JP3506894B2 - ガスこんろ - Google Patents

ガスこんろ

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JP3506894B2
JP3506894B2 JP00342898A JP342898A JP3506894B2 JP 3506894 B2 JP3506894 B2 JP 3506894B2 JP 00342898 A JP00342898 A JP 00342898A JP 342898 A JP342898 A JP 342898A JP 3506894 B2 JP3506894 B2 JP 3506894B2
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勝典 塚本
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内炎式バーナの中
心位置に鍋底センサを備えると共に、鍋底センサを囲繞
する遮熱部が本体に一体に形成された汁受け皿を有する
ガスこんろに関する。 【0002】 【従来の技術】従来の鍋底センサを備えたガスこんろ
しては、例えば特開昭62−102034号公報によ
り、内炎式バーナの中心位置に鍋底センサを取り付ける
と共に、バーナからの炎や熱気から鍋底センサを遮熱す
る遮熱部が一体に形成された汁受け皿を備えたものが知
られている。該公報により知られるものでは、汁受け皿
がガスこんろ本体の一部である整流板に対し着脱自在と
なっていると共に、上記遮熱部の内側に更に内側遮熱部
を一体に備えている。従って、汁受け皿を掃除などで取
り外した場合には上記内側遮熱部も外される事となる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】汁受け皿は着脱自在で
あるため、ガスこんろから取り外して清掃した後、ガス
こんろ内に装着するのを忘れた状態で調理を行うおそれ
がある。 【0004】このように、汁受け皿を装着し忘れて調理
を行った場合にはバーナの炎によって鍋底センサや支持
パイプが加熱され、鍋底センサ内のリード線が焼き切れ
るおそれが生じる。特に、支持パイプは細いため、内部
のリード線が支持パイプの内面に接触することが多く、
従ってリード線が焼き切れるおそれが高くなる。 【0005】そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、汁
受け皿を装着し忘れて調理を行っても鍋底センサ内や支
持パイプ内のリード線が焼き切れるおそれのないガスこ
んろを提供することを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、内炎式バーナの中心位置に取り付けられた
支持パイプの上端に鍋底センサを備えると共に、鍋底セ
ンサ及び支持パイプを囲繞する遮熱部が一体に形成さ
れ、かつガスこんろ本体に対して着脱自在の汁受け皿を
有するガスこんろにおいて、汁受け皿の遮熱部の内側に
位置し、鍋底センサ及び支持パイプを囲繞する遮熱筒を
ガスこんろの本体に取り付け、更に、上記汁受け皿は、
筒状の遮熱部と環状の汁受け部分を介して遮熱部の外側
に連なる外壁部とを備え、外壁部の上端から外側に延び
る外側フランジと遮熱部の上端から内側に延びる内側フ
ランジとを形成し、上記遮熱筒の上端と上記内側フラン
ジの下面との間に隙間を存した状態で、上記外側フラン
ジで汁受け皿をガスこんろ本体に載置したことを特徴と
する。 【0007】上記遮熱筒を取り付けることにより、汁受
け皿を装着し忘れた状態で調理を行っても炎や熱気によ
る熱を遮熱筒が遮熱する。尚、汁受け皿を装着しない状
態で調理を行うと、鍋底センサ内や支持パイプ内のリー
ド線は遮熱筒で保護され焼き切れるおそれはないもの
の、遮熱筒が取り付けてあっても鍋底センサに伝達され
る熱量は増加するので、鍋底センサの検出温度が高くな
り正常時より早いタイミングでガスが遮断される。その
結果、リード線の焼き切れ事故を生じさせることなく汁
受け皿が装着されていないことを知ることができる。 【0008】しかも、汁受け皿は、ガスこんろの本体に
取り付けた固定の遮熱筒の上端と内側フランジの下面と
の間に隙間を存した状態で外側フランジでガスこんろ本
体に装着されるので、外側フランジとガスこんろ本体と
の間に隙間が生じない。このため、外側フランジとガス
こんろ本体との間からにこぼれ等がガスこんろ本体内へ
浸入せず、且つガスこんろ本体側から炎の流れを乱す不
