、例えば、エス
・クラブリゲルス、エス・ジュモンジネンシス、エス・
カツラハマヌスまたはエス・リプマニイからの単離によ
り調製してもよい。適当には、化合物の単離は、菌糸体
の破壊、細胞内容物からの化合物の単離が含まれる。典
型的には、化合物の精製された形態での単離は、クロマ
トグラフィー工程を含む。別法として、化合物は不純な
形態または部分的に純粋な形態で用いてもよい。
または調製した遊離化合物を続いて塩に変換する前記方
法により調製してもよい。また、所望により、調製した
化合物の塩を遊離の塩形態にしていない化合物または化
合物の他の塩の形態に変換もよい。化合物の塩は、例え
ば、化合物を適当な酸または塩基で処理することにより
製造される。前記プロセスにより製造された化合物およ
びその塩は、通常の方法により回収される。
により、例えば適当な溶媒、例えばメタノールまたは酢
酸エチルまたはその混合物からの分別結晶化によりエナ
ンチオマーのジアステレオアイソマー対に分離する。1
対のエナンチオマーまたは他のエナンチオマー対を通常
の手段、例えば、光学活性な塩を分割剤として用いるか
または、例えばサブチリシンなどの適当な酵素を用いた
保護基の立体選択的除去により個々の立体異性体に分離
してもよい。化合物のジアステレオアイソマーの混合物
において、ジアステレオアイソマーの割合は、非求核塩
基、例えば、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン
−5−エンでの処理により変わる。
化合物は「トピックス・イン・ステレオケミストリー」
(’Topics in Stereochemistry’,Vol.6,ウィリー
−インターサイエンス(Wiley Interscience),197
1,アリンジャー・エヌ・エルおよびエリエール・ダブ
リュ・エル(Allinger,N.L.およびEliel,W.L.)編)に
記載されている。また、化合物のいずれのエナンチオマ
ーも立体配置が既知の光学的に純粋な出発物質を用いた
立体特異的合成により得られる。
て用いる化合物またはその塩も含む。本発明のさらに別
の態様において、クラブラン酸またはその塩の調製法が
提供され、該方法は、本発明の化合物またはその塩を酵
素系で処理することからなる。本発明により、このよう
な方法により調製されたクラブラン酸またはその塩も提
供される。好ましくは、採用した酵素系は、微生物、特
にストレプトミセス属由来のものである。適当には、プ
ロセスを無細胞系で行う。適当には、クラブラン酸の無
細胞合成法は、化合物またはその塩をストレプトミセス
属の抽出物で処理することからなる。
であるのが適当である。ストレプトミセス属からの抽出
物は、酵素系を含む。無細胞抽出物は、好ましくは、ス
トレプトミセス細胞の超音波処理または他の破壊により
得られ、所望によりその後、細胞片を除去し、溶液また
は懸濁液中に酵素系を残してもよい。酵素系は、いずれ
かの源由来のものである。例えば、酵素は、遺伝子工学
により産生されるのが適当である。好ましい酵素系は、
ストレプトミセスのクラブラン酸産生種、例えば、エス
・クラブリゲヌス、エス.ジュモンジネンシスおよびエ
ス・カツラハマヌスのクラブラン酸産生種またはこれに
由来の株、例えば突然変異株由来のものである。特に、
これらの微生物の以下の株が適当である:エス・クラブ
リゲルスATCC27064、エス.ジュモンジネンシ
スATCC29864およびエス・カツラハマヌスT−
272。
は、完全な微生物を用いて行ってもよい。前駆体化合物
またはその塩を次に微生物と接触させ、クラブラン酸ま
たはその塩を得る。微生物は、増殖培養物、静止培養
物、洗浄菌糸体、固定化細胞またはプロトプラストの形
態であってもよい。酵素系は、微生物を通常の方法、特
に適当な液体または半固体培地中で好気性条件下で培養
することにより調製する。一般に、微生物が同化できる
炭素および窒素源および微生物の成長を促進するために
用いられる無機塩栄養素が培養培地中に含まれる。培養
条件は、10℃〜80℃の温度、3〜10の範囲のpH
である。好ましい条件は、20℃〜30℃、pH5〜
9、適当には例えば、約pH7で0.5〜5日間である。
酵素系を単離し、破壊細胞調製物からの濾液または粗細
胞ホモジネートとして不純な状態で得られた場合、精製
された形態、部分的に精製された形態で用いる。
精製され、前駆体、酵素または反応生成物の分解を触媒
する他の酵素を除去したものである。酵素を不溶性支持
体に付着させてもよい。プロセスは、一般に水性培地中
で行われ、反応混合物はpH4〜9の範囲に維持される
のが適当であり、より適当には、例えば6.5〜8.5に
維持する。pHは、適当には、当該分野にて知られてい
る通常の緩衝液を用いて調節される。一例として、例え
ば、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸緩衝液
(pH7)を用いる。反応温度は、用いた酵素に適した
ものであり、一般に15℃〜40℃、好ましくは約30
℃である。反応時間は反応物の濃度、温度およびpHな
どの因子および補助因子に依存する。
混合する前に緩衝液中に溶解するのが適当である。濃度
は、化合物またはその塩の溶解度に依存する。適当に
は、化合物またはその塩の溶液の濃度は、5%w/v〜
0.001%w/vの範囲である。反応終了後、酵素を
反応混合物から分離し、クラブラン酸またはその塩を通
常の方法により単離する。クラブラン酸またはその塩の
初期精製はクロマトグラフィー工程を含むのが好都合で
ある。本発明の他の具体例において、化合物またはその
塩を前記の酵素系で処理することによりクラブラン酸ま
たはその塩に変換する方法が提供される。反応は、化合
物またはその塩の中間体を単離せずに、無細胞合成によ
り行うのが適当である。あるいは、化合物のクラブラン
酸への変換は、直接完全な微生物を用いて行う。以下の
実施例は、本発明を例示するものである。すべてのパー
センテージは、重量基準であり、すべての割合は、容積
基準である。
ル)ペンタン酸(46mg、0.18ミリモル)を1M
HCl(5ml)に溶解し、室温で1時間撹拌する。反
応混合物を蒸発乾固させ、水と共沸し、乾燥して、潮解
性白色固体のN 2−(2−カルボキシエチル)アルギニ
ン二塩酸塩を得る。 (C9H18N4O4・2HCl・H2Oとして、測定
値:C=31.69;H=6.57;N=17.08;計算
値:C=32.05、H=6.58、N=16.62%);
