JP3503265B2 - クリーンルームの空調システム - Google Patents
クリーンルームの空調システムInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクリーンルームの空調シ
ステムに係り、特に、クリーンルームの室内に温度むら
が発生しないように室内温度をきめ細かく制御するクリ
ーンルームの空調システムに関する。 【0002】 【従来の技術】図3には従来のクリーンルームの空調シ
ステムの全体構成図が示される。同図に示されるよう
に、クリーンルーム10の空調は空調機12よって行わ
れる。空調機12は外気14と還気エア16とを吸引
し、外気14と還気エア16とをクリーンルーム10内
に配設された温度センサ40からの信号に応じてクリー
ンルームに給気する空調エア18の温度を調整する。空
調機12で調温された空調エア18は、給気ダクト2
0、給気ダクトに形成された吹出口21、21…を介し
て天井室30に供給され、リタンスペース36を介して
天井室30に循環されるリタンエア37と混合される。
混合されたエア19はファンフィルタユニット24、2
4…によりクリーンルーム10内に供給される。クリー
ンルーム10内に供給されたエア19はグレーチング床
32を介して床下チャンバ34に排出される。床下チャ
ンバ34に排出されたエアは、その一部が還気エア16
として空調機12に戻り、残りのエアがリタンエア37
としてリタンスペース36を介して天井室30に循環さ
れる。 【0003】このように、従来のクリーンルームの空調
システムでは、一点又は複数点の室内温度を温度センサ
40によって検出し、その信号に応じて空調機12を制
御し、クリーンルーム10に給気する空調エア18自体
の温度を変更することによりクリーンルーム室内の温度
の制御を行っている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
クリーンルームの空調システムには、一点又は複数点の
検出温度を代表温度として空調エアの温度を変更する
為、クリーンルーム内の温度むらを更に促進してしまう
という欠点がある。例えば、半導体製造工場等のクリー
ンルーム内には、発熱を伴う装置が設置されて稼働して
いるエリアとそうではないエリアが混在している為、必
ず温度センサで検出された温度よりも高い温度又は低い
温度を呈するエリア、即ち温度むらが存在している。従
って、従来のクリーンルームの空調システムでは、温度
が高いエリアは更に温度が高くなり、温度が低いエリア
は更に温度が低くなるため、クリーンルーム内の温度む
らを更に促進してしまうことになる。 【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、クリーンルーム内に温度むらが発生しないよう
に室温をきめ細かく制御することができるクリーンルー
ムの空調システムを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、空調空気を天井裏空間に配設された給気
ダクトを介して前記天井裏空間に給気し、天井面に敷設
された多数のファンフィルタユニットからクリーンルー
ム内に下向流として吹き出すと共に、クリーンルーム床
面を形成するグレーチング床から床下空間に排出するク
リーンルームの空調システムに於いて、クリーンルーム
内を縦方向に複数のエリアに分割すると共に、前記エリ
アごとの温度を個々に検出する温度センサを設け、前記
給気ダクトの吹出口を前記分割したエリアごとに対応さ
せて形成すると共に、前記吹出口にそれぞれ給気用開閉
ダンパを設け、前記温度センサで検出されるエリアごと
の温度に基づいて前記エリアに対応する給気用開閉ダン
パの開閉率を制御し、前記床下空間に前記エリアごとに
対応して吸込口が形成された排気ダクトを設けると共
に、前記吸込口にそれぞれ排気用開閉ダンパを設け、前
記温度センサで検出されるエリアごとの温度に基づいて
前記エリアに対応する給気用開閉ダンパ及び前記排気用
開閉ダンパの両方の開閉率を制御することを特徴とす
る。 【0007】 【作用】本発明によれば、クリーンルーム内を縦方向に
複数のエリアに分割し、各エリアごとの検出温度に基づ
いて各エリアに対応する給気用開閉ダンパの開閉率を制
御するようにしたので、ファンフィルタユニットにより
クリーンルーム内に供給するエアの冷熱量または温熱量
をエリアごとにきめ細かく制御することができる。例え
ば、冷房空調の場合、発熱体が設置されているエリアに
は冷熱量を多くし、その他のエリアは冷熱量を少なくす
