JP3502154B2 - データ記憶装置の制御方法および制御システム - Google Patents

データ記憶装置の制御方法および制御システム

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JP3502154B2
JP3502154B2 JP14302394A JP14302394A JP3502154B2 JP 3502154 B2 JP3502154 B2 JP 3502154B2 JP 14302394 A JP14302394 A JP 14302394A JP 14302394 A JP14302394 A JP 14302394A JP 3502154 B2 JP3502154 B2 JP 3502154B2
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/596Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following on disks
    • G11B5/59627Aligning for runout, eccentricity or offset compensation

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  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データ記憶装置の制御
方法および制御システムに関し、特に、記憶媒体として
ディスクを備えたディスク装置における読み書き用のヘ
ッド、例えば、磁気ヘッドの位置を制御するためのサー
ボシステムに関するものである。さらに詳しくいえば、
本発明は、ディスク装置内で生ずる反復的な振れによる
擾乱を補償するようなサーボシステムについて言及する
ものである。
【0002】
【従来の技術、および、発明が解決しようとする課題】
一般に、「反復的な振れ」とよばれる現象は、ディスク
装置の分野ではよく知られている。この現象は、回転す
るディスク(回転ディスクともよばれる)の回転軸が、
同心円状の複数のトラックの中心からずれた場合に発生
する。このように、同心円状の複数のトラックの中心と
ディスクの回転軸とのずれは、ディスクのスピンドル
が、通常は、同ディスクの材料とは異なった材料から作
製されることにより生ずる。したがって、この場合、互
いに異なる材料の熱膨張率または熱収縮率の差ばかりで
なく、熱による大きな偏倚運動によっても、ディスクの
平衡状態に対するスピンドルの相対的なずれが生じてく
るおそれがある。
【0003】ここで、ディスクの回転軸とトラックの中
心とのずれが生ずると、ディスクが回転しているときに
読み書き用の磁気ヘッドにより追従され得るトラックの
位置は、当該磁気ヘッドに対し横方向かつ正弦波状に変
位する。このようなトラック位置の変位による擾乱は、
前述の「反復的な振れ」とよばれるものである。一般の
トラックフォローイング・システム(Track Following
System)においては、上記の反復的な振れを補償する試
みがなされており、このような試みは、ある程度成功し
ている。しかしながら、従来は、上記のトラックフォロ
ーイングシステムでは、トラックフォローイングの精度
に対し不利な方向に作用しないように、上記の反復的な
振れによる擾乱のすべてを補償することはできなかっ
た。
【0004】さらに、このような反復的な振れによる擾
乱に対処するために、ディスク装置の製造プロセス中に
幾つかの付加的な処理工程(ステップ)を採用すること
によってディスクの回転軸のずれを防止することは、よ
く知られている方策である。この付加的なステップとし
て、例えば、ディスク上にトラックを形成するに先立っ
てディスクの熱処理を行うステップが挙げられる。しか
しながら、このステップ追加すると、複雑さが増すと
共に製造プロセス上のコストが高くなるいう問題が発
生する。
【0005】さらにまた、上記の反復的な振れに対処す
るために、目的とするトラックに磁気ヘッドを位置付け
(Positioning )する際に使用するような補償用データ
を提供することも、よく知られている方策である。一般
的な手法によれば、この種の補償用データは、トラック
フォローイング信号に関するスペクトル分析を遂行する
ことによって得られる。さらに詳しくいえば、このスペ
クトル分析は、正弦波状の反復的な振れによる擾乱の大
きさ(振幅)と位相が算出できるように、高速のフーリ
エ変換(FFT: Fourier Transform)を利用して行われ
る。しかしながら、この場合には、ディスク装置の動作
時の他の要因に起因する擾乱により、フーリエ変換から
算出される位相データおよび振幅データが幾分不正確に
なる。このために、上記の反復的な振れに対する補償
は、望ましい程度の正確さでもって遂行することができ
ないという問題が発生する。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、データ記憶装置内、例えば、ディスク装置内で
生ずる回転ディスクの反復的な振れによる擾乱を従来の
場合よりも完璧に補償することが可能なデータ記憶装置
の制御方法および制御システムを提供することを第1の
目的とするものである。さらに、本発明は、ディスク装
置のサーボシステム等により回転ディスク上の特定のト
ラックに対し読み書き用のヘッドの位置付け制御を行う
場合、回転ディスクのヘッドに対する反復的な振れを示
すパラメータを考慮に入れたヘッド位置付けのメカニズ
ムの数学的なモデルを使用して、当該トラックに対する
ヘッドの位置を見積もることが可能なデータ記憶装置の
制御方法および制御システムを提供することを第2の目
的とするものである。
【0007】さらにまた、本発明は、ディスク装置のサ
ーボシステム等により回転ディスク上の特定のトラック
に対し読み書き用のヘッドの位置付け制御を行う場合、
回転ディスクのヘッドに対する反復的な振れを示すパラ
メータの値を保持するテーブルが、この反復的な振れを
補償するために使用され得るようなデータ記憶装置の制
御方法および制御システムを提供することを第3の目的
とするものである。
【0008】さらにまた、本発明は、ディスク装置のサ
ーボシステム等により回転ディスク上の特定のトラック
に対し読み書き用のヘッドの位置付け制御を行う場合、
当該トラックに対するヘッドの位置の見積もりが実時間
にて生成され、かつ、使用され得るようなデータ記憶装
置の制御方法および制御システムを提供することを第4
の目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段、および、作用】上記目的
を達成するために、本発明においては、データが磁気的
に記録されるような同心円状の複数のトラックからなる
回転ディスクと、これらの同心円状の複数のトラックに
データを書き込んだり、これらの同心円状の複数のトラ
ックからデータを読み出したりするための磁気ヘッド
と、上記同心円状の複数のトラックを横切るような経路
に沿って磁気ヘッドを移動させるためのアクチュエイタ
手段とを備えたデータ記憶装置において、このデータ記
憶装置内の回転ディスクの反復的な振れによる擾乱を補
償するように磁気ヘッドの位置を制御するための方法が
提供される。
【0010】さらに詳しくいえば、本発明のデータ記憶
装置の制御方法は、上記複数のトラック中の一つのトラ
ックに対する磁気ヘッドの位置を感知するステップと、
この感知された磁気ヘッドの位置を示す感知位置信号を
生成するステップと、見積もりによる位置信号や、見積
もりによる速度信号や、見積もりによるバイアス信号
や、上記の反復的な振れに関係し、かつ、第1の見積も
りによる振れパラメータ信号と第2の見積もりによる振
れパラメータ信号等を含むような見積もりによる状態信
号を保持するステップと、上記の感知位置信号と上記の
見積もりによる位置信号に基づき誤差信号を算出するス
テップと、この算出された誤差信号と、上記アクチュエ
イタ手段に供給される制御信号を示す信号に基づき、上
記の保持された見積もりによる状態信号を更新するステ
ップとを備える。
【0011】この場合、上記の第1および第2の見積も
りによる振れパラメータ信号は、回転ディスクの回転の
周波数とほぼ同じ値を有する周波数でもって正弦波状に
変化する。本発明の制御方法の他の態様によれば、上記
の磁気ヘッドの位置を感知するステップと、上記の感知
位置信号を生成するステップと、上記の誤差信号を算出
するステップと、上記の見積もりによる状態信号を更新
するステップとが、繰り返し遂行される。
【0012】この場合、上記の見積もりによる状態信号
の更新を繰り返し遂行するステップは、データ記憶装置
内の回転ディスクの回転の周期とほぼ同じ時間を有する
期間において、上記誤差信号が予め定められた範囲内で
提供されるような形式で実行される。本発明のさらに他
の態様によれば、データ記憶装置の制御方法は、上記誤
差信号が予め定められた範囲内で提供された直後に開始
するような第1の見積もりによる振れパラメータ信号の
時系列を生成するステップと、この第1の見積もりによ
る振れパラメータ信号の時系列中の各々の信号に対しス
ケールファクタを付加することにより、複数の基準化さ
れた振れパラメータ信号を生成するステップと、この複
数の基準化された振れパラメータ信号を、複数種の振れ
テーブル信号として保持するステップと、上記回転ディ
スクの回転の位置を決定するステップと、この回転ディ
スクに対し決定された回転の位置に基づき、上記複数種
の振れテーブル信号の一つを選定するステップと、この
選定された振れテーブル信号に基づき制御信号を生成す
るステップと、この生成された制御信号を上記アクチュ
エイタ手段に供給するステップとを備える。
【0013】本発明のさらに他の態様によれば、データ
記憶装置の制御システムは、上記の更新後の見積もりに
よる状態信号に基づき制御信号を生成するステップと、
この生成された制御信号をアクチュエイタ手段に供給す
るステップとを備える。本発明のさらに他の態様によれ
ば、データ記憶装置の制御システムは、データが磁気的
に記録されるような同心円状の複数のトラックからなる
回転ディスクと、これらの同心円状の複数のトラックに
データを書き込んだりこれらの同心円状の複数のトラッ
クからデータを読み出したりするための磁気ヘッドと、
上記同心円状の複数のトラックを横切るような経路に沿
って磁気ヘッドを移動させるためのアクチュエイタ手段
と、上記磁気ヘッドにより回転ディスクから検出される
トラックフォローイング信号を受信すると共に複数の制
御信号をアクチュエイタ手段に供給し、上記回転ディス
クの反復的な振れによる擾乱を補償するように磁気ヘッ
ドの位置付けを制御するための制御手段とを備える。
【0014】さらに、この制御手段は、一つのプロセッ
サと、このプロセッサに関係するメモリとを有する。こ
の場合、上記のプロセッサでは、上記制御手段により感
知される感知位置信号であって、かつ、上記の受信され
たトラックフォローイング信号に基づき上記複数のトラ
ック中の一つのトラックに対する磁気ヘッドの位置を示
す感知位置信号を生成するように、プログラミングがな
される。
【0015】さらに、上記のプロセッサでは、見積もり
による位置信号と、見積もりによる速度信号と、見積も
りによるバイアス信号と、上記の反復的な振れに関係
し、かつ、第1の見積もりおよび第2の見積もりによる
振れパラメータ信号とを含むような見積もりによる状態
信号を上記メモリ内に保持(記憶)するように、プログ
ラミングがなされる。
【0016】さらにまた、上記のプロセッサでは、上記
の感知位置信号と上記の見積もりによる位置信号に基づ
いて誤差信号を算出し、この算出された誤差信号と、上
記制御手段によりアクチュエイタ手段に供給される制御
信号を示す信号に基づき、上記の保持された見積もりに
よる状態信号を更新するように、プログラミングがなさ
れる。
【0017】ここでは、上記第1および第2の見積もり
による振れパラメータ信号は、上記回転ディスクの回転
の周波数とほぼ同じ値を有する周波数でもって正弦波状
に変化する。本発明の制御システムのさらに他の態様に
よれば、上記のプロセッサは、上記感知位置信号を繰り
返し生成し、かつ、上記誤差信号を繰り返し算出し、そ
して、上記回転ディスクの回転の周期とほぼ同じ時間を
有する期間において、上記誤差信号が予め定められた範
囲内で提供されるような形式で、上記の保持された見積
もりによる状態信号を繰り返し更新する。
【0018】本発明の制御システムのさらに他の態様に
よれば、上記のプロセッサにおいて、さらに、上記誤差
信号が予め定められた範囲内で提供された直後に開始す
るような第1の見積もりによる振れパラメータ信号の時
系列を生成し、この第1の見積もりによる振れパラメー
タ信号の時系列中の各々の信号に対しスケールファクタ
を付加することにより、複数の基準化された振れパラメ
ータ信号を生成し、この複数の基準化された振れパラメ
ータ信号を、複数種の振れテーブル信号としてメモリ内
に保持するようにプログラミングがなされる。
【0019】この場合、データ記憶装置の制御システム
内の制御手段は、上記回転ディスク上に保持されると共
にこの回転ディスクの回転の位置を示すフレーム信号を
検出し、さらに、この検出されたフレーム信号に基づい
てメモリから上記複数種の振れテーブル信号の一つを読
み出し、さらに、この読み出された振れテーブル信号に
基づき制御信号を生成し、そして、この生成された制御
信号をアクチュエイタ手段に供給する。
【0020】本発明の制御システムのさらに他の態様に
よれば、上記アクチュエイタ手段として、同心円状の複
数のトラックからなる回転ディスク内の複数のトラック
を横切るような経路に沿ってヘッドを移動させるための
アクチュエイタを有し、かつ、ヘッドにより回転ディス
クから検出されるトラックフォローイング信号を受信す
ると共に複数の制御信号を上記アクチュエイタに供給し
て上記ヘッドの位置付けを制御するための制御部を有す
るデータ記憶装置の制御システムにおいて、上記の制御
手段は、上記の更新後の見積もりによる状態信号に基づ
き制御信号を生成し、さらに、この生成された制御信号
をアクチュエイタに供給する。
【0021】かくして、本発明では、データ記憶装置の
サーボシステム等により回転ディスク上の特定のトラッ
クに対し読み書き用のヘッドの位置付け制御を行う場
合、回転ディスクの反復的な振れを示し、かつ、この回
転ディスクの回転の周波数とほぼ同じ周波数でもって正
弦波状に変化するようにエミュレートされる振れパラメ
ータ信号を見積もってメモリ内に前もって記憶し、この
メモリ内の振れパラメータ信号を、上記の反復的な振れ
を補償するために使用しているので、特定のトラックに
対するヘッドの位置の見積もりが実時間にて生成され、
回転ディスクの反復的な振れによる擾乱を迅速に補償す
ることが可能になる。
【0022】これまでの本発明の制御方法および制御シ
ステムに関する説明は、発明の全体を完全な形で要約す
ることを意図しているわけではない。それどころか、本
発明のさらに他の特徴、態様および利点は、下記のよう
に、添付図面を参照しながら本発明の実施例を説明する
ことにより明らかになるであろう。
【0023】
【実施例】本発明は、添付の図面(図1〜図11)によ
り例示される具体的な実施例をこれから説明することに
より、容易に理解されるであろう。図1は、本発明の基
本原理が適用されるヘッド位置サーボシステムを有する
データ記憶装置の構成を示すブロック図である。
【0024】図1においては、データ記憶装置として、
本発明に従い回転ディスク14の振れを補償する手法が
組み込まれたヘッド位置のサーボシステム12を有する
一般的なディスク装置10が例示されている。このディ
スク装置10を構成するハードウェアは、すべて、一般
に使用されるものである。この場合、発明の要素となる
手法は、本発明の制御方法および制御システムに基づき
予め記憶されたプログラムに従って遂行される。
【0025】図1に示すように、ディスク装置10は、
少なくとも一枚の回転する磁気ディスク、すなわち、回
転ディスク14を備えている。この回転ディスク14上
には、同心円状の複数のトラック16が形成されてい
る。ディスク装置10は、さらに、読み書き用のヘッ
ド、例えば、磁気ヘッド18を備えている。この磁気ヘ
ッド18は、同心円状の複数のトラック16からデータ
を読み出したり、これらの複数のトラック16にデータ
を書き込んだりするためのものである。
【0026】上記ディスク装置10は、本発明の制御シ
ステムとして、磁気ヘッド18のヘッド位置のサーボシ
ステム12を有する。このサーボシステム12は、アク
チュエイタ20を備えている。このアクチュエイタ20
は、同心円状の複数のトラック16を横切るような経路
Pに沿って、2つの方向中のいずれか1つの方向へ上記
磁気ヘッド18を選択的に移動させる。さらに、上記サ
ーボシステム12は、プロセッサ22を有する。このプ
ロセッサ22は、例えば、一般的なマイクロプロセッサ
からなる。このプロセッサ22には、プログラム・メモ
リ24と、このプログラム・メモリ24に関係する動作
用メモリ26とが設けられている。上記プロセッサ2
2、プログラム・メモリ24、および、動作用メモリ2
6は、例えば、インテル(Intel )社製の80C196
−KCのような一般向けのマイクロコントローラによっ
て実現される。さらに、上記プロセッサ22は、磁気ヘ
ッド18によって同心円状の複数のトラック16から検
出される信号を、この磁気ヘッド18から受信する。磁
気ヘッド18を介してプロセッサ22により受信される
信号には、回転ディスク上に予め記録された複数のトラ
ックフォローイング信号が含まれる。
【0027】通常のトラックフォローイング系において
は、これらの複数のトラックフォローイング信号は、各
々のトラックの相反する側にそれぞれ設けられたバース
トに記録される。プロセッサ22は、上記バーストに対
応し、かつ、連続するバースト信号の相対的な振幅を互
いに比較することにより、磁気ヘッド18が追従すべき
トラックの左側または右側のいずれの方に向かって同磁
気ヘッド18を変位させるべきかを決定する。さらに、
上記プロセッサ22は、適切な計算を行ってアクチュエ
イタ(アクチュエイタ手段)に供給すべき制御信号
を生成する。このようにして生成された制御信号は、バ
ースト信号の相対的な振幅に基づき磁気ヘッド18の位
置を制御することを目的としてアクチュエイタ2に供
給される。通常のトラックフォローイング系によれば、
上記バースト信号は、さらに、フレーム番号やトラック
番号等の情報を含む。
【0028】図1には明確に示されていないけれども、
磁気ヘッド18とプロセッサ22との間の接続部、およ
び、プロセッサ22とアクチュエイタ20との間の接続
部には、一般的な信号条件付け回路系が含まれることに
注意すべきである。このような信号条件付け回路系とし
ては、例えば、回転ディスク14から検出されるトラッ
クフォローイング用のバーストに対しアナログ−ディジ
タル変換(A/D変換)を行うためのアナログ−ディジ
タル変換器や、プロセッサ22から出力される制御信号
に対しディジタル−アナログ変換(D/A変換)を行う
ためのディジタル−アナログ変換器が挙げられる。さら
に、サーボシステムにおいて通常使用される増幅器の複
数の段も、図1にはあからさまに示されていない。
【0029】A.混成形(Hybrid)の振れ補償の手法 次いで、図2〜図6を参照しながら、回転ディスクの振
れに対する補償と、一般的なヘッド位置サーボシステム
とが結合した形式(混成形とよばれている)の本発明の
一実施例について説明することとする。 1.較正の処理工程 図2は、本発明の一実施例において振れを補償するため
の離散時間システムの構成を示すブロック図である。な
お、これ以降、前述した構成要素と同様のものについて
は、同一の参照番号を付して表すこととする。
【0030】図2においては、振れ補償値のテーブルを
生成するために、本発明の一実施例に基づくサーボシス
テムにより遂行される機能が概略的に図示されている。
図2に示すように、参照番号28のブロックは、自動制
御装置に共通の「プラント」ともよばれる装置一式を表
している。この装置一式28は、ディスク装置10での
物理的なヘッド位置付けを行う部分を示すものであり、
アクチュエイタ20と、このアクチュエイタ20に関係
する電子工学的な部分と、読み書き用の磁気ヘッド18
とを含む。
【0031】さらに、図2においては、磁気ヘッド18
により感知される位置を示す感知位置信号yが、装置一
式28から出力される。この感知位置信号yは、実際に
は、磁気ヘッド18を介してプロセッサ22により受信
される信号を示すものであり、換言すれば、磁気ヘッド
18によって回転ディスク14から検出されるトラック
フォローイング信号であり得ることは、容易に理解され
るであろう。いかなる場合においても、サーボシステム
12(図1)は、複数のトラック16中の一つのトラッ
クに対する磁気ヘッド18の位置を感知すると共に、こ
のようにして感知された位置を示す感知位置信号yを生
成する機能を有する。
【0032】この感知位置信号yは、例えばインバータ
(利得が−1)のような負帰還回路30を介し、誤差信
号eとして補償器32に供給される。この補償器32
は、現在および以前の誤差信号e、ならびに、以前のコ
マンドに基づき、コマンド信号uを生成する。このコマ
ンド信号uは、誤差信号eの値が0に向かうような方向
へアクチュエイタ20を駆動するためのものである。こ
のようにして生成されたコマンド信号uは、制御信号と
して、装置一式28、特にアクチュエイタ20へ供給さ
れる。本発明のより好ましい実施例においては、負帰還
回路30および補償器32は、共に、プログラムメモ
リ24内に予め記憶されたプログラムによる制御の下に
動作するプロセッサ22によって実現される。
【0033】上記コマンド信号uは、装置一式28の制
御信号としての機能を有するばかりでなく、推定器34
の入力としてこの推定器34に供給される。図2からわ
かるように、推定器34は、複数のトラック16中の一
つのトラックに対する磁気ヘッド18の位置の見積もり
値を供給する。さらに、この推定器34はまた、装置一
式28内で磁気ヘッド18の位置付けに影響を及ぼすよ
うな他の条件も見積もる。
【0034】上記感知位置信号yはまた、推定器34の
入力としてこの推定器34に供給される。なお、これ以
降、後述の状態変数xや誤差信号e等をベクトルにより
表示する場合、のように、xやe等の下部にバー
を引いて表すこととする。さらに、図2において、推定
器34は、入力マトリクスブロック35を備える。この
入力マトリクスブロック35は、コマンド信号uに列ベ
クトルBを乗算することにより、更新された入力ベクト
ルを生成するためのものである。さらに、推定器34の
一部は、システムマトリクスブロック36から構成され
る。このシステムマトリクスブロック36は、見積もり
による遅延状態ベクトル→(見積もりによる遅延状態
ベクトルを表示する場合、図2に示すように、の上部
にバーを引いて明細書中で表したいところであるが、現
在の電子出願方式では、の上部にバーを付加すること
が困難なために、本明細書中では便宜的にに矢印
(→)を付加して表すこととする)にシステムマトリク
スAを前もって乗算することにより、更新されたシステ
ムベクトルを生成するためのものである。上記の遅延状
態ベクトル→を作り上げるための複数種の信号は、遅
延回路39(図2中にz-1により表す) からシステムマ
トリクスブロック36に供給される。さらに、推定器3
4には、推定器利得ブロック37が含まれている。この
推定器利得ブロック37は、スカラーの誤差信号e′に
列ベクトルLを乗算することにより、更新された誤差ベ
クトルを生成するためのものである。推定器利得ブロ
ック37に供給される誤差信号e′は、加算回路41
(図2中にΣにより表す)により形成される。さらに詳
しくいえば、上記の誤差信号e′は、感知位置信号y
と、出力利得ブロック38により供給されるような見積
もりによる位置信号y→(見積もりによる位置信号を表
示する場合、図2に示すように、yの上部にバーを引い
て明細書中で表したいところであるが、現在の電子出願
方式では、yの上部にバーを付加することが困難なため
に、本明細書中では便宜的にyに矢印(→)を付加して
表すこととする)との差として得られる。
【0035】図2からわかるように、出力利得ブロック
38は、遅延状態ベクトル→を作り上げるための複数
種の信号の一つ(x1→)にトランスジューサ利得定数
Khを乗算することによって、見積もりによる位置信号
y→を生成する。なお、上記の出力利得ブロック38
は、図2中に、×Khにより表すこととする。更新され
た入力ベクトルBu(k)、更新されたシステムベクト
ルA→(k)、および、更新された誤差ベクトル
(k)は、入力マトリクスブロック35、システムマト
リクスブロック36、および、推定器利得ブロック37
からそれぞれ出力された後に、加算回路42(図2中に
Σにより表す)によりすべて加算される。このような加
算の結果として、最終的に、更新された状態ベクトル
→(k+1)が得られる。基準化ブロック40は、更新
された状態ベクトル→(k+1)を作り上げるための
複数種の状態信号の一つにスケールファクタを乗算する
ことにより、基準化された信号を出力する。この基準化
された信号は、振れ補償値wrroとして、後述する予
定のテーブル48に保持(記憶)される。加算回路42
により得られるような更新された状態ベクトルはまた、
遅延回路39にも供給される。
【0036】本発明のより好ましい実施例においては、
基準化ブロック40と、推定器34を構成するためのす
べてのブロック35、36、37、38、39、41お
よび42は、動作用メモリ24内に予め記憶された適切
な動作プログラムによる制御の下に動作するプロセッサ
22によって実現される。図3は、図2の離散時間シス
テムに組み込まれるマトリクス値を設定するために使用
されるような装置一式のモデルを説明するための流れ図
である。
【0037】推定器34の設計は、図3中に信号のフロ
ーグラフの形式で示すように、サーボシステムの物理的
な装置一式の理論的なモデルに基づいている。図3から
明らかなように、装置一式28の動作は、5つの状態変
数x1、x2、x3、x4およびx5を用いてモデル化
される。これらの5つの状態変数x1、x2、x3、x
4およびx5は、それぞれ、ヘッド位置、ヘッド速度、
第1の振れパラメータ、第2の振れパラメータ、およ
び、バイアス・トルクを表している。
【0038】第1の振れパラメータの状態変数x3は、
第2の振れパラメータの状態変数x4を積分することに
より形成される。また一方で、この第2の振れパラメー
タの状態変数x4は、第1の振れパラメータの状態変数
x3に−ω0 2を乗算して得られる積を積分することによ
り形成される。この場合、第1の振れパラメータの状態
変数x3は、磁気ヘッド18が追従すべきトラック16
に対する同磁気ヘッド18の見かけ上の加速度を示して
いる。
【0039】この見かけ上の加速度は、回転ディスク1
4の反復的な振れにより発生する。さらに詳しく説明す
ると、状態変数x3により表される物理的な現象は、磁
気ヘッド18に対するトラック16の横方向の加速度で
あり、回転ディスク14の回転の際に生ずるものであ
る。すなわち、上記加速度は、トラック16の中心と回
転ディスク14の回転軸との間にずれが発生する結果と
して生ずるものである。
