JPH087506A - ディスク記録装置、及びそのアクセス制御方式 - Google Patents

ディスク記録装置、及びそのアクセス制御方式

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JPH087506A
JPH087506A JP13165794A JP13165794A JPH087506A JP H087506 A JPH087506 A JP H087506A JP 13165794 A JP13165794 A JP 13165794A JP 13165794 A JP13165794 A JP 13165794A JP H087506 A JPH087506 A JP H087506A
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signal
target
head
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calculation
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JP13165794A
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English (en)
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Soichi Toyama
聡一 遠山
Haruaki Otsuki
治明 大槻
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Control Of Velocity Or Acceleration (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ディスク記録装置の、ヘッドを高速移動する
ディジタル・シーク制御手段において、被制御体可動部
を駆動する操作量の目標値である目標加速度信号と、ヘ
ッド移動速度目標値を、線形な積和演算から成る処理で
サンプル周期毎に計算する。また、前記の目標値計算を
DA変換器からの出力処理の後に行う。さらに、目標加
速度を積分して速度目標値を出力するフィルタにおい
て、フィードバックループの時間遅れ要素を補償するよ
うに計算する。 【効果】 本発明のシーク動作目標値計算法により、目
標値計算時間がサーボ系の安定余有を減らす要因になる
ことを回避できる。また、速度目標値の計算において、
フィードバックループの時間遅れを考慮することによ
り、ヘッド速度が目標値に高精度に追従する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスク記録装置及びそ
のアクセス制御方式に係り、特に、磁気ディスク、光デ
ィスクなどを記録媒体とし、ヘッドをある記録トラック
から別のトラックへの高速移動制御に好適なディスク記
録装置及びそのアクセス制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】ここでは磁気ディスク装置を例に挙げ
て、本発明の背景を説明する。磁気ディスク装置は、高
速に回転する磁気ディスクの表面に同心円状の記録トラ
ックを有し、ディスク面に対向する磁気ヘッドによって
情報を記録・再生する装置である。ヘッドを内蔵したス
ライダはバネによって支持され、空気軸受の原理でディ
スク表面からわずかに浮上しており、高記録密度化のた
めには浮上量が小さいほど望ましい。ヘッド位置決めサ
ーボ系は、シーク・モードとフォロイング・モードの二
つの制御モードを持っている。フォロイング・モード
は、記録・再生中に、機械的振動、ディスクの回転偏
心、電気信号ノイズなどの影響を抑圧して、ヘッドをト
ラックに精密に追従させる役割を持つ。シーク・モード
は、ヘッドをあるトラックから別のトラックに高速移動
する役割を持つ。このため、目標トラックまでの距離
(シーク距離)に応じて発生するヘッド速度の目標値
(目標速度軌道)に追従させる方式が多く用いられる。
本発明はこのシーク・モードに関係する。
【0003】従来は、目標速度軌道として、最高速度以
降の減速区間だけの目標速度を規定する方式(減速カー
ブ・シーク方式)が用いられてきた。この方式は疑似的
に最短時間制御が可能だが、加速中は開ループ制御に相
当する最大加速動作になるため、起動時と加速・減速切
り替わり時の加速度変化率が大きく、ヘッド浮上量変動
などの機械的振動を励起することがあった。この振動を
抑制するために、デニー・ケイ・ミュー著:メカトロニ
クス エレクトロメカニクス アンド コントロメカニ
クス:スプリンガー・ヴァーラッグ社(1993年)の
第172ページから第175ページ(Denny K.
Miu:MechatronicsElectrome
chanics and Contromechani
cs:Springer−Verlag(1993),
pp.172−175)では、被制御体に加える操作量
(駆動力)として、動作時刻に関する3次関数と三角関
数を加算した加減速パターンを用いて目標軌道を計算す
る制御方式が開示されている。また、これと同様の考え
方で導かれる3次関数の加減速パターンによる制御方式
が、特開平3−233609号公報で開示されている。
これらの制振加減速パターン制御は、高速アクセス動作
中にもヘッドの振動を抑えるので、ヘッド浮上量を小さ
くでき、記録密度の向上にも貢献する技術である。
【0004】このような制振加減速パターン方式と、先
の減速カーブ・シーク方式のいずれにおいても、軌道へ
の追従性を上げるために、目標速度を逐次発生し、一
方、被制御体からの位置信号をサンプルし、これにより
移動速度を推定して、目標速度との偏差を求める。これ
を速度偏差補償器で処理し、軌道追従性を向上するため
に加速度フィードフォワードを加算する。このディジタ
ル操作量をDA変換器で連続量に変換して、パワーアン
プに入力する。この構造は、荒木光彦著:「ディジタル