m/e(FAB、グリセロール)MH+ 247(C9
H18N4O4として)計算値247;νmax(KBr)
3410、2925、1725および1661c
m−1;δH(250MHz、D2O)1.55〜1.83
(2H,m)、1.85〜2.15(2H,m)(3−H,
4−H)、2.85(2H,t,J=6.5Hz,2'−
H)、3.23(2H,t,J=6.8Hz)、3.34
(2H,t,J=6.5Hz)(5−H,1'−H)、3.9
3(1H,t,J=6.3Hz,2−H)
ロ−S−アルギニンベンジルエステルの調製 Nω−ニトロ−S−アルギニンベンジルエステルジトシ
レート(6.56g、0.01モル)(エイチ・オーツカ
(H.Otsaka)ら、ビュレティン・オブ・ケミカル・ソサ
イエティ・ジャパン(Bull.Chem.Soc.Jap.)39,88
2,1966と同様にして調製)、トリエチルアミン
(13.9ml、0.1モル)およびアクリル酸メチル
(9g、0.105モル)のエタノール(100ml)
中混合物を室温で4日間撹拌する。溶媒を真空下に除去
し、残渣をクロロホルム中に溶解し、水で洗浄する。ク
ロロホルム溶液を乾燥し(MgSO4)、濾過し、蒸発
させてガム状物質を得る(8.9g)。この物質を、5
%MeOH/CHCl3を溶離剤として用いてシリカゲル
上クロマトグラフィーに付し、再び5〜10%n−Pr
OH/CHCl3で溶出して、標記化合物を得る(2.2
4g、60%)。νmax(KBr)3310、1738、
1630、1600および1265cm−1;δH(2
50MHz、CDCl3)1.3〜1.9(5H,m)、
2.3(2H,m)、2.7〜2.85(1H,m)、2.8
5〜3.0(1H,m)、3.2〜3.4(3H,m)、3.
69(3H,s)、5.17(2H,s)、7.36(5
H,m)、7.6(2H,s)、8.75(1H,s);m/
z(NH3 C.I.)(測定値MH+396 C17H
25N5O6としての計算値396)
−アルギニン(化合物A)の調製 前記メチルベンジルエステル(前記(a)において調
製)(2.2g、5.56ミリモル)、水酸化ナトリウム
(0.45g、11ミリモル)のTHF/H2O(1:
1(20ml))中溶液を室温で4時間撹拌する。溶液
のpHを希HClで6にし、溶媒を蒸発させ、その残渣
をH2O/MeOH/AcOH(25ml:25ml;5
ml)中に溶解し、10%Pd/C(500mg)上で
水素添加する。触媒を濾過により除去し、溶液を蒸発乾
固し、残渣を水中に溶解し、凍結乾燥する。メタノール
を残渣に添加して、白色固体の標記化合物Aを得る(6
26.4mg、45%)。融点260℃分解。 (C9H18N4O4・1/2H2Oとして、測定値:
C=42.33、H=7.35、N=20.6;計算値:
C=42.35、H=7.5、N=21.95%;νmax
(KBr)2939、1624、1401cm−1;δH
(250MHz、D 2O)1.3〜1.75(2H,
m)、1.8〜2.2(2H,m)、2.54(2H,t,J
=6.5Hz)、3.13〜3.28(4H,m)、3.6
3(1H,t,J=6.1Hz);m/z(FAB、チオ
グリセロール)測定値:MH+247、C9H18N4
O4としての計算値247。
ル)ペンタン酸 5−アミノ−2−(2−オキソアゼチジン−1−イル)
ペンタン酸(310mg、1.59ミリモル)を水(3
0ml)中に溶解し、炭酸カリウム(240mg、1.
74ミリモル)およびアミノイミノ−メタンスルホン酸
(269mg、2.17ミリモル)で処理し、室温で6
時間撹拌する。反応混合物を蒸発乾固させ、水(4.5
ml)中に溶解し、これにエタノール(30ml)を添
加し、溶液を素早く15%水性エタノール中シリカ60
のカラム上クロマトグラフィーに付し、5−グアニジノ
−2−(2−オキソアゼチジン−1−イル)ペンタン酸
(220mg、54%)を得る。 (C9H16N4O3・1.5H2Oとして、測定値:
C=42.56、H=7.52、N=22.15;計算
値:C=42.34、H=7.50、N=21.95
%);νmax(KBr)3423、1720、1658、
1637cm−1;δH(250MHz、D2O)1.4
5〜1.63(2H,m)、1.63〜1.94(2H,
m)(3−Hおよび4−H)、2.80〜3.00(2
H,m,3'−H)、3.17(2H,t,J=6.8Hz,5
−H)、3.26〜3.46(2H,m,4'−H)、4.0
3(1H,dd,J=5.1および9.5Hz,2−H)お
よび5−アミノ−2−(2−オキソアゼチジン−1−イ
ル)ペンタン酸(90mg、29%)を得る。
ゼチジン−1−イル)ペンタン酸 プロクラバミン酸(84.5mg、0.42ミリモル)
を、5−グアニジノ−2−(2−オキソアゼチジン−1
−イル)ペンタン酸(化合物B)に関して前記したよう
にアミノイミノメタンスルホン酸で処理して、白色固体
の3−ヒドロキシ−5−グアニジノ−2−(2−オキソ
アゼチジン−1−イル)ペンタン酸を得る(62mg、
53%)(C9H16N4O4・2H2Oとして、測定
値:C=38.76、H=6.83、N=19.54;計
算値:C=38.57、H=7.19、N=19.99
%);m/e(FAB、チオグリセロール)MH+24
5、C 9H16N4O4としての計算値245;νmax
(KBr)3363、1719、1673、1600c
m−1;δH(400MHz、D2O)1.73〜1.93
(2H,m,4−H)、3.07(2H,t,J=4.0Hz,
3'−H)、3.41(2H,t,J=6.5Hz,5−
H)、3.42〜3.60(1H,m)、3.60〜3.6
8(1H,m)(4'−H)、4.12(1H,d,J=5.4
Hz,2−H)、4.22(1H,m,3−H)。
3]−[N2−(2−カルボキシエチル)−3−ヒドロ
キシ−5−グアニジノ−ペンタン酸の調製 (13Cで標識したG)不純な(2SR,3RS)−1,
2,3'−[13C3]−3−ヒドロキシ−5−グアニジ
ノ−(2−オキソ−アゼチジン−1−イル)−ペンタン
酸(270mg)を1M HCl(5ml)中に溶解し、
室温で2時間静置する。溶液を蒸発させ、水(1.5m
l)中に溶解し、ダウエクス(Dowex)50Wx8イオ
ン交換樹脂(H+型)のカラム(3x1.5cm)に付
す。カラムを水(20ml)で洗浄し、水酸化アンモニ
ウム(0.4M)で溶出し、5mlフラクションを集め
る。サカグチ反応に陽性を示すフラクションを冷却し、
凍結乾燥して、吸湿性固体の標記化合物を得る(99.
