JP2000188235A - 固体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサ

Info

Publication number
JP2000188235A
JP2000188235A JP10365546A JP36554698A JP2000188235A JP 2000188235 A JP2000188235 A JP 2000188235A JP 10365546 A JP10365546 A JP 10365546A JP 36554698 A JP36554698 A JP 36554698A JP 2000188235 A JP2000188235 A JP 2000188235A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolytic capacitor
solid electrolytic
agent
anode body
penetration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10365546A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3502778B2 (ja
Inventor
Yuji Aoki
勇治 青木
Kenji Araki
健二 荒木
Kenichi Takahashi
健一 高橋
Daisuke Takada
大輔 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Toppan Circuit Solutions Toyama Inc
Original Assignee
NEC Toppan Circuit Solutions Toyama Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Toppan Circuit Solutions Toyama Inc filed Critical NEC Toppan Circuit Solutions Toyama Inc
Priority to JP36554698A priority Critical patent/JP3502778B2/ja
Publication of JP2000188235A publication Critical patent/JP2000188235A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3502778B2 publication Critical patent/JP3502778B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G2/00Details of capacitors not covered by a single one of groups H01G4/00-H01G11/00
    • H01G2/02Mountings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/22Electrodes
    • H01G11/30Electrodes characterised by their material
    • H01G11/48Conductive polymers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G2/00Details of capacitors not covered by a single one of groups H01G4/00-H01G11/00
    • H01G2/02Mountings
    • H01G2/06Mountings specially adapted for mounting on a printed-circuit support
    • H01G2/065Mountings specially adapted for mounting on a printed-circuit support for surface mounting, e.g. chip capacitors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、量不良率を従来に比べて抑制で
き、這い上がり防止剤のペレット浸透を防止できる固体
電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コン
デンサを提供することを課題とする。 【解決手段】 這い上がり防止剤塗布前にペレットを浸
透防止剤に浸漬して、ペレット表面を浸透防止剤で被覆
した後、這い上がり防止剤を陽極リードに塗布・硬化さ
せ、その後、浸透防止剤の洗浄を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機半導体を電解
質とする固体電解コンデンサ技術に関し、特に有機半導
体を電解質とする固体電解コンデンサの電解質の這い上
がり防止ができる固体電解コンデンサ製造方法及び導電
