JP3503290B2 - 液体遮断弁 - Google Patents

液体遮断弁

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JP3503290B2
JP3503290B2 JP21805995A JP21805995A JP3503290B2 JP 3503290 B2 JP3503290 B2 JP 3503290B2 JP 21805995 A JP21805995 A JP 21805995A JP 21805995 A JP21805995 A JP 21805995A JP 3503290 B2 JP3503290 B2 JP 3503290B2
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sub
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valve seat
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秀男 根本
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Nok Corp
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  • Float Valves (AREA)
  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Self-Closing Valves And Venting Or Aerating Valves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車等
の燃料タンク等に用いられて、通常の状態では燃料タン
ク等の内部に発生する圧力を外部に逃がし、自動車の走
行等による燃料タンク等の動揺、傾斜、あるいは転倒時
には閉弁して、貯蔵している液体の流出を遮断する液体
遮断弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の液体遮断弁としては、例
えば図5乃至図7に示すようなものがある。すなわち、
この液体遮断弁100は、例えば自動車等の燃料タンク
に取付けられ、通常は開いており、車両転倒等の傾斜時
にバルブを閉じ燃料の外部流出を防止するものである。
【0003】図において、101は内部中空のバルブボ
ディであり、タンク上部に配置される。このバルブボデ
ィ101は下方に向って開く凹部102が設けられ、こ
の凹部102の下端開口部にキャップ103が組み込ま
れ、凹部102とキャップ103が作り出す内部の空間
にフロート104が凹部102の内側側面に周方向に複
数設けられている縦リブ102Aに沿って上下可動に保
持されている。
【0004】このフロート104とキャップ103間に
は、フロート104の浮力調整用の付勢手段としてのコ
イルスプリングである第1スプリング105が介装され
ている。
【0005】フロート104は、断面略E字状で、開口
部がキャップ103側となっている。この断面略E字状
の中央部104Aの両側に位置する環状凹部104B
が、第1スプリング105が挿入される第1スプリング
室となっている。
【0006】この第1スプリング105は、一端が環状
凹部104Bの閉塞面に当接し、他端がキャップ103
の端面に当接してフロート104を上方に付勢し浮力を
調整している。
【0007】また、フロート104の中央部104Aに
は、傾斜時等の浮力を確保すべく、穴部104Cを有し
ている。
【0008】そして、フロート104の上面中央には突
起状の第2弁部106が設けられている。
【0009】この第2弁部106と対向するバルブボデ
ィ101の内部上面中央には第1バルブシート107が
設けられ、この第1バルブシート107には、その第1
バルブシート107に開口する第1連通孔108を有し
ている。この第1連通孔108とバルブボディ101の
上部に設けられている通気管路101Aとを介してバル
ブボディ101の内部を外部に連通している。
【0010】また、キャップ103には、上下に貫通形
成される複数の貫通孔103Aを有しており、燃料タン
ク等の内部とバルブボディ101の内部とを連通させて
いる。
【0011】そして、バルブボディ101の第1バルブ
シート107とフロート104の第2弁部106との間
にサブバルブ109が介在されている。サブバルブ10
9は、フロート104の上面に突出して設けられている
ガイド110を介して上下可動に設けられている。
【0012】このガイド110は、図5(b)に示すよ