2mg)。13C3C6H18N4O5・1.5H2O
として、測定値:C=36.86、H=6.04、N=1
9.88%;計算値:C=37.36、H=7.3、N=
19.37%;δH(400MHz、D2O)1.5〜1.
95(1H,m)、1.95〜2.15(1H,m)、2.
65(2H,q,J=6.1Hz)、3.1〜3.28
(m)、3.3〜3.4(m)および3.4〜3.5(4
H)、3.72(1H,dd,J=7.5および4.5H
z)、4.0(1H,t,J=7.5Hz);δC(100M
Hz、D2O)68.29(d,J=52Hz,C−
2)、72.52(d,J=52Hz,C−1)、179.
64(s,C−2')
064菌糸体(EP−A−0349121参照)からの
48時間再単離物より、遠心分離および50mMトリス
緩衝液(pH7.0)中超音波処理に付して調製する。酵
素調製物による(C)から(F)の加水分解は、1当量
の尿素の産生と定量的である。酵素調製物を50mMト
リス、50μM MnCl2、250μg/ml化合物B
またはCおよび5mMアセトヒドロキサミン酸と一緒に
培養する。アセトヒドロキサミン酸を加え、抽出物内の
ウレアーゼ活性を阻害する。混合物をpH8.5、28℃
で15分以上培養する。
マ(Sigma)」キット535Bを用いて測定する。2種
の化合物CおよびBを個々に酵素調製物と共に培養し
(28℃)、あるならばその喪失をhplcによりモニ
ターする。誘導体CおよびBを加水分解してそれぞれF
およびDにし、反応は酵素により媒介される。Cの加水
分解の速度は、hplcおよび、プロクラバミン酸
(F)およびデヒドロキシプロクラバミン酸(D)の産
生で測定するとBよりも著しく速い(>100)。Cか
らFへの加水分解は、1当量の尿素の産生と定量的であ
る。Bの加水分解は完了しないが、尿素の産生は生成し
たDの量と当量である。
らかになる: a) 前記定義の式Cの化合物またはその塩を前記定義
のプロクラバミン酸またはその塩に変換する能力; b) 酵素活性は、Mn2+の存在下に向上し、最適の
Mn2+濃度は約50μMである; c) 緩衝液のpHプロフィルは燐酸およびホウ酸に基
づく緩衝液がTRIS、炭酸塩/炭酸水素塩またはグリ
シン緩衝液と比べた場合、酵素活性を阻害することを示
す d) 緩衝液の塩基性がpH9.0に向かって強くなる
ほど酵素活性は強くなると思われる。しかし、種々の緩
衝液のpHでの化合物の安定性の研究により、化合物
は、pH9.0以上で不安定になることがわかる。Cの
プロクラバミン酸への酵素の最大変換率は、50mM
TRIS中pH8.5で起きる。 e) 有機溶媒(例えば、メタノール、アセトニトリ
ル)を添加して、酵素反応を停止することは、尿素また
はhplc分析のいずれかと干渉する。したがって、サ
ンプルをアセトン/ドライアイス(−70℃)浴中に入
れることにより反応を停止し、ただちに検定の直前まで
−20℃の冷凍庫に移す。この酵素は、アルギニンを開
裂しない(検出できる割合で)が、(2S)−5−グア
ニジノ−2−(2−オキソ−アゼチジン−1−イル)ペ
ンタン酸を開裂することが判明した。アルギナーゼ活性
は、精製(以下の1.2)の間に、アミジノヒドロラー
ゼ活性から区別される。
長させ、収穫し、以下の緩衝液中で超音波処理する:5
0mM Tris−酢酸(Tris−Ac)、50μMMnC
l2、1mMフェニルメチルスルホニルフルオリド(P
MSF)、1mMジチオトレイトール(DTT)、pH
8.0。前記緩衝液に対して透析した後、超音波処理物
をイオン交換クロマトグラフィー(DEAE−セファロ
ース・ファースト・フロー(Sepharose Fast Flow)、
ファーマシア(Pharmacia))を用いて、0〜1M Na
Cl勾配溶出で分別する。酵素尿素産生をシグマ尿素キ
ット535Bを用い、ウレアーゼ活性を阻害するのに5
mMアセトヒドロキサミン酸を添加して評価する。各フ
ラクションを各基質としてS−アルギニンおよび化合物
Cで2回分析し、アルギナーゼおよびアミジノヒドロラ
ーゼ活性を測定する。両活性は、約0.5M NaCl(カ
ラム頂上部)で溶出し、特異性活性は、各々、1.9倍
および2.4倍に増加する。この方法から得た活性フラ
クションを金属キレートアフィニティーカラムに付す前
に50mM Tris−Ac/0.5M NaCl/pH8.0に
対して透析する。これをCuSO475%容量イミノ二
酢酸−アガロース(シグマ)を用いて調製し、前記緩衝
液中平衡化する。カラムを0〜200mMグリシン勾配
で溶出し、鋭いアミジノヒドロラーゼ活性のピークを得
る。このピークはアルギナーゼ活性も示すが、弱い。
ガロースアフィニティーカラムにかける前にファーマシ
ア(Phaarmacia)PD10カラム上で脱塩する。リシン
は、多くのアルギナーゼを阻害することが知られている
ので、有用なアフィニティーリガンドであることが予想
される。しかし、アミジノヒドロラーゼ活性は、カラム
処理により保持されない。(恐らく、カラムに強く結合
するため、アガロース活性はこのカラム処理後に失われ
る)。洗浄フラクションのSDS−PAGE分析および
リス−アガロースカラムからの溶出液は洗浄フラクショ
ン中33kDで強いバンドを示す。これは、もっともよ
く知られているアルギナーゼである。しかし、アミジノ
ヒドロラーゼおよびアルギナーゼが同じ酵素であるかど
うかを決定するためには、さらに精製することが必要で
ある。
000 SW XLカラム 50mMTris−Ac/50μ
M MnCl2 pH7.2、流速0.2ml/分)を用い
て達成される。リシン−アガロースカラムからの洗浄フ
ラクションを凍結乾燥し、カラムに注入する前に少量の
緩衝液中に再懸濁する。フラクションを集め、アミジノ
ヒドロラーゼおよびアルギナーゼ活性に関して分析す
る。アミジノヒドロラーゼ活性はすべて、1つのフラク
ション中に存在するが、アルギナーゼ活性はどのフラク
ションにおいても検出されず、6時間の反応後、アミジ
ノヒドロラーゼフラクションは依然として検出可能なア
