JP3503421B2 - カラオケ装置 - Google Patents
カラオケ装置Info
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Description
曲の楽曲データから演奏区間を抽出し、これを連続して
演奏することによってメドレー演奏が可能なカラオケ装
置に関する。 【0002】 【従来の技術】カラオケ装置で演奏される楽曲データの
なかに、複数のカラオケ曲のよく知られた部分をつなぎ
合わせて作られたいわゆるメドレー曲といわれる曲があ
り、カラオケ歌唱者の人気を集めている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】メドレー曲は、複数の
曲をつなぎ合わせて作られたものであるが、メドレー曲
自体が1つのカラオケ曲であり、上記複数の曲がそれぞ
れ別々にカラオケ曲として登録されていても、それらと
は別に作成する必要があった。このため、カラオケ曲を
カラオケ装置に登録する側においては、メドレー曲を上
記複数の曲とは別に制作する必要があるため手間がかか
るうえ、上記個別のカラオケ曲がリリース(登録)され
たのちに制作する必要があるため、リリースが大幅に遅
れてしまうという問題点があった。また、メドレー曲も
通常のカラオケ曲と同様のデータ量を持っているため、
そのための記憶領域が必要になる問題点があった。さら
に、利用者側においては、自分が歌いたい曲がメドレー
曲になるとは限らないため、登録されたメドレー曲が自
分の好みのものでない可能性があった。 【0004】この発明は、既存のカラオケ曲のなかから
利用者が選択した曲の一部演奏区間をつないでメドレー
演奏をできるようにしたカラオケ装置を提供することを
目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明は、複数のカラ
オケ曲を指定する曲指定手段と、前記複数のカラオケ曲
の演奏を実行するための各楽曲データの内容に基づいて
各楽曲データにおけるメドレー演奏区間の開始位置と終
了位置とを割り出す演奏区間割出手段と、前記複数のカ
ラオケ曲を各楽曲データのメドレー演奏区間を順次つな
いで連続して演奏する演奏実行手段と、を備え、前記演
奏区間割出手段は、楽曲データの時間軸における主旋律
データの有無に基づいて前記メドレー演奏区間の開始部
置または終了位置の一方または両方を割り出す手段であ
ることを特徴とする。 【0006】 【0007】この発明では、利用者が複数のカラオケ曲
を選曲指定すると、これらのカラオケ曲をつないでメド
レー演奏する。メドレー演奏とは、前奏や後奏を省いて
メロディ部分のみを複数曲分つないで連続演奏する演奏
モードである。複数曲の全てのメロディ部分を演奏した
のでは演奏が長くなりすぎてしまうため、メロディ部分
のうち、1番のみなど一部の区間をメドレーの演奏区間
とする。この演奏区間の指定は利用者が任意に指定でき
るようにしてもよく、カラオケ装置が固定的にまたは自
動的に指定するようにしてもよい。しかし、楽曲データ
には上記演奏区間の開始位置および終了位置を示すデー
タが書き込まれていないため、カラオケ装置が楽曲デー
タの内容に基づいて、楽曲データ上の上記演奏区間を割
り出す。たとえば、楽曲データには歌唱ガイド用のメロ
ディトラックが含まれるが、1番,2番などの歌唱部分
にはノートデータ(発音を制御するデータ)が存在し、
前奏,間奏,後奏などの演奏のみの部分にはノートデー
タがない。したがって、演奏区間として1番が指定され
ている場合、メロディトラックの最初のノートデータの
タイミングから、ノートデータが一定時間無くなる区間
の先頭までを1番として判断することができる。また、
曲が盛り上がるサビ部分が演奏区間として指定された場
合には、メロディトラックのみならず伴奏音のデータが
書き込まれているバッキングトラックを参照し、音量や
曲想の変化を検出してサビ部分を割り出すようにすれば
よい。 【0008】このように、1番やサビ部分など音楽的な
内容で演奏区間が指定されたとき、楽曲データ上でこの
区間がどこであるかを検出し、その区間のみを演奏する