制御理論入門」(システム制御情報ライブラリー4):
朝倉書店(1991年)の中で、「フィードフォワード
補償型2自由度制御系」として説明されている。また、
磁気ディスク装置のアクセス制御は近年、ディジタル・
サーボ方式が主流になっている。これは、限られた回路
規模の中に複数のサーボ技術を盛り込むことができ、装
置のダウン・サイジングに有効なためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の制振
加減速パターンの関数は次式で表される。
【0006】
【数5】
【0007】上式の記号は次の通りである。変数tはア
クセス動作中の時刻を表す。u(t)は操作量の時間関
数を表す。定数ωnはこの加減速パターンで抑制しよう
とする、被制御体の固有振動数である。a0 、a1 、a
2 、a3 、c1 、c2は定係数であり、一般にシーク距
離によって異なる値をとる。今、一定時間刻みで上記の
関数値を計算することを考える。このとき、ベキ乗項の
ための変数どうしの高速な乗算や、三角関数の高速かつ
高精度な計算が必要である。ところが、磁気ディスク装
置のディジタルサーボ演算は通常一つのマイクロプロセ
ッサで行うので、それに適した計算アルゴリズムが必要
であり、さらに装置の低価格化のために、安価なプロセ
ッサを利用できることが望まれる。
【0008】本発明の目的は、上記課題に鑑み、ディス
ク記録装置及びその制御方式において、上記関数値を固
定小数点演算で高速かつ高精度に計算するのに適したサ
ーボ処理方式と、ディジタルサーボ回路を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ディスク記録媒体の記録トラックに対向す
るヘッドの位置に応じ、前記ヘッドを駆動するアクチュ
エータへフィードバックループから駆動指令値を出力し
て、前記ヘッドのシーク動作を制御するディスク記録装
置のアクセス制御方式において、前記フィードバックル
ープにおける前記ヘッドのシーク動作距離に応じた目標
加速度信号、目標速度信号又は目標位置信号が、線形な
積和演算から成る処理に基づいて出力されることを特徴
とする。
【0010】具体的には、一面内に複数の記録トラック
を有して回転するディスク記録媒体と、前記ディスク記
録媒体の表面に対向して情報を記録・再生するヘッド
と、前記ヘッドを駆動するアクチュエータと、前記ヘッ
ドの位置を検出して一定周期でサンプリングする位置検
出手段と、前記位置検出手段からの位置信号に基づいて
前記アクチュエータへの駆動指令値を求める制御手段
と、前記制御手段からの駆動指令値を一定周期で連続時
間信号に変換する変換手段とを有するディスク記録装置
のアクセス制御方式において、あるトラックに追従して
いるヘッドを別の目標トラックに移動するシーク距離に
応じて、前記制御手段が一定周期で出力する前記ヘッド
の目標加速度信号と目標速度信号とは、一つ以上の線形
な積和演算から成る処理に基づいて出力され、前記目標
速度信号と一定周期で検出したヘッド検出速度信号との
偏差信号に基づく補償演算結果に、前記目標加速度信号
の値を加算して前記駆動指令値を出力する離散時間速度
フィードバック・ループを構成することを特徴とするも
のである。
【0011】また、あるトラックに追従しているヘッド
を別の目標トラックに移動するシーク距離に応じて、前
記制御手段が一定周期で出力する前記ヘッドの目標加速
度信号と目標位置信号とは、一つ以上の線形な積和演算
から成る処理に基づいて出力され、前記目標位置信号と
一定周期で検出したヘッド検出速度信号との偏差信号に
基づく補償演算結果に、前記目標加速度信号の値を加算
して前記駆動指令値を出力する離散時間速度フィードバ
ック・ループを構成することを特徴とするものである。
【0012】この計算はより具体的には、線形離散時間
フィルタの状態変数計算か、あるいは目標値時間関数の
時間多項式項を〔数2〕(又は〔数4〕)の手順で処理
し、三角関数項について予めメモリに記憶した正弦波の
時系列データを参照する処理を含む。また、この計算処
理を前記駆動指令値の出力処理の後に行う。さらに前記
目標速度信号(又は目標位置信号)を、目標加速度信号
に対して一定時間、具体的にはフィードバック・ループ
内のむだ時間だけ遅らせて算出する。
【0013】さらに本発明では、前記線形離散時間フィ
ルタがシーク動作開始時に立ち上がるインパルス入力に
対する応答として目標加速度信号、あるいはその中の三
角関数や指数関数を含む項を出力するものであり、前記
フィルタの状態方程式の計算のために、シーク動作開始
直後のサンプルでは状態変数に入力項係数ベクトルの要
素の数値を代入し、その次のサンプルからはシステム行
列と状態変数ベクトルとの積から次サンプルの状態変数
ベクトルを計算する。あるいは、前記目標値時間関数の
時間多項式項を〔数2〕(又は〔数4〕)の手順で処理
するときに、一つの積和演算結果の数値afを、毎回の
ステップでマイクロプロセッサ内の同一のレジスタ、あ
るいはランダム・アクセス・メモリの同一アドレスに格
納する。
【0014】さらに本発明では、前記の目標値計算に用
いる係数をメモリに記憶している。特にシーク距離に応
じて切り換える二つ以上の係数を、シーク距離ごとのグ
ループにまとめてシーク距離順に配列した、テーブル形
式で記憶する。さらに本発明では、前記目標加速度信号
は、前記ヘッドを搭載した可動部の機構振動を抑制する
特性、あるいは、ディスク・スピンドルのシーク動作後
残留振動を抑制する特性を有する。さらに本発明では、
前記制御手段のハードウェアが、マイクロプロセッサと
リード・オンリ・メモリとランダム・アクセス・メモリ
を備えており、その内部処理はディジタル演算処理であ
る。
【0015】
【作用】上記構成によれば、シーク動作の目標加速度信
号と目標速度信号あるいは目標位置信号を、一つ以上の
線形な積和演算で行うことにより、また、目標加速度信
号と目標速度信号あるいは目標位置信号の計算を駆動指
