JP3504565B2 - 二液型ドライラミネート用接着剤 - Google Patents

二液型ドライラミネート用接着剤

Info

Publication number
JP3504565B2
JP3504565B2 JP2000043162A JP2000043162A JP3504565B2 JP 3504565 B2 JP3504565 B2 JP 3504565B2 JP 2000043162 A JP2000043162 A JP 2000043162A JP 2000043162 A JP2000043162 A JP 2000043162A JP 3504565 B2 JP3504565 B2 JP 3504565B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polyol
adhesive
equivalent
hydroxyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000043162A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000198971A (ja
Inventor
政義 藤田
光生 古関
寿郎 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2000043162A priority Critical patent/JP3504565B2/ja
Publication of JP2000198971A publication Critical patent/JP2000198971A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3504565B2 publication Critical patent/JP3504565B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二液型ドライラミネ
ート用接着剤に関する。更に詳しくは、ポリオレフィン
フィルム、ポリエステルフィルム、ポリアクリルフィル
ム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリスチレンフィルム、
ナイロンフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体
フィルム、ポリビニルアルコールフィルム等のプラスチ
ックフィルムあるいはこれらの表面をアルミやシリカに
より蒸着処理もしくはポリ塩化ビニリデンでコート処理
したプラスチックフィルムと、ポリオレフィンフィルム
とのドライラミネート接着に特に好適に用いることので
きる二液型ドライラミネート用接着剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチックフィルムまたはシー
トの貼り合わせ等に用いられるポリウレタン接着剤とし
ては、3価のアルコールとポリエーテルポリオールお
よびポリエステルポリオールとポリイソシアネートから
なるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーとポリ
エーテルポリオールおよび/またはポリエステルポリオ
ーとからなるラミネートフィルム用接着剤組成物(例え
ば特開昭63−196678号公報)、ポリオールま
たはポリウレタンポリオールと芳香族系ポリイソシアネ
ート基末端ウレタンプレポリマーとからなる二液硬化型
接着剤組成物(例えば特開平3−182584号公報)
などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のものはポリオレフィンフィルムに対する接着性が不十
分であり、また上記のものはポリオレフィンフィルム
に対する接着性、耐候性および耐熱性が不十分であると
いう問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、特定組成からなるイ
ソシアネート成分と、特定組成のポリオールまたはその
変性物からなるポリオール成分とを組み合わせて用いる
ことにより、ポリオレフィンフィルム等に対する接着
性、可撓性、透明性、耐候性および耐熱性に優れた二液
型ドライラミネート用接着剤が得られることを見いだ
し、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、ポリオール(a1)と
過剰の脂肪族系ポリイソシアネート(b1)とからのイ
ソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A1)また
は該(A1)と脂肪族系ポリイソシアネート(A2)と
からなるイソシアネート成分(A)と、ポリオール(B
1)および/またはポリオール(a2)と脂肪族系ポリ
イソシアネート(b2)とからの水酸基末端ウレタンプ
レポリマー(B2)からなるポリオール成分(B)とか
らなる二液型ドライラミネート用接着剤において、(a
1)として水酸基当量300〜1500のポリエステル
ポリオール(a11)、水酸基当量300〜1500の
ポリエーテルポリオール(a12)および水酸基当量3
00未満の3〜8官能ポリオール(a13)を用い、
(B1)および/または(a2)として水酸基当量50
〜300の4〜8官能ポリオール(a21)および水酸
基当量250〜2000のポリジエンポリオール(a2
2)を用いたことを特徴とする接着剤;並びに、ポリオ
レフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアクリ
ルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリスチレンフ
ィルム、ナイロンフィルム、エチレンビニルアルコール
共重合体フィルム、ポリビニルアルコールフィルムおよ
びこれらの表面をアルミもしくはシリカにより蒸着処理
もしくはポリ塩化ビニリデンでコート処理したフィルム
から選ばれるプラスチックフィルムと、ポリオレフィン
フィルムとが、該接着剤を用いてドライラミネート接着
またはエクストルージョンラミネート接着により接着さ
れてなるラミネートフィルムである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるイソシアネート成
分(A)はイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー
(A1)または該(A1)と脂肪族系ポリイソシアネー
ト(A2)とから構成される。
【0007】上記イソシアネート基末端ウレタンプレポ
リマー(A1)を構成する水酸基当量300〜1500
のポリエステルポリオール(a11)としては、例え
ば、ジカルボン酸[炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン
酸(例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチ
ン酸、マレイン酸、ダイマー酸等)、炭素数8〜18の
芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル
酸等)、これらのエステル形成性誘導体(低級アルキル
エステル、酸無水物、酸ハライド等)等]の1種以上
と、低分子ポリオール[2ないし3官能性低分子ポリオ
ール(2価アルコール、例えばエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピ
レングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブ
タンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタ
ンジオール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、2−メチル−2−プロピル−
1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−
ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−
ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ
ール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、
1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオールな
ど;3価アルコール例えばグリセリン、トリメチロール