ため、楽曲データ中に区間を示すマークがなくても指定
された演奏区間を楽曲データ上で発見してその区間のみ
を演奏することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】図面を参照してこの発明の実施形
態であるカラオケ装置について説明する。このカラオケ
装置は、約1万曲のカラオケ曲演奏用の楽曲データを記
憶しており、利用者が予約登録した曲番号に応じて楽曲
データを読み出してカラオケ曲を演奏する。また、メド
レーモードでは、選択された複数のカラオケ曲の1番の
みを切れ目なしにつないで連続演奏する。通常の楽曲デ
ータにはメドレー演奏用の演奏区間を指示するデータが
書き込まれていないが、このカラオケ装置では楽曲デー
タの内容に基づいて演奏区間を割り出すことができ、ど
の楽曲データでもメドレー演奏をすることができる。 【0010】図1は上記メドレー演奏機能を備えたカラ
オケ装置のブロック図である。装置全体の動作を制御す
るCPU10には、バスを介してROM11、RAM1
2、ハードディスク記憶装置(HDD)14、通信制御
部15、リモコン受信部16,表示パネル17、パネル
スイッチ18、音源装置19a,19b、音声データ処
理部20a,20b、効果用DSP21a,21b,2
1c、ミキサ22、文字表示部23、CD−ROMチェ
ンジャ24および表示制御部25が接続されている。ま
た、ミキサ22にはアンプスピーカ26が接続されてお
り、効果用DSP21cにはボーカル用のマイク27が
接続されている。表示制御部25にはモニタ28が接続
されている。これらアンプスピーカ26,ボーカル用マ
イク27およびモニタ28はカラオケ装置本体とは別体
となっている。 【0011】前記ROM11には起動プログラムなどが
記憶されている。起動プログラムはこの装置の電源オン
時に読み出され、ハードディスク記憶装置14に記憶さ
れているシステムプログラム,カラオケ実行プログラム
群,ローダなどをRAM12に読み出してこの装置を立
ち上げる。システムプログラムは、この装置の基本動作
や周辺機器とのデータ送受を制御するプログラムであ
る。カラオケ実行プログラム群は、図4〜図7のフロー
チャートに示すような動作を実行する。ローダは、通信
制御部15を介して配信センタからカラオケ演奏用の楽
曲データなどをダウンロードするためのプログラムであ
る。 【0012】RAM12には、上記プログラム読出エリ
アおよび2曲分の楽曲データ読出エリアが設定される。
2曲分の楽曲データ読出エリアはメドレーモード時に現
在演奏されているカラオケ曲の楽曲データと次に演奏さ
れるカラオケ曲の楽曲データを並行して処理するために
設定されている。また、RAM12には、利用者が入力
した曲番号を登録する予約リストやメドレーモード時に
演奏区間の開始位置や終了位置を記憶するスタートマー
クデータ記憶エリアや終了マークデータ記憶エリアなど
が設定される。 【0013】通信制御部15は、センタからカラオケ演
奏のための楽曲データをダウンロードしてHDD14に
書き込む。通信制御部15はDMA回路を内蔵してお
り、ダウンロードされた楽曲データをCPU10を介さ
ずに直接HDD14に書き込むことができる。HDD1
4にはダウンロードされた楽曲データを約1万曲分蓄積
記憶するための楽曲データ記憶エリアが設けられてい
る。 【0014】コマンダ受信部16はコマンダ3から送ら
れてくる赤外線信号を受信してデータを復元する。コマ
ンダ3はテンキーやモード切換キーなどの各種キースイ
ッチを備えており、利用者がこれらのスイッチを操作す
ると、その操作に応じたコードの赤外線信号を送信す
る。利用者は上記各種キースイッチのオンシーケンスに
よって、カラオケ装置本体に曲番号を入力することがで
きる。また、モード切換キーを操作することにより、1
曲ずつ別々に演奏する通常モードと上記メドレーモード
とを切り換えることができる。また、コマンダ3を用い
てメドレー演奏時の演奏区間(1番のみ,2番のみ,1
〜2番,1番のサビ部分のみなど)を指定できるように
してもよい。また、この指定を全曲共通にするか各曲毎