ルギナーゼ活性を示さない。
用前に校正し、測定値をもとのアミジノヒドロラーゼの
Mrにする。これを350+/−50kDで計算する。
これはSDS−PAGEによるとサブユニットMrより
約10倍大きい。このことは、非変性タンパク質が複数
の状態で存在することを示す。フラクションのSDS−
PAGE分析から、アミジノヒドロラーゼを含有するフ
ラクションは33kDで強いバンドを有することがわか
る。
標準的タンパク配列技術により配列決定する。得られた
配列は以下のとおりである: タンパク質配列:IDSHVSPRYAQIPTFM pBROC44(EP−A−0349121参照)の配
列決定から判明したオープンリーディングフレーム(O
RF)の予想されるアミノ配列を、前記で得られたN−
末端配列と比較すると、以下のとおりである: 遺伝子配列(予想されるアミノ酸配列):MER/ID
SHVSPRYAQIPTFM 配列を並べると、完全に一致する(16/16)。最初
の3個のアミノ酸がもとのタンパク質の遺伝子配列に存
在しないことは、翻訳後修飾が行われたことを示す。
ルスからEP A0213914に記載された方法を用
いて精製する。凍結乾燥した、部分的に精製した酵素
(250mg)をDEAEセファロースCL−6B(Ph
armacia,ウプサラ,スウェーデン)カラム(30x2.
4cm)に付し、100mlの50mMトリス緩衝液
(pH7.0)で洗浄し、50から500mMの勾配のト
リス緩衝液(pH7.0)で溶出する。CAS陽性フラク
ションをプールし、固体硫酸アンモニウムで80%飽和
にする。懸濁液を氷上に1時間保持し、24000xg
で60分間遠心分離する。沈殿を1mlの50mMトリ
ス緩衝液(pH7.0)+0.5mlの30%シュークロ
ース溶液(同じ緩衝液で構成)中に再懸濁し、セファデ
クスG75スーパーファイン(Pharmacia)カラム(6
3.5x3.5cm)に付し、50mMトリス緩衝液で溶
出する。CAS陽性フラクションをプールし、固体硫酸
アンモニウムで80%飽和にし、得られた沈殿を遠心分
離により除去し、−20℃で貯蔵する。この段階でCA
S酵素は、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド
ゲル電気泳動で調べた場合、分子量約48000ダルト
ンに相当する1つのバンドを生成する。等電点を等電点
分画電気泳動法により測定するとpI=5.65であっ
た。精製した酵素を以下の分析法を用いてBからCへの
変換に関して分析する。
シル化分析 すべての試薬は、特記しないかぎり、50mMトリス、
10mM MgCl2および10mM KClからなり、5
M HClを添加してpH7.5にする。100mlについ
て、トリス(0.606g)、MgCl2(0.203
g)、KCl(0.074g)が必要である。可能なら
ば、酵素精製に用いたのと同じ緩衝液を用いる。以下の
溶液が必要である:H2O中、補助因子FeSO410
mM(2.78mg/ml);H2O中、B100mM
(20mg/ml);ジチオトレイトール(DTT)1
0mM(1.5mg/ml)および補助基質α−ケトグ
ルタレート50mM(二ナトリウム塩9.5mg/m
l)。
の40μlを1.5mlのエッペンドルフ管に移し、次
に60μlのタンパク抽出物で処理して反応を開始す
る。反応物を周囲温度で5分間酸素の存在下で振盪せず
に培養し、試験管の蓋を閉める。反応混合物を60w電
子オーブン中で15秒間パワー4でのフラッシュ加熱に
より急冷する。1〜2mg/ml以上のタンパク質濃度
で沈殿が形成し、溶液が白濁する。サンプルをミクロ遠
心分離器中で13000rpmで10秒間回転させ、サ
ンプルをドライアイス上で貯蔵する。25マイクロリッ
トルアリコートを、ODSカラム(250x4.6m
m、ミリQ H2中1ml/分で平衡化、0.2AUF
S、ラムダ=218nm、1cm/分)上に注入する。
生成物Cは約4.5分、基質Bは約8分で溶出する。
Sとの培養 一般的方法 「CAS」は通常のクラブラン酸産生株ストレプトミセ
ス・クラブリゲルスから調製されるクラバミン酸シンタ
ーゼを意味し、「組換えCAS」は例えばEP3491
21(ビーチャム・グループ・パブリック・リミテッド
・カンパニー(Beecham Group plc))にしたがって調
製されたクラバミン酸シンターゼを意味する。
(または組換えCAS)を10mM炭酸水素アンモニウ
ム緩衝液+10mM MgCl2、10mM KClおよび
1mMジチオトレイトール(DTT)(pH7.5)中
PD−10またはNAP−5 G−25セファデクスゲ
ル濾過カラムのいずれかを用いて交換する。PD−10
カラムの場合、2ml酵素溶液を緩衝液で平衡化したカ
ラムに付し、3.5mlの緩衝液で溶出する。NAP−
5カラムの場合、0.5mlの酵素をカラムに付し、1
mlの同じ緩衝液で溶出させる。
バイアル中200μlの10mM硫酸鉄(II)、20
0μlの10mM DTTおよび200μlの50mM
α−ケトグルタレート(10mM NH4HCO3、1
0mM MgCl2、10mMKCl、1mM DTT(pH
7.5)で構成)と混合する。200μlの基質(特記
しないかぎり、10mg/ml水溶液)を添加すること
により、反応を開始する。混合物を27℃、250rp
mでニュー・ブランズウィック・サイエンティフィック
(New Brunswick Scientific)G24環境インキュベー
ター振盪器中で培養する。20分後、さらに50μlア
リコートのDTTおよび硫酸鉄(II)ストック溶液を
添加する。合計45分後、5mlのアセトンを添加する
ことにより反応を停止し、4℃で25000xgで2分
間(14000rpm)ベックマンJA−20遠心分離
ローターに付すことにより蛋白質を除去する。上清を次
に10ml洋ナシ型フラスコ中に移し、アセトンをロー
タリーエバポレーターで真空下に除去する。培養混合物
を注意してドライアイス上に維持し、遠心分離後の操作
間で起こりえる不安定な生成物の分解を避ける。残存す