プロパンなど)、これらのアルキレンオキサイド(上記
および以下において炭素数が2〜12、好ましくは2〜
4のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,
2−、1,3−もしくは2,3−ブチレンオキサイド、
テトラヒドロフラン、スチレンオキサイドおよびエピク
ロルヒドリンが挙げられる。)低モル付加物(分子量5
00未満)等]の1種以上とを重縮合させて得られる縮
合ポリエステルポリオール;上記低分子ポリオールの1
種以上を出発物質とする炭素数4〜12のラクトン(例
えばγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−バ
レロラクトン、3−メチル−γ−バレロラクトン等)の
開環重合により得られるポリラクトンポリオール(例え
ばポリカプロラクトンジオールもしくはトリオール、ポ
リバレロラクトンジオール等);上記低分子ポリオール
の1種以上と炭酸エステル(エチレンカーボネート、ジ
メチルカーボネート等)とから誘導されるポリカーボネ
ートポリオール(例えばポリヘキサメチレンカーボネー
トジオール等)およびこれらの2種以上の混合物が挙げ
られる。これらのうち好ましいものは縮合ポリエステル
ポリオールであり、特に好ましいものはアジピン酸とエ
チレングリコールおよび/またはプロピレングリコール
とを重縮合させて得られるポリアルキレンアジペートジ
オールである。該(a11)の水酸基当量は通常300
〜1500、好ましくは350〜1200であり、その
官能基数は通常2〜3、好ましくは2である。水酸基当
量が300未満では接着剤の硬化皮膜の柔軟性が乏しく
なり、1500を越えるとポリオレフィンフィルムに対
する接着性が低下する。
【0008】該(A1)を構成する水酸基当量300〜
1500のポリエーテルポリオール(a12)として
は、前記ポリエステルポリオールの出発物質として例示
した2価アルコールもしくは3価アルコールおよび下記
(a13)で例示する4〜8価アルコールの1種以上の
アルキレンオキサイド(共)付加物(共付加の場合の付
加形式はブロックまたはランダムのいずれでもよい。)
が挙げられる。これらのうち好ましいものは1,4−ブ
タンジオールを出発物質とするテトラヒドロフランの開
環付加重合により得られるポリオキシテトラメチレング
リコールである。該(a12)の水酸基当量は通常30
0〜1500、好ましくは350〜1200であり、そ
の官能基数は通常2〜8,好ましくは2〜4である。水
酸基当量が300未満では接着剤の硬化皮膜の柔軟性が
乏しくなり、1500を越えるとポリオレフィンフィル
ムに対する接着性が低下する。
【0009】該(A1)を構成する水酸基当量300未
満の3〜8官能のポリオール(a13)としては、3〜
8価の多価アルコール類(3価アルコール、例えばトリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、1,2,6−ヘキサントリオール;4〜8価アルコ
ール、例えばペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジ
ペンタエリスリトール、トリグリセリン、トリペンタエ
リスリトール、キシロース、アラビノース、リブロー
ス、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクト
ース、エリトリット、トレイット、アラビット、リビッ
ト、キシリット、ソルビット、マンニット、シュクロー
ス等)、これらのアルキレンオキサイド(共)付加物
(共付加の場合の付加形式はブロックまたはランダムの
いずれでもよい。)および3〜6官能の多価アルコール
を出発物質とするラクトンの開環付加重合により得られ
るポリラクトンポリオールが挙げられる。これら(a1
3)として例示したものは2種以上を併用することがで
きる。これらのうち好ましいものはトリメチロールプロ
パン、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド
付加物、グリセリンのプロピレンオキサイド付加物およ
びポリカプロラクトントリオールであり、特に好ましい
ものはトリメチロールプロパン、ポリカプロラクトント
リオールおよびこれらの併用である。該(a13)の水
酸基当量は通常300未満、好ましくは250以下であ
り、その官能基数は通常3〜8、好ましくは3〜4であ
る。水酸基当量が300以上では、ポリオレフィンフィ
ルムに対する接着性が低下する。
【0010】該(A1)を構成する水酸基当量250〜
2000のポリジエンポリオール(a14)としては、
ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオー
ル、これらの部分もしくは完全水素添加物等が挙げられ
る。これらのうち好ましいものはポリブタジエンジオー
ルであり、特に好ましいものはミクロ構造において分子
中の1,2−結合が80重量%以上のポリブタジエンジ
オールである。該(a14)の水酸基当量は通常250
〜2000、好ましくは300〜1800であり、その
平均官能基数は通常1.5〜3、好ましくは1.7〜
2.5である。水酸基当量が250未満では接着剤の硬
化皮膜が硬くなり可撓性の面で問題があり、2000を
越えるとポリオレフィンフィルムに対する接着性が低下
する。
【0011】該(A1)を構成する脂肪族系ポリイソシ
アネート(b1)としては、たとえば、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシアネ
ート(LDI)などの炭素数(NCO基中の炭素を除
く、以下同様)2〜18の脂肪族ジイソシアネート;ジ
シクロヘキシルメタンジイシシアネート(HMDI)、
イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,4−シ
クロヘキサンジイソシアネート(CHDI)、水添キシ
レンジイソシアネート(HXDI)、水添トリレンジイ
ソシアネート(HTDI)などの炭素数4〜15の脂環
式ジイソシアネート;キシリレンジイソシアネート(X
DI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレン
ジイソシアネート(TMXDI)などの炭素数8〜15
の芳香脂肪族ジソシアネート;これらのジイソシアネー
トの変性体[例えばイソシアヌレート変性体、ビューレ
ット変性体、ウレトジオン変性体、カーボジイミド変性
体、多価アルコールのジイソシアネートアダクト体(例
えばトリメチロールプロパンとジイソシアネートの1:
3モルアダクト体等)等];およびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものはIP
DIおよびHMDIであり、特に好ましいものはIPD
Iである。本発明において、「脂肪族系ポリイソシアネ
ート」の語は、一般に用いられているように、脂肪族、
脂環式(族)および芳香脂肪族の各ポリイソシアネート
を包含する意味で用いる。
【0012】該(A1)におけるポリオール(a1)
が、(a11)、(a12)、(a13)および(a1
4)から構成される場合の当量比は(a11)1当量当
たり、(a12)が0.01〜1当量、好ましくは0.
02〜0.8、(a13)が0.01〜2当量、好まし
くは0.02〜1.5、(a14)が0.01〜1当
量、好ましくは0.02〜0.8当量である。(a1
2)が0.01当量未満では接着剤の外観が白濁し、1
当量を越えるとポリオレフィンフィルムに対する接着性
が低下する。(a13)が0.01当量未満ではポリオ
レフィンフィルムに対する接着性が低下し、2当量を越
えると接着剤の硬化皮膜の柔軟性が乏しくなる。(a1
4)が0.01当量未満または1当量を越えるとポリオ
レフィンフィルムに対する接着性が低下する。また、
(a11)、(a12)および(a13)の合計中の
(a11)の含量は20〜95モル%、好ましくは30
〜85モル%、(a12)の含量は1〜20モル%、好
ましくは2〜15モル%、(a13)の含量は4〜60
モル%、好ましくは5〜50モル%であり、また(a
1)中の該(a11)、(a12)および(a13)の
合計は80〜99モル%、好ましくは90〜98モル
%、(a14)は1〜20モル%、好ましくは2〜10
モル%である。
【0013】該(A1)におけるポリオール(a1)
が、(a11)、(a12)および(a13)から構成
される場合の当量比は(a11)1当量あたり、(a1
2)が0.01〜1当量、好ましくは0.02〜0.8
当量、(a13)が0.01〜2当量、好ましくは0.