令値の出力の後に行うことにより、この計算に要する時
間がサーボ系の安定余有を劣化させない。さらに、目標
値計算に用いる係数をシーク距離に応じて変えることに
より、被制御体の可動部に加える駆動力波形を各シーク
距離に応じて調節することができる。さらに、目標速度
信号あるいは目標位置信号の計算において、フィードバ
ック・ループ内のホールダ要素、むだ時間、あるいは速
度検出遅れに起因するむだ時間だけ遅らせて算出するこ
とにより、ディジタル・サーボ系に固有の時間遅れを補
償して、目標値信号に精度良く追従させることができ
る。さらに、目標加速度信号が可動部の機構振動を抑制
する特性を有することにより、シーク動作中のヘッド振
動や、シーク動作後の残留振動を抑制することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。 〈第1の実施例〉 〈装置の構成〉図1に、磁気ディスク装置のヘッド位置
決めサーボ系の回路構成を示す。記録媒体である磁気デ
ィスク10は、スピンドル軸12に取り付けられてお
り、スピンドルモータ11によって回転する。図1では
説明を簡略にするため、ディスクを1枚だけにしている
が、一般的には複数枚が一定間隔でスピンドル軸12に
固定されている。サーボ面サーボ方式では、通常の情報
を記録・再生するデータ面10bとデータヘッド10d
の他に、ヘッド位置決め用サーボ情報を記録したサーボ
面10aと、サーボ情報再生専用のサーボヘッド10c
を備えている。各ヘッドは可動機構部(図示せず)に搭
載されており、アクチュエータ(VCM13)によって
ディスクの半径方向に移動する。
【0017】各ヘッドは、磁気ディスクの回転により対
向するディスク面からわずかに浮上して、情報の記録・
再生を行う。サーボヘッドから読み出したサーボ信号
を、復調回路15によってヘッド・トラック間の位置偏
差信号(ポジション信号)に変換する。また、ヘッドが
隣接トラック間の境界を通過したことを検出するトラッ
ククロス検出回路16と、ディファレンス・カウンタ1
7により、シーク動作中の目標トラックまでのトラック
単位の距離(ディファレンス量)を検出する。
【0018】サーボ処理演算はCPU20によって行
う。この処理のために、ディファレンス・カウンタ17
の出力、AD変換器23でサンプリングしたポジション
信号、AD変換器24でサンプリングしたVCM電流検
出信号を、バス26を介して取り込む。RAM21はサ
ーボ演算の変数値の一時的な格納などに用いる。ROM
22にはサーボ演算に用いる定数や数値テーブルなどを
記憶する。サーボ演算の出力はVCMの駆動指令値であ
り、DA変換器25でアナログ信号に変換してパワーア
ンプ14に入力する。サーボ処理の状態は上位コントロ
ーラ30で管理されており、次のシーク動作のシーク距
離などがCPUに指示され、またサーボ・モードの切り
替えや位置決め動作終了などをCPUから随時報告す
る。
【0019】〈制振加減速パターンの設計法〉被制御体
であるヘッドを搭載した可動部の、振動系物理モデルを
構築し、その運動方程式を拘束条件として積分形式評価
関数を解き、最適な制振加減速パターンの時間関数を導
出する。以下、この件について、詳細に説明する。
【0020】図3に、可動部の振動系物理モデルを示
す。ここでは2質点131、132と1つのバネ133
から成る系を用いる。また、この系の運動方程式は、次
のようになる。
【0021】
【数6】
【0022】式中の記号は次の通りである。m1 、m2
は物理モデル中の二つの質点の質量を表す。mはm1
2 の和を表す。x1 、x2 は質点m1 、m2 の変位の
変数である。・は時間微分を表す。u(t)は操作量
(アクチュエータの駆動電流)を表す。kはバネ係数を
表す。Kfはアクチュエータの推力定数を表す。この式
を一階連立微分方程式に直し、さらに、剛体モードと振
動モードとで独立になるように座標系を変換すると、次
式を得る。
【0023】
【数7】
【0024】式中の記号は次の通りである。jは虚数単
位を意味する。ωnは抑制しようとする、可動部の固有
角振動数を表す。z1 〜z4 はモード座標の状態変数で
あり、特にz1 、z2 は、それぞれ剛体モードの変位と
速度を表す。また、この式を次式のように簡単に表現す
る。
【0025】
【数8】
【0026】式中の記号は次の通りである。z(t)は
モード座標状態ベクトルである。Jは〔数7〕中の4×
4の正方行列を表す。bは〔数5〕中の入力u(t)に
掛かる係数ベクトルである。さらに、上式をz(t)の
微分方程式として解くと、動作終了時刻t=Teにおけ
る状態量z(Te)は次式になる。
【0027】
【数9】
【0028】式中の記号は次の通りである。τはシーク
動作開始からの時刻を表す積分変数、exp(J t)
は行列指数関数による状態推移行列を表す。初期時刻t
=0で全状態変数が0、すなわちz(0)=0として、
上式を次のように変形する。
【0029】
【数10】
【0030】制振加減速パターンの設計として、アクチ
ュエータの駆動電流u(t)の1階導関数の2乗の時間
積分を最小化する意味で最適化する。その効果は、u
(t)の高周波成分を低減し、特に角振動数ωnの成分
を0にすることである。この評価関数は、〔数10〕を
拘束条件として、次式のようになる。
【0031】
【数11】
【0032】式中の記号は次の通りである。λはラグラ
ンジュの未定乗数であり、本実施例では特に、1×4の
行ベクトルの形式である。上記評価関数の最適解を変分
法などにより導くと、〔数5〕の形式の一般解を得る。
状態量z(t)と操作量u(t)の初期・終端条件を満
たすように係数を決めるために、〔数5〕を〔数9〕に
代入し、シーク距離に対応した、定係数a0 、a1 、a
2 、a3 、c1 、c2の値を計算する。
【0033】〈制振加減速パターンを生成するフィルタ
の設計〉前述のように設計した制振加減速パターンを、
シーク動作中(時刻t=0〜Te)のインパルス応答と
して生成するような、離散時間フィルタ(以下、加減速
