JP3502778B2 - 固体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサ

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JP3502778B2
JP3502778B2 JP36554698A JP36554698A JP3502778B2 JP 3502778 B2 JP3502778 B2 JP 3502778B2 JP 36554698 A JP36554698 A JP 36554698A JP 36554698 A JP36554698 A JP 36554698A JP 3502778 B2 JP3502778 B2 JP 3502778B2
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    • H01G2/065Mountings specially adapted for mounting on a printed-circuit support for surface mounting, e.g. chip capacitors

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機半導体を電解
質とする固体電解コンデンサ技術に関し、特に有機半導
体を電解質とする固体電解コンデンサの電解質の這い上
がり防止ができる固体電解コンデンサ製造方法及び導電
性高分子固体電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機半導体を電解質とする固体電
解コンデンサの電解質の這い上がり防止技術としては、
例えば、特開昭58−74031号公報(第1従来技
術)、特公平4−10205号公報(第2従来技術)、
特公平61−27891号公報(第3従来技術)に記載
のものがある。
【0003】第1従来技術では、陽極リードのコンデン
サエレメント面からの導出部分に粉末状の撥水性部材を
含む懸濁液を半導体層を形成するに先立って被着するこ
とにより、撥水性部材のエレメント内への浸入防止と半
導体母液が導出部分への這い上がりを防止する固体電解
コンデンサの製造方法が開示されている。
【0004】また第2従来技術では、二酸化マンガンの
這い上がり防止層であるエポキシ樹脂などの絶縁性樹脂
層を陽極体に形成するに先立って、酸化皮膜形成後、ダ
イフリーなどの樹脂付着防止層を形成し、その後浸漬法
によって該絶縁性樹脂層を付着させ、この絶縁性樹脂層
の一部を除去し、倒立状態にて絶縁性樹脂層を硬化させ
た後、該樹脂付着防止層を浸漬法にて溶解・除去する固
体電解コンデンサの製造方法が開示されている。
【0005】図2は、第3従来の撥水剤塗布・硬化方法
により製作した導電性高分子固体電解コンデンサ素子の
素子断面図である。第3従来技術では、コンデンサエレ
メントに半導体層(ポリピロール層5)と陽極体2と誘
電体被膜3を形成するに先立って、該エレメントに水、
有機溶剤などの撥水性部材含浸防止膜(撥水剤4)を形
成し、その後、陽極リード(Taワイヤー1)とエレメ
ントをフッ素系樹脂、シリコーンステアリン酸などの液
状撥水性部材に浸漬し、エレメントに付着した撥水性皮
膜のみを洗浄、除去して陽極リードの所望部分に撥水性
皮膜を形成した後に陰極層6を形成することによって、
陽極リード部分への半導体層の這い上がり形成を抑制で
き、撥水性部材のエレメントへの浸み込みを防止する固
体電解コンデンサの製造方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1乃
至第3従来技術に用いられる這い上がり防止剤は、一般
に、低粘度の撥水剤を使用しているため、塗布後、撥水
剤がペレットに浸透し、電解質の形成を妨げるという問
題点があった。
【0007】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、量不良率を従来に
比べて抑制でき、撥水剤のペレット浸透を防止できる固
体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コ