うにほぼ3等配に設けられており、横断面半円状となっ
ている。このガイド110がサブバルブ109のガイド
となる。
【0013】サブバルブ109は、中央にある本体部1
09Aと、本体部109Aの外周縁下端部から径方向外
方に伸びる腕部109Bと、を有している。この腕部1
09Bは、図5(b)に示すようにほぼ3等配に設けら
れている各ガイド110に対して設けられており、その
腕部109Bの先端はガイド110の横断面の形状に沿
って半円状のスリット109Cが形成されている。
【0014】また、スリット109Cの周面に沿ってフ
ロート104の上面側に突出する凸部109Dを設けて
おり、この凸部109Dの外周面とガイド110の内周
面とは相互運動可能なようにクリアランスを有してい
る。
【0015】そして、このサブバルブ109は、バルブ
ボディ101の天井から付勢手段としてのコイルスプリ
ングである第2スプリング111によって吊り下げられ
ている。すなわち、バルブボディ101の第1バルブシ
ート107の外周側の上端壁面とサブバルブ109の腕
部109Bの端面との間に介装される第2スプリング1
11によってサブバルブ109が下向きに付勢されて吊
り下げられている。
【0016】このサブバルブ109が上下動すること
で、本体部109Aの上面が第1バルブシート107に
接離し、下面が第2弁部106に接離するようになって
いる。すなわち、サブバルブ109の本体部109Aの
上面が第1バルブシート107と接離する第1弁部11
2となっており、その下面が第2弁部106と接離する
第2バルブシート113となっている。
【0017】この第2バルブシート113には、その第
2バルブシート113に開口する第2連通孔114を有
しており、第1弁部112に対しても開口している。す
なわち、第2連通孔114は本体部109A上下に貫通
形成される貫通孔で、その開口面積は、第1バルブシー
ト107の第1連通孔108の開口面積より小さくなっ
ている。この第2連通孔114と第1連通孔108とは
同一軸上に配置されている。
【0018】このように構成された液体遮断弁100
は、次のように作動する。
【0019】まず、タンク内の液面が下がっている通常
状態においては、図5(a)に示すとおり、フロート1
04もサブバルブ109も、浮力が作用していないこと
から、第2スプリング111のスプリング力によってサ
ブバルブ109はガイド110にガイドされて移動し、
サブバルブ109の第1弁部112は第1バルブシート
107から離間し、第2バルブシート113がフロート
104の第2弁部106に接することになる。これによ
り、第2連通孔114は閉塞し、第1連通孔108は開
口する。
【0020】この状態で、タンクが自動車等の走行中凸
凹道等で動揺したり、傾斜したり、あるいは車両が転倒
してタンク内の液面が上昇した場合、タンク内の流体
(ガス)は、開口面積の大きい第1バルブシート107
の第1連通孔108を通じて外部に逃げる。
【0021】すなわち、タンク内のガスは、タンク内か
らキャップ103の貫通孔103A、フロート104の
外周面とバルブボディ101の内周面間の隙間、フロー
ト104の上面、フロート104の上面とサブバルブ1
09の下面間及び腕部109間の隙間という曲がった流
路を通り、さらに第1連通孔108を通って通気管路1
01Aへと抜けていく(図5(a)中矢印参照)。
【0022】このように、開口面積の大きい第1連通孔
108が開いていることから、タンク内のガスの排出面
積は十分に確保され、最大流量流れることになる。これ
により、フロート104とサブバルブ109は第2連通
孔114が閉塞した状態で素早く第1バルブシート10
7側に動き、サブバルブ109の第1弁部112は第1
バルブシート107に接する。即ち、フロート104と
サブバルブ109の弁の作動応答性が良く、第2弁部1
06を介して第1連通孔108も閉塞し、キャップ10
3の貫通孔103Aを介してバルブボディ101内部に
入り込んできた液体の流出が防止される(図6参照)。
【0023】一方、バルブボディ101内の液体の液面
が下がって再開弁する際には、まずフロート104が下
降し、その第2弁部106がサブバルブ109の第2バ
ルブシート113から離間して第2連通孔114が開
く。この第2連通孔114の開口面積は小さいため、フ
ロート104の上下面に作用するガスの圧力差が小さい
ので、フロート104は第2バルブシート113に固着
することなく確実に落下する(図7参照)。
【0024】その結果、ガス圧力は通気管路101Aへ
抜けて低下し、サブバルブ109の上下面に働くガスの
圧力差も低下する。これにより、サブバルブ109も第