る。これにより、クリーンルーム内に温度むらが発生し
ないように、きめ細かく室温を制御することができる。 【0008】 【実施例】以下添付図面に従って本発明に係るクリーン
ルームの空調システムの好ましい実施例について説明す
る。尚、従来技術で説明したものと同一の装置、部材に
ついては同符号を付して説明し、重複する説明は省略す
る。図1は本発明に係るクリーンルームの空調システム
の第1実施例を説明する全体構成図である。同図に示す
ように、クリーンルーム10内は縦方向に複数のエリア
A〜Fに仮想的に分割されると共に、床下チャンバ34
の各エリアに対応する位置に、そのエリアごとの代表温
度を検出する温度センサ40、40…が設けられる。ま
た各エリアに対応するように形成された給気ダクト20
の吹出口21、21…にはそれぞれ給気用モータダンパ
22、22…が配設される。そして、各温度センサ40
及び各給気用モータダンパ22は信号ケーブル41を介
してコントローラ42に接続される。これによりコント
ローラ42は、温度センサ40が検出した各エリアごと
の代表温度に基づいて給気用モータダンパ22の開度を
調節する。また、リタンスペース36と天井室30の境
界位置には、上端が開放された垂直の仕切板31が設け
られる。 【0009】次に、上記の如く構成された本発明に係る
クリーンルームの空調システムの作用を冷房空調の例で
説明する。空調機12は外気14と還気エア16とを吸
引すると共に、外気14と還気エア16とを混合した混
合エアをクリーンルームの設定温度に調整する。空調機
12で調温された空調エア18は、給気ダクト20、吹
出口21、21…、給気用モータダンパ22、22…を
介してクリーンルーム10の天井室30に供給される。
天井室30に供給された空調エア18とリタンスペース
36を介して天上室30に循環されるリタンエア37と
が混合され、混合されたエア19がファンフィルタユニ
ット24、24…によりクリーンルーム10内に下向流
として吹き出される。クリーンルーム10内に供給され
たエアはグレーチング床32を介して床下チャンバ34
に排出される。床下チャンバ34に排出されたエアの
内、一部のエアが空調機12に還気エア16として戻
り、残りのエアはリタンエア37としてリタンスペース
36を介して天井室30に循環される。 【0010】上記した冷房用の空調エアの流れにおい
て、各エリアA〜Fの温度は温度センサ40により逐次
検出されてコントローラ42に入力される。例えば、ク
リーンルーム内のエリアAに発熱装置60が稼働して、
エリアAの温度が設定温度よりも高くなる、つまり温度
むらが発生すると、コントローラ42はエリアAに対応
する給気用モータダンパ22の開度を大きくする。これ
により、エリアAに対応する給気ダクト20の吹出口2
1から吹き出す冷たい空調エア18の風量が大きくな
り、エリアAに吹き出されるエア19における冷たい空
調エア18の比率がリタンエア37に対して大きくな
る。従ってエリアAに吹き出されるエア19の冷熱量が
大きくなり、空調機12で空調エア18自体の温度を下
げることなくエリアAのみの温度を局部的に下げること
ができる。 【0011】このように、本発明のクリーンルームの空
調システムでは、エリアA〜Fごとの検出温度に基づい
てそのエリアに対応する給気用モータダンパ22の開閉
率を制御するようにした。これにより、クリーンルーム
内に供給する空調エアの冷熱量をエリアごとに制御する
ことができるので、クリーンルーム内に温度むらが発生
しないようにきめ細かく室内温度を制御することができ
る。 【0012】また仕切板31を配設したことにより、リ
タンエア37が均一に天井室30に戻る。これにより、
リタンエア37の温度も均一に保つことができる。図2
は本発明に係るクリーンルームの空調システムの第2実
施例の全体構成図である。図1に示した第1実施例と同
一、類似の部材については同一の符号を付して説明す
る。 【0013】同図に示すように、第1実施例で説明した
クリーンルーム10の床下チャンバ34に、更に、排気
ダクト50を配設し、各エリアに対応するように形成さ
れた排気ダクト50の吸込口51、51…に排気用モー
タダンパ52、52…を配設した。排気用モータダンパ
52、52…は信号ケーブル41を介してコントローラ
42に接続される。これによりコントローラ42は、温
度センサ40が検出した各エリアごとの代表温度に基づ
いて給気用モータダンパ22、22…の開度を調節する
と共に、排気用モータダンパ52、52…の開度を調節
する。またグレーチング32を介して床下チャンバ34