ンデンサを提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の要旨は、有機半導体を電解質とする固体電解コンデン
サの電解質の這い上がり防止ができる固体電解コンデン
サ製造方法であって、導電性高分子固体電解コンデンサ
の誘電体皮膜を形成する工程と、前記誘電体皮膜の形成
工程後に、電解質層の陽極リードの引き出し部への這い
上がりを防止する這い上がり防止剤のペレット浸透を防
止する浸透防止剤に陽極体を浸漬して当該這い上がり防
止剤が当該陽極体に浸透しないようにする工程とを
み、前記浸透防止剤は、150乃至250℃程度の雰囲
気中で200乃至5000CS程度の粘度を有する液状
オイルであることを特徴とする固体電解コンデンサ製造
方法に存する。また本発明の請求項2に記載の要旨は、
有機半導体を電解質とする固体電解コンデンサの電解質
の這い上がり防止ができる固体電解コンデンサ製造方法
であって、電解質層の陽極リードの引き出し部への這い
上がりを防止する這い上がり防止剤の塗布工程以前に、
浸透防止剤にペレットを浸漬して当該ペレット表面を前
記浸透防止剤で被覆する工程と、前記ペレット表面を浸
透防止剤で被覆する工程の実行後、前記這い上がり防止
剤を陽極リードに塗布して硬化させる工程と、前記這い
上がり防止剤を陽極リードに塗布して硬化させる工程の
実行後、前記浸透防止剤の除去を行う工程とを有し、前
記浸透防止剤は、150乃至250℃程度の雰囲気中で
200乃至5000CS程度の粘度を有する液状オイル
であることを特徴とする固体電解コンデンサ製造方法に
存する。また本発明の請求項3に記載の要旨は、前記陽
極リードを直立させた前記陽極体の表面に前記誘電体皮
膜を形成する工程と、前記誘電体皮膜を形成する工程の
実行後、所定粘度を有する前記浸透防止剤に前記陽極体
を所定時間浸漬して当該陽極体を当該浸透防止剤で被覆
する工程と、前記陽極体を前記浸透防止剤で被覆する工
程の実行後、前記陽極体の表面から所定距離だけ離れた
前記陽極リードの部位に前記這い上がり防止剤を塗布す
る工程と、前記塗布した這い上がり防止剤を硬化する工
程と、前記這い上がり防止剤の硬化完了後、被覆してい
た前記浸透防止剤を除去する工程と、前記誘電体皮膜の
表面に電解質となるポリピロール層を形成する工程と、
前記ポリピロール層の表面に陰極層を形成して導電性高
分子固体電解コンデンサを完成させる工程とを備えるこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コン
デンサ製造方法に存する。また本発明の請求項4に記載
の要旨は、前記浸透防止剤は、前記陽極体の細孔部に浸
透せず、前記除去工程で容易に洗い落とせる程度の粘度
を有し、前記這い上がり防止剤の硬化中に液状であって
変質しない物性を有することを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ製造方法
に存する。また本発明の請求項5に記載の要旨は、前記
浸透防止剤はジメチルシリコーンオイルを主成分とする
オイルであることを特徴とする請求項1〜4に記載の固
体電解コンデンサ製造方法に存する。また本発明の請求
項6に記載の要旨は、前記誘電体皮膜を形成する工程の
実行後、粘度が1000±500CS程度の前記ジメチ
ルシリコーンオイルに前記陽極体を1分間程度浸漬して
前記陽極体を前記ジメチルシリコーンオイルで被覆する
工程と、前記陽極体を前記ジメチルシリコーンオイルで
被覆する工程の実行後、前記陽極体の表面から0.2m
m程度離れた前記陽極リードの部位に前記這い上がり防
止剤を塗布する工程と、前記塗布した這い上がり防止剤
を硬化する工程と、前記這い上がり防止剤の硬化完了
後、被覆していた前記ジメチルシリコーンオイルを洗浄
用の溶液に浸漬する工程と、被覆していた前記ジメチル
シリコーンオイルを洗浄用の溶液に浸漬した後、イソプ
ロピルアルコール、純水の順に各々浸漬して当該ジメチ
ルシリコーンオイルを洗い落とす工程とを備えることを
特徴とする請求項5に記載の固体電解コンデンサ製造方
法に存する。また本発明の請求項7に記載の要旨は、有
機半導体を電解質とする固体電解コンデンサの電解質の
這い上がり防止ができる導電性高分子固体電解コンデン
サであって、陽極リードを直立させた前記陽極体の表面
