JP7292093B2 - クリーンルーム空調システム - Google Patents
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Description
最近では、半製品や製品を製造したり工程間を搬送したりする領域だけを局所的に清浄化するミニエンバイロメントやマイクロエンバイロメントといわれる考え方が浸透している。実際は、半製品や製品が暴露される空間を小空間として他から隔離し、該小空間内を局所的に高清浄に保つという技術思想であり、生産装置や工程間搬送等に導入されている。この方式では、クリーンルーム内でも特に高い清浄度を確保する領域は局所に限定され、その他の領域には昔ほど高清浄度は要求されないため、室全体としてはある程度の清浄度を保てばよいことになる。こうして、大空間(ボールルーム)が工業用クリーンルームの主流となっている。
このような大空間(ボールルーム)式のクリーンルームでも、昔の電力のかさむ全域ダウンフローとは異なるが、空気の流れは概ね上から下へ流れるよう天井の一部にHEPAフィルタを最終とする天井吹出部と、床はパンチングパネルなどで形成した上げ床の開孔から、スラブ床と上げ床との間の床下に空気を吸い込み、その空気を温調して再び天井から除塵して吹出す空気流れを形成している。こうして、室内で発生した塵埃をいち早く排除するようになっている。
そして、天井プレナムチャンバ5内の空気は、ファンフィルタユニット7で気中の塵埃を除去し所定の清浄度を確保するため、一定風量が確保できるよう新設時に風量調整された後はその風量でずっと動き続けて清浄されてクリーンルーム1内へ吹出され、クリーンルーム1内へ吹出された空気A1は、床スラブK2の上に上げ床を構成する床4のパンチングパネルの開孔などである排出口から排出され、空気冷却手段8で冷却された後レタンシャフト11を通り、前記天井プレナムチャンバ5へ、ファンフィルタユニット(FFU)7のファンの搬送力によって流れて行く。
図ではわかりにくいが、大空間(ボールルーム)クリーンルームの空間は大きく、図1に記載した空気冷却手段8一つについて前記ファンフィルタユニット7が3台の長さ受け持ちのイメージは、実際は25~30mの長さとなっている。つまり、ドライコイルである空気冷却手段8ごとにクリーンルーム1内を横方向に複数のエリアに分割し、その大きなエリアには一つの空気冷却手段8にて冷却された空気が循環することとなる。
よって、天井吹き出しの空気温度は室内熱負荷が大きければ23℃よりもずっと低温になり、負荷が小さいと23℃に近くづく低温となる。
このように、従来のクリーンルームの空調システムでは、実際は25~30mの奥行である横方向分割の大きなエリアにひとつの空気冷却手段8が受け持ち、その空気冷却手段8は一つの比例制御弁にて流量制御されるので、大きなエリアに1点の検出温度センサの計測値と温度設定値(例えば23℃設定値)との偏差に基づく演算信号により比例制御弁の熱媒の流量制御を行うこととなる。
例えば、発熱を伴う装置が設置されている大きなエリア内の部分と、発熱装置が設置されていない部分が混在しているため、必ず温度センサで検出された温度よりも高い温度または低い温度を呈するエリア、即ち温度むらが存在している。
従って、従来の空調システムでは、温度が高いエリア部分ではさらに温度が高くなり、温度が低いエリア部分ではさらに温度が低くなるため、室内エリア内の温度むらがさらに促進されてしまう。と問題提起している。
そこで、特許文献1では、ファンフィルタユニットによる循環気流とは別に、床下から空気を吸い込んで、天井裏空間に空調空気を吹き出す空調機を別に備え、室内の空調機ごとの大きなエリアを縦方向に小さなエリアに分割し、小さなエリアごとに空調機からの主給気ダクトを分岐させた天井裏空間にある分岐給気ダクトそれぞれに風量調整ダンパを備え、小さなエリアごとに設けた室内空気センサの温度計測値と設定値との偏差に基づいて、風量調整ダンパの開閉率を制御し、さらに、床下の空間にも小さなエリアごとに空調機への主還気ダクトを分岐させた床下空間にある分岐還気ダクトそれぞれに風量調整ダンパを備え、小さなエリアごとに設けた室内空気センサの温度計測値と設定値との偏差に基づいて、床下の風量調整ダンパの開閉率をも制御することで温度むらを解消する技術が開示されている。(特許文献1)。