パターン発生フィルタと称する)を設計する。以下、フ
ィルタの設計について詳細に説明する。上述のように各
項の係数値の定まった〔数5〕を、z変換して次式を得
る。
【0034】
【数12】
【0035】式中の記号は以下の通りである。U(z)
はu(t)のz変換を表す。また、係数α0〜α3、β0
〜β4、γ0〜γ1、δ0〜δ2は、それぞれ〔数5〕内の
係数によって次のように表される。ただし、サーボ系の
サンプル周期をTsと表す。
【0036】
【数13】
【0037】尚、α0〜α3とγ0、γ1はシーク距離に依
らず一定であり、一方、β0〜β4とδ0〜δ2はシーク距
離に依って異なる値をとる。
【0038】図6に、〔数12〕のパルス伝達関数を可
観測正準形式の離散時間フィルタで実現した場合のブロ
ック線図を示す。符号の300〜305は遅延器、31
0〜318は加算器、320〜325と330〜337
は〔数13〕に対応する係数器である。このフィルタに
シーク開始時t=0で立ち上がるインパルスを入力する
と、その応答として前述の加減速パターンを発生する。
【0039】〈サーボ処理のアルゴリズム〉図4に、サ
ーボ処理のアルゴリズムを示す。装置の起動と同時に処
理を開始する。ステップF1は起動時処理であり、サー
ボ回路調整用シーク動作や、基準トラックへの位置決め
(イニシャル・リゼロ動作)を行う。これ以後、通常の
サーボ動作となる。サンプル周期を一定に保つためにC
PUのタイマ割り込みを用いる。ステップF2でタイマ
割り込みの発生を検知したなら、ステップF3でポジシ
ョン信号などのサンプリング(信号入力処理)を行う。
ステップF4で現在のサーボ・モードがシーク/フォロ
イングのいずれであるかを判断し、ステップF5あるい
はステップF6に移る。フォロイング・モード(ステッ
プF6)ではトラックへの精密な追従のために、定常偏
差補償器、安定化補償器、高域ノッチフィルタ、フォロ
イング開始時の補償器状態変数の初期値設定などの演算
を行う。
【0040】シーク・モードではステップF5を行う
が、これについて図5で詳細に説明する。ここでシーク
サーボ系は、図2に示したフィードフォワード補償型2
自由度制御系の構造である。ステップF51で、ポジシ
ョン信号とトラック単位のディファレンス量を組み合わ
せて、連続な位置偏差量を計算する。ステップF52
で、ヘッド速度の推定計算を行う。最も簡単には前サン
プルでのヘッド位置との差分で求める後退差分法がある
が、高精度化のために、本実施例では速度オブザーバを
用いる。ステップF53で加速度フィードフォワードと
目標速度を計算する。これについては後に詳しく述べ
る。ステップF54で操作量を計算する。すなわち、目
標速度と検出速度との偏差を求め、これを基に補償器演
算を行い、その結果に加速度フィードフォワードを加算
し、駆動指令値とする。ステップF55で、これをDA
変換器に出力する。ステップF56、ステップF57で
速度オブザーバと加速度フィードフォワード・目標速度
演算の内部変数を計算する。内部変数の計算をステップ
F55のDA変換出力の後に行うのは、計算による出力
の時間遅れを低減するためである。
【0041】〈加速度フィードフォワードと目標速度の
計算方式〉図6、図7、図8、図9を用いて、加速度フ
ィードフォワードと目標速度の計算方法を詳しく説明す
る。加速度フィードフォワードは、前述の加減速パター
ン発生フィルタを用いて、サーボ系のサンプル周期刻み
で計算する。また、目標速度は、連続時間系であれば加
速度フィードフォワードの1階積分で得られるが、離散
時間系では閉ループ系に、0次ホールダによる位相遅
れ、演算時間などのむだ時間が含まれ、これらの遅れ要
素を補償する必要がある。そこで本実施例では、0次ホ
ールダと演算時間Δによる時間遅れを補償するために、
連続時間系の積分器とむだ時間要素との積(exp(−
Δs)/s)を前置0次ホールダ付きz変換したパルス
伝達関数を目標速度フィルタとし、加速度フィードフォ
ワードを入力して目標速度を出力する。この処理は次の
計算式で表される。
【0042】
【数14】
【0043】図7はブロック線図であり、遅延器40
0、401、加算器410、係数器420、421から
成る。これにより、図2の加速度フィードフォワードa
f(k)の加算点から速度推定器出力までの総遅れ時間
分だけ遅らせて、目標速度vr(k)を速度フィードバ
ックループに入力するので、目標軌道追従性を向上する
ことができる。
【0044】以上を合わせて、図5のステップF53の
計算アルゴリズムを説明する。図8のステップF530
で、今回の演算がシークスタート直後であるか否かを判
断し、直後のときのみ、ここで加速度フィードフォワー
ドと目標速度の値を設定する。加速度フィードフォワー
ドは、全状態変数初期値が0であるから、ステップF5
31で係数β4とδ2の和を設定する。また、目標速度は
ステップF532で0を設定する。図5のステップF5
7の計算アルゴリズムを説明する。図9のステップF5
70で、今回の演算がシークスタート直後であると判断
したら、ステップF571からステップF576で、加
減速パターン発生フィルタの状態変数xa1〜xa6の初期
値に入力項の係数β0〜β3、δ0、δ1を設定し、また、
ステップF577で目標速度フィルタの状態変数xv1
初期値に0を設定する。あるいは、スタート直後で無い
ときは、ステップF578とステップF579で、状態
変数xa4とxa6の前サンプルでの値を保存した後、ステ
ップF580からステップF585で、状態変数xa1
a6を計算する。その後、ステップF586とステップ
F587で、目標速度フィルタの状態変数xv1とxv2
計算する。その後、ステップF588とステップF58
9で次サンプルの加速度フィードフォワード、目標速度
を計算する。
【0045】以上で述べた変数の計算式は、係数倍の乗
算と加減算、あるいは定数の代入だけからなり、現状の
マイクロプロセッサ、特にディジタル・シグナル・プロ
セッサに適した積和演算である。またこのアルゴリズム
