JPH0349909B2 - - Google Patents
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- JPH0349909B2 JPH0349909B2 JP57011010A JP1101082A JPH0349909B2 JP H0349909 B2 JPH0349909 B2 JP H0349909B2 JP 57011010 A JP57011010 A JP 57011010A JP 1101082 A JP1101082 A JP 1101082A JP H0349909 B2 JPH0349909 B2 JP H0349909B2
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- Japan
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- antibiotic
- formula
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- culture
- acetone
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は新規な抗生物質及びそれらの誘導体に
関し、さらに詳しくは、下記式 式中、R1は水素原子又は水酸基を表わし、R2
及びR3は併合してイソプロピリデン基(=C
(CH3)2)を表わし、R4は置換又は未置換のベン
ジル基を表わす)で示される抗生物質の新規誘導
体に関する。 下記式 で示される7−オキソ−1−アジビシクロ〔3,
2,0〕ヘプト−2−エン−2−カルボン酸骨格
を有する抗生物質は、一般に高い抗菌力とβ−ラ
クタマーゼ阻害活性を有しており、従来から、発
酵法、半合成法、全合成法により各種の7−オキ
ソ−1−アジビシクロ〔3,2,0〕ヘプト−2
−エン−2−カルボン酸誘導体が製造されてい
る。〔例えば、チエナマイシン(ジヤーナル・オ
ブ・アンテイビオテイクス、32巻(1979年)、1
〜12頁)、エピチエナマイシン類(第17回インタ
ーサイエンス・コンフアランス・オン・アンテイ
ミクロビアル・エイゼンツ・アンド・ケモテラピ
ー、要旨第80および第81号(1977年))、N−アセ
チルチエナマイシン(西ドイツ特許2652681号
(1977年))、オニバニン酸類(ジヤーナル・オ
ブ・アンテイビオテイクス、32巻(1979年)、287
〜304頁)、PS−5(ジヤーナル・オブ・アンテイ
ビオテイクス、32巻(1979年)、262〜286頁)、
PS−6(公開特許公報昭54−59295号)、PS−7
(公開特許公報昭54−92983号)など〕。 本発明により提供される前記式()の化合物
は、7−オキソ−1−アジビシクロ〔3,2,
0〕ヘプト−2−エン−2−カルボン酸骨格の3
位にパンテテイニル基を有し且つ6位にエチル基
又は1−ヒドロキシエチル基を有している点に構
造的特徴を有する従来の文献に未載の新規な抗生
物質OA−6129のパントイル基の水酸基がイソプ
ロピリデン化されたことを特徴とする新規な環状
ケタール誘導体である。以下この抗生物質を「抗
生物質OA−6129」と総称し、より具体的には、
上記式()のR1,R2,R3及びR4が水素原子を
表わす抗生物質を「抗生物質OA−6129A」と、
R1が水酸基を表わし、R2,R3及びR4が水素原子
を表わす抗生物質のうち、5,6−シス立体配置
を有するものを「抗生物質OA−6129B1」と、同
じく、5,6−トランス立体配置を有するものを
「抗生物質OA−6129B2」と略称する。 式 (式中、R1は水素原子又は水酸基を表わす)
で示される抗生物質OA−6129は、従来提案され
ている同じ基本骨格をもつ抗生物質に比較して安
定である点でユニークであり、しかも、該化合物
及びその塩は、上記の公知文献に記載されている
と同様に、強い抗菌力及びβ−ラクタマーゼ阻害
活性を有すると共に、β−ラクタマーゼ生産菌に
対するペニシリン系、セフアロスポリン系等の抗
菌生物質の抗菌力を相乗的に増強する能力をも併
せ有しており、抗菌剤として有用である。 また、式 (式中、R1は前記の意味を表わし、R41は、置
換もしくは未置換のベンジル基を表わす)で示さ
れる誘導体は、式(−a)の抗生物質に比し、
各種の有機溶媒に対する溶解性が改善されている
ことから各種の有機合成反応に供し易くなるこ
と、R1が水酸基を表わす化合物については特に、
パントイル基の水酸基のみが選択的に保護され得
るという点から有用な誘導体開発のための中間体
として有用である。それに対して水酸基の保護と
して通常行われているアシル化反応では、パント
イル基の水酸基のみならずヒドロキシエチル基の
水酸基までアシル化されるので、選択性な水酸基
の保護を行えない(参考例)。 本明細書において用いる置換ベンジル基におけ
るベンゼン環上の置換基としては、例えば、メチ
ル、エチル等の低級アルキル基;メトキシ、エト
キシ等の低級アルコキシ基、塩素、フツ素などの
ハロゲン原子、ニトロ基、等が挙げられる。かか
る置換ベンジル基としては例えばp−ニトロベン
ジル基、p−ブロモベンジル基、p−メチルベン
ジル基、2,4−ジニトロベンジル基、p−メト
キシベンジル基等が包含される。前記式()に
おいて、R4によつて表わされる「置換もしくは
未置換ベンジル基」としては中でもベンジル基及
びp−ニトロベンジル基が好適である。 本発明に従えば、前記式()でR2,R3及び
R4が水素原子を表わす場合の前記式(−a)
の抗生物質OA−6129は、該抗生物質OA−6129
生産性微生物を栄養培地中で培養し、その培養物
から、β−ラクタマーゼ阻害活性を有する上記の
抗生物質OA−6129を採取することからなる方法
により製造することができる。 本発明で使用する抗生物質OA−6129生産菌
は、前述した理化学的性質及び生物学的性質を有
する抗生物質OA−6129を生産する能力を有する
ものである限り、どのような属に属する菌でも使
用でき、広範囲の微生物から選ぶことができる。 しかして、本発明の目的に適する菌株の検索は
次のようにして行なうことができ、これにより当
業者であれば、本発明で用いる抗生物質OA−
6129生産菌を容易に取得することができる。 すなわち、β−ラクタム感受性菌を検定菌とす
るビオアツセイ寒天平板と、これに種々のタイプ
のβ−ラクタマーゼを添加したビオアツセイ寒天
平板とを用いて、土壌分離菌の培養液を検定
し、前者の寒天平板に阻止円を与え、更に後者の
いくつかの寒天平板における阻止円が前者のそれ
より小さい培養液を与える土壌分離菌を検索す
る。次にその土壌分離菌の培養液中の活性成分を
活性炭に吸着させ、その溶出濃縮液をペーパーク
ロマトグラフイーまたは薄層クロマトグラフイー
で展開し、β−ラクタム感受性菌を検定菌とする
ビオオートグラフイーにより抗生物質OA−6129
が検出されれば、その菌は本発明の方法で用い得
る抗生物質OA−6129生産菌であるということが
できる。 この検索方法を具体例によりさらに説明すれば
次の通りである。 β−ラクタム感受性菌のビオアツセイ寒天平板
として、後述するコマモナス検定板を用い、これ
にパチルス・セレウス569の生産するβ−ラクタ
マーゼを添加したコマモナスCV検定板と、シト
ロバクター・フロインデイ−E−9の生産するβ
−ラクタマーゼを添加したコマモナスCM検定板
とを調製する。一方、土壌分離菌の培養液を8
mm直径のパルプデイスクにしませて、それぞれの
検定板に乗せ、35℃で20時間培養したのち、コマ
モナス検定板で阻止円を与え、且つコマモナス
CV検定板またはコマモナスCM検定板での阻止
円がコマモナス検定板での阻止円より小さい、培
養液を与えた土壌分離菌を選出する。 次にその土壌分離菌の培養液に該液の2%
(W/V)量に相当する特製白鷺活性炭(武田薬
品工業(株)製)を加え、15分間撹拌した後、遠心分
離により沈殿を集め、この沈殿を用いた培養液
と同容量の蒸留水で洗浄し、再び遠心分離して沈
殿を集める。この沈殿に前記で用いた培養液の
半容量に相当する量の50%(V/V)アセトン水
を加え、室温で30分間撹拌後、遠心分離して上澄
をえた。この上澄液をロータリー・エバポレータ
ーを用いて30〜35℃で濃縮して、上記で用いた培
養液に対して20倍の濃縮液をえた。この濃縮液
を東洋紙No.50(東洋紙(株)製)で80%アセトニ
トリル/トリス/EDTA〔アセトニトリル120ml、
PH7.5の1/10Mトリス(ヒドロキシメチル)アミ
ノメタン−塩酸緩衝液30ml、PH7.5の1/10Mエチ
レンジアミン四酢酸ナトリウム塩水溶液1mlから
なる〕溶媒を用い下降法ペーパークロマトグラフ
イーを16時間行つた後、コマモナス・テリゲナB
−996を検定菌としてビオオートグラフイーを行
なう。そして、抗生物質OA−6129の一種の抗生
物質と同じ移動距離(Rf値のところ)に阻止帯
を示した土壌分離菌を抗生物質OA−6129生産菌
候補として選出する。 このようにして選出された候補菌については、
さらにペーパークロマトグラフイーや薄層クロマ
トグラフイーを行ない、抗生物質OA−6129の生
産性を確認する。 これにより、当業者は本発明
の目的に適合した抗生物質OA−6129生産菌を容
易に検索することができる。 上記の如くして検索された抗生物質OA−6129
生産菌の代表的なものには、ストレプトミセス属
に属する抗生物質OA−6129生産菌が包含され、
その好適な一例としては、福岡県福岡市の住吉神
社の近くで採取した土壌から分離した放線菌で、
本発明者らがOA−6129菌株の番号を付した菌株
が挙げられる。 このOA−6129菌株の菌学的性質は次の通りで
ある。 1) 形 態 顕微鏡下でよく分枝した基中菌糸より、直状〜
曲状(Straight〜flexuous)の気菌糸を伸長し、
輪生枝はみとめられない。成熟した胞子鎖は10個
以上の楕円〜円筒形をした胞子から成り、胞子の
うは認められない。胞子の大きさは0.6〜1.0×0.7
〜2.5ミクロン位で、胞子の表面は平滑である。
鞭毛胞子はみとめられない。 2) 各種培地における生育状態 培養は特記しないかぎり28゜〜30℃で行つた。
また色調の記載は主としてエツチ・デイ・トレス
ナーとイー・ジエー・バカス(H.D.Tresner
and E.J.Backus)著、ジヤーナル・オブ・アプ
ライド・ミクロビオロジイー(Journal of
Applied Microbiology)11巻、4号、(1963年)
335〜338頁の方法に従い、〔 〕内に示す符号
〔CHMコード(code)〕はコンテイナー・コーポ
レーシヨン・オブ・アメリカのカラー・ハーモニ
ー・マニユアル(Container Corporation of
AmericaのColor Harmony Manual)を用い
た。 (1) シユークロース・硝酸塩寒天培地: 黄灰〔2dc〕〜明るい灰黄茶〔3ge〕の中等
度生育上に、黄灰〔2dc〕〜灰黄ピンク〔5dc〕
の気菌糸を着生し、溶解性色素はみとめられな
い。 (2) グルコース・アスパラギン寒天培地: うす黄〔2db〕〜明るいオリーブ茶〔2ge〕
の良好な生育上に、明るい灰〔d〕の気菌糸を
着生する。尚この気菌糸はおくれて灰黄ピンク
〔5dc〕となる。溶解性色素はみとめられない。 (3) グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP培
地−5): 穏やかな黄ピンク〔4gc〕〜明るい茶〔4ie〕
の良好な生育上に、明るい灰〔d〕〜明るい灰
赤茶〔5fe〕の気菌糸を着生する。溶解性色素
はみとめられない。 (4) スターチ無機塩寒天培地(ISP培地−4): うす黄〔2db〕〜灰色〔2fe〕の良好な生育上
に明るい灰〔d〕の気菌糸を着生する。溶解性
色素は生成しない。 (5) チロシン寒天培地(ISP培地−7): 灰黄〔3ec〕〜明るい茶〔4ie〕の生育上に、
明るい灰〔d〕〜明るい茶灰〔3fe〕の気菌糸
を着生する。培地は極く僅かに茶色を帯びる。 (6) 栄養寒天培地: うす黄〔2db〕または明るい黄〔2fb〕〜明
るいオリーブ茶〔2ge〕の良好な生育上に、明
るい灰赤茶〔5fe〕の気菌糸を着生する。溶解
性色素はみとめられない。 (7) イーストエキス・麦芽エキス寒天培地(ISP
培地−2): 穏やかな黄ピンク〔4gc〕〜明るい茶〔4ie〕
の良好な生育上に、灰黄ピンク〔5dc〕或いは
やゝおくれて明るい灰〔d〕の気菌糸を着生す
る。溶解性色素はみとめられない。 (8) オートミール寒天培地(ISP培地−3): 灰黄〔3ec〕〜明るいオレンジ黄〔3ea〕、或
いは明るい灰黄茶〔3ge〕の良好な生育上に、
明るい茶灰〔3fe〕〜明るい灰赤茶〔5fe〕の気
菌糸を着生し、菌集落の周辺の培地は僅かに褐
色を呈す。 (9) リンゴ酸石灰寒天培地: 暗色〜黄灰〔2dc〕の中等度の生育上に、明
るい灰〔d〕〜明るい灰赤茶〔5fe〕の気菌糸
を着生し、溶解性色素はみとめられない。生育
菌集落の周辺にカルシウム塩の溶解帯が見られ
る。 (10) グルコース・ペプトン・ゲラチン培地(20℃
培養) うす黄〔2db〕〜茶色の良好な生育上に白色
〔b〕〜灰黄ピンク〔5cb〕の気菌糸を着生す
る。培養長期(約3週間以上)にわたると褐色
の溶解性色素を生成した。 3) 生理的性質 (1) 生育温度範囲 イーストエキス・麦芽エキス寒天培地(ISP
培地−2)を用いて10゜,20゜,25゜,30゜,34゜,
37゜,40゜,45゜,50℃の各温度で実験の結果、37
℃では殆んど発育出来ない。40℃以上では全く
発育しない。その他の各温度では生育がみとめ
られた。最適生育温度範囲は20〜30℃と思われ
る。 (2) ゲラチンの液化:液化する。 (3) スターチの加水分解:分解する。 (4) 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化:凝固はしない
が、ペプトン化する。 (5) メラニン様色素の生成: ペプトン・イースト・鉄寒天培地(ISP培地
−6)及びトリプトン・イーストエキス・ブロ
ス培地(ISP培地−11)ではメラニン様色素の
生成は認められなかつた。チロシン寒天培地で
極く僅かに茶色を呈するも、メラニンの生成は
痕跡程度である。 (4) 各種炭素源の同化性(プリドハム・ゴトリブ
寒天培地使用) (1) L−アラビノース + (2) D−キシロース + (3) D−グルコース + (4) D−フラクトース + (5) シユークロース 凝わしい (6) イノシトール − (7) L−ラムノース + (8) ラフイノース − (9) D−マンニツト + +は同化する, −は同化しない。 以上の菌学的性質よりOA−6129菌株は
Streptomyces属に属する菌株であつて、気菌糸
の形状はセクシヨンRF(Section
Rectiflexibiles)と考えられ、胞子表面平滑であ
つた。気菌糸の色調は大多数の培地、即ちオート
ミール寒天、グリセリン・アスパラギン寒天、ス
ターチ・無機塩寒天等の培地では明るい灰色
〔d〕で、灰色系(Gray series)の菌株である。
しかしシユークローズ・硝酸塩寒天、イーストエ
キス・麦芽エキス寒天、及びグルコース・アスパ
ラギン寒天培地では培養時期に依つては灰黄ピン
ク〔5dc〕の赤色系(Red series)を呈する事が
ある。また、基中菌糸の色は培養初期はいづれの
培地でもうす黄〜灰黄で、培養を続けると黄茶〜
灰黄茶或いは茶色の色調を示す様になる。メラニ
ン色素はペプトン・イーストエキス・鉄寒天培地
中及びトリプトン・イーストエキス・ブロス中に
みとめられず、またその他の水溶性色素も多くの
培地で生成しなかつた。しかしチロシン寒天培
地、グルコース・ペプトン・ゲラチン培地及びオ
ートミール寒天培地中に僅かに茶色の色素をみと
めた。 本発明者等は本菌をストレプトミセス・エスピ
ーOA−6129(Streptomyces sp.OA−6129)とし
て、通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所
に微工研条寄第11号(FERM(BP−11)として
国際寄託している。 本発明の抗生物質OA−6129は、抗生物質OA
−6129生産菌、例えば、上記ストレプトミセス
sp.OA−6129の胞子または菌糸を栄養源含有培地
に接種して、好気的に増殖させることによつて生
産される。 その栄養源としては、放線菌の栄養源として通
常使用されるもの、例えば炭水化物、窒素源、無
機塩などの同化できる栄養源を使用できる。例え
ば、ぶどう糖、グリセリン、麦芽糖、蔗糖、糖
蜜、デキストリン、殿粉などの炭水化物や、大豆
油、落花生油、ラードなどの油脂、脂肪類の如き
炭素源;ペプトン、肉エキス、大豆粉、綿実粉、
乾燥酵母、コーンスチープリカー、酵母エキス、
脱脂乳、カゼイン、硝酸ナトリウム、硝酸アンモ
ニウム、硫酸アンモニウムなどの窒素源;燐酸二
カリウム、食塩、炭酸カルシウム、硫酸マグネシ
ウムなどの無機塩が使用でき、必要により微量金
属例えばコバルト、マンガンなどを添加すること
ができる。栄養源としては、その他、抗生物質
OA−6129生産菌を利用して抗生物質OA−6129
を生産するものであれば、いずれの栄養源でも使
用でき、公知の放線菌の培養材料はいずれも使用
できる。また、加熱殺菌時及び培養中における発