に形成された誘電体皮膜と、陽極リードを直立させた陽
極体と、前記陽極体の表面から所定距離だけ離れた前記
陽極リードの部位に塗布された這い上がり防止剤と、表
面から所定距離だけ離れた前記陽極リードの部位に前記
這い上がり防止剤が塗布された陽極体と、前記這い上が
り防止剤のペレット浸透を防止する浸透防止剤と、前記
誘電体皮膜の表面に形成された電解質としてのポリピロ
ール層と、前記ポリピロール層の表面に形成された陰極
層とを備え、前記浸透防止剤は、150乃至250℃程
度の雰囲気中で200乃至5000CS程度の粘度を有
する液状オイルであることを特徴とする導電性高分子固
体電解コンデンサに存する。また本発明の請求項8に記
載の要旨は、前記浸透防止剤は、前記陽極体の細孔部に
浸透せず、前記除去工程で容易に洗い落とせる程度の粘
度を有し、前記這い上がり防止剤の硬化中に液状であっ
て変質しない物性を有することを特徴とする請求項7
記載の導電性高分子固体電解コンデンサに存する。また
本発明の請求項9に記載の要旨は、前記浸透防止剤はジ
メチルシリコーンオイルを主成分とするオイルであるこ
とを特徴とする請求項7または8に記載の導電性高分子
固体電解コンデンサに存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0010】(第1実施形態)本発明について図面を参
照して説明する。図1は本発明にかかる固体電解コンデ
ンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサの一
実施形態を説明するための素子断面図である。本実施形
態の導電性高分子固体電解コンデンサは、陽極リードで
あるタンタルワイヤー(図中でTaワイヤーと表記)
1、Taワイヤー1を直立させた陽極体2、陽極体2の
表面に積層形成された誘電体皮膜3、誘電体皮膜3の表
面に積層形成された電解質となるポリピロール層5、ポ
リピロール層5の表面に積層形成された陰極層6を備え
ている。
【0011】本実施形態の固体電解コンデンサ製造方法
は、導電性高分子固体電解コンデンサの誘電体皮膜3の
形成後に、浸透防止剤(ジメチルシリコーンオイル)に
陽極体2を浸漬して這い上がり防止剤(具体的には、撥
水剤)4が陽極体2に浸透しないようにする点に特徴を
有しており、陽極リードであるTaワイヤー1を直立さ
せた陽極体2の表面に、Ta25を主成分とする誘電体
皮膜3を形成する工程と、誘電体皮膜3を形成した後、
所定粘度を有する浸透防止剤に陽極体2を1分間程度浸
漬して陽極体2を浸透防止剤で被覆する工程と、陽極体
2を浸透防止剤で被覆した後、陽極体2の表面から所定
距離だけ離れたTaワイヤー1の部位に撥水剤4を塗布
する工程と、塗布した撥水剤4を硬化する工程と、撥水
剤4の硬化完了後、被覆していた浸透防止剤を除去する
工程と、誘電体皮膜3の表面に電解質となるポリピロー
ル層5を形成する工程と、ポリピロール層5の表面に陰
極層6を形成して導電性高分子固体電解コンデンサを完
成させる工程とを備えている。
【0012】本実施形態で使用する浸透防止剤は、陽極
体2の細孔部に浸透せず、また洗浄で容易に洗い落とせ
る粘度であり、更に撥水剤4の硬化中も液状であり、変
質するものであってはならず、材料の種類と粘度が重要
となる。この点から、本実施形態では、浸透防止剤とし
てジメチルシリコーンオイルを用いている。具体的に
は、ジメチルシリコーンオイルとして、信越化学工業
(株)製のKF−96(粘度:1000CS程度)を採
用した。
【0013】ここで、使用温度範囲が250℃までのジ
メチルシリコーンオイル(KF−96)を用いた場合の
粘度と製品容量の出現率の関係を図3に示す。図3を参
照すると、粘度が200CS程度以下ではオイルが陽極
体2の細孔部に浸透して洗浄が十分できなくなり、オイ
ル残りのため容量が小さくなり、また粘度が5000C
S程度以上でも粘度が高いため、洗浄不足となり易く、
適正粘度は200乃至5000CS程度であるという結
果が得られた。
【0014】すなわちジメチルシリコーンオイル(KF
−96)を用いた場合、本実施形態の固体電解コンデン
サ製造方法は、Taワイヤー1を直立させた陽極体2の
表面に、Ta25を主成分とする誘電体皮膜3を形成す
