JP3505700B2 - 車両用ディスクブレーキの分割型キャリパボディ - Google Patents

車両用ディスクブレーキの分割型キャリパボディ

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JP3505700B2
JP3505700B2 JP03532997A JP3532997A JP3505700B2 JP 3505700 B2 JP3505700 B2 JP 3505700B2 JP 03532997 A JP03532997 A JP 03532997A JP 3532997 A JP3532997 A JP 3532997A JP 3505700 B2 JP3505700 B2 JP 3505700B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車や自動二輪車等
の走行車両に用いられる車両用ディスクブレーキに係
り、詳しくは、ディスクブレーキに用いるキャリパボデ
ィが分割型であって、このキャリパボディを構成する分
割ピースの結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用ディスクブレーキに分割型のキャ
リパボディを用いた従来例として、例えば特公昭47−
5164号公報に示されるものがある。このディスクブ
レーキは、キャリパボディをブリッジ部の中央部から分
断して一対の分割ピースとし、両分割ピースのディスク
回入側とディスク回出側及び中央とに分けられた3つの
接合面に、それぞれ連結ボルトをディスク軸方向に挿通
して、双方の分割ピースをキャリパボディとして一体に
連結している。
【0003】ディスクロータの両側部に配設される双方
の分割ピースの作用部には、4個のシリンダ孔が対向し
て設けられ、該シリンダ孔のそれぞれにピストンを液密
且つ移動可能に内挿して、各ピストンとシリンダ孔の底
壁との間にそれぞれ液圧室を画成している。ブリッジ部
の中央には2つの天井開口部がディスク周方向に並設さ
れていて、双方の分割ピースの接合面は、天井開口部を
挟んだディスク回入側及びディスク回出側と中間部との
3つに分断されている。
【0004】ディスク回入側とディスク回出側のいずれ
か一方の接合面には、液通路がディスクロータを挟んで
対向する1組の液圧室に連通して設けられ、また中間部
の接合面には、他の液通路が同じくディスクロータを挟
んで対向する他の1組の液圧室に連通して設けられてお
り、4個のピストンを2個づつ別々のブレーキ操作子に
よって作動する二系統用のキャリパボディとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような構成にあっ
ては、ディスク回入側とディスク回出側のいずれか一方
の接合面と中間部の2つの接合面には、連結ボルトと液
通路の2つづつが設けられることから、一方の接合面と
中間部の接合面とのボルト間ピッチが、他方の接合面と
中間部の接合面とのボルト間ピッチよりも長くなり、一
方の接合面に連結ボルトの締付けトルクによる連結強度
が低下してしまう。
【0006】このため、キャリパボディの双方の作用部
に、制動時のピストンから反ディスク方向の制動反力が
作用して、キャリパボディがブリッジ部を支点にハの字
状に開き変形しようとした場合に、剛性力の低下したブ
リッジ部の中間部から一方の接合面側が大きく撓み、一
方の接合面側の液圧室が他方の接合面側よりも拡大して
液圧損失を生じることがある。
【0007】また、上述の液圧室の拡大から、一方の接
合面側のピストンが、制動操作の解除によってシリンダ
孔の底部方向へ復帰する際に、シリンダ孔の奥部へ所定
量以上に押し込まれてしまういわゆるノックバックを生
じたり、ピストンストロークが延びて初期制動が若干立
ち遅れることとなり、更に一方のブレーキ操作子では、
遊びストロークが大きく且つ剛性感のないフワフワとし
た操作フィーリングとなる。
【0008】更に、ディスク半径方向内側寄りに位置す
る一方の接合面と、ディスク半径方向外側寄りに位置す
る中間部の接合面とでは、連結ボルトの締付けトルクに
よる連結強度に拘りなく、制動反力によるハの字変形の
度合いが異なり、開き変形量が大きい一方の接合面で
は、液通路のシール性に充分な配慮が要求される。
【0009】 本発明は、かかる実情を背景にしてなさ
れたもので、第1の目的は、分割ピースの接合面に形成
される二系統の液通路のシール性を高めることにあり、
第2の目的は、さらに、ボルト間ピッチが長く、連結ボ
ルトの締付けトルクによる連結強度の低い一方の接合面