る水性液体を4〜5滴の1%(v/v)水中水性ギ酸で
約pH5.0に滴定し、少なくとも5時間凍結乾燥して水
および残存する微量のアセトンを除去する。HPLCに
より生成物を単離する前に、粗混合物を500MHzの
1H NMRにより通常どおり分析する。以下の実験に
おいて、基質の変換の程度は、500MHzの1H N
MRスペクトルの適当なピークの積分にもとづく。収率
は特に記載しないかぎり、精製された生成物に関する。
ゼチジン−1−イル)ペンタン酸(D)の培養 化合物DをCAS(1.2mg、0.34 IUm
g−1)と共に前記の標準的方法にしたがって培養す
る。約7%のE−(2S)−5−アミノ−2−(2−オ
キソアゼチジン−1−イル)ペント−3,4−エノエー
ト(E)への変換率が観察される(500MHzの1H
NMRスペクトルの積分により判定)。HPLC精製
[ODSカラム(250x7cm)25mM NH4H
CO3で1.5ml/分で平衡化]により保持容量9.1
5mlのE(96μg)が単離される:δH(500M
Hz,D2O)2.95〜3.0(2H,m,H−3')、
3.4〜3.5(2H,m,H−4')、3.5〜3.6(2
H,m,H−5)、5.8〜5.9(1H,m,H−4)、
5.9〜6.0(1H,m,H−3)。A 2D COSY相
関スペクトルは、提案されたEの構造と一致し、約4.
6ppmで残存するHODピーク下でシグナルを示す。
m/z(電子照射)=185(MH+、100%)。
034 IU/mg−1)と共に標準的方法にしたがっ
て培養する。約30%のEへの変換および<5%のFへ
の変換が観察される(500MHzの1H NMRスペ
クトルの積分により判断)。HPLC精製[ODS(2
50x7cm)25mM NH4HCO3で1.5ml
/分で平衡化]により保持容量9.15mlのE(20
0μg)、保持容量6.9mlのF(<<5μg)が単
離される。Eに関する分光分析データは部分的に精製し
たCASと共に培養することにより得られたものと一致
する。Fの1H NMRスペクトル(500MHz)を
完全に記録することはできないが、共鳴は提案される構
造と一致する。m/z(電子照射)=203(MH+、
100%)。トレオ−5−アミノ−3−ヒドロキシ−2
−(2−オキソアゼチジン−1−イル)ペンタン酸Fの
場合、m/z(電子照射)=203(MH+、100
%)。粗培養混合物のHPLC分析[ODSカラム(2
50x4.6cm)、25mM NH4HCO3、1ml
/分]は2サンプルを混合した場合、Fが真のプロカル
バミン酸F(3.1ml)と同一の保持容量を有するこ
とが示され、一方2サンプルを混合した場合、Fは合成
エリスロ−5−アミノ−3−ヒドロキシ−2−(2−オ
キソアゼチジン−1−イル)ペンタン酸(即ち、エリス
ロ−プロカルバミン酸)(保持容量3.4ml)と明確
に区別される。
キソアゼチジン−1−イル)ペンタン酸(B)の培養 化合物Bを部分的に精製したCAS(2mg、0.3 I
Umg−1)と共に前記の標準的方法にしたがって培養
する。85%より大きな5−グアニジノ−3−ヒドロキ
シ−2−(2−オキソアゼチジン−1−イル)ペンタン
酸Cへの変換が観察される(1H NMRスペクトル
(500MHz)の積分により判断)。HPLC精製
[ODS(250x4.6mm)、H2O、1ml/
分]により保持容量7.5mlの(C)(340μg)
が単離される:δH(500MHz D2O)1.7〜
1.8(1H,m,H−4)、1.8〜1.9(1H,m,H
−4)、3.0(2H,t,J=4Hz,H−3')、3.3
6(2H,t,J=7Hz,H−5)、3.5〜3.55
(1H,m,H−4')、3.59〜3.61(1H,m,H
−4')、4.1(1H,d,J=5.5Hz,H−2)、
4.15〜4.2(1H,m,H−3)。2D COSY相
関スペクトルは、提案されたCの構造と一致する。m/z
(電子照射)=245(MH+、100%)。この反応
から残存するBは回収されなかった。
0.0I4 IU/mg)と共に標準的方法にしたがって
培養する。85%より大きなCへの変換が観察される(
1HNMRスペクトル(500MHz)の積分により判
断)。HPLC精製[ODS(250x4.6mm)、
H2O、1ml/分]により保持容量7.5mlのC
(369μg)が単離される。Cに関する分光分析デー
タは部分的に精製したCASと共に培養することにより
得られたCと一致する。化合物Bを粗組み換えCAS
(0.18mg、0.37 IU/mg)と共に標準的方
法にしたがって培養する。85%より大きなCへの変換
が観察される(1H NMRスペクトル(500MH
z)の積分により判断)。HPLC精製[ODS(25
0x4.6mm)、H2O、1ml/分]により保持容
量7.5mlのC(350μg)が単離される。Cに関
する分光分析データは部分的に精製したCASと共に培
養することにより得られたCと一致する。
mg、0.035 IUmg−1)と共に標準的方法にし
たがって培養する。約17%の(2S)−2−アセトア
ミド−5−アミノ−3−ヒドロキシペンタン酸(X)へ
の変換および約5%のE−(2S)−5−アミノ−2−
アセトアミドペント−3,4−エン酸(Y)への変換が
観察される(1H NMRスペクトル(500MHz)
の積分により判断)。HPLC精製[ボンダパクアミン
(bondapakamine)(250x7mm)、ODSガード
カラム、0.015M HCO2H、2ml/分]により
保持容量9.4〜10.0mlのY(30μg)が単離さ
れる。さらに8〜9mlののフラクションをHPLC精
製[ODS(250x4.6mm)、0.05%水性HC
O2H、1ml/分]に付し、保持容量5.5〜9.0m
lのX(99μg)を単離する。
ドペント−3,4−エノエート(Y)の場合:δH(50
0MHz D2O)2.0(3H,s,CH3−)、2.3
3(2H,d,J=5Hz,H−5)、3.55(1H,m,
H−2)、5.65〜5.75(1H,m,H−4)、5.