では、シークスタート後第2サンプル以後で、DA変換
器出力処理の後に次サンプルの加速度フィードフォワー
ドと目標速度を計算するので、計算時間が出力の時間遅
れにならないことが利点である。
【0046】〈フィルタ係数テーブルの記憶方法〉図1
0に、前記の二つのフィルタの係数値のメモリ上の記憶
順序を示す。シーク距離ごとに異なる係数β0〜β4、δ
0〜δ2を一グループとして配置し、各グループの中では
前記アルゴリズムで参照される順に配置する。これによ
り、参照時のアドレシングを簡単にできる。具体的に
は、シークスタート時にシーク距離が決まると、今回の
動作で参照する係数グループの先頭アドレスが決まり、
以後、読み出す度にアドレスを1づつインクリメントす
れば良い。また、本実施例では、β4とδ2はその和だけ
が必要であるから、テーブル作成時に和の値を記憶す
る。さらに、この係数テーブルは値が不変なので、図1
中のROM22に記憶する。
【0047】〈本発明の方式による制御動作波形〉図1
1、図12、図13に、本発明の方式による制御動作の
応答波形を示す。図11の上側はアクチュエータの駆動
電流である。下側はポジション信号であり、動作開始位
置から4トラック離れる毎に1周期の三角波を発生す
る。この場合は32トラックのシーク動作を行った例で
あり、8周期の三角波を発生した後、約2.8msでシ
ーク・モードを終了し、フォロイング・モードに移る。
そして約1.5msの過渡応答の後に、ほぼ目標トラッ
クの中央に位置決めする。
【0048】図12に、目標速度軌道とヘッド速度推定
値の波形を示す。シーク・モード中は、ヘッド速度が軌
道に対して良く追従しているので、両波形は重なってい
る。なお、フォロイング・モードに移行してから、両者
ともシーク・モードの最終計算値を保持しているが、こ
のモードではいずれの値もサーボ処理演算に使用しない
ので、制御動作には影響しない。
【0049】図13に被制御体可動部の振動エネルギー
の波形を示す。ここで振動エネルギーは、可動部の弾性
変形による力学的エネルギーを表す。シーク・モード終
了直後の約2.9msでほぼ0になるのは、制振加減速
パターンの設計において、動作終了時の振動モードが変
位、速度共に0になるように拘束条件を与えたことによ
る。
【0050】〈第2の実施例〉本発明の第2の実施例と
して、第1の実施例とは異なる加速度フィードフォワー
ドの計算アルゴリズムを用いる。計算方法の考え方は次
の通りである。〔数5〕を次式のようにtの多項式の部
分について変形し、入れ子になっている内側の括弧内か
ら順に計算する。
【0051】
【数15】
【0052】これにより、tの多項式の部分は積和演算
の繰返しで処理できる。また、三角関数項には、第1の
実施例と同様に、インパルス応答で所望の正弦波を発生
するフィルタを用いる。図14はそのブロック線図であ
る。符号の500、501は遅延器、510〜512は
加算器、520、521と530〜532は〔数13〕
のγ0、γ1とδ0〜δ2に対応する係数器である。
【0053】この方式は、図5のシークサーボ処理アル
ゴリズムのレベルでは、第1の実施例と同じであり、同
図ステップF53、ステップF57の方式が異なる。ス
テップF53の計算アルゴリズムを説明する。図15の
ステップF533で、今回の演算がシークスタート直後
であるか否かを判断し、直後のときのみ、ここで加速度
フィードフォワードと目標速度の値を設定する。加速度
フィードフォワード初期値としてステップF534で0
を設定する。また、目標速度初期値としてステップF5
35で0を設定する。
【0054】図5のステップF57の計算アルゴリズム
を説明する。図16のステップF590で、今回の演算
がシークスタート直後であると判断したら、ステップF
591とステップF592で、正弦波発生フィルタの状
態変数wa1とwa2の初期値に入力項係数δ0、δ1を設定
し、ステップF593で目標速度フィルタの状態変数x
v1の初期値に0を設定する。また、ステップF594で
時間変数tに次サンプルの時刻Tsを設定する。あるい
は、スタート直後で無いときは、ステップF595で正
弦波発生フィルタ状態変数wa2の前サンプルでの値を保
存した後、ステップF596、ステップF597で状態
変数wa1、wa2を計算する。また、時間変数tを次サン
プルの時刻にするため、ステップF598でTsを加算
する。ステップF599とステップF600で、目標速
度フィルタの状態変数xv1、xv2を計算し、ステップF
601で次サンプルの目標速度を設定する。その後、ス
テップF602〜ステップF604で、〔数13〕の時
間多項式項の内側の括弧から順に計算する。最後にステ
ップF605で三角関数項と時間多項式項を加算して、
次サンプルの加速度フィードフォワード値を計算する。
この実施例を用いても図11、12、13の制御応答性
を実現できる。
【0055】〈第3の実施例〉本発明の第3の実施例と
して、第1、第2の実施例とは異なる加速度フィードフ
ォワードの計算アルゴリズムを用いる。この方式は〔数
15〕の三角関数項の計算方法のみ第2の実施例と異な
る。具体的には、図1のROM22に角周波数ωnの正
弦波のサンプル周期Ts間隔の時系列値を記憶し、逐次
参照する。サインあるいはコサインの一方を記憶すれ
ば、位相を90度ずらして参照することにより他方の値
が得られ、メモリ容量を節約できる。参照した値に〔数
15〕の係数c1、c2を乗算して加速度フィードフォワ
ード値を求める。
【0056】〈第4の実施例〉以上で説明した実施例で
は、速度制御によるシーク・サーボ方式を示したが、こ
の他に、目標位置軌道信号にヘッド位置を追従させる位
置制御型シーク方式がある。この場合も加速度フィード
フォワードを併用した2自由度制御系にして、高精度に
軌道に追従させることができ、そのときに、第1〜第3
の実施例と同様の加速度フィードフォワード計算方法を
用いることができる。
【0057】〈第5の実施例〉第1の実施例では、磁気
ヘッドのシーク時振動を抑制することを目的に制振加減