る工程と、誘電体皮膜3を形成した後、粘度が1000
±500CS程度のジメチルシリコーンオイルに陽極体
2を1分間程度浸漬して陽極体2をジメチルシリコーン
オイルで被覆する工程と、陽極体2をジメチルシリコー
ンオイルで被覆した後、陽極体2の表面から0.2mm
程度離れたTaワイヤー1の部位に撥水剤4(例えば、
ダイフリー)を塗布する工程と、塗布した撥水剤4を1
50℃で30分間程度硬化する工程と、撥水剤4の硬化
完了後、被覆していたジメチルシリコーン浸透防止剤を
洗浄用の溶液(例えば、P3コールドクリーナー)に3
0分間程度浸漬する工程と、被覆していたジメチルシリ
コーン浸透防止剤を洗浄用の溶液に浸漬した後、イソプ
ロピルアルコール、純水の順に各々5分間程度浸漬して
浸透防止剤を洗い落とす工程と、誘電体皮膜3の表面に
電解質となるポリピロール層5を形成する工程と、ポリ
ピロール層5の表面に陰極層6を形成して導電性高分子
固体電解コンデンサを完成させる工程とを実行する。
【0015】本実施形態の固体電解コンデンサ製造方法
によって作成された導電性高分子固体電解コンデンサと
従来の製造方法によって作成された導電性高分子固体電
解コンデンサとの容量不良率を比較した結果を表1に示
す。
【0016】
【表1】
【0017】本実施形態の固体電解コンデンサ製造方法
によって作成された導電性高分子固体電解コンデンサの
容量不良率は0.10%であり、従来の製造方法によっ
て作成された導電性高分子固体電解コンデンサの容量不
良率は3%である。すなわち、本実施形態の固体電解コ
ンデンサ製造方法によって作成された導電性高分子固体
電解コンデンサは、従来の製造方法によって作成された
導電性高分子固体電解コンデンサに比べて容量不良率を
抑制できることが解る。更に本実施形態の固体電解コン
デンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサは
撥水剤4のペレット浸透を防止する効果もある。
【0018】(第2実施形態)第2実施形態の固体電解
コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデン
サでは、ジメチルシリコーンオイルに代えて、メチルフ
ェニルシリコーンオイルなど、150乃至250℃程度
の雰囲気中で液状であり、粘度が200CS〜5000
CS程度のオイルを浸透防止剤として用いることもでき
る。この場合においても、第1実施形態と同様の作用効
果を奏することは明らかである。
【0019】最後に、上記実施形態と前述の第1乃至第
3従来技術との違いについて概説する。前述の第1従来
技術は、陽極リードのコンデンサエレメント面からの導
出部分に粉末状の撥水性部材を含む懸濁液を半導体層を
形成するに先立って被着することにより、撥水性部材の
エレメント内への浸入防止と半導体母液が導出部分への
這い上がりを防止する固体電解コンデンサの製造方法で
あって、撥水性部材のエレメント内への浸入防止層が形
成されておらず、上記実施形態とは明らかに異なる。ま
た前述の第2従来技術は、二酸化マンガンの這い上がり
防止層であるエポキシ樹脂などの絶縁性樹脂層を陽極体
に形成するに先立って、酸化皮膜形成後、ダイフリーな
どの樹脂付着防止層を形成し、その後浸漬法によって該
絶縁性樹脂層を付着させ、この絶縁性樹脂層の一部を除
去し、倒立状態にて絶縁性樹脂層を硬化させた後、該樹
脂付着防止層を浸漬法にて溶解・除去する固体電解コン
デンサの製造方法である。ここで重要なのは、樹脂付着
防止層を形成するための材料の種類とその粘度であり、
ダイフリーは溶解・除去が困難であり、また絶縁性樹脂
層の硬化中も樹脂付着防止層が硬化しないことを特徴と
する上記実施形態とは異なる。さらに、前述の第3従来
技術は、コンデンサエレメントに半導体層を形成するに
先立って、該エレメントに水、有機溶剤などの撥水性部
材含浸防止膜を形成し、その後、陽極リードとエレメン
トをフッ素系樹脂、シリコーンステアリン酸などの液状
撥水性部材に浸漬し、エレメントに付着した撥水性皮膜
のみを洗浄、除去して陽極リードの所望部分に撥水性皮
膜を形成することによって、陽極リード部分への半導体
層の這い上がり形成を抑制でき、撥水性部材のエレメン