9〜6.0(1H,m,H−3)。2D COSY相関スペ
クトルは、Xの結合と一致する。ホモニュークレアデカ
ップリング実験によるとJ=3H、4H=15.2Hz
で、これは二重結合がE立体化学を有することを示す。
m/z(電子照射)=173(MH+、100%)。
−3−ヒドロキシペンタン酸(X)の場合:δH(50
0MHz D2O)1.75〜1.85(2H,m,H−
4)、2.1(3H,s,CH3−)、3.15(2H,t,
J=5Hz,H−5)、4.2〜4.25(1H,m,H−
3)、4.30(1H,d,J=3.5Hz,H−2)。2
DCOSY相関スペクトルは、Yの結合と一致する。m
/z(電子照射)=191(MH+、100%)。
mg、0.035 IUmg−1)と共に標準的方法にし
たがって培養する。85%より大きな(2S)−2−ア
セトアミド−5−グアニジノ−3−ヒドロキシ−ペンタ
ン酸(K)への変換が観察される(1H NMRスペク
トル(500MHz)の積分により判断)。HPLC精
製[ODS(250x4.6mm) H2O 1ml/
分]により保持容量4.5mlのK(320μg)が単
離される。δH(500MHz D2O)1.8〜2.0
(2H,m,H−4)、2.1(3H,s,CH3−)、3.
15(2H,m,H−5)、4.20〜4.22(1H,m,
H−3)、4.25(1H,d,J=3.5Hz,H−
2)。2D COSY相関スペクトルは(K)の結合と
一致する。 m/z(電子照射)=233(MH+、100%)。
Sと共に培養すると、あるとしてもわずかな(5%未
満)ヒドロキシル化生成物が得られる。このことは、C
ASが(2S)立体化学特性を有する基質を変換するこ
とを示す。N−α−ベンゾイル−D−アルギニンをCA
Sと共に培養してもN−α−ベンゾイル−D−アルギニ
ンの変換は観察されない。これらの結果は、CASがオ
ルニチンおよびアルギニンの単純な誘導体を非活性化位
置で酸化できることを示す。
異性の研究 (2S,3S)−5−グアニジノ−2,3−[2H2]−
2−(2−オキソアゼチジン−1−イル)ペンタン酸お
よび(2S,3R)−5−グアニジノ−3−[ 2H]−
2−(2−オキソアゼチジン−1−イル)ペンタン酸を
クラバミン酸シンターゼと共に培養すると、C−3で高
度に立体特異的なヒドロキシル化が起こり、各々、プロ
−Rプロトンまたは重陽子が除去される。これらの結果
は、CASにより触媒された場合、Bのヒドロキシル化
がC−3の立体配置を保持しながら優勢に進行すること
を示す。
ニンの測定14 C−アルギニンを、各々、オルニチントランスカル
バモイラーゼおよびアルギニンスクシネートシンセター
ゼで遮断されていることがわかっている2つのエス・ク
ラブリゲルスの突然変異体培養物に供給する(これらは
オルニチンからアルギニンへの変換に関与する酵素であ
る)。標識をクラブラン酸に導入する。14C−オルニ
チン標識を同様に2つの突然変異体培養物に供給した場
合、クラブラン酸に標識は取り込まれない。以下に記載
の文字および数字を用いて図1および2に言及する。
導体(A)および(G) 実験1はアルギニンが生合成経路でクラブラン酸にされ
るアミノ酸であることを示す。該経路での次の公知の中
間体はモノサイクリックβ−ラクタムプロクラバミン酸
1である。したがって、β−ラクタムはアルギニン炭素
骨格のN2位置に導入されなければならず、ヒドロキシ
ル基を、C−3に導入し、N5グアニジノ官能基を加水
分解する。
び(C)を、各々、親アミンであるプロクラバミン酸
(2)1およびデヒドロキシプロクラバミン酸1をアミ
ノイミノメタンスルホン酸2と反応させることにより調
製する。β−アミノ酸2S−(A)は以下に示す経路に
より得られ、β−アミノ酸(G)はβ−ラクタム(C)
の酸加水分解により得られる。
i.NaOH/THF:H2O(1:1);iii.H
2、Pd−C(10%)
ラブリゲルスからの培養上清中容易に検出可能なものは
ない。したがって、プロクラバミン酸およびクラブラン
酸の産生において遮断されたエス・クラブリゲルスの突
然変異体を試験する。これらの変異体のうちフェニルイ
ソシアネート3での誘導体合成により示されるようなア
ミン基を含有する化合物を蓄積するものもある。このよ
うな変異体の選択した物を発酵させ、培養ブロスをサカ
グチ着色反応4によりグアニジノ基を有する化合物の存
在に関してスクリーンする。変異株エス・クラブリゲル
スdclH65は着色試験に良好な応答を示す。したがっ
て、培養濾液をダウエクス−50、ファーマシアHR5
/5モノSおよびパーティシル10SCXカチオン交換
マトリックスを用いて分別し、グアニジノ含有物質の精
製につづいてサカグチ試験方法の変法を行う(サカグチ
反応において形成される色相の強度を515nmで測定
する)。
し、その分光学的性質(両方の化合物に関して1H n.