【0040】状態変数x3およびx4は、共働して発振
器を構成する。これらの状態変数x3およびx4の値
は、回転ディスク14の回転の周波数と同じ周波数でも
って正弦波状に変化する。図3のモデルにおいては、第
1の振れパラメータの状態変数x3が、コマンド信号u
(アクチュエイタ20によって磁気ヘッド18に印加さ
れる加速度を表す信号)に加算され、調整されたコマン
ド信号ur が生成される。この調整されたコマンド信号
r は、加速度定数Kpにより乗算される。このような
乗算結果として得られる信号が、バイアス・トルクの状
態変数x5に加算され、バイアス・トルクが調整された
コマンド信号urb(=(ur ・Kp)+x5)が生成さ
れる。この状態変数x5は、アクチュエイタ20に接続
された通常タイプのフレキシブルリード線によって同ア
クチュエイタ20に供給されるようなバイアス・トルク
を表している。
【0041】磁気ヘッド18が、複数のトラック16中
の特定のトラックを追従している限り、状態変数x5は
ほぼ一定であることに注意すべきである。しかしなが
ら、一方で、この状態変数x5の値は、磁気ヘッド18
が、複数のトラック16中のどのトラックを追従してい
るかに応じて変化することにも注意すべきである。さら
に、バイアス・トルクが調整されたコマンド信号urb
積分することにより、ヘッド速度を示す状態変数x2が
提供される。さらに、この状態変数x2を積分すること
により、ヘッド速度を示す状態変数x1が提供される。
この状態変数x1は、係数Khにより乗算される。この
係数Khは、トランスジューサの利得を表している。上
記の乗算結果により、見積もりによる位置信号y→が生
成される。この見積もりによる位置信号y→は、図3の
モデルに従って見積もられた磁気ヘッド18の位置を表
すものである。
【0042】図3のモデルは、下記の式(1)に示すよ
うな一揃いの一般的な1次の微分方程式により表され
る。
【0043】
【数1】
【0044】さらに、図3のモデルに対しマトリクス表
示を行う場合、式(1)は、以下の式(2a)、式(2
b)、式(3)、式(4a)および式(4b)のように
なる。
【0045】
【数2】
【0046】
【数3】
【0047】
【数4】
【0048】前述の図2に示す推定器34の主たる目的
の一つは、図3のモデルに基づき、磁気ヘッド18が追
従しているトラック16に対する同磁気ヘッド18の位
置の見積もりを提供することである。上記の推定器34
は、前述の5つの状態変数x1、x2、x3、x4およ
びx5の値を見積もり値を生成する。そして、推定器3
4は、見積もりによる状態変数x1の値と係数Khとの
積として、見積もりによる位置信号y→を出力する。感
知された磁気ヘッド18の位置を示す感知位置信号yか
ら、上記の見積もりによる位置信号y→を差し引くこと
により、誤差信号e′が生成される。さらに、更新され
た後のベクトルの合計として、見積もりによる更新され
た状態ベクトル→が得られる。この場合、更新された
後のベクトルは、コマンド信号u、誤差信号e′およ
び、更新する前の状態ベクトルに基づき形成される。
【0049】誤差信号の更新は、上記の誤差信号e′を
0にする方向にもっていくように生成することによって
行われる。このような誤差信号の更新がなされた場合、
見積もりによる状態ベクトルの値は、磁気ヘッド18の
整定期間の後の装置一式28の物理的状態を表すもので
あると考えられる。特に、第1の振れパラメータの状態
変数x3は、回転ディスク14の反復的な振れによって
起こり得るようなトラック16に対する磁気ヘッド18
の見かけ上の位置を表していると考えられる。この第1
の振れパラメータの状態変数x3の値は、補償値として
テーブル内に保持することが可能である。
【0050】入力利得を示す列ベクトルB、システムマ
トリクスA、および、推定器の利得を示す列ベクトルL
を構成する係数の選択は、推定器34の設計期間中に行
われる。この推定器34による係数の選択動作をこれか
ら説明することとする。最初の時間t0 において、状態
ベクトルの値が既知である場合、後の時間t(t=T
+t0 )における状態ベクトルの値は、下記の式(5)
および式(6)により与えられる。
【0051】
【数5】
【0052】
【数6】
【0053】推定器34は、好ましくは、図3に示すよ
うな連続的な時間モデルよりもむしろ、離散時間システ
ムとして動作するので、前述の式(5)は、次の式
(7)のように書き換えられる。
【0054】
【数7】
【0055】上記の式(7)およびこの後に続く式
(8)においては、サンプリング周期Tは、式内に潜在
し、表には出てこない。しかしながら、初めに、状態ベ
クトル(t0 )の値が未知である場合、調整用の関数
である列ベクトルLが、誤差信号e′を強制的に0にす
る目的で提供される。この場合、離散時間システムの観
点より、前述の式(7)は、次の式(8)のように表さ
れる。
【0056】
【数8】
【0057】さらに、図3のモデルは、共通の入力であ
るコマンド信号uを有しているので、式(8)は式
(9)および式(10)のように書き換えられる。
【0058】
【数9】
【0059】
【数10】
【0060】当業者にとっては容易に理解できる理由に
より、サンプリングから補正までの遅れλが無視できな
い場合、遅れた状態のコマンド信号uを表すための付加
的な状態変数x→が、状態ベクトル→に含まれること
になる。この結果、Aは6×6のマトリクスで表され、
BおよびLは、6×1のマトリクスで表される。上記の
AおよびBの要素は、前述の式(3)および式(4a)
に基づいて算出される。さらに、サンプリング周期T
は、例えば、一般に知られたマトラブ(Matlab)のソフ
トウェア・パッケージのような標準のコンピュータ・エ
イデッド・デザイン(CAD)によるソフトウェア手段
を用いて算出される。図1のディスク装置10において
は、回転ディスク14の回転周波数は75Hzであり、
この結果、回転角周波数ω0 は、ω0 =2π×75ラジ
アン/秒(rad/sec)になる。複数のトラック1
6の各トラックには、54個の埋め込み(エンベット)
形のサーボフレームが設けられている。したがって、ト
ラックフォローイング信号のサンプリング速度は、1回
転につき54回であり、サンプリング時間Tは、1/
(75×54)=246.9マイクロ秒(μsec)に
なる。
【0061】図2の実施例において、AおよびBは、下
記のマトリクスにより表される。
【0062】
【数11】
【0063】次いで、推定器の利得を示す列ベクトルL
の値を決定する手順を説明することとする。前述の式
(9)からわかるように、誤差の様子を示す誤差信号
e′(k)は、感知位置信号y(k)と、見積もりによ
る位置信号y→(k)(y→(k)=C→(k))と
の差の値として定義することができる(ここで、C=
[Kh 00 0 0 0]。さらに、式(9)は、下
記の式(11)のように書き換えられる。
【0064】
【数12】
【0065】この場合、y(k)は、推定器34の入力
の一つになっているので、この推定器34は、その入力
としてu(k)およびy(k)を有すると共に、その出
力として状態変数x1、x2、x3、x4、x5および
x6を有することになる。推定器34に対するシステム
の式は、下記の式(13)のように表される。
【0066】
【数13】
【0067】である。Ae は、6×6のマトリクスで表
され、Be は、6×2のマトリクスで表される。推定器
34の動力学的動作は、Lの値に依存する。Ae の固有
値は、推定器34の極である。推定器34の極は、この
推定器34に対し、望ましい過渡的な性能を提供するよ
うに選択される。図2の時間離散システムにより構成さ
れるような好ましい実施例においては、ステップ応答
が、回転ディスク14の1回転の期間の後(54個のサ
ンプリング時間または13.3ミリ秒(msec)の
後)で1%以下におさまるようにすることが要望され
る。上記の極は、望ましいステップ応答を有する4次の
バターワース・フィルタ(Butterworth Filter)に適合
するように選択される。
【0068】最初の4つの極を優先させるために、5番
目および6番目の極は、上記の4つの極の中で最も短い
半径の1/2の長さに等しい半径を有するように選択さ
れる(6次のバターワース・フィルタに対し極を選択し
た場合、結果として構成される推定器34内で過度のリ
ンギング動作が生ずるようになることが見い出されてい
る)。上記の手法にて選択される極p1〜p6は、下記
のように表される。
【0069】
【数14】
【0070】 ここで、極p1〜p6中のp2およびp
4以外の極は、図11に示すようなグラフにより表示す
ることができる。この場合、図11にはあからさまに示
されていないが、極p2およびpは、それぞれ、極p
1およびp3の横座標に対する影像になっていることに
注意すべきである。上記のようにして選択される極p1
〜p6は、アッカーマン(Ackermann )の方式によるソ
フトウェア手段における入力として供給される。このア
ッカーマン方式のソフトウェア手段は、前述のマトラブ
のCADによるソフトウェアの一部として提供される。
そして、ユーザ等により要求されるLの値は、Ae が望
ましい固有値を有するように、このソフトウェアにより
計算される。さらに、このような計算の際にオーバーフ
ローが発生するのを防止するために、スケールファクタ
による基準化が行われる。この基準化の結果として得ら
れるAe およびBe は、下記のように表される。
【0071】
【数15】
【0072】今までは、マトリクスで表されるような
A、BおよびLを構成する係数の選択について説明して
きたが、これから、図5を参照しながら、推定器34の
動作をさらに詳しく説明することとする。図5は、図2
の離散時間システムに関連して参照される振れ補償テー
ブルを生成する手順を説明するためのフローチャートで
ある。
【0073】ここでは、振れ補償値に関する振れ補償テ
ーブルを作成する目的で推定器34が使用されるような
較正処理を遂行するためのソフトウェアによるルーチン
が、フローチャートにより図示されている。図5に示す
ルーチンは、回転ディスク14の回転を開始させるため
に所定の電力が供給される度に実行される。図5のルー
チンの最初のステップ100において、状態変数x1、
x2、x3、x4、x5およびx6の初期化、すなわ
ち、見積もりによる状態値の初期化がなされる。この初
期化の結果として得られる初期値がメモリ等に保持され
る。本発明の一実施例では、すべての初期値が0に設定
される。後に続くステップ102では、感知された位置
を示す感知位置信号yと、見積もりによる位置信号y→
との差を加算回路41により算出することによって、推
定器の誤差信号e′が算出される。
【0074】さらに、ステップ104において、推定器
利得ブロック37は、誤差信号e′に対し推定器利得の
列ベクトルLを乗算し、更新された誤差ベクトル
(k)を生成する。さらにまた、入力マトリクスブロッ
ク35は、コマンド信号u(k)に対し入力利得を示す
列ベクトルBを乗算し、更新された入力ベクトルBu
(k)を生成する。システムマトリクスブロック36
は、遅延状態ベクトル→(k)に対しシステムマトリ
クスAを前もって乗算することにより、更新されたシス
テムベクトルA→(k)を生成する。加算回路42
は、更新された誤差ベクトル(k)と、更新された入
力ベクトルBu(k)と、更新されたシステムベクトル
→(k)との加算結果による和として、更新された
状態ベクトル→(k+1)を生成する。
【0075】さらに、上記のステップ104に続くステ
ップ106において、見積もりによる位置信号y→が整
定された(確定した)か否かが判断される。見積もりに
よる位置信号y→が整定されて収束する様子は、後述の
図9および図10に例示されている。ここで、図9は、
図2の離散時間システムにおいて、磁気ヘッドの見積も
りによる位置信号が感知位置信号に対し収束する様子を
示すグラフである。また一方で、図10は、図2の離散
時間システムにおいて誤差信号が0に収束する様子を示
すグラフである。
【0076】図9においては、滑らかな正弦波の信号波
形ya 、少しでこぼこした正弦波の信号波形Sy、見積
もりによる位置信号y→を表す信号波形Sy→が図示さ
れている。上記の滑らかな信号波形ya は、反復的な振
れに影響されるような磁気ヘッド18の実際の位置を表
すものであり、少しでこぼこした信号波形Syは、反復
的な振れによる擾乱、および、ノイズに影響されるよう
な感知位置信号yを表すものである。
【0077】図10において、信号波形Se′は、感知
された位置を示す感知位置信号yと、見積もりによる位
置信号y→との差として得られる誤差信号e′を表して
いる。この場合、回転ディスク14の回転の周期に相当
する0.013秒よりも短い時間内で、見積もりによる
位置信号y→が感知位置信号yに近づいて収束し、か
つ、誤差信号e′が0に近づいて収束する。見積もりに
よる位置信号y→が整定されたか否かは、推定器の誤差
信号e′の大きさに基づいて決定することができる。し
かしながら、この場合、推定器34は、回転ディスク1
4の一回転の間に見積もりによる位置信号y→が確定す
るように構成されているので、上記の位置信号y→の値
の確定に必要な時間に相当する期間が経過したか否かの
決定は、比較的簡単になされる。もし、このような決定
がなされなければ、ステップ102、104および10
6のループは、見積もりによる位置信号y→の値が確定
するまで、すなわち、ディスクが一回転を完了するまで
繰り返される。
【0078】ステップ106において、見積もりによる
位置信号y→が整定されて推定器のモデルが確立された
場合、図5のルーチンは、振れ補償値の生成および保持
の工程に進む。換言すれば、ステップ106により、推
定器のモデル確立に関する肯定的な判断が下された後
は、振れ補償テーブル作成のルーチンは、ステップ10
8に進む。ステップ108においては、基準化ブロック
40を用いて、適切なスケールファクタにより第1の振
れパラメータの状態変数x3が基準化される。この基準
化された第1の振れパラメータの状態変数x3に基づい
て振れ補償値wrroが生成され、さらに、この振れ補
償値wrroは、動作メモリ26中のテーブル48内に
保持される(ステップ110)。次のステップ112に
おいて、このテーブル48が完全であるか否か判断され
る。
【0079】この場合、第1の振れパラメータの状態変
数x3を含む状態変数x1、x2、x3、x4、x5お
よびx6の状態値が、装置一式28(図2)の実際の機
能を正確にエミュレートすることができるように、状態
ベクトル→が更新される。したがって、上記第1の振
れパラメータの状態変数x3が、装置一式28の入力と
して使用される場合に、この装置一式28の反復的な振
れの動作を反映することは容易に理解されるであろう。
さらに詳しくいえば、回転ディスク14の一回転の間の
各点(各サンプリング時間)において、第1の振れパラ
メータの状態変数x3は、磁気ヘッド18が追従してい
る最中のトラック16に対する磁気ヘッド18の位置付
けを行う際に生ずるような反復的な振れの影響の度合い
を表している。
【0080】上記の処理工程により、回転ディスク14
の一回転の間に、一揃いの完璧なかつ代表的な振れ補償
値の保持を完了することが可能になる。ここで、上記の
ステップ112における判断は、回転ディスク14の一
回転の期間にわたり、第1の振れパラメータの状態変数
x3の時系列の生成に関してステップ108および11
0が遂行されるまで、否定的になされる。すなわち、回
転ディスク14の一回転の時間に相当する期間内の各サ
ンプリング時間においては、ステップ112における判
断結果は、すべて否定的である(NO)。この結果、ス
テップ102、104、106(このステップ106に
て肯定的な判断が下される度に、次のステップ108に
進む)、108および110のループが実行される。回
転ディスク14の一回転の期間にわたり、各サンプリン
グ時間に対応する回数だけ第1の振れパラメータの状態
変数x3の時系列が生成されると、必要な振れ補償値w
rroがすべてテーブル内に保持される。このときに、
ステップ112における判断結果が肯定的になり、ルー
チンが終了する。
【0081】図5のすべてのルーチンは、回転ディスク
14の2回の回転の期間内に行われる。最初の一回転で
は、見積もりによる状態ベクトル→によって装置一式
28の状態を正確に表すことができるように、この状態
ベクトル→が、誤差信号e′に基づき更新される。そ
の後、2回目の一回転で、振れ補償値のテーブルが生成
される。
【0082】2.振れ補償付きの読み出し/書き込み動
図4は、図2の離散時間システムに関連して参照される
テーブルから検索されるような振れパラメータを用いて
コマンド信号を調整するためのシステムを示すブロック
図である。ここでは、ディスク装置10の読み出し/書
き込み動作の期間中に、反復的な振れに対する補償を行
うためのヘッド位置付け制御システムが、機能的なブロ
ックにより表示されている。図4において機能的に示す
ヘッド位置付け制御システムは、ブロック28、30お
よび32を備えている。これらのブロック28、30お
よび32は、前述の図2の場合と同じように、それぞ
れ、装置一式、負帰還回路および補償器を表している。
図2で示した推定器34は、前述の較正の処理工程にお
いてのみ動作するので、図4に示すようなヘッド位置付
け制御システムでは省略することとする。
【0083】さらに、図4のヘッド位置付け制御システ
ムは、図2に関連して掲げられた装置一式28、負帰還
回路30および補償器32に加えて、ポインタ算出部4
6を備える。このポインタ算出部46は、回転ディスク
14上に記録されたトラックフォローイング信号から、
磁気ヘッド18によって検出されるサーボ・フレーム番
号を表す信号の関数としてテーブル・ポインタを算出す
る。さらに、上記ポインタ算出部46はまた、ディスク
番号の関数としてもテーブル・ポインタを算出する(た
だし、ディスク装置10が、2個以上のデータ記憶用の
回転ディスクを有する場合のみ)。
【0084】このようにして算出されたポインタを用い
ることにより、プロセッサ22は、較正の段階で生成さ
れかつ保持された振れ補償値wrroのテーブルを参照
する。このポインタによる参照結果として、サーボ・フ
レーム番号により表示される回転ディスク14の回転位
置に適した振れ補償値wrroが読み出される。この振
れ補償値wrroは、加算器50により使用される。こ
の加算器50は、コマンド信号調整部として機能するも
のであり、補償器32により供給されるコマンド信号u
を調整するために設けられている。このようにして調整
されたコマンド信号u′は、制御信号として装置一式2
8に供給される。この制御信号により、誤差信号eに応
答して磁気ヘッド18の望ましい位置が制御されると共
に、保持された振れ補償値wrroの関数として上記磁
気ヘッド18の望ましい位置が制御される。
【0085】ポインタ算出部46、および、コマンド信
号調整部である加算器50は、好ましくは、負帰還回路
30および補償器32と同じように、すべて、プロセッ
サ22により実現される。このプロセッサ22は、プロ
グラム・メモリ24内に保持されたプログラムの制御の
下で動作する。次いで、図6を参照しながら、本発明に
よる振れ補償の処理のルーチンをさらに詳細に説明する
こととする。
【0086】図6は、図4のシステムに従いコマンド信
号を調整して振れ補償の処理を行う手順を説明するため
のフローチャートである。図6の最初のステップ200
において、プロセッサ22は、位置誤差信号に基づいて
コマンド信号uを算出する。次に、ステップ201にお
いて、プロセッサ22は、回転ディスク14から再生さ
れるサーボ・フレーム番号を受け取る。このときに、プ
ロセッサ22はまた、回転ディスク14から再生される
ディスク番号も受け取る(ステップ202)。ただし、
本発明の好ましい実施例においては、ディスク番号は、
制御の対象とする特定の磁気ヘッド18に関係する番号
に対応する。さらに、ステップ203において、プロセ
ッサ22は、テーブル48を参照するためのポインタを
算出する。そして、ステップ204において、プロセッ
サ22は、ステップ203にて算出されたポインタによ
りアドレス指定がなされたテーブル48の記憶場所か
ら、適切な振れ補償値を読み出す。
【0087】その後、プロセッサ22は、テーブル48
から検索された振れ補償値wrroに応答してコマンド
信号uを調整する。このコマンド信号uの調整は、振れ
補償パラメータとしての振れ補償値wrroをコマンド
信号uに加え、調整されたコマンド信号u′を生成する
ことにより実行される(ステップ206)。最終的に、
ステップ203において、プロセッサ22は、この調整
後のコマンド信号u′を制御信号としてアクチュエイタ
20に供給する。このようにして、回転ディスク14の
反復的な振れに起因して生ずるようなヘッド位置付けの
際の擾乱は、ほとんどすべての種類に対して補償され
る。そして、補償器32は、設計されたとりの機能を遂
行するために残しておく。すなわち、他のソースからの
外乱を処理するために残しておくこととする。
【0088】図4にはあからさまに図示されていない
が、初期のシーク(Seek)機能が、装置一式28と補償
器32との間の帰還ループに対し適切な基準信号を供給
することによって遂行されることは、容易に理解される
べきものである。このような構成は、複数のトラック1
6から選択された一つのトラック上に読み出し/書き込
みヘッドを位置付けるように装置一式28を駆動するこ
とを目的としている。
【0089】B.反復的な振れ 実時間による状態空間の見積もり法を利用した振れ補償 図7は、本発明の他の実施例において実時間での状態空
間モデルを使用したヘッド位置サーボシステムを示すブ
ロック図である。これから、図7を参照しながら、本発
明の他の実施例の構成を説明することとする。
【0090】図7においては、振れ補償を考慮したヘッ
ド位置付け制御は、実時間で動作する状態空間推定器に
基づいて行われる。図7に示すように、ブロック28
と、前述の推定器34(図2)を構成するブロック3
6、37、38、39、41および42は、基本的に
は、図2に示したようなそれぞれ対応する構成要素と同
じである。したがって、ここでは、これらの構成要素の
説明は省略することとする。ただし、図7では、推定器
利得ブロック37内の推定器利得の列ベクトルLを構成
する係数は、図2の推定器34の場合よりもはるかに迅
速に位置信号y→が整定されるように選定している点
が、図2と異なることに注意すべきである。
【0091】換言すれば、加算回路41にて生成される
誤差信号e′は、回転ディスク14の一回転よりもはる
かに短い期間で、0に対し予め定められた範囲内におさ
まるような形式にて0に収束している。このような誤差
信号e′の比較的迅速な収束は、前述のような設計方法
論によって達成される。この設計方法論においては、よ
り短時間で済むような望ましいステップ応答を有する4
次のバターワース・フィルタに適合するような極を選択
すると共に、5番目および6番目の極、および、列ベク
トルLを構成する係数を算出するようになっている。こ
のような方法論は、混成形の推定器の設計法として定義
される。
【0092】図7に示すヘッド位置サーボシステム、す
なわち、ヘッド位置付け制御システムはまた、負帰還回
路30、補償器32および基準化ブロック40が備わっ
ていないという点において、図2に示したヘッド位置付
け制御システムと異なっている。さらに、図7において
は、図4に示したテーブル48が設けられていないし、
テーブルから読み出すべき振れ補償値も用意されていな
い。その代わりに、図7のシステム内のコントローラ
(マイクロコントローラ)の制御利得ブロック52が、
見積もりによる遅延状態ベクトル→(k)に対し制御
利得ベクトルK(K=[K1、K2、K3 K4、K
5、K6]を前もって乗算することにより、コマンド信
号u(k)を生成する。
【0093】この制御利得ベクトルの制御利得係数K
3、K4、K5およびK6の値は、それぞれ、−1、
0、−1および0になる。すなわち、第1の振れパラメ
ータの状態変数x3、および、バイアス・トルクの状態
変数x5は、ただ単に負帰還信号として、コントローラ
の制御利得ブロック52を通過するのみである。また一
方で、第2の振れパラメータの状態変数x4、および、
遅延されたコマンドの状態変数x6は、抑制された状態
になる。このような結果は、6つの状態変数(位置、速
度、第1の振れパラメータ、第2の振れパラメータ、バ
イアス・トルク、および、遅延されたコマンド)中の2
つの状態変数、すなわち、位置および速度の状態変数の
みが、物理的な装置一式28内で制御され得るという事
実を反映するものである。反復的な振れの取り消しは、
コマンド信号u(k)内に−x3の項を入れることによ
って遂行される。次いで、コントローラの制御利得係数
K1およびK2の選択に関して説明することとする。
【0094】コマンド信号u(k)は、見積もりによる
遅延状態ベクトル→(k)に基づき、制御利得ブロッ
ク52により生成される。さらに、上記コマンド信号u
(k)は、制御信号として装置一式28に供給されると
共に、入力信号として入力マトリクスブロック35に供
給される。この場合、制御利得ブロック52は、前述の
推定器34と同じように、好ましくは、プロセッサ22
により実現される。このプロセッサ22は、プログラム
・メモリ24(図1)内に保持されたプログラムの制御
の下で動作する。
【0095】次いで、コントローラの制御利得係数の選
択動作に関する詳細な説明を行う。この場合、上記のよ
うな状態空間を使用した本発明の実施例においては、比
較的高速の整定動作が可能な推定器34を提供するため
に、推定器利得の列ベクトルLを算出することが可能で
あることが思い出されるであろう。さらに詳しくいえ
ば、この列ベクトルLの計算は、望ましいステップ応答
を有する4次のバターワース・フィルタに適合した極
と、横座標上で相当に0に近づいた位置に設定される2
つの非優先の極に基づいて実効される。
【0096】ここで、制御可能な状態変数x1およびx
2のみを考慮した場合、図7のシステムの制御の法則
は、下記の式(14)のように表される。
【0097】
【数16】
【0098】
【数17】
【0099】この場合、式(16)は、前述の式(1
2)中の同次の部分をまとめて二重化したものであるこ
とがわかるであろう。それゆえに、Kpを構成する係数
K1およびK2は、前述のアッカーマン方式のソフトウ
ェア手段により、例えば、推定器利得の列ベクトルLの
計算に使用されるような2つの非優先の極を用いること
により、算出することが可能になる。この結果、推定器
34および制御利得ブロック52の全体のシステムにお
いては、推定器34が優先するであろう。
【0100】図7のシステムの過渡的な動作において、
このシステム内の物理的な制限を越えないことを保証す
るために、このシステムのシミュレーションが遂行され
るべきであることは、容易に理解されるべきものであ
る。例えば、システム内の物理的な制限の例として、ア
クチュエイタ20を駆動するために使用される電力増幅
器の飽和が挙げられる。上記のシミュレーションによっ
て、システム内の物理的な制限を越えているおそれがあ
ることが示された場合、プロセッサ22は、幾分低い周
波数の極に基づき新たな係数K1およびK2の値を算出
することにより、システム内のコントローラの部分を減
速状態にすることが可能である。システム動作のシミュ
レーション、および、必要な場合には、係数K1および
K2を算出するために使用される極の調整は、充分に当
業者の能力の範囲内にある。したがって、ここでは、上
記のようなシステムのシミュレーションに関し、これ以
上の詳細な説明は不要であると思われるので、省略する
こととする。
【0101】図7のヘッド位置付け制御システム(ヘッ
ド位置サーボシステム)の詳細な動作は、これから、図
8を参照しながら説明することとする。図8は、図7の
サーボシステムを動作させる手順を説明するためのフロ
ーチャートである。図8において、最初の3つのステッ
プ300、302および304は、前述の図5のステッ
プ100、102および104と同じである。したがっ
て、ここでは、上記のステップ300、302および3
04は、簡単に説明するのみにとどめる。
【0102】ステップ300において、初期化がなされ
た見積もりによる状態値(例えば、0)が、見積もりに
よる状態ベクトル(遅延状態ベクトル)→(k)とし
て使用するために保持される。後に続くステップ302
では、感知された位置を示す感知位置信号yと、見積も
りによる位置信号y→との差の関数として、誤差信号
e′が算出される。さらに、ステップ304において、
見積もりによる状態ベクトル→(k)が更新される。
【0103】さらに、ステップ304に続くステップ3
06において、プロセッサ22は、制御利得ブロック5
2を動作させることにより、更新後の見積もりによる状
態ベクトル→(k)と制御利得ベクトルKとのマトリ
クス乗算を行ってコマンド信号u(k)を生成する。最
終的に、ステップ308において、コマンド信号u
(k)が、制御信号としてアクチュエイタ20に供給さ
れる。上記のステップ302〜308のエンドレスルー
プによるルーチンは、読み出し/書き込み動作が完全に
遂行されるまで続く。
【0104】 前記の図2〜図6を参照しながら説明し
てきた混成形の振れ補償システムは、充分満足すべき結
果を提供するけれども、たった今、図7および図を参
照しながら説明した実時間方式の推定器の技術は、混成
形のシステムに対し幾つかの付加的な利点を有する。こ
れらの中で特に大きな利点の一つとして、図2〜図6の
ような補償器に基づく制御システムを設計する際に、通
常必要とされる幾種類かの実験を省略することが可能に
なる点が挙げられる。さらに、図7および図8の構成に
従い実時間で動作する推定器においては、この推定器の
設計時に、耐ノイズ性と過渡応答性との間の妥協点が容
易に見い出せるように、帰還ループ内に固有のフィルタ
特性を提供することが可能になる。さらにまた、図7お
よび図8の実時間方式の制御システムでは、シーク動作
のモードからトラックフォローイング動作のモードへの
スムーズな移行が可能になる。なぜならば、上記の両方
のモードにおいて、推定器の構成と制御の法則の構成が
使用されるからである。
【0105】図4の混成形の振れ補償システムに示した
ようなシーク機能は、図7の実時間方式の制御システム
にてあからさまには図示されていない。しかしながら、
図7の制御システムでは、目的とするトラックをシーク
する動作は、制御利得ブロック52の上流部の適切な基
準信号をアクチュエイタに供給することにより遂行する
ことができる。
【0106】今まで本発明の特定の実施例について説明
してきたが、ここでは、ただ単に、本発明のほんの一例
を例証したにすぎないと考えられる。さらに、当業者に
おいては数多くの変形および変更が容易になし得るの
で、本文で示したような構成にのみ本発明を限定するこ
とは望ましくない。したがって、本文に添付されている
請求の範囲およびその等価物に記載された発明の範囲内
にある限りにおいては、すべての適切な変形例および等
価例が考えられる。例えば、ここでは、磁気ディスク装
置を取り巻く環境に対し本発明を適用した場合について
述べているけれども、本発明は、大容量の光ディスク装
置に対しても同じように適用され得る。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
データ記憶装置、例えば、ディスク装置のサーボシステ
ムによって回転ディスク上の目的とするトラックに対し
読み書き用のヘッドの位置付け制御を行う場合、プロセ
ッサ等のエミュレーションにより、回転ディスクの反復
的な振れに対応するように、回転ディスクの回転の周波
数とほぼ同じ周波数でもって正弦波状に変化する振れパ
ラメータ信号を見積もって予め記憶し、この振れパラメ
ータ信号を、上記の反復的な振れを補償するために使用
しているので、目的のトラックに対するヘッドの位置の
見積もりが実時間にて生成され、回転ディスクの反復的
な振れによる擾乱を迅速に補償することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本原理が適用されるヘッド位置サー
ボシステムを有するデータ記憶装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の一実施例において振れを補償するため
の離散時間システムの構成を示すブロック図である。
【図3】図2の離散時間システムに組み込まれるマトリ
クス値を設定するために使用されるような装置一式のモ
デルを説明するための流れ図である。
【図4】図2の離散時間システムに関連して参照される
テーブルから検索されるような振れパラメータを用いて
コマンド信号を調整するためのシステムを示すブロック
図である。
【図5】図2の離散時間システムに関連して参照される
振れ補償テーブルを生成する手順を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図6】図4のシステムに従いコマンド信号を調整する
手順を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施例において実時間での状態空
間モデルを使用したヘッド位置サーボシステムを示すブ
ロック図である。
【図8】図7のサーボシステムを動作させる手順を説明
するためのフローチャートである。
【図9】図2の離散時間システムにおいて、磁気ヘッド
の見積もりによる位置信号が感知位置信号に対し収束す
る様子を示すグラフである。
【図10】図2の離散時間システムにおいて誤差信号が
0に収束する様子を示すグラフである。
【図11】図2の離散時間システムに用いられるマトリ
クス値を設定するために行われる極の選択の例を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10…ディスク装置 12…サーボシステム 14…回転ディスク 16…複数のトラック 18…磁気ヘッド 20…アクチュエイタ 22…プロセッサ 24…プログラム・メモリ 26…動作メモリ 28…装置一式 32…補償器 34…推定器 48…テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−18683(JP,A) 特開 昭59−33671(JP,A) 特開 平1−220138(JP,A) 特開 平4−362581(JP,A) 特開 平4−170774(JP,A) 特開 平3−127337(JP,A) 特開 平1−189036(JP,A) 特開 平1−300437(JP,A) 特開 平5−109101(JP,A) 特開 昭62−257682(JP,A) 特開 平1−296467(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/08 - 7/10 G11B 21/08 - 21/10

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データが磁気的に記録されるような同心
    円状の複数のトラックからなる回転ディスクと、該同心
    円状の複数のトラックにデータを書き込んだり該同心円
    状の複数のトラックからデータを読み出したりするため
    の磁気ヘッドと、該同心円状の複数のトラックを横切る
    ような経路に沿って該磁気ヘッドを移動させるためのア
    クチュエイタ手段とを有するデータ記憶装置において生
    ずる前記回転ディスクの反復的な振れによる擾乱を補償
    するように前記磁気ヘッドの位置を制御するための方法
    であって、 前記複数のトラック中の一つのトラックに対する前記磁
    気ヘッドの位置を感知するステップと、 該感知された磁気ヘッドの位置を示す感知位置信号を生
    成するステップと、 前記磁気ヘッドの位置を見積もることによって得られる
    見積もりによる位置信号と、前記磁気ヘッドの速度を見
    積もることによって得られる見積もりによる速度信号
    と、前記磁気ヘッドのバイアス・トルクを見積もること
    によって得られる見積もりによるバイアス信号と、前記
    磁気ヘッドが追従すべき一つのトラックに対する該磁気
    ヘッドの見かけ上の加速度であって、前記回転ディスク
    の反復的な振れにより生ずる前記磁気ヘッドの見かけ上
    の加速度を表す第1の見積もりによる振れパラメータ信
    号と、該第1の見積もりによる振れパラメータ信号に所
    定の値を乗算した値を積分して得られる第2の見積もり
    による振れパラメータ信号とを含むような見積もりによ
    る状態信号を保持するステップと、 前記の感知位置信号と前記の見積もりによる位置信号に
    基づき、誤差信号を算出するステップと、 該算出された誤差信号と、前記アクチュエイタ手段に供
    給される制御信号を示す信号に基づき、前記の保持され
    た見積もりによる状態信号を更新するステップとを備
    え、 前記第1および第2の見積もりによる振れパラメータ信
    号が協働して発振器を構成し、該発振器により生成され
    る信号は、前記回転ディスクの回転の周波数とほぼ同じ
    値を有する周波数でもって正弦波状に変化し、かつ、前
    記回転ディスクの反復的な振れによる擾乱を補償するよ
    うに変化することを特徴とするデータ記憶装置の制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記磁気ヘッドの位置を感知するステッ
    プと、前記感知位置信号を生成するステップと、前記誤
    差信号を算出するステップと、前記見積もりによる状態
    信号を更新するステップとが、繰り返し遂行され、 該見積もりによる状態信号の更新を繰り返し遂行するス
    テップは、前記誤差信号が提供されるような形式で実行
    される請求項1記載の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記回転ディスクの回転の周期とほぼ同
    じ時間を有する期間において、前記誤差信号が提供され
    る請求項2記載の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記データ記憶装置の制御方法が、さら
    に、 前記誤差信号が提供された直後に開始するような前記第
    1の見積もりによる振れパラメータ信号の時系列を生成
    するステップと、 該第1の見積もりによる振れパラメータ信号の時系列中
    の各々の信号に対しスケールファクタ(Scaling Facto
    r)を付加することにより、複数の基準化された振れパ
    ラメータ信号を生成するステップと、 該複数の基準化された振れパラメータ信号を、複数種の
    振れテーブル信号として保持するステップと、 前記回転ディスクの回転の位置を決定するステップと、 該回転ディスクに対し決定された回転の位置に基づき、
    前記複数種の振れテーブル信号の一つを選定するステッ
    プと、 該選定された振れテーブル信号に基づき制御信号を生成
    するステップと、 該生成された制御信号を前記アクチュエイタ手段に供給
    するステップとを備える請求項2記載の制御方法。
  5. 【請求項5】 前記ディスク装置の制御方法が、さら
    に、 更新後の前記見積もりによる状態信号に基づき制御信号
    を生成するステップと、 該生成された制御信号を前記アクチュエイタ手段に供給
    するステップとを備える請求項1記載の制御方法。
  6. 【請求項6】 前記磁気ヘッドの位置を感知するステッ
    プと、前記感知位置信号を生成するステップと、前記誤
    差信号を算出するステップと、前記見積もりによる状態
    信号を更新するステップとが、繰り返し遂行され、 該見積もりによる状態信号の更新を繰り返し遂行するス
    テップは、前記誤差信号が提供されるような形式で実行
    される請求項5記載の制御方法。
  7. 【請求項7】 前記回転ディスクの回転の周期よりも短
    い時間を有する期間において、前記誤差信号が提供され
    る請求項6記載の制御方法。
  8. 【請求項8】 データが磁気的に記録されるような同心
    円状の複数のトラックからなる回転ディスクと、 該同心円状の複数のトラックにデータを書き込んだり該
    同心円状の複数のトラックからデータを読み出したりす
    るための磁気ヘッドと、 該同心円状の複数のトラックを横切るような経路に沿っ
    て該磁気ヘッドを移動させるためのアクチュエイタ手段
    と、 前記磁気ヘッドにより前記回転ディスクから検出される
    トラックフォローイング信号(Track Following Signa
    l)を受信すると共に複数の制御信号を前記アクチュエ
    イタ手段に供給し、前記回転ディスクの反復的な振れに
    よる擾乱を補償するように前記磁気ヘッドの位置付けを
    制御するための制御手段とを備えたデータ記憶装置の制
    御システムにおいて、該制御手段は、一つのプロセッサ
    と、該プロセッサに関係するメモリとを有し、 該プロセッサでは、 前記制御手段により感知され、かつ、前記の受信された
    トラックフォローイング信号に基づき前記複数のトラッ
    ク中の一つのトラックに対する前記磁気ヘッドの位置を
    示す感知位置信号を生成し、 前記磁気ヘッド の位置を見積もることによって得られる
    見積もりによる位置信号と、前記磁気ヘッドの速度を見
    積もることによって得られる見積もりによる速度信号
    と、前記磁気ヘッドのバイアス・トルクを見積もること
    によって得られる見積もりによるバイアス信号と、前記
    磁気ヘッドが追従すべき一つのトラックに対する該磁気
    ヘッドの見かけ上の加速度であって、前記回転ディスク
    の反復的な振れにより生ずる前記磁気ヘッドの見かけ上
    の加速度を表す第1の見積もりによる振れパラメータ信
    号と、該第1の見積もりによる振れパラメータ信号に所
    定の値を乗算した値を積分して得られる第2の見積もり
    による振れパラメータ信号とを含むような見積もりによ
    る状態信号を前記メモリ内に保持し、 前記の感知位置信号と前記の見積もりによる位置信号に
    基づいて誤差信号を算出し、 該算出された誤差信号と、前記制御手段により前記アク
    チュエイタ手段に供給される制御信号を示す信号に基づ
    き、前記の保持された見積もりによる状態信号を更新す
    るようにプログラミングがなされ、 前記第1および第2の見積もりによる振れパラメータ信
    号が協働して発振器を構成し、該発振器により生成され
    る信号は、前記回転ディスクの回転の周波数とほぼ同じ
    値を有する周波数でもって正弦波状に変化し、かつ、前
    記回転ディスクの反復的な振れによる擾乱を補償するよ
    うに変化することを特徴とするデータ記憶装置の制御シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 前記プロセッサが、前記感知位置信号を
    繰り返し生成し、かつ、前記誤差信号を繰り返し算出
    し、さらに、該誤差信号が提供されるような形式で、前
    記の保持された見積もりによる状態信号を繰り返し更新
    する請求項8記載の制御システム。
  10. 【請求項10】 前記回転ディスクの回転の周期とほぼ
    同じ時間を有する期間において、前記誤差信号が提供さ
    れる請求項9記載の制御システム。
  11. 【請求項11】 前記プロセッサにおいて、さらに、 前記誤差信号が提供された直後に開始するような前記第
    1の見積もりによる振れパラメータ信号の時系列を生成
    し、 該第1の見積もりによる振れパラメータ信号の時系列中
    の各々の信号に対しスケールファクタを付加することに
    より、複数の基準化された振れパラメータ信号を生成
    し、 該複数の基準化された振れパラメータ信号を、複数種の
    振れテーブル信号として前記メモリ内に保持するように
    プログラミングがなされ、 前記制御手段が、前記回転ディスク上に保持されると共
    に該回転ディスクの回転の位置を示すフレーム信号を検
    出し、さらに、該検出されたフレーム信号に基づいて前
    記メモリから前記複数種の振れテーブル信号の一つを読
    み出し、さらに、該読み出された振れテーブル信号に基
    づき制御信号を生成し、そして、該生成された制御信号
    を前記アクチュエイタ手段に供給する請求項9記載の制
    御システム。
  12. 【請求項12】 前記制御手段が、更新後の前記見積も
    りによる状態信号に基づき制御信号を生成し、さらに、
    該生成された制御信号を前記アクチュエイタ手段に供給
    する請求項8記載の制御システム。
  13. 【請求項13】 前記プロセッサが、前記感知位置信号
    を繰り返し生成し、かつ、前記誤差信号を繰り返し算出
    し、さらに、該誤差信号が提供されるような形式で、前
    記の保持された見積もりによる状態信号を繰り返し更新
    する請求項12記載の制御システム。
  14. 【請求項14】 前記回転ディスクの回転の周期よりも
    短い時間を有する期間において、前記誤差信号が提供さ
    れる請求項13記載の制御システム。
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