JP3504752B2 - 樹脂成形レンズ - Google Patents

樹脂成形レンズ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全体として正のパワー
を有する樹脂成形レンズの形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンパクトカメラやレンズ付きフイルム
ユニット等のように低価格帯のカメラにおいては、一般
に撮影レンズとして射出成形法により成形された樹脂成
形レンズが用いられている。射出成形法は、被成形物の
外形に倣った空間を有する金型内に樹脂液を高圧で注入
し、これを冷却して固めた後に取り出す方法で、大量生
産が可能であることから製造コストを低減することがで
きる。
【0003】図3に示すように、射出成形により成形さ
れる樹脂成形レンズ10は、レンズ面11の周辺部に光
軸10aに対して垂直な平面部12が設けられ、この平
面部12の側縁部12aと対峙する位置に設けられたゲ
ート15から樹脂成形レンズ10の中心部に向けて樹脂
液を流入するようにしている。これにより、ゲート15
の輪郭跡や樹脂液の流動により生じるウェルドラインが
レンズ面11上に残ることが防止され、レンズ面11の
光学性能が保持される。
【0004】また、射出成形された成形品には、樹脂の
収縮等によって面と面との境界部に面ダレが生じやす
い。このため、樹脂成形レンズ10は、レンズ面11の
直径を有効径Reに対して一定量の余裕幅を持たせたコ
ア径Rcと一致させ、レンズ面11の外周部に生じた面
ダレ等の面の乱れが有効径Reの内部にまで侵入しない
ように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような樹脂成形レ
ンズは、カメラの高性能化及びコンパクト化に伴い、そ
の薄厚化が課題とされている。ところが、樹脂の流動性
を考慮すると樹脂液注入用のゲートの断面積は大きい方
が好ましく、このゲートが当接する平面部の厚みを薄く
することには限界がある。また、レンズ面の径を大きく
すると、これに伴ってレンズ面と平面部との境界部の厚
みが薄くなるので、この境界部がレンズ面への樹脂液の
流入を妨げ、充填不良を生じやすくなる。
【0006】レンズ面と平面部との境界部における厚み
を確保するために、図4に示した樹脂成形レンズ20の
ように、レンズ面21の直径を有効径Reと一致させる
ようにしたものや、あるいは、図5に示した樹脂成形レ
ンズ30のように、レンズ面31の直径を有効径Reよ
りも余裕のあるコア径Rcとし、さらにレンズ面31の
一部を有効径Reの外周と接する位置で光軸30aと水
平な平面でカットしたものがある。ところが、前者の樹
脂成形レンズ20は、上述したようにレンズ面21の外
周部に生じた面ダレが、当然有効径Re内に侵入するこ
とになるので、レンズ面21の光学性能を確保すること
が困難である。また後者の樹脂成形レンズ30の場合、
樹脂液注入用のゲート15が直接レンズ面31に当接す
ることになるが、このゲート15の周辺部においては樹
脂液の流動が不安定なので、このゲート15と近接する
有効径Re内の面精度が著しく劣化してしまう。しか
も、この樹脂成形レンズ30は、レンズ面31が大きく
切り欠かれているので、レンズ面31の回転対称性が損
なわれ、やはりレンズ面31の面精度を低下させる原因
となっている。
【0007】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、光学性能及び樹脂の流動性を損なうことなく、レ
ンズ全体の厚みを薄くすることができる樹脂成形レンズ
の形状を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の樹脂成形レンズは、凸状面と、この凸状面
より大きな曲率半径を有する凹状面とからなり、全体と
して正のパワーを持ち、有効径よりも更に大きな径を有
するレンズ面の外周部に、このレンズ面の光軸に対して
垂直な平面部を設けるとともに、レンズ面の凸状面と同
じ側の平面部の表面に、光軸と直交する任意の放射線上
に沿ってレンズ面と連続する位置から平面部の端縁部ま
で延びた半円筒状の膨出部を形成し、平面部を、膨出部
の形成方向と直交する平面で一部が切り欠かいたもので
ある。なお、膨出部は、レンズ面の有効径の内部に侵入
しない高さに形成する。
【0009】
【実施例】図1及び図2は、本発明の樹脂成形レンズの
形状を示すものである。樹脂成形レンズ40は、正のパ
ワーを持つレンズ面41と、その周辺部に設けられ、光
軸40aに対して垂直な平面部42とから構成されてい
る。レンズ面41は、第1面側の径が有効径Reに対し
て余裕幅を持たせたコア径Rcとなるように形成されて
いる。コア径Rcは、樹脂材の収縮率や成形条件等に応
じて定められ、成形時に生じる面ダレ等の不安定面が有
効径Reの範囲内に侵入しない程度の余裕幅を持たせる
ように設定される。
【0010】平面部42の側面部には、樹脂レンズ40
の成形時に樹脂液を流入させるためのゲート45が対峙
している。ゲート45は、光軸40aに対して直交する
向きに設けられている。レンズ面41が凸状に膨出した
側の平面部42の表面には、ゲート45の延長線上に位
置する半円筒状の膨出部43が形成されている。この膨
出部43は、レンズ面41の有効径Rs内に侵入するこ
とがない高さに形成され、レンズ面41に当接してい
る。また平面部42は、光軸40aと平行で、かつ膨出
部43の形成方向と直交する平面で一部が切り欠かれ、
ゲート対峙面44が形成されている。
【0011】次に、本発明の実施品として表1に表した
レンズ面形状のサンプルを作成し、ゲートの延長線上に
おけるレンズ面と平面部との境界部での厚みTo、平面
部のゲートと対峙する部位での厚みTp、及び樹脂レン
ズ全体の厚みTqを各々計測するとともに、樹脂成形レ
ンズの成形性、及び成形後のレンズ面の面状態の良否を
評価した。
【0012】
【表1】
【0013】また比較品サンプルとして、上記表1に表
したレンズ面形状で、図3,図4,及び図5に表した形