02〜1.5当量である。(a12)が0.01当量未
満では接着剤の外観が白濁し、1当量を越えるとポリオ
レフィンフィルムに対する接着性が低下する。(a1
3)が0.01当量未満ではポリオレフィンフィルムに
対する接着性が低下し、2当量を越えると接着剤の硬化
皮膜の柔軟性が乏しくなる。また、(a11)、(a1
2)および(a13)の合計中の(a11)の含量は2
0〜95モル%、好ましくは30〜85モル%、(a1
2)の含量は1〜20モル%、好ましくは2〜15モル
%、(a13)の含量は4〜60モル%、好ましくは5
〜50モル%である。
【0014】該(A1)は、(a1)と過剰の(b1)
とを通常の方法(ワンショット法または多段法)でウレ
タン化反応させることにより得られる。(b1)のイソ
シアネート基と(a1)の水酸基との当量比(NCO/
OH)は通常(1.1〜2.5):1、好ましくは
(1.2〜2.2):1である。(b1)が1.1当量
未満では得られる該成分(A)の粘度が高くなるため接
着剤の塗工作業性が悪くなり、2.5当量を越えるとポ
リオレフィンフィルムに対する接着性が低下する傾向と
なる。ウレタン化の反応温度は通常50〜100℃であ
る。ウレタン化反応に際しては必要により有機溶剤(例
えばシクロヘキサン、トルエン、キシレン、メチルエチ
ルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、N,N−ジメチル
ホルムアミド等)を用いることができる。また、反応を
促進させるためにポリウレタンに通常用いられる触媒
[例えば有機金属系化合物(ジブチル錫ジラウレート、
第一錫オクトエート、スタナスオクトエート、テトラブ
トキシチタン、テトラプロポキシチタン、イソプロポキ
シ・トリスジオクチルホスホニルチタン等);アミン系
化合物(トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N
−ペンタメチルジエチレントリアミン等)]を用いるこ
とができる。触媒の使用量については特に制限はない
が、(a1)および(b1)の合計重量に対して通常
0.0001〜0.5重量%である。
【0015】本発明における成分(A)を構成する脂肪
族系ポリイソシアネート(A2)としては3〜6官能ま
たはそれ以上、特に3〜4官能のものが好ましく、例え
ば脂肪族ジイソシアネートおよび/または脂環式ジイソ
シアネネートの変性体[イソシアヌレート変性体、ビュ
ーレット変性体、多価アルコールのジイソシアネートア
ダクト体(例えばトリメチロールプロパンとジイソシア
ネートの1:3モルのアダクト体等)等];およびこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち特に
好ましいものはヘキサメチレンジイソシアネートのイソ
シアヌレート変性体およびビューレット変性体である。
【0016】該成分(A)において(A1)と(A2)
を併用する場合の(A1):(A2)の当量比は、通常
1:(0〜5)、好ましくは1:(0.01〜5)、更
に好ましくは1:(0.02〜3)である。(A2)が
5当量を越えるとポリオレフィンフィルムに対する接着
性が低下する。
【0017】該成分(A)中の遊離イソシアネート基含
有量(固形分当たり)は通常1〜15重量%、好ましく
は2〜10重量%である。また、粘度(25℃)は固形
分濃度50〜70重量%において通常50〜3000m
Pa・s、好ましくは100〜2500mPa・sであ
る。
【0018】本発明におけるポリオール成分(B)はポ
リオール(B1)および/またはポリオール(a2)と
脂肪族系ポリイソシアネート(b2)とからの水酸基末
端ウレタンプレポリマー(B2)から構成される。
【0019】本発明における成分(B)を構成するポリ
オール(B1)および(a2)としては水酸基当量50
〜300の4〜8官能ポリオール(a21)と水酸基当
量250〜2000のポリジエンポリオール(a22)
が併用される。
【0020】上記(a21)としては、(a13)の例
として挙げたもののうちの4〜8価アルコールのアルキ
レンオキサイド(共)付加物が挙げられる。これらのう
ち好ましいものはペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトールおよびソルビトールから選ばれる1種以上の
多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物、および
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロック
またはランダム共付加物である。該(a21)の水酸基
当量は通常50〜300、好ましくは70〜250であ
り、その官能基数は通常4〜8、好ましくは5〜6であ
る。水酸基当量が50未満では接着剤の硬化皮膜の柔軟
性が乏しくなり、300を越えるとポリオレフィンフィ
ルムに対する接着性が低下する。
【0021】また、該(a21)と併用される(a2
2)としてはポリブタジエンポリオール、ポリイソプレ
ンポリオール、これらの部分もしくは完全水素添加物等
が挙げられる。これらのうち好ましいものはポリブタジ
エンポリオールであり、特に好ましいものはミクロ構造
において分子中の1,2−結合が80重量%以上のポリ
ブタジエンポリオールである。該(a22)の水酸基当
量は通常250〜2000、好ましくは300〜180
0であり、その平均官能基数は通常1.5〜3、好まし
くは1.7〜2.5である。水酸基当量が250未満で
は接着剤の硬化皮膜が硬くなるため複合フィルムの可撓
性が不十分となり、2000を越えるとポリオレフィン
フィルムに対する接着性が低下する。(a21)と(a
22)とを併用する場合の(a21):(a22)の当
量比は、通常1:(0.05〜1)、好ましくは1:
(0.08〜0.9)である。この範囲内とすることで
ポリオレフィンフィルムに対する接着性がより良好なも
のとなる。
【0022】水酸基末端ウレタンプレポリマー(B2)
を構成する脂肪族系ポリイソシアネート(b2)として
は、前記成分(A)における(b1)として例示した脂
肪族系ポリイソシアネートを挙げることができる。これ
らのうち好ましいものは、脂肪族ジイソシアネートおよ
び/または脂環式ジイソシアネネートの変性体(イソシ
アヌレート変性体、ビューレット変性体、ウレトジオン
変性体、カーボジイミド変性体、多価アルコールのジイ
ソシアネートアダクト体等)であり、特に好ましいもの
はヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート
変性体およびビューレット変性体である。
【0023】該(B2)における(a2)の水酸基と