図5の従来のクリーンルームを生かそうとすると、特許文献1が備える空調機12や給気ダクト20、還気ダクト50の追加は大きな改造を伴い、現実的ではない。
通常のボールルーム方式クリーンルームでは、ファンフィルタユニット7の搬送力のみで、ドライコイルである空気冷却手段8にも通風して搬送し循環する必要がある。ところが、天井チャンバ内を流れている空気の温度は実際には、空気冷却手段8を通る際に伝熱面積全体のうちの通過風速の不均一さや、空気冷却手段8の熱交換の伝熱部分による冷媒温度の不均一などが起因となって、レタンシャフトを通った後の天井内の気流温度は場所ごとに均一にならず、空気が流れやすいところと滞留するところなど、場所によって気流の温度が異なるため、多数のファンフィルタユニットは、その異なった温度の空気を吹出すことになり、クリーンルーム内の空気の温度むらが生じていて、代表温度である温度センサ設定点ではよくても、クリーンルーム内で生産している製品へその温度むらの影響を及ぼしている。
前記各グループへ送る各ファンフィルタユニットのファンモータ周波数から風速の平均値を演算し、当該平均風速を減らすべく前記冷却手段用温度センサの設定値を下げていくことで省エネルギーのクリーンルーム空調システムを提供することを目的とする。
〈1〉天井プレナムチャンバ5と、前記天井プレナムチャンバ5からの空気が流入する生産装置20が配置されるクリーンルーム1と、前記クリーンルーム1からの空気が流入する床下チャンバ6と、を備え、前記床下チャンバ6から排出される空気をレタンシャフト11を介して前記天井プレナムチャンバ5へ還流させるクリーンルーム空調システムであって、
前記クリーンルーム1の天井2に設けられ清浄空気を前記クリーンルーム1に供給し、床下チャンバ6から空気をレタンシャフト11を介して天井プレナムチャンバ5へ還流する搬送力を空気に与えるファンフィルタユニット7と、
前記床下チャンバ6から排出されレタンシャフトを還流する空気が通過できる位置に設けられ、前記天井プレナムチャンバ5に還流される空気を冷却する空気冷却手段8と、
前記クリーンルーム1内へ吹出される空気の天井プレナムチャンバ5を進行する方向を縦方向とし前記クリーンルーム1を縦方向に分割した小エリアを設定して、その小エリアごとに室内温度を計測する室内小エリア温度センサ12と、
前記空気冷却手段8の熱交換量を調整する操作器に対して1対1で対応し空気冷却手段8の出口空気温度を計測する給気温度センサ13と、
縦方向に区切った各小エリアのうち、それぞれの小エリア内の室内温度を計測する前記室内小エリア温度センサ12ごとに計測した計測値に基づいて、該当する小エリアの天井2に設けられたファンフィルタユニット7のグループの吹き出し風速を制御するとともに、給気温度センサ13の温度計測値に基づいて、前記空気冷却手段8の出口温度を設定値との偏差に応じて制御する制御装置33と
を備えたことを特徴とするクリーンルーム空調システム。
〈3〉前記室内小エリア温度センサ12は、無線で計測値信号を送信できて、天井側に受信親機を備えており、前記給気温度センサ13は計測信号を有線で送信することを特徴とする前記〈1〉または前記〈2〉に記載のクリーンルーム空調システム。
〈4〉前記風速の平均値の演算が、下記式によりなされることを特徴とする前記〈2〉に記載のクリーンルーム空調システム。
前記室内小エリア温度センサの温度測定データに基づいて、各ファンフィルタユニットの回転数をPID演算結果により制御し、当該ファンフィルタユニットからクリーンルーム内へ吹き込む風の風速もPID制御することで、空気冷却手段ごとに気流がおおよそ区切られたクリーンルーム内の大エリア内で、実は平面的に温度分布が存在していたクリーンルーム内室内温度について、その温度を完全に均一に制御することができ、クリーンルーム内で生産している製品に及ぼす影響を防ぐことができる。
そして、室内小エリア温度センサは、無線で計測値信号を送信できて、天井側に受信親機を備えているので、最近は電池電源内蔵の無線送信付き温度センサが安価に出回っているので、多数設置する室内小エリア温度センサにこれを用いると、室内温度センサに関する制御用の配線工事が一切不要となるのでイニシャルコストは省略でき、受信親機は一台で複数の室内小エリア温度センサをまとめて処理できるので天井内の制御配線も簡単に施工可能となる。