泡を抑えるため、シリコン、植物油などの消泡剤
を添加することもできる。 上記の如き栄養源の配合割合は特に制約される
ものではなく、広範囲に亘つて変えることがで
き、使用する抗生物質OA−6129生産菌にとつて
最適の栄養源の組成及び配合割合は、当業者であ
れば簡単な小規模実験により容易に決定すること
ができる。 また栄養培地は培養に先立ち殺菌することがで
き、この殺菌の前又は後で、培地のPHを4〜9の
範囲、特にPH6〜8の範囲に調節するのが有利で
ある。 かかる栄養培地での抗生物質OA−6129生産菌
の培養は原則的には、一般の放線菌による抗生物
質の製造において通常使用されている方法に準じ
て行なうことができる。通常好気的条件下に培養
するのが好適であり、通常撹拌しながら及び/又
は通気しながら行なうことができる。また、、培
養方法としては静置培養、振盪培養、通気撹拌を
ともなう液内培養のいずれも使用可能であるが、
液内培養が有利である。 使用しうる培養温度は抗生物質OA−6129生産
菌の発育が実質的に阻害されず抗生物質OA−
6129を生産し得る範囲であれば特に制限されるも
のではなく、使用する生産菌株に応じて変えるこ
とができるが、一般に20〜40℃、好ましくは25〜
35℃の範囲内の温度が好適である。 また、培養を好適に行なうため、必要に応じ
て、培養中に培養物のPHを4〜9、特に6〜8の
範囲に調節することができる。 大規模な大量培養の場合、適宜種母培養を行な
い、これを栄養培地に接種し、液体培養するのが
有利である。 培養は通常抗生物質OA−6129が充分に蓄積す
るまで継続することができる。その培養時間は、
培地の組成や培養温度、使用生産株等により異な
るが、通常30〜90時間の範囲である。 なお、使用する培養条件は、使用する生産菌株
の特性に応じて、当業者であれば簡単な実験によ
り、最適条件を容易に決定することができる。 培養中の抗生物質OA−6129の蓄積量は、各抗
生物質OA−6129A、同OA−6129B1及び同OA−
6129B2について後述するビオアツセイ法及びビ
オオートグラフイーにより定量することができ、
それにより最適蓄積量を容易に知ることができ
る。 かくして、培養物中に蓄積された各抗生物質
OA−6129は水溶性であり、主として菌体外に存
在するので、有利には、培養後、過、遠心分
離、抽出などのそれ自体公知の分離法によつて菌
体を除去し、その液、上澄液、抽出液などより
回収される。 回収はそれ自体公知の種々の方法で行なうこと
ができ、特にカルボン酸型抗生物質の回収のため
に屡々利用される方法が有利に適用される。例え
ば、低PHにおける酢酸エチル、n−ブタノール等
での溶媒抽出及びその溶媒量から高PH水層への転
溶;活性炭、アンバーライトXAD(ローム・アン
ド・ハース社製)、ダイヤイオンHP−20(三菱化
成社製)等による吸着と、メタノール水、アセト
ン水等による溶出;ダウエツクス1×2(ダウケ
ミカル社製)、QAE−セフアデツクスA−25(フ
アルマシヤ社製)、DEAE−セルローズワツトマ
ンDE−32(ワツトマン社製)、DEAE−セフアデ
ツクスA−25(フアルマシヤ社製)等のイオン交
換樹脂による吸着及び溶出;セフアデツクスG−
10(フアルマシヤ社製)バイオ・ケルP−2(バイ
オ・ラツド社製)、等によるケル過;セルロー
ズ、アビセルSF(アメリカン・ビスコース社製)
等のカラムクロマトグラフイー;アセトン等の溶
剤添加による強制沈殿法;凍結乾燥法、等をそれ
ぞれ単独で或いは適宜組合せて、さらに場合によ
つては反復して使用される。 回収精製工程中の抗生物質OA−6129の挙動は
後記するビオアツセイ法およびビオオートグラフ
イーにより定量測定することができる。 かくして、前記した特性を有する抗生物質OA
−6129が得られる。 上記発酵法により製造される抗生物質OA−
6129すなわち式()のR1,R2及びR3が水素原
子を表わす場合の前記式(−a)の化合物は、
一般に5−及び6−位の炭素原子に結合する水素
原子が互にトランス立体配置を有している。ま
た、R1が水酸基を表わす場合の式()の化合
物は、一般に5−及び6−位の炭素原子に結合す
る水素原子が互にトランス若しくはシス立体配置
を有している。なお、3−位の炭素原子に結合し
ているパンテテイニル基は1個の不斉炭素原子を
有しており、D−形及びL−形のいずれか、又は
ラセミ形で存在し得る。 本抗生物質OA−6129A,B1及びB2は、一般に
遊離形のものよりも塩の形の方がより安定である
から、後述する医薬用途に使用したり、さらに誘
導体に転換する場合の中間体として使用したり、
或いは前記した精製工程に付する場合等において
は、塩の形で処理することが好適である。 抗生物質OA−6129A,B1及びB2のその塩形へ
の転化はそれ自知の方法に従い、該抗生物質を無
機又は有機の塩基で処理することにより行なうこ
とができる。この造塩反応に使用し得る無機又は
有機の塩基としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム水酸化リチウムの如きアルカ
リ金属の水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウムの如きアルカリ土類金属の水酸化物;
モノエチルアミン、ジメチルアミン、トリメチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、ベンザチン、プロカインの如き第一級、第
二級又は第三級の有機アミン等が挙げられる。 上記の如くして得られた抗生物質OA−6129A,
B1及びB2は(置換もしくは未置換ベンジル)エ
ステルに変えることもできる。そのエステル化は
それ自体公知の方法に従つて行なうことができ
る。 例えば、抗生物質OA−6129A,B1若しくはB2
又はその塩を置換もしくは未置換のベンジルハラ
イド(例えばベンジルクロライド、ベンジルブロ
マイド、p−ニトロベンジルクロライド、p−ニ
トロベンジルブロマイド、p−メトキシベンジル
ブロマイド、2,4−ジニトロベンジルクロライ
ド、P−ブロモベンジルブロマイドなど)と反応
せしめることによりエステルに変えることができ
る。本エステル化反応は、一般に不活性液体媒体
中で行なうのが好ましく、使用し得る不活性液体
媒体としては、例えば、クロロホルム、塩化メチ
レンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルホル
ムアミド、ヘキサメチルホスホルアミドなどのア
ミド類;ジメチルスルホキシド;テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどのエーテル類;酢酸エチ
ル、酢酸n−ブチル、などのエステル類;アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙
げられ、これら液体媒体はそれぞれ単独で使用し
てもよく、或いは必要に応じて2種以上混合して
用いることもできる。 反応温度は臨界的ではなく、使用するハライド
の種類、液体媒体の種類等に応じて広範に変える
ことができ、抗生物質OA−6129A,B1及びB2が
著るしく分解しない温度範囲内で任意に選ぶこと
ができるが、一般に60℃以下の温度、好ましくは
0〜40℃の範囲、さらに好ましくは5℃〜室温の
範囲が有利である。 また、上記反応に際しては、必要に応じて、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、
ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの反応促進
剤を添加してもよい。 かかる条件下に反応は大体1〜24時間以内、通
常3〜12時間で終らせることができる。 なお、上記ハライドと反応せしめられる抗生物
質OA−6129A,B1又はB2は必ずしも単離された
ものを使用する必要はなく、前記抗生物質OA−
6129生産菌の培養物又はその培養物から菌体を分
離した後の培養液を使用することができ、或いは
前述した単離精製法に従つて少なくとも部分的に
精製した粗製の抗生物質OA−6129A,B1又はB2
を使用することもできる。かかる部分精製物とし
ては、例えば該培養液の活性炭吸着溶出濃縮物;
培養液のダイヤイオンHP−20(三菱化成工業(株)
製)吸着溶出濃縮物;該濃縮物をQAE−セフア
デツクス(フアルマシア社製)に吸着させグラジ
エント食塩濃度の燐酸緩衝液で溶出し、活性炭で
脱塩した濃縮物;低温でのPH3.5におけるブタノ
ール抽出濃縮物などが挙げられる。 かくして得られる抗生物質OA−6129A,B1又
はB2のエステルは、抗生物質の分野におけるそ
れ自体公知の種々の方法により、反応混合物から
分離することができ、或いは精製することができ
る。例えば、反応終了後、先ず副生物などの水溶
性不純分を除去するため、反応液を水性媒体中に
あける。その際PHをほぼ中性に保つため該水性媒
体としては中性緩衝液を使用するのが望ましい。
次いで、この混合液を例えば、酢酸エチル、ベン
ゼン、クロロホルムなどの水と実質的に混和しな
い非極性有機溶媒で処理して抗生物質OA−
6129A,B1又はB2のエステルを該有機溶媒層に
抽出する。この抽出に際し、例えば食塩、硫酸ア
ンモニウムなどの如き塩類を加え、塩析効果によ
り抽出効率を高めるようにすることができる。 該溶媒層は、脱水芒硝などで乾燥した後、それ
自体公知の方法に従い、例えばバイオ・ビーズS
−X3(バイオラツド社製)、セフアデツクスLH−
20(フアルマシア社製)などによるケル過;シ
リカゲル、アルミナ、フロリジル(フロリジン社
製)などを担体とする吸着クロマトグラフイーな
どを適宜組合せ且つ必要に応じて反復使用して、
エステルを単離することができる。 以上の如くして得られた抗生物質OA−6129A,
B1又はB2の置換もしくは未置換ベンジルエステ
ルは、3−位の炭素原子に結合しているパントイ
ル基のα−及びγ−位の水酸基を同時にエーテル
化した環状ケタール又は環状アセタール誘導体に
変えることができる。そのケタール又はアセター
ル化は、それ自体公知の方法によつて行なうこと
ができる。 例えば、抗生物質OA−6129A,B1又はB2のエ
ステルをケトン又はアルデヒド誘導体と反応せし
めることにより、それらの環状ケタール又は環状
アセタール誘導体に変えることができる。この反
応は、一般に反応試薬を溶媒として使用し行うの
が好ましく、使用し得る反応試薬としては、例え
ば、アセトン、2,2−ジメトキシプロパン、ホ
ルムアルデヒド、2,2−ジメトキシエタン、ア
セトアルデヒド、ベンズアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、アセトフエノン、ジフエニルケト
ン、シクロヘキサノン、ジベンジルケトン、1,
1ジフエニルアセトンなどが挙げられ、これらの
反応試薬はそれぞれ単独で使用してもよく、或い
は必要に応じて2種以上を混合して用いることも
できる。 また、必要により反応試薬に対する抗生物質
OA−6129A,B1又はB2のエステルの溶解性を考
慮して、不活性溶媒を混合させることもできる。 反応温度は臨界的ではなく、使用する液体媒体
の種類等に応じて広範に変えることができ、抗生
物質OA−6129のエステルが著るしく分解しない
温度範囲内で任意に選ぶことができるが、一般に
60℃以下の温度、好ましくは−40〜40℃の範囲、
さらに好ましくは0℃〜室温の範囲が有利であ
る。 また、上記反応に際しては、必要に応じて、無
水p−トルエンスルホン酸、ボロントルフロライ
ドエーテラート、塩化亜鉛などの反応促進剤を添
加する。 かかる条件下に反応は大体30分〜12時間以内、
通常2〜5時間で終らせることができる。 かくして得られる該エステルの環状ケタール又
は環状アセタール誘導体は、それ自体公知の分
離、精製方法に準じて反応混合物から単離するこ
とができる。例えば、反応終了後、先ず過剰の反
応促進剤等を不活化するためにアミン類で処理し
た後、処理液を例えば、酢酸エチル、ベンゼン、
クロロホルムなどの水と実質的に混和しない非極
性有機溶媒中にあける。該混合液から副生物など
の水溶性不純分を除去するため、、水性媒体で洗
浄する。 その際、水性媒体としては中性緩衝液を使用す
るのが望ましい。次いで、該有機溶媒層を濃縮乾
固した後、それ自体公知の方法に従い、例えば、
シリカゲル、バイオビース(バイオラド社製)、
セフアデツクスLH−20(フアルマシア社製)な
どを担体とするクロマトグラフイーなどを適宜組
合せ且つ必要に応じて反復使用して、所望の環状
ケタール又は環状アセタール誘導体を単離するこ
とができる。 抗生物質OA−6129A,B1若しくはB2又はその
塩は、広範囲の抗菌活性を有し、各種微生物、例
えばスタフイロコツカス属、サルシナ属、バチル
ス属等に属するグラム陽性菌に対し非常に強い抗
菌力を示し、更に例えばアルカリゲネス属、コマ
モナス属等に属するグラム陰性菌に対しても非常
に強い抗菌力を示す。 また、抗生物質OA−6129A,B1及びB2は、例
えばエシエリヒア属、クレブシエラ属、プロテウ
ス属等に属するグラム陰性菌に対してもかなり強
い抗菌力を示す。 特に、抗生物質OA−6129A,B1及びB2は、β
−ラクタム環を有する抗生物質に対して耐性を有
する、例えばシトロバクター属、プロテウス属、
エンテロバクター属、クレブシエラ属、セラチア
属等に属するグラム陰性細菌に対してかなり強い
抗菌力を示す点で特徴的である。 抗生物質OA−6129A,B1及びB2の抗菌スペク
トルは以下に述べる各種病原性被験菌に対する最
小発育阻止濃度の測定により立証される。 【表】 【表】 * β−ラクタム耐性株
** 培地HI寒天(デイフコ社製);菌濃度106細胞/
ml;寒天希釈法による
上記の抗菌活性は次の如くに測定したものであ
る。すなわち、化学療法学会標準法(Japan
Society of Chemotherapy:The revised
method of determination of MIC value
Chemotherapy22,1126−1128,1974)にもとづ
く寒天培地希釈法で実施した。 抗生物質はM/50PBS PH7.3で希釈し、2倍
の希釈列と調製し、この溶液1mlと寒天培地
(Heart Infusion Agar Difco社製)9mlを9cm
径のシヤーレ内で混和し平板とした。 接種菌はStock cultureより一白金耳をトリプ
トソイブイヨン培地(栄研化学社製)に接種し、
37℃で18時間静置培養を行なつて得られた菌液を
生理食塩水で約106細胞1mlに希釈し、ミクロプ
ランターを用いて平板に接種した。平板は37℃で
18時間培養を行ない、完全に菌の生育を阻止した
抗生物質の最低濃度をもつてMICとした。 以上のように抗生物質OA−6129は、広範な抗
菌スペクトルを有する有用な抗生物質であるが、
脂溶性有機溶媒に対する溶解性が低いため、さら
に有用な誘導体を合成するための中間体としては
利用しにくいものであつた。本発明で提供される
抗生物質OA−6129A,B1及びB2のエステルのイ
ソプロピリデン誘導体は、3−位の炭素原子に結
合しているパンテテイニル基の水酸基が保護され
たことにより脂溶性有機溶媒への溶解性が高めら
れているため、さらに有用誘導体への反応中間体
として有用である。 次に実施例により本発明をさらに説明する。な
お、以下の実施例において用いる抗菌活性物質の
定性及び定量分析は下記の方法で行なつた。 (1) ビオアツセイ法 一夜、ニユートリエント・アガー上で培養した
コマモナス・テリゲナ(Comamonas terrigena)
B−996の菌体を、ニユートリエント・ブロス中
に懸濁させ、その菌体に由来する610nm吸光度
が、0.04を示す種母液をつくる。極東粉末ブイヨ
ン(極東製薬工業(株)製)0.8%及びバクト・アガ
ー(デイフコ社製)1%よりなるとけた寒天培地
に種母液1%を接種し、これを7mlずつ9cm径の
ペトリ皿に分注し同化させて、コマモナス検定板
とする。 (2) ビオオートグラフイー 上記ビオアツセイ法において、9cm径ペトリ皿
を用いる代りにタテ32cm×ヨコ24cmの皿を用い、
被験菌を接種した寒天培地100mlを分注し固化さ
せて大型検定板をつくる。 被検液の展開後のペーパークロマト紙を上記
で作つた大型検定板の寒天表面に張り、15分後取
り除き、大型検定板を35℃、20時間培養し、阻止
帯の位置よりペーパークロマトグラムのRf値を
算出し(定性)、且つ阻止帯の大きさから半定量
することができる。薄層クロマト板を用いる場合
は、薄紙を介して、成分面がふれるように寒天表
面に張り、15分後取り除き、上記と同様操作によ
り定性及び半定量分析を行なう。 実施例 1 抗生物質OA−6129A,B1及びB2の発酵法によ
る製造 (A) 500ml容エルレンマイヤーフラスコに100mlの
下記組成の種母培地(S−1)を入れ、常法に
より、120℃で15分間殺菌した。一方、ストレ
プトミセス・エスピーOA−6129
(Streptomyces sp.OA−6129)菌株の胞子を
充分着生させ、この一白金耳を上記種母培地に
接種し、28℃で48時間ロータリーシエーカー
(200rpm、振幅7cm)で振とう培養した。この
種母培養液200mlを、下記組成の種母培地(SE
