JP3506128B2 - コロナ放電処理装置 - Google Patents

コロナ放電処理装置

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corona discharge
discharge
discharge electrode
discharge treatment
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム等の処理
物の表面をコロナ放電により改質するコロナ放電処理装
置、特に、電極ホルダにて保持された長尺な放電電極と
アースロールとの間でコロナ放電を発生させ、フィルム
等の処理物を放電電極と交差してアースロール上を移送
させることにより処理物の表面を改質するコロナ放電処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、この種のコロナ放電処理装
置として、特開2000−286032号公報に開示さ
れているようなものを既に提供している。このコロナ放
電処理装置では、長尺な各放電電極の熱膨張による変形
を個々に防止するため、そのそれぞれを複数の電極ホル
ダのそれぞれに対し摺動自在に保持している。また、放
電電極にフィルムが引っ掛かったときの取り除き作業
や、放電電極の清掃や交換作業などの便宜のために、複
数の電極ホルダを共通のスイングアームに固定し、この
スイングアームの回転により複数本の放電電極をアース
ロールと対向する位置とアースロールから離間する退避
位置とに切換変位できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来のコロナ放電
処理装置は、各放電電極を複数の電極ホルダのそれぞれ
に対し摺動自在に保持しているが、その目的は、上記の
ように各放電電極の熱膨張による変形を個々に防止する
ためであった。
【0004】ところで、処理物であるフィルムを決めら
れた幅の範囲だけ表面改質処理することがあるが、その
場合、放電電極の長さは処理幅に応じた長さなる。とこ
ろが、フィルムを高速で走行させて処理する等の理由か
ら、フィルムが左右に蛇行(横移動)することがあり、
アースロール上で蛇行すると処理幅にムラが生ずるとい
う問題があった。
【0005】本発明の目的は、フィルム等の処理物が蛇
行してもそれに放電電極を追従させることで、処理幅に
ムラが生じないコロナ放電処理装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電極ホルダに
て保持された長尺な放電電極とアースロールとの間でコ
ロナ放電を発生させ、フィルム等の処理物を放電電極と
交差してアースロール上を移送させることにより処理物
の表面を改質するコロナ放電処理装置において、放電電
極を電極ホルダに対し長手方向に摺動自在とし、移送さ
れる処理物を両側から挟んでその両側縁と摺接すること
により、処理物の移送方向に直交する方向の横移動に追
従して放電電極を摺動させる少なくとも一対の従動部材
を、前記放電電極の両端部に設けたことを特徴とする。
【0007】 このような構成を基本として、次のよう
な形態にすることが好ましい。放電電極の長手方向に
びる長い電極側レールに放電電極を保持し、この電極側
レールをスライドユニットを介して電極ホルダに摺動自
在に吊持する。
【0008】一対の従動部材を、電極側レールの両端部
に保持する。各従動部材は、従動アームの先端部に処理
物の側縁に摺接して回転する従動コロを軸支したものと
する。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0010】このコロナ放電処理装置では、図1及び図
2に一端部分を示すように、機枠の水平な上枠部1の複
数箇所に、電極ホルダ2を碍子3を介して吊持し、これ
ら電極ホルダ2により長尺な放電電極4を電極側レール
5と共に水平に架設して、放電電極4をアースロール6
上においてこれと対向させている。アースロール6の長
さは放電電極4よりも長い。
【0011】碍子3は、上枠部1上に固定したネジ式の
ギャップ調整器7に上下に高さ調整可能に吊持されてい
るので、アースロール6に対する放電電極の間隔をこの
ギャップ調整器7にて調整できるようになっている。
【0012】放電電極4は、多数の平行な電極刃先部4
aをアースロール6の円弧に沿って下面に形成してい
る。この放電電極4は、図3に示すようにその前部4b
と後部4cとで電極側レール5を挟むとともに、これら
を外側から部分的に挟むようにコ字形片8を上側から嵌
め、蝶ネジ9で緊締することにより、電極側レール5と
一体化されている。そして、電極側レール5は、次のよ
うにスライドユニット10を介して各電極ホルダ2に長
さ方向に摺動自在に支持されている。