2スプリング111のスプリング力により下降し、第1
連通孔108が開いて通常状態に戻る。
【0025】そして、フロート104とサブバルブ10
9が共に第1スプリング105または第2スプリング1
11を介してバルブボディ101に独立して保持されて
いるので、それぞれ独立して運動し、フロート104と
サブバルブ109が互いに付着する恐れはない。また、
フロート104にサブバルブ109の組み付けスペース
を設ける必要もないので、フロート104の浮力を十分
とることができる。さらに、上記したようにフロート1
04とサブバルブ109が独立して保持されているの
で、第1,第2弁部112,106と第1,第2バルブ
シート107,113間が独立して位置合わせでき、シ
ールも良好になされる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来技術の場合では、通常状態の最大流量時において、流
体(ガス)の第1連通孔108への流路をフロート10
4の外周部から上面部へと曲げているため、サブバルブ
109の腕部109Bには下からの流れによる力が加わ
り、サブバルブ109が閉じ易い構造となっている。そ
のため、第2スプリング111のスプリング力を強くす
る必要があった。これにより、よりサブバルブ109の
作動性の向上の要求があった。
【0027】また、サブバルブ109の凸部109Dと
ガイド110とは相互運動可能なように適度なクリアラ
ンスを有していることから、第2スプリング111の座
となる腕部109Bの端面と本体部109Aの外周面と
の直角度等が起因してサブバルブ109が図5(c)に
示すように傾いて、凸部109Dの下端部が、またスリ
ット109の周面がガイド110に当たって(図中矢印
D参照)固着した場合でも、フロート104が浮き上が
ってきたとき第2弁部106にて第2バルブシート11
3をシールすることになるが、よりシール性の向上の要
求があった。
【0028】この要求を満たすべくサブバルブ109の
傾きを抑えるために、ガイド110を長くしてクリアラ
ンスに対するサブバルブ109の傾き量を抑える方法が
ある。
【0029】しかし、バルブボディ101の内部上面と
の間隔に限りがあり、フロート104自体が上下動する
ことから、十分な長さを取るのが難しい。
【0030】そこで、ガイド110の数を増やして(4
本以上)、サブバルブ109の傾きを抑えることが考え
られる。しかし、この場合、腕部109Bの数も増える
ことになるので、腕部109Bの面積が大きくなってし
まい、下からの流体の流れによる力の影響を受け易くな
る。これにより、上記したようにサブバルブ109が閉
じ易くなるため、有効な手段ではない。
【0031】さらに、タンクの傾斜時にバルブボディ1
01内に液が上がってきて、その液体が外部に流出する
のを防止すべく、フロート104の第2弁部106によ
って第2連通孔114を閉じ、第1連通孔108をも閉
じているとき、サブバルブ109とフロート104との
間隔が狭いため、この部分に液ダマリを生じ、かつフロ
ート104の上面が平らであるため、その上面に液が付
着し易い。
【0032】その後、傾きを元に戻していくと、まずフ
ロート104が下降し、サブバルブ109は第1バルブ
シート107に接している状態となり、ガス(エア)は
フロート104の上面に沿って第2連通孔114から抜
けていく。このとき、エアの流れによってフロート10
4の上面に付着した液が流れ出す恐れがあった。
【0033】また、上記したようにタンクの傾斜時にバ
ルブボディ101内の液面が上がっていくとフロート1
04の中央部104Aの穴部104C、環状凹部104
Bのエアが外に出て、結果的にフロート104の浮力が
低下することがあった。
【0034】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
サブバルブの傾きを防止すると共に、第1連通孔開口時
に閉じにくくしてサブバルブの作動性の向上を図り、全
体性能の向上を図り得る液体遮断弁を提供することにあ
る。
【0035】また、フロートの上面に付着した液体の流
出を低減し、さらにフロートの浮力の低下を防止するこ
とを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、液体を貯蔵するタンクの上部に
設けられ、内部中空のバルブボディと、該バルブボディ
内側上面に設けられた第1バルブシートと、該第1バル
ブシートに開口する第1連通孔と、前記バルブボディ内
部に上下可動に設けられ、上面に前記第1バルブシート
に接離する第1弁部を有し、下面に第2バルブシートを
有し、該第2バルブシートと前記第1弁部間を連通し、