に個別のものにするかも任意である。 【0015】表示パネル17は入力された曲番号などを
表示するためのLED表示器などを含んでいる。また、
パネルスイッチ18はテンキーのほか上記コマンダ3と
同種のキースイッチを含んでおり、このパネルスイッチ
を操作して曲番号を入力することもできる。 【0016】このカラオケ装置は、2系統(a系統,b
系統)のカラオケ演奏部(音源装置19,音声データ処
理部20,効果用DSP21)を備えている。これは、
メドレー演奏モードで演奏が前曲から次曲に切り換わる
ときの演奏の引き継ぎをスムーズに行うため、前曲のカ
ラオケ演奏と次曲のカラオケ演奏を別系統で行うように
しているためである。1曲のみ演奏する通常のモード時
には、いずれか一方の系統のみ用いてもよく、両方の系
統を動作させて厚みのある音作りをしてもよい。 【0017】以下、一方の系統について説明する。音源
装置19は、カラオケ演奏時にCPU10から入力され
るノートイベントデータに基づいて楽音信号を形成す
る。ノートイベントデータは楽曲データの楽音トラッ
ク,メロディトラック,リズムトラックに書き込まれて
いるデータであり、楽音の発音/消音などを制御するデ
ータである。音声データ処理部20は、音声データに基
づいてバックコーラスなどの音声信号を形成する。音声
データは、音源装置19で電子的に発生しにくい信号波
形(バックコーラスなど)を生の音声信号からADPC
Mデータ化したものであり、音声データ処理部20はこ
れを伸長して出力する。効果用DSP21は音源装置1
9から入力された楽音信号や音声データ処理部20が伸
長した音声信号に対して種々の効果を付与する。効果を
付与されたカラオケ演奏音はミキサ22に出力される。 【0018】一方、歌唱用のマイク27はプリアンプ3
0に接続されている。マイク27から入力された歌唱音
声信号はプリアンプ30で増幅されA/Dコンバータ3
1でディジタル信号に変換されたのち効果用DSP21
cに入力される。効果用DSP21cは、歌唱音声信号
にエコーなどの効果を付与したのちミキサ22に出力す
る。ミキサ22はDSP21a,21b,21cから入
力されたカラオケ演奏音および歌唱音声信号を適当な比
率でミキシングしアナログ信号に変換したのちアンプス
ピーカ26に出力する。アンプスピーカ26はこのアナ
ログ信号を増幅してスピーカから放出する。なお、DS
P21a,21b,21cに付与される効果の種類およ
び程度は、CPU10から入力されるDSPコントロー
ルデータによって制御される。DSPコントロールデー
タは、楽曲データのDSPコントロールトラックにデル
タタイムデータとともに記憶されており、CPU10が
カラオケ演奏の所定タイミングに読み出してDSP21
に入力する。 【0019】文字表示部23には、カラオケ曲の曲名や
歌詞を表示するための文字表示データが入力される。文
字表示データは楽曲データの文字表示トラックに書き込
まれているデータであり、上記楽音トラックに基づくカ
ラオケ演奏に同期して曲名や歌詞が表示され、且つ、表
示色が変更されるように時間間隔データ(デルタタイム
データ)とともにインプリメントされている。文字表示
部23は、この文字表示データに基づいて曲名や歌詞な
どの文字パターンを生成する。また、CD−ROMチェ
ンジャ24は、カラオケ演奏時にCD−ROMにMPE
Gフォーマットで記録されている映像を再生する。CP
U10は演奏するカラオケ曲のジャンルデータなどに基
づいてどのような背景映像を再生するかを決定し、その
背景映像のチャプタナンバをCD−ROMチェンジャ2
4に送信する。CD−ROMチェンジャ24は、このC
PU10が指定するチャプタの映像を複数枚(5枚程
度)のCD−ROMのなかから選択して再生する。上記
文字表示部23が生成した文字パターンおよびCD−R
OMチェンジャ24が再生した背景映像は表示制御部2
5に入力される。表示制御部25は背景映像の上に文字
パターンをスーパーインポーズで合成してモニタ28に
表示する。 【0020】図2は同カラオケ装置で演奏される平均的
なカラオケ曲の曲の流れと楽曲データの概略構成を示す
