JP2006048770A - ディスク・ドライブ、ヘッドの位置決め方法及びサーボ・システム - Google Patents

ディスク・ドライブ、ヘッドの位置決め方法及びサーボ・システム Download PDF

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Abstract

【課題】
サーボ・システムの不安定を引き起こすことなく、繰り返し誤差を補償する。
【解決手段】
HDD1は、サーボ・システムのフィード・バック経路にピーク・フィルタ234を備えている。ピーク・フィルタ234は、磁気ディスクの回転周波数及びその高周波成分に回転周波数及びその高周波成分とピークが一致するように設計されている。サーボ・システムに所定のピーク・フィルタを挿入することによって、トラックの真円からのずれなどに起因する繰り返し誤差(RRO:Repeatable Run Out)を補償することが可能となる。また、システムのナイキスト線図が所定の特性を満たすことによって、ピーク・フィルタによるサーボ・システムの不安定を引き起こすことなく、繰り返し誤差を補償することが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明はディスク・ドライブ、ヘッドの位置決め方法及びサーボ・システムに関し、特に、フィルタ処理によって繰り返し誤差を補償するディスク・ドライブ、ヘッドの位置決め方法及びサーボ・システムに関する。
データ記憶装置として、光ディスクや磁気テープなどの様々な態様のメディアを使用する装置が知られている。その中で、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)は、コンピュータの記憶装置として広く普及し、現在のコンピュータ・システムにおいて欠かすことができない記憶装置の一つとなっている。さらに、コンピュータにとどまらず、動画像記録再生装置、カーナビゲーション・システム、あるいはデジタル・カメラなどで使用されるリムーバブルメモリなど、HDDの用途は、その優れた特性により益々拡大している。
HDDで使用される磁気ディスクは、同心円状に形成された複数のトラックを有しており、各トラックにはアドレス情報(サーボ情報)と、ユーザ・データが記憶される。薄膜素子で形成された磁気ヘッドがアドレス情報に従って所望の領域(アドレス)にアクセスすることによって、データ書き込みあるいはデータ読み出しを行うことができる。磁気ヘッドはスライダに固定されており、さらに、スライダは揺動可能なキャリッジに固定されている。キャリッジがボイス・コイル・モータ(VCM)によって揺動されることによって、磁気ヘッドが磁気ディスク上の所望の位置に移動することができる。VCMはVCMドライバによって駆動され、VCMドライバは、コントローラからの制御データに応じて電流をVCMに供給することによって、VCMを駆動する。
上記のように、各トラックはデータが記憶されるデータ領域とサーボ信号が記憶されるサーボ領域とを備えている。サーボ領域には、サーボ・データとして、トラックID、サーボ・セクタID、バースト・パターンなどが記憶されている。トラックID及びサーボ・セクタIDは、トラック及びサーボ・セクタのアドレスを示す。バースト・パターンはトラックに対する磁気ヘッドの相対位置情報を有しており、トラックのフォローイングにおいて利用される。バースト・パターンは各々信号が記憶された領域がディスクの半径方向に沿って一定間隔で配列されたもので、互いに信号記憶領域の位相が異なる複数の信号記憶領域列で構成されている。
磁気ディスクに対するデータの読み出し又は書き込みは、磁気ディスクが回転している状態において、サーボ信号によって磁気ヘッドの位置を確認しながら実行される。磁気ヘッドに読み取られたサーボ信号は、コントローラによって演算処理される。現在の磁気ヘッド位置と目的の磁気ヘッド位置との関係から、VCMに供給する電流値が決定される。コントローラは、算出された電流値を指示する制御信号DACOUTを生成し、VCMドライバに供給する。ずれが発生した場合には、これを補正するようにキャリッジを駆動して磁気ヘッド位置制御を実行している。
サーボ信号はサーボ・トラック・ライタを使用して磁気ディスクに書き込まれるが、書き込み時の振動などによって、必ずしも、サーボ信号は真円に従って書き込まれるわけではない。この誤差は、トラックのフォローイング時において繰り返し誤差(RRO:Repeatable Run Out)となって現れる。RROが大きい場合、磁気ヘッド(サーボ・システム)がそれに追従することができず、トラック追従エラーとなりうる。繰り返し誤差の周波数成分が限られている場合、例えば、ディスクの回転周波数成分の1倍のみ大きい場合は、その周波数にピークをもつフィルタをサーボ・システムに挿入することによって補償することが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
あるいは、一般的な繰り返し誤差を補償する方法として、過去に入力された状態変数を積分する方法が一般に知られている。この方法によるフィルタは繰り返し誤差の周波数に対応する複数ピークを備えるため、繰り返し誤差成分の全てを取り除くことができる。
一方、特許文献2において、ヘッド位置信号と目標信号の偏差である位置誤差信号(PES:Position Error Signal)から、RRO成分を取り除く技術が開示されている。PESからRRO成分を取り除くことによって、磁気ヘッドはトラックに従うのではなく真円に近い軌跡を描く。サーボ・システムはRROによらず動作するので、RROに起因するトラック追従エラーの発生を防止することができる。
特開平08−328664号公報 特表2002−544639号公報
しかし、特許文献2の技術は、トラックの真円からのずれが大きい場合、トラックのサーボ信号を読み取ることができない。また、制御的には、PESに回転周波数の整数倍の周波数のゼロ点を有する関数をかけることになる。このため、回転周波数に同期した外乱がある場合、RROとそれを区別することができない。従って、このような外乱に追従することができなくなり位置誤差の原因となる。一方、上記のように、所定のピーク・フィルタをサーボ・システムに挿入することによって、RRO成分及び回転周波数に同期した外乱を取り除くことが可能となる。しかし、ピーク・フィルタの挿入は、サーボ・システムを不安定にする蓋然性が高い。システムが不安定となるとヘッドが同一位置に留まることができず、トラックをフォローすることができなくなる。例えば、特許文献1の技術においては、位相項の選択によってはシステムが不安定となる可能性がある。また、一般に、システムの安定化の十分条件としてスモール・ゲイン定理が知られている。しかし、これは安定性の一般的な十分条件を示す抽象的な定理に過ぎず、具体的にこの十分条件を満たすシステムの設計、計算方法を示すものではない。例えば、システムの設計上必要となるピーク・フィルタやそのピーク・フィルタを含む具体的なサーボ・システムについては何ら言及されていない。このため、実際のシステム設計においては、システムの不安定化させることがないような、ピーク・フィルタ及びそのピーク・フィルタを含む具体的なサーボ・システムの特性を決定することが必要とされる。
本発明は上記のような事情を背景としてなされたものであって、本発明の目的は、サーボ・システムを不安定化することなく、サーボ・システムにおいてRROに追従することを可能とすることである。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるだろう。
以下に課題を解決するための手段を開示する。本項目において、いくつかの構成要素は、実施の形態において説明された構成要素と対応付けられている。しかし、この対応付けは発明の理解の容易のためになされたものであって、各要素は実施の形態の対応要素にのみ限定されるものでない。
本発明の第1の態様は、記録ディスクに記録されているサーボ信号によってヘッドの位置制御を実行するサーボ・システムを有するディスク・ドライブであって、前記サーボ・システムは、記録ディスクから読み取られたサーボ信号からヘッド位置に対応するヘッド位置信号を生成するヘッド位置信号生成部(例えば、サーボ位置信号生成部231)と、複数の周波数においてピークを有し、繰り返し誤差を補償するピーク・フィルタ(例えば、ピーク・フィルタ234)と、前記ヘッド位置信号と、基準信号(例えば、目標位置信号)と、前記ピーク・フィルタの出力に基づき、前記ヘッドを移動する駆動装置の制御信号を出力する制御信号出力部(例えば、加え合わせ要素236及びサーボ・コントローラ235)とを備え、前記サーボ・システムの開ループ伝達関数によるナイキスト線図において、ω=0を除く前記ピーク・フィルタの各ピークωについて、Zが点(−1、0)であり、Z01がωにおける、前記ピーク・フィルタがない場合の前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点であり、Zがωにおける前記ピーク・フィルタを有する前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点である、場合に、前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は90°以下であるものである。上記条件をサーボ・システムが満たすことによって、RROを補償することができる。また、Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は90°以下であることによって、システムの安定性を確保することができる。
前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は60°以下であることが好ましい。さらには、前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は45°以下であることが好ましい。上記条件によって、処理の負担を抑制しつつ、このように位相余裕を確保することによっるシステムの安定化を図ることができる。
前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は0°であることが好ましい。この条件において、サーボ・システムの安定性をより高めることができる。あるいは、前記ピーク・フィルタの各ピークは、前記記録ディスクの回転周波数の整数倍と一致することが好ましい。これにより、より確実にRROを補償することが可能となる。
前記記録ディスクは、M個のサーボ・セクタを備える複数のトラックを有し、前記ピーク・フィルタは、Mセクタ前における前記ピーク・フィルタの出力と、予め設定されたNセクタ前のセクタから現在のセクタまでに入力された複数の状態変数に重み係数をかけた値との和に基づき出力信号を生成することが好ましい。この処理によって回転周波数の整数倍にピークを有するピーク・フィルタを容易に実現することができる。
前記記録ディスクは、M個のサーボ・セクタを備える複数のトラックを有し、前記ピーク・フィルタは、以下の式に基づく処理を実行することは好ましい一例である。
Figure 2006048770
ここで、u:ピーク・フィルタ出力、M:1トラック分のサーボ・セクタ数、w:予め設定された実数、X:サーボ・システムにおける状態変数、N:予め設定された自然数。ただし、Σはk=0〜Nから選択された複数の項についての和である。前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号であることができる。
前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号であり、前記ピーク・フィルタは、前記偏差信号の出力と前記制御信号出力部の入力との間に挿入されていることができる。あるいは、前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号であり、前記ピーク・フィルタは、前記偏差信号の出力を入力とし、前記制御信号出力部の出力と前記ピーク・フィルタ出力が加算されていることができる。
本発明の第2の態様は、記録ディスクに記録されているサーボ信号によってヘッドの位置制御を実行するサーボ・システムを有するディスク・ドライブであって、前記サーボ・システムは、サーボ・セクタ数がMである複数のトラックを有する記録ディスクにアクセスし、各サーボ・セクタのサーボ信号を読み取るヘッドと、予め設定されたNセクタ前のセクタから現在のセクタまでに入力された複数の状態変数(例えばPES)に重み係数をかけた値と、Mセクタ前における出力値との和に基づく値を出力するピーク・フィルタと、前記各サーボ・セクタのサーボ信号から決定される前記ヘッドの位置に対応するヘッド位置信号と、基準信号と、前記ピーク・フィルタの出力とに基づき、前記ヘッドを移動する駆動装置の制御信号を出力する制御信号出力部と、を備え、前記サーボ・システムの開ループ伝達関数によるナイキスト線図において、z=0を除く前記ピーク・フィルタの各極zについて、Zが、点(−1、0)であり、Z01が、zにおける、前記ピーク・フィルタがない場合の前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点であり、Zが、zにおける前記ピーク・フィルタを有する前記サーボ・ループの開ループ伝達関数の点である場合に、前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は90°以下である。上記条件をサーボ・システムが満たすことによって、システムを不安定にすることなくRROを補償することができる。
前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は60°以下であることが好ましい。さらには、前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は45°以下であることが好ましい。上記条件によって、処理の負担を抑制しつつ、このように位相余裕を確保することによっるシステムの安定化を図ることができる。
前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号であり、前記ピーク・フィルタは、前記偏差信号の出力と前記コントローラの入力との間に挿入されていることができる。あるいは、前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号であり、前記ピーク・フィルタは、前記偏差信号を入力とし、前記コントローラの出力と前記ピーク・フィルタ出力が加算されていることができる。
前記ピーク・フィルタは、以下の式に基づく処理を実行することは好ましい一例である。
Figure 2006048770
ここで、u:ピーク・フィルタ出力、M:1トラック分のサーボ・セクタ数、w:予め設定された実数、X:サーボ・システムにおける状態変数、N:予め設定された自然数。ただし、Σはk=0〜Nから選択された複数の項についての和である。
本発明の第3の態様は、記録ディスクに記録されているサーボ信号によってヘッドの位置制御を実行する、ディスク・ドライブにおけるヘッド位置制御方法であって、サーボ・セクタ数がMである複数のトラックを有する記録ディスクにアクセスし、各サーボ・セクタのサーボ信号を読み取り、前記各サーボ・セクタのサーボ信号から決定され前記ヘッドの位置に対応するヘッド位置信号と、基準信号と、予め設定されたNセクタ前のセクタから現在のセクタまでに入力された複数の状態変数に重み係数をかけた値とMセクタ前における出力値との和に基づく値と、に基づき、前記ヘッドを移動する駆動装置の制御信号を出力し、前記サーボ・システムの開ループ伝達関数によるナイキスト線図において、z=0を除く前記ピーク・フィルタの各極zについて、Zが点(−1、0)であり、Z01がzにおける前記ピーク・フィルタがない場合の前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点であり、Zがzにおける、前記ピーク・フィルタを有する前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点である場合に、前記Zは前記Z01の近傍から前記Zを介して前記Z01の近傍に向かう曲線の外側にある。本態様によれば、ディスク・ドライブにおいて、Mセクタ前、つまり1周前の出力値と複数の状態変数に重み係数をかけた値を利用して効率的にRROを補償するするピーク・フィルタを構成することができ、また、伝達関数が上記条件を満たすことによって、システムの安定を確保することができる。システム安定設計の容易性の観点から、前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は、90°以下に設定することが好ましい。
本発明の第4の態様は、回転体の上において制御対象物体を位置決めするサーボ・システムであって、回転体に記録されたサーボ信号を読み取るサーボ信号読み取り部と、前記回転体の回転数の整数倍の複数の周波数のそれぞれにおいて利得が規定値以上であるピーク・フィルタを有し、前記読み取られたサーボ信号と、基準信号と、前記ピーク・フィルタの出力とに基づき、前記制御対象物体の位置を制御する制御信号を生成する制御部と、を備え、前記サーボ・システムの開ループ伝達関数によるナイキスト線図において、ω=0を除く前記ピーク・フィルタの各ピークωについて、Zが、点(−1、0)であり、Z01が、ωにおける、前記ピーク・フィルタがない場合の前記サーボ・システムの伝達関数の点であり、Zが、ωにおける、前記ピーク・フィルタを有する前記サーボ・システムの伝達関数の点である、場合に、前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は90°以下である。上記条件をサーボ・システムが満たすことによって、システムを不安定にすることなくRROを補償することができる。
前記回転体は、M個のサーボ・セクタを備える複数のトラックを有し、前記ピーク・フィルタは、Mセクタ前における前記ピーク・フィルタの出力と、予め設定されたNセクタ前のセクタから現在のセクタまでに入力された複数の状態変数に重み係数をかけた値との和に基づき出力信号を生成することが好ましい。この処理によって回転周波数の整数倍にピークを有するピーク・フィルタを容易に実現することができる。
本発明によれば、サーボ・システムの不安定を引き起こすことなくRROに追従することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。尚、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。
本形態のハード・ディスク・ドライブ(HDD)は、サーボ・システムのフィード・バック経路にピーク・フィルタを備えている。ピーク・フィルタは、磁気ディスクの回転周波数及びその高周波成分におけるゲインが規定値以上となるように設計されており、特に、回転周波数及びその高周波成分とピークが一致するように設計されている。サーボ・システムに所定のピーク・フィルタを挿入することによって、トラックの真円からのずれなどに起因する繰り返し誤差(RRO:Repeatable Run Out)を補償することが可能となる。また、所定の特性を有するピーク・フィルタによって、ピーク・フィルタによるサーボ・システムの不安定を引き起こすことなく、繰り返し誤差を補償することが可能となる。
以下において、本形態に係るサーボ・システムを説明するため、サーボ・システムが実装されるHDDの全体構成について、その概略を説明する。図1は、本実施の形態に係るHDD1の概略構成を示すブロック図である。HDD1は、筺体10内に、回転ディスク(記録ディスク)の一例である磁気ディスク11、ヘッドの一例であるヘッド素子部12、アーム電子回路(アームエレクトロニクス:AE)13、スピンドル・モータ(SPM)14、ボイス・コイル・モータ(VCM)15を備えている。また、HDD1は、筺体10の外側に固定された回路基板20を備えている。回路基板20上には、リード・ライト・チャネル(R/Wチャネル)21、モータ・ドライバ・ユニット22、ハード・ディスク・コントローラ(HDC)/MPU集積回路(HDC/MPU)23、及びRAM24を備えている。尚、これら構成は一例に過ぎず、例えば、各構成を一つのチップに実装することも可能である。
外部ホスト(不図示)からの書き込みデータは、HDC/MPU23によって受信され、R/Wチャネル21、AE13を介して、ヘッド素子部12によって磁気ディスク11に書き込まれる。また、磁気ディスク11に記憶されているデータは、ヘッド素子部12によって読み出され、読み出しデータは、AE13、R/Wチャネル21を介して、HDC/MPU23から外部ホストに出力される。
次に、HDD1の各構成要素について説明する。磁気ディスク11及びヘッド素子部12の駆動機構の概略を説明する。磁気ディスク11は、SPM14の回転軸に固定されている。SPM14は、モータ・ドライバ・ユニット22によって駆動され、SPM14は所定の速度で磁気ディスク11を回転する。磁気ディスク11は、データを記録する記録面を両面に備え、各記録面に対応するヘッド素子部112が設けられている。各ヘッド素子部12はスライダ(不図示)に固定されている。また、スライダは、キャリッジ(不図示)に固定されている。キャリッジはVCM15に固定され、キャリッジは揺動することによってスライダ及びヘッド素子部12を磁気ディスク11の表面の半径方向に沿って移動する。これによって、ヘッド素子部12が所望の領域にアクセスすることができる。
ヘッド素子部12において、典型的には、磁気ディスク11への記憶データに応じて電気信号を磁界に変換する記録ヘッド、及び、磁気ディスク11からの磁界を電気信号に変換する再生ヘッドが一体的に形成されている。なお、磁気ディスク11は1枚以上あればよく、記録面は磁気ディスク11の片面のみに形成すること、あるいは、その両面に形成することができる。また、本発明のサーボ・システムは、再生ヘッドもしくは記録ヘッドの一方のみを有する装置に適用することが可能である。
続いて各回路部の説明を行う。AE13は、複数のヘッド素子部12の中からデータ・アクセスが行われる1つのヘッド素子部12を選択し、選択されたヘッド素子部12により再生される再生信号を一定のゲインで増幅(プリアンプ)し、R/Wチャネル21に送る。また、R/Wチャネル21からの記録信号を選択されたヘッド素子部12に送る。
R/Wチャネル21は、ホストから取得したデータについて、ライト処理を実行する。ライト処理において、R/Wチャネル21はHDC/MPU23から供給されたライト・データをコード変調し、さらにコード変調されたライト・データをライト信号(電流)に変換してAE13に供給する。また、ホストにデータを与える際にはリード処理を行う。リード処理において、R/Wチャネル21はAE13から供給されたリード信号を一定の振幅となるように増幅し、取得したリード信号からデータを抽出し、デコード処理を行う。読み出されるデータは、ユーザ・データとサーボ・データを含む。デコード処理されたリード・データは、HDC/MPU23に与えられる。
HDC/MPU23は、MPUとHDCが一つのチップに集積された回路である。MPUは、RAM24にロードされたマイクロ・コードに従って動作し、ヘッド素子部12のポジショニング制御、インターフェース制御、ディフェクト管理などのHDD1の全体の制御のほか、データ処理に関する必要な処理を実行する。HDD1の起動に伴い、RAM24には、MPU上で動作するマイクロ・コードの他、制御及びデータ処理に必要とされるデータが磁気ディスク11あるいはROM(不図示)からロードされる。
R/Wチャネル21によって読み出されるデータは、ユーザ・データの他に、サーボ・データを含んでいる。HDC/MPU23は、サーボ・データを使用したヘッド素子部12の位置決め制御を行う。HDC/MPU23からの制御信号(デジタル信号)はモータ・ドライバ・ユニット22に出力される。モータ・ドライバ・ユニット22は制御信号に応じて駆動電流をVCM15に供給する。
続いて、本形態のHDD1におけるサーボ・システムについて説明する。図2は、本形態のサーボ・システムの構成を示すブロック図である。R/Wチャネル21は、AE13からの出力信号からサーボ信号を抽出するサーボ・チャネル211を備えている。HDC/MPU23は、サーボ位置信号を生成するサーボ位置信号生成部231、ヘッド素子部12の目標位置を設定する目標位置設定部232、サーボ位置信号及び基準信号である目標位置設定部232からの目標位置信号に基づき位置エラー信号(PES:Position Error Signal)を生成する位置エラー信号生成部233、ピーク・フィルタ234、モータ・ドライバ・ユニット22にVCM15を制御する(VCM15の電流量を制御する)ためのデジタル制御信号(DACOUT)を出力するサーボ・コントローラ235を備えている。
尚、HDC/MPU23内の各構成要素は、ハードウェア構成によって、あるいは、MPU上でマイクロ・コードが動作することによって実現することができる。ハードウェア/ソフトウェアの構成は、設計に従って適切な構成が選択される。また、必要な処理を実行する各論理ブロックは、設計によって、いずれのハードウェア構成に実装することも可能である。
磁気ディスク11には、放射状にサーボ信号が記録されている。サーボ信号(サーボ再生信号)は、ギャップ、サーボAGC(Auto Gain Control)、サーボ・アドレス、およびバースト・パターンを含む。ギャップは、回転変動などによるタイミングのずれを吸収する。サーボAGCは、サーボ信号のAGCゲインを決定するために使用される。サーボ・アドレスは、シリンダID、サーボ・セクタ番号等のアドレス情報を備えている。バースト・パターンは、その再生信号の振幅等の変化を数値化することによって、ヘッド素子部112のトラッキング制御(トラック・フォローイング)等に使用される。
磁気ディスク11上のサーボ信号はヘッド素子部12により読み出され、AE13で増幅されてサーボ・チャネル211に入力される。サーボ・チャネル211は、所定の制御周期においてアクティブとなり、AE13からのサーボ信号を取得する。サーボ・チャネル211は、AE13からのアナログ・サーボ信号を、所定のサンプリング周波数においてAD変換する。サーボ・チャネル211は、さらに、AD変換された信号からサーボ・アドレスをデコードする。デコードされたアドレスと、AD変換されたバースト信号は、サーボ位置信号生成部231に転送される。
サーボ位置信号生成部231は、サーボ・チャネル211からのサーボ信号に基づいて、ヘッド素子部12の現在位置を示すサーボ位置信号を生成する。また、目標位置設定部232は、ヘッド素子部12が移動すべき目標位置を示す目標位置信号を出力する。位置エラー信号生成部233は、サーボ位置信号と目標位置信号を比較し、目標位置に対する現在位置の偏差の大きさ及び方向を示すPES信号を生成する。PES信号は、ヘッド素子部12が目標位置に対して磁気ディスク11半径方向の内側もしくは外側に、どの程度ずれているかを示す。
位置エラー信号生成部233によって生成されたPES信号は、ピーク・フィルタ234に入力される。ピーク・フィルタ234は、磁気ディスク11の回転周波数の整数倍(整数倍は1倍を含む)の周波数における複数のピークを備えている。実装上、AE13からのアナログ信号をデジタル信号に変換する際のナイキスト周波数以下において、回転周波数の整数倍の全ての周波数においてピークを備えている。
位置エラー信号生成部233からのPES信号とピーク・フィルタ234からの出力が加え合わせ要素236によって加え合わされる。加え合わされた信号が、サーボ・コントローラ235に入力される。サーボ・コントローラ235は、PES信号及びピーク・フィルタ234の出力信号に基づいてVCM15制御信号DACOUTを生成する。モータ・ドライバ・ユニット22のDACへの出力信号であるDACOUTは、モータ・ドライバ・ユニット22に入力され、モータ・ドライバ・ユニット22はDACOUTをDA変換して、所定値の電流をVDM15に供給する。
上記のように、本形態のサーボ・システムにおいては、サーボ・コントローラ235は、位置エラー信号生成部233によるPES信号と、PES信号をフィルタリングするピーク・フィルタ234からの出力に基づきVCM15の制御信号を生成する。ピーク・フィルタ234は複数のピークを備え、回転周波数の整数倍の周波数において規定値以上のゲインを有している。特に本例においては、好ましい形態としてのピーク・フィルタ234は、回転周波数の整数倍の複数の周波数にピークを有する。このピーク・フィルタ234をサーボ・システムのフィード・バック系に挿入することよって、サーボ信号の繰り返し誤差を効果的に補償することができる。
ここで、ピーク・フィルタの挿入位置は、位置エラー信号生成部233の出力とサーボ・コントローラ235の入力の間に限られない。図3に示すように、ピーク・フィルタ237をPES信号からDACOUTへの入力に挿入することも可能である。サーボ・コントローラ235は、位置エラー信号生成部233からのPES信号に基づいて制御信号を生成する。また、位置エラー信号生成部233からのPES信号は、ピーク・フィルタ234に入力される。ピーク・フィルタ234の出力信号とサーボ・コントローラ235からの制御信号とが加え合わせ要素238に入力され、加え合わされた信号が、制御信号DACOUTとして、モータ・ドライバ・ユニット22に向けて出力される。
上記のように、サーボ・システムのフィード・バック経路に所定のピーク・フィルタ234、237を挿入することによって、繰り返し誤差を補償することができる。以下においては、ピーク・フィルタ234、237及びそれを含むサーボ・システムの特性について説明する。本形態のピーク・フィルタは、Mセクタ前(Mは1トラック分のサーボ・セクタ数であり、1周前に相当する)のピーク・フィルタ出力と、現在のサーボ・セクタ以前に読み出された複数のサーボ・セクタから選択された複数サーボ・セクタの状態変数に重み係数をかけた値の和を計算する。つまり、ピーク・フィルタは、下の数式に従う演算処理を実行する。
Figure 2006048770
数式(1)において、uはピーク・フィルタ出力、Mは上記のように1トラック分のサーボ・セクタ数、wは予め設定された実数、Xはサーボ・システムにおける状態変数、Nは予め設定された自然数である。ただし、上記式のΣは、k=0〜Nから選択された複数の項についての和である。選択される複数項の数、あるいは、いずれの項を選択するかは、設計によって決定される。状態変数Xとしては、PES信号やモータ・ドライバ・ユニット22への出力DACOUTが使用されうる。
以下の説明において、ピーク・フィルタ234、237として、Mセクタ前のフィルタ出力と、Mセクタ前(1周前)の所定数の状態変数、特に、誤差成分PESを積分することによってフィルタとして機能する例が説明される。つまり、上記説明において、PES信号が状態変数Xに相当する。ピーク・フィルタ234、237は、以下の式で定義される演算処理を実行する。
Figure 2006048770
ここで、Kは設計によって予め決定される自然数である。また、Σは、数式(1)と異なり、k=0からKまでの各項の和を意味する。
これらの数式のZ変換はf(z)/(z−1)と表され(f(z)はzの所定関数)、この伝達関数はz=1を満たすzにおいて極を有している。このようにピーク・フィルタ234、237は、磁気ディスク11の回転周波数とその高次の周波数の全ての場所でピークを有しており、全ての周波数において繰り返し誤差成分を除去することが可能となる。
数式(2)で表される演算処理を実行するピーク・フィルタ234、237は、Mセクタ前のフィルタ出力と、Mセクタ前から現在セクタまでの間の複数のセクタに対応する状態変数に重み係数をかけた値の和に基づいて出力値を決定することになる。尚、数式(2)の例においては、Mセクタ前のセクタから連続する複数のセクタ(PES(n−M)〜PES(n−M+K))のPES信号を使用しているが、数式(1)に示すように、Nセクタ前から現在セクタまでのいずれの複数セクタのPESを使用するかは設計により決定される。例えば、現在セクタから前の連続する複数のセクタ(PES(n)〜PES(n−N))を使用することができる(上記式の積分において、(M−k)をkと変更することに相当する)。尚、サーボ・システムはデジタル処理によって制御信号DACOUTを決定しており、回転周波数の高次の周波数はナイキスト周波数以下の周波数が問題となる。
上記式(2)に従う一例として、M>3のシステムにおける、K=3のピーク・フィルタ234、237を示す。ピーク・フィルタ234は、以下の数式(3)に従う演算処理を実行する。
Figure 2006048770
これは、M>3、f(z)を3次の多項式とした場合に相当する。具体的には、数式(3)をZ変換することによって、f(z)は以下の式で表される。
Figure 2006048770
ここで、図2に示されたシステムにおいて、この数式(3)の処理を行うピーク・フィルタ234を使用する場合の処理の一例を示す。図4のフローチャートを参照して説明する。セクタ(i)に移動するのを待った後(S11)、システムは移動先のセクタ(i)において読み取られたPES(n)を取得する(S12)。ピーク・フィルタ234は、取得したPES(n)を使用して、S13の数式で示された演算処理を実行してU(n)を算出する(S13)。加え合わせ要素256は、ピーク・フィルタ234の出力U(n)とPES(n)を加算し、Y(n)を出力する(S14)。サーボ・コントローラ235は、Y(n)から制御信号DACOUTを生成し、モータ・ドライバ・ユニット22に出力する(S15)。
ここで、上記演算処理を実行するピーク・フィルタ234によって、サーボ・システムが不安定とならないことが必要である。任意のピーク・フィルタを挿入する場合には、システムが不安定化する可能性がある。サーボ・システムの安定化のためには、所定特性のピーク・フィルタを挿入することが必要とされる。本例のように過去の状態変数を加算する場合においては、この特性を満たすように、ピーク・フィルタ234、237において加算される項数(Kの値)と各項の係数wを適切に設定することが必要となる。以下において、システムを不安定化させないためのピーク・フィルタ234、237及びそれを含むサーボ・システムの設計方法及びそれらが満たすべき特性について説明する。
ピーク・フィルタ234、237が満たすべき特性は、ナイキスト線図を使用することによって規定することができる。ピーク・フィルタ234、237の伝達関数をF(z)、サーボ・コントローラ235の伝達関数をC(z)、サーボ・コントローラ235の出力からサーボ位置信号生成部231の出力までの伝達関数をP(z)とする。図2のサーボ・システムにおける開ループ伝達関数H1は、H1=PC(1+F)で表される。一方、図3のサーボ・システムにおける開ループ伝達関数H2は、H2=P(C+F)で表される。
ピーク・フィルタ234、237が挿入されていないサーボ・システムにおいて、開ループ伝達関数Hは、H3=PCで表すことができる。図5(a)に示すように、zが0〜2πに変化する場合、この開ループ伝達関数H3(=PC)のナイキスト線図(ベクトル軌跡)は、例えば、図5(b)に示すような軌跡を描く(この曲線は一例の軌跡の一部に過ぎない)。本形態のピーク・フィルタ234、237が挿入されたシステムにおいて、開ループ伝達関数H1、H2のナイキスト線図は、例えば、図5(b)に示されたH3の曲線から、図5(c)に示す曲線のように変化する。
ピーク・フィルタ234、237は、磁気ディスク11の回転周波数の整数倍の周波数においてピークを有しているので、回転周波数の整数倍の各周波数近傍においてナイキスト線図が変化する。図5(c)は、一つの周波数値(極値z)におけるピーク・フィルタ234、237によるベクトル軌跡が示されている。実際は、回転周波数の整数倍の各周波数近傍においてナイキスト線図が変化する。
ピーク・フィルタ234、237の伝達関数Fは、単位円上に回転周波数の整数倍の周波数ωに相当する複数の極zを有している。この極を安定極であると見る場合、開ループ伝達関数H1、2(もしくはピーク・フィルタ234、237の伝達関数)によるベクトル軌跡が複素平面においてZ(−1、0)の点を回る周回数を増やさなければ、システムを安定化することができる。図5(c)の例においては、ベクトル軌跡が(−1、0)の点を回る周回数を増やしていない。磁気ディスク11の回転周波数の整数倍の各周波数においてこの条件が満たされる場合に、システムは安定である。
上記のシステム安定化の条件は、偏角の原理、あるいは、それを制御系に応用したナイキストの安定判別法から導出することができる。偏角の原理によれば、ある円周C内における関数Q(z)の零点(Hが0となるz点)の数をZ、Q(z)の極(1/Qが発散するz点)の数をPとする場合(共に重複度を含む)、円周CをQで写した曲線は原点を正方向(反時計回り)に(P−Z)回転する。
周波数が0から2πまで変化するとき、z変換のzは単位円上を1周する。ナイキストの判別法から、zが単位円を1周するとき、H(z)の(−1、0)に対する周回数によって、システムの特性方程式(1+H(z))の単位円内における零点と極の数の差が特定される。極の位置が予め分かる場合には単位円内の零点の個数が回転数から特定され、次数で決定される個数全ての零点が単位円内にあればシステムは安定である。
本形態において、ピーク・フィルタ234、237の伝達関数Fは単位円上に複数の極zを有しており、各極zは安定極と見なされる。つまり、伝達関数Fを
Figure 2006048770
と表す場合、ピーク・フィルタ234の伝達関数Fの各極zにおけるベクトル軌跡は、
Figure 2006048770
によって得られる。図6は、単位円上の一つ極zを例として示している。図6に示されるように、極zは単位円内において単位円に無限に近い値(r<1からr→1)として計算される。
zのベクトル軌跡(単位円)の内側に極が存在する場合、システムが安定であるためには、ピーク・フィルタ234、237の挿入によって開ループ伝達関数の(−1、0)に対する周回数が変わらないことが必要とされる。つまり、zの単位円上の軌跡に対して、H(z)の(−1、0)に対する周回数が増えない(図5(c)を参照)ことが必要とされる。1/(zM−1)のベクトル軌跡は、zM=1をみたす周波数で無限遠にいく。従って、(−1、0)から遠い点から始まっても場合によっては(−1、0)に近づく可能性あるため、不安定になりやすい。本形態の設計方法においては、ピーク・フィルタ234、237もしくはそれを含むシステムが、この特性を満たすように、数式(2)に示された多項式の項数及びその係数を設定する。
上記のように、ピーク・フィルタ234、237によるH(z)の軌跡がZ(−1、0)を囲まないことが安定の条件である。ここで、ピーク・フィルタ234、237の中心周波数zにおける、ピーク・フィルタ234、237が挿入されていない場合の伝達関数(例えば上記H3)の値をZ01、ピーク・フィルタ234が挿入されている場合の伝達関数(例えば上記H1もしくはH2)の値をZとする。図7に示すように、点Zが、点Zと点Z01によって規定される直線上において、点Z01について点Zの反対側に存在する場合、ピーク・フィルタ234、237が挿入されている場合の伝達関数は、Zから離れる方向にベクトル軌跡を描く。このため、Zが上記条件の位置に存在する場合に、確実に安定なシステムを形成することができる。
ここで、図2の構成(伝達関数H1)を例として、図7に示された条件を満たすピーク・フィルタ234の伝達関数について説明する。図2及び図7を参照して、以下の数式が満たされる。
Figure 2006048770
従って、
Figure 2006048770
が望ましいピーク・フィルタ234の伝達関数である。
ピーク・フィルタ234の位相は、以下のように指定することができる。ここで、ピーク・フィルタ234の伝達関数Fを
Figure 2006048770
と表す。ピークの中心周波数
Figure 2006048770
における位相を考える。
伝達関数Fの角度は分母を以下のように置き換え、
Figure 2006048770
r→1による中心周波数における収束値を計算すると、中心周波数において、
Figure 2006048770
となる。ここで∠FはFの角度を示している。数式(8)と数式(12)の関係から、
Figure 2006048770
となる。
磁気ディスク11の回転周波数及びその全ての高調波において数式(13)が成立するように、関数f(z)を決定することによって、ピーク・フィルタ234が挿入された安定なシステムを構成することができる。尚、利得に関しては、例えば小さな値を仮定すればよい。その場合フィルタは狭帯域となり望ましい特性を示す。尚、ω=0の位相は上記式では決定されないが、積分項はNFB(Negative Feed Back)でなければ安定でないので、位相はゼロでよい。
磁気ディスク11の回転周波数及びその全ての高調波において数式(13)が成立することによって、十分に安定なシステムを構成することができるが、上記条件を満たすためには、関数f(z)の次数を大きくすることが必要とされる。次数を大きくすることは演算処理を複雑にし、回路規模もしくは演算時間の増大となる。安定なシステムを構成するであるためには上記条件が最も好ましいが、システムの安定化のために、必ずしも上記条件を満たすことは要求されない。システムの安定性は低下するが、ピーク・フィルタ234が以下に示す条件を満たすことによって、システムの必要な安定性を満たすことができる。
ピーク・フィルタ234の中心周波数kωにkω+q(q→0)で漸近する場合、ピーク・フィルタ234の伝達関数Fによるベクトル軌跡を考察すると、数式(12)とj(虚数)=exp(jπ/2)の関係から、
Figure 2006048770
となる。つまり、中心周波数kω近傍におけるピーク・フィルタ234の伝達関数Fの角度は、中心周波数kωにおける伝達関数Fの角度に対して90°ずれている。図8は、kω近傍における開ループ伝達関数Hのベクトル軌跡の延びる方向を示している。kω近傍において、開ループ伝達関数Hのベクトル軌跡(ピーク・フィルタ234の伝達関数Fによるベクトル軌跡)は、Z01とZとを結ぶ直線と直行する方向に、Z01近傍から延びることになる。
システムが安定であるためには、開ループ伝達関数Hのベクトル軌跡がZ(−1、0)を周回せず、Z01近傍の点からZを介してZ01の他の近傍点に至る曲線(軌跡)の外側にZがあることが必要である。図8(a)に示すように、Z01とZとを結ぶ直線と直交する方向にZ01から延びる直線がZを超えない、つまり、ZとZの間にあれば、この条件が満たされる。一方、図8(b)に示すように、Z01とZとを結ぶ直線と直交する方向にZ01から延びる直線がZを超える場合、システムは不安定となりうる。従って、図9に示すように、ZからZ01に向かう直線cとZ01からZに向かう直線aの角度φが90°以下であれば、システムを安定化することができる。言い換えれば、数式(7)を
Figure 2006048770
としてFのkωにおける角度を求めると、
Figure 2006048770
となる。φが90°以下であれば、システムを安定化することができる。数式(13)の
右辺をαとすると、以下の数式(17)が満たされれば、システムを安定化することができる。
Figure 2006048770
ただし、開ループ伝達関数Hのベクトル軌跡がZ(1、0)に近づくことはシステムの安定性を低下させることになる。また、サーボ・システムにおいては位相余裕を有することが重要である。サーボ・システムの設計において、位相余裕として30°を設定することが好ましい。このため、Z01とZを結ぶ直線aとZとZ01を結ぶ直線cの角度φが60°以下である(|∠F(kω)−α|≦60°)ことが好ましい。また、ピーク・フィルタの収束を速くするためにピーク幅を広げることが必要とされる場合がある。その場合、もとの周波数特性に影響を与えるため、位相余裕の30°が減る可能性がある。そこで、位相余裕をより多く確保しておくことが好ましい。従って、さらに好ましくは、Z01とZを結ぶ直線aとZとZ01を結ぶ直線cの角度φが45°以下である(|∠F(kω)−α|≦45°)。これらの条件は、磁気ディスク11の回転周波数及びその高調波(kω)の全てにおいて満たされる。尚、点Zが、点Zと点Z01によって規定される直線上において、点Z01について点Zの反対側に存在する場合、角度φは0°となる。上記のように、角度に対する条件式が連立不等式で表されると、LMI(Linear matrix inequalities)によって、ピーク・フィルタ234の項数、各項の係数を決定することができる。ピーク・フィルタ234は、この予め決定された値に従ってフィルタ処理を実行する。尚、LMIに関しては、例えば、「Stephen Boyd,etc., "Linear Matrix Inequalities in System and Control Theory", 1994 , SIAM」に記載されているように広く知られて技術であり、説明を省略する。
上記においては、開ループ伝達関数H1(PC(1+F))を例として説明したが、開ループ伝達関数H2(P(C+F))においても同様の条件によって、システムの安定化を行うことができる。尚、開ループ伝達関数Hにおいては、
Figure 2006048770
である。従って、
Figure 2006048770
が最も好ましいピーク・フィルタ234の伝達関数である。角度の条件は
Figure 2006048770
となる。
上記のように、本実施形態に係るHDDによれば、サーボ・システムの安定を維持しつつ、RROを効果的に補償することができる。尚、本実施形態において、HDDはデータの書き込み及び読み取り処理を行うことができるが、再生のみを行う再生専用装置に本発明を適用することも可能である。本発明は磁気ディスク記憶装置に特に有用であるが、記憶データを光学的に処理する光学記憶装置など、他の態様の記憶装置、あるいは他の制御対象物のサーボ・システムに適用することが可能である。
本形態に係るハード・ディスク・ドライブの概略構成を示すブロック図である。 本形態に係るサーボ・システムの構成を示すブロック図である。 本形態に係るサーボ・システムの他の構成を示すブロック図である。 本形態に係るサーボ・システムの処理を示すフローチャートである。 本形態に係るサーボ・システムの開ループ伝達関数のナイキスト線図を示している。 本形態に係るサーボ・システムの開ループ伝達関数の極を示している。 本形態に係るサーボ・システムの開ループ伝達関数の満たす条件を示すナイキスト線図である。 本形態に係るサーボ・システムの開ループ伝達関数の満たす条件を示すナイキスト線図である。 本形態に係るサーボ・システムの開ループ伝達関数の満たす条件を示すナイキスト線図である。
符号の説明
1 HDD、10 筺体、11 磁気ディスク、12 ヘッド素子部、
20 回路基板、21 R/Wチャネル、22 モータ・ドライバ・ユニット、
112 ヘッド素子部、211 サーボ・チャネル、231 サーボ位置信号生成部、
232 目標位置設定部、233 位置エラー信号生成部、
234 ピーク・フィルタ、235 サーボ・コントローラ、236 加え合わせ要素、
237 ピーク・フィルタ、238 加え合わせ要素、256 加え合わせ要素

Claims (20)

  1. 記録ディスクに記録されているサーボ信号によってヘッドの位置制御を実行するサーボ・システムを有するディスク・ドライブであって、前記サーボ・システムは、
    記録ディスクから読み取られたサーボ信号からヘッド位置に対応するヘッド位置信号を生成するヘッド位置信号生成部と、
    複数の周波数においてピークを有し、繰り返し誤差を補償するピーク・フィルタと、
    前記ヘッド位置信号と、基準信号と、前記ピーク・フィルタの出力とに基づき、前記ヘッドを移動する駆動装置の制御信号を出力する制御信号出力部と、
    を備え、
    前記サーボ・システムの開ループ伝達関数によるナイキスト線図において、ω=0を除く前記ピーク・フィルタの各ピークωについて、
    が、点(−1、0)であり、
    01が、ωにおける、前記ピーク・フィルタがない場合の前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点であり、
    が、ωにおける、前記ピーク・フィルタを有する前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点である場合に、
    前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は90°以下である、
    ディスク・ドライブ。
  2. 前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は60°以下である、請求項1に記載のディスク・ドライブ。
  3. 前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は45°以下である、請求項1に記載のディスク・ドライブ。
  4. 前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は0°である、請求項1に記載のディスク・ドライブ。
  5. 前記ピーク・フィルタの各ピークは、前記記録ディスクの回転周波数の整数倍と一致する、請求項1に記載のディスク・ドライブ。
  6. 前記記録ディスクは、M個のサーボ・セクタを備える複数のトラックを有し、
    前記ピーク・フィルタは、Mセクタ前における前記ピーク・フィルタの出力と、予め設定されたNセクタ前のセクタから現在のセクタまでに入力された複数の状態変数に重み係数をかけた値との和に基づき出力信号を生成する、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ。
  7. 前記記録ディスクは、M個のサーボ・セクタを備える複数のトラックを有し、
    前記ピーク・フィルタは、以下の式に基づく処理を実行する、
    Figure 2006048770
    u:ピーク・フィルタ出力、
    M:1トラック分のサーボ・セクタ数
    w:予め設定された実数
    X:サーボ・システムにおける状態変数
    N:予め設定された自然数
    ただし、Σはk=0〜Nから選択された複数の項の和である、請求項1に記載のディスク・ドライブ。
  8. 前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号である、請求項6に記載のディスク・ドライブ。
  9. 前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号であり、
    前記ピーク・フィルタは、前記偏差信号の出力と前記制御信号出力部の入力との間に挿入されている、
    請求項6に記載のディスク・ドライブ。
  10. 前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号であり、
    前記ピーク・フィルタは、前記偏差信号の出力を入力とし前記コントローラの出力と前記ピーク・フィルタ出力が加算されている、
    請求項6に記載のディスク・ドライブ。
  11. 記録ディスクに記録されているサーボ信号によってヘッドの位置制御を実行するサーボ・システムを有するディスク・ドライブであって、前記サーボ・システムは、
    サーボ・セクタ数がMである複数のトラックを有する記録ディスクにアクセスし、各サーボ・セクタのサーボ信号を読み取るヘッドと、
    予め設定されたNセクタ前のセクタから現在のセクタまで入力された複数の状態変数に重み係数をかけた値と、Mセクタ前における出力値との和に基づく値を出力するピーク・フィルタと、
    前記各サーボ・セクタのサーボ信号から決定される前記ヘッドの位置に対応するヘッド位置信号と、基準信号と、前記ピーク・フィルタの出力とに基づき、前記ヘッドを移動する駆動装置の制御信号を出力する制御信号出力部と、を備え、
    前記サーボ・システムの開ループ伝達関数によるナイキスト線図において、z=0を除く前記ピーク・フィルタの各極zについて、
    が、点(−1、0)であり、
    01が、zにおける、前記ピーク・フィルタがない場合の前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点であり、
    が、zにおける、前記ピーク・フィルタを有する前記サーボ・ループの開ループ伝達関数の点である場合に、
    前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は90°以下である、
    ディスク・ドライブ。
  12. 前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は60°以下である、請求項11に記載のディスク・ドライブ。
  13. 前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は45°以下である、請求項11に記載のディスク・ドライブ。
  14. 前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号であり、
    前記ピーク・フィルタは、前記偏差信号の出力と前記コントローラの入力との間に挿入されている、
    請求項11に記載のディスク・ドライブ。
  15. 前記状態変数は、前記基準信号と前記位置信号との差分に基づく偏差信号であり、
    前記ピーク・フィルタは、前記偏差信号の出力と前記コントローラの出力との間に挿入されている、
    請求項11に記載のディスク・ドライブ。
  16. 前記ピーク・フィルタは、以下の式に基づく処理を実行する、
    Figure 2006048770
    u:ピーク・フィルタ出力、
    M:1トラック分のサーボ・セクタ数
    w:予め設定された実数
    X:サーボ・システムにおける状態変数
    N:予め設定された自然数
    ただし、Σはk=0〜Nから選択された複数の項の和である、請求項11に記載のディスク・ドライブ。
  17. 記録ディスクに記録されているサーボ信号によってヘッドの位置制御を実行する、ディスク・ドライブにおけるヘッド位置制御方法であって、
    サーボ・セクタ数がMである複数のトラックを有する記録ディスクにアクセスし、各サーボ・セクタのサーボ信号を読み取り、
    前記各サーボ・セクタのサーボ信号から決定され前記ヘッドの位置に対応するヘッド位置信号と、基準信号と、予め設定されたNセクタ前のセクタから現在のセクタまでに入力された複数の状態変数に重み係数をかけた値とMセクタ前における出力値との和に基づく値と、に基づき、前記ヘッドを移動する駆動装置の制御信号を出力し、
    前記サーボ・システムの開ループ伝達関数によるナイキスト線図において、z=0を除く前記ピーク・フィルタの各極zについて、
    が、点(−1、0)であり、
    01が、zにおける、前記ピーク・フィルタがない場合の前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点であり、
    が、zにおける、前記ピーク・フィルタを有する前記サーボ・システムの開ループ伝達関数の点である場合に、
    前記Zは、前記Z01の近傍から前記Zを介して前記Z01の近傍に向かう曲線の外側にある、
    ディスク・ドライブにおけるヘッド位置制御方法。
  18. 前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は、90°以下である請求項17に記載ディスク・ドライブにおけるヘッド位置制御方法。
  19. 回転体の上において制御対象物体を位置決めするサーボ・システムであって、
    回転体に記録されたサーボ信号を読み取るサーボ信号読み取り部と、
    前記回転体の回転数の整数倍の複数の周波数のそれぞれにおいて利得が規定値以上であるピーク・フィルタを有し、前記読み取られたサーボ信号と、基準信号と、前記ピーク・フィルタの出力とに基づき、前記制御対象物体の位置を制御する制御信号を生成する制御部と、を備え、
    前記サーボ・システムの開ループ伝達関数によるナイキスト線図において、ω=0を除く前記ピーク・フィルタの各ピークωについて、
    が、点(−1、0)であり、
    01が、ωにおける、前記ピーク・フィルタがない場合の前記サーボ・システムの伝達関数の点であり、
    が、ωにおける、前記ピーク・フィルタを有する前記サーボ・システムの伝達関数の点である、場合に、
    前記Zから前記Z01に向かう直線と、前記Z01から前記Zに向かう直線とがなす角度は90°以下である、
    サーボ・システム。
  20. 前記回転体は、M個のサーボ・セクタを備える複数のトラックを有し、
    前記ピーク・フィルタは、Mセクタ前における前記ピーク・フィルタの出力と、予め設定されたNセクタ前のセクタから現在のセクタまでに入力された複数の状態変数に重み係数をかけた値との和に基づき出力信号を生成する、
    請求項19に記載のサーボ・システム。
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