性高分子固体電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機半導体を電解質とする固体電
解コンデンサの電解質の這い上がり防止技術としては、
例えば、特開昭58−74031号公報(第1従来技
術)、特公平4−10205号公報(第2従来技術)、
特公平61−27891号公報(第3従来技術)に記載
のものがある。
【0003】第1従来技術では、陽極リードのコンデン
サエレメント面からの導出部分に粉末状の撥水性部材を
含む懸濁液を半導体層を形成するに先立って被着するこ
とにより、撥水性部材のエレメント内への浸入防止と半
導体母液が導出部分への這い上がりを防止する固体電解
コンデンサの製造方法が開示されている。
【0004】また第2従来技術では、二酸化マンガンの
這い上がり防止層であるエポキシ樹脂などの絶縁性樹脂
層を陽極体に形成するに先立って、酸化皮膜形成後、ダ
イフリーなどの樹脂付着防止層を形成し、その後浸漬法
によって該絶縁性樹脂層を付着させ、この絶縁性樹脂層
の一部を除去し、倒立状態にて絶縁性樹脂層を硬化させ
た後、該樹脂付着防止層を浸漬法にて溶解・除去する固
体電解コンデンサの製造方法が開示されている。
【0005】図2は、第3従来の撥水剤塗布・硬化方法
により製作した導電性高分子固体電解コンデンサ素子の
素子断面図である。第3従来技術では、コンデンサエレ
メントに半導体層(ポリピロール層5)と陽極体2と誘
電体被膜3を形成するに先立って、該エレメントに水、
有機溶剤などの撥水性部材含浸防止膜(撥水剤4)を形
成し、その後、陽極リード(Taワイヤー1)とエレメ
ントをフッ素系樹脂、シリコーンステアリン酸などの液
状撥水性部材に浸漬し、エレメントに付着した撥水性皮
膜のみを洗浄、除去して陽極リードの所望部分に撥水性
皮膜を形成した後に陰極層6を形成することによって、
陽極リード部分への半導体層の這い上がり形成を抑制で
き、撥水性部材のエレメントへの浸み込みを防止する固
体電解コンデンサの製造方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1乃
至第3従来技術に用いられる這い上がり防止剤は、一般
に、低粘度の撥水剤を使用しているため、塗布後、撥水
剤がペレットに浸透し、電解質の形成を妨げるという問
題点があった。
【0007】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、量不良率を従来に
比べて抑制でき、撥水剤のペレット浸透を防止できる固
体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コ
ンデンサを提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の要旨は、有機半導体を電解質とする固体電解コンデン
サの電解質の這い上がり防止ができる固体電解コンデン
サ製造方法であって、導電性高分子固体電解コンデンサ
の誘電体皮膜を形成する工程と、前記誘電体皮膜の形成
工程後に、電解質層の陽極リードの引き出し部への這い
上がりを防止する這い上がり防止剤のペレット浸透を防
止する浸透防止剤に陽極体を浸漬して当該這い上がり防
止剤が当該陽極体に浸透しないようにする工程とを含む
ことを特徴とする固体電解コンデンサ製造方法に存す
る。また本発明の請求項2に記載の要旨は、有機半導体
を電解質とする固体電解コンデンサの電解質の這い上が
り防止ができる固体電解コンデンサ製造方法であって、
電解質層の陽極リードの引き出し部への這い上がりを防
止する這い上がり防止剤の塗布工程以前に、浸透防止剤
にペレットを浸漬して当該ペレット表面を前記浸透防止
剤で被覆する工程と、前記ペレット表面を浸透防止剤で
被覆する工程の実行後、前記這い上がり防止剤を陽極リ
ードに塗布して硬化させる工程と、前記這い上がり防止
剤を陽極リードに塗布して硬化させる工程の実行後、前
記浸透防止剤の除去を行う工程とを有することを特徴と
する固体電解コンデンサ製造方法に存する。また本発明
の請求項3に記載の要旨は、前記陽極リードを直立させ
た前記陽極体の表面に前記誘電体皮膜を形成する工程
と、前記誘電体皮膜を形成する工程の実行後、所定粘度
を有する前記浸透防止剤に前記陽極体を所定時間浸漬し
て当該陽極体を当該浸透防止剤で被覆する工程と、前記
陽極体を前記浸透防止剤で被覆する工程の実行後、前記
陽極体の表面から所定距離だけ離れた前記陽極リードの
部位に前記這い上がり防止剤を塗布する工程と、前記塗
布した這い上がり防止剤を硬化する工程と、前記這い上
がり防止剤の硬化完了後、被覆していた前記浸透防止剤
を除去する工程と、前記誘電体皮膜の表面に電解質とな
るポリピロール層を形成する工程と、前記ポリピロール
層の表面に陰極層を形成して導電性高分子固体電解コン
デンサを完成させる工程とを備えることを特徴とする請
求項1または2に記載の固体電解コンデンサ製造方法に
存する。また本発明の請求項4に記載の要旨は、前記浸
透防止剤は、前記陽極体の細孔部に浸透せず、前記除去
工程で容易に洗い落とせる程度の粘度を有し、前記這い
上がり防止剤の硬化中に液状であって変質しない物性を
有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項