要な空気が汁受け皿の上方へ流入しない。 【0009】 【発明の実施の形態】図1及び図2を参照して、1は2
口のこんろ部2,5を備えたテーブルこんろである。天
板11上には五徳10が載置されている。また、両こん
ろ部2,5の開口には天板リング12が配設されてい
る。該天板11の下方にはバーナカバー18により覆わ
れた内炎式のバーナ20,50が両こんろ部2,5に各
々配置されている。両こんろ部2,5のうち、左側のこ
んろ部2のみに鍋底センサ3を配設した。該鍋底センサ
3はバーナ20の中心に位置しており、汁受け皿4の遮
熱部4bにより側方を囲繞されている。該汁受け皿4
は、外壁部4cの上端から外方に張り出す外側フランジ
4dが、テーブルこんろ1の本体に取り付けられた下部
整流板41に載置して保持されている。また、鍋底セン
サ3は該鍋底センサ3の支持パイプ34が該本体に取り
付けられたステイ13から切り起こされた支持壁14
に、留め金15により押さえられて固定されている。ま
た、該ステイ13には支持壁14を囲んで金属製(例え
ばステンレス製)の遮熱筒42が、汁受け皿4の内側に
隠れるように取り付けられている。これを更に詳しく説
明すると、上記支持壁14の両側に遮熱筒42の板厚分
より僅かに広めの隙間を存してねじ留め部16が切り起
こされており、遮熱筒42の下端外周から1対の翼部4
2bが形成されている。そして、遮熱筒42の下端を上
記隙間に入れると共に、ねじ留め部16と翼部42bと
をねじにより相互に螺着することにより遮熱筒42を固
定する。該遮熱筒42の上端部42aは汁受け皿4の内
側フランジ4aに対して下方から少許の隙間を存して対
峙しており、内側フランジ4aに対して接触していな
い。この様に隙間を設けることにより、下部整流板41
や汁受け皿4等に寸法誤差があっても、汁受け皿4の遮
熱部4b上端から内方に突出する内側フランジ4aが遮
熱筒42の上端部42aに接触することなく、汁受け皿
4は外周に設けた外側フランジ4dで必ず下部整流板4
1に載置されることになり、そのため下部整流板41と
外側フランジ4dとの間に隙間が生じない。従って、空
気取り入れのため設計された例えばバーナ20と下部整
流板41の外周との間以外の箇所から空気が入り込まず
燃焼状態が安定する。上記のように汁受け皿4の遮熱部
4bに内側フランジ4aを形成することにより、遮熱部
4bと遮熱筒42との間に広い断熱空間を確保し、且つ
該断熱空間の上部を狭くすることにより、煮汁が断熱空
間内に浸入しにくくなると共に、外部から断熱空間内や
遮熱筒42を隠すことができる。汁受け皿4は上述のよ
うに下部整流板41に載置することによりテーブルこん
ろ1に対して取り付けており、テーブルこんろ1から簡
単に取り外して掃除できるようにしている。但し、遮熱
筒42がなければ、取り外した汁受け皿4をテーブルこ
んろ1に設置しない状態でバーナ20に点火すると、支
持パイプ34内を通して配線しているリード線が焼き切
れるおそれが生じる。ところが、本発明では固定の遮熱
筒42を配設しているので、万一汁受け皿42を付け忘
れた状態でバーナ20に点火しても遮熱筒42により支
持パイプ34は炎や熱気から遮熱され、リード線の焼き
切れを防止できる。 【0010】バーナ20の上方には隙間を存してバーナ
20を覆うバーナカバー18が取り付けられている。該
バーナカバー18の内径はバーナ20の内径より若干小
さくなるように形成されている。そして、最も狭い部分
18aより上方には真っ直ぐ上方に延びるのではなく所
定の角度で外方に拡がる傾斜部18bが形成されてい
る。上記天板リング12の内周部分には内側に向かって
下り傾斜する傾斜部12aが形成されており、該傾斜部
12aが上記傾斜部18bで受けられることにより、天
板リング12は天板11と接することなくこんろ本体に
支持される。これら天板リング12とバーナカバー18
は熱に強い琺瑯のような表面処理が施されている。天板
11には煮汁などの汚れが取れやすいようにフッ素樹脂
のような材料で撥水性表面処理が施されている。天板リ
ング12やバーナカバー18が加熱され高温になって
も、天板リング12は天板11に接触していないのでフ
ッ素樹脂が熱により劣化することがない。仮に天板リン
グ12を天板11に支持させると、五徳10に載置され
た調理容器の重さにより天板11の位置が下がることを
考慮して、天板リング12とバーナカバー18との間に
隙間を形成する必要があるが、そのように隙間を形成す
ると該隙間内に炎や熱気が入り込み望ましくない。とこ
ろで、天板リング12の内周部分に傾斜部12aを形成