前記第1連通孔とも連通し、該第1連通孔の開口面積よ
り小さい開口面積の第2連通孔を有するサブバルブと、
前記バルブボディ内部に上下可動に設けられ、上面に前
記第2バルブシートに接離して前記第2連通孔を開閉す
る第2弁部を有し、内部に下側を開口する凹部を有する
フロートと、を備え、該フロートおよび前記サブバルブ
を、それぞれ独立に前記バルブボディに保持し、該サブ
バルブは上下動に対するガイド部にてガイドされる液体
遮断弁において、前記ガイド部として前記バルブボディ
の第1バルブシートの外周側に、前記サブバルブ側に開
口するガイド凹部を設け、前記サブバルブに前記ガイド
凹部内に係合する腕部を複数設け、該各腕部間にて流路
を形成することを特徴とする。
【0037】また、上記フロートの第2連通孔側の面に
段部を設けることが好適である。
【0038】さらに、上記フロートの凹部内に複数の仕
切り部を設けることが好適である。
【0039】本発明によれば、従来技術のように上下動
するフロートの上部に設けずにバルブボディの第1バル
ブシートの外周側にサブバルブ側に開口するガイド凹部
を設けて、そのガイド凹部にてサブバルブをガイドして
いることから、ガイド部をフロートの上面とバルブボデ
ィの内部上面との間隔に関係なく、長くできる。
【0040】このため、そのガイド凹部と係合するサブ
バルブの腕部の係合部を長くすることで、サブバルブの
傾きを確実に防止できる。
【0041】このように傾かずに固着を防止できること
から、フロートが上昇した際の第2弁部におけるサブバ
ルブの第2バルブシートに対するシール性能を向上させ
ることができる。
【0042】また、サブバルブの各腕部間にて流路を形
成しているため、第1連通孔開口時、サブバルブには、
下からの流れによる力が加わりにくくなり、サブバルブ
が閉じにくくなる。そのため、傾斜時の第1連通孔を介
してのエア抜き性能を向上させることができる。
【0043】これらから、サブバルブの作動性の向上が
図れる。
【0044】また、フロートの第2連通孔側の面に段部
を設けたため、タンクの傾斜時に、バルブボディ内部に
上昇してきた液により、その液がフロートの上面に付着
したとき、フロートの上面に沿って第2連通孔にエアが
抜ける際、段部にて流出する付着液量を抑えることがで
きる。
【0045】さらに、フロートの凹部内に仕切り部を多
く設けることにより、空間部が多くなるため、バルブボ
ディの傾斜時におけるフロートの傾斜時に内部のエアの
逃げを従来より少なくすることができる。
【0046】これにより、傾斜時におけるフロートの浮
力が下がることがないため、弁の開閉の応答を速くする
ことができる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に本発明の図示の実施の形態
に基づいて説明する。本発明の一実施の形態に係る液体
遮断弁を示す図1乃至図3において、1は、従来技術と
同様、例えば自動車等の燃料タンクに取付けられ、通常
は開いており、車両転倒時等にバルブを閉じ燃料の外部
流出を防止する液体遮断弁の全体を示している。
【0048】図において、1は内部中空のバルブボディ
であり、タンク23上部に配置される。このバルブボデ
ィ2は下方に向って開く凹部3が設けられ、この凹部3
の下端開口部にキャップ4が組み込まれ、凹部3とキャ
ップ4が作り出す内部の空間にフロート5が凹部3の内
側側面に周方向に複数設けられている縦リブ31に沿っ
て上下可動に保持されている。
【0049】このフロート5とキャップ4間には、フロ
ート5の浮力調整用の付勢手段としてのコイルスプリン
グである第1スプリング6が介装されている。
【0050】フロート5は、下側を開口する凹部を有し
ており、その内部に仕切り部を複数設けたいわゆる断面
略くし状で、開口部はキャップ4側となっている。
【0051】この仕切り部は、断面で見て中心軸線を対
称にしてそれぞれ所定間隔を有して第1,第2仕切り部
7,8を設けている。これにより、空間部が3つ設けら
れている。このうち、第1,第2仕切り部7,8の間
が、第1スプリング6が挿入される第1スプリング室9
となっている。
【0052】この第1スプリング6は、一端が第1スプ
リング室9の閉塞面に当接し、他端がキャップ4の端面
に当接してフロート5を上方に付勢し浮力を調整してい
る。
【0053】そして、フロート5の上面中央には、突出
し、断面略三角形状で、先端が円弧状の第2弁部10が
設けられており、その第2弁部10の外周部のフロート
5の上面には段部11が設けられている。
【0054】この第2弁部10と対向するバルブボディ
2の内部上面中央には第1バルブシート12が設けら
れ、この第1バルブシート12には、その第1バルブシ
ート12に開口する第1連通孔13を有している。
【0055】また、バルブボディ2の上部には、第1バ
ルブシート12上に位置し、第1連通孔13と外部とを
連通する通気管路14を設けている。その通気管路14
の第1バルブシート12の外周側に後述するサブバルブ
16側に開口する断面矩形状のガイド凹部15を有して
いる。図中断面で見て第1バルブシート12の右側に設
けられている。さらに、通気管路14の下側の外周部に
固定用のフランジ部21が設けられており、バルブボデ
ィ2は、フランジ部21の上に被せられる固定用のカバ
ー22によってタンク23によってシール部材としての
パッキン24を介して固定される。
【0056】また、キャップ4には、上下に貫通形成さ
れる複数の貫通孔41を有しており、燃料タンク等の内
部とバルブボディ2の内部とを連通させている。
【0057】そして、バルブボディ2の第1バルブシー
ト12とフロート5の第2弁部10との間にサブバルブ
16が介在されている。
【0058】サブバルブ16は、中央にある本体部16
Aと、その本体部16Aに設けられる複数の腕部16B
とを備えている。腕部16Bは、本体部16Aの外周縁
下端部から径方向外方に複数(本実施の形態では4等
配)伸びるフランジ部16Cと、その先端から軸方向バ
ルブボディ2内部上面側に伸び、ガイド凹部15の外周
面に係合する係合部16Dとから成っている。これら腕
部16Bは、係合部16Dの上端部を帯部16Eにて各
腕部16B間を連続的としている。この帯部16Eは、
サブバルブ16がガイド凹部15に沿って上下可動とす
べく、通気管路14部分をまたげるように、その部分に
は帯部16Eを設けずに切欠き部16Fとしている。
【0059】そして、このサブバルブ16は、バルブボ
ディ2の天井から付勢手段としてのコイルスプリングで
ある第2スプリング17によって吊り下げられている。
すなわち、バルブボディ2の第1バルブシート12の外
周側の上端壁面とサブバルブ16の腕部16Bの端面と
の間に介装される第2スプリング17によってサブバル
ブ16が下向きに付勢されて吊り下げられている。
【0060】このサブバルブ16が上下動することで、
本体部16Aの上面が第1バルブシート12に接離し、
下面が第2弁部10に接離するようになっている。すな
わち、サブバルブ16の本体部16Aの上面が第1バル
ブシート12と接離する第1弁部18となっており、そ
の下面が第2弁部10と接離する第2バルブシート19
となっている。
【0061】この第2バルブシート19には、その第2
バルブシート19に開口する第2連通孔20を有してお
り、第1弁部18に対しても開口している。すなわち、
第2連通孔20は本体部16A上下に貫通形成される貫
通孔で、その開口面積は、第1バルブシート12の第1
連通孔13の開口面積より小さくなっている。また、断
面略三角形状の第2弁部10が接離する第2バルブシー
ト19の第2連通孔20の開口周縁はシール性を高める
べく外側に向って拡径となるテーパ面となっている。こ
の第2連通孔20と第1連通孔13とは同一軸上に配置
されている。
【0062】このように構成された液体遮断弁1は、次
のように作動する。
【0063】まず、タンク内の液面が下がっている通常
状態においては、図1(a)に示すとおり、フロート5
もサブバルブ16も、浮力が作用していないことから、
第2スプリング17のスプリング力によってサブバルブ
16はガイド凹部15に腕部16Bの係合部16Dがガ
イドされて移動し、サブバルブ16の第1弁部18は第
1バルブシート12から離間し、第2バルブシート19
がフロート5の第2弁部10に接することになる。これ
により、第2連通孔20は閉塞し、第1連通孔13は開
口する。
【0064】この状態で、タンクが自動車等の走行中凸
凹道等で動揺したり、傾斜したり、あるいは車両が転倒
してタンク内の液面が上昇した場合、タンク内の流体
(ガス)は、開口面積の大きい第1バルブシート12の
第1連通孔13を通じて外部に逃げる。
【0065】すなわち、タンク内のガスは、タンク内か
らキャップ4の貫通孔41、フロート5の外周面とバル
ブボディ2の内周面間の隙間、フロート5の上面、フロ
ート5の上面とサブバルブ16の下面間及び各腕部16
B間の流路を通り、さらに第1連通孔13を通って通気
管路14へと抜けていく。
【0066】このように、開口面積の大きい第1連通孔
13が開いていることから、タンク内のガスの排出面積
は十分に確保され、最大流量流れることになる。これに
より、フロート5とサブバルブ16は第2連通孔20が
閉塞した状態で素早く第1バルブシート12側に動き、
サブバルブ16の第1弁部18は第1バルブシート12
に接する。これにより、第2弁部10を介して第1連通
孔13も閉塞し、キャップ4の貫通孔103Aを介して
バルブボディ2内部に入り込んできた液体の流出が防止
される(図2参照)。
【0067】一方、バルブボディ2内の液体の液面が下
がって再開弁する際には、まずフロート5が下降し、そ
の第2弁部10がサブバルブ16の第2バルブシート1
9から離間して第2連通孔20が開く。この第2連通孔
20の開口面積は小さいため、フロート5の上下面に作
用するガスの圧力差が小さいので、フロート5は第2バ
ルブシート19に固着することなく確実に落下する(図
3参照)。
【0068】その結果、ガス圧力は通気管路14へ抜け
て低下し、サブバルブ16の上下面に働くガスの圧力差
も低下する。これにより、サブバルブ16も第2スプリ
ング17のスプリング力により下降し、第1連通孔13
が開いて通常状態に戻る。
【0069】上記構成の液体遮断弁にあっては、従来技
術のように上下動するフロート5の上部に設けずにバル
ブボディ2の第1バルブシート12の外周側にサブバル
ブ16側に開口するガイド凹部15を設けて、そのガイ
ド凹部15にてサブバルブ16をガイドしていることか
ら、そのガイド部をフロート5の上面とバルブボディ2
の内部上面との間隔に関係なく、長くできる。
【0070】このため、そのガイド凹部15と係合する
サブバルブ16の腕部16Bの係合部16Dを長くする
ことで、サブバルブ16の傾きを確実に防止することが
できる。
【0071】このように傾かずに固着を防止できること
から、フロート5が上昇した際の第2弁部10における
サブバルブ16の第2バルブシート19に対するシール
性能を向上させることができる。
【0072】さらに、本実施の形態では、腕部16Bを
バラバラとせずに、帯部16Eにて係合部16Dを介し
て連続的にしているため、腕部16Bの係合部16Dの
外周寸法の安定性が図られ、ガイド凹部15の外周面と
のクリアランスが安定して得られることになり、サブバ
ルブ16の動きがスムーズになると共に、よりサブバル
ブ16の傾きが防止される。
【0073】また、サブバルブ16の各腕部16B間が
サブバルブ16を貫通する流路となるため、第1連通孔
13の開口時、サブバルブ16には、下からの流れによ
る力が加わりにくくなり、サブバルブ16が閉じにくく
なる。そのため、傾斜時の第1連通孔13を介してのエ
ア抜き性能を向上させることができる。
【0074】これらから、サブバルブ16の作動性の向
上が図られる。
【0075】また、フロート5の第2連通孔20側の面
に段部11を設けたため、タンク23の傾斜時に、バル
ブボディ2内部に上昇してきた液により、その液がフロ
ート5の上面に付着したとき、フロート5の上面に沿っ
て第2連通孔20にエアが抜ける際、段部11にて流出
する液を抑えることができる(図4参照)。
【0076】さらに、フロート5の凹部内に第1,第2
仕切り部7,8を設けているため、、第1スプリング室
9の他に径方向内側と外側にも空間部を有することにな
る。このように空間部を多く有することになるので、バ
ルブボディ2の傾斜時におけるフロート5の傾斜時に内
部のエアの逃げを従来より少なくすることができる(図
4参照)。
【0077】これにより、傾斜時におけるフロート5の
浮力が下がることがないため、弁の開閉の応答を速くす
ることができる。
【0078】以上のことから、液体遮断弁の全体性能の
向上を図ることができる。
【0079】尚、サブバルブ16の腕部16Bの形状及
びガイド凹部15の形状等は、上記実施の形態に示した
ものに限らず、要はガイド凹部が第1バルブシートの外
周側に設けられ、そのガイド凹部に係合する腕部であれ
ばどのような構成であっても良い。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来技術のように上下動するフロートの上部に設けずに
バルブボディの第1バルブシートの外周側にサブバルブ
側に開口するガイド凹部を設けて、そのガイド凹部にて
サブバルブをガイドしているので、そのガイド部はフロ
ートの上面とバルブボディの内部上面との間隔に関係な
く、長くできる。
【0081】このため、そのガイド凹部と係合するサブ
バルブの腕部の係合部を長くすることにより、サブバル
ブの傾きを確実に防止することができる。
【0082】このように傾かずに固着を防止できること
から、フロートが上昇した際の第2弁部におけるサブバ
ルブの第2バルブシートに対するシール性能を向上させ
ることができる。
【0083】また、サブバルブの各腕部間にて流路を形
成しているので、第1連通孔開口時、サブバルブには、