に記載の固体電解コンデンサ製造方法に存する。また本
発明の請求項5に記載の要旨は、前記浸透防止剤は、1
50乃至250℃程度の雰囲気中で200乃至5000
CS程度の粘度を有する液状オイルであることを特徴と
する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の固体電解コ
ンデンサ製造方法に存する。また本発明の請求項6に記
載の要旨は、前記浸透防止剤はジメチルシリコーンオイ
ルを主成分とするオイルであることを特徴とする請求項
4または5に記載の固体電解コンデンサ製造方法に存す
る。また本発明の請求項7に記載の要旨は、前記誘電体
皮膜を形成する工程の実行後、粘度が1000±500
CS程度の前記ジメチルシリコーンオイルに前記陽極体
を1分間程度浸漬して前記陽極体を前記ジメチルシリコ
ーンオイルで被覆する工程と、前記陽極体を前記ジメチ
ルシリコーンオイルで被覆する工程の実行後、前記陽極
体の表面から0.2mm程度離れた前記陽極リードの部
位に前記這い上がり防止剤を塗布する工程と、前記塗布
した這い上がり防止剤を硬化する工程と、前記這い上が
り防止剤の硬化完了後、被覆していた前記ジメチルシリ
コーンオイルを洗浄用の溶液に浸漬する工程と、被覆し
ていた前記ジメチルシリコーンオイルを洗浄用の溶液に
浸漬した後、イソプロピルアルコール、純水の順に各々
浸漬して当該ジメチルシリコーンオイルを洗い落とす工
程とを備えることを特徴とする請求項6に記載の固体電
解コンデンサ製造方法に存する。また本発明の請求項8
に記載の要旨は、有機半導体を電解質とする固体電解コ
ンデンサの電解質の這い上がり防止ができる導電性高分
子固体電解コンデンサであって、陽極リードを直立させ
た前記陽極体の表面に形成された誘電体皮膜と、陽極リ
ードを直立させた陽極体と、前記陽極体の表面から所定
距離だけ離れた前記陽極リードの部位に塗布された前記
這い上がり防止剤と、表面から所定距離だけ離れた前記
陽極リードの部位に前記這い上がり防止剤が塗布された
陽極体と、前記誘電体皮膜の表面に形成された電解質と
してのポリピロール層と、前記ポリピロール層の表面に
形成された陰極層とを備えることを特徴とする導電性高
分子固体電解コンデンサに存する。また本発明の請求項
9に記載の要旨は、前記浸透防止剤は、前記陽極体の細
孔部に浸透せず、前記除去工程で容易に洗い落とせる程
度の粘度を有し、前記這い上がり防止剤の硬化中に液状
であって変質しない物性を有することを特徴とする請求
項8に記載の導電性高分子固体電解コンデンサに存す
る。また本発明の請求項10に記載の要旨は、前記浸透
防止剤は、150乃至250℃程度の雰囲気中で200
乃至5000CS程度の粘度を有する液状オイルである
ことを特徴とする請求項8または9に記載の導電性高分
子固体電解コンデンサに存する。また本発明の請求項1
1に記載の要旨は、前記浸透防止剤はジメチルシリコー
ンオイルを主成分とするオイルであることを特徴とする
請求項9または10に記載の導電性高分子固体電解コン
デンサに存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0010】(第1実施形態)本発明について図面を参
照して説明する。図1は本発明にかかる固体電解コンデ
ンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサの一
実施形態を説明するための素子断面図である。本実施形
態の導電性高分子固体電解コンデンサは、陽極リードで
あるタンタルワイヤー(図中でTaワイヤーと表記)
1、Taワイヤー1を直立させた陽極体2、陽極体2の
表面に積層形成された誘電体皮膜3、誘電体皮膜3の表
面に積層形成された電解質となるポリピロール層5、ポ
リピロール層5の表面に積層形成された陰極層6を備え
ている。
【0011】本実施形態の固体電解コンデンサ製造方法
は、導電性高分子固体電解コンデンサの誘電体皮膜3の
形成後に、浸透防止剤(ジメチルシリコーンオイル)に
陽極体2を浸漬して這い上がり防止剤(具体的には、撥
水剤)4が陽極体2に浸透しないようにする点に特徴を
有しており、陽極リードであるTaワイヤー1を直立さ
せた陽極体2の表面に、Ta25を主成分とする誘電体
皮膜3を形成する工程と、誘電体皮膜3を形成した後、
所定粘度を有する浸透防止剤に陽極体2を1分間程度浸
漬して陽極体2を浸透防止剤で被覆する工程と、陽極体
2を浸透防止剤で被覆した後、陽極体2の表面から所定
距離だけ離れたTaワイヤー1の部位に撥水剤4を塗布
する工程と、塗布した撥水剤4を硬化する工程と、撥水
剤4の硬化完了後、被覆していた浸透防止剤を除去する
工程と、誘電体皮膜3の表面に電解質となるポリピロー
ル層5を形成する工程と、ポリピロール層5の表面に陰
極層6を形成して導電性高分子固体電解コンデンサを完
成させる工程とを備えている。
【0012】本実施形態で使用する浸透防止剤は、陽極
体2の細孔部に浸透せず、また洗浄で容易に洗い落とせ
る粘度であり、更に撥水剤4の硬化中も液状であり、変
質するものであってはならず、材料の種類と粘度が重要
となる。この点から、本実施形態では、浸透防止剤とし