側にも充分な剛性力を確保できる車両用ディスクブレー
キの分割型キャリパボディを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、キャリパボディが、ディスクロータの外
側を跨ぐブリッジ部から一対の分割ピースに分断され、
両分割ピースのディスク回入側とディスク回出側及び中
間部とに分けられた3つの接合面に、それぞれ連結ボル
トをディスク軸方向に挿通して、前記一対の分割ピース
を一体に連結する分割型であって、前記ディスクロータ
の両側部に対向配置される双方の分割ピースの作用部に
4個のシリンダ孔を対向して設け、該シリンダ孔のそれ
ぞれにピストンを液密且つ移動可能に内挿して、各ピス
トンとシリンダ孔の底壁との間にそれぞれ液圧室を画成
し、前記ディスクロータを挟んでディスク回入側に対向
する一対のピストンとディスク回出側に対向する他の一
対のピストンとを、それぞれ別々の液圧系統で作動する
車両用ディスクブレーキの分割型キャリパボディにおい
て、前記中間部の接合面に挿通される前記連結ボルトの
ディスク周方向両側部に、前記ディスクロータを挟んで
ディスク回入側に対向する一対の液圧室とディスク回出
側に対向する他の一対の液圧室とを、それぞれ別々に連
通する2つの液通路を形成したことを特徴としている。
【0011】 上述の発明では、二系統の2つの液通路
が、ピストンの推力中心からディスク半径方向外側へ離
れていて、制動反力による開き変形量の最も小さい中間
部の接合面に液通路が形成されるので、液通路のシール
性が損なわれにくい。また2つの液通路が、ピストンの
推力中心から略等距離に位置するので、双方の液通路の
シール性に違いが出ない
【0012】 また、上述の発明において、前記ディス
ク回入側及びディスク回出側のいずれか一方の接合面と
前記中間部の接合面のボルト間ピッチを、他方の接合面
と中間部の接合面のボルト間ピッチよりも長く設定し、
前記ボルト間ピッチの長い一方の接合面側で対向する一
対のピストンを、他方の接合面側で対向する他の一対の
ピストンよりも小径に形成したことを特徴としている。
したがって、小径ピストンを用いた一方の接合面側で
は、制動反力によるハの字状の開き変形が、大径ピスト
ンを用いた他方の接合面側よりも小さくなって、開き変
形による液圧損失が極力小さく抑えられ、一方の接合面
側の小径ピストンにも、他方の接合面側の大径ピストン
と遜色のない制動力を持たせることができる
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1形態例を、図
面に基づいて説明する。ディスクブレーキ1は、矢印A
方向へ回転するディスクロータ2と、該ディスクロータ
2の一側部で車体に取付けられるキャリパボディ3と、
該キャリパボディ3の内部に、ディスクロータ2を挟ん
で対向配置される4枚の摩擦パッド4,4,5,5とか
らなっており、キャリパボディ3内のディスク回入側の
2つの液圧室11a,11bとディスク回出側の2つの
12a,12bを、それぞれ別々のブレーキ操作子(図
示しない)によって液圧作動する二系統式となってい
る。
【0014】キャリパボディ3は、ブリッジ部3eの中
央部をディスク周方向に切断して一対の分割ピース3
a,3bに分割され、両分割ピース3a,3bのディス
ク回入側とディスク回出側及び中間部の3箇所の接合面
3f,3g,3hに、3本の連結ボルト6a,6b,6
cをディスク軸方向に挿通して、双方の分割ピース3
a,3bを一体に連結した分割型のキャリパボディで、
一方の分割ピース3aに一体形成された車体取付け用の
ブラケット3iを用いて車体にボルト止めされる。
【0015】上記分割ピース3a,3bは、ブリッジ部
3eの半分づつと、ディスクロータ2の両側部に配設さ
れる作用部3c,3dとよりなり、リーディング作用の
働くディスクロータ2を挟んだ作用部3c,3dのディ
スク回入側とディスク回出側に4個のシリンダ孔7,
7,8,8が対向して設けられている。このうち、制動
時の摩擦パッド4,4がリーディング作用によってディ
スクロータ2に引き込まれるディスク回入側のシリンダ
孔7,7は小径に、またリーディング作用を受けないデ
ィスク回出側のシリンダ孔8,8は大径にそれぞれ形成
され、ディスク回入側のシリンダ孔7,7にはパッド押
圧力の小さな小径のピストン9が、またディスク回出側
のシリンダ孔8,8にはパッド押圧力の大きな大径のピ
ストン10がそれぞれ内挿される。
【0016】ディスク回入側のピストン9とシリンダ孔
7の底壁との間には液圧室11a,11bが、またディ
スク回出側のピストン10とシリンダ孔8の底壁との間
には液圧室12a,12bが、それぞれ画成されてお
り、ディスク回入側の液圧室11a,11bは液通路1
3a,13aにて連通し、またディスク回出側の液圧室
12a,12bは液通路14a,14aにて連通してい
る。
【0017】シリンダ孔7,8のそれぞれには、ピスト
ン9,10と締まり嵌めを以て外嵌される角シール15
とダストシール16とが設けられており、角シール15
にて、ピストン9,10がシリンダ軸方向へ移動可能に
保持され、また液圧室11a,11b,12a,12b
内が液密にシールされると共に、ダストシール16にて
シリンダ孔7,8へ塵埃や水が侵入しないようにしてい
る。
【0018】ピストン9,10は、先端をシリンダ孔
7,8の開口部よりやや突出して配設され、これら4個
のピストン9,9,10,10の前面に、前記摩擦パッ
ド4,4,5,5が1枚づつ対応して設けられている。
各摩擦パッド4,5は、ライニング17と金属製の裏板
18とからなっており、それぞれのライニング17をデ
ィスクロータ2側に向けながら、ディスクロータ2を挟
んで対向する裏板18,18の上部にハンガーピン19
を挿通して、ディスク軸方向へ移動可能に吊持されると
共に、裏板18とハンガーピン19との間に縮設された
パッドスプリング20にてディスク内方向へ付勢されて
いる。
【0019】分割ピース3a,3bに分断されたブリッ
ジ部3eの中央部には、2つの天井開口部21,21
が、摩擦パッド4,4,5,5をピストン9,10の前
面へ抜き差しできる大きさでディスク周方向に並設され
ており、両天井開口部21,21の形成によって、天井
開口部21,21を挟んだディスク回入側と回出側及び
中間部の3箇所に、前記接合面3f,3g,3hが分断
されている。
【0020】車体取付け側となる一方の分割ピース3a
には、前記のブラケット3iと液通路13a,14aの
ほか、作動液導入用のユニオン孔22a,22bと、分
割ピース連結用のボルト孔23a,23b,23cとが
設けられている。また他方の分割ピース3bには、前記
の液通路13b,14bのほか、作動液中の混入エアを
排出するためのブリーダ孔24a,24bと、分割ピー
ス連結用のボルト孔23a,23b,23cとが設けら
れている。ブリーダ孔24a,24bは、中間部の接合
面3hから突出するブリーダボス部3j,3kの上面に
開口しており、これら開口部のそれぞれにブリーダスク
リュ25が螺着されている。
【0021】車体取付け側の分割ピース3aでは、ディ
スク回入側と回出側及び中間部の3箇所の接合面3f,
3g,3hに、めねじ孔によるボルト孔23a,23
b,23cが穿設され、また反車体取付け側の分割ピー
ス3bでは、ディスク回入側と回出側及び中央の3箇所
の接合面3f,3g,3hに、連結ボルト6a〜6cよ
りも大径のボルト孔23a,23b,23cが穿設され
ており、ディスク回入側のボルト孔23a,23aと中
間部のボルト孔23c,23cとの間隔、即ちディスク
回入側の連結ボルト6aと中間部の連結ボルト6cとの
間のボルト間ピッチP1は、中間部のボルト孔23c,
23cとディスク回出側のボルト孔23b,23bとの
間隔、即ち中間部の連結ボルト6cとディスク回出側の
連結ボルト6bとの間のボルト間ピッチP2よりも長く
設定されている。
【0022】中間部の接合面3h,3hは、ディスク周
方向へ面積を延ばしてディスク回入及び回出側の接合面
3f,3gよりも大きく形成されており、中央のボルト
孔23c,23cを挟んだディスク周方向両側部に液通
路13a,13b,14a,14bが開口している。中
央のボルト孔23c,23cは、ディスクロータ2の回
転中心とキャリパボディ3の中心とを通るディスク半径
方向線L1上にあり、液通路13a,13b,14a,
14bの中心O1,O2は、ボルト孔23c,23cの
中心O3よりもややディスク半径方向外側に位置してい
る。また、分割ピース3a,3bのそれぞれで、ディス
ク回入側及び回出側のピストン9,10が摩擦パッド
4,5を押動する推力中心O4は、ピストン9,10が
異径であるため、ピストン9,10の中心O5,O6を
結ぶ線L2の中間点よりも大径ピストン10寄りに位置
する。
【0023】分割ピース3b側の接合面3hに開口する
液通路13b,14bの外周には、それぞれシール溝2
6が凹設され、該シール溝26にパッキン27が嵌着さ
れており、両分割ピース3a,3bの中間部の接合面3
h,3hを接合した際に、液通路13a,13b,14
a,14bがそれぞれのパッキン27にて液漏れなく接
続できるようにしている。
【0024】次に、上述のように構成される本形態例の
作動を説明する。2つのユニオン孔22a,22bに
は、運転者の制動操作によって、ブレーキ系統毎の液圧
マスタシリンダで昇圧された作動液が供給される。ディ
スク回入側のユニオン孔22aに導入された作動液は、
液通路13a,13bを通ってディスク回入側の液圧室
11a,11bに入り、ピストン9,9をシリンダ孔7
の開口部方向へ押動して、前面の摩擦パッド4のライニ
ング17をディスクロータ2の側面へ押圧する。また、
ディスク回出側のユニオン孔22bに導入された作動液
は、液通路14a,14bを通ってディスク回出側の液
圧室12a,12bに入り、ピストン10,10をシリ
ンダ孔8の開口部方向へ押動して、前面の摩擦パッド5
のライニング17をディスクロータ2の側面へ押圧す
る。
【0025】制動時の作用部3c,3dには、ピストン
9,9,10,10から反ディスク方向の制動反力が作
用し、キャリパボディ3がブリッジ部3eを支点にハの
字状に開き変形しようとする。このうち、長いボルト間
ピッチP1のディスク回入側では、連結ボルト6a,6
cの締付けトルクによる連結強度が、短いボルト間ピッ
チP2のディスク回出側よりも低下するが、本形態例で
は、回出側のピストン10,10よりも小径のピストン
9,9をディスク回入側に用いたことより、ディスク回
出側に作用する制動反力も小さなものとなる。
【0026】これにより、キャリパボディ3のディスク
回入側では、ハの字状の開き変形が、大径のピストン1
0,10を用いたディスク回出側よりも小さくなって、
開き変形による液圧損失が極力小さく抑えられるので、
ディスク回入側の小径のピストン9,9にも、ディスク
回出側の大径のピストン10,10と遜色のない制動力
を持たせて、効率の高い制動が行なえるようになる。
【0027】更に、ピストン9のノックバックと、ピス
トンストロークの増大による初期制動の立ち遅れとを有
効に防止することができ、しかも、ディスク回入側のブ
レーキ系統のブレーキ操作子に、ディスク回出側のブレ
ーキ系統と同様剛性感のある良好な操作フィーリングを
持たせることができる。更に、液圧マスタシリンダのサ
イズやブレーキ操作子となるブレーキレバーやブレーキ
ペダルの作動比を、ブリッジ部3eの剛性変化によって
変える必要がないから、二系統式ディスクブレーキ装置
全体を安価に製作することができる。
【0028】また、ピストン9,9,10,10からの
制動反力は、中間部の接合面3h,3hで突き合わせた
液通路13a,13b,14a,14bも開かせるよう
に作用するが、これら液通路13a,13b,14a,
14bは、ブリッジ部3eの中でもピストン9,10の
推力中心O4から最も遠く離れたディスク半径方向外側
の長さL3に位置させたので、液通路を、ピストン推力
中心からディスク半径方向に近いディスク回入側や回出
側の接合面に設けていた従来に較べると、ハの字状の開
き変形による影響が最小限で済み、液通路13a,13
b,14a,14bのシール性を良好に保つことができ
る。特に本形態例は、13a,13b,14a,14b
の中心O1,O2を、開き変形の抗力として作用する中
間部の連結ボルト6cよりもややディスク半径方向外側
へ位置させたので、シール性をより高めることができ
る。更に、ディスク回入側の系統の液通路13a,13
bとディスク回出側の系統の液通路14a,14bと
が、ピストン9,10の推力中心O4から略等距離に位
置するので、双方の液通路13a,13b,14a,1
4bに略同一のシール性を設定することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、分割型
キャリパボディが、ディスク回入側に対向する一対のピ
ストンとディスク回出側に対向する他の一対のピストン
とを、それぞれ別々の液圧系統で作動する二系統式の場
合に、それぞれの系統の液通路を、ピストンの推力中心
からディスク半径方向外側へ離れた中間部の接合面に、
連結ボルトを挟んでディスク周方向両側部に形成するの
で、2つの液通路に与えるハの字状の開き変形が最小限
で済み、液通路のシール性を良好に保つことができる。
更に、2つの液通路は、ピストンの推力中心から略等距
離に位置するので、2つの液通路に略同一のシール性を
設定することができる
【0030】 また、分割型キャリパボディの中間部と
ディスク回入側又はディスク回出側のボルト間ピッチの
長い一方の接合面側で対向する一対のピストンを、他方
の接合面側で対向する他の一対のピストンよりも小径に
形成したことにより、小径ピストンを用いた一方の接合
面側では、制動反力によるハの字状の開き変形が、大径