m.r.およびf.a.b./m.s.、主要成分に関して
13C)を推論的中間体として調製された化合物の性質
と比較して、その構造体を(A)および(G)とする。
スのクロマトグラフィーによる精製法は酸性培地を含む
ため、新しい培養濾液の分析的h.p.l.c.は閉環物質
の存在を示さないが、(A)および(G)は対応するβ
−ラクタム誘導体(B)および(C)の開環体である可
能性がある。したがって、培養ブロスの分別はほぼ中性
条件を保って、β−ラクタム化合物の加水分解を避けな
がら行う。dclH65の新しい培養ブロスを遠心分離
し、凍結乾燥し、エタノール/水(1:1)で処理し、
高分子量化合物を除去し、可溶性フラクションを濃縮す
る。濃縮物を次に、溶出液のpHを4と7.5の間に維持
しながらアンバーライトIRA68アニオン交換樹脂、
セファデクスバイオゲルP2およびシリカゲル上クロマ
トグラフィーに付す。サカグチ−陽性物質を各段階で収
集する。主要サカグチ陽性物質を単離し、1H−n.m.
r.、i.r.、c.d.、重量スペクトルにより分析す
る。これらのデータから主要生成物の構造がS−(A)
であることが確認される。副サカグチ−陽性化合物は単
離するのに十分な量で存在しないが、合成(G)と共に
溶出される物質はh.p.l.c.およびキャピラリーゾー
ン電気泳動で検出される。
エチル)−アルギニン(A)およびN2−(2−カルボ
キシエチル)−3−ヒドロキシ−アルギニン(G)はク
ラブラン酸生合成において遮断されているストレプトミ
セス・クラブリゲルスdclH65の変異体により産生さ
れる。これらの化合物はクラブラン酸合成において有用
である。さらにこれらの化合物のクラブラン酸生合成経
路の中間体としての役割に関するデータを実験3.3に
示す。
間体としての(A)、(B)、(C)、(G)および
(8)の役割に関する標識実験 プロクラバミン酸に先立つ可能な生合成配列を第1図に
示す。(A)から始めて、少なくとも3つの生化学工
程、即ち、ヒドロキシル基の導入(工程a)、β−ラク
タム環の形成(工程b)およびグアニジノ基のアミノ基
への加水分解(工程c)が、プロクラバミン酸の生成に
必要である。どの化合物(A)、(G)、(B)、
(C)および(8)が実際経路に存在するかを調べるた
めに、供給実験についてこれらを13Cで三重に標識し
て合成する。各場合において、5個の炭素鎖を1および
2−位で標識し(99%13C)、さらに3個の炭素単
位のカルボニル基を標識する(91%13C)。3個の
標識炭素のすべてが結合が切れることなく取り込まれた
場合、クラブラン酸の7、3および10の炭素間にスピ
ン−スピンカップリングが13C−n.m.r.において
観察されることがわかっているので5、この標識手順を
採用する。
−プロクラバミン酸5をアミノイミノメタンスルホン酸
2で処理して[1,2,2'−13C3]−(C)を得、
これを酸加水分解に付して[1,2,3'−13C3]−
(G)を得る。[1,2,2'− 13C3]−(F)の酸
加水分解により、[1,2,3'−13C3]−(8)を
得る。[1,2,3'−13C3]−(A)および[1,2,
2'−13C3]−(B)の合成は第2図にしたがう。
第2図において、試薬および条件は以下のとおりであ
る:Z=PhCH2OCO−;i,EtOH、HCl、
Δ;ii,PhCHO、MgSO4、Et3N;iii,
LDA、HMPA、ICH2CH2NHZ;iv,1M
HCl;v,NaOH、BrCH2CH2 13COCl;
vi,粉末KOH、TBAB、H2O、超音波処理物;
vii,Na2CO3、40%EtOH水溶液;16 v
iii,H2、Pd−C(10%);ix,K2C
O3、アミノイミノメタンスルホン酸;x,1M HCl
て、13C2−グリシン(99%1,2−13C)を保
護した[1,2−13C2]−オルニチン誘導体(1
0)にベンジリデングリシンエステル(9)を経由して
導入する。(10)の穏やかな酸加水分解によりアミノ
エステルを得、これを[1−13C]−3−ブロモプロ
ピオニルクロリド(91%1−13C)5でアシル化し
て、(11)を得る。(11)の塩基処理により、β−
ラクタム(12)を得る。カルボキシおよびアミノ保護
基の開裂により[1,2,2'−13C3]−(D)1を
得、これをアミノイミノメタンスルホン酸2で目的とす
るグアニジノ酸[1,2,2'−13C3]−(B)に変
換する。[1,2,2'−13C3]−(B)の酸処理に
より、[1,2,3'−13C3]−(A)を得る。この
反応スキームの工程の平均収率は87%である。
(A)、(G)、(B)、(C)および(8)を、各
々、クラブラン酸産生期にある、エス・クラブリゲルス
ATCC27064発酵に供給し、産生されたクラブラ
ン酸サンプルをベンジルエステルとして単離する。投与
された化合物の取り込みのレベルを13C−n.m.r.