てジメチルシリコーンオイルを用いている。具体的に
は、ジメチルシリコーンオイルとして、信越化学工業
(株)製のKF−96(粘度:1000CS程度)を採
用した。
【0013】ここで、使用温度範囲が250℃までのジ
メチルシリコーンオイル(KF−96)を用いた場合の
粘度と製品容量の出現率の関係を図3に示す。図3を参
照すると、粘度が200CS程度以下ではオイルが陽極
体2の細孔部に浸透して洗浄が十分できなくなり、オイ
ル残りのため容量が小さくなり、また粘度が5000C
S程度以上でも粘度が高いため、洗浄不足となり易く、
適正粘度は200乃至5000CS程度であるという結
果が得られた。
【0014】すなわちジメチルシリコーンオイル(KF
−96)を用いた場合、本実施形態の固体電解コンデン
サ製造方法は、Taワイヤー1を直立させた陽極体2の
表面に、Ta25を主成分とする誘電体皮膜3を形成す
る工程と、誘電体皮膜3を形成した後、粘度が1000
±500CS程度のジメチルシリコーンオイルに陽極体
2を1分間程度浸漬して陽極体2をジメチルシリコーン
オイルで被覆する工程と、陽極体2をジメチルシリコー
ンオイルで被覆した後、陽極体2の表面から0.2mm
程度離れたTaワイヤー1の部位に撥水剤4(例えば、
ダイフリー)を塗布する工程と、塗布した撥水剤4を1
50℃で30分間程度硬化する工程と、撥水剤4の硬化
完了後、被覆していたジメチルシリコーン浸透防止剤を
洗浄用の溶液(例えば、P3コールドクリーナー)に3
0分間程度浸漬する工程と、被覆していたジメチルシリ
コーン浸透防止剤を洗浄用の溶液に浸漬した後、イソプ
ロピルアルコール、純水の順に各々5分間程度浸漬して
浸透防止剤を洗い落とす工程と、誘電体皮膜3の表面に
電解質となるポリピロール層5を形成する工程と、ポリ
ピロール層5の表面に陰極層6を形成して導電性高分子
固体電解コンデンサを完成させる工程とを実行する。
【0015】本実施形態の固体電解コンデンサ製造方法
によって作成された導電性高分子固体電解コンデンサと
従来の製造方法によって作成された導電性高分子固体電
解コンデンサとの容量不良率を比較した結果を表1に示
す。
【0016】
【表1】
【0017】本実施形態の固体電解コンデンサ製造方法
によって作成された導電性高分子固体電解コンデンサの
容量不良率は0.10%であり、従来の製造方法によっ
て作成された導電性高分子固体電解コンデンサの容量不
良率は3%である。すなわち、本実施形態の固体電解コ
ンデンサ製造方法によって作成された導電性高分子固体
電解コンデンサは、従来の製造方法によって作成された
導電性高分子固体電解コンデンサに比べて容量不良率を
抑制できることが解る。更に本実施形態の固体電解コン
デンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサは
撥水剤4のペレット浸透を防止する効果もある。
【0018】(第2実施形態)第2実施形態の固体電解
コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデン
サでは、ジメチルシリコーンオイルに代えて、メチルフ
ェニルシリコーンオイルなど、150乃至250℃程度
の雰囲気中で液状であり、粘度が200CS〜5000
CS程度のオイルを浸透防止剤として用いることもでき
る。この場合においても、第1実施形態と同様の作用効
果を奏することは明らかである。
【0019】最後に、上記実施形態と前述の第1乃至第
3従来技術との違いについて概説する。前述の第1従来
技術は、陽極リードのコンデンサエレメント面からの導
出部分に粉末状の撥水性部材を含む懸濁液を半導体層を
形成するに先立って被着することにより、撥水性部材の
エレメント内への浸入防止と半導体母液が導出部分への
這い上がりを防止する固体電解コンデンサの製造方法で
あって、撥水性部材のエレメント内への浸入防止層が形
成されておらず、上記実施形態とは明らかに異なる。ま
た前述の第2従来技術は、二酸化マンガンの這い上がり
防止層であるエポキシ樹脂などの絶縁性樹脂層を陽極体
に形成するに先立って、酸化皮膜形成後、ダイフリーな
どの樹脂付着防止層を形成し、その後浸漬法によって該
絶縁性樹脂層を付着させ、この絶縁性樹脂層の一部を除
去し、倒立状態にて絶縁性樹脂層を硬化させた後、該樹
脂付着防止層を浸漬法にて溶解・除去する固体電解コン
デンサの製造方法である。ここで重要なのは、樹脂付着
防止層を形成するための材料の種類とその粘度であり、
ダイフリーは溶解・除去が困難であり、また絶縁性樹脂
層の硬化中も樹脂付着防止層が硬化しないことを特徴と
する上記実施形態とは異なる。さらに、前述の第3従来
技術は、コンデンサエレメントに半導体層を形成するに
先立って、該エレメントに水、有機溶剤などの撥水性部
材含浸防止膜を形成し、その後、陽極リードとエレメン
トをフッ素系樹脂、シリコーンステアリン酸などの液状
撥水性部材に浸漬し、エレメントに付着した撥水性皮膜
のみを洗浄、除去して陽極リードの所望部分に撥水性皮
膜を形成することによって、陽極リード部分への半導体
層の這い上がり形成を抑制でき、撥水性部材のエレメン
トへの浸み込みを防止する固体電解コンデンサの製造方
法であるが、撥水性部剤を硬化する際、水、有機溶剤な
どの撥水性部材含浸防止膜が蒸発して、撥水性部材がエ
レメントに浸入する問題があり、上記実施形態と異なる
ことは明らかである。
【0020】なお、本発明が上記各実施形態に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は
適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部
材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、
本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にするこ
とができる。また、各図において、同一構成要素には同
一符号を付している。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、容量不良率を従来に比べて抑制でき、更に撥水剤の
ペレット浸透を防止できるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる固体電解コンデンサ製造方法及
び導電性高分子固体電解コンデンサの一実施形態を説明
するための素子断面図である。
【図2】第3従来の撥水剤塗布・硬化方法により製作し
た導電性高分子固体電解コンデンサ素子の素子断面図で
ある。
【図3】使用温度範囲が250℃までの浸透防止剤(ジ
メチルシリコーンオイル)を用いた場合の粘度と製品容
量の出現率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…陽極リード(Taワイヤー) 2…陽極体 3…誘電体皮膜 4…這い上がり防止剤(撥水剤) 5…ポリピロール層 6…陰極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 健一 富山県下新川郡入善町入善560 富山日本 電気株式会社内 (72)発明者 高田 大輔 富山県下新川郡入善町入善560 富山日本 電気株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機半導体を電解質とする固体電解コン
    デンサの電解質の這い上がり防止ができる固体電解コン
    デンサ製造方法であって、 導電性高分子固体電解コンデンサの誘電体皮膜を形成す
    る工程と、 前記誘電体皮膜の形成工程後に、電解質層の陽極リード
    の引き出し部への這い上がりを防止する這い上がり防止
    剤のペレット浸透を防止する浸透防止剤に陽極体を浸漬
    して当該這い上がり防止剤が当該陽極体に浸透しないよ
    うにする工程とを含むことを特徴とする固体電解コンデ
    ンサ製造方法。
  2. 【請求項2】 有機半導体を電解質とする固体電解コン
    デンサの電解質の這い上がり防止ができる固体電解コン
    デンサ製造方法であって、 電解質層の陽極リードの引き出し部への這い上がりを防
    止する這い上がり防止剤の塗布工程以前に、浸透防止剤
    にペレットを浸漬して当該ペレット表面を前記浸透防止
    剤で被覆する工程と、 前記ペレット表面を浸透防止剤で被覆する工程の実行
    後、前記這い上がり防止剤を陽極リードに塗布して硬化
    させる工程と、 前記這い上がり防止剤を陽極リードに塗布して硬化させ
    る工程の実行後、前記浸透防止剤の除去を行う工程とを
    有することを特徴とする固体電解コンデンサ製造方法。
  3. 【請求項3】 前記陽極リードを直立させた前記陽極体
    の表面に前記誘電体皮膜を形成する工程と、 前記誘電体皮膜を形成する工程の実行後、所定粘度を有
    する前記浸透防止剤に前記陽極体を所定時間浸漬して当
    該陽極体を当該浸透防止剤で被覆する工程と、 前記陽極体を前記浸透防止剤で被覆する工程の実行後、
    前記陽極体の表面から所定距離だけ離れた前記陽極リー
    ドの部位に前記這い上がり防止剤を塗布する工程と、 前記塗布した這い上がり防止剤を硬化する工程と、 前記這い上がり防止剤の硬化完了後、被覆していた前記
    浸透防止剤を除去する工程と、 前記誘電体皮膜の表面に電解質となるポリピロール層を
    形成する工程と、 前記ポリピロール層の表面に陰極層を形成して導電性高
    分子固体電解コンデンサを完成させる工程とを備えるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コン
    デンサ製造方法。
  4. 【請求項4】 前記浸透防止剤は、前記陽極体の細孔部
    に浸透せず、前記除去工程で容易に洗い落とせる程度の
    粘度を有し、前記這い上がり防止剤の硬化中に液状であ
    って変質しない物性を有することを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記浸透防止剤は、150乃至250℃
    程度の雰囲気中で200乃至5000CS程度の粘度を
    有する液状オイルであることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記浸透防止剤はジメチルシリコーンオ
    イルを主成分とするオイルであることを特徴とする請求
    項4または5に記載の固体電解コンデンサ製造方法。
  7. 【請求項7】 前記誘電体皮膜を形成する工程の実行
    後、粘度が1000±500CS程度の前記ジメチルシ
    リコーンオイルに前記陽極体を1分間程度浸漬して前記
    陽極体を前記ジメチルシリコーンオイルで被覆する工程
    と、 前記陽極体を前記ジメチルシリコーンオイルで被覆する
    工程の実行後、前記陽極体の表面から0.2mm程度離
    れた前記陽極リードの部位に前記這い上がり防止剤を塗
    布する工程と、 前記塗布した這い上がり防止剤を硬化する工程と、 前記這い上がり防止剤の硬化完了後、被覆していた前記
    ジメチルシリコーンオイルを洗浄用の溶液に浸漬する工
    程と、被覆していた前記ジメチルシリコーンオイルを洗
    浄用の溶液に浸漬した後、イソプロピルアルコール、純
    水の順に各々浸漬して当該ジメチルシリコーンオイルを
    洗い落とす工程とを備えることを特徴とする請求項6に
    記載の固体電解コンデンサ製造方法。
  8. 【請求項8】 有機半導体を電解質とする固体電解コン
    デンサの電解質の這い上がり防止ができる導電性高分子
    固体電解コンデンサであって、 陽極リードを直立させた前記陽極体の表面に形成された
    誘電体皮膜と、 陽極リードを直立させた陽極体と、 前記陽極体の表面から所定距離だけ離れた前記陽極リー
    ドの部位に塗布された前記這い上がり防止剤と、 表面から所定距離だけ離れた前記陽極リードの部位に前
    記這い上がり防止剤が塗布された陽極体と、 前記誘電体皮膜の表面に形成された電解質としてのポリ
    ピロール層と、 前記ポリピロール層の表面に形成された陰極層とを備え
    ることを特徴とする導電性高分子固体電解コンデンサ。
  9. 【請求項9】 前記浸透防止剤は、前記陽極体の細孔部
    に浸透せず、前記除去工程で容易に洗い落とせる程度の
    粘度を有し、前記這い上がり防止剤の硬化中に液状であ
    って変質しない物性を有することを特徴とする請求項8
    に記載の導電性高分子固体電解コンデンサ。
  10. 【請求項10】 前記浸透防止剤は、150乃至250
    ℃程度の雰囲気中で200乃至5000CS程度の粘度
    を有する液状オイルであることを特徴とする請求項8ま
    たは9に記載の導電性高分子固体電解コンデンサ。
  11. 【請求項11】 前記浸透防止剤はジメチルシリコーン
    オイルを主成分とするオイルであることを特徴とする請
    求項9または10に記載の導電性高分子固体電解コンデ
    ンサ。
JP36554698A 1998-12-22 1998-12-22 固体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサ Expired - Fee Related JP3502778B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36554698A JP3502778B2 (ja) 1998-12-22 1998-12-22 固体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36554698A JP3502778B2 (ja) 1998-12-22 1998-12-22 固体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000188235A true JP2000188235A (ja) 2000-07-04
JP3502778B2 JP3502778B2 (ja) 2004-03-02

Family

ID=18484528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36554698A Expired - Fee Related JP3502778B2 (ja) 1998-12-22 1998-12-22 固体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3502778B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008108931A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Rohm Co Ltd 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2015201668A (ja) * 2010-04-22 2015-11-12 ローム株式会社 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法
JP2021501250A (ja) * 2017-10-26 2021-01-14 サイド・タイムール・アフマド 疎水性、疎油性および親油性コーティングのための非ニュートン流体を含む組成物、およびその使用方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008108931A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Rohm Co Ltd 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2015201668A (ja) * 2010-04-22 2015-11-12 ローム株式会社 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法
JP2021501250A (ja) * 2017-10-26 2021-01-14 サイド・タイムール・アフマド 疎水性、疎油性および親油性コーティングのための非ニュートン流体を含む組成物、およびその使用方法
JP7104161B2 (ja) 2017-10-26 2022-07-20 サイド・タイムール・アフマド 疎水性、疎油性および親油性コーティングのための非ニュートン流体を含む組成物、およびその使用方法
JP2022106729A (ja) * 2017-10-26 2022-07-20 サイド・タイムール・アフマド 疎水性、疎油性および親油性コーティングのための非ニュートン流体を含む組成物、およびその使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3502778B2 (ja) 2004-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5241864B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP5772763B2 (ja) 固体電解コンデンサ
JPH0992581A (ja) キャパシター・アノードのアノード酸化
JP3251208B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2000235937A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JPH11219860A (ja) 導電性高分子を用いた固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP4771824B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
US10229792B2 (en) Solid electrolytic capacitor element, solid electrolytic capacitor, method for producing solid electrolytic capacitor element, and method for producing solid capacitor
JP2008251629A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2000188235A (ja) 固体電解コンデンサ製造方法及び導電性高分子固体電解コンデンサ
JP2002158144A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ
JP2002270468A (ja) コンデンサ製造方法及びコンデンサ
JP2814989B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
US9564356B2 (en) Self-forming metal barriers
JP2002025862A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP4066473B2 (ja) 固体電解コンデンサとその製造方法
KR101073486B1 (ko) 양극산화를 이용한 금속배선의 형성방법
JP2000323364A (ja) 固体電解コンデンサ
JPH09246106A (ja) 固体コンデンサ及びその導電性機能高分子膜の形成方法
JPS58154224A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2639541B2 (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2570121B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2000100666A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法およびこの製造方法を用いて作製した固体電解コンデンサ
KR101184594B1 (ko) 선택적인 알루미늄 전해에칭에 의한 전해콘덴서용 알루미늄 전극의 제조방법
JP2949750B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031208

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees