JP3504354B2 - 眼科装置 - Google Patents

眼科装置

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JP3504354B2 JP26097994A JP26097994A JP3504354B2 JP 3504354 B2 JP3504354 B2 JP 3504354B2 JP 26097994 A JP26097994 A JP 26097994A JP 26097994 A JP26097994 A JP 26097994A JP 3504354 B2 JP3504354 B2 JP 3504354B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は眼科装置に係り、さらに
詳しく述べれば、測定結果の表示装置や被検眼に対する
投影光源等の光量等の調整を行なう眼科装置に関する。
【0002】
【従来の技術】眼科装置の中には一定の暗室での使用が
要求される装置もあるが、測定光源や照明光源を不可視
光にすることによって、比較的明るい環境下でも検査で
きる装置が開発されている。この種の眼科装置は、被検
眼と装置をアライメントするための光学系や測定結果等
を表示する光学系等種々の光学系を持っている。
【0003】アライメント光学系は、赤外域に感度を持
つTVカメラを備え、被検眼前眼部をアライメントマ−
クに重ね合わせてTVモニタ上に映し出す。この種のT
Vモニタには、明るさやコントラストを変えるボリュ−
ムスイッチが設けられ、検査者が自由に操作してこれに
より調整する。また、測定結果等はTVモニタに表示し
たり、LED等の発光表示器や液晶表示器に表示する。
このLED等の発光表示器は光量が固定しているのが一
般的である。また、透過型の液晶表示器としては、その
バック照明を常時点灯させたものや、点灯させるための
スイッチが設けられているものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】比較的明るい環境下で
も使用できる装置は、周囲の明るさが大きく変わりがち
であるが、TVモニタの像や表示器の見え具合は、装置
が置かれた周囲の明るさにより左右されるので、輝度等
を一定にしたままでは非常に見ずらい場合が生ずる。し
かし、TVモニタの明るさやコントラスト、表示器のバ
ック照明等を周囲の環境に合わせて検者がいちいちスイ
ッチ操作して調節することは煩わしく、手間である。最
近では従来の据置型の装置に代えて手持ち型の装置も実
用化されており、この装置は容易に場所を移動して使用
できるが、装置が置かれる環境は様々となり、その都度
照明等の光量調整を行うことは大変煩わしい。暗い環境
に置かれた時には、スイッチの位置がわかりずらく的確
なスイッチ操作は困難だという問題もある。また、液晶
表示器のバック照明を常時点灯させると消費電力が大き
く、殊にバッテリ駆動の装置では大きな問題となる。
【0005】本発明は、上記のような問題に鑑み、装置
が置かれる周囲環境の明るさが様々に変化しても、煩わ
しいスイッチ操作を行うことなく、照明や表示等の光量
を適切な状態に置くことのできる眼科装置を提供するこ
とを技術課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、次のような構成を持つことを特徴とす
る。 (1) 被検眼を測定するための測定手段を有し、比較
的明るい検査環境下で被検眼を検査する眼科装置におい
て、可視域を含む照明光により被検眼を照明し被検眼を
観察する観察光学系と、被検眼の固視を誘導する固視標
投影光学系と、装置周囲環境の明るさを検出する明る
検出手段と、明るさ検出手段の検出結果に基づいて外
部光が強いときは前記固視標投影光学系の投影光量を増
大させる固視標投影光学系制御手段と、を備えることを
特徴とする。
【0007】 (2) 被検眼を測定するための測定手
段を有し、比較的明るい検査環境下で被検眼を検査する
眼科装置において、可視域を含む照明光により被検眼を
照明し被検眼を観察する観察光学系と、被検眼の固視を
誘導する固視標投影光学系と、被検眼をアライメントす
る照準用マークを被検眼の前眼部像に重ねて投影する照
準用マーク投影光学系と、装置の周囲環境の明るさを検
出する明るさ検出手段と、明るさ検出手段の検出結果に
基づいて外部光が強いときは前記照準用マーク投影光学
系の投影光量を増大させる照準用マーク投影光学系制御
手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は実施例である手持ち型の角膜形状測定装
置の外観斜視図である。1は装置本体であり、後述する
光学系、制御や演算処理等のための電気系が収納されて
いる。2は被検眼に対向する側に配置される測定窓であ
り、3は観察窓である。検者は観察窓3及び測定窓2を
通して被検眼を観察し、アライメントを行う。4は測定
結果等を表示する液晶表示器である。液晶表示器4は、
液晶表示素子(以下LCDと略す)の背後に半透過の反
射板と後述するバックライトを持つ半透過式の表示器で
あり、検者は周囲環境が明るい時は反射板の外部光反射
作用により、暗い時はバックライト点灯による照明によ
り表示文字を視認することができる。5は電源スイッチ
や測定する被検眼の左右を指定する被検眼選択スイッチ
等が配置された操作スイッチ群である。
【0014】装置本体1の下方は、検者が装置を片手で
持つことができるようにグリップ状になっており、グリ
ップの下部にはバッテリ6が着脱自在に収納されてい
る。
【0015】図2は装置本体1に配置される光学系を側
面から見た配置略図である。10は被検眼を、11は検
者眼をそれぞれ示す。装置本体1には検者眼11が被検
眼10を観察するための貫通口が設けられており、観察
光軸上には凸レンズの対物レンズ13、ビ−ムスプリッ
タ14が配置されている。対物レンズ13の焦点距離
(F)を例えば250mmとし、対物レンズ13から被
検眼10までの距離(A)を75mm、対物レンズ13
から検者眼11までの距離(L)を200mmとすれ
ば、被検眼は1.28倍に拡大観察することができる。
【0016】16は照準用マ−ク板であり、例えば円環
状のマ−ク(図示せず)が形成されている。17はマ−
ク板照明光源であり、照明光源17の点灯により照準用
マ−ク板16を通過した照準マ−クの光束は、ビ−ムス
プリッタ14で反射され測定者である検者眼11に向か
う。検者眼11は観察窓から拡大観察される被検眼の前
眼部像に照準マ−クを重ねて観察し、アライメントを行
う。18は固視標用光源、19はスポット開口を持つ固
視標板、20は凹レンズである。21は後述する指標検
出光学系の光軸と固視標の投影光軸を同軸にするダイク
ロイックミラ−、22は結像レンズである。光源18に
照明された固視標板19は、凹レンズ20、結像レンズ
22によりダイクロイックミラ−21及びビ−ムスプリ
ッタ14を介して被検眼眼底に投影され、被検眼10は
固視標板19を固視することができる。
【0017】23は指標投影光学系であり、観察光軸を
中心とする同一円周上に45度間隔に8組配置され、そ
の投影光軸は観察光軸に対して所定の角度をなしてい
る。8組の指標投影光学系の中には、90度間隔に配置
された4組の角膜形状測定用の光学系23a〜23d
(23c,23dは図示せず)があり、これは近赤外域
の光を発するLED等の光源24、スポット絞り25お
よびスポット絞り25を無限遠におくためのコリメ−タ
レンズ26からなる。角膜形状測定用の光学系23a〜
23dは作動距離検出のための光学系としても使用さ
れ、作動距離検出用の光学系は無限光束を投影する光学
系23a〜23dと、光源24及びスポット絞り25か
らなる有限光束を投影する光学系23e〜h(図示せ
ず)から構成される。
【0018】指標検出光学系は、ビ−ムスプリッタ1
4、結像レンズ22、テレセントリック絞り27、光源
24の角膜反射光以外の光をカットする可視光カットフ
ィルタ28及び2次元位置検出素子29を備える。テレ
セントリック絞り27は結像レンズ22の焦点位置に配
置されており、フィルタ28は2次元位置検出素子29
の直前に配置されている。2次元位置検出素子29は結
像レンズ22に対して角膜反射像が形成される虹彩近傍
とは共役な位置に配置され、指標投影光学系23による
角膜反射像を検出する。図3に示すように、フィルタ2
8の一部は後述する光ファイバ31を通すために切り取
られており、2次元位置検出素子29は光ファイバ31
を通る外部光量の検出素子としても使用される。
【0019】装置を使用する照明環境を検知する外部光
量検出光学系は、装置本体1の被検者眼に対抗する側に
固定配置された拡散板30、拡散板30の後方に配置さ
れた光ファイバ31及び2次元位置検出素子29から構
成される。光ファイバ31はフィルタ28が切り取られ
た部分を通り、2次元位置検出素子29の直前に置かれ
ている。光ファイバ31は、指標検出光学系の角膜反射
像の検出への影響を小さくするために、その出射光が2
次元位置検出素子29の隅の部分に入射するように配置
されている。2次元位置検出素子29に入射する光ファ
イバ31の外部光と角膜反射像の光とは、それぞれの検
出領域を2次元位置検出素子29上の位置(アドレス)
で画することにより区別される。なお、本実施例のよう
に測定光と外部光の検出領域を区別して設定するほか、
フィルタ28をモ−タ等で挿脱可能にして、測定時と外
部光量検出時とのタイミングをずらすことによって区別
することもできる
【0020】32は観察光軸を中心とする同一円周上に
30度間隔に配置されているLEDである。各LED3
2の角膜反射像の全体はマイヤリングとしての機能を果
たす。また、LED32は前眼部の照明も兼ねる。
【0021】以上のような構成において、その動作を図
4の要部電気系ブロック図を利用して説明する。検者が
電源スイッチを投入すると、測定が開始される。装置は
まず光量調整モ−ドとなる。マイクロコンピュ−タ40
は信号検出処理回路41を介して拡散板30及び光ファ
イバ31により導かれ2次元位置検出素子29上に入射
する外部光の光量を取り出す。2次元位置検出素子29
からの出力信号は、信号検出処理回路41により所定の
処理(A/D変換、位置検出)が施され、マイクロコン
ピュ−タ40に入力される。マイクロコンピュ−タ40
は2次元位置検出素子29上の所定アドレス領域の光量
レベルを記憶している光量レベルと比較する。マイクロ
コンピュ−タ40は固視標光源18、マ−ク板照明光源
17、LED32及びLCDバックライト47のそれぞ
れに接続された駆動回路43〜46を駆動制御して、検
出された光量レベル(周囲環境の明るさ)に対応して定
められた各光源の明るさ(光量)調整を行う。固視標光
源18、マ−ク板照明光源17、LED32は外部光が
強いときは光量を上げ、視認しやすいようにする。LC
Dバックライト47は、所定の光量レベル以下(液晶表
示器4の備える反射板の作用により表示文字が視認し難
くなるレベル)になったら点灯する。各光源の光量調整
はあまり細かく変化させないほうが使いやすく、例え
ば、3〜5段階レベルの光量で変化させる。
【0022】光量調整が終了すると、アライメント及び
測定モ−ドに移行する。検者眼11は観察窓から拡大観
察される被検眼の前眼部像に照準マ−クを重ねて観察
し、粗いアライメントを行う。マイクロコンピュ−タ4
0は駆動回路42を介して測定用光源24を点灯し、作
動距離の適否を判定する。
【0023】作動距離の適否判定は、無限遠の指標投影
光学系23a〜23d及び有限遠の指標投影光学系23
e〜23hにより形成される角膜反射像の像高さを比較
することによりなされる(LED24a〜24dとLE
D24e〜24hを交互に点灯してもよいし、その点灯
手順は問わない)。これは、無限遠光源と有限遠光源と
により角膜反射像を形成した場合、作動距離が変化して
も無限遠光源による角膜反射像の像高さは変化しない
が、有限遠光源による角膜反射像の像高さは変化すると
いう特性を利用するものである。この詳細は本出願人に
よる特願平4−224896号(発明の名称「アライメ
ント検出装置」)に記されているので、これを参照され
たい。同じ投影光軸を持つ光源のときは各1個の指標像
が得られれば、作動距離の適否を判断できるが、本実施
例では、マイクロコンピュ−タにより無限遠の指標投影
光学系(23a〜23d)の角膜反射像を結ぶ楕円形状
と、有限遠の指標投影光学系(23e〜23h)の角膜
反射像を結ぶ楕円形状のそれぞれを求め、各楕円の所定
経線方向(一定の角度のものでもよいし、乱視軸方向と
いう決め方でもよい)の位置を取り出し、その高低を比
較する。
【0024】両像高さが所定の許容範囲で一致すると、
マイクロコンピュ−タ40は像高さが一致した時の指標
投影光学系(23a〜23d)の角膜反射像の位置から
角膜形状を算出する。角膜形状の算出には特願昭59−
207539号(発明の名称「角膜形状測定装置」特公