に排出されたエアは、その一部が、排気用モータダンパ
52、52…の吸込口51、51…から吸い込まれて還
気エア16として空調機12に戻る。 【0014】このように構成された本発明の第2実施例
によれば、各エリアA〜F毎に配設された温度センサ4
0、40…によって検出された各エリアA〜F毎の代表
温度がコントローラ42に逐次入力されると、コントロ
ーラ42は、各エリアA〜F毎に配設された給気用モー
タータンパ22、22…及び排気用モータータンパ5
2、52…の両方の開度を調整する。 【0015】このように構成された第二実施例によれ
ば、同図に示すように、クリーンルーム10内のエリア
Aに発熱装置60が稼働して、エリアAの温度が設定温
度よりも高くなると、コントローラ42はエリアAに対
応する給気用モータダンパ22の開度を大きくしてエリ
アAに対応する給気ダクト20の吹出口21から吹き出
す冷たい空調エア18の風量を大きくする。同時にコン
トローラ42はエリアAに対応する排気用モータダンパ
22の開度を大きくしてエリアAから空調機12に戻さ
れる還気エア16の量を多くする。これによりエリアA
に吹き出されるエア19の冷熱量が大きくなると共に、
該エリアからより多くの温度の高いエアが空調機12に
戻る為、第一実施例に比べて、よりきめ細かな温度制御
が可能となりクリーンルーム10内の温度むらの発生を
更に効率良く防止することができる。 【0016】尚、上記実施例では、給気ダクトの吹出口
21、給気用モータダンパ22、温度センサ40、排気
ダクトの吸込口51、排気用モータダンパ52をそれぞ
れ6台によって構成したが、これに限られるものではな
く、クリーンルームの広さ、機器の設置の仕方に応じて
それぞれの台数を設定すれば良い。上記実施例では、本
発明に係るクリーンルームの空調システムをファンフィ
ルタユニット方式のクリーンルームに適用しているが、
天井チャンバ方式のクリーンルームにも適用することが
できる。 【0017】上記実施例では、リタンスペースを形成し
たクリーンルームの例で説明したがリタンスペースの無
いクリーンルームにも適用することができる。上記実施
例では、クリーンルーム内の温度制御システムの例で説
明したが、これに限られるものではなく、湿度センサを
用いることにより湿度制御システムとしても適用するこ
とが可能である。 【0018】 【発明の効果】以上説明したように本発明に係るクリー
ンルームの空調システムによれば、空調機から供給され
る空調エア自体の温度を変えることなく、各エリアごと
に供給するエアの冷房熱または温熱量を制御することが
できるので、クリーンルーム内に温度むらが発生しない
ようにすることができる。 【0019】また、空調機から供給される空調エア自体
の温度を変える必要がないので、空調機の冷却部、加熱
部等の稼働が減少し省エネ化を図ることができる。
ステムに係り、特に、クリーンルームの室内に温度むら
が発生しないように室内温度をきめ細かく制御するクリ
ーンルームの空調システムに関する。 【0002】 【従来の技術】図3には従来のクリーンルームの空調シ
ステムの全体構成図が示される。同図に示されるよう
に、クリーンルーム10の空調は空調機12よって行わ
れる。空調機12は外気14と還気エア16とを吸引
し、外気14と還気エア16とをクリーンルーム10内
に配設された温度センサ40からの信号に応じてクリー
ンルームに給気する空調エア18の温度を調整する。空
調機12で調温された空調エア18は、給気ダクト2
0、給気ダクトに形成された吹出口21、21…を介し
て天井室30に供給され、リタンスペース36を介して
天井室30に循環されるリタンエア37と混合される。
混合されたエア19はファンフィルタユニット24、2
4…によりクリーンルーム10内に供給される。クリー
ンルーム10内に供給されたエア19はグレーチング床
32を介して床下チャンバ34に排出される。床下チャ
ンバ34に排出されたエアは、その一部が還気エア16
として空調機12に戻り、残りのエアがリタンエア37
としてリタンスペース36を介して天井室30に循環さ
れる。 【0003】このように、従来のクリーンルームの空調
システムでは、一点又は複数点の室内温度を温度センサ
40によって検出し、その信号に応じて空調機12を制
御し、クリーンルーム10に給気する空調エア18自体
の温度を変更することによりクリーンルーム室内の温度
の制御を行っている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
クリーンルームの空調システムには、一点又は複数点の
検出温度を代表温度として空調エアの温度を変更する