したので、炎が一旦中央に集まり、その後放射状に拡が
る際に、炎や熱気が天板リング12を焼かないようにす
ることができる。また、バーナ中心部から放射方向への
排気の流れがスムーズになり、一酸化炭素の発生量を減
少させることができる。特に、フラット化のために五徳
を低くする場合、五徳に載置される調理容器の底が天板
11に近接するが、上記のようにバーナカバー18に傾
斜部18bを形成しているので、天板リング12が焼か
れず、且つを排気の流れがスムーズになる。 【0011】センサ3は、図3に示すように、内部にサ
ーミスタ31を備えている。該サーミスタ31は内筒3
3の集熱部として、内筒主体33aの上部に嵌着する集
熱キャップ32の裏面に密着するように取り付けられて
いる。また、集熱部である集熱キャップ32と上述の支
持パイプ34との間にはコイルばね35が縮設されてお
り、図外の鍋が五徳10に載置されると、鍋底に集熱キ
ャップ32が当接し、更にコイルばね35の付勢力に抗
して内筒33は鍋底によって押し下げられる。ところ
で、内筒33には外筒36が嵌着されている。該外筒3
6は内筒33の外周側壁との間に空間を形成し得る大き
さに形成されており、外筒36は、外筒主体36aの上
端に環状のリングキャップ37を嵌着し、内筒33の外
周側に外筒36との間に形成された空間が閉鎖されると
共に、リングキャップ37の上面から集熱キャップ32
が数mm(3mm以下)突出するようにした。従って、
集熱キャップ32がコイルばね35の付勢力によって鍋
底に押接されると、鍋底とリングキャップとの間には数
mm程度の狭い隙間しか形成されず、バーナ20からの
炎や熱気が集熱キャップ32に到達することを防止す
る。尚、集熱部である集熱キャップ32を外筒36の上
蓋であるリングキャップ37より数mm(3mm以下)
突出させたのは鍋底にリングキャップ37ではなく集熱
キャップ32を確実に当接させるためである。即ち、上
記の如く、バーナ20からの炎や熱気が集熱キャップ3
2に到達しないようにするためには、集熱キャップ32
がリングキャップ37より突出しないほうが良いが、も
し集熱キャップ32とリングキャップ37とが同じ面と
なると、鍋底の形状(例えばホーロー鍋などの様に上向
きに凹んだ鍋底)によっては集熱キャップ32が鍋底に
確実に当接しないおそれが生じる。また、前述のよう
僅かな隙間をあけても炎や熱気は集熱キャップには到達
しない。ところで、図3に示したものでは、集熱リング
32とリングキャップ37との間にきわめて狭い隙間3
8を形成した。バーナ20からの炎による熱気が内筒3
3と外筒36との間の空間に入り込まないようにするた
めには該隙間38を形成しない方が望ましい。ところが
集熱キャップ32にリングキャップ37を接触させる
と、炎や熱気にさらされる外筒36やリングキャップ3
7の熱が集熱キャップ32に伝導されて好ましくない。
そこで、内筒33と外筒36との間の空間に熱気が入り
込まず、かつ、リングキャップ37から集熱キャップ3
2に対して熱が伝導しない距離の隙間38を形成するこ
ととした。尚、リングキャップ37の中央に形成する穴
の周縁に等ピッチで微小な突起を設け、該突起を集熱キ
ャップ32に接触させて集熱キャップ32をリングキャ
ップ37に対して位置決めするようにしても良い。その
場合には集熱キャップ32とリングキャップ37とは突
起の先端を介して点接触するのみであるから、伝導する
熱量は問題となるほど多くならない。また、内筒33と
外筒36とは下端部分でカシメにより相互に接触してい
るが、サーミスタ31の取付位置から離れているので、
外筒37から内筒33に熱が伝導されても問題はない。
尚、内筒33の外周側壁と外筒36との空間を下方で閉
鎖するに際し、外筒の下部を内筒の下部に対してカシメ
たが、両者の間に若干の隙間が生じても該隙間から熱気
が入り込まない程度であれば略閉鎖されているものとす
る。 【0012】バーナ20は、図4に示すように、下板2
1と上板23とを、環状の仕切板22を挟んで一体にス
ポット溶接することにより構成されている。下板21に
は等ピッチで複数の深くて幅の狭い溝21aが形成され
ている。該溝21aは仕切板22によって上側が塞がれ
主炎孔となる。一方、上板23には上記溝21aより浅
く幅の広い溝23aが形成されており、同じく仕切板2
2により下側が塞がれて火移り炎孔を形成する。主炎孔
となる溝21aと火移り炎孔となる溝23aとは共に同
じ個数であり、交互に位置するように位相をずらして形
成されている。また、溝23aにより形成される火移り