速パターンの時間関数を設計したが、同様の手法で、磁
気ディスク・スピンドル系のシーク動作後の残留振動を
抑制するパターンを設計することも可能である。アクチ
ュエータの発生する駆動力の反力が筐体などを介してデ
ィスクに伝わってシーク動作後の残留振動を起こし、ヘ
ッドの位置決め時間が長くなる問題があった。これを解
決するために、筐体・磁気ディスク・スピンドル系・ア
クチュエータ系を統合した、集中定数連成振動モデルを
構築し、その運動方程式を第1の実施例の〔数6〕の替
わりに用いることにより、前記の特性を持つ加減速パタ
ーンを設計できる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
ディスク記録装置のディジタル・サーボによるアクセス
制御において、次のような効果がある。一つは、シーク
動作の目標値の計算が積和演算で構成されているので、
現状のマイクロプロセッサでの高速処理が可能なことで
ある。また別の効果は、操作量出力の後に次サンプルの
目標値を計算するので、フィードバックループの安定余
有を減らす要因となるサンプリング処理から操作量出力
処理までの時間遅れを小さくできることである。さらに
別の効果は、むだ時間補償目標速度フィルタを用いるこ
とにより、目標軌道に高精度に追従して、制振加減速パ
ターンが持つ振動抑制特性を確実に実現できることであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ディスク装置のヘッド位置決めサ
ーボ系の回路構成図である。
【図2】本発明に用いるフィードフォワード補償型2自
由度制御系のブロック線図である。
【図3】本発明に用いる被制御体可動部の振動系物理モ
デルを示す図である。
【図4】本発明のヘッド位置決めサーボ処理アルゴリズ
ムのフローチャート図である。
【図5】本発明のシークサーボ処理アルゴリズムのフロ
ーチャート図である。
【図6】本発明の第1実施例の加減速パターン発生フィ
ルタのブロック線図である。
【図7】本発明のむだ時間補償目標速度フィルタのブロ
ック線図である。
【図8】本発明の第1実施例の加速度フィードフォワー
ド・目標速度の計算アルゴリズムのフローチャート図で
ある。
【図9】本発明の第1実施例の目標値発生用内部変数の
計算アルゴリズムのフローチャート図である。
【図10】本発明の第1実施例の加減速パターン発生フ
ィルタの係数テーブルのメモリマップ図である。
【図11】本発明の制御方式による応答波形のグラフを
示す図である。
【図12】本発明の制御方式による応答波形のグラフを
示す図である。
【図13】本発明の制御方式による応答波形のグラフを
示す図である。
【図14】本発明の第2実施例の正弦波発生フィルタの
ブロック線図である。
【図15】本発明の第2実施例の加速度フィードフォワ
ード・目標速度の計算アルゴリズムのフローチャート図
である。
【図16】本発明の第2実施例の目標値発生用内部変数
の計算アルゴリズムのフローチャート図である。
【符号の説明】
10 磁気ディスク 10b データ面 10d データヘッド 10a サーボ面 10c サーボヘッド 11 スピンドルモータ 12 スピンドル軸 13 VCM 14 パワーアンプ 15 復調回路 16 トラッククロス検出回路 17 ディファレンス・カウンタ 20 CPU 21 RAM 22 ROM 23 AD変換器 24 AD変換器 25 DA変換器 26 バス 30 上位コントローラ 131、132 質点 133 バネ 300〜305、400〜401、500〜501 遅
延器 310〜318、410、510〜512 加算器 320〜325、330〜337、420〜421、5
20〜521、530〜532 係数器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 13/62 B

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク記録媒体の記録トラックに対向
    するヘッドの位置に応じ、前記ヘッドを駆動するアクチ
    ュエータへフィードバックループから駆動指令値を出力
    して、前記ヘッドのシーク動作を制御するディスク記録
    装置のアクセス制御方式において、 前記フィードバックループにおける前記ヘッドのシーク
    動作距離に応じた目標加速度信号、目標速度信号又は目
    標位置信号が、線形な積和演算から成る処理に基づいて
    出力されることを特徴とするディスク記録装置のアクセ
    ス制御方式。
  2. 【請求項2】 前記動作目標値信号は、DA変換器にお
    ける処理後に計算されることを特徴とする請求項1に記
    載のアクセス制御方式。
  3. 【請求項3】 前記フィードバックループの時間遅れ要
    素が補償されるように、前記動作目標値信号を計算する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアクセス制御方式。
  4. 【請求項4】 一面内に複数の記録トラックを有して回
    転するディスク記録媒体と、前記ディスク記録媒体の表
    面に対向して情報を記録・再生するヘッドと、前記ヘッ
    ドを駆動するアクチュエータと、前記ヘッドの速度を一
    定周期で検出する手段と、前記速度検出手段からの速度
    信号に基づいて前記アクチュエータへの駆動指令値を求
    める制御手段と、前記制御手段からの駆動指令値を一定
    周期で連続時間信号に変換する変換手段とを有するディ
    スク記録装置のアクセス制御方式において、 あるトラックに追従しているヘッドを別の目標トラック
    に移動するシーク距離に応じて、前記制御手段が一定周
    期で出力する前記ヘッドの目標加速度信号と目標速度信
    号とは、一つ以上の線形な積和演算から成る処理に基づ
    いて出力され、前記目標速度信号と一定周期で検出した
    ヘッド検出速度信号との偏差信号に基づく補償演算結果
    に、前記目標加速度信号の値を加算して前記駆動指令値
    を出力する離散時間速度フィードバック・ループを構成
    することを特徴とするディスク記録装置のアクセス制御
    方式。
  5. 【請求項5】 前記目標加速度信号及び前記目標速度信
    号の計算アルゴリズムが、線形離散時間フィルタの状態
    方程式の計算に基づくことを特徴とする請求項4に記載
    のアクセス制御方式。
  6. 【請求項6】 前記目標加速度信号あるいは前記目標速
    度信号における時間関数に時間tの多項式項〔数1〕が
    含まれるとき、 【数1】 これを〔数2〕の手順で、 【数2】 一つ以上の積和演算で実行することを特徴とする請求項
    4に記載のアクセス制御方式。
  7. 【請求項7】 前記目標加速度信号あるいは前記目標速
    度信号における時間多項式項の計算には、前記〔数2〕
    の処理を用い、三角関数や指数関数を含む項の計算には
    線形離散時間フィルタの状態変数を用いることを特徴と
    する請求項6に記載のアクセス制御方式。
  8. 【請求項8】 前記目標加速度信号あるいは前記目標速
    度信号における時間多項式項の計算には、前記〔数2〕
    の処理を用い、三角関数項の計算には、予めメモリに記
    憶された正弦波の時系列デ−タテ−ブルを参照すること
    を特徴とする請求項6に記載のアクセス制御方式。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記目標加速度信号及
    び前記目標速度信号の値の計算に用いる係数をメモリに
    記憶し、特にシ−ク距離によって切り換える二つ以上の
    係数をシ−ク距離ごとのグル−プにまとめて、シ−ク距
    離順に配列していることを特徴とする請求項4に記載の
    アクセス制御方式。
  10. 【請求項10】 前記線形離散時間フィルタは、シ−ク
    動作開始時に立ち上がるインパルス入力に対する応答と
    して目標加速度信号を出力するものであり、前記フィル
    タの状態方程式の計算のために、シ−ク動作開始直後の
    サンプルでは状態変数に入力項係数ベクトルの要素の数
    値を代入し、その次のサンプルからはシステム行列と状
    態変数ベクトルとの積から次サンプルの状態変数ベクト
    ルを計算することを特徴とする請求項5又は7に記載の
    アクセス制御方式。
  11. 【請求項11】 前記〔数2〕の計算を順次行う時に、
    一つの積和演算結果の数値afを、毎回のステップでマ
    イクロプロセッサ内の同一のレジスタ、あるいはランダ
    ム・アクセス・メモリの同一アドレスに格納することを
    特徴とする請求項6、7又は8に記載のアクセス制御方
    式。
  12. 【請求項12】 前記駆動指令値の出力処理の後に、次
    サンプルで用いる目標加速度信号あるいは目標速度信号
    の値を計算することを特徴とする請求項4に記載のアク
    セス制御方式。
  13. 【請求項13】 前記目標速度信号値を、前記目標加速
    度信号値に対して一定時間遅らせて算出する補償手段を
    有することを特徴とする請求項4ないし10のうちいず
    れか又は12に記載のアクセス制御方式。
  14. 【請求項14】 前記補償手段は、フィ−ドバックル−
    プ内のホ−ルダ要素、サ−ボ演算、速度検出遅れに起因
    するむだ時間だけ遅らせて目標速度信号値を算出するこ
    とを特徴とする請求項13に記載のアクセス制御方式。
  15. 【請求項15】 一面内に複数の記録トラックを有して
    回転するディスク記録媒体と、前記ディスク記録媒体の
    表面に対向して情報を記録・再生するヘッドと、前記ヘ
    ッドを駆動するアクチュエータと、前記ヘッドの位置を
    検出して一定周期でサンプリングする位置検出手段と、
    前記位置検出手段からの位置信号に基づいて前記アクチ
    ュエータへの駆動指令値を求める制御手段と、前記制御
    手段からの駆動指令値を一定周期で連続時間信号に変換
    する変換手段とを有するディスク記録装置のアクセス制
    御方式において、 あるトラックに追従しているヘッドを別の目標トラック
    に移動するシーク距離に応じて、前記制御手段が一定周
    期で出力する前記ヘッドの目標加速度信号と目標位置信
    号とは、一つ以上の線形な積和演算から成る処理に基づ
    いて出力され、前記目標位置信号と一定周期で検出した
    ヘッド検出速度信号との偏差信号に基づく補償演算結果
    に、前記目標加速度信号の値を加算して前記駆動指令値
    を出力する離散時間速度フィードバック・ループを構成
    することを特徴とするディスク記録装置のアクセス制御
    方式。
  16. 【請求項16】 前記目標加速度信号及び前記目標位置
    信号の計算アルゴリズムが、線形離散時間フィルタの状
    態方程式の計算に基づくことを特徴とする請求項15に
    記載のアクセス制御方式。
  17. 【請求項17】 前記目標加速度信号あるいは前記目標
    位置信号における時間関数に時間tの多項式項〔数3〕
    が含まれるとき、 【数3】 これを〔数4〕の手順で、 【数4】 一つ以上の積和演算で実行することを特徴とする請求項
    15に記載のアクセス制御方式。
  18. 【請求項18】 前記目標加速度信号あるいは前記目標
    位置信号における時間多項式項の計算には、前記〔数
    4〕の処理を用い、三角関数や指数関数を含む項の計算
    には線形離散時間フィルタの状態変数を用いることを特
    徴とする請求項17に記載のアクセス制御方式。
  19. 【請求項19】 前記目標加速度信号あるいは前記目標
    位置信号における時間多項式項の計算には、前記〔数
    4〕の処理を用い、三角関数項の計算には、予めメモリ
    に記憶された正弦波の時系列デ−タテ−ブルを参照する