図である。また、図3は楽曲データの各トラックのデー
タ構成を示す図である。楽曲データは、カラオケ演奏用
の楽音トラックのほか、文字表示トラック、音声トラッ
ク、DSPコントロールトラック、制御情報トラックな
どのトラック、音声データ部およびヘッダで構成されて
いる。 【0021】図2において、平均的なカラオケ曲は前奏
(イントロ),1番(1stコーラス),2番(2ndコー
ラス),3番(3rdコーラス),後奏(エンディング)
を有し、各コーラスに最も盛り上がる部分(サビ)が含
まれている。また、1番と2番の間、2番と3番の間の
両方または一方に間奏が挿入される。演奏楽音を発生す
るためのバッキングトラック(楽音トラック,音声制御
トラックなど)およびリズムトラックには全曲を通して
ノートイベントデータが書き込まれているが、歌唱ガイ
ド用のメロディトラックには1番,2番,3番の歌唱区
間のみノートイベントデータが書き込まれている。ま
た、制御情報トラックには、上記の区間を示すイントロ
スタートマーク,1番スタートマーク,2番スタートマ
ーク,3番スタートマーク,エンディングスタートマー
ク,間奏スタートマークおよびサビスタートマーク,サ
ビエンドマークが書き込まれている。ただし、これらの
データは小節を区切る小節線の位置に書き込まれるデー
タであり、弱起のメロディ(4拍目など弱拍から始まる
メロディ)などはこのマークと開始点,終了点が一致し
ない。また、この制御情報トラックには、曲の調性(キ
ー:ハ長調,イ短調など)や拍子(4拍子,3拍子な
ど)の設定・変更を表すデータや拍子タイミングおよび
その拍数(1拍目,2拍目など)を表示するデータも書
き込まれている。 【0022】図3において、楽音トラックには、上記前
奏,1番,2番,3番,後奏および間奏の全てを演奏す
るためのデータがインプリメントされており、ピアノ,
弦楽器など複数のパートを担当する複数のトラックで構
成されている。楽音トラックは、楽音の発音や消音など
を指示するイベントデータとこのイベントデータの読出
タイミングを各イベントデータ間の時間的間隔で表した
デルタタイムデータ(Δt)で構成されている。イベン
トデータは、上記楽音の発音や消音を指示するノートイ
ベントデータ(ノートオンデータ,ノートオフデータ)
のほか、音色の調整や変更のためのデータ(パラメータ
チェンジ,プログラムチェンジなど)が含まれる。CP
U10はシーケンスプログラムに基づいてこのトラック
のデータを読み出す。デルタタイムデータを読み出した
ときテンポクロックに合わせてこれをカウントダウン
し、カウント値が0になったとき次のデータを読み出
す。イベントデータを読み出した場合には、これを音源
装置19または対応する機能部に出力する。メロディト
ラック,リズムトラックも同様のデータ構成であり、メ
ロディトラックのデータは音源19に入力されてガイド
メロディ音を発生し、リズムトラックのデータは音源1
9に入力されてはリズム音を発生する。 【0023】文字表示トラックは、当該カラオケ曲の曲
名や歌詞をインプリメントしたシーケンスデータであ
り、文字表示データ(イベントデータ)と各イベントデ
ータの時間的間隔を示すデルタタイムデータで構成され
ている。なお、この文字表示トラックのデータは汎用の
MIDIデータではないが、インプリンメンテーション
の統一をとり作業工程を容易にするため、このトラック
を含めて音声トラック,DSPコントロールトラックな
どは全てMIDI形式で記述されている。文字表示デー
タは、1行の歌詞の文字データ、この歌詞の表示座標、
および、色替えや消去を制御するワイプシーケンスデー
タからなっている。 【0024】音声トラックは、音声データ部に記憶され
ている複数種類のバックコーラスデータの再生タイミン
グを制御するためのトラックであり、イベントデータで
ある音声指定データおよびデルタタイムデータで構成さ
れている。音声指定データはどの音声データをどの周波
数にピッチシフトしてどの音量で発音するかを指定する
内容になっている。 【0025】また、DSPコントロールトラックは、効
果用DSP21a,21b,21cの機能を制御するた
めのイベントデータおよびデルタタイムデータで構成さ