トへの浸み込みを防止する固体電解コンデンサの製造方
法であるが、撥水性部剤を硬化する際、水、有機溶剤な
どの撥水性部材含浸防止膜が蒸発して、撥水性部材がエ
レメントに浸入する問題があり、上記実施形態と異なる
ことは明らかである。
【0020】なお、本発明が上記各実施形態に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は
適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部
材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、
本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にするこ
とができる。また、各図において、同一構成要素には同
一符号を付している。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、容量不良率を従来に比べて抑制でき、更に撥水剤の
ペレット浸透を防止できるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる固体電解コンデンサ製造方法及
び導電性高分子固体電解コンデンサの一実施形態を説明
するための素子断面図である。
【図2】第3従来の撥水剤塗布・硬化方法により製作し
た導電性高分子固体電解コンデンサ素子の素子断面図で
ある。
【図3】使用温度範囲が250℃までの浸透防止剤(ジ
メチルシリコーンオイル)を用いた場合の粘度と製品容
量の出現率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…陽極リード(Taワイヤー) 2…陽極体 3…誘電体皮膜 4…這い上がり防止剤(撥水剤) 5…ポリピロール層 6…陰極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 大輔 富山県下新川郡入善町入善560 富山日 本電気株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−147217(JP,A) 特開 昭58−74031(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/012 H01G 9/028 H01G 9/052

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機半導体を電解質とする固体電解コン
    デンサの電解質の這い上がり防止ができる固体電解コン
    デンサ製造方法であって、 導電性高分子固体電解コンデンサの誘電体皮膜を形成す
    る工程と、 前記誘電体皮膜の形成工程後に、電解質層の陽極リード
    の引き出し部への這い上がりを防止する這い上がり防止
    剤のペレット浸透を防止する浸透防止剤に陽極体を浸漬
    して当該這い上がり防止剤が当該陽極体に浸透しないよ
    うにする工程とを含み、 前記浸透防止剤は、150乃至250℃程度の雰囲気中
    で200乃至5000CS程度の粘度を有する液状オイ
    ルである ことを特徴とする固体電解コンデンサ製造方
    法。
  2. 【請求項2】 有機半導体を電解質とする固体電解コン
    デンサの電解質の這い上がり防止ができる固体電解コン
    デンサ製造方法であって、 電解質層の陽極リードの引き出し部への這い上がりを防
    止する這い上がり防止剤の塗布工程以前に、浸透防止剤
    にペレットを浸漬して当該ペレット表面を前記浸透防止
    剤で被覆する工程と、 前記ペレット表面を浸透防止剤で被覆する工程の実行
    後、前記這い上がり防止剤を陽極リードに塗布して硬化
    させる工程と、 前記這い上がり防止剤を陽極リードに塗布して硬化させ
    る工程の実行後、前記浸透防止剤の除去を行う工程とを
    有し、 前記浸透防止剤は、150乃至250℃程度の雰囲気中
    で200乃至5000CS程度の粘度を有する液状オイ
    ルである ことを特徴とする固体電解コンデンサ製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記陽極リードを直立させた前記陽極体