(b2)のイソシアネート基の当量比(OH/NCO)
は、通常(3〜25またはそれ以上):1、好ましくは
(5〜20):1である。(a2)が3当量未満では、
該(B2)の粘度が高くなりすぎたり、ゲル化を起こす
ことがあるので好ましくない。該(B2)を得るための
反応温度は通常50〜100℃であり、必要により有機
溶剤(例えばシクロヘキサン、トルエン、キシレン、メ
チルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、N,N−
ジメチルホルムアミド等)を使用することができる。ま
た、反応を促進させるために前記成分(A)の項で例示
した触媒を使用することもできる。該触媒の使用量につ
いては特に制限はないが(a2)と(b2)の合計重量
に対して通常0.0001〜0.5重量%である。
【0024】該成分(B)の水酸基価(固形分当たり)
は通常100〜1200、好ましくは150〜100
0、さらに好ましくは200〜800である。また、粘
度(25℃)は固形分濃度50〜60重量%において通
常3〜150mPa・s、好ましくは5〜130mPa
・sである。
【0025】本発明の接着剤における該成分(A)のイ
ソシアネート基と該成分(B)の水酸基の当量比(NC
O/OH)は、通常(0.7〜1.3):1、好ましく
は(0.8〜1.2):1、さらに好ましくは(0.9
〜1.1):1である。該成分(A)が0.7当量未満
または1.3当量を越えるとポリオレフィンフィルムに
対する接着性が低下する。
【0026】本発明の接着剤には、成分(A)と成分
(B)の硬化反応を促進させる目的で硬化促進触媒を含
有させることができる。該硬化促進触媒としては、例え
ばアルキル(炭素数2〜20)ホスホン酸の金属塩(カ
リウム、ナトリウムなどの塩);炭素数8〜20の脂肪
酸の金属塩(ナトリウム、カリウム、ニッケル、コバル
ト、カドミウム、バリウム、カルシウム、亜鉛などの
塩);ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫マレエー
ト、ジブチルジブトキシ錫、ビス(2−エチルヘキシ
ル)錫オキサイド、1,1,3,3−テトラブチル−
1,3−ジアセトキシジスタノキサンなどの有機錫化合
物;アミン系化合物(トリエチルアミン、トリエチレン
ジアミン、N−ペンタメチルジエチレントリアミン
等);テトラブトキシチタン、テトラプロポキシチタ
ン、イソプロポキシ・トリスジオクチルホスホニルチタ
ン、イソプロポキシ・トリイソステアレートチタンなど
の有機チタン化合物;およびこれらの2種以上の混合物
が挙げられる。これらのうち好ましいものは、有機スズ
化合物、アミン系化合物、有機チタン化合物であり、さ
らに好ましいものは、ジブチル錫ジラウレート、ジオク
チル錫マレエートおよびイソプロポキシ・トリイソステ
アレートチタンである。該硬化促進触媒の添加量は成分
(A)と成分(B)の合計固形分重量に対して通常0.
01〜4重量%、好ましくは0.1〜3重量%である。
更に必要により酸化防止剤、紫外線吸収剤等の公知の添
加剤を含有させることができる。該添加剤の添加量は成
分(A)と成分(B)の固形分合計重量に対して通常
0.1〜4重量%、好ましくは0.5〜3重量%であ
る。これら硬化促進触媒ならびに添加剤の添加方法につ
いては特に限定はないが、予め該成分(B)中に含有さ
せておくことが望ましい。
【0027】該成分(A)と該成分(B)からなる二液
配合液の安定性(ポットライフ)は非常に良好であり、
例えば該二液配合液の固形分濃度が50重量%の場合、
温度20℃において12時間保管した後の粘度変化率
[(保管後の粘度−配合初期粘度)×100/配合初期
粘度]は10%未満である。
【0028】本発明の二液型ドライラミネート用接着剤
は、各種プラスチックフィルムまたはシートと、ポリオ
レフィンフィルムとのドライラミネート接着および/ま
たはエクストルージョンラミネート接着に有用である
が、特に、包装、建材装飾、ユニットバス内装、マーキ
ングフィルム等の用途に使用される、ポリオレフィンフ
ィルム、ポリエステルフィルム、ポリアクリルフィルム
およびポリ塩化ビニルフィルム、ポリスチレンフィル
ム、ナイロンフィルム、エチレンビニルアルコール共重
合体フィルム、ポリビニルアルコールフィルム等のプラ
スチックフィルムまたは、これらの表面をアルミやシリ
カにより蒸着処理もしくはポリ塩化ビニリデンでコート
処理したプラスチックフィルムと、ポリオレフィンフィ
ルムとのラミネートフィルムの製造に特に好適に用いる
ことができる。
【0029】接着剤のコーティングには、グラビアコー
ター、リバースコーターなどが用いられる。該接着剤の
塗布量(固形分)は通常2〜20g/m2である。ラミ
ネートには通常のドライラミネーターまたはエクストル
ージョンラミネーターが用いられる。ラミネートフィル
ムは通常20〜50℃で20〜120時間養生されるこ
とにより接着剤が完全硬化する。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれにより限定されるものではな
い。以下において「部」は重量部、「%」は重量%を示
す。
【0031】参考例1 撹拌機、温度計、冷却管および窒素導入管を付した1L
容積の4つ口フラスコに、ポリエチレンアジペートジオ
ール(「サンエスター2610」、三洋化成工業製、数
平均分子量1000、水酸基当量500)150部、ポ
リオキシプロピレンジオール(「サンニックスジオール
PP−1000」、三洋化成工業製、数平均分子量10
00、水酸基当量500)37部、ポリブタジエンポリ
オール(「NISSO−PB G−2000」、日本曹
達製、数平均分子量2000、水酸基当量1120)3
7部、トリメチロールプロパン5部、ポリオキシプロピ
レントリオール(「サンニックストリオールGP−60
0」、三洋化成工業製、数平均分子量600、水酸基当
量200)30部、酢酸エチル280部およびシクロヘ
キサン70部を仕込み液温50℃で30分間均一に混合
した。この混合物の水分含量は0.03%であった。続
いて攪拌下にジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
121部とジブチル錫ジラウレート0.06部を仕込
み、窒素気流下70℃で5時間反応させ、遊離イソシア
ネート基(NCO)含有量2.2%、粘度500mPa
・s(25℃)、固形分52%のイソシアネート末端ウ
レタンプレポリマー溶液(A−1)を得た。同様の反応
容器に、ソルビトールのプロピレンオキサイド付加物
(「サンニックスヘキサオールSP−750」、三洋化
成工業製、数平均分子量750、水酸基当量125)3
50部、酢酸エチル350部、ジブチル錫ジラウレート
2部、「イルガノックス1135」(チバガイギー製、
酸化防止剤)0.5部、「チヌビン571」(チバガイ
ギー製、紫外線吸収剤)1部および「チヌビン765」
(チバガイギー製、耐光安定剤)1部を仕込み、50℃
で1時間混合させ、水酸基価244、粘度8mPa・s
(25℃)、固形分50%のポリオール溶液(B−1)
を得た。上記(A−1)100部および(B−1)12
部(NCO/OH当量比=1/1)を均一に混合して接
着剤を得た。この接着剤を厚み50μmの表面コロナ処
理ポリプロピレンフィルム表面(以下、表面処理PPと
略す)に塗布し50〜70℃の温風で5分間乾燥させ
た。乾燥後の接着剤塗布量は9g/m2であった。その
上に厚み50μmの表面処理PPを貼り合わせ45℃で
48時間養生させた。このものの性能評価結果を表1に
示す。
【0032】参考例2 参考例1と同様の反応容器に、(A−1)500部にヘ
キサメチレンジイソシアネート(HDI)のビユーレッ
ト変性体(「デュラネート24A−100」、旭化成工
業製、NCO含有量23%)15部を仕込み、室温で攪
拌混合させ、NCO含有量2.8%、粘度300mPa
・s(25℃)、固形分53%のNCO末端ウレタンプ
レポリマー溶液(A−2)を得た。上記(A−2)10
0部と(B−1)15部(NCO/OH当量比=1/
1)を均一に混合して接着剤を作成した。この接着剤を
用いて参考例1と同様のフィルムを用いて貼り合わせ2
5℃で72時間養生を行った。このものの性能評価結果
を表1に示す。
【0033】参考例3 参考例1と同様の反応容器に、ポリエチレンアジペート
ジオール(「サンエスター2620」、三洋化成工業
製、数平均分子量2000、水酸基当量1000)18
8部、ポリオキシプロピレンジオール(「サンニックス
ジオールPP−1000」)46部、ポリブタジエンポ
リオール(「NISSO−PB G−1000」、日本
曹達製、数平均分子量1350、水酸基当量780)3
2部、ポリカプロラクトントリオール(「プラクセルP
CL−303」、ダイセル化学工業製、数平均分子量3
00、水酸基当量100)7部、酢酸エチル280部お
よびシクロヘキサン70部を仕込み、液温50℃で均一
に混合した。この混合物の水分含量は0.04%であっ
た。続いて攪拌下にイソホロンジイソシアネート77部
およびジブチル錫ジラウレート0.06部仕込み、窒素
気流下70℃で5時間反応させ、NCO含有量2.1
%、粘度150mPa・s(25℃)、固形分50%の
イソシアネート末端ウレタンプレポリマー溶液(A−
3)を得た。同様の反応容器に、ソルビトールのプロピ
レンオキサイド付加物(「サンニックスヘキサオールS
P−750」)305部および酢酸エチル350部を仕
込み、液温50℃で30分間均一に混合した。この混合
物の水分含有量は0.05%であった。続いて攪拌下に
HDIのビユーレット変性体(「デュラネート24A−
100」)45部およびジブチル錫ジラウレート2部を
仕込み、70℃で2時間反応させNCO含有量が0.0
5%以下であること確認した後に、実施例1と同様の安
定剤(3種類)を同量添加して50℃で1時間混合し、
水酸基価176、粘度20mPa・s/25℃、固形分
50%の水酸基末端ウレタンプレポリマー溶液(B−
2)を得た。上記(A−3)100部および(B−2)
16部(NCO/OH当量比=1/1)を均一に混合し
て接着剤を作成した。この接着剤を厚み50μmの表面
処理PPに塗布し50〜70℃の温風で5分間乾燥させ
た。乾燥後の接着剤塗布量(固形分)は9g/m2であ
った。その上に厚み50μmの表面未処理のポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを貼り合わせ45℃で48時
間養生させた。このものの性能評価結果を表1に示す。
【0034】参考例4 参考例1と同様の反応容器に、(A−3)500部にH
DIのイソシアヌレート変性体(「デュラネートTPA
−100」、旭化成工業製、NCO含有量23%)20
部を仕込み、室温で攪拌混合させ、NCO含有量2.9
%、粘度100mPa・s(25℃)、固形分52%の
NCO末端ウレタンプレポリマー溶液(A−4)を得
た。上記(A−4)100部と(B−2)22部(NC
O/OH当量比=1/1)を均一に混合して接着剤を作
成した。この接着剤を用いて参考例3と同様のフィルム
を用いて貼り合わせ25℃で72時間養生を行った。こ
のものの性能評価結果を表1に示す。
【0035】実施例1 参考例1と同様の反応容器に、ポリカプロラクトンジオ
ール(「プラクセルPLC210」、ダイセル化学工業
製、数平均分子量1000、水酸基当量500)177
部、ポリオキシテトラメチレングリコール(「PTMG
−1000」、三洋化成工業製、数平均分子量100
0、水酸基当量500)35部、ポリオキシプロピレン
トリオール(「サンニックストリオールGP−60
0」)21部、ポリカプロラクトントリオール(「プラ
クセルPCL−303」)11部および酢酸エチル35
0部を仕込み、液温50℃で均一に混合した。この混合
物の水分含有量は0.02%であった。続いて攪拌下に
イソホロンジイソシアネート106部およびジブチル錫
ジラウレート0.06部仕込み、窒素気流下70℃で7
時間反応させた後に40℃まで冷却し、続いてHDIの
ビューレット変性体(「デュラネート24A−10
0」)46部を仕込み、液温40℃で30分間均一に混
合し、NCO含有量3.2%、粘度200mPa・s
(25℃)、固形分53%のイソシアネート末端ウレタ
ンプレポリマー溶液(A−5)を得た。同様の反応容器
に、ソルビトールのプロピレンオキサイド付加物(「サ
ンニックスヘキサオールSP−750」)125部、ポ
リブタジエンポリオール(「NISSO−PB G−1
000」)180部および酢酸エチル350部を仕込
み、液温50℃で30分間均一に混合した。この混合物
の水分含有量は0.04%であった。続いて攪拌下にH
DIのイソシアヌレート変性体(「デュラネートTPA
−100」)46部およびジブチル錫ジラウレート2部
を仕込み70℃で2時間反応させ、NCO含有量が0.
05%以下であること確認した後に、参考例1と同様の
安定剤(3種類)を同量添加して50℃で1時間混合
し、水酸基価79、粘度100mPa・s(25℃)、
固形分50%の水酸基末端ウレタンプレポリマー(B−
3)を得た。上記(A−5)100部および(B−3)
54部(NCO/OH当量比=1/1)を均一に混合し
て本発明の接着剤を作成した。この接着剤を厚み50μ
mの表面処理PPに塗布し50〜70℃の温風で5分間
乾燥させた。乾燥後の接着剤塗布量(固形分)は7g/
2 であった。その上に厚み50μmの表面未処理のポ
リアクリルフィルム(「アクリプレン」、三菱レイヨン