平1−19896号)に記載されるように最低3点の指
標像が検出されれば、角膜形状を算出できる。マイクロ
コンピュ−タ40は、角膜形状を算出し表示回路48を
介して表示器4にその結果を表示する。
【0025】また、マイクロコンピュ−タ40は、作動
距離の適否判定毎に2次元位置検出素子29の出力デ−
タから外部光検出のアドレス領域の信号を取り出し、上
記と同様な固視標光源18、マ−ク板照明光源17、L
ED32及びLCDバックライト47の光量調整を行
う。なお、実施例は一回の作動距離の適否判定毎に光量
調整を行っているが、光量調整は一定周期(例えば5
秒)毎に行うようにしても良い。
【0026】このように装置は外部光量を検出して各光
源の光量調整を行うので、検者は周りの環境の明るさが
変化してもとくにスイッチ操作をすることなく、適切な
状態の光量で被検眼の観察及び表示器4上の表示文字の
視認が可能となる。また、被検眼にも必要以上の固視標
光束及びマイヤリング光束(照明光束)を与えなくてす
む。
【0027】なお、上記の実施例では外部光量は被検眼
側の方向のみを検出するようにしているが、側部や検者
側の方向を検出するようにしても良いし、固視標光源用
とか表示器用とか用途別に複数の検出系を設けたり、複
数の検出系の値を平均化したりしても良い。また、実施
例では、装置の光量調整は電源が投入されると自動的に
働くようにしたが、この機能をスイッチ操作で無効に
し、検者によるマニュアルによる光量調整を可能にする
機能を付加することもできる。
【0028】さらに、本発明をTVカメラとTVモニタ
を備える眼科装置に応用する場合、外部光量の検出には
TVカメラの信号を用いて行っても良く、TVモニタの
明るさやコントラストも周囲の明るさに応じて変化させ
ることができる。このように本発明は種々の変容が可能
であり、これらも技術思想を同一にする範囲において本
発明に含まれるものである。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
装置を使用する環境の明るさに応じて照明系の光量が自
動的に制御されるので、被検眼に対しても適切な状態の
光量により固視標提示、視標投影が行われ、被検眼の負
担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例である手持ち型の角膜形状測定装置の外
観斜視図である。
【図2】装置本体に配置される光学系を側面から見た配
置略図である。
【図3】フィルタ、光ファイバ及び2次元位置検出素子
の関係を説明するための図である。
【図4】実施例の装置の要部電気系ブロック図である。
【符号の説明】
23 指標投影光学系 24 測定用光源 32 LED 29 2次元位置検出素子 30 拡散版 31 ファイバ 40 マイクロコンピュ−タ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼を測定するための測定手段を有
    し、比較的明るい検査環境下で被検眼を検査する眼科装
    置において、可視域を含む照明光により被検眼を照明し
    被検眼を観察する観察光学系と、被検眼の固視を誘導す
    る固視標投影光学系と、装置周囲環境の明るさを検出
    する明るさ検出手段と、明るさ検出手段の検出結果に基
    づいて外部光が強いときは前記固視標投影光学系の投影
    光量を増大させる固視標投影光学系制御手段と、を備え
    ることを特徴とする眼科装置。
  2. 【請求項2】 被検眼を測定するための測定手段を有
    し、比較的明るい検査環境下で被検眼を検査する眼科装
    置において、可視域を含む照明光により被検眼を照明し
    被検眼を観察する観察光学系と、被検眼の固視を誘導す
    る固視標投影光学系と、被検眼をアライメントする照準
    用マークを被検眼の前眼部像に重ねて投影する照準用マ
    ーク投影光学系と、装置の周囲環境の明るさを検出する
    明るさ検出手段と、明るさ検出手段の検出結果に基づい
    て外部光が強いときは前記照準用マーク投影光学系の投
    影光量を増大させる照準用マーク投影光学系制御手段
    と、を備えることを特徴とする眼科装置。
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