    ことを特徴とする請求項17に記載のアクセス制御方
    式。
  20. 【請求項20】 前記制御手段は、前記目標加速度信号
    及び前記目標位置信号の値の計算に用いる係数をメモリ
    に記憶し、特にシ−ク距離によって切り換える二つ以上
    の係数をシ−ク距離ごとのグル−プにまとめて、シ−ク
    距離順に配列していることを特徴とする請求項15に記
    載のアクセス制御方式。
  21. 【請求項21】 前記線形離散時間フィルタは、シ−ク
    動作開始時に立ち上がるインパルス入力に対する応答と
    して目標加速度信号を出力するものであり、前記フィル
    タの状態方程式の計算のために、シ−ク動作開始直後の
    サンプルでは状態変数に入力項係数ベクトルの要素の数
    値を代入し、その次のサンプルからはシステム行列と状
    態変数ベクトルとの積から次サンプルの状態変数ベクト
    ルを計算することを特徴とする請求項16又は18に記
    載のアクセス制御方式。
  22. 【請求項22】 前記〔数4〕の計算を順次行う時に、
    一つの積和演算結果の数値afを、毎回のステップでマ
    イクロプロセッサ内の同一のレジスタ、あるいはランダ
    ム・アクセス・メモリの同一アドレスに格納することを
    特徴とする請求項17、18又は19に記載のアクセス
    制御方式。
  23. 【請求項23】 前記駆動指令値の出力処理の後に、次
    サンプルで用いる目標加速度信号あるいは目標位置信号
    の値を計算することを特徴とする請求項15に記載のア
    クセス制御方式。
  24. 【請求項24】 前記目標位置信号値を、前記目標加速
    度信号値に対して一定時間遅らせて算出する補償手段を
    有することを特徴とする請求項15ないし21のうちい
    ずれか又は23に記載のアクセス制御方式。
  25. 【請求項25】 補償手段は、フィ−ドバックル−プ内
    のホ−ルダ要素やサ−ボ演算に起因するむだ時間だけ遅
    らせて目標位置信号値を算出することを特徴とする請求
    項24に記載のアクセス制御方式。
  26. 【請求項26】 請求項4ないし25のうちいずれかに
    記載のアクセス制御方式におけるヘッドの目標加速度信
    号は、前記ヘッドを搭載した可動部の機構振動を抑制す
    る特性を有することを特徴とするディスク記録装置のア
    クセス制御方式。
  27. 【請求項27】 請求項4ないし25のうちいずれかに
    記載のアクセス制御方式におけるヘッドの目標加速度信
    号は、ディスク記録媒体とディスク・スピンドルのシ−
    ク動作後の残留振動を抑制する特性を持つことを特徴と
    するディスク記録装置のアクセス制御方式。
  28. 【請求項28】 請求項4ないし27に記載のアクセス
    制御方式における前記ヘッドの位置決め制御手段は、内
    部処理がディジタル演算処理であることを特徴とするデ
    ィスク記録装置のアクセス制御方式。
  29. 【請求項29】 前記ディジタル演算処理を行うための
    ハ−ドウェアが、マイクロプロセッサ及びリ−ド・オン
    リ・メモリとランダム・アクセス・メモリを備えること
    を特徴とする請求項28に記載のアクセス制御方式。
  30. 【請求項30】 請求項1ないし29のうちいずれかに
    記載のアクセス制御方式を有するディスク記録装置。
  31. 【請求項31】 一面内に複数の記録トラックを有して
    回転するディスク記録媒体と、前記ディスク記録媒体の
    表面に対向して情報を記録・再生するヘッドと、前記ヘ
    ッドを駆動するアクチュエータと、前記ヘッドの速度を
    一定周期で検出する手段と、前記速度検出手段からの速
    度信号に基づいて前記アクチュエータへの駆動指令値を
    求める制御手段と、前記制御手段からの駆動指令値を一
    定周期で連続時間信号に変換する変換手段とを有するデ
    ィスク記録装置において、 前記制御手段は、あるトラックに追従しているヘッドを
    別の目標トラックに移動するシーク距離に応じて、一定
    周期で出力する前記ヘッドの目標加速度信号と目標速度
    信号とが、一つ以上の線形な積和演算から成る処理に基
    づいて出力され、前記目標速度信号と一定周期で検出し
    たヘッド検出速度信号との偏差信号に基づく補償演算結
    果に、前記目標加速度信号の値を加算して前記駆動指令
    値を出力する離散時間速度フィードバック・ループを構
    成することを特徴とするディスク記録装置。
  32. 【請求項32】 一面内に複数の記録トラックを有して
    回転するディスク記録媒体と、前記ディスク記録媒体の
    表面に対向して情報を記録・再生するヘッドと、前記ヘ
    ッドを駆動するアクチュエータと、前記ヘッドの位置を
    検出して一定周期でサンプリングする位置検出手段と、
    前記位置検出手段からの位置信号に基づいて前記アクチ
    ュエータへの駆動指令値を求める制御手段と、前記制御
    手段からの駆動指令値を一定周期で連続時間信号に変換
    する変換手段とを有するディスク記録装置において、 前記制御手段は、あるトラックに追従しているヘッドを
    別の目標トラックに移動するシーク距離に応じて、一定
    周期で出力する前記ヘッドの目標加速度信号と目標位置
    信号とが、一つ以上の線形な積和演算から成る処理に基
    づいて出力され、前記目標位置信号と一定周期で検出し
    たヘッド検出速度信号との偏差信号に基づく補償演算結
    果に、前記目標加速度信号の値を加算して前記駆動指令
    値を出力する離散時間速度フィードバック・ループを構
    成することを特徴とするディスク記録装置。
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