為、クリーンルーム内の温度むらを更に促進してしまう
という欠点がある。例えば、半導体製造工場等のクリー
ンルーム内には、発熱を伴う装置が設置されて稼働して
いるエリアとそうではないエリアが混在している為、必
ず温度センサで検出された温度よりも高い温度又は低い
温度を呈するエリア、即ち温度むらが存在している。従
って、従来のクリーンルームの空調システムでは、温度
が高いエリアは更に温度が高くなり、温度が低いエリア
は更に温度が低くなるため、クリーンルーム内の温度む
らを更に促進してしまうことになる。 【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、クリーンルーム内に温度むらが発生しないよう
に室温をきめ細かく制御することができるクリーンルー
ムの空調システムを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、空調空気を天井裏空間に配設された給気
ダクトを介して前記天井裏空間に給気し、天井面に敷設
された多数のファンフィルタユニットからクリーンルー
ム内に下向流として吹き出すと共に、クリーンルーム床
面を形成するグレーチング床から床下空間に排出するク
リーンルームの空調システムに於いて、クリーンルーム
内を縦方向に複数のエリアに分割すると共に、前記エリ
アごとの温度を個々に検出する温度センサを設け、前記
給気ダクトの吹出口を前記分割したエリアごとに対応さ
せて形成すると共に、前記吹出口にそれぞれ給気用開閉
ダンパを設け、前記温度センサで検出されるエリアごと
の温度に基づいて前記エリアに対応する給気用開閉ダン
パの開閉率を制御し、前記床下空間に前記エリアごとに
対応して吸込口が形成された排気ダクトを設けると共
に、前記吸込口にそれぞれ排気用開閉ダンパを設け、前
記温度センサで検出されるエリアごとの温度に基づいて
前記エリアに対応する給気用開閉ダンパ及び前記排気用
開閉ダンパの両方の開閉率を制御することを特徴とす
る。 【0007】 【作用】本発明によれば、クリーンルーム内を縦方向に
複数のエリアに分割し、各エリアごとの検出温度に基づ
いて各エリアに対応する給気用開閉ダンパの開閉率を制
御するようにしたので、ファンフィルタユニットにより
クリーンルーム内に供給するエアの冷熱量または温熱量
をエリアごとにきめ細かく制御することができる。例え
ば、冷房空調の場合、発熱体が設置されているエリアに
は冷熱量を多くし、その他のエリアは冷熱量を少なくす
る。これにより、クリーンルーム内に温度むらが発生し
ないように、きめ細かく室温を制御することができる。 【0008】 【実施例】以下添付図面に従って本発明に係るクリーン
ルームの空調システムの好ましい実施例について説明す
る。尚、従来技術で説明したものと同一の装置、部材に
ついては同符号を付して説明し、重複する説明は省略す
る。図1は本発明に係るクリーンルームの空調システム
の第1実施例を説明する全体構成図である。同図に示す
ように、クリーンルーム10内は縦方向に複数のエリア
A〜Fに仮想的に分割されると共に、床下チャンバ34
の各エリアに対応する位置に、そのエリアごとの代表温
度を検出する温度センサ40、40…が設けられる。ま
た各エリアに対応するように形成された給気ダクト20
の吹出口21、21…にはそれぞれ給気用モータダンパ
22、22…が配設される。そして、各温度センサ40
及び各給気用モータダンパ22は信号ケーブル41を介
してコントローラ42に接続される。これによりコント
ローラ42は、温度センサ40が検出した各エリアごと
の代表温度に基づいて給気用モータダンパ22の開度を
調節する。また、リタンスペース36と天井室30の境
界位置には、上端が開放された垂直の仕切板31が設け
られる。 【0009】次に、上記の如く構成された本発明に係る
クリーンルームの空調システムの作用を冷房空調の例で
説明する。空調機12は外気14と還気エア16とを吸
引すると共に、外気14と還気エア16とを混合した混
合エアをクリーンルームの設定温度に調整する。空調機
12で調温された空調エア18は、給気ダクト20、吹
出口21、21…、給気用モータダンパ22、22…を
介してクリーンルーム10の天井室30に供給される。
天井室30に供給された空調エア18とリタンスペース
36を介して天上室30に循環されるリタンエア37と
が混合され、混合されたエア19がファンフィルタユニ
ット24、24…によりクリーンルーム10内に下向流
として吹き出される。クリーンルーム10内に供給され
たエアはグレーチング床32を介して床下チャンバ34
に排出される。床下チャンバ34に排出されたエアの
内、一部のエアが空調機12に還気エア16として戻
り、残りのエアはリタンエア37としてリタンスペース
36を介して天井室30に循環される。 【0010】上記した冷房用の空調エアの流れにおい
て、各エリアA〜Fの温度は温度センサ40により逐次
検出されてコントローラ42に入力される。例えば、ク
リーンルーム内のエリアAに発熱装置60が稼働して、
エリアAの温度が設定温度よりも高くなる、つまり温度
むらが発生すると、コントローラ42はエリアAに対応
する給気用モータダンパ22の開度を大きくする。これ
により、エリアAに対応する給気ダクト20の吹出口2
1から吹き出す冷たい空調エア18の風量が大きくな
り、エリアAに吹き出されるエア19における冷たい空
調エア18の比率がリタンエア37に対して大きくな
る。従ってエリアAに吹き出されるエア19の冷熱量が
大きくなり、空調機12で空調エア18自体の温度を下
げることなくエリアAのみの温度を局部的に下げること
ができる。 【0011】このように、本発明のクリーンルームの空
調システムでは、エリアA〜Fごとの検出温度に基づい
てそのエリアに対応する給気用モータダンパ22の開閉
率を制御するようにした。これにより、クリーンルーム
内に供給する空調エアの冷熱量をエリアごとに制御する
ことができるので、クリーンルーム内に温度むらが発生
しないようにきめ細かく室内温度を制御することができ
る。 【0012】また仕切板31を配設したことにより、リ
タンエア37が均一に天井室30に戻る。これにより、
リタンエア37の温度も均一に保つことができる。図2
は本発明に係るクリーンルームの空調システムの第2実
施例の全体構成図である。図1に示した第1実施例と同
一、類似の部材については同一の符号を付して説明す
る。 【0013】同図に示すように、第1実施例で説明した
クリーンルーム10の床下チャンバ34に、更に、排気
ダクト50を配設し、各エリアに対応するように形成さ
れた排気ダクト50の吸込口51、51…に排気用モー
タダンパ52、52…を配設した。排気用モータダンパ
52、52…は信号ケーブル41を介してコントローラ
42に接続される。これによりコントローラ42は、温
度センサ40が検出した各エリアごとの代表温度に基づ
いて給気用モータダンパ22、22…の開度を調節する
と共に、排気用モータダンパ52、52…の開度を調節
する。またグレーチング32を介して床下チャンバ34
に排出されたエアは、その一部が、排気用モータダンパ
52、52…の吸込口51、51…から吸い込まれて還
気エア16として空調機12に戻る。 【0014】このように構成された本発明の第2実施例
によれば、各エリアA〜F毎に配設された温度センサ4
0、40…によって検出された各エリアA〜F毎の代表
温度がコントローラ42に逐次入力されると、コントロ
ーラ42は、各エリアA〜F毎に配設された給気用モー
タータンパ22、22…及び排気用モータータンパ5
2、52…の両方の開度を調整する。 【0015】このように構成された第二実施例によれ
ば、同図に示すように、クリーンルーム10内のエリア
Aに発熱装置60が稼働して、エリアAの温度が設定温
度よりも高くなると、コントローラ42はエリアAに対
応する給気用モータダンパ22の開度を大きくしてエリ
アAに対応する給気ダクト20の吹出口21から吹き出
す冷たい空調エア18の風量を大きくする。同時にコン
トローラ42はエリアAに対応する排気用モータダンパ
22の開度を大きくしてエリアAから空調機12に戻さ
れる還気エア16の量を多くする。これによりエリアA
に吹き出されるエア19の冷熱量が大きくなると共に、
該エリアからより多くの温度の高いエアが空調機12に
戻る為、第一実施例に比べて、よりきめ細かな温度制御
が可能となりクリーンルーム10内の温度むらの発生を
更に効率良く防止することができる。 【0016】尚、上記実施例では、給気ダクトの吹出口
21、給気用モータダンパ22、温度センサ40、排気
ダクトの吸込口51、排気用モータダンパ52をそれぞ
れ6台によって構成したが、これに限られるものではな
く、クリーンルームの広さ、機器の設置の仕方に応じて
それぞれの台数を設定すれば良い。上記実施例では、本
発明に係るクリーンルームの空調システムをファンフィ
ルタユニット方式のクリーンルームに適用しているが、
天井チャンバ方式のクリーンルームにも適用することが
できる。 【0017】上記実施例では、リタンスペースを形成し
たクリーンルームの例で説明したがリタンスペースの無