−4)15を入れた30容ジヤー・フアーメン
ターに接種し、28℃、400rpmで撹拌及び7.5
/min通気の条件下に90時間通気撹拌培養を
行つた。消泡剤としてシリコンKM−75〔信越
化学(株)製〕を0.07%使用した。 (B) 上記(A)で得られた24時間培養後の種母培養液
2を下記組成の生産培地(GM−1)100
を入れた200容醗酵タンクに接種し、28℃
200rpmで撹拌及び50/min通気の条件下に
90時間通気撹拌培養を行つた。消泡剤としてシ
リコンKM−75〔前出〕を0.07%使用した。 経時的に培養液をサンプリングし、遠心分離し
た上澄液についての抗菌力の測定を行つた。 各時間における測定結果は、下表に示す通りで
あつた。 培養時間(時間) 抗菌力価(μg/ml) 48 2.6 72 11.5 90 24.0 種母培地(S−1)の組成: ミート 1.5%(W/V) 酵母エキストラクト 0.5 〃 ポテトスターチ 2.0 〃 CaCO3 0.2 〃 PH(殺菌前) 7.0 〃 種母培地(SE−4)の組成: 牛肉エキストラクト 0.3%(W/V) トリプトン 0.5 〃 グルコース 0.1 〃 溶性でんぷん 2.4 〃 酵母エキストラクト 0.5 〃 CaCO3 0.4 〃 ミート 0.5 〃 PH(殺菌前) 7.5 生産培地(GM−1)の組成: グリセリン 8.0%(W/V) 魚 粉 1.0 〃 ミート 3.0 〃 CaCO3 0.3 〃 K2HPO4 0.2 〃 MgSO4 0.2 〃 NaOHでPHを7.2に調整 別にPH5.5の0.01Mリン酸緩衝液中に溶解し、
且つオートクレーブで1Kg/cm2G、5分間殺菌
したビタミンB12を0.0005%(W/V)添加。 (C) 上記(B)で得られた90時間培養後の醗酵液100
に5%(W/V)量のトプコパーライトNo.34
〔東興パーライト(株)製〕を添加し、バスケツト
型遠心分離機で菌体を分離し、90の培養液
を得た。 これをダイヤイオンHP−20〔三菱化成(株)製〕
充填カラム(10×100cm)に吸着させ、蒸留水
5で洗浄後、30%(V/V)アセトン水で溶
出した。 1区分を1とし、その溶出液を分画した。
バイオアツセイ活性画分8から画分15まで合計
8の溶出液を集め、これをダイヤイオン
PA306S〔三菱化成(株)製〕充填カラム(8×60
cm)に吸着させ、蒸留水1で洗浄後、3.0%
食塩水で溶出した。500mlずつ溶出液を分画し、
バイオアツセイ活性画分7から画分16までの合
計5の溶出液を集めた。この溶出液には、抗
生物質OA−6129A,B1及びB2が含まれてい
た。該溶出液6.0に300gの食塩を加え、ダイ
ヤイオンHP−20充填カラム(6×150cm)に
吸着させ、蒸留水500mlで洗浄後、濃度が0%
から40%まで直線的に増加するアセトン水合計
4.0で溶出した。 1区分を17mlとして、その溶出液を分画し
た。バイオアツセイ活性画分20から画分130ま
での約1.8の溶出液には主に抗生物質OA−
6129B1,B2と、若干の抗生物質OA−6129Aが
含まれた。バイオアツセイ活性画分131から画
分170までの約700mlの溶出液には抗生物質OA
−6129Aが含まれた。 上記の2区分をそれぞれ凍結乾燥し、茶褐色の
粉末を得た。 〔抗生物質OA−6129Aの精製〕 抗生物質OA−6129Aを主に含む溶出液を凍結
乾燥することによつて得られた茶褐色粉末を少量
の蒸留水に溶解し、バイオゲルP−2(バイオラ
ツド社製)充填カラム(8×100cm)に導き、蒸
留水で展開し、バイオアツセイにより活性画分
1.0を集めた。この活性画分を予め、0.01Mリ
ン酸緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE−セフア
デツクスA−25(フアルマシア社製)充填カラム
(4×40cm)に吸着させ、上記緩衝液200mlで洗浄
後、濃度が0%から4%まで直線的に増加する食
塩水(合計3.0)で溶出を行つた。溶出液を15
mlずつ分画し、バイオアツセイを行い、画分51か
ら画分70まで、合計300mlの活性画分を得た。 この画分を凍結乾燥し、黄褐色の粉末を得た。 この粉末を少量の蒸留水に溶解し、5gの食塩
を加え、ダイヤイオンHP−20AG〔三菱化成(株)
製〕充填カラム(2×50cm)に吸着させ、5%食
塩水50mlで洗浄後、蒸留水100mlで洗浄した。濃
度が0%から30%まで直線的に増加するアセトン
水(合計1.0)で溶出し、1画分を10mlとし、
その溶出液を分画した。バイオアツセイにより、
活性画分35から画分45までの合計110mlを集め、
これを凍結乾燥すると黄褐色の粉末52mgが得られ
た。 抗生物質OA−6129Aの粗粉末52mgを、少量の
蒸留水に溶解し、セフアデツクスG−10(フアル
マシア社製)充填カラム(2×80cm)に導き、蒸
留水で展開し、バイオアツセイにより活性画分30
mlを集めた。この活性画分を予め、0.01Mリン酸
緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE−セフアデツ
クスA−25(フアルマシア社製)充填カラム(2
×30cm)に吸着させ、上記緩衝液50mlで洗浄後、
濃度が0%から5%まで直線的に増加する食塩水
(合計800ml)で溶出を行い、溶出液を5mlずつ分
画した。バイオアツセイにより、活性画分36から
画分40までの合計25mlを集めた。 この画分に4gの食塩を加え、ダイヤイオン
HP−20AG〔三菱化成(株)製〕充填カラム(2×40
cm)に吸着させ、蒸留水50mlで洗浄後、濃度0%
から30%まで直線的に増加するアセトン水(合計
800ml)で溶出し、1画分を5mlとし、その溶出
液を分画した。 バイオアツセイにより活性画分105から画分117
の合計65mlを集めた。 これを凍結乾燥することにより淡黄色粉末21mg
を得た。 得られた凍結乾燥標品は次の特性を有した。 (1) 形 状:淡黄色粉末 (2) 比旋光度:〔α〕24 D:11.6゜(c=1.0,0.01Mリ
ン酸緩衝液、PH8.4) 但し、紫外部吸収においてλmax300nmのε
を5600とした時の値である。 (3) 分子式 理論分子式 C20H30N3O7SNa(M.W.=479) (4) 紫外部吸収スペクトラム λ0.01Mリン酸緩衝液nm(ε)(PH8.4) max:300
(5600) (5) 赤外部吸収スペクトラム(KBr)の主要ピ
ーク νKBr naxcm-1: 1760(β−ラクタム) 1660(アミド) 1600(カルボキシレート) (6) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒:D2O)(内
部基準:DSS) δ(ppm) 0.89(3H,s,【式】) 0.92(3H,s,【式】) 1.00(3H,t,J=7.5Hz,CH2−CH3 ) 1.60〜2.00(2H,m,CH2 −CH3) 2.48(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−CH2 −
CO) 2.80〜3.65(11H,m,C−4H2,C−6H,S
−CH2 −CH2 −N,N−CH2 −CH2−CO,
C−CH2 −OH) 3.95(2H,m,C−5H,【式】) (7) ペーパークロマトグラフイー 東洋紙 No.50 展開溶媒 アセトニトリル:水(8:2) 検出方法Comamonas terrigena B996による
バイオオートグラフイー Rf値 0.53 (8) 呈色反応 ニンヒドリンに対する反応:陰性 エールリツヒ試薬に対する反応:陽性 (9) 元素分析、融点 吸湿性のため測定不能 〔抗生物質OA−6129B1及びB2精製〕 抗生物質OA−6129B1及びB2を主に含む溶出液
を、凍結乾燥することによつて得られた茶褐色の
粉末を、少量の蒸留水に溶解し、バイオゲルP−
2(バイオラツド社製)充填カラム(8×100cm)
に導き、蒸留水で展開し、バイオアツセイにより
活性画分1.0を集めた。この活性画分を予め、
0.01Mリン酸緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE
−セフアデツクスA−25(フアルマシア社製)充
填カラム(4×40cm)に吸着させ、上記緩衝液
200mlで洗浄後、濃度が0%から4%まで直線的
に増加する食塩水(合計3.0)で溶出を行つた。
溶出液を15mlずつ分画し、バイオアツセイを行
い、画分51から画分70まで、合計300mlの活性画
分を得た。 この画分を凍結乾燥し、黄褐色の粉末を得た。 この粉末を少量の蒸留水に溶解し、5gの食塩
を加え、ダイヤイオンHP−20AG〔三菱化成(株)
製〕充填カラム(2×50cm)に吸着させ、5%食
塩水50mlで洗浄後、蒸留水100mlで洗浄した。濃
度が0%から30%まで直線的に増加するアセトン
水(合計1.0)で溶出し、1画分を10mlとし、
その溶出液を分画した。バイオアツセイにより活
性画分15から画分24までの合計100mlと、活性画
分26から画分35までの合計100mlの2区分を得た。
前者活性区分には抗生物質OA−6129B1が後者活
性区分には抗生物質OA−6129B2が含まれでた。
両区分をそれぞれ凍結乾燥することによりOA−
6129B1の黄褐色粉末が840mg、抗生物質OA−
6129B2の黄褐色粉末が470mg得られた。 〔抗生物質OA−6129B1の精製〕 抗生物質OA−6129B1の粗粉末840mgを、少量
の蒸留水に溶解し、セフアデツクスG−10(フア
ルマシア社製)充填カラム(2×80cm)に導き、
蒸留水で展開し、バイオアツセイにより活性画分
35mlを集めた。この活性画分を予め、0.01Mリン
酸緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE−セフアデ
ツクスA−25((フアルマシア社製)充填カラム
(2×30cm)に吸着させ、上記緩衝液50mlで洗浄
後、濃度が0%から5%まで直線的に増加する食
塩水(合計800ml)で溶出を行い、溶出液を5ml
ずつ分画した。300nmに紫外部極大吸収を有する
画分39から画分43までの合計25mlを集めた。 この画分に4gの食塩を加え、ダイヤイオン
HP−20AG〔三菱化成(株)製〕充填カラム(2×40
cm)に吸着させ、蒸留水にて展開を行い、溶出液
を5mlずつ分画した。 上記と同様に300nmの紫外部極大吸収を調べる
ことにより画分51から画分70の合計100を集めた。
これを凍結乾燥することにより、淡黄色粉末21mg
を得た。 この淡黄色粉末21mgを少量の蒸留水に溶解し、
活性炭素〔和光純薬工業(株)製〕充填カラム(1.5
×7cm)に吸着させ、蒸留水20mlで洗浄後、濃度
が0%から50%まで直線的に増加するイソプロピ
ルアルコール水(合計200ml)で溶出を行い、溶
出液を2mlずつ分画した。 300nmに紫外部極大吸収を有する画分18から画
分32までの合計30mlを集め、これを凍結乾燥する
と、淡黄色粉末8mgが得られた。 得られた凍結乾燥標品は次の特性を示した。 (1) 形 状:淡黄色粉末 (2) 比旋光度:〔α〕24 D:24.2゜(c=0.5,H2O中) (3) 分子式 C20H30N3O8SNa(M.W.=495) (4) 紫外部吸収スペクトル λH2O nax nm(ε)=300(6400) (5) 赤外部吸収スペクトル νKBr naxcm-1: 1750(β−ラクタム) 1650(アミド) 1590(カルボキシレート) (6) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒:D2O、内部
基準DSS) δ:0.86(3H,s,【式】) 0.89(3H,s,【式】) 1.33(3H,d,J=6.0Hz,
【式】) 2.47(2H,t,J=6.5Hz,NH−CH2−C
H2−CO) 2.75〜3.70(11H,m,C−4H2,C−6H,
S−CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −
CH2−CO,【式】) 3.93(1H,s,【式】) 3.95〜4.40(2H,m,C−5H,
【式】) (7) ペーパークロマトグラフイー 東洋紙 No.50 展開溶媒アセトニトリル:0.1Mトリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン/塩酸
緩衝液(PH7.5)/0.1Mエチレンジ
アミン(PH7.5)=120:30:1 検出方法Comamonas terigena B996によるバ
イオオートグラフイー Rf値 0.17 (8) 高圧紙電気泳動 PH8.6のベロナール緩衝液、東洋紙、No.51を
用い1500V、30分泳動した。 Rm値0.67(Rm値はPS−5ナトリウム塩の移
動度を1.0としたものである) (9) 高速液体クロマトグラフイー 充てん剤;マイクロボンダパツクC18 カラム;7.8mm(内径)×30cm (日本ウオーターズリミテツド) 移動相;3%アセトニトリルを含む0.01モルリ
ン酸二アンモニウム緩衝液(PH7.5) 流 量;1.5ml/min 検出方法;紫外部301nm 上記の条件下で保持時間13.9分である。 〔抗生物質OA−6129B2の精製〕 抗生物質OA−6129B2の粗粉末470mgを少量の
蒸留水に溶解し、セフアデツクスG−10(フアル
マシア社製)充填カラム(2×80cm)に導き、蒸
留水で展開し、バイオアツセイにより活性画分30
mlを集めた。この活性画分を予め、0.01Mリン酸
緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE−セフアデツ
クスA−25(フアルマシア社製)充填カラム(2
×30cm)に吸着させ、上記緩衝液50mlで洗浄後、
濃度が0%から5%まで直線的に増加する食塩水
(合計800ml)で溶出を行い、溶出液を5mlずつ分
画した。300nmに紫外部極大吸収を有する画分35
から画分41までの合計35mlを集めた。 この画分に4gの食塩を加え、ダイヤイオン
HP−20AG〔三菱化成(株)製〕充填カラム(2×40
cm)に吸着させ、蒸留水50mlで洗浄後、濃度が0
%から20%まで直線的に増加するアセトン水(合
計800ml)で溶出し、1画分を5mlとし、その溶
出液を分画した。 上記と同様、300nmの紫外部極大吸収を調べる
ことにより画分112から画分125の合計70mlを集め
た。 これを凍結乾燥することにより、淡黄色粉末23
mgを得た。 得られた凍結乾燥標品は次の特性を示した。 (1) 形 状:淡黄色粉末 (2) 比旋光度:〔α〕24 D:14.7゜(c=1.0,0.01Mリ
ン酸緩衝液、PH8.4) (3) 分子式 C20H30N3O8SNa(M.W.=495) (4) 紫外部吸収スペクトラム λ0.01Mリン酸緩衝液(PH8.4) maxnm(ε)=300
(5400) (5) 赤外部吸収スペクトラム(KBr)の主要ピ
ーク νKBr naxcm-1: 1760(β−ラクタム) 1660(アミド) 1600(カルボキシレート) (6) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒:D2O、内部
基準DSS) δ:0.87(3H,s,【式】) 0.92(3H,s,【式】) 1.28(3H,d,J=7.0Hz,
【式】) 2.45(2H,t,J=6.5Hz,NH−CH2−C
H2−CO) 2.75〜3.60(11H,m,C−4H2,C−6H,
S−CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −
CH2−CO,【式】) 3.94(1H,s,【式】) 3.95〜4.35(2H,m,C−5H,
【式】) (7) ペーパークロマトグラフイー 東洋紙 No.50 展開溶媒アセトニトリル/0.1Mトリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン−塩酸
緩衝液(PH7.5)/0.1Mエチレンジ
アミン水溶液(PH7.5)=120/30/
1 検出方法Comamonas terigena B996によるバ
イオオートグラフイー Rf値 0.17 (8) 高圧紙電気泳動 PH8.6のベロナール緩衝液、東洋紙No.51を用
い1500V、30分泳動した。 Rm値0.67(Rm値はPS−5ナトリウム塩の移
動度を1.0としたものである) (9) 高速液体クロマトグラフイー 充てん剤;マイクロボンダパツクC18 カラム;7.8mm(内径)×30cm(日本ウオーター
ズリミテツド) 移動相;3%アセトニトリルを含む0.01モルリ
ン酸二アンモニウム緩衝液(PH7.5) 流 量;1.5ml/min 検出方法;紫外部301nm 上記の条件下で、保持時間22.5分である。 実施例 2 抗生物質OA−6129Aのベンジルエステルの製
法 抗生物質OA−6129Aナトリウム塩44.6mgをジ
メチルホルムアミド8.0mlに溶解し、氷冷下、ト
リエチルアミン0.25mlを加え、撹拌しながらベン
ジルブロマイド0.18mlを加えた。同温度で30分反
応させた後、室温で3時間反応させた。 反応液を100mlの酢酸エチルに注ぎ、食塩飽和
の0.01Mリン酸緩衝液(PH8.4)20mlで洗浄後、