れている。イベントデータは、楽音信号に対してどのよ
うな効果をどの程度付与するかを指示するデータであ
る。 【0026】なお、各トラックの先頭部分(イントロス
タートマークより前)にはカラオケ演奏スタートに先立
って音源装置19やDSP21などをリセット・初期設
定するためのイベントデータがまとめて書き込まれてい
る。また、ヘッダは、この楽曲データに関する種々のデ
ータ(曲コード、曲名、発売日、演奏時間など)からな
っている。また、この曲のジャンルデータは、前記ヘッ
ダに含めても楽曲データと別のデータとして持っていて
もよい。 【0027】図4〜図7のフローチャートおよび図8の
前曲,次曲の演奏区間の接続方式を説明する図を参照し
て、このカラオケ装置における演奏区間の接続方式を説
明する。 【0028】図4は予約動作を示すフローチャートであ
る。利用者がコマンダ3を用いて曲番号を入力すると、
その曲番号を予約リストに登録する。予約リストに先に
入力された曲番号が登録されている場合には、その下位
に今回の曲番号を登録するものとする。予約リストに登
録されている曲番号は、上位のものからカラオケ演奏実
行プログラムによって読み出され、対応するカラオケ曲
の演奏が実行される。読み出された曲番号は消去され、
下位のものが上位に繰り上げられる。予約リストには1
0曲程度の曲番号を予め登録しておくことができる。 【0029】図5は予約リスト実行処理動作を示すフロ
ーチャートである。この動作は一定時間毎に実行され
る。まず、予約リストに曲番号が登録されているかを判
断する(s10)。予約曲がない場合にはそのままリタ
ーンする。予約曲がある場合には現在メドレーモードで
あるか否かを判断する(s11)。メドレーモードでな
く通常の演奏モードの場合には、そのとき曲が演奏され
ていないことを判断して(s12)、予約リストの先頭
に登録されている曲番号を読み出して演奏処理を実行す
る(s13)。この演奏処理は従来から一般的な処理動
作であるため詳細な説明は省略する。 【0030】一方、現在メドレーモードの場合には、現
在メドレーモードで曲の演奏中か否かを判断する(s1
4)。曲が演奏されている場合には準備フラグがセット
されているかを判断する(s15)。準備フラグのセッ
トは、現在演奏中の曲(前曲)に加えて次に演奏される
曲(次曲)が既にRAM12に読み出され準備がされて
いることを示している。前曲の演奏が終了し次曲の演奏
がスタートすると準備フラグがリセットする。それま
で、新たな楽曲データの読み出しができないため、準備
フラグがセットしている場合にはこのままリターンす
る。準備フラグがリセットしている場合(s15)に
は、図6の準備処理動作を実行する。 【0031】さらに、メドレーモード(s11)である
が現在曲が演奏されていない場合には(s14)、これ
からメドレー演奏を開始するということであるため、図
6の準備動作で予約リストから読み出された曲番号の楽
曲データでメドレーの1曲目の準備をしたのち(s1
7)、メドレー演奏処理動作(s18)をスタートす
る。 【0032】図6はメドレーの準備処理動作を示すフロ
ーチャートである。まず、予約リストの最上位に登録さ
れていた曲番号で指定される楽曲データをRAM12の
読み出しエリアに読み出す(s21)。そして、この楽
曲データのメロディトラックを含む各トラックを先頭か
らスキャンしてゆき(s22)、以下の処理で順次処理
を実行する。この曲がメドレーの1曲目の場合には(s
23)、曲の先頭(前奏:イントロ)から演奏するため
s28にジャンプする。1曲目とは、メドレーモードに
入って1曲目の場合と、メドレーモードで曲の予約が途
切れて演奏が終了し、その後再度曲の予約が入って演奏
がスタートする場合も含む。1曲目でない場合には曲の
前奏をカットし1番の先頭から演奏を開始するため、ま
ず準備フラグをセットし(s24)、先頭から楽曲デー
タを読み出して読み出されるパラメータを記憶してゆく
(s25)。すなわち、曲の進行に応じて音源19やD
SP21などに新たなパラメータが設定され動作が更新
されるが、メドレーの2曲目以後の曲は曲の途中から演
奏がスタートするため、それ以前の区間のパラメータを
演奏とは別に読み出して予め設定しておくことで演奏区
間がスタートしたときに正しいパラメータ設定で演奏を
行うことができる。同時にメロディトラックを監視し
(s26)、メロディトラックに最初のノートデータが
書き込まれているタイミングの1小節前のタイミングお
よびこの最初のノートデータのアドレスをスタートマー
クデータとして記憶する(s27)。メロディ開始の1
小節前を開始タイミングとするのは、メロディがスター
トする前の1小節間を前曲から次の曲に移行するための
ブリッジ区間とするためである。そして、そのままメロ
ディトラックの読み出しを継続してメロディトラックの
ノートデータが一定時間以上(たとえば4小節以上)途
切れる区間を検索し(s28)、この区間が開始するタ
イミングを終了マークデータとして記憶する(s2
9)。すなわち、一定時間以上歌唱が途切れる区間は間
奏であると判断し、その直前までが1番のメロディ区間
である判断する。こののち、2系統(a,b)のカラオ
ケ演奏部のうち、現在の演奏(前曲の演奏)に使用され
ていないほうの空き系統に上記パラメータをセットする
(s30)。両系統とも演奏されていない1曲目の場合
にはどちらにセットしてもよい。そしてs31でこの曲
が1曲目であるか否かを再度判断し、1曲目の場合に
は、このデータを用いてメドレー演奏処理をスタートす
る(s32)。一方、1曲目でなく現在前曲が演奏中の
場合にはそのままこのメドレー準備処理動作を終了す
る。 【0033】なお、上記動作は楽曲データの制御情報ト
ラックに1番開始データや1番終了データが書き込まれ
ていない場合について説明したが、制御情報トラックに
1番開始データや1番終了データが書き込まれている場
合には、s26〜s29に代えて以下の動作を行えばよ
い。すなわち、上述したように1番開始データや1番終
了データなどのマークデータは小節線の位置に書き込ま
れているが、メロディは正確に小節線の位置からスター
トし、小節線の位置で終了するとは限らない。そこで、
これらのマークデータを参考にしてその前後の正確な開
始タイミングを検索するようにする。まず、1番開始デ
ータを検索する(s33)。1番開始データが読み出さ
れた場合にはそのマークデータ付近でメロディトラック
のノートデータが開始する位置を検索し(s34)、こ
のメロディの開始位置の1小節前のタイミングおよび該
ノートデータのアドレスをスタートマークデータとして
記憶する(s35)。そして、次に、1番終了データを
検索する(s36)。1番終了データが読み出された場
合にはそのマークデータ付近でメロディトラックのノー
トデータが途切れる位置を検索し(s37)、このタイ
ミングを終了マークデータとして記憶する(s38)。
以上の動作により、マークデータの入った楽曲データで
より正確に1コーラスの開始位置と終了位置を検出する
ことができる。 【0034】図7はメドレー演奏処理プログラムを示す
フローチャートである。このプログラムは前曲と次曲と
の連結時点においては、各曲について独立して並行に実
行される。図8は前曲と次曲の演奏区間の連結方式を説
明する図である。まず、1曲目の演奏処理から説明す
る。通常の演奏モードと同様に先頭から曲の演奏を実行
し、終了マークデータ記憶エリアに記憶されているタイ
ミングになるまで演奏を継続する(s41)。この間、
歌唱者は通常どおりに歌唱することができる。そして、
この動作と並行して前記メドレー準備処理動作(図6)
によって2曲目の準備が行われ、他方のカラオケ演奏部
のセットアップが行われている。1曲目(前曲)の演奏
が終了マークデータまで進行すると、次曲の演奏を制御
するこのメドレー演奏プログラムに演奏開始を通知する
(s42)。 【0035】次曲の演奏を処理するメドレー演奏処理プ
ログラムは、図6の準備動作が終了すると、前曲からの
通知があるまで待機しており(s50)、前曲の演奏を
制御するメドレー演奏処理プログラムから演奏開始の通
知があると、この曲(次曲)について設定されているテ
ンポでリズムトラックの演奏のみを開始する(s5