いクリーンルームにも適用することができる。上記実施
例では、クリーンルーム内の温度制御システムの例で説
明したが、これに限られるものではなく、湿度センサを
用いることにより湿度制御システムとしても適用するこ
とが可能である。 【0018】 【発明の効果】以上説明したように本発明に係るクリー
ンルームの空調システムによれば、空調機から供給され
る空調エア自体の温度を変えることなく、各エリアごと
に供給するエアの冷房熱または温熱量を制御することが
できるので、クリーンルーム内に温度むらが発生しない
ようにすることができる。 【0019】また、空調機から供給される空調エア自体
の温度を変える必要がないので、空調機の冷却部、加熱
部等の稼働が減少し省エネ化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクリーンルームの空調システムの
第1実施例を説明する全体構成図 【図2】本発明に係るクリーンルームの空調システムの
第2実施例を説明する全体構成図 【図3】従来のクリーンルームの空調システムを説明す
る全体構成図 【符号の説明】 10…クリーンルーム 12…空調機 20…給気ダクト 21…吹出口 22…給気用モータダンパ 31…仕切板 40…温度センサ 42…コントロー
ラ 50…排気ダクト 51…吸込口 52…排気用モータダンパ 60…発熱装置
第1実施例を説明する全体構成図 【図2】本発明に係るクリーンルームの空調システムの
第2実施例を説明する全体構成図 【図3】従来のクリーンルームの空調システムを説明す
る全体構成図 【符号の説明】 10…クリーンルーム 12…空調機 20…給気ダクト 21…吹出口 22…給気用モータダンパ 31…仕切板 40…温度センサ 42…コントロー
ラ 50…排気ダクト 51…吸込口 52…排気用モータダンパ 60…発熱装置
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F24F 7/04 - 7/06
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】空調空気を天井裏空間に配設された給気ダ
クトを介して前記天井裏空間に給気し、天井面に敷設さ
れた多数のファンフィルタユニットからクリーンルーム
内に下向流として吹き出すと共に、クリーンルーム床面
を形成するグレーチング床から床下空間に排出するクリ
ーンルームの空調システムに於いて、 前記クリーンルーム内を縦方向に複数のエリアに分割す
ると共に、前記エリアごとの温度を個々に検出する温度
センサを設け、 前記給気ダクトの吹出口を前記分割したエリアごとに対
応させて形成すると共に、前記吹出口にそれぞれ給気用
開閉ダンパを設け、 前記温度センサで検出されるエリアごとの温度に基づい
て前記エリアに対応する給気用開閉ダンパの開閉率を制
御し、 前記床下空間に、前記エリアごとに対応して吸込口が形
成された排気ダクトを設けると共に、前記吸込口にそれ
ぞれ排気用開閉ダンパを設け、前期温度センサで検出さ
れるエリアごとの温度に基づいて前記エリアに対応する
給気用開閉ダンパ及び前記排気用開閉ダンパの両方の 開
閉率を制御することを特徴とするクリーンルームの空調
システム。
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---|---|---|---|
JP11637195A JP3503265B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | クリーンルームの空調システム |
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JP11637195A JP3503265B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | クリーンルームの空調システム |
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ID=14685331
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JP11637195A Expired - Fee Related JP3503265B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | クリーンルームの空調システム |
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