図1~3において、Kは半導体工場、フラットパネルディスプレイに使うフィルムや液晶、有機ELなどを製造する工場、あるいは精密機械工場などに用いられる大空間クリーンルームを備える建物、K1は建物Kの天井スラブ(あるいは上階の床スラブ)、K2は建物Kの床スラブ、K3は建物Kの外壁や室内の耐火区画壁、1クリーンルーム、2は天井、3は側壁、4は床、5は天井プレナムチャンバ、6は床下チャンバ、7はファンフィルタユニット(FFU)、8は空気冷却手段(ドライコイル)、9は配管、10は比例制御弁(2方弁)、11はレタンシャフト、12は室内小エリアに設けられた温度センサ(以下、室内小エリア温度センサ)、13は給気温度センサ、14は大エリア、20は生産装置である。
なお、本発明の実施形態においては、無線の室内小エリア温度センサを用いている
そして、天井プレナムチャンバ5は、建物Kの天井スラブK1とクリーンルーム1の天井2との間に構成され、床下チャンバ6は、クリーンルーム1の床4と建物Kの床スラブK2との間に構成される。
前記クリーンルーム1には、当該工場で製品やその途中の半製品を製造する生産装置20が配置され、前記天井プレナムチャンバ5からの清浄空気が供給される周囲環境に立設されながらも、周囲空気を取り入れてさらに浄化する機構を備えた、半製品や製品が暴露される空間を小空間として他から隔離し、該小空間内を局所的に高清浄に保つ機構を備えた構成だったりする。
また、前記クリーンルーム1の空気は、クリーンルーム1の床を構成する例えばパンチングパネルやグレーチングの開孔から床下チャンバ6へ流入するよう構成される。クリーンルーム1から前記床下チャンバ6へ流入した空気は、排出され前記クリーンルーム1の側壁3と前記建物Kの壁K3とで構成されるレタンシャフト11を介して前記天井プレナムチャンバ5へ、後述するファンフィルタユニット7のファンの搬送力により還流させる。
本実施例において、前記クリーンルーム1の床4は、クリーンルーム1内の空気A1を通過させるために多孔材で形成されているが、多孔材の床でなくとも、別途空気A1の排出口をまとめた形で設置してもよい。
そして、前記クリーンルーム1の天井2は、例えばTバーやチャンネル材で格子が形成され、その格子の開口部2aには、ケーシング内にファンと、ファンを駆動させインバータなどで可変速にされたモータと、HEPAフィルタなどの高性能フィルタをその下部に内蔵され、天井プレナムチャンバ2内の空気をケーシング内に取り入れ、塵埃等を高性能フィルタによって除去して清浄化した清浄空気をクリーンルーム1内への供給するファンフィルタユニット7が、格子全体ではなくまばらではあるが多数設けられている。なお、Tバーやチャンネル材で格子を形成した場合は、残りの格子にブランクパネルを嵌めて塞いでいる。
空気冷却手段8は、床下チャンバ6から排出されレタンシャフト11へ還流される空気が通過できる位置に設置される。
そして、本実施の形態においては、クリーンルーム1の床下チャンバ6から排出された気流が流れるレタンシャフト11内の床4と同じレベルに前記冷却手段8が設置されている。
前記冷却手段(ドライコイル)8には、配管9が接続され、当該配管9には、前記ドライコイル7へ供給する冷水量を弁の開閉によって制御可能な比例制御弁10が設けられている。
また、本発明においては、クリーンルーム1内の各小エリアに一つずつ無線の室内小エリア温度センサ12が、大エリア14に対応した有線の給気温度センサ13が備えられる。
前記クリーンルーム1の室内に供給された空気A1は、床4を介して床下チャンバ6に排出される。床下チャンバ6に排出された空気A2は、レタンシャフト11を通り天井プレナムチャンバ5へ送出され、再びファンフィルタユニット7によって清浄化されて、クリーンルーム1内へ供給される。
このように、建物K内の空気A1、A2、A3は所定の清浄度を維持したまま、天井プレナムチャンバ5、クリーンルーム1、床下チャンバ6、レタンシャフト11を一方向に循環する空気循環系を形成している。
本発明の実施態様においては、クリーンルーム1は、複数の大エリア14(エリアa、エリアb、エリアc、・・・)に、外壁K3近くに配置される空気冷却手段(8)であるドライコイルのグループごとに区分けされ、各大エリア14はさらに天井プレナムチャンバ(5)内をドライコイルから離れるように流れる気流の向きに縦方向に分割される複数の小エリア(小エリア1、小エリア2、小エリア3)に区分けされ構成される。この大エリア14の区分け、小エリアの区分けは、特に全く同一面積に限定されるわけではなく、発熱負荷の異なる工程ごとにグルーピングしたドライコイルごとにクリーンルーム1内における温度変化傾向で区分けしており、さらに、小エリアについては、レタンシャフトでの気流状況やドライコイルの伝熱面積の大きさや形状などによるグループ状況で区分けすることで、より高い精度で温度変化に対応できるので好適である。
そして、区分けされた大エリア14ごとにさらに区分けされた小エリアには、小エリアごとに無線の室内小エリア温度センサ12が設置され、各小エリアの温度を測り、後述する親機31を経由して制御装置33に温度の計測データを送る。
そして、有線の前記給気温度センサ13は、前記レタンシャフト11の空気冷却手段8の空気後流側に設置されていて、大エリア14への空気冷却手段8通過後の温度を測り前記無線の室内小エリア温度センサ12と同様に制御装置33に温度の計測データを送る。
同図において、31は無線温度センサの親機、33は制御装置である。
以下に、図3及び図4に基づいて、本発明の実施の形態に係るクリーンルームの空調システムの制御の一例を説明する。
大エリア14を構成する各小エリア(小エリア1~4)に設置した無線の室内小エリア温度センサ12は、前記各小エリア(1~4)それぞれの温度を所定の間隔で(例えば数μ秒から数分のいずれか)毎に検出し、それを電波やその他の波である無線通信手段に乗せて、その温度の計測データを親機31に送る。前記親機31からは、有線で制御装置33へ温度の計測データが送られる。
制御装置33は、送られてきた各室内小エリア温度の計測データと、制御装置33の記録部に記録されている各小エリアにおける室内温度設定値(例えば、SP=23℃)との偏差に基づいて、下記式1のYn(n=1、2・・)を用いて演算し、それぞれの小エリアの温度が温度設定値に近づくようにその小エリア毎のファンフィルタユニット7のファンモータのインバータ周波数をPID制御し、ファンフィルタユニット7から吹き込む風の風速を制御する。ここでいうPID制御は、少なくともP(比例帯)を含む、P動作のほかにI(積分時間)やD(微分時間)の少なくともどちらかを含んで演算した結果の出力信号によって操作器を制御することをいう。
上記のフローを大エリア(14)内の小エリア1~4に対して行う。
同様に、小エリア2においては、SP=23℃になるように、当該グループのファンフィルタユニット7bの回転数をPID制御し、この小エリア2では、天井プレナムチャンバ内の空気温度が小エリア1より低いが比較的高い、あるいは室内発熱負荷が小エリア1より低いが比較的高い場合となり、例えば、吹き込む空気の風速を0.35m/sにする。
そして、小エリア3においては、SP=23℃になるように、当該グループのファンフィルタユニット7cの回転数をPID制御し、この小エリア3では、天井プレナムチャンバ内の空気温度が小エリア2より少し低い、あるいは室内発熱負荷が小エリア2より比較的低い場合となり、例えば、吹き込む空気の風速を0.30m/ sにする。
さらに、小エリア4においては、SP=23℃になるように、当該グループのファンフィルタユニット7dの回転数をPID制御し、この小エリア4では、天井プレナムチャンバ内の空気温度が比較的低い、あるいは室内発熱負荷が比較的低い場合となり、例えば、吹き込む空気の風速を0.25m/sとする。
このような手順で、各小エリア内の温度をそれぞれ23℃に維持する。
このようにすることで、小エリア1~4それぞれの室内温度を23℃に均一に保ちながら、ファンフィルタユニット7の風量を適正に制御することが可能となる。
これにより大エリア14へ送る風量を下げることができ省エネを図ることができる。
1 クリーンルーム
2 天井
3 側壁
4 床
5 天井プレナムチャンバ
6 床下チャンバ
7 ファンフィルタユニット(FFU)
8 空気冷却手段
9 配管
10 比例制御弁
11 レタンシャフト
12 室内小エリア温度センサ
13 給気温度センサ
14 大エリア
20 生産装置
31 無線温度センサの親機
33 制御装置
Claims (3)
- 天井プレナムチャンバ(5)と、前記天井プレナムチャンバ(5)からの空気が流入する生産装置(20)が配置されるクリーンルーム(1)と、前記クリーンルーム(1)からの空気が流入する床下チャンバ(6)と、前記床下チャンバ(6)から排出される空気を前記天井プレナムチャンバ(5)へ還流させるレタンシャフト(11)と、
前記クリーンルーム(1)の天井(2)に設けられ清浄空気を前記クリーンルーム(1)に供給し、前記床下チャンバ(6)から空気をレタンシャフト(11)を介して天井プレナムチャンバ(5)へ還流する搬送力を空気に与えるファンフィルタユニット(7)と、
前記床下チャンバ(5)から排出されレタンシャフト(11)を還流する空気が通過できる位置に設けられ、前記天井プレナムチャンバ(5)に還流される空気を冷却する空気冷却手段(8)、
を備えるクリーンルーム空調システムであって、
前記クリーンルーム(1)内へ吹出される空気の天井プレナムチャンバ(5)を進行する方向を縦方向とし前記クリーンルーム(1)を縦方向に分割した小エリアを設定して、その小エリアごとに室内温度を計測する室内小エリア温度センサ(12)と、
前記空気冷却手段(8)の熱交換量を調整する比例制御弁(10)に対して1対1で対応し空気冷却手段の出口空気温度を計測する給気温度センサ(13)と、
縦方向に区切った各小エリアのうち、それぞれの小エリア内の室内温度を計測する前記室内小エリア温度センサ(12)ごとに計測した計測値に基づいて、前記室内小エリア温度センサ(12)の温度設定値との偏差に応じて該当する小エリアの天井(2)に設けられたファンフィルタユニット(7)のグループの吹き出し風速を制御することによって、天井の格子寸法で揃えた前記ファンフィルタユニット(7)のグループの風量に関して制御する制御演算とともに、
前記空気冷却手段(8)の出口温度つまり給気温度を、前記給気温度センサ(13)の温度設定値と温度計測値との偏差に基づいて前記比例制御弁(10)の開度を制御する、給気温度に関する空気冷却手段(8)の制御演算も行う制御装置(33)と、
を備え、
前記各小エリアの天井(2)の格子にまばらに設けられたファンフィルタユニット(7)のグループへファンフィルタユニットのファンモータのインバータを操作器とし、該インバータの周波数を吹き出し風速の信号として出力するとともに、各小エリアに設けられるすべてのファンフィルタユニット(7)のグループの吹き出し風速にファンフィルタユニット(7)合計の面積を乗じた値を、ほかの格子に嵌められるブランクパネルを含む各小エリアの面積にて除した平均吹き出し風速が、清浄度を実現する最小限の目的の平均吹き出し風速と比べて大きい場合には、
前記空気冷却手段(8)の熱交換量を調整する前記比例制御弁(10)の開度を制御する前記給気温度センサ(13)の温度設定値を、低い側へ所定の勾配値である時間による温度勾配で変化をさせ、前記目的の平均吹き出し風速になった時点で、前記給気温度センサ(13)の温度設定値を変化させることを停止する
ことを特徴とするクリーンルーム空調システム。 - 前記各々の小エリアを小エリア1から小エリア4の4つとした場合の、
4つの小エリア内の各前記室内小エリア温度センサ(12)ごとの計測値と各室内小エリア温度センサ(12)の温度設定値との偏差に応じて該当する小エリアのファンフィルタユニット(7)のグループの吹き出し風速を制御することによって前記ファンフィルタユニット(7)のグループの風量に関して制御する制御演算Yn=f(Δtn)と、
前記空気冷却手段(8)の給気温度を、前記給気温度センサ(13)の温度設定値と温度計測値との偏差に基づいて前記比例制御弁(10)の開度を制御する給気温度に関する空気冷却手段(8)の制御演算Yw=f(ΔV平均)と、
4つの前記各小エリアの天井に設けられたファンフィルタユニット(7)のグループへ各ファンフィルタユニット(7)の操作器であるファンモータのインバータの周波数を吹き出し風速の信号として出力するとともに、4つの各小エリアすべての各々の吹き出し風速を各小エリアの面積を乗じて合算した平均吹き出し風速と設定風速V0との差(ΔV平均)を
下記式によりなされること
を特徴とする請求項1に記載のクリーンルーム空調システム。
- 前記室内小エリア温度センサ(12)は、無線で計測値信号を送信できて、天井側に受信親機を備えており、
前記給気温度センサ(13)は計測信号を有線で送信することを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーンルーム空調システム。
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