状の従来品1,2,3も同時に作成し、本発明実施品と
同様の評価を行った。なお、各サンプルはアクリル樹脂
を用いて作成した。
【0014】次に表した表2は、上記評価結果をまとめ
て示したものである。なお、樹脂成形レンズの成形性は
樹脂液の充填不良の有無により評価し、樹脂液が均一に
充填された場合には「○」、充填不良が生じた場合には
「×」として結果を表示してある。また、レンズ面の面
状態は有効径Re内における面の均質性により評価し、
有効径Re内に異常が認められなかったもは「○」、不
均質であったものには「×」として結果を表示した。
【0015】
【表2】
【0016】表2に示した結果から、従来品1は、レン
ズ面の直径がコア径Rcと一致するように形成されてい
るので、有効径Re内における面ダレの発生を防止でき
ることがわかる。しかし、レンズ面と平面部との境界部
での厚みToを充分に確保することができないため、平
面部のゲート部と対峙する部位での厚みTpが充分でゲ
ートの断面積を大きくすることができるにもかかわら
ず、樹脂液が樹脂成形レンズの全体に均一に流入され
ず、充填不良を生じてしまうことがわかった。
【0017】これに対して従来品2及び3は、レンズ全
体の厚みTqを大幅に薄厚化しながらも、レンズ面と平
面部との境界部での厚みToを充分に確保することがで
き、樹脂液の流動性を向上できることがわかった。しか
し、面状態の評価結果については、従来品2の場合、レ
ンズ面の直径を有効径Reと一致させてレンズ面の外周
部に余裕を設けていないため、レンズ面と平面部との境
界部に生じる面ダレが有効径Re内に侵入し、良好な光
学性能を確保することができなかった。また従来品3に
ついても、レンズ面を有効径Reの位置で大きく切り欠
いてこのレンズ面に直接ゲートを対峙させているので、
レンズ全体の回転対称性を著しく損ねるとともに、樹脂
液の流動が不安定なゲート近傍部が有効径Re内に位置
し、結果として光学性能を低下させることが確認でき
た。
【0018】これらの従来品1〜3に対し、本発明の実
施品は、ゲートとの対峙面を大きくするとともに、レン
ズ面と平面部との境界部での厚みToを充分に確保して
樹脂液の流動性を向上させ、しかもレンズ全体の薄厚化
を実現できることが確認できた。しかも、レンズ面の直
径がコア径Rcとなるように形成されているので、レン
ズ面の外周部に生じた面ダレが有効径Re内にまで侵入
することがなく、面状態も良好に成形できることが確認
された。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の樹脂成形レンズ
の形状によれば、平面部の表面にゲートの延長線上に位
置するように膨出部を形成するとともに、この膨出部の
形成方向と直交する平面で平面部の一部を切り欠くの
で、樹脂成形レンズのゲートとの対峙面が大きくなり、
ゲートの断面積を充分に大きく設けることが可能とな
る。また、膨出部が形成された部分は厚みが増すので、
ゲートの延長線上におけるレンズ面と平面部との境界位
置での厚みを充分に確保することができ、樹脂液の流動
を何ら妨げることなく、レンズの細部にまで均一に充填
させることができる。しかも、膨出部をレンズ面の膨出
と同じ側に形成するので、平面部の厚みは膨出部が形成
されない側で削減することが可能となり、レンズ全体の
薄厚化を実現することができる。
【0020】さらに、レンズ面の直径を有効径に余裕幅
を持たせた長さにするとともに、膨出部の頂部が有効径
内に侵入しないように形成するので、レンズ面の最外周
部に面の乱れが生じたとしても、これが有効径内にまで
侵入することがない。また、レンズ面の切欠き量は膨出
部の断面積分だけなので、レンズ面の回転対称性をほと
んど損ねることがない。したがって、所望の光学性能を
確保した樹脂成形レンズを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した樹脂成形レンズの外観斜視図
である。
【図2】図1に表した樹脂成形レンズの概略図である。
【図3】従来の樹脂成形レンズの形状を示す概略図であ
る。
【図4】従来の樹脂成形レンズの第2形状例を示す概略
図である。
【図5】従来の樹脂成形レンズの第3形状例を示す概略
図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 樹脂成形レンズ 11,21,31,41 レンズ面 12,22,32,42 平面部 15,45 ゲート 43 膨出部 44 ゲート対峙面 Re 有効径 Rc コア径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 3/00 B29C 45/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凸状面と、この凸状面より大きな曲率半径
    を有する凹状面とからなり、全体として正のパワーを持
    ち、有効径よりも更に大きな径を有するレンズ面の外周
    部に、このレンズ面の光軸に対して垂直な平面部を備え
    るとともに、前記レンズ面の凸状面と同じ側の前記平面
    部の表面に、光軸と直交する任意の放射線上に沿ってレ
    ンズ面と連続する位置から平面部の端縁部まで延びた半
    円筒状の膨出部が形成され、前記平面部は、前記膨出部
    の形成方向と直交する平面で一部が切り欠かれている
    とを特徴とする樹脂成形レンズ。
  2. 【請求項2】前記膨出部は、前記レンズ面の有効径の内
    部に侵入しない高さに形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の樹脂成形レンズ。
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WO2015076167A1 (ja) * 2013-11-21 2015-05-28 株式会社小糸製作所 投影レンズ及びそれを備えた車両用灯具

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