製)を貼り合わせ25℃で72時間養生させた。このも
のの性能評価結果を表1に示す。
【0036】比較例1 参考例1と同様の反応容器に、ポリオキシプロピレント
リオール(「サンニックストリオールTP−400」、
三洋化成工業製、数平均分子量430、水酸基当量14
3)311部および酢酸エチル350部を仕込み、液温
50℃で30分間均一に混合した。この混合物の水分含
有量は0.03%であった。続いて攪拌下にHDIのイ
ソシアヌレート変性体(「デュラネートTPA−10
0」)39部およびジブチル錫ジラウレート2部を仕込
み70℃で2時間反応さ、せNCO含有量が0.05%
以下であること確認した後に、参考例1と同様の安定剤
(3種類)を同量添加して50℃で1時間混合し、水酸
基価156、粘度15mPa・s(25℃)、固形分5
0%の水酸基末端ウレタンプレポリマー溶液(B−4)
を得た。(A−5)100部および上記(B−4)27
部(NCO/OH当量比=1/1)を均一に混合して比
較の接着剤を作成した。この接着剤を用いて参考例2と
同様にしてラミネートフィルムを作成し、性能評価を行
った。その結果を表2に示す。
【0037】比較例2 (A−5)で用いたポリカプロラクトンジオール177
部に代えてポリオキシテトラメチレングリコール(「P
TMG−1000」)177部を用いた以外は(A−
5)と同様にして、比較のイソシアネート基末端ウレタ
ンプレポリマー溶液(A−6)を得た。該(A−6)の
NCO含有量は3.2%、粘度は200mPa・s(2
5℃)、固形分は53%であった。この(A−6)10
0部と(B−2)24部(NCO/OH当量比=1/
1)を均一に混合して比較の接着剤を作成した。この接
着剤を用いて参考例2と同様にしてラミネートフィルム
を作成し、性能評価を行った。その結果を表2に示す。
【0038】比較例3 参考例1と同様の反応容器に、ポリエチレンアジペート
ジオール(「サンエスター2610」167部)、ポリ
オキシテトラメチレングリコール(「PTMG−100
0」)41部、ポリカプロラクトントリオール(「プラ
クセルPCL−303」)25部、トリメチロールプロ
パン2.7部、酢酸エチル280部およびシクロヘキサ
ン70部を仕込み、液温50℃で30分間均一に混合し
た。この混合物の水分含有量は0.05%であった。続
いて攪拌下にトリレンジイソシアネート114部を仕込
み、窒素気流下70℃で5時間反応させ、NCO含有量
3.5%、粘度200mPa・s(25℃)、固形分5
0%のイソシアネート末端ウレタンプレポリマー溶液
(A−7)を得た。この(A−7)100部と(B−
2)27部(NCO/OH当量比=1/1)を均一に混
合して比較の接着剤を作成した。この接着剤を厚み50
μmの表面処理PPに塗布し50〜70℃の温風で5分
間乾燥させた。乾燥後の接着剤塗布量(固形分)は9g
/m2であった。その上に厚み50μmの表面未処理の
ポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせ45
℃で48時間養生させた。このものの性能評価結果を表
2に示す。
【0039】表1および表2における性能評価項目およ
び評価方法は下記の通りである。 透明性:貼り合わせフィルムの外観を目視評価。 可撓性:貼り合わせフィルムを温度0℃の雰囲気内で折
り曲げたときに割れ、亀裂、白化および剥離等が発生す
るかどうかを目視評価。 常態接着性:接着強度測定装置で剥離強度(180゜ピ
ール剥離強度、引っ張り速度100mm/分、単位;K
gf/25mm)を測定。 耐温水接着性:貼り合わせたフィルムを60℃の温水に
24時間浸漬した後の剥離強度(180゜ピール剥離強
度、引っ張り速度100mm/分、単位;Kgf/25
mm)を測定。 耐熱接着性:貼り合わせたフィルムを80℃のオーブン
中で100時間保管した後の剥離強度(180゜ピール
剥離強度、引っ張り速度100mm/分、単位;Kgf
/25mm)を測定。 耐候性:キセノンウェザーメーター照射1000時間
[照射条件;63℃(ブラックパネル温度)×60RH
%、照射102分/降雨+照射18分]後の貼り合わせ
たフィルムの黄変の有無を評価。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明の二液型ドライラミネート用接着
剤は、従来の同用途の接着剤と比較して、ポリオレフィ
ンフィルムと各種プラスチックフィルムとの接着性が極
めて優れ、併せて耐温水性、耐熱性および耐候性等が優
れている。また、常温硬化性も優れている。上記効果を
奏することから本発明の二液型ドライラミネート用接着
剤は、特に包装用フィルム、建材装飾用フィルム、ユニ
ットバス内装用フィルム、マーキング用フィルムなどの
用途に用いられるラミネートフィルムの製造に極めて有
用である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−60131(JP,A) 特開 昭63−196678(JP,A) 特開 平2−274788(JP,A) 特開 昭64−60678(JP,A) 特開 平3−234783(JP,A) 特開 平3−281589(JP,A) 特開 平2−16181(JP,A) 特開 昭57−8274(JP,A) 特開 昭61−64777(JP,A) 特開 平1−167389(JP,A) 特開 昭60−11570(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 4/00 - 201/10

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオール(a1)と過剰の脂肪族系ポ
    リイソシアネート(b1)とからのイソシアネート基末
    端ウレタンプレポリマー(A1)または該(A1)と脂
    肪族系ポリイソシアネート(A2)とからなるイソシア
    ネート成分(A)と、ポリオール(B1)および/また
    はポリオール(a2)と脂肪族系ポリイソシアネート
    (b2)とからの水酸基末端ウレタンプレポリマー(B
    2)からなるポリオール成分(B)とからなる二液型ド
    ライラミネート用接着剤において、(a1)として水酸
    基当量300〜1500のポリエステルポリオール(a
    11)、水酸基当量300〜1500のポリエーテルポ
    リオール(a12)および水酸基当量300未満の3〜
    8官能ポリオール(a13)を用い、(B1)および/
    または(a2)として水酸基当量50〜300の4〜8
    官能ポリオール(a21)および水酸基当量250〜2
    000のポリジエンポリオール(a22)を用いたこと
    を特徴とする接着剤。
  2. 【請求項2】 (a11):(a12):(a13)の
    当量比が1:(0.01〜1):(0.01〜2)であ
    り、(b1)のイソシアネート基と、(a11)、(a
    12)および(a13)の合計の水酸基との当量比が
    (1.1〜2.5):1である請求項1記載の接着剤。
  3. 【請求項3】 (A2)が3官能以上の脂肪族系ポリイ
    ソシアネートであり(A1)と(A2)の当量比が1:
    (0.01〜5)である請求項1または2記載の接着
    剤。
  4. 【請求項4】 (a21):(a22)の当量比が1:
    (0.05〜1)である請求項1〜3のいずれか記載の
    接着剤。
  5. 【請求項5】 (a13)がポリカプロラクトントリオ
    ールおよび/またはアルカントリオールである請求項1
    〜4のいずれか記載の接着剤。
  6. 【請求項6】 (b2)が脂肪族もしくは脂環式ポリイ
    ソシアネートおよび/または該ポリイソシアネートの変
    性体である請求項1〜5のいずれか記載の接着剤。
  7. 【請求項7】 (a2)の水酸基と(b2)のイソシア
    ネート基の当量比が(3〜25):1である請求項1〜
    6のいずれか記載の接着剤。
  8. 【請求項8】 イソシアネート成分(A)とポリオール
    成分(B)の当量比が(0.7〜1.3):1である請
    求項1〜7のいずれか記載の接着剤。
  9. 【請求項9】 ポリオレフィンフィルム、ポリエステル
    フィルム、ポリアクリルフィルム、ポリ塩化ビニルフィ
    ルム、ポリスチレンフィルム、ナイロンフィルム、エチ
    レンビニルアルコール共重合体フィルム、ポリビニルア
    ルコールフィルムおよびこれらの表面をアルミもしくは
    シリカにより蒸着処理もしくはポリ塩化ビニリデンでコ
    ート処理したフィルムから選ばれるプラスチックフィル
    ムと、ポリオレフィンフィルムとのドライラミネート接
    着および/またはエクストルージョンラミネート接着に
    用いられる請求項1〜8のいずれか記載の接着剤。
  10. 【請求項10】 ポリオレフィンフィルム、ポリエステ
    ルフィルム、ポリアクリルフィルム、ポリ塩化ビニルフ
    ィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロンフィルム、エ
    チレンビニルアルコール共重合体フィルム、ポリビニル
    アルコールフィルムおよびこれらの表面をアルミもしく
    はシリカにより蒸着処理もしくはポリ塩化ビニリデンで
    コート処理したフィルムから選ばれるプラスチックフィ
    ルムと、ポリオレフィンフィルムとが、請求項1〜8の
    いずれか記載の接着剤を用いてドライラミネート接着ま
    たはエクストルージョンラミネート接着により接着され
    てなるラミネートフィルム。
JP2000043162A 1997-12-22 2000-02-21 二液型ドライラミネート用接着剤 Expired - Fee Related JP3504565B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000043162A JP3504565B2 (ja) 1997-12-22 2000-02-21 二液型ドライラミネート用接着剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36591397 1997-12-22
JP9-365913 1997-12-22
JP2000043162A JP3504565B2 (ja) 1997-12-22 2000-02-21 二液型ドライラミネート用接着剤

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10323210A Division JP3057366B2 (ja) 1997-12-22 1998-11-13 二液型ドライラミネート用接着剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000198971A JP2000198971A (ja) 2000-07-18
JP3504565B2 true JP3504565B2 (ja) 2004-03-08

Family

ID=32044550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000043162A Expired - Fee Related JP3504565B2 (ja) 1997-12-22 2000-02-21 二液型ドライラミネート用接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3504565B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4873831B2 (ja) * 2003-10-31 2012-02-08 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ポリウレタン組成物及びウレタン樹脂フィルム
JP4548072B2 (ja) * 2004-09-30 2010-09-22 横浜ゴム株式会社 2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物
KR20080015793A (ko) * 2005-05-16 2008-02-20 아사히 가라스 가부시키가이샤 경화성 조성물
DE102006021917A1 (de) * 2006-05-11 2007-11-15 Basf Coatings Ag Verzweigte Polyole mit im statistischen Mittel zwei oder mehr Hydroxylgruppen im Molekül, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung
JP5327035B2 (ja) * 2009-12-18 2013-10-30 横浜ゴム株式会社 二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物
MX2013001484A (es) * 2010-08-09 2013-03-12 Bayer Ip Gmbh Conversor electromecanico que incluye un polimero de poliuretano con unidades de poliester y/o de policarbonato.