により測定し、シリル化後、9−O−シリル化誘導体の
g.c/m.s.を測定する。観察される13C−取り込
みを以下の第1表にまとめる:
いた1エナンチオマーに基づく。
され[化合物(A)、(B)&(C)]、濃縮はクラブラ
ン酸塩の炭素3、7および10に特異的であり、すべて
の3個の標識された中心間で13C−13Cスピン−ス
ピンカップリングが観察される(第3図 Bの供給から
のクラブラン酸ベンジルの炭素7、10および3の 13
C−n.m.r.スペクトル、J7,10 3.8、J3,7
1.9およびJ3,10 67.2Hz)。このことは、取
り込み中、結合の破壊が起こらなかったことを示す。
(C)がプロクラバミン酸の生合成における前駆体、し
たがって、クラブラン酸であり、経路中、この順番に論
理的に起こることが結論できる。Gおよび8の場合、こ
れらの実験条件下では、濃縮は起こらない。しかし、当
該分野で周知のβ−ラクタム環形成の方法を用いて(例
えば、文献1)、Gおよび8(またはその保護誘導体)
を、各々、Cおよびプロクラバミン酸に変換することに
より、これらの化合物は、クラバム類、例えばクラバミ
ン酸の産生に関して、例えば合成または半合成プロセス
において有用である。
は、アルギナーゼ型酵素により媒介される。したがっ
て、この酵素活性の証拠を調べる。エス・クラブリゲル
スATCC27064の無細胞調製物はラセミ体の
(C)の1個のエナンチオマーを定量的にプロクラバミ
ン酸(5)および尿素に変換できる。活性は、Mn2+
の存在下に向上し、この現象は、バチルス・アンスラシ
ス(Bacillus anthracis)7およびスタフィロコッカス
7'8源からのアルギナーゼに関して報告されている。
対応する(2S)−アミノ誘導体1から調製される(2
S)−(B)も、これらの条件下で加水分解するが、
(C)より迅速でなく、(A)または(G)について、
加水分解は検出されない。明らかに、この酵素はこれら
の初期生合成前駆体のグアニジノ基の間を有効に区別で
きる。天然のプロクラバミン酸の絶対的立体化学は(2
S,3R)であるので、アミジノヒドロラーゼの基質で
ある(C)のエナンチオマーも恐らく(2S,3R)立
体化学を有する。
たがって精製する。純粋な酵素は、アルギニンをオルニ
チンに加水分解せず、したがって、すでにエス・クラブ
リゲルス9において報告されているアルギナーゼとは異
なる。アミジノヒドロラーゼのN−末端アミノ酸配列は
クラブラン酸遺伝子クラスター中のアミジノヒドロラー
ゼ関連遺伝子のオープンリーディングフレームと関連が
ある。DNA配列から計算されるアミジノヒドロラーゼ
についてのMrは33,374である。前記データから、
(2S,3R)−(C)はおそらくクラブラン酸への生
合成パスにおいて(2S,3R)−プロクラバミン酸に
直接変換されると結論できる。
(A)化合物の取り込みのレベルが低いことは、化合物
が細胞中に有効に輸送されていないか、真の中間体が
(A)の誘導体、例えば閉環に都合よい補酵素Aチオエ
ステルであることを示す。(A)に関する結果は、
(B)のβ−ラクタムの生成が、生化学的に先例のない
プロセス、即ち、アミド結合形成によることを示すが、
文献では、他のモノサイクリックβ−ラクタムの前駆
体、ノカルジシン10およびおそらくモノバクタム10
'11が閉環の前に形成されたアミド結合を有すること
を示している。これらの化合物において、閉環はセリル
ヒドロキシル官能基のSN2置換による。
タム炭素が解糖経路由来のものであり、ピルビン酸エス
テル12がβ−ラクタム環中に特異的に取り込まれるこ
とを示す。本発明者らは、乳酸エステルもβ−ラクタム
環中に特異的に取り込まれることを見いだした。
のC3基は同じ経路由来のものである。ピルビン酸エス
テルおよび乳酸エステルは、生化学的に、アクリル酸エ
ステル13およびマロン酸セミアルデヒド14に変換で
きることは公知である。酵素で触媒されたアルギニンの
アクリル酸エステルへのミカエル添加、またはマロン酸
セミアルデヒドに関するシッフ塩基添加と、それに続く
還元により、いずれの場合においても前駆体(A)が得
られる。アルギニンのマロン酸セミアルデヒドとの反応
からの可能な(A)の誘導は、シッフ塩基形成およびそ
れに続く還元が起こるオピン代謝物の生合成と強い類似
性を示すので、特に興味深い。
−ラクタム環はアミド形成反応を含む新しい方法で構築
されることがわかる。アルギニン誘導体(2S)−
(B)および(2S,3R)−(C)はプロクラバミン
酸の生合成前駆体であり、(2S)−(B)はヒドロキ
シル化されて(2S,3R)−(C)になり、酵素アミ
ジノヒドロラーゼは(2S,3R)−(C)を加水分解
してプロクラバミン酸にする新規酵素である(プロクラ
バミン酸アミジノヒドロラーゼと命名する)。
プロクラバミン酸、かくしてクラブラン酸への経路上に
あることを示し、アルギニンはオルニチンに比べて、ク
ラブラン酸のより直接の前駆体であることを示す。
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n)、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letter
s),1991,32,327.
る。
リゲルスATCC27064発酵に供給したときの産生
したクラブラン酸ベンジルの炭素7、10および3の
13C−n.m.r.スペクトルである。
Claims (3)
- 【請求項1】 アルファ−アミノ酸基質が側鎖にアミ
ノ、グアニジノまたはアミジノ基を有する式(II): 【化1】 [式中、R1は 【化2】 (式中、R2=HまたはC1−6アルキルを意味する)
で示される化合物、アルファ−アミノ酸またはそのN−
アシル誘導体のベータ−ヒドロキシル化法であって、該
基質をクラバミン酸シンターゼと共にインキュベートす
ることでヒドロキシル化反応を実施することを特徴とす
る方法。 - 【請求項2】 N−アシルアミノ酸がN−アセチルアル
ギニンまたはN−アセチルオルニチンである請求項1記
載の方法。 - 【請求項3】 5−アミノ−2S−(2−オキソ−アゼ
チジン−1−イル)ペンタン酸をクラバミン酸シンター
ゼと共にインキュベートすることにより得られる5−ア
ミノ−2S−(2−オキソ−アゼチジン−1−イル)ペ
ント−2−エン酸。
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