水層を更にメチレンクロライド100mlで再抽出し
た。抽出液を合わせ、硫酸ナトリウム(無水)で
脱水後、減圧留去した。残渣を少量のベンゼンに
溶解し、バイオビーズSX−3カラムに吸着させ、
ベンゼンで溶出し、ベンゼン/アセトン(1/
1)の混合溶媒展開のシリカゲルTLCにて、Rf
値0.39にUV吸収を示す区分を集め、減圧乾固し
た。 この残渣を少量のメチレンクロライドに溶解
し、ベンゼン/アセトン(2/1)にて充填した
シリカゲル12gのカラムに吸着させ、ベンゼン/
アセトン(2/1),(1/1)及び((1/3)
混合溶媒並びにアセトンで順次展開し、アセトン
で溶出する区分を集めて、減圧乾固すると、標題
化合物が21.4mg得られた。 この抗生物質OA−6129Aのベンジルエステル
は次の物理化学特性を示した。 (1) 比旋光度:〔α〕24 D:31.5゜(c=1.0,CH2Cl2
) (2) 紫外部吸収スペクトラム λCH2Cl2 naxnm(ε):318(7400) (3) 赤外部吸収スペクトラムの主要ピーク νCH2Cl2 naxcm-1: 1772(β−ラクタム) 1700(エステル) 1665(アミド) (4) 核磁気共鳴スペクトラム(内部基準:TMS) (イ) CD2Cl2を溶媒したとき δ(ppm): 0.88(3H,s,【式】),0.97(3H,s, 【式】),1.03(3H,t,J=7.5Hz, CH2−CH3 ),1.60〜2.10(3H,m,CH2 −CH3,
OH),2.39(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−C
H2−CO),2.85〜3.67(12H,m,C−4H2,C−
6H,S−CH2 −CH2 −N,N−CH2 −CH2−
CO,C−CH2 −OH,OH又はNH),3.93(2H,
m,C−5H,【式】),4.17(1H, br,NH又はOH),5.17(1H,d,J=13.0Hz,
CHH−Ar),5.32(1H,d,J=130Hz,CHH
−Ar),6.73(1H,br,NH),7.35(5H,s,Ar
H) (ロ) CD2Cl2+D2Oを溶媒としたとき δ:(ppm): 0.88(3H,s,【式】) 0.95(3H,s,【式】) 1.02(3H,t,J=7.5Hz,CH2−CH3 ) 1.55〜2.00(2H,m,CH2 −CH3) 2.39(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−CH2 −
CO) 2.80〜3.67(11H,m,C−4H2,C−6H,S−
CH2 −CH2 −N,N−CH2 −CH2−
CO,C−CH2 −OH) 3.93(1H,dt,J=3.0Hz,J=90Hz,C−5H) 3.93(1H,s,【式】) 5.13(1H,d,J=13.0Hz,CHH−Ar) 5.28(1H,d,J=13.0Hz,CHH−Ar) 7.35(5H,s,ArH) MS(m/z): 418, 329, 本エステルの加水分解(6N塩酸、115℃、16時
間)生成物中には、システアミン、β−アラニン
が確認された。 以上の理化学的性質から抗生物質OA−6129A
の構造は であり、5,6−トランス立体配置を有すると考
えられる。 実施例 3 抗生物質OA−6129Aのp−ニトロベンジルエ
ステルの製法 抗生物質OA−6129A63.5mgをジメチルホルム
アミド9.0mlに溶解し、氷冷下トリエチルアミン
0.2mlを加え撹拌しながら、p−ニトロベンジル
ブロマイド285mgを含むジメチルホルムアミド溶
液1.5mlを加え、同温度で30分反応させた後、室
温で3時間反応させた。 反応液を100mlの酢酸エチルに注ぎ食塩飽和の
0.01Mリン酸緩衝液(PH8.4)20mlで洗浄後、水
層を更にメチレンクロライド100mlで再抽出した。
抽出液を合わせ、硫酸ナトリウム(無水)で脱水
後減圧留去した。 この残渣を少量のメチレンクロライドに溶解
し、ベンゼン/アセトン(1/1)にて充填した
シリカゲル12gのカラムに吸着させベンゼン/ア
セトン(1/1),(1/3)の混合溶媒並びにア
セトンで順次展開した。アセトン溶出区分でベン
セン/アセトン(1/1)の混合溶媒展開のシリ
カゲルTLCにて、Rf値0.33にUV吸収を示す区分
を集め減圧乾固すると標題化合物36.3mgが得られ
た。 この抗生物質OA−6129Aのp−ニトロベンジ
ルエステルは次のような諸物理化学特性を示した (1) 比旋光度 〔α〕24 D:37.5゜(c=1.0,CH2Cl2) (2) 紫外部吸収スペクトラム λCH2Cl2 naxnm(ε):319(8400),270(10500) (3) 赤外部吸収スペクトラム νCH2Cl2 naxcm-1: 1770(β−ラクタム) 1700(エステル) 1665(アミド) (4) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒:CD2Cl2;
内部基準:TMS) δ(ppm): 0.87(3H,s,【式】) 0.95(3H,s,【式】) 1.04(3H,t,J=7.5Hz,CH2−CH3 ) 1.5〜2.2(3H,m,CH2 −CH3,OH) 2.40(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−CH2 −
CO) 2.8〜3.7(12H,m,C−4H2,C−6H,S−C
H2−CH2 −N,N−CH2 −CH2−CO,C−C
H2−OH,OH又はNH) 3.94(2H,m,C−5H,【式】) 4.17(1H,br,NH又はOH) 5.19(1H,d,J=14Hz,CH・H−Ar) 5.45(1H,d,J=14Hz,CH・H−Ar) 6.74(1H,br,NH) 7.63(2H,d,J=9Hz,ArH) 8.18(2H,d,J=9Hz,ArH) 実施例4 抗生物質OA−6129A・p−ニトロベンジルエ
ステルのイソプロピリデン化法 抗生物質OA−6129A・p−ニトロベンジルエ
ステル110mgをアセトン10mlに溶解し、2,2−
ジメトキシプロパン0.5ml及び無水硫酸ナトリウ
ム20mgを加え、室温下撹拌しながら無水p−トル
エンスルホン酸40mgを加え、同温度で3時間反応
させた。 反応液に、トリエチルアミン0.1mlを滴下し、
5分間撹拌後、酢酸エチル50ml中に注ぎ、0.1M
リン酸緩衝液(PH=8.4)20mlで洗浄後、さらに、
同緩衝液(PH=6.8)20mlで洗浄した。 抽出液を無水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧留
去した。残渣を少量の塩化メチレンに溶解し、ベ
ンゼン/アセトン(5/1)にて充填したシリカ
ゲル5gのカラムに吸着させ、ベンゼン/アセト
ン(5/1),(3/1),(1/1),(2/1),
(1/5)の混合溶媒で順次展開した。 ベンゼン/アセトン(1/1)で溶出する区分
を集めて濃縮すると、ベンゼン/アセトン(1/
1)の混合溶媒展開のシリカゲルTLCにてRf値
0.56に、UV吸収を示す標題化合物が72.0mg得ら
れた。 この化合物の物理化学的性状を以下に示す。 (1) 比旋光度 〔α〕24 D 34.9゜(c=1.0,CHCl3) (2) 紫外部吸収スペクトラム λCHCl3 naxnm(ε): 319(6200) 270(9800) (3) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒CDCl3,内部
基準TMS) δ(ppm) 0.97(3H,s,【式】) 1.03(3H,s,【式】) 1.07(3H,t,J=7.5Hz−CH2−CH3 ) 1.40(3H,s,【式】) 1.43(3H,s,【式】) 1.7〜2.0(2H,m,CH2 −CH3) 2.43(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−CH2 −
CO) 2.5〜3.8(11H,C4−H2 ,C6−H,−S−CH2
−CH2−N,N−CH2 −CH2 −CO,C−C
H2−O−) 3.97(1H,dt,J=3Hz,9Hz,C5−H) 4.03(1H,s,【式】) 5.20(1H,d,J=14Hz,CH・H−Ar) 5.49(1H,d,J=14Hz,CH・H−Ar) 6.52(1H,br,NH) 6.93(1H,br,NH) 7.58(2H,d,J=9Hz,ArH) 8.15(2H,d,J=9Hz,ArH) (4) 赤外線吸収スペクトラム(溶媒CHCl3) 波長(cm-1) 1770(β−ラクタム) 1660(アミド) 実施例 5 抗生物質OA−6129B2のp−ニトロベンジルエ
ステルの製造 抗生物質OA−6129B2ナトリウム塩190mgをジ
メチルホルムアミド6.0mlに溶解し、氷冷下トリ
エチルアミン0.2mlを加え、撹拌しながらp−ニ
トロベンジルブロマイド210mgを含むジメチルホ
ルムアミド溶液を加えた。同温で5分間反応させ
た後室温で3時間反応させた。反応液を100mlの
メチレンクロライドに注ぎ、食塩飽和の0.1Mリ
ン酸緩衝液(PH6.8)20mlで2回洗浄した。更に
水層はメチレンクロライド100mlで2回再抽出を
行つた。抽出液を合わせ、無水硫酸ナトリウムで
脱水後減圧留去した。 残渣を少量のメチレンクロライドに溶解し、ベ
ンゼン/アセトン(1/1)にて充填したシリカ
ゲル6gのカラムに吸着させ、ベンゼン/アセト
ン(1/1),(1/2),(1/3),(1/5)の
混合溶媒並びにアセトンで順次展開した。ベンゼ
ン/アセトン(1/5)からアセトンにて溶出
し、ベンゼン/アセトン(1/4)展開ののシリ
カゲルTLCにてRf値0.15にUV吸収を示す表題化
合物85mgが得られた。 この化合物の物理化学的性状を以下に示す。 (1) 比旋光度 〔α〕24 D 41.4゜(c=1.0,ジオキサン) (2) IRスペクトル νKBr naxcm-1: 1760(β−ラクタム) 1695(エステル) 1640(アミド) (3) UVスペクトル νCH 2 Cl 2naxnm(ε): 320(10500) 271(10500) (4) NMRスペクトル(Pyridine−d5) 但しδ1−5ppmまでを記す。 δ(ppm) 1.30(6H,s,CH3 −C−CH3 ) 1.55(3H,d,J=7.0Hz,CH3 −CH) 2.70(2H,t,J=6.5Hz,NH−CH2−CH2 −
CO) 2.90〜4.05(11H,m,C−4H2,C−6H,S
−CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −CH2−
CO,【式】) 4.10〜4.50(2H,m,C−5H,C−8H) 4.52(1H,s,【式】) (5) Massスペクトル(FD) m/z:523
【式】 実施例 6 抗生物質OA−6129B2・p−ニトロベンジルエ
ステルのイソプロピリデン化法 抗生物質OA−6129B2・p−ニトロベンジルエ
ステル20mgをアセトン5.0ml、2,2−ジメトキ
シプロパン2.0ml、硫酸ナトリウム(無水)100mg
の混合溶媒に溶解させ、室温で撹拌しながら、p
−トルエンスルホン酸0.5mgを加える。30分間反
応させた後、反応液にトリエチルアミン6μを
加え、5分間撹拌した。反応液を減圧留去し、残
渣に30mlのメチレンクロライドを加え、0.1Mリ
ン酸緩衝液(PH8.4)20mlで洗浄後、抽出層を硫
酸ナトリウム(無水)で脱水し、減圧留去した。
残渣を少量のメチレンクロライドに溶解し、ベン
ゼン/アセトン(2/1)で充填したシリカゲル
2gのカラムに吸着させた。ベンゼン/アセトン
(2/1),(1/1),(1/2)の混合溶媒で順
次展開し、ベンゼン/アセトン(1/1)から
(1/2)で溶出する区分を集めて、濃縮すると、
ベンゼン/アセトン(1/4)の混合溶媒展開の
シリカゲルTLCにて、Rf値(0.64)を示す標題
のイソプロピリデン化物6.6mg得られた。 この化合物の物理化学的性状を以下に示す。 (1) 比旋光度 〔α〕24 D 55.1゜(c=0.5,CH2Cl2) (2) IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1: 1778(β−ラクタム) 1700(エステル) 1668(アミド) (3) UVスペクトル λCH2Cl2 naxnm(ε): 319(9700) 270(11900) (4) NMRスペクトル(CDCl3) δ(ppm) 0.95(3H,s,【式】) 1.02(3H,s,【式】 1.37(3H,d,J=7.0Hz,CH3 −CH) 1.40(3H,s,【式】) 1.43(3H,s,【式】) 2.41(2H,t,J=6.5Hz,NH−CH2−CH2 −
CO) 2.75〜3.80(11H,m,C−4H2,C−6H,S
−CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −CH2−
CO,O−CH2−C) 4.02(1H,s,【式】 4.00〜4.30(2H,m,C−5H,C−8H) 5.16(1H,d,J=14.5Hz,CHH−Ar) 5.44(1H,d,J=14.5Hz,CHH−Ar) 6.56(1H,br,NH) 6.92(1H,br,NH) 7.55(2H,d,J=8.0Hz,Ar・H) 8.12(2H,d,J=8.0Hz,Ar・H) (5) Massスペクトル(FD) m/z:5.63
【式】 562【式】 〔参考例〕 トリアセチル抗生物質OA−6129B2・p−ニト
ロベンジルエステルの製造 抗生物質OA−6129B2・p−ニトロベンジルエ
ステル12mgをピリジン0.5mlに溶解し、氷冷下撹
拌しながら無水酢酸0.15mlを加えた。同温度で5
分間反応させた後室温で3時間反応させた。反応
液に氷水を加え10分間撹拌後酢酸エチル20ml中に
注ぎ、0.1Mリン酸緩衝液(PH6.8)10mlで洗浄
後、同緩衝液(PH8.4)10mlで洗浄し、更にPH6.8
同緩衝液にて洗浄した。 抽出液を無水硫酸ナトリウムで脱水後減圧留去
した。残渣を少量のメチレンクロライドに溶解
し、ベンゼン/アセトン(5/1)にて充填した
シリカゲル2gのカラムに吸着させ、ベンゼン/
アセトン(5/1),(3/1),(1/1),(2/
1),(1/5)の混合溶媒で順次展開した。ベン
ゼン/アセトン(1/1)で溶出する区分を集め
て濃縮するるとベンゼン/アセトン(1/3)の
混合溶媒展開のシリカゲルTLCにてRf値0.59に
UV吸収を示す表題化合物が7.9mg得られた。 この化合物の理化学的性状を以下に示す。 (1) 比旋光度 〔α〕24 D 23.2゜(c=0.5,CHCl3) (2) IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1: 1780(βラクタム) 1735(エステル) 1672(アミド) (3) UVスペクトル λCHCl3 naxnm(ε): 320(12000) 270(12000) (4) NMRスペクトル(CDCl3) δ(ppm) 1.05(3H,s,【式】) 1.08(3H,s,【式】) 1.43(3H,d,J=7.0Hz,CH3 −CH) 2.03(3H,s,CH3CO) 2.10(3H,s,CH3CO) 2.13(3H,s,CH3CO) 2.38(2H,t,J=6.0Hz,NH−CH2−CH2 −
CO) 2.70〜3.70(9H,m,C−4Hz,C−6H,S−
CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −CH2−CO) 3.82(1H,d,J=11.5Hz,CHH−OAc) 4.02(1H,d,J=11.5Hz,CHH−OAc) 3.97〜4.27(1H,m,C−5H) 4.80(1H,s,CH−OAc) 5.10〜5.45(1H,m,C−8H) 5.22(1H,d,J=14.5Hz,CHH−Ar) 5.50(1H,d,J=14.5Hz,CHH−Ar) 6.29(1H,br,NH) 6.75(1H,br,NH) 7.63(2H,d,J=9.0Hz,Ar・H) 8.21(2H,d,J=9.0Hz,Ar・H) (5) Massスペクトル(FD) m/z:735(M+1)
関し、さらに詳しくは、下記式 式中、R1は水素原子又は水酸基を表わし、R2
及びR3は併合してイソプロピリデン基(=C
(CH3)2)を表わし、R4は置換又は未置換のベン
ジル基を表わす)で示される抗生物質の新規誘導
体に関する。 下記式 で示される7−オキソ−1−アジビシクロ〔3,
2,0〕ヘプト−2−エン−2−カルボン酸骨格
を有する抗生物質は、一般に高い抗菌力とβ−ラ
クタマーゼ阻害活性を有しており、従来から、発
酵法、半合成法、全合成法により各種の7−オキ
ソ−1−アジビシクロ〔3,2,0〕ヘプト−2
−エン−2−カルボン酸誘導体が製造されてい
る。〔例えば、チエナマイシン(ジヤーナル・オ
ブ・アンテイビオテイクス、32巻(1979年)、1
〜12頁)、エピチエナマイシン類(第17回インタ
ーサイエンス・コンフアランス・オン・アンテイ
ミクロビアル・エイゼンツ・アンド・ケモテラピ
ー、要旨第80および第81号(1977年))、N−アセ
チルチエナマイシン(西ドイツ特許2652681号
(1977年))、オニバニン酸類(ジヤーナル・オ
ブ・アンテイビオテイクス、32巻(1979年)、287
〜304頁)、PS−5(ジヤーナル・オブ・アンテイ
ビオテイクス、32巻(1979年)、262〜286頁)、
PS−6(公開特許公報昭54−59295号)、PS−7
(公開特許公報昭54−92983号)など〕。 本発明により提供される前記式()の化合物
は、7−オキソ−1−アジビシクロ〔3,2,
0〕ヘプト−2−エン−2−カルボン酸骨格の3
位にパンテテイニル基を有し且つ6位にエチル基
又は1−ヒドロキシエチル基を有している点に構
造的特徴を有する従来の文献に未載の新規な抗生
物質OA−6129のパントイル基の水酸基がイソプ
ロピリデン化されたことを特徴とする新規な環状
ケタール誘導体である。以下この抗生物質を「抗
生物質OA−6129」と総称し、より具体的には、
上記式()のR1,R2,R3及びR4が水素原子を
表わす抗生物質を「抗生物質OA−6129A」と、
R1が水酸基を表わし、R2,R3及びR4が水素原子
を表わす抗生物質のうち、5,6−シス立体配置
を有するものを「抗生物質OA−6129B1」と、同
じく、5,6−トランス立体配置を有するものを
「抗生物質OA−6129B2」と略称する。 式 (式中、R1は水素原子又は水酸基を表わす)
で示される抗生物質OA−6129は、従来提案され
ている同じ基本骨格をもつ抗生物質に比較して安
定である点でユニークであり、しかも、該化合物
及びその塩は、上記の公知文献に記載されている
と同様に、強い抗菌力及びβ−ラクタマーゼ阻害
活性を有すると共に、β−ラクタマーゼ生産菌に
対するペニシリン系、セフアロスポリン系等の抗
菌生物質の抗菌力を相乗的に増強する能力をも併
せ有しており、抗菌剤として有用である。 また、式 (式中、R1は前記の意味を表わし、R41は、置
換もしくは未置換のベンジル基を表わす)で示さ
れる誘導体は、式(−a)の抗生物質に比し、
各種の有機溶媒に対する溶解性が改善されている
ことから各種の有機合成反応に供し易くなるこ
と、R1が水酸基を表わす化合物については特に、
パントイル基の水酸基のみが選択的に保護され得
るという点から有用な誘導体開発のための中間体
として有用である。それに対して水酸基の保護と
して通常行われているアシル化反応では、パント
イル基の水酸基のみならずヒドロキシエチル基の
水酸基までアシル化されるので、選択性な水酸基
の保護を行えない(参考例)。 本明細書において用いる置換ベンジル基におけ
るベンゼン環上の置換基としては、例えば、メチ
ル、エチル等の低級アルキル基;メトキシ、エト
キシ等の低級アルコキシ基、塩素、フツ素などの
ハロゲン原子、ニトロ基、等が挙げられる。かか
る置換ベンジル基としては例えばp−ニトロベン
ジル基、p−ブロモベンジル基、p−メチルベン
ジル基、2,4−ジニトロベンジル基、p−メト
キシベンジル基等が包含される。前記式()に
おいて、R4によつて表わされる「置換もしくは
未置換ベンジル基」としては中でもベンジル基及
びp−ニトロベンジル基が好適である。 本発明に従えば、前記式()でR2,R3及び
R4が水素原子を表わす場合の前記式(−a)
の抗生物質OA−6129は、該抗生物質OA−6129
生産性微生物を栄養培地中で培養し、その培養物
から、β−ラクタマーゼ阻害活性を有する上記の
抗生物質OA−6129を採取することからなる方法
により製造することができる。 本発明で使用する抗生物質OA−6129生産菌
は、前述した理化学的性質及び生物学的性質を有
する抗生物質OA−6129を生産する能力を有する
ものである限り、どのような属に属する菌でも使
用でき、広範囲の微生物から選ぶことができる。 しかして、本発明の目的に適する菌株の検索は
次のようにして行なうことができ、これにより当
業者であれば、本発明で用いる抗生物質OA−
6129生産菌を容易に取得することができる。 すなわち、β−ラクタム感受性菌を検定菌とす
るビオアツセイ寒天平板と、これに種々のタイプ
のβ−ラクタマーゼを添加したビオアツセイ寒天
平板とを用いて、土壌分離菌の培養液を検定
し、前者の寒天平板に阻止円を与え、更に後者の
いくつかの寒天平板における阻止円が前者のそれ
より小さい培養液を与える土壌分離菌を検索す
る。次にその土壌分離菌の培養液中の活性成分を
活性炭に吸着させ、その溶出濃縮液をペーパーク
ロマトグラフイーまたは薄層クロマトグラフイー
で展開し、β−ラクタム感受性菌を検定菌とする
ビオオートグラフイーにより抗生物質OA−6129
が検出されれば、その菌は本発明の方法で用い得
る抗生物質OA−6129生産菌であるということが
できる。 この検索方法を具体例によりさらに説明すれば
次の通りである。 β−ラクタム感受性菌のビオアツセイ寒天平板
として、後述するコマモナス検定板を用い、これ
にパチルス・セレウス569の生産するβ−ラクタ
マーゼを添加したコマモナスCV検定板と、シト
ロバクター・フロインデイ−E−9の生産するβ
−ラクタマーゼを添加したコマモナスCM検定板
とを調製する。一方、土壌分離菌の培養液を8
mm直径のパルプデイスクにしませて、それぞれの
検定板に乗せ、35℃で20時間培養したのち、コマ
モナス検定板で阻止円を与え、且つコマモナス
CV検定板またはコマモナスCM検定板での阻止
円がコマモナス検定板での阻止円より小さい、培
養液を与えた土壌分離菌を選出する。 次にその土壌分離菌の培養液に該液の2%
(W/V)量に相当する特製白鷺活性炭(武田薬
品工業(株)製)を加え、15分間撹拌した後、遠心分
離により沈殿を集め、この沈殿を用いた培養液
と同容量の蒸留水で洗浄し、再び遠心分離して沈
殿を集める。この沈殿に前記で用いた培養液の
半容量に相当する量の50%(V/V)アセトン水
を加え、室温で30分間撹拌後、遠心分離して上澄
をえた。この上澄液をロータリー・エバポレータ
ーを用いて30〜35℃で濃縮して、上記で用いた培
養液に対して20倍の濃縮液をえた。この濃縮液
を東洋紙No.50(東洋紙(株)製)で80%アセトニ
トリル/トリス/EDTA〔アセトニトリル120ml、
PH7.5の1/10Mトリス(ヒドロキシメチル)アミ
ノメタン−塩酸緩衝液30ml、PH7.5の1/10Mエチ
レンジアミン四酢酸ナトリウム塩水溶液1mlから
なる〕溶媒を用い下降法ペーパークロマトグラフ
イーを16時間行つた後、コマモナス・テリゲナB
−996を検定菌としてビオオートグラフイーを行
なう。そして、抗生物質OA−6129の一種の抗生
物質と同じ移動距離(Rf値のところ)に阻止帯
を示した土壌分離菌を抗生物質OA−6129生産菌
候補として選出する。 このようにして選出された候補菌については、
さらにペーパークロマトグラフイーや薄層クロマ
トグラフイーを行ない、抗生物質OA−6129の生
産性を確認する。 これにより、当業者は本発明
の目的に適合した抗生物質OA−6129生産菌を容
易に検索することができる。 上記の如くして検索された抗生物質OA−6129
生産菌の代表的なものには、ストレプトミセス属
に属する抗生物質OA−6129生産菌が包含され、
その好適な一例としては、福岡県福岡市の住吉神
社の近くで採取した土壌から分離した放線菌で、
本発明者らがOA−6129菌株の番号を付した菌株
が挙げられる。 このOA−6129菌株の菌学的性質は次の通りで
ある。 1) 形 態 顕微鏡下でよく分枝した基中菌糸より、直状〜
曲状(Straight〜flexuous)の気菌糸を伸長し、
輪生枝はみとめられない。成熟した胞子鎖は10個
以上の楕円〜円筒形をした胞子から成り、胞子の
うは認められない。胞子の大きさは0.6〜1.0×0.7
〜2.5ミクロン位で、胞子の表面は平滑である。
鞭毛胞子はみとめられない。 2) 各種培地における生育状態 培養は特記しないかぎり28゜〜30℃で行つた。
また色調の記載は主としてエツチ・デイ・トレス
ナーとイー・ジエー・バカス(H.D.Tresner
and E.J.Backus)著、ジヤーナル・オブ・アプ
ライド・ミクロビオロジイー(Journal of
Applied Microbiology)11巻、4号、(1963年)
335〜338頁の方法に従い、〔 〕内に示す符号
〔CHMコード(code)〕はコンテイナー・コーポ
レーシヨン・オブ・アメリカのカラー・ハーモニ
ー・マニユアル(Container Corporation of
AmericaのColor Harmony Manual)を用い
た。 (1) シユークロース・硝酸塩寒天培地: 黄灰〔2dc〕〜明るい灰黄茶〔3ge〕の中等
度生育上に、黄灰〔2dc〕〜灰黄ピンク〔5dc〕
の気菌糸を着生し、溶解性色素はみとめられな
い。 (2) グルコース・アスパラギン寒天培地: うす黄〔2db〕〜明るいオリーブ茶〔2ge〕
の良好な生育上に、明るい灰〔d〕の気菌糸を
着生する。尚この気菌糸はおくれて灰黄ピンク
〔5dc〕となる。溶解性色素はみとめられない。 (3) グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP培
地−5): 穏やかな黄ピンク〔4gc〕〜明るい茶〔4ie〕
の良好な生育上に、明るい灰〔d〕〜明るい灰
赤茶〔5fe〕の気菌糸を着生する。溶解性色素
はみとめられない。 (4) スターチ無機塩寒天培地(ISP培地−4): うす黄〔2db〕〜灰色〔2fe〕の良好な生育上
に明るい灰〔d〕の気菌糸を着生する。溶解性
色素は生成しない。 (5) チロシン寒天培地(ISP培地−7): 灰黄〔3ec〕〜明るい茶〔4ie〕の生育上に、
明るい灰〔d〕〜明るい茶灰〔3fe〕の気菌糸
を着生する。培地は極く僅かに茶色を帯びる。 (6) 栄養寒天培地: うす黄〔2db〕または明るい黄〔2fb〕〜明
るいオリーブ茶〔2ge〕の良好な生育上に、明
るい灰赤茶〔5fe〕の気菌糸を着生する。溶解
性色素はみとめられない。 (7) イーストエキス・麦芽エキス寒天培地(ISP
培地−2): 穏やかな黄ピンク〔4gc〕〜明るい茶〔4ie〕
の良好な生育上に、灰黄ピンク〔5dc〕或いは
やゝおくれて明るい灰〔d〕の気菌糸を着生す
る。溶解性色素はみとめられない。 (8) オートミール寒天培地(ISP培地−3): 灰黄〔3ec〕〜明るいオレンジ黄〔3ea〕、或
いは明るい灰黄茶〔3ge〕の良好な生育上に、
明るい茶灰〔3fe〕〜明るい灰赤茶〔5fe〕の気
菌糸を着生し、菌集落の周辺の培地は僅かに褐
色を呈す。 (9) リンゴ酸石灰寒天培地: 暗色〜黄灰〔2dc〕の中等度の生育上に、明
るい灰〔d〕〜明るい灰赤茶〔5fe〕の気菌糸
を着生し、溶解性色素はみとめられない。生育
菌集落の周辺にカルシウム塩の溶解帯が見られ
る。 (10) グルコース・ペプトン・ゲラチン培地(20℃
培養) うす黄〔2db〕〜茶色の良好な生育上に白色
〔b〕〜灰黄ピンク〔5cb〕の気菌糸を着生す
る。培養長期(約3週間以上)にわたると褐色
の溶解性色素を生成した。 3) 生理的性質 (1) 生育温度範囲 イーストエキス・麦芽エキス寒天培地(ISP
培地−2)を用いて10゜,20゜,25゜,30゜,34゜,
37゜,40゜,45゜,50℃の各温度で実験の結果、37
℃では殆んど発育出来ない。40℃以上では全く
発育しない。その他の各温度では生育がみとめ
られた。最適生育温度範囲は20〜30℃と思われ
る。 (2) ゲラチンの液化:液化する。 (3) スターチの加水分解:分解する。 (4) 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化:凝固はしない
が、ペプトン化する。 (5) メラニン様色素の生成: ペプトン・イースト・鉄寒天培地(ISP培地
−6)及びトリプトン・イーストエキス・ブロ
ス培地(ISP培地−11)ではメラニン様色素の
生成は認められなかつた。チロシン寒天培地で
極く僅かに茶色を呈するも、メラニンの生成は
痕跡程度である。 (4) 各種炭素源の同化性(プリドハム・ゴトリブ
寒天培地使用) (1) L−アラビノース + (2) D−キシロース + (3) D−グルコース + (4) D−フラクトース + (5) シユークロース 凝わしい (6) イノシトール − (7) L−ラムノース + (8) ラフイノース − (9) D−マンニツト + +は同化する, −は同化しない。 以上の菌学的性質よりOA−6129菌株は
Streptomyces属に属する菌株であつて、気菌糸
の形状はセクシヨンRF(Section
Rectiflexibiles)と考えられ、胞子表面平滑であ
つた。気菌糸の色調は大多数の培地、即ちオート
ミール寒天、グリセリン・アスパラギン寒天、ス
ターチ・無機塩寒天等の培地では明るい灰色
〔d〕で、灰色系(Gray series)の菌株である。
しかしシユークローズ・硝酸塩寒天、イーストエ
キス・麦芽エキス寒天、及びグルコース・アスパ
ラギン寒天培地では培養時期に依つては灰黄ピン
ク〔5dc〕の赤色系(Red series)を呈する事が
ある。また、基中菌糸の色は培養初期はいづれの
培地でもうす黄〜灰黄で、培養を続けると黄茶〜
灰黄茶或いは茶色の色調を示す様になる。メラニ
ン色素はペプトン・イーストエキス・鉄寒天培地
中及びトリプトン・イーストエキス・ブロス中に
みとめられず、またその他の水溶性色素も多くの
培地で生成しなかつた。しかしチロシン寒天培
地、グルコース・ペプトン・ゲラチン培地及びオ
ートミール寒天培地中に僅かに茶色の色素をみと
めた。 本発明者等は本菌をストレプトミセス・エスピ
ーOA−6129(Streptomyces sp.OA−6129)とし
て、通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所
に微工研条寄第11号(FERM(BP−11)として
国際寄託している。 本発明の抗生物質OA−6129は、抗生物質OA
−6129生産菌、例えば、上記ストレプトミセス
sp.OA−6129の胞子または菌糸を栄養源含有培地
に接種して、好気的に増殖させることによつて生
産される。 その栄養源としては、放線菌の栄養源として通
常使用されるもの、例えば炭水化物、窒素源、無
機塩などの同化できる栄養源を使用できる。例え
ば、ぶどう糖、グリセリン、麦芽糖、蔗糖、糖
蜜、デキストリン、殿粉などの炭水化物や、大豆
油、落花生油、ラードなどの油脂、脂肪類の如き
炭素源;ペプトン、肉エキス、大豆粉、綿実粉、
乾燥酵母、コーンスチープリカー、酵母エキス、
脱脂乳、カゼイン、硝酸ナトリウム、硝酸アンモ
ニウム、硫酸アンモニウムなどの窒素源;燐酸二
カリウム、食塩、炭酸カルシウム、硫酸マグネシ
ウムなどの無機塩が使用でき、必要により微量金
属例えばコバルト、マンガンなどを添加すること
ができる。栄養源としては、その他、抗生物質
OA−6129生産菌を利用して抗生物質OA−6129
を生産するものであれば、いずれの栄養源でも使
用でき、公知の放線菌の培養材料はいずれも使用
できる。また、加熱殺菌時及び培養中における発
泡を抑えるため、シリコン、植物油などの消泡剤
を添加することもできる。 上記の如き栄養源の配合割合は特に制約される
ものではなく、広範囲に亘つて変えることがで
き、使用する抗生物質OA−6129生産菌にとつて
最適の栄養源の組成及び配合割合は、当業者であ
れば簡単な小規模実験により容易に決定すること
ができる。 また栄養培地は培養に先立ち殺菌することがで
き、この殺菌の前又は後で、培地のPHを4〜9の
範囲、特にPH6〜8の範囲に調節するのが有利で
ある。 かかる栄養培地での抗生物質OA−6129生産菌
の培養は原則的には、一般の放線菌による抗生物
質の製造において通常使用されている方法に準じ
て行なうことができる。通常好気的条件下に培養
するのが好適であり、通常撹拌しながら及び/又
は通気しながら行なうことができる。また、、培
養方法としては静置培養、振盪培養、通気撹拌を
ともなう液内培養のいずれも使用可能であるが、
液内培養が有利である。 使用しうる培養温度は抗生物質OA−6129生産
菌の発育が実質的に阻害されず抗生物質OA−
6129を生産し得る範囲であれば特に制限されるも
のではなく、使用する生産菌株に応じて変えるこ
とができるが、一般に20〜40℃、好ましくは25〜
35℃の範囲内の温度が好適である。 また、培養を好適に行なうため、必要に応じ
て、培養中に培養物のPHを4〜9、特に6〜8の
範囲に調節することができる。 大規模な大量培養の場合、適宜種母培養を行な
い、これを栄養培地に接種し、液体培養するのが
有利である。 培養は通常抗生物質OA−6129が充分に蓄積す
るまで継続することができる。その培養時間は、
培地の組成や培養温度、使用生産株等により異な
るが、通常30〜90時間の範囲である。 なお、使用する培養条件は、使用する生産菌株
の特性に応じて、当業者であれば簡単な実験によ
り、最適条件を容易に決定することができる。 培養中の抗生物質OA−6129の蓄積量は、各抗
生物質OA−6129A、同OA−6129B1及び同OA−
6129B2について後述するビオアツセイ法及びビ
オオートグラフイーにより定量することができ、
それにより最適蓄積量を容易に知ることができ
る。 かくして、培養物中に蓄積された各抗生物質
OA−6129は水溶性であり、主として菌体外に存
在するので、有利には、培養後、過、遠心分
離、抽出などのそれ自体公知の分離法によつて菌
体を除去し、その液、上澄液、抽出液などより
回収される。 回収はそれ自体公知の種々の方法で行なうこと
ができ、特にカルボン酸型抗生物質の回収のため
に屡々利用される方法が有利に適用される。例え
ば、低PHにおける酢酸エチル、n−ブタノール等
での溶媒抽出及びその溶媒量から高PH水層への転
溶;活性炭、アンバーライトXAD(ローム・アン
ド・ハース社製)、ダイヤイオンHP−20(三菱化
成社製)等による吸着と、メタノール水、アセト
ン水等による溶出;ダウエツクス1×2(ダウケ
ミカル社製)、QAE−セフアデツクスA−25(フ
アルマシヤ社製)、DEAE−セルローズワツトマ
ンDE−32(ワツトマン社製)、DEAE−セフアデ
ツクスA−25(フアルマシヤ社製)等のイオン交
換樹脂による吸着及び溶出;セフアデツクスG−
10(フアルマシヤ社製)バイオ・ケルP−2(バイ
オ・ラツド社製)、等によるケル過;セルロー
ズ、アビセルSF(アメリカン・ビスコース社製)
等のカラムクロマトグラフイー;アセトン等の溶
剤添加による強制沈殿法;凍結乾燥法、等をそれ
ぞれ単独で或いは適宜組合せて、さらに場合によ
つては反復して使用される。 回収精製工程中の抗生物質OA−6129の挙動は
後記するビオアツセイ法およびビオオートグラフ
イーにより定量測定することができる。 かくして、前記した特性を有する抗生物質OA
−6129が得られる。 上記発酵法により製造される抗生物質OA−
6129すなわち式()のR1,R2及びR3が水素原
子を表わす場合の前記式(−a)の化合物は、
一般に5−及び6−位の炭素原子に結合する水素
原子が互にトランス立体配置を有している。ま
た、R1が水酸基を表わす場合の式()の化合
物は、一般に5−及び6−位の炭素原子に結合す
る水素原子が互にトランス若しくはシス立体配置
を有している。なお、3−位の炭素原子に結合し
ているパンテテイニル基は1個の不斉炭素原子を
有しており、D−形及びL−形のいずれか、又は
ラセミ形で存在し得る。 本抗生物質OA−6129A,B1及びB2は、一般に
遊離形のものよりも塩の形の方がより安定である
から、後述する医薬用途に使用したり、さらに誘
導体に転換する場合の中間体として使用したり、
或いは前記した精製工程に付する場合等において
は、塩の形で処理することが好適である。 抗生物質OA−6129A,B1及びB2のその塩形へ
の転化はそれ自知の方法に従い、該抗生物質を無
機又は有機の塩基で処理することにより行なうこ
とができる。この造塩反応に使用し得る無機又は
有機の塩基としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム水酸化リチウムの如きアルカ
リ金属の水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウムの如きアルカリ土類金属の水酸化物;
モノエチルアミン、ジメチルアミン、トリメチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、ベンザチン、プロカインの如き第一級、第
二級又は第三級の有機アミン等が挙げられる。 上記の如くして得られた抗生物質OA−6129A,
B1及びB2は(置換もしくは未置換ベンジル)エ
ステルに変えることもできる。そのエステル化は
それ自体公知の方法に従つて行なうことができ
る。 例えば、抗生物質OA−6129A,B1若しくはB2
又はその塩を置換もしくは未置換のベンジルハラ
イド(例えばベンジルクロライド、ベンジルブロ
マイド、p−ニトロベンジルクロライド、p−ニ
トロベンジルブロマイド、p−メトキシベンジル
ブロマイド、2,4−ジニトロベンジルクロライ
ド、P−ブロモベンジルブロマイドなど)と反応
せしめることによりエステルに変えることができ
る。本エステル化反応は、一般に不活性液体媒体
中で行なうのが好ましく、使用し得る不活性液体
媒体としては、例えば、クロロホルム、塩化メチ
レンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルホル
ムアミド、ヘキサメチルホスホルアミドなどのア
ミド類;ジメチルスルホキシド;テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどのエーテル類;酢酸エチ
ル、酢酸n−ブチル、などのエステル類;アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙
げられ、これら液体媒体はそれぞれ単独で使用し
てもよく、或いは必要に応じて2種以上混合して
用いることもできる。 反応温度は臨界的ではなく、使用するハライド
の種類、液体媒体の種類等に応じて広範に変える
ことができ、抗生物質OA−6129A,B1及びB2が
著るしく分解しない温度範囲内で任意に選ぶこと
ができるが、一般に60℃以下の温度、好ましくは
0〜40℃の範囲、さらに好ましくは5℃〜室温の
範囲が有利である。 また、上記反応に際しては、必要に応じて、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、
ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの反応促進
剤を添加してもよい。 かかる条件下に反応は大体1〜24時間以内、通
常3〜12時間で終らせることができる。 なお、上記ハライドと反応せしめられる抗生物
質OA−6129A,B1又はB2は必ずしも単離された
ものを使用する必要はなく、前記抗生物質OA−
6129生産菌の培養物又はその培養物から菌体を分
離した後の培養液を使用することができ、或いは
前述した単離精製法に従つて少なくとも部分的に
精製した粗製の抗生物質OA−6129A,B1又はB2
を使用することもできる。かかる部分精製物とし
ては、例えば該培養液の活性炭吸着溶出濃縮物;
培養液のダイヤイオンHP−20(三菱化成工業(株)
製)吸着溶出濃縮物;該濃縮物をQAE−セフア
デツクス(フアルマシア社製)に吸着させグラジ
エント食塩濃度の燐酸緩衝液で溶出し、活性炭で
脱塩した濃縮物;低温でのPH3.5におけるブタノ
ール抽出濃縮物などが挙げられる。 かくして得られる抗生物質OA−6129A,B1又
はB2のエステルは、抗生物質の分野におけるそ
れ自体公知の種々の方法により、反応混合物から
分離することができ、或いは精製することができ
る。例えば、反応終了後、先ず副生物などの水溶
性不純分を除去するため、反応液を水性媒体中に
あける。その際PHをほぼ中性に保つため該水性媒
体としては中性緩衝液を使用するのが望ましい。
次いで、この混合液を例えば、酢酸エチル、ベン
ゼン、クロロホルムなどの水と実質的に混和しな
い非極性有機溶媒で処理して抗生物質OA−
6129A,B1又はB2のエステルを該有機溶媒層に
抽出する。この抽出に際し、例えば食塩、硫酸ア
ンモニウムなどの如き塩類を加え、塩析効果によ
り抽出効率を高めるようにすることができる。 該溶媒層は、脱水芒硝などで乾燥した後、それ
自体公知の方法に従い、例えばバイオ・ビーズS
−X3(バイオラツド社製)、セフアデツクスLH−
20(フアルマシア社製)などによるケル過;シ
リカゲル、アルミナ、フロリジル(フロリジン社
製)などを担体とする吸着クロマトグラフイーな
どを適宜組合せ且つ必要に応じて反復使用して、
エステルを単離することができる。 以上の如くして得られた抗生物質OA−6129A,
B1又はB2の置換もしくは未置換ベンジルエステ
ルは、3−位の炭素原子に結合しているパントイ
ル基のα−及びγ−位の水酸基を同時にエーテル
化した環状ケタール又は環状アセタール誘導体に
変えることができる。そのケタール又はアセター
ル化は、それ自体公知の方法によつて行なうこと
ができる。 例えば、抗生物質OA−6129A,B1又はB2のエ
ステルをケトン又はアルデヒド誘導体と反応せし
めることにより、それらの環状ケタール又は環状
アセタール誘導体に変えることができる。この反
応は、一般に反応試薬を溶媒として使用し行うの
が好ましく、使用し得る反応試薬としては、例え
ば、アセトン、2,2−ジメトキシプロパン、ホ
ルムアルデヒド、2,2−ジメトキシエタン、ア
セトアルデヒド、ベンズアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、アセトフエノン、ジフエニルケト
ン、シクロヘキサノン、ジベンジルケトン、1,
1ジフエニルアセトンなどが挙げられ、これらの
反応試薬はそれぞれ単独で使用してもよく、或い
は必要に応じて2種以上を混合して用いることも
できる。 また、必要により反応試薬に対する抗生物質
OA−6129A,B1又はB2のエステルの溶解性を考
慮して、不活性溶媒を混合させることもできる。 反応温度は臨界的ではなく、使用する液体媒体
の種類等に応じて広範に変えることができ、抗生
物質OA−6129のエステルが著るしく分解しない
温度範囲内で任意に選ぶことができるが、一般に
60℃以下の温度、好ましくは−40〜40℃の範囲、
さらに好ましくは0℃〜室温の範囲が有利であ
る。 また、上記反応に際しては、必要に応じて、無
水p−トルエンスルホン酸、ボロントルフロライ
ドエーテラート、塩化亜鉛などの反応促進剤を添
加する。 かかる条件下に反応は大体30分〜12時間以内、
通常2〜5時間で終らせることができる。 かくして得られる該エステルの環状ケタール又
は環状アセタール誘導体は、それ自体公知の分
離、精製方法に準じて反応混合物から単離するこ
とができる。例えば、反応終了後、先ず過剰の反
応促進剤等を不活化するためにアミン類で処理し
た後、処理液を例えば、酢酸エチル、ベンゼン、
クロロホルムなどの水と実質的に混和しない非極
性有機溶媒中にあける。該混合液から副生物など
の水溶性不純分を除去するため、、水性媒体で洗
浄する。 その際、水性媒体としては中性緩衝液を使用す
るのが望ましい。次いで、該有機溶媒層を濃縮乾
固した後、それ自体公知の方法に従い、例えば、
シリカゲル、バイオビース(バイオラド社製)、
セフアデツクスLH−20(フアルマシア社製)な
どを担体とするクロマトグラフイーなどを適宜組
合せ且つ必要に応じて反復使用して、所望の環状
ケタール又は環状アセタール誘導体を単離するこ
とができる。 抗生物質OA−6129A,B1若しくはB2又はその
塩は、広範囲の抗菌活性を有し、各種微生物、例
えばスタフイロコツカス属、サルシナ属、バチル
ス属等に属するグラム陽性菌に対し非常に強い抗
菌力を示し、更に例えばアルカリゲネス属、コマ
モナス属等に属するグラム陰性菌に対しても非常
に強い抗菌力を示す。 また、抗生物質OA−6129A,B1及びB2は、例
えばエシエリヒア属、クレブシエラ属、プロテウ
ス属等に属するグラム陰性菌に対してもかなり強
い抗菌力を示す。 特に、抗生物質OA−6129A,B1及びB2は、β
−ラクタム環を有する抗生物質に対して耐性を有
する、例えばシトロバクター属、プロテウス属、
エンテロバクター属、クレブシエラ属、セラチア
属等に属するグラム陰性細菌に対してかなり強い
抗菌力を示す点で特徴的である。 抗生物質OA−6129A,B1及びB2の抗菌スペク
トルは以下に述べる各種病原性被験菌に対する最
小発育阻止濃度の測定により立証される。 【表】 【表】 * β−ラクタム耐性株
** 培地HI寒天(デイフコ社製);菌濃度106細胞/
ml;寒天希釈法による
上記の抗菌活性は次の如くに測定したものであ
る。すなわち、化学療法学会標準法(Japan
Society of Chemotherapy:The revised
method of determination of MIC value
Chemotherapy22,1126−1128,1974)にもとづ
く寒天培地希釈法で実施した。 抗生物質はM/50PBS PH7.3で希釈し、2倍
の希釈列と調製し、この溶液1mlと寒天培地
(Heart Infusion Agar Difco社製)9mlを9cm
径のシヤーレ内で混和し平板とした。 接種菌はStock cultureより一白金耳をトリプ
トソイブイヨン培地(栄研化学社製)に接種し、
37℃で18時間静置培養を行なつて得られた菌液を
生理食塩水で約106細胞1mlに希釈し、ミクロプ
ランターを用いて平板に接種した。平板は37℃で
18時間培養を行ない、完全に菌の生育を阻止した
抗生物質の最低濃度をもつてMICとした。 以上のように抗生物質OA−6129は、広範な抗
菌スペクトルを有する有用な抗生物質であるが、
脂溶性有機溶媒に対する溶解性が低いため、さら
に有用な誘導体を合成するための中間体としては
利用しにくいものであつた。本発明で提供される
抗生物質OA−6129A,B1及びB2のエステルのイ
ソプロピリデン誘導体は、3−位の炭素原子に結
合しているパンテテイニル基の水酸基が保護され
たことにより脂溶性有機溶媒への溶解性が高めら
れているため、さらに有用誘導体への反応中間体
として有用である。 次に実施例により本発明をさらに説明する。な
お、以下の実施例において用いる抗菌活性物質の
定性及び定量分析は下記の方法で行なつた。 (1) ビオアツセイ法 一夜、ニユートリエント・アガー上で培養した
コマモナス・テリゲナ(Comamonas terrigena)
B−996の菌体を、ニユートリエント・ブロス中
に懸濁させ、その菌体に由来する610nm吸光度
が、0.04を示す種母液をつくる。極東粉末ブイヨ
ン(極東製薬工業(株)製)0.8%及びバクト・アガ
ー(デイフコ社製)1%よりなるとけた寒天培地
に種母液1%を接種し、これを7mlずつ9cm径の
ペトリ皿に分注し同化させて、コマモナス検定板
とする。 (2) ビオオートグラフイー 上記ビオアツセイ法において、9cm径ペトリ皿
を用いる代りにタテ32cm×ヨコ24cmの皿を用い、
被験菌を接種した寒天培地100mlを分注し固化さ
せて大型検定板をつくる。 被検液の展開後のペーパークロマト紙を上記
で作つた大型検定板の寒天表面に張り、15分後取
り除き、大型検定板を35℃、20時間培養し、阻止
帯の位置よりペーパークロマトグラムのRf値を
算出し(定性)、且つ阻止帯の大きさから半定量
することができる。薄層クロマト板を用いる場合
は、薄紙を介して、成分面がふれるように寒天表
面に張り、15分後取り除き、上記と同様操作によ
り定性及び半定量分析を行なう。 実施例 1 抗生物質OA−6129A,B1及びB2の発酵法によ
る製造 (A) 500ml容エルレンマイヤーフラスコに100mlの
下記組成の種母培地(S−1)を入れ、常法に
より、120℃で15分間殺菌した。一方、ストレ
プトミセス・エスピーOA−6129
(Streptomyces sp.OA−6129)菌株の胞子を
充分着生させ、この一白金耳を上記種母培地に
接種し、28℃で48時間ロータリーシエーカー
(200rpm、振幅7cm)で振とう培養した。この
種母培養液200mlを、下記組成の種母培地(SE
−4)15を入れた30容ジヤー・フアーメン
ターに接種し、28℃、400rpmで撹拌及び7.5
/min通気の条件下に90時間通気撹拌培養を
行つた。消泡剤としてシリコンKM−75〔信越
化学(株)製〕を0.07%使用した。 (B) 上記(A)で得られた24時間培養後の種母培養液
2を下記組成の生産培地(GM−1)100
を入れた200容醗酵タンクに接種し、28℃
200rpmで撹拌及び50/min通気の条件下に
90時間通気撹拌培養を行つた。消泡剤としてシ
リコンKM−75〔前出〕を0.07%使用した。 経時的に培養液をサンプリングし、遠心分離し
た上澄液についての抗菌力の測定を行つた。 各時間における測定結果は、下表に示す通りで
あつた。 培養時間(時間) 抗菌力価(μg/ml) 48 2.6 72 11.5 90 24.0 種母培地(S−1)の組成: ミート 1.5%(W/V) 酵母エキストラクト 0.5 〃 ポテトスターチ 2.0 〃 CaCO3 0.2 〃 PH(殺菌前) 7.0 〃 種母培地(SE−4)の組成: 牛肉エキストラクト 0.3%(W/V) トリプトン 0.5 〃 グルコース 0.1 〃 溶性でんぷん 2.4 〃 酵母エキストラクト 0.5 〃 CaCO3 0.4 〃 ミート 0.5 〃 PH(殺菌前) 7.5 生産培地(GM−1)の組成: グリセリン 8.0%(W/V) 魚 粉 1.0 〃 ミート 3.0 〃 CaCO3 0.3 〃 K2HPO4 0.2 〃 MgSO4 0.2 〃 NaOHでPHを7.2に調整 別にPH5.5の0.01Mリン酸緩衝液中に溶解し、
且つオートクレーブで1Kg/cm2G、5分間殺菌
したビタミンB12を0.0005%(W/V)添加。 (C) 上記(B)で得られた90時間培養後の醗酵液100
に5%(W/V)量のトプコパーライトNo.34
〔東興パーライト(株)製〕を添加し、バスケツト
型遠心分離機で菌体を分離し、90の培養液
を得た。 これをダイヤイオンHP−20〔三菱化成(株)製〕
充填カラム(10×100cm)に吸着させ、蒸留水
5で洗浄後、30%(V/V)アセトン水で溶
出した。 1区分を1とし、その溶出液を分画した。
バイオアツセイ活性画分8から画分15まで合計
8の溶出液を集め、これをダイヤイオン
PA306S〔三菱化成(株)製〕充填カラム(8×60
cm)に吸着させ、蒸留水1で洗浄後、3.0%
食塩水で溶出した。500mlずつ溶出液を分画し、
バイオアツセイ活性画分7から画分16までの合
計5の溶出液を集めた。この溶出液には、抗
生物質OA−6129A,B1及びB2が含まれてい
た。該溶出液6.0に300gの食塩を加え、ダイ
ヤイオンHP−20充填カラム(6×150cm)に
吸着させ、蒸留水500mlで洗浄後、濃度が0%
から40%まで直線的に増加するアセトン水合計
4.0で溶出した。 1区分を17mlとして、その溶出液を分画し
た。バイオアツセイ活性画分20から画分130ま
での約1.8の溶出液には主に抗生物質OA−
6129B1,B2と、若干の抗生物質OA−6129Aが
含まれた。バイオアツセイ活性画分131から画
分170までの約700mlの溶出液には抗生物質OA
−6129Aが含まれた。 上記の2区分をそれぞれ凍結乾燥し、茶褐色の
粉末を得た。 〔抗生物質OA−6129Aの精製〕 抗生物質OA−6129Aを主に含む溶出液を凍結
乾燥することによつて得られた茶褐色粉末を少量
の蒸留水に溶解し、バイオゲルP−2(バイオラ
ツド社製)充填カラム(8×100cm)に導き、蒸
留水で展開し、バイオアツセイにより活性画分
1.0を集めた。この活性画分を予め、0.01Mリ
ン酸緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE−セフア
デツクスA−25(フアルマシア社製)充填カラム
(4×40cm)に吸着させ、上記緩衝液200mlで洗浄
後、濃度が0%から4%まで直線的に増加する食
塩水(合計3.0)で溶出を行つた。溶出液を15
mlずつ分画し、バイオアツセイを行い、画分51か
ら画分70まで、合計300mlの活性画分を得た。 この画分を凍結乾燥し、黄褐色の粉末を得た。 この粉末を少量の蒸留水に溶解し、5gの食塩
を加え、ダイヤイオンHP−20AG〔三菱化成(株)
製〕充填カラム(2×50cm)に吸着させ、5%食
塩水50mlで洗浄後、蒸留水100mlで洗浄した。濃
度が0%から30%まで直線的に増加するアセトン
水(合計1.0)で溶出し、1画分を10mlとし、
その溶出液を分画した。バイオアツセイにより、
活性画分35から画分45までの合計110mlを集め、
これを凍結乾燥すると黄褐色の粉末52mgが得られ
た。 抗生物質OA−6129Aの粗粉末52mgを、少量の
蒸留水に溶解し、セフアデツクスG−10(フアル
マシア社製)充填カラム(2×80cm)に導き、蒸
留水で展開し、バイオアツセイにより活性画分30
mlを集めた。この活性画分を予め、0.01Mリン酸
緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE−セフアデツ
クスA−25(フアルマシア社製)充填カラム(2
×30cm)に吸着させ、上記緩衝液50mlで洗浄後、
濃度が0%から5%まで直線的に増加する食塩水
(合計800ml)で溶出を行い、溶出液を5mlずつ分
画した。バイオアツセイにより、活性画分36から
画分40までの合計25mlを集めた。 この画分に4gの食塩を加え、ダイヤイオン
HP−20AG〔三菱化成(株)製〕充填カラム(2×40
cm)に吸着させ、蒸留水50mlで洗浄後、濃度0%
から30%まで直線的に増加するアセトン水(合計
800ml)で溶出し、1画分を5mlとし、その溶出
液を分画した。 バイオアツセイにより活性画分105から画分117
の合計65mlを集めた。 これを凍結乾燥することにより淡黄色粉末21mg
を得た。 得られた凍結乾燥標品は次の特性を有した。 (1) 形 状:淡黄色粉末 (2) 比旋光度:〔α〕24 D:11.6゜(c=1.0,0.01Mリ
ン酸緩衝液、PH8.4) 但し、紫外部吸収においてλmax300nmのε
を5600とした時の値である。 (3) 分子式 理論分子式 C20H30N3O7SNa(M.W.=479) (4) 紫外部吸収スペクトラム λ0.01Mリン酸緩衝液nm(ε)(PH8.4) max:300
(5600) (5) 赤外部吸収スペクトラム(KBr)の主要ピ
ーク νKBr naxcm-1: 1760(β−ラクタム) 1660(アミド) 1600(カルボキシレート) (6) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒:D2O)(内
部基準:DSS) δ(ppm) 0.89(3H,s,【式】) 0.92(3H,s,【式】) 1.00(3H,t,J=7.5Hz,CH2−CH3 ) 1.60〜2.00(2H,m,CH2 −CH3) 2.48(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−CH2 −
CO) 2.80〜3.65(11H,m,C−4H2,C−6H,S
−CH2 −CH2 −N,N−CH2 −CH2−CO,
C−CH2 −OH) 3.95(2H,m,C−5H,【式】) (7) ペーパークロマトグラフイー 東洋紙 No.50 展開溶媒 アセトニトリル:水(8:2) 検出方法Comamonas terrigena B996による
バイオオートグラフイー Rf値 0.53 (8) 呈色反応 ニンヒドリンに対する反応:陰性 エールリツヒ試薬に対する反応:陽性 (9) 元素分析、融点 吸湿性のため測定不能 〔抗生物質OA−6129B1及びB2精製〕 抗生物質OA−6129B1及びB2を主に含む溶出液
を、凍結乾燥することによつて得られた茶褐色の
粉末を、少量の蒸留水に溶解し、バイオゲルP−
2(バイオラツド社製)充填カラム(8×100cm)
に導き、蒸留水で展開し、バイオアツセイにより
活性画分1.0を集めた。この活性画分を予め、
0.01Mリン酸緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE
−セフアデツクスA−25(フアルマシア社製)充
填カラム(4×40cm)に吸着させ、上記緩衝液
200mlで洗浄後、濃度が0%から4%まで直線的
に増加する食塩水(合計3.0)で溶出を行つた。
溶出液を15mlずつ分画し、バイオアツセイを行
い、画分51から画分70まで、合計300mlの活性画
分を得た。 この画分を凍結乾燥し、黄褐色の粉末を得た。 この粉末を少量の蒸留水に溶解し、5gの食塩
を加え、ダイヤイオンHP−20AG〔三菱化成(株)
製〕充填カラム(2×50cm)に吸着させ、5%食
塩水50mlで洗浄後、蒸留水100mlで洗浄した。濃
度が0%から30%まで直線的に増加するアセトン
水(合計1.0)で溶出し、1画分を10mlとし、
その溶出液を分画した。バイオアツセイにより活
性画分15から画分24までの合計100mlと、活性画
分26から画分35までの合計100mlの2区分を得た。
前者活性区分には抗生物質OA−6129B1が後者活
性区分には抗生物質OA−6129B2が含まれでた。
両区分をそれぞれ凍結乾燥することによりOA−
6129B1の黄褐色粉末が840mg、抗生物質OA−
6129B2の黄褐色粉末が470mg得られた。 〔抗生物質OA−6129B1の精製〕 抗生物質OA−6129B1の粗粉末840mgを、少量
の蒸留水に溶解し、セフアデツクスG−10(フア
ルマシア社製)充填カラム(2×80cm)に導き、
蒸留水で展開し、バイオアツセイにより活性画分
35mlを集めた。この活性画分を予め、0.01Mリン
酸緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE−セフアデ
ツクスA−25((フアルマシア社製)充填カラム
(2×30cm)に吸着させ、上記緩衝液50mlで洗浄
後、濃度が0%から5%まで直線的に増加する食
塩水(合計800ml)で溶出を行い、溶出液を5ml
ずつ分画した。300nmに紫外部極大吸収を有する
画分39から画分43までの合計25mlを集めた。 この画分に4gの食塩を加え、ダイヤイオン
HP−20AG〔三菱化成(株)製〕充填カラム(2×40
cm)に吸着させ、蒸留水にて展開を行い、溶出液
を5mlずつ分画した。 上記と同様に300nmの紫外部極大吸収を調べる
ことにより画分51から画分70の合計100を集めた。
これを凍結乾燥することにより、淡黄色粉末21mg
を得た。 この淡黄色粉末21mgを少量の蒸留水に溶解し、
活性炭素〔和光純薬工業(株)製〕充填カラム(1.5
×7cm)に吸着させ、蒸留水20mlで洗浄後、濃度
が0%から50%まで直線的に増加するイソプロピ
ルアルコール水(合計200ml)で溶出を行い、溶
出液を2mlずつ分画した。 300nmに紫外部極大吸収を有する画分18から画
分32までの合計30mlを集め、これを凍結乾燥する
と、淡黄色粉末8mgが得られた。 得られた凍結乾燥標品は次の特性を示した。 (1) 形 状:淡黄色粉末 (2) 比旋光度:〔α〕24 D:24.2゜(c=0.5,H2O中) (3) 分子式 C20H30N3O8SNa(M.W.=495) (4) 紫外部吸収スペクトル λH2O nax nm(ε)=300(6400) (5) 赤外部吸収スペクトル νKBr naxcm-1: 1750(β−ラクタム) 1650(アミド) 1590(カルボキシレート) (6) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒:D2O、内部
基準DSS) δ:0.86(3H,s,【式】) 0.89(3H,s,【式】) 1.33(3H,d,J=6.0Hz,
【式】) 2.47(2H,t,J=6.5Hz,NH−CH2−C
H2−CO) 2.75〜3.70(11H,m,C−4H2,C−6H,
S−CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −
CH2−CO,【式】) 3.93(1H,s,【式】) 3.95〜4.40(2H,m,C−5H,
【式】) (7) ペーパークロマトグラフイー 東洋紙 No.50 展開溶媒アセトニトリル:0.1Mトリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン/塩酸
緩衝液(PH7.5)/0.1Mエチレンジ
アミン(PH7.5)=120:30:1 検出方法Comamonas terigena B996によるバ
イオオートグラフイー Rf値 0.17 (8) 高圧紙電気泳動 PH8.6のベロナール緩衝液、東洋紙、No.51を
用い1500V、30分泳動した。 Rm値0.67(Rm値はPS−5ナトリウム塩の移
動度を1.0としたものである) (9) 高速液体クロマトグラフイー 充てん剤;マイクロボンダパツクC18 カラム;7.8mm(内径)×30cm (日本ウオーターズリミテツド) 移動相;3%アセトニトリルを含む0.01モルリ
ン酸二アンモニウム緩衝液(PH7.5) 流 量;1.5ml/min 検出方法;紫外部301nm 上記の条件下で保持時間13.9分である。 〔抗生物質OA−6129B2の精製〕 抗生物質OA−6129B2の粗粉末470mgを少量の
蒸留水に溶解し、セフアデツクスG−10(フアル
マシア社製)充填カラム(2×80cm)に導き、蒸
留水で展開し、バイオアツセイにより活性画分30
mlを集めた。この活性画分を予め、0.01Mリン酸
緩衝液(PH8.4)で平衡化したQAE−セフアデツ
クスA−25(フアルマシア社製)充填カラム(2
×30cm)に吸着させ、上記緩衝液50mlで洗浄後、
濃度が0%から5%まで直線的に増加する食塩水
(合計800ml)で溶出を行い、溶出液を5mlずつ分
画した。300nmに紫外部極大吸収を有する画分35
から画分41までの合計35mlを集めた。 この画分に4gの食塩を加え、ダイヤイオン
HP−20AG〔三菱化成(株)製〕充填カラム(2×40
cm)に吸着させ、蒸留水50mlで洗浄後、濃度が0
%から20%まで直線的に増加するアセトン水(合
計800ml)で溶出し、1画分を5mlとし、その溶
出液を分画した。 上記と同様、300nmの紫外部極大吸収を調べる
ことにより画分112から画分125の合計70mlを集め
た。 これを凍結乾燥することにより、淡黄色粉末23
mgを得た。 得られた凍結乾燥標品は次の特性を示した。 (1) 形 状:淡黄色粉末 (2) 比旋光度:〔α〕24 D:14.7゜(c=1.0,0.01Mリ
ン酸緩衝液、PH8.4) (3) 分子式 C20H30N3O8SNa(M.W.=495) (4) 紫外部吸収スペクトラム λ0.01Mリン酸緩衝液(PH8.4) maxnm(ε)=300
(5400) (5) 赤外部吸収スペクトラム(KBr)の主要ピ
ーク νKBr naxcm-1: 1760(β−ラクタム) 1660(アミド) 1600(カルボキシレート) (6) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒:D2O、内部
基準DSS) δ:0.87(3H,s,【式】) 0.92(3H,s,【式】) 1.28(3H,d,J=7.0Hz,
【式】) 2.45(2H,t,J=6.5Hz,NH−CH2−C
H2−CO) 2.75〜3.60(11H,m,C−4H2,C−6H,
S−CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −
CH2−CO,【式】) 3.94(1H,s,【式】) 3.95〜4.35(2H,m,C−5H,
【式】) (7) ペーパークロマトグラフイー 東洋紙 No.50 展開溶媒アセトニトリル/0.1Mトリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン−塩酸
緩衝液(PH7.5)/0.1Mエチレンジ
アミン水溶液(PH7.5)=120/30/
1 検出方法Comamonas terigena B996によるバ
イオオートグラフイー Rf値 0.17 (8) 高圧紙電気泳動 PH8.6のベロナール緩衝液、東洋紙No.51を用
い1500V、30分泳動した。 Rm値0.67(Rm値はPS−5ナトリウム塩の移
動度を1.0としたものである) (9) 高速液体クロマトグラフイー 充てん剤;マイクロボンダパツクC18 カラム;7.8mm(内径)×30cm(日本ウオーター
ズリミテツド) 移動相;3%アセトニトリルを含む0.01モルリ
ン酸二アンモニウム緩衝液(PH7.5) 流 量;1.5ml/min 検出方法;紫外部301nm 上記の条件下で、保持時間22.5分である。 実施例 2 抗生物質OA−6129Aのベンジルエステルの製
法 抗生物質OA−6129Aナトリウム塩44.6mgをジ
メチルホルムアミド8.0mlに溶解し、氷冷下、ト
リエチルアミン0.25mlを加え、撹拌しながらベン
ジルブロマイド0.18mlを加えた。同温度で30分反
応させた後、室温で3時間反応させた。 反応液を100mlの酢酸エチルに注ぎ、食塩飽和
の0.01Mリン酸緩衝液(PH8.4)20mlで洗浄後、
水層を更にメチレンクロライド100mlで再抽出し
た。抽出液を合わせ、硫酸ナトリウム(無水)で
脱水後、減圧留去した。残渣を少量のベンゼンに
溶解し、バイオビーズSX−3カラムに吸着させ、
ベンゼンで溶出し、ベンゼン/アセトン(1/
1)の混合溶媒展開のシリカゲルTLCにて、Rf
値0.39にUV吸収を示す区分を集め、減圧乾固し
た。 この残渣を少量のメチレンクロライドに溶解
し、ベンゼン/アセトン(2/1)にて充填した
シリカゲル12gのカラムに吸着させ、ベンゼン/
アセトン(2/1),(1/1)及び((1/3)
混合溶媒並びにアセトンで順次展開し、アセトン
で溶出する区分を集めて、減圧乾固すると、標題
化合物が21.4mg得られた。 この抗生物質OA−6129Aのベンジルエステル
は次の物理化学特性を示した。 (1) 比旋光度:〔α〕24 D:31.5゜(c=1.0,CH2Cl2
) (2) 紫外部吸収スペクトラム λCH2Cl2 naxnm(ε):318(7400) (3) 赤外部吸収スペクトラムの主要ピーク νCH2Cl2 naxcm-1: 1772(β−ラクタム) 1700(エステル) 1665(アミド) (4) 核磁気共鳴スペクトラム(内部基準:TMS) (イ) CD2Cl2を溶媒したとき δ(ppm): 0.88(3H,s,【式】),0.97(3H,s, 【式】),1.03(3H,t,J=7.5Hz, CH2−CH3 ),1.60〜2.10(3H,m,CH2 −CH3,
OH),2.39(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−C
H2−CO),2.85〜3.67(12H,m,C−4H2,C−
6H,S−CH2 −CH2 −N,N−CH2 −CH2−
CO,C−CH2 −OH,OH又はNH),3.93(2H,
m,C−5H,【式】),4.17(1H, br,NH又はOH),5.17(1H,d,J=13.0Hz,
CHH−Ar),5.32(1H,d,J=130Hz,CHH
−Ar),6.73(1H,br,NH),7.35(5H,s,Ar
H) (ロ) CD2Cl2+D2Oを溶媒としたとき δ:(ppm): 0.88(3H,s,【式】) 0.95(3H,s,【式】) 1.02(3H,t,J=7.5Hz,CH2−CH3 ) 1.55〜2.00(2H,m,CH2 −CH3) 2.39(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−CH2 −
CO) 2.80〜3.67(11H,m,C−4H2,C−6H,S−
CH2 −CH2 −N,N−CH2 −CH2−
CO,C−CH2 −OH) 3.93(1H,dt,J=3.0Hz,J=90Hz,C−5H) 3.93(1H,s,【式】) 5.13(1H,d,J=13.0Hz,CHH−Ar) 5.28(1H,d,J=13.0Hz,CHH−Ar) 7.35(5H,s,ArH) MS(m/z): 418, 329, 本エステルの加水分解(6N塩酸、115℃、16時
間)生成物中には、システアミン、β−アラニン
が確認された。 以上の理化学的性質から抗生物質OA−6129A
の構造は であり、5,6−トランス立体配置を有すると考
えられる。 実施例 3 抗生物質OA−6129Aのp−ニトロベンジルエ
ステルの製法 抗生物質OA−6129A63.5mgをジメチルホルム
アミド9.0mlに溶解し、氷冷下トリエチルアミン
0.2mlを加え撹拌しながら、p−ニトロベンジル
ブロマイド285mgを含むジメチルホルムアミド溶
液1.5mlを加え、同温度で30分反応させた後、室
温で3時間反応させた。 反応液を100mlの酢酸エチルに注ぎ食塩飽和の
0.01Mリン酸緩衝液(PH8.4)20mlで洗浄後、水
層を更にメチレンクロライド100mlで再抽出した。
抽出液を合わせ、硫酸ナトリウム(無水)で脱水
後減圧留去した。 この残渣を少量のメチレンクロライドに溶解
し、ベンゼン/アセトン(1/1)にて充填した
シリカゲル12gのカラムに吸着させベンゼン/ア
セトン(1/1),(1/3)の混合溶媒並びにア
セトンで順次展開した。アセトン溶出区分でベン
セン/アセトン(1/1)の混合溶媒展開のシリ
カゲルTLCにて、Rf値0.33にUV吸収を示す区分
を集め減圧乾固すると標題化合物36.3mgが得られ
た。 この抗生物質OA−6129Aのp−ニトロベンジ
ルエステルは次のような諸物理化学特性を示した (1) 比旋光度 〔α〕24 D:37.5゜(c=1.0,CH2Cl2) (2) 紫外部吸収スペクトラム λCH2Cl2 naxnm(ε):319(8400),270(10500) (3) 赤外部吸収スペクトラム νCH2Cl2 naxcm-1: 1770(β−ラクタム) 1700(エステル) 1665(アミド) (4) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒:CD2Cl2;
内部基準:TMS) δ(ppm): 0.87(3H,s,【式】) 0.95(3H,s,【式】) 1.04(3H,t,J=7.5Hz,CH2−CH3 ) 1.5〜2.2(3H,m,CH2 −CH3,OH) 2.40(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−CH2 −
CO) 2.8〜3.7(12H,m,C−4H2,C−6H,S−C
H2−CH2 −N,N−CH2 −CH2−CO,C−C
H2−OH,OH又はNH) 3.94(2H,m,C−5H,【式】) 4.17(1H,br,NH又はOH) 5.19(1H,d,J=14Hz,CH・H−Ar) 5.45(1H,d,J=14Hz,CH・H−Ar) 6.74(1H,br,NH) 7.63(2H,d,J=9Hz,ArH) 8.18(2H,d,J=9Hz,ArH) 実施例4 抗生物質OA−6129A・p−ニトロベンジルエ
ステルのイソプロピリデン化法 抗生物質OA−6129A・p−ニトロベンジルエ
ステル110mgをアセトン10mlに溶解し、2,2−
ジメトキシプロパン0.5ml及び無水硫酸ナトリウ
ム20mgを加え、室温下撹拌しながら無水p−トル
エンスルホン酸40mgを加え、同温度で3時間反応
させた。 反応液に、トリエチルアミン0.1mlを滴下し、
5分間撹拌後、酢酸エチル50ml中に注ぎ、0.1M
リン酸緩衝液(PH=8.4)20mlで洗浄後、さらに、
同緩衝液(PH=6.8)20mlで洗浄した。 抽出液を無水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧留
去した。残渣を少量の塩化メチレンに溶解し、ベ
ンゼン/アセトン(5/1)にて充填したシリカ
ゲル5gのカラムに吸着させ、ベンゼン/アセト
ン(5/1),(3/1),(1/1),(2/1),
(1/5)の混合溶媒で順次展開した。 ベンゼン/アセトン(1/1)で溶出する区分
を集めて濃縮すると、ベンゼン/アセトン(1/
1)の混合溶媒展開のシリカゲルTLCにてRf値
0.56に、UV吸収を示す標題化合物が72.0mg得ら
れた。 この化合物の物理化学的性状を以下に示す。 (1) 比旋光度 〔α〕24 D 34.9゜(c=1.0,CHCl3) (2) 紫外部吸収スペクトラム λCHCl3 naxnm(ε): 319(6200) 270(9800) (3) 核磁気共鳴スペクトラム(溶媒CDCl3,内部
基準TMS) δ(ppm) 0.97(3H,s,【式】) 1.03(3H,s,【式】) 1.07(3H,t,J=7.5Hz−CH2−CH3 ) 1.40(3H,s,【式】) 1.43(3H,s,【式】) 1.7〜2.0(2H,m,CH2 −CH3) 2.43(2H,t,J=6.5Hz,N−CH2−CH2 −
CO) 2.5〜3.8(11H,C4−H2 ,C6−H,−S−CH2
−CH2−N,N−CH2 −CH2 −CO,C−C
H2−O−) 3.97(1H,dt,J=3Hz,9Hz,C5−H) 4.03(1H,s,【式】) 5.20(1H,d,J=14Hz,CH・H−Ar) 5.49(1H,d,J=14Hz,CH・H−Ar) 6.52(1H,br,NH) 6.93(1H,br,NH) 7.58(2H,d,J=9Hz,ArH) 8.15(2H,d,J=9Hz,ArH) (4) 赤外線吸収スペクトラム(溶媒CHCl3) 波長(cm-1) 1770(β−ラクタム) 1660(アミド) 実施例 5 抗生物質OA−6129B2のp−ニトロベンジルエ
ステルの製造 抗生物質OA−6129B2ナトリウム塩190mgをジ
メチルホルムアミド6.0mlに溶解し、氷冷下トリ
エチルアミン0.2mlを加え、撹拌しながらp−ニ
トロベンジルブロマイド210mgを含むジメチルホ
ルムアミド溶液を加えた。同温で5分間反応させ
た後室温で3時間反応させた。反応液を100mlの
メチレンクロライドに注ぎ、食塩飽和の0.1Mリ
ン酸緩衝液(PH6.8)20mlで2回洗浄した。更に
水層はメチレンクロライド100mlで2回再抽出を
行つた。抽出液を合わせ、無水硫酸ナトリウムで
脱水後減圧留去した。 残渣を少量のメチレンクロライドに溶解し、ベ
ンゼン/アセトン(1/1)にて充填したシリカ
ゲル6gのカラムに吸着させ、ベンゼン/アセト
ン(1/1),(1/2),(1/3),(1/5)の
混合溶媒並びにアセトンで順次展開した。ベンゼ
ン/アセトン(1/5)からアセトンにて溶出
し、ベンゼン/アセトン(1/4)展開ののシリ
カゲルTLCにてRf値0.15にUV吸収を示す表題化
合物85mgが得られた。 この化合物の物理化学的性状を以下に示す。 (1) 比旋光度 〔α〕24 D 41.4゜(c=1.0,ジオキサン) (2) IRスペクトル νKBr naxcm-1: 1760(β−ラクタム) 1695(エステル) 1640(アミド) (3) UVスペクトル νCH 2 Cl 2naxnm(ε): 320(10500) 271(10500) (4) NMRスペクトル(Pyridine−d5) 但しδ1−5ppmまでを記す。 δ(ppm) 1.30(6H,s,CH3 −C−CH3 ) 1.55(3H,d,J=7.0Hz,CH3 −CH) 2.70(2H,t,J=6.5Hz,NH−CH2−CH2 −
CO) 2.90〜4.05(11H,m,C−4H2,C−6H,S
−CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −CH2−
CO,【式】) 4.10〜4.50(2H,m,C−5H,C−8H) 4.52(1H,s,【式】) (5) Massスペクトル(FD) m/z:523
【式】 実施例 6 抗生物質OA−6129B2・p−ニトロベンジルエ
ステルのイソプロピリデン化法 抗生物質OA−6129B2・p−ニトロベンジルエ
ステル20mgをアセトン5.0ml、2,2−ジメトキ
シプロパン2.0ml、硫酸ナトリウム(無水)100mg
の混合溶媒に溶解させ、室温で撹拌しながら、p
−トルエンスルホン酸0.5mgを加える。30分間反
応させた後、反応液にトリエチルアミン6μを
加え、5分間撹拌した。反応液を減圧留去し、残
渣に30mlのメチレンクロライドを加え、0.1Mリ
ン酸緩衝液(PH8.4)20mlで洗浄後、抽出層を硫
酸ナトリウム(無水)で脱水し、減圧留去した。
残渣を少量のメチレンクロライドに溶解し、ベン
ゼン/アセトン(2/1)で充填したシリカゲル
2gのカラムに吸着させた。ベンゼン/アセトン
(2/1),(1/1),(1/2)の混合溶媒で順
次展開し、ベンゼン/アセトン(1/1)から
(1/2)で溶出する区分を集めて、濃縮すると、
ベンゼン/アセトン(1/4)の混合溶媒展開の
シリカゲルTLCにて、Rf値(0.64)を示す標題
のイソプロピリデン化物6.6mg得られた。 この化合物の物理化学的性状を以下に示す。 (1) 比旋光度 〔α〕24 D 55.1゜(c=0.5,CH2Cl2) (2) IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1: 1778(β−ラクタム) 1700(エステル) 1668(アミド) (3) UVスペクトル λCH2Cl2 naxnm(ε): 319(9700) 270(11900) (4) NMRスペクトル(CDCl3) δ(ppm) 0.95(3H,s,【式】) 1.02(3H,s,【式】 1.37(3H,d,J=7.0Hz,CH3 −CH) 1.40(3H,s,【式】) 1.43(3H,s,【式】) 2.41(2H,t,J=6.5Hz,NH−CH2−CH2 −
CO) 2.75〜3.80(11H,m,C−4H2,C−6H,S
−CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −CH2−
CO,O−CH2−C) 4.02(1H,s,【式】 4.00〜4.30(2H,m,C−5H,C−8H) 5.16(1H,d,J=14.5Hz,CHH−Ar) 5.44(1H,d,J=14.5Hz,CHH−Ar) 6.56(1H,br,NH) 6.92(1H,br,NH) 7.55(2H,d,J=8.0Hz,Ar・H) 8.12(2H,d,J=8.0Hz,Ar・H) (5) Massスペクトル(FD) m/z:5.63
【式】 562【式】 〔参考例〕 トリアセチル抗生物質OA−6129B2・p−ニト
ロベンジルエステルの製造 抗生物質OA−6129B2・p−ニトロベンジルエ
ステル12mgをピリジン0.5mlに溶解し、氷冷下撹
拌しながら無水酢酸0.15mlを加えた。同温度で5
分間反応させた後室温で3時間反応させた。反応
液に氷水を加え10分間撹拌後酢酸エチル20ml中に
注ぎ、0.1Mリン酸緩衝液(PH6.8)10mlで洗浄
後、同緩衝液(PH8.4)10mlで洗浄し、更にPH6.8
同緩衝液にて洗浄した。 抽出液を無水硫酸ナトリウムで脱水後減圧留去
した。残渣を少量のメチレンクロライドに溶解
し、ベンゼン/アセトン(5/1)にて充填した
シリカゲル2gのカラムに吸着させ、ベンゼン/
アセトン(5/1),(3/1),(1/1),(2/
1),(1/5)の混合溶媒で順次展開した。ベン
ゼン/アセトン(1/1)で溶出する区分を集め
て濃縮するるとベンゼン/アセトン(1/3)の
混合溶媒展開のシリカゲルTLCにてRf値0.59に
UV吸収を示す表題化合物が7.9mg得られた。 この化合物の理化学的性状を以下に示す。 (1) 比旋光度 〔α〕24 D 23.2゜(c=0.5,CHCl3) (2) IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1: 1780(βラクタム) 1735(エステル) 1672(アミド) (3) UVスペクトル λCHCl3 naxnm(ε): 320(12000) 270(12000) (4) NMRスペクトル(CDCl3) δ(ppm) 1.05(3H,s,【式】) 1.08(3H,s,【式】) 1.43(3H,d,J=7.0Hz,CH3 −CH) 2.03(3H,s,CH3CO) 2.10(3H,s,CH3CO) 2.13(3H,s,CH3CO) 2.38(2H,t,J=6.0Hz,NH−CH2−CH2 −
CO) 2.70〜3.70(9H,m,C−4Hz,C−6H,S−
CH2 −CH2 −NH,NH−CH2 −CH2−CO) 3.82(1H,d,J=11.5Hz,CHH−OAc) 4.02(1H,d,J=11.5Hz,CHH−OAc) 3.97〜4.27(1H,m,C−5H) 4.80(1H,s,CH−OAc) 5.10〜5.45(1H,m,C−8H) 5.22(1H,d,J=14.5Hz,CHH−Ar) 5.50(1H,d,J=14.5Hz,CHH−Ar) 6.29(1H,br,NH) 6.75(1H,br,NH) 7.63(2H,d,J=9.0Hz,Ar・H) 8.21(2H,d,J=9.0Hz,Ar・H) (5) Massスペクトル(FD) m/z:735(M+1)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 式 (式中、R1は水素原子又は水酸基を表わし、
R2及びR3は併合してイソプロピリデン基(=C
(CH3)2)を表わし、R4は置換又は未置換のベン
ジル基を表わす)で示される化合物。 2 該式()のR1が水酸基を表わす化合物が
5,6−トランス又は5,6−シス立体配置を有
する特許請求の範囲第1項記載の化合物。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57011010A JPS58128385A (ja) | 1982-01-28 | 1982-01-28 | 新規抗生物質oa―6129のイソプロピリデン誘導体 |
| KR1019830000259A KR840003255A (ko) | 1982-01-28 | 1983-01-24 | 항생물질 oa-6129a,b1,b2의 유도체 및 그 제법 |
| ES519325A ES8403907A1 (es) | 1982-01-28 | 1983-01-27 | Un procedimiento para la produccion de nuevos derivados de los antibio-oa-6129, ca-6129 b1 y ca-6129b2 |
| EP83100772A EP0085407A1 (en) | 1982-01-28 | 1983-01-27 | Derivatives of antibiotics 0A-6129A, 0A-6129B1 and 0A-6129B2 and their preparation method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57011010A JPS58128385A (ja) | 1982-01-28 | 1982-01-28 | 新規抗生物質oa―6129のイソプロピリデン誘導体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58128385A JPS58128385A (ja) | 1983-07-30 |
| JPH0349909B2 true JPH0349909B2 (ja) | 1991-07-31 |
Family
ID=11766144
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57011010A Granted JPS58128385A (ja) | 1982-01-28 | 1982-01-28 | 新規抗生物質oa―6129のイソプロピリデン誘導体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58128385A (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5762280A (en) * | 1980-10-01 | 1982-04-15 | Sanraku Inc | Novel antibiotic oa-6129a and its preparation |
| JPS5770890A (en) * | 1980-10-17 | 1982-05-01 | Sanraku Inc | Novel antibiotic oa-6129b and its preparation |
-
1982
- 1982-01-28 JP JP57011010A patent/JPS58128385A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58128385A (ja) | 1983-07-30 |
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