1)。 【0036】この時点で、前曲のメドレー演奏処理プロ
グラムはテンポクロック制御を次曲のプログラムに渡し
ており(s43)、次曲のテンポクロックに応じてテン
ポ制御を行う。そして、これ以後、前曲のメドレー演奏
処理プログラムは、以後よみだされるイベントデータの
うちノートオフイベントデータのみを実行する(s4
4)。すなわち、いままで発音していた楽音の消音のみ
を実行し、新たな楽音の発音などは行わないようにす
る。 【0037】一方、次曲のメドレー演奏処理プログラム
がリズム演奏を開始(s51)したのち、1小節が経過
したとき、この次曲の1番のメロディ部分がートするた
め前曲のメドレー演奏処理プログラムに動作終了を指示
する(s53)とともに、この次曲の全パートの演奏を
開始する(s54)。 【0038】前曲(1曲目)のメドレー演奏処理プログ
ラムはこの指示に対応して現在発音している楽音を全て
ノートオフする(s46)。これにより、前曲の演奏を
処理していたカラオケ演奏部が空きになり、新たな次曲
の処理が可能になるため、準備フラグをリセットして
(s47)、動作を終了する。 【0039】以上の動作を利用者が選曲した楽曲データ
毎に繰り返し実行することにより、連続して複数曲の演
奏を実行することができる。 【0040】なお、上記実施形態では演奏区間を固定的
に1番としているが、演奏区間はこれに限定されるもの
ではなく、カラオケ装置が曲に応じてまたは任意に自動
変更するようにしてもよい。また、利用者が演奏区間を
指定できるようにしてもよい。この指定は、メドレー曲
全体にわたる指定、曲毎に個別の指定のどちらであって
もよい。 【0041】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、複数の
カラオケ曲をメドレー演奏するとき、そのメドレー演奏
区間を指示するデータが楽曲データ中にない場合でも、
メロディトラックなどの楽曲データの内容に基づいてそ
の演奏区間を検出して演奏することができるため、どの
ようなカラオケ曲が指定された場合でも、自然なメドレ
ー演奏が可能になり、メドレー曲のカラオケ楽曲データ
を特別に作成する必要がなくなり、手間がかからず、通
常のカラオケ曲の楽曲データが登録されたとき即座にそ
の曲をメドレーの一部として演奏することができる。
備えたカラオケ装置のブロック図 【図2】同カラオケ装置で演奏されるカラオケ曲の曲の
流れを説明する図 【図3】同カラオケ曲の楽曲データの構成を示す図 【図4】同カラオケ装置の動作を示すフローチャート 【図5】同カラオケ装置の動作を示すフローチャート 【図6】同カラオケ装置の動作を示すフローチャート 【図7】同カラオケ装置の動作を示すフローチャート 【図8】同カラオケ装置がメドレー演奏をするときの連
結方式を説明する図 【符号の説明】 19a,19b…音源装置、20a,20b…音声デー
タ処理部、21a,21b,21c…効果用DSP
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数のカラオケ曲を指定する曲指定手段
と、 前記複数のカラオケ曲の演奏を実行するための各楽曲デ
ータの内容に基づいて、各楽曲データにおけるメドレー
演奏区間の開始位置と終了位置とを割り出す演奏区間割
出手段と、 前記複数のカラオケ曲を、各楽曲データのメドレー演奏
区間を順次つないで連続して演奏する演奏実行手段と、 を備え、前記演奏区間割出手段は、楽曲データの時間軸
における主旋律データの有無に基づいて前記メドレー演
奏区間の開始部置または終了位置の一方または両方を割
り出す手段であるカラオケ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15649297A JP3503421B2 (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | カラオケ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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