炎孔は主炎孔相互間の火移りを補助するためのものであ
り、そのため火移り炎孔に形成される炎は短く火力が小
さい。従って、火移り炎孔の向きが鍋底センサ3に向か
っていても火移り炎孔からの炎が鍋底センサ3に与える
影響はほとんどない。これに対して、主炎孔からの炎は
大きく長いため、主炎孔が鍋底センサ3に向かっている
と主炎孔からの炎が鍋底センサ3を加熱して望ましくな
い。そこで、各溝21aを、直径線に対して全て同じ方
向に25°傾けて形成した。このように溝21aを傾け
て形成すると、主炎孔からの炎が鍋底センサ3に向かう
ことがない。また、各主炎孔からの炎が中心部分で相互
にぶつかることがないため、排気がスムーズに行われ
る。但し、溝21aの傾斜角度を大きくすると主炎孔か
らの炎が鍋底センサ3から更に遠ざかるものの、炎が鍋
底に接する面積が減少し、こんろとしての熱効率が低下
して好ましくない。そこで、本実施の形態では溝21a
を25°傾けることとした。 【0013】ところで、他方のこんろ部5に取り付ける
バーナ50の主炎孔は、バーナ50の中心に鍋底センサ
が配設されていないので、鍋底センサを避けるために傾
斜させる必要はない。但し、上述のように、主炎孔が傾
いているとバーナ50の中心部分で各主炎孔からの炎が
ぶつからず、排気がスムーズに行われるため、多少傾斜
させる方が好ましい。そこで、図5に示すように、バー
ナ50の下板51に形成する溝51aは直径線に対して
15°傾斜させることとした。尚、バーナ50を形成す
るためには仕切板及び上板が必要であるが、主炎孔の傾
斜角度以外はバーナ20と同じでよい。そこで、バーナ
50は専用の下板51の他に、バーナ20の仕切板22
及び上板23を共用して形成することとした。 【0014】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、汁受け皿の内側に遮熱筒を取り付けたので、万一汁
受け皿の装着を忘れた状態で調理を行っても鍋底センサ
のリード線が焼き切れるおそれがない。更に、汁受け皿
の外側フランジとガスこんろ本体との間に隙間がないの
で、にこぼれ等がガスこんろ本体内へ浸入せず、且つガ
スこんろ本体側から炎の流れを乱す不要な空気が汁受け
皿の上方へ流入しない。
【図面の簡単な説明】 【図1】内炎式バーナを備えたテーブルこんろの外観図 【図2】II−II断面図 【図3】鍋底センサの部分断面図 【図4】IV−IV断面図 【図5】鍋底センサが無い場合の下板の形状を示す図 【符号の説明】 1 テーブルこんろ、 2 こんろ部、 3 鍋底セン
サ、 4 汁受け皿、 5 こんろ部、 20 バー
ナ、 21 下板、 22 仕切板、 23 上板、
32 集熱キャップ、 33 内筒、 36 外筒、
37 リングキャップ、 42 遮熱筒、 50 バー
ナ。
フロントページの続き (72)発明者 塚本 勝典 愛知県名古屋市中川区福住町2番26号 リンナイ株式会社内 (72)発明者 芳村 真宏 千葉県船橋市丸山3−24−9 (72)発明者 小林 孝平 東京都荒川区南千住3−28−70−810 (56)参考文献 特開 昭62−102034(JP,A) 特開 平9−101029(JP,A) 特開 平9−203522(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 3/12 F24C 15/14

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 内炎式バーナの中心位置に取り付けられ
    た支持パイプの上端に鍋底センサを備えると共に、鍋底
    センサ及び支持パイプを囲繞する遮熱部が一体に形成さ
    れ、かつガスこんろ本体に対して着脱自在の汁受け皿を
    有するガスこんろにおいて、汁受け皿の遮熱部の内側に
    位置し、鍋底センサ及び支持パイプを囲繞する遮熱筒を
    ガスこんろの本体に取り付け、更に、上記汁受け皿は、
    筒状の遮熱部と環状の汁受け部分を介して遮熱部の外側
    に連なる外壁部とを備え、外壁部の上端から外側に延び
    る外側フランジと遮熱部の上端から内側に延びる内側フ
    ランジとを形成し、上記遮熱筒の上端と上記内側フラン
    ジの下面との間に隙間を存した状態で、上記外側フラン
    ジで汁受け皿をガスこんろ本体に載置したことを特徴と
    するガスこんろ。
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