【0013】すなわち、電極側レール5の上面には、図
4に示すようにU字形片であるスライダ11がネジ止め
され、このスライダ11は、電極ホルダ2の下面にネジ
止めされたレール片12に摺動自在に嵌合されている。
図5の(A)、(B)にスライドユニット10の平面図
及び側面図を示す。
【0014】電極側レール5は、放電電極4よりも長く
てその両端から両端部が突出しており、この突出した両
端部に一対の従動部材13が装着されている。各従動部
材13は、電極側レール5の端部にアームホルダ14を
嵌合させて蝶ネジ15で固定し、このアームホルダ14
に従動アーム16を枢着し、従動アーム16の先端部に
従動コロ17を軸支したものである。
【0015】このような一対の従動部材13は、従動コ
ロ17を処理物であるフィルム18の側縁に当接させる
ことにより、フィルム18がアースロール6に案内され
る直前位置において、フィルム18を両側から挟むよう
な恰好になっている。
【0016】従って、フィルム18が横移動(アースロ
ール6の軸方向に蛇行)すると、これに一対の従動部材
13が追従するため、放電電極4が電極側レール5と一
体にフィルム18の横移動に追従して摺動するので、放
電電極4の長さで決まるコロナ放電処理幅はフィルム1
8が横移動しても常に一定になる。
【0017】なお、従動アーム16は、アームホルダ1
4に回動不能に固着しても、またアースロール6の軸方
向に回動可能として、従動コロ17がフィルム18の側
縁に圧接するようなバネ力を付与しても、さらにアース
ロール6の軸方向とは直交する方向に回動可能として、
フィルム18の厚さ方向の揺動にも従動するようにして
も良い。
【0018】また、従動部材13としては、従動アーム
16に従動コロ17を軸支したものに限らず、処理物も
フィルム18に限らない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、放
電電極を、処理物の移送方向とは直交する方向の横移動
(蛇行)に追従して自動的に摺動させるので、放電電極
の長さで決まるコロナ放電処理幅をフィルムが蛇行して
も常に一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコロナ放電処理装置の一例の一部
分の正面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】放電電極と電極側レールの関係を示す断面図で
ある。
【図4】放電電極と電極側レールとスライドユニットと
電極ホルダの関係を示す断面図である。
【図5】(A)はスライドユニットの平面図、(B)は
側面図である。
【符号の説明】
1 上枠部 2 電極ホルダ 3 碍子 4 放電電極 4a 電極刃先部 4b 前部 4c 後部 5 電極側レール 6 アースロール 7 ギャップ調整器 8 コ字形片 9 蝶ネジ 10 スライドユニット 11 スライダ 12 レール片 13 従動部材 14 アームホルダ 15 蝶ネジ 16 従動アーム 17 従動コロ 18 フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 19/08 - 19/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極ホルダにて保持された長尺な放電電極
    とアースロールとの間でコロナ放電を発生させ、フィル
    ム等の処理物を放電電極と交差してアースロール上を移
    送させることにより処理物の表面を改質するコロナ放電
    処理装置において、前記放電電極を前記電極ホルダに対
    し長手方向に摺動自在とし、前記移送される処理物を両
    側から挟んでその両側縁と摺接することにより、処理物
    移送方向に直交する方向の横移動に追従して放電電極
    を摺動させる少なくとも一対の従動部材を、前記放電電
    の両端部に設けたことを特徴とするコロナ放電処理装
    置。
  2. 【請求項2】放電電極の長手方向に延びる長い電極側レ
    ールに放電電極を保持し、この電極側レールをスライド
    ユニットを介して電極ホルダに摺動自在に吊持したこと
    を特徴とする請求項1記載のコロナ放電処理装置。
  3. 【請求項3】一対の従動部材を、電極側レールの両端部
    に保持したことを特徴とする請求項2記載のコロナ放電
    処理装置。
  4. 【請求項4】各従動部材は、従動アームの先端部に処理
    物の側縁に摺接して回転する従動コロを軸支したもので
    あることを特徴とする請求項1、2又は3記載のコロナ
    放電処理装置。
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