下からの流れによる力が加わりにくくなり、サブバルブ
が閉じにくくなる。そのため、傾斜時の第1連通孔を介
してのエア抜き性能を向上させることができる。
【0084】これらから、サブバルブの作動性の向上を
図ることができ、全体性能の向上を図ることができる。
【0085】また、フロートの第2連通孔側の面に段部
を設けることで、タンクの傾斜時に、バルブボディ内部
に上昇してきた液により、その液がフロートの上面に付
着したとき、フロートの上面に沿って第2連通孔にエア
が抜ける際、段部にて流出する付着液量を抑えることが
できる。
【0086】さらに、フロートの凹部内に仕切り部を多
く設けることで、空間部が多くなるため、バルブボディ
の傾斜時におけるフロートの傾斜時に内部のエアの逃げ
を従来より少なくすることができる。
【0087】これにより、傾斜時におけるフロートの浮
力が下がることがないため、弁の開閉の応答を速くする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の一実施の形態に係る液体
遮断弁の通常状態を示す同図(b)のA−A線の全体断
面図であり、同図(b)はサブバルブの平面図であり、
同図(c)は同図(b)の縦断面図である。
【図2】図2は図1(a)の液体遮断弁の液体の流出を
防止している状態を示す全体断面図である。
【図3】図3は図1(a)の液体遮断弁の再開弁状態を
示す全体断面図である。
【図4】図4は図1(a)の液体遮断弁の傾いている状
態を示す要部断面図である。
【図5】図5(a)は従来の液体遮断弁の通常状態を示
す全体断面図であり、同図(b)はサブバルブとガイド
部分の平面図であり、同図(c)はサブバルブの傾きを
示す概略断面図である。
【図6】図6は図5(a)の液体遮断弁の液体の流出を
防止している状態を示す全体断面図である。
【図7】図7は図5(a)の液体遮断弁の再開弁状態を
示す全体断面図である。
【符号の説明】
1 液体遮断弁 2 バルブボディ 21 フランジ部 3 凹部 31 縦リブ 4 キャップ 41 貫通孔 5 フロート 6 第1スプリング 7 第1仕切り部 8 第2仕切り部 9 第1スプリング室 10 第2弁部 11 段部 12 第1バルブシート 13 第1連通孔 14 通気管路 15 ガイド凹部 16 サブバルブ 16A 本体部 16B 腕部 16C フランジ部 16D 係合部 16E 帯部 16F 切欠き部 17 第2スプリング 18 第1弁部 19 第2バルブシート 20 第2連通案孔 22 カバー 23 タンク 24 パッキン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 37/00 F02M 37/00 311 B60K 15/077 F16K 24/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を貯蔵するタンクの上部に設けら
    れ、内部中空のバルブボディと、 該バルブボディ内側上面に設けられた第1バルブシート
    と、該第1バルブシートに開口する第1連通孔と、 前記バルブボディ内部に上下可動に設けられ、上面に前
    記第1バルブシートに接離する第1弁部を有し、下面に
    第2バルブシートを有し、該第2バルブシートと前記第
    1弁部間を連通し、前記第1連通孔とも連通し、該第1
    連通孔の開口面積より小さい開口面積の第2連通孔を有
    するサブバルブと、 前記バルブボディ内部に上下可動に設けられ、上面に前
    記第2バルブシートに接離して前記第2連通孔を開閉す
    る第2弁部を有し、内部に下側を開口する凹部を有する
    フロートと、を備え、 該フロートおよび前記サブバルブを、それぞれ独立に前
    記バルブボディに保持し、該サブバルブは上下動に対す
    るガイド部にてガイドされる液体遮断弁において、 前記ガイド部として前記バルブボディの第1バルブシー
    トの外周側に、前記サブバルブ側に開口するガイド凹部
    を設け、 前記サブバルブに前記ガイド凹部内に係合する腕部を複
    数設け、該各腕部間にて流路を形成することを特徴とす
    る液体遮断弁。
  2. 【請求項2】 フロートの第2連通孔側の面に段部を設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の液体遮断弁。
  3. 【請求項3】 フロートの凹部内に複数の仕切り部を設
    けたことを特徴とする請求項1または2に記載の液体遮
    断弁。
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