    の表面に前記誘電体皮膜を形成する工程と、 前記誘電体皮膜を形成する工程の実行後、所定粘度を有
    する前記浸透防止剤に前記陽極体を所定時間浸漬して当
    該陽極体を当該浸透防止剤で被覆する工程と、 前記陽極体を前記浸透防止剤で被覆する工程の実行後、
    前記陽極体の表面から所定距離だけ離れた前記陽極リー
    ドの部位に前記這い上がり防止剤を塗布する工程と、 前記塗布した這い上がり防止剤を硬化する工程と、 前記這い上がり防止剤の硬化完了後、被覆していた前記
    浸透防止剤を除去する工程と、 前記誘電体皮膜の表面に電解質となるポリピロール層を
    形成する工程と、 前記ポリピロール層の表面に陰極層を形成して導電性高
    分子固体電解コンデンサを完成させる工程とを備えるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コン
    デンサ製造方法。
  4. 【請求項4】 前記浸透防止剤は、前記陽極体の細孔部
    に浸透せず、前記除去工程で容易に洗い落とせる程度の
    粘度を有し、前記這い上がり防止剤の硬化中に液状であ
    って変質しない物性を有することを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記浸透防止剤はジメチルシリコーンオ
    イルを主成分とするオイルであることを特徴とする請求
    項1〜4に記載の固体電解コンデンサ製造方法。
  6. 【請求項6】 前記誘電体皮膜を形成する工程の実行
    後、粘度が1000±500CS程度の前記ジメチルシ
    リコーンオイルに前記陽極体を1分間程度浸漬して前記
    陽極体を前記ジメチルシリコーンオイルで被覆する工程
    と、 前記陽極体を前記ジメチルシリコーンオイルで被覆する
    工程の実行後、前記陽極体の表面から0.2mm程度離
    れた前記陽極リードの部位に前記這い上がり防止剤を塗
    布する工程と、 前記塗布した這い上がり防止剤を硬化する工程と、 前記這い上がり防止剤の硬化完了後、被覆していた前記
    ジメチルシリコーンオイルを洗浄用の溶液に浸漬する工
    程と、被覆していた前記ジメチルシリコーンオイルを洗
    浄用の溶液に浸漬した後、イソプロピルアルコール、純
    水の順に各々浸漬して当該ジメチルシリコーンオイルを
    洗い落とす工程とを備えることを特徴とする請求項5
    記載の固体電解コンデンサ製造方法。
  7. 【請求項7】 有機半導体を電解質とする固体電解コン
    デンサの電解質の這い上がり防止ができる導電性高分子
    固体電解コンデンサであって、 陽極リードを直立させた前記陽極体の表面に形成された
    誘電体皮膜と、 陽極リードを直立させた陽極体と、 前記陽極体の表面から所定距離だけ離れた前記陽極リー
    ドの部位に塗布された這い上がり防止剤と、 表面から所定距離だけ離れた前記陽極リードの部位に前
    記這い上がり防止剤が塗布された陽極体と、前記這い上がり防止剤のペレット浸透を防止する浸透防
    止剤と、 前記誘電体皮膜の表面に形成された電解質としてのポリ
    ピロール層と、 前記ポリピロール層の表面に形成された陰極層とを
    え、 前記浸透防止剤は、150乃至250℃程度の雰囲気中
    で200乃至5000CS程度の粘度を有する液状オイ
    ルである ことを特徴とする導電性高分子固体電解コンデ
    ンサ。
  8. 【請求項8】 前記浸透防止剤は、前記陽極体の細孔部
    に浸透せず、前記除去工程で容易に洗い落とせる程度の
    粘度を有し、前記這い上がり防止剤の硬化中に液状であ
    って変質しない物性を有することを特徴とする請求項7
    に記載の導電性高分子固体電解コンデンサ。
  9. 【請求項9】 前記浸透防止剤はジメチルシリコーンオ
    イルを主成分とするオイルであることを特徴とする請求
    項7または8に記載の導電性高分子固体電解コンデン
    サ。
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