ピストンを用いた他方の接合面側よりも小さくなって、
開き変形による液圧損失が極力小さく抑えられるので、
一方の接合面側の小径ピストンにも、他方の接合面側の
大径ピストンと遜色のない制動力を持たせることがで
き、効率の高い制動が行なえるようになる。また、ピス
トンのノックバックと、ピストンストロークの増大によ
る初期制動の立ち遅れとを有効に防止することができ
【0031】 更に、小径のピストンと大径のピストン
とが別々のブレーキ操作子によって作動する二系統式ブ
レーキでは、小径ピストン側のブレーキ系統のブレーキ
操作子に、大径ピストン側のブレーキ系統と同様剛性感
のある良好な操作フィーリングを持たせることができ、
しかも液圧マスタシリンダのサイズやブレーキ操作子と
なるブレーキレバーやブレーキペダルの作動比を、ブリ
ッジ部の剛性変化によって変える必要がないから、二系
統式ディスクブレーキ装置全体を安価に製作することが
できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示す図2のI−I断面図
【図2】本発明の第1形態例を示すディスクブレーキの
一部切欠き平面図
【図3】本発明の第1形態例を示す図1のIII −III 断
面図
【図4】本発明の第1形態例を示す図1のIV−IV断面図
【符号の説明】
1…液圧式のディスクブレーキ 2…ディスクロータ 3…キャリパボディ 3a,3b…分割ピース 3c,3d…作用部 3e…ブリッジ部 3f…ディスク回入側の接合面 3g…ディスク回出側の接合面 3h…中間部の接合面 4,5…摩擦パッド 6a,6b,6c…連結ボルト 7,8…シリンダ孔 9…小径ピストン 10…大径ピストン 11a,11b,12a,12b…液圧室 13a,13b,14a,14b…液通路 17…摩擦パッド4,5のライニング 18…摩擦パッド4,5の裏板 21…天井開口部 23a,23b,23c…ボルト孔 A…ディスクロータ2の回転方向 P1…ディスク回入側と中間部の連結ボルト6a,6c
のピッチ P2…ディスク回出側と中間部の連結ボルト6b,6c
のピッチ L1…ディスク半径方向線 L2…ピストン9,10の中心O5,O6を結ぶ線 L3…推力中心O3から液通路13a,13b,14
a,14bの中心O1,O2までの長さ O1…液通路13a,13bの中心 O2…液通路14a,14bの中心 O4…ピストン9,10の推力中心 O5…ピストン9の中心 O6…ピストン10の中心

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリパボディが、ディスクロータの外
    側を跨ぐブリッジ部から一対の分割ピースに分断され、
    両分割ピースのディスク回入側とディスク回出側及び中
    間部とに分けられた3つの接合面に、それぞれ連結ボル
    トをディスク軸方向に挿通して、前記一対の分割ピース
    を一体に連結する分割型であって、前記ディスクロータ
    の両側部に対向配置される双方の分割ピースの作用部に
    4個のシリンダ孔を対向して設け、該シリンダ孔のそれ
    ぞれにピストンを液密且つ移動可能に内挿して、各ピス
    トンとシリンダ孔の底壁との間にそれぞれ液圧室を画成
    し、前記ディスクロータを挟んでディスク回入側に対向
    する一対のピストンとディスク回出側に対向する他の一
    対のピストンとを、それぞれ別々の液圧系統で作動する
    車両用ディスクブレーキの分割型キャリパボディにおい
    て、前記中間部の接合面に挿通される前記連結ボルトの
    ディスク周方向両側部に、前記ディスクロータを挟んで
    ディスク回入側に対向する一対の液圧室とディスク回出
    側に対向する他の一対の液圧室とを、それぞれ別々に連
    通する2つの液通路を形成したことを特徴とする車両用
    ディスクブレーキの分割型キャリパボディ。
  2. 【請求項2】 前記ディスク回入側及びディスク回出側
    のいずれか一方の接合面と前記中間部の接合面のボルト
    間ピッチを、他方の接合面と中間部の接合面のボルト間
    ピッチよりも長く設定し、前記ボルト間ピッチの長い一
    方の接合面側で対向する一対のピストンを、他方の接合
    面側で対向する他の一対のピストンよりも小径に形成し
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用ディスクブレ
    ーキの分割型キャリパボディ。
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