JP5394450B2 (ja) * 2010-08-27 2014-01-22 三洋化成工業株式会社 ドライラミネート用接着剤
BR112015020095B1 (pt) * 2013-03-20 2021-04-27 Essilor International Adesivo à base de poliuretano estrutura de polarização, processo para produzir uma estrutura de polarização e elemento óptico polarizado
CN103320082B (zh) * 2013-05-23 2014-08-13 济南大学 一种植物基聚酯醇胶黏剂及其制备方法和应用
JP6601029B2 (ja) * 2015-07-14 2019-11-06 オート化学工業株式会社 接着剤組成物
CN105111999B (zh) * 2015-09-18 2018-02-16 北京高盟新材料股份有限公司 一种无溶剂双组份聚氨酯复合膜用粘合剂及其制备方法
JP7335589B2 (ja) * 2019-07-12 2023-08-30 オート化学工業株式会社 床材用の一液型湿気硬化性接着剤組成物
CN112724847B (zh) * 2020-12-14 2023-03-31 苏州市雄林新材料科技有限公司 一种高低温复合膜及其制备方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS578274A (en) * 1980-06-16 1982-01-16 Sanyo Chem Ind Ltd Adhesive composition
JPS6011570A (ja) * 1983-07-01 1985-01-21 Nippon Paint Co Ltd 二液接着剤
JPS6164777A (ja) * 1984-09-07 1986-04-03 Asahi Glass Co Ltd ポリウレタン系接着剤
JPS63196678A (ja) * 1987-02-09 1988-08-15 Dainippon Ink & Chem Inc ラミネ−トフイルム用接着剤組成物
JP2677361B2 (ja) * 1987-08-28 1997-11-17 サンスタ−技研株式会社 ポリウレタン接着剤
JP2619449B2 (ja) * 1987-12-23 1997-06-11 サンスター技研株式会社 ポリウレタン接着剤組成物
DE3815242A1 (de) * 1988-05-05 1989-11-16 Bayer Ag Klebstoffe auf basis einer hydroxylgruppen enthaltenden komponente und einer isocyanatgruppen enthaltenden komponente
JPH02274788A (ja) * 1989-04-18 1990-11-08 Asahi Chem Ind Co Ltd 熱ラミネート用接着剤
JPH0794654B2 (ja) * 1990-02-09 1995-10-11 大日精化工業株式会社 接着剤組成物
JPH03281589A (ja) * 1990-03-29 1991-12-12 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd ポリウレタン接着剤組成物
JP3665907B2 (ja) * 1994-08-25 2005-06-29 大日本インキ化学工業株式会社 2液硬化型ラミネート用接着剤組成物およびラミネート方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000198971A (ja) 2000-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3057366B2 (ja) 二液型ドライラミネート用接着剤
EP0472278B1 (en) Non-yellowing polyurethane adhesives
EP1234842B1 (en) Solvent-free two-component curable adhesive composition
JP3504565B2 (ja) 二液型ドライラミネート用接着剤
US8247079B2 (en) Laminate containing a silylated polyurethane adhesive composition
JPWO2009072431A1 (ja) ラミネート用接着剤
TWI671330B (zh) 具低voc及霧化値的黏合劑
JP3532787B2 (ja) ポリウレタン接着剤組成物
EP3418343A1 (en) Two-package curable solvent-free adhesive for laminates and resin cured product
JPH01104612A (ja) ポリウレタン水性分散液
EP1772506A1 (en) Two-component curable solventless adhesive
TW200927872A (en) Laminating adhesive
US6482523B1 (en) Adhesive for lamination
JP2003129024A (ja) ラミネート用接着剤組成物およびそのラミネート方法
JP4660677B2 (ja) 無溶剤2液硬化型接着剤組成物
EP1090972B1 (en) Solvent-free two-component curable adhesive composition
JP3234157B2 (ja) ポリウレタン接着剤組成物
JP4560702B2 (ja) 印刷インクアンカーコート用接着剤組成物、多層複合フィルムおよび包装容器
JP2018177861A (ja) 水蒸気ガスバリアコート用水性ポリウレタン樹脂分散体
JPH03121118A (ja) エネルギー吸収特性を有するポリウレタン層並びにこの層を含むプラスチックシート及び合わせ安全ガラス
JP3426621B2 (ja) 接着剤組成物
CN117651749A (zh) 湿气固化型聚氨酯热熔粘接剂
JPS6316406B2 (ja)
JPH0323585B2 (ja)
JP2003003145A (ja) 無溶剤型接着剤及びラミネート方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031210

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071219

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees