JP3501612B2 - シクロヘキサントリカルボキサミド誘導体を含有する組成物 - Google Patents

シクロヘキサントリカルボキサミド誘導体を含有する組成物

Info

Publication number
JP3501612B2
JP3501612B2 JP02960297A JP2960297A JP3501612B2 JP 3501612 B2 JP3501612 B2 JP 3501612B2 JP 02960297 A JP02960297 A JP 02960297A JP 2960297 A JP2960297 A JP 2960297A JP 3501612 B2 JP3501612 B2 JP 3501612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
general formula
composition
present
cyclohexane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02960297A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10212213A (ja
Inventor
謙二 英
敦 河上
汪芳 白井
宏一 井柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pola Chemical Industries Inc filed Critical Pola Chemical Industries Inc
Priority to JP02960297A priority Critical patent/JP3501612B2/ja
Publication of JPH10212213A publication Critical patent/JPH10212213A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3501612B2 publication Critical patent/JP3501612B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、オイル等の流動性
有機物の増粘・ゲル化に好適なシクロヘキサンアルキル
アミド誘導体を含有する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧品、医薬品、食品などの分野で、そ
れらの製剤の粘度や硬度を高くすることは安定性を確保
する意味で非常に重要なことであった。この様な硬度や
粘度を高める手段としては、増粘剤を用いる方法やワッ
クス等のワックス構造を利用する方法がある。しかしな
がら、増粘剤はアルキルアクリレートコポリマー等の水
溶性のものが知られているのみであり、坐剤やリップカ
ラー等のオイルゲル系には適用しにくかった。ワックス
の構造を利用する方法では、ワックスのつくる構造が温
度に対して弱いため、40℃付近の高温域で安定性を向
上するためにはワックス量が多くなりすぎるため低温域
での使用性を損なうことが少なくなかった。又、有機成
分のゲル化剤として12−ヒドロキシステアリン酸が知
られているが、このものはゲルを形成するか溶液になる
かの何れかの状態しか提供できず、粘度をコントロール
する事が困難であった。即ち、使用性を損なうことな
く、組成物の粘度を任意の程度に増大させて、系を安定
化する手段が求められていた。
【0003】一方、後記一般式(I)に表される化合物
は文献未記載の新規化合物であって、これらの化合物が
流動性を有する有機物質に対して優れた増粘・ゲル化作
用を発揮することは勿論知る由もない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な状況
下に為されたものであって、安定性取り分け40℃付近
の高温における安定性に優れた医薬品、化粧品、食品等
の組成物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの様な状
況に鑑み、流動性を有する有機物質乃至は組成物の増粘
・ゲル化手段を求めて鋭意研究を重ねた結果、次に示す
一般式(I)に表される化合物群がその様な性質を有し
ていることを見いだした。更にこれを医薬品、化粧品、
食品等の組成物に配合することにより組成物の粘度を増
大させ、安定性を向上させることを見いだした。更に検
討を重ねた結果、粘度の温度に対する変化が少なく、4
0℃付近でも安定性が向上することを見いだし発明を完
成させるに至った。以下、本発明について発明の実施の
形態を中心に詳細に説明する。
【0006】
【化7】 一般式(I) (但し、式中Rはそれぞれ独立に炭素数4〜20の直鎖
或いは分岐及び/又は環状の構造を有するアルキル基を
表し、R’はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を表す。)
【0007】 〔発明の詳細な説明〕 (1)本発明の組成物に含有される一般式(I)に表さ
れる化合物 本発明の組成物に含有される化合物は上記一般式(I)
に表される構造を有する。これらの化合物に於いては、
アルキルアミノカルボニル基の結合の仕方によって立体
異性体が存在するが、立体構造としてはエクァトリアル
型である、次に示す一般式(II)の構造のものがより
好ましい。これはこの様な構造を取ることによって優れ
た増粘・ゲル化作用が得られるからである。この様な化
合物の好ましい例としては、例えば、cis−1,3,
5−トリス(ヘキシルアミノカルボニル)シクロヘキサ
ン(化合物1)、cis−1,3,5−トリス(ドデシ
ルアミノカルボニル)シクロヘキサン(化合物2)、c
is−1,3,5−トリス(オクタデシルアミノカルボ
ニル)シクロヘキサン(化合物3)、cis−1,3,
5−トリス(N−(3,7−ジメチルオクチル)アミノ
カルボニル)シクロヘキサン(化合物4)、trans
−1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリス(ドデ
シルアミノカルボニル)シクロヘキサン(化合物5)、
trans−1,3,5−トリメチル−1,3,5−ト
リス(オクタデシルアミノカルボニル)シクロヘキサン
(化合物6)等が挙げることができる。これらの内好ま
しいものは、増粘作用が強いエクァトリアル型の化合物
である、化合物1〜4である。
【0008】
【化8】 一般式(II) (但し、式中Rはそれぞれ独立に炭素数4〜20の直鎖
或いは分岐及び/又は環状の構造を有するアルキル基を
表し、R’はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を表す。)
【0009】
【化9】 化合物1
【0010】
【化10】 化合物2
【0011】
【化11】 化合物3
【0012】
【化12】 化合物4
【0013】
【化13】 化合物5
【0014】
【化14】 化合物6
【0015】本発明の化合物は何れも既知の化合物よ
り、製造することができる。これらの化合物は例えば次
に示す方法で製造すればよい。即ち、対応する立体構造
を有する1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸に
塩化チオニルを反応させて酸クロライドと為し、これと
対応するアルキルアミンを反応させればよい。この反応
の生成物は再結晶やカラムクロマトグラフィー等の通常
の精製手段で精製することができる。
【0016】<製造例1> 化合物1の合成 1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸2gをクロ
ロホルム50mlに溶解させ、これに6gの塩化チオニ
ルを加え、室温で1時間攪拌し、反応液を濃縮した。こ
れにヘキシルアミン3gを50mlの塩化メチレンと1
0mlのトリエチルアミンに溶かして加え、2時間加熱
攪拌した。析出した結晶を集め水洗し、化合物1を5g
得た。このものの元素分析、NMR等の示性値は構造を
支持していた。
【0017】<製造例2> 化合物2の合成 1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸2gをクロ
ロホルム50mlに溶解させ、これに6gの塩化チオニ
ルを加え、室温で1時間攪拌し、反応液を濃縮した。こ
れにラウリルアミン6gを50mlの塩化メチレンと1
0mlのトリエチルアミンに溶かして加え、2時間加熱
攪拌した。析出した結晶を集め水洗し、化合物2を8g
得た。このものの元素分析、NMR等の示性値は構造を
支持していた。
【0018】<製造例3> 化合物3の合成 1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸2gをクロ
ロホルム50mlに溶解させ、これに6gの塩化チオニ
ルを加え、室温で1時間攪拌し、反応液を濃縮した。こ
れにステアリルアミン7gを50mlの塩化メチレンと
10mlのトリエチルアミンに溶かして加え、2時間加
熱攪拌した。析出した結晶を集め水洗し、化合物3を1
0g得た。このものの元素分析、NMR等の示性値は構
造を支持していた。
【0019】<製造例4> 化合物4の合成 1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸2gをクロ
ロホルム50mlに溶解させ、これに6gの塩化チオニ
ルを加え、室温で1時間攪拌し、反応液を濃縮した。こ
れに3,7−ジメチルオクチルアミン5gを50mlの
塩化メチレンと10mlのトリエチルアミンに溶かして
加え、2時間加熱攪拌した。析出した結晶を集め水洗
し、化合物4を6g得た。このものの元素分析、NMR
等の示性値は構造を支持していた。
【0020】<製造例5> 化合物5の合成 trans−1,3,5−トリヒドロキシカルボニル−
1,3,5−トリメチルシクロヘキサン2.3gをクロ
ロホルム50mlに溶解させ、これに6gの塩化チオニ
ルを加え、室温で1時間攪拌し、反応液を濃縮した。こ
れにラウリルアミン6gを50mlの塩化メチレンと1
0mlのトリエチルアミンに溶かして加え、2時間加熱
攪拌した。析出した結晶を集め水洗し、化合物5を5.
5g得た。このものの元素分析、NMR等の示性値は構
造を支持していた。
【0021】<製造例6> 化合物6の合成 trans−1,3,5−トリヒドロキシカルボニル−
1,3,5−トリメチルシクロヘキサン2.3gをクロ
ロホルム50mlに溶解させ、これに6gの塩化チオニ
ルを加え、室温で1時間攪拌し、反応液を濃縮した。こ
れにステアリルアミン7gを50mlの塩化メチレンと
10mlのトリエチルアミンに溶かして加え、2時間加
熱攪拌した。析出した結晶を集め水洗し、化合物6を1
1g得た。このものの元素分析、NMR等の示性値は構
造を支持していた。
【0022】かくして得られた本発明の組成物に含有さ
れる化合物は何れも流動性を有する有機物質乃至は組成
物を増粘及び/又はゲル化させる作用に優れる。この作
用により、医薬品、化粧料、食品などの組成物を安定化
することができる。この作用は40℃付近の高温域でも
同様に観測される。本発明を用いて有機物質乃至は組成
物を増粘及び/又はゲル化させるには、当該有機物質乃
至は組成物1重量部に対して0.1〜100重量部、よ
り好ましくは0.5〜90重量部、更に好ましくは1〜
80重量部を加え加熱して相溶させれば良い。この場
合、本発明の化合物は唯1種のみを用いても良いし2種
以上を用いても良い。本発明の化合物が増粘及び/又は
ゲル化しうる有機物質としては、例えば、四塩化炭素、
テトラヒドロフラン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、クロロベンゼン、ピリジン等のような
有機溶剤類、ケロシン、ガソリン、軽油、重油等の燃
料、オリーブ油、大豆油、コーン油、ヒマシ油、牛脂、
ホホバ油等の動植物油、スクワラン、流動パラフィン等
の鉱物油、ジメチルポリシロキサンやメチルフェニルポ
リシロキサン等のシリコーン類、オレイン酸オクチルド
デシル、グリセリルトリイソオクタネート、ネオペンチ
ルグリコールジイソオクタネート等の合成エステル類が
例示できる。本発明の化合物を用いてこれらの流動性を
有する有機物質乃至は組成物を増粘及び/又はゲル化さ
せることにより、これらを含んでいる系を安定させるこ
とが可能である。この様な系としては例えば、化粧料、
ペイント、食品、医薬品等が例示できる。下記に増粘・
ゲル化作用を試験例として示す。
【0023】<試験例> 増粘・ゲル化作用 試験管に各種有機成分を1cm3秤りとり、これに秤量
した上記化合物を加え混合し、相溶するまで加熱攪拌し
た。相溶したものを25℃まで冷却し、ゲル化している
か否かを肉眼で判定した。ゲル化をしていた場合には化
合物の添加量を減じ、ゲル化をしていなかった場合には
添加量を増やし、ゲル化する最低量(g)を求めた。結
果を表1に示す。上記化合物は何れも有機物質をゲル化
する作用に優れることが判る。尚、表中の「ゲル様」の
記載はゲルの形成は見られなかったが、ゲルっぽい状態
であったことを意味する。
【0024】
【表1】
【0025】(2)本発明の組成物 本発明の組成物は上記一般式(I)に表される化合物を
含有することを特徴とする。本発明の組成物としては、
例えば、医薬品、化粧料、食品等が例示できる。これら
の組成物で好ましいものは油性成分を多く含むもので、
例えばオイルゲル製品、油中水乳化製品などが例示でき
る。具体的な好ましい例としては、例えば医薬品であれ
ば、坐剤、油中水乳化皮膚外用剤、リピッド製剤、リポ
ソーム製剤等が例示でき、化粧品であればリップカラ
ー、アイライナー、リップクリーム、ファンデーション
等のオイルゲル製品、マニュキア、ペディキュア、ネイ
ルコート等の含有機溶剤製剤、クリーム、ファンデーシ
ョン等の油剤含有量が多い乳化製剤などが例示でき、食
品としては、チョコレート、バター、マーガリン等の油
脂製品などが例示できる。勿論、クレヨン、鉛筆等の文
房具やシーリング剤等のような建設用品に応用すること
も可能であり、これらも本発明の組成物の範囲にある。
【0026】本発明の組成物における一般式(I)に表
される化合物の好ましい含有量は、増粘作用が期待でき
る量であれば良く、従って、油性成分1重量部に対して
0.1〜100重量部、より好ましくは0.5〜90重
量部、更に好ましくは1〜80重量部であり、組成物全
体に対しては0.01〜20重量%であり、よりに好ま
しくは0.05〜18重量%であり、更に好ましくは
0.1〜16重量%である。本発明の組成物に於いて
は、一般式(I)に表される化合物は唯1種を含有させ
ても良いし、2種以上を組み合わせて含有させても良
い。本発明の組成物に於いては、上記一般式(I)に表
される化合物以外に、これら組成物で用いられている任
意成分を含有することができる。かかる任意成分として
は、例えば、ワセリンやマイクロクリスタリンワックス
等のような炭化水素類、ホホバ油やゲイロウ等のエステ
ル類、牛脂、オリーブ油等のトリグリセライド類、セタ
ノール、オレイルアルコール等の高級アルコール類、ス
テアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリンや1,
3−ブタンジオール等の多価アルコール類、非イオン界
面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、
両性界面活性剤、エタノール、カーボポール等の増粘
剤、防腐剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、粉体類、
甘味剤、酸味剤等が例示できる。本発明の組成物は一般
式(I)に表される化合物によって40℃付近の高温域
でも安定である。
【実施例】以下に実施例を示して本発明について更に詳
細に説明するが、本発明がこれら実施例にのみ限定を受
けないことは言うまでもない。
【0027】<実施例1〜4> 配合例 下記の表2に示す処方に従ってファンデーションを作成
した。即ち粉体成分をヘンシェルミキサーで混合した
後、パルベライザーで粉砕し、これをダブルプラネタリ
ーミキサーに入れその他の成分を溶解して加え、加熱し
ながら混練りし金皿に詰め加熱プレスしファンデーショ
ンを得た。併せて、このものを40℃に3カ月保存した
場合の観察結果を示した。本発明の組成物は安定性を向
上していることが判る。尚、評価基準は++:著しい、
+:明らかに観察できる、±:僅かに見られる、−:全
く見られないであった。又、5℃における使用性も専門
パネラーにより評価してもらった。結果をあわせて表2
に示す。本発明の組成物は低温での使用性も良いことが
判る。
【0028】
【表2】
【0029】<実施例5〜8>表3に示す処方に従って
クリームを作成した。即ち、ア、イ、ウ、エをそれぞれ
80℃で加熱溶解又は分散し、アとイを混練りし、これ
をウで希釈し、更にエを徐々に加え乳化した。これを攪
拌冷却しクリームを得た。併せて、このものを40℃に
3カ月保存した場合の観察結果を示した。本発明の組成
物は安定性を向上していることが判る。尚、評価基準は
++:著しい、+:明らかに観察できる、±:僅かに見
られる、−:全く見られないであった。又、5℃におけ
る使用性も専門パネラーにより評価してもらった。結果
をあわせて表3に示す。本発明の組成物は低温での使用
性も良いことが判る。
【0030】
【表3】
【0031】<実施例9〜12>表4の処方に従って口
紅を作成した。即ち、アをボールミルで分散し、90℃
に加熱した。一方予め90℃に加熱溶解・分散しておい
たイを加え良く混合し型に流し込み、冷却し容器に装着
し口紅を作成した。併せて、このものを40℃に3カ月
保存した場合の観察結果を示した。本発明の組成物は安
定性を向上していることが判る。尚、評価基準は++:
著しい、+:明らかに観察できる、±:僅かに見られ
る、−:全く見られないであった。又、5℃における使
用性も専門パネラーにより評価してもらった。結果をあ
わせて表4に示す。本発明の組成物は低温での使用性も
良いことが判る。
【0032】
【表4】
【0033】<実施例13〜16>下記表5の処方に従
って坐剤を作成した。即ち処方成分を加熱溶解分散さ
せ、型に流し込み冷却固化させて坐剤を得た。又、使用
性(下着の汚れと異物感)を専門パネラーにより判定し
てもらった。結果を表5に併せて記す。本発明の組成物
が使用感に優れることが判る。
【0034】
【表5】
【0035】<実施例17〜18>表6に示す処方に従
ってクリームを作成した。即ち、ア、イ、ウ、エをそれ
ぞれ80℃で加熱溶解又は分散し、アとイを混練りし、
これをウで希釈し、更にエを徐々に加え乳化した。これ
を攪拌冷却しクリームを得た。併せて、化粧料が茶碗な
どを汚すか否かについて、専門パネラーにより評価して
もらった。結果をあわせて表6に示す。本発明の組成物
は付着性が抑制されていることが判る。
【0036】
【表6】
【0037】<実施例19〜22> 製造例 下記表7に従ってファンデーションを作成した。即ち、
イ、ロ、ハ、ニをそれぞれ秤リ、イを良く混練りし、ロ
を加えて希釈した後80℃に加熱した。これにニを分散
させ、更に、別途80℃に加熱したハを徐々に加え乳化
し、攪拌冷却してファンデーションを得た。このものを
40℃の恒温室に3カ月保存した場合の状態の変化をあ
わせて記す。尚、化合物1〜4を水に置換した対照例は
40℃2カ月で一部分離していた。これより本発明の組
成物である、ファンデーションは通常安定性が優れてい
るとされてきた対照例よりも、更に高温での安定性に優
れることが判る。
【0038】
【表7】
【0039】<実施例23〜26> 配合例 下記表8に示す処方に従ってネイルカラーを作成した。
即ち、イをロに一様に分散・溶解させ、、これにハを攪
拌しながら加え均一に分散・溶解させ、予め混合・粉砕
しておいたニを加えて均一に分散させ容器に詰めネイル
カラーとした。尚、併せて40℃、3カ月の保存試験結
果も併せて記す。対照例は化合物1〜4をベントナイト
に置換した物を用いた。これらの結果より、本発明の組
成物であるネイルカラーは安定性に優れることが判る。
【0040】
【表8】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、安定性取り分け40℃
付近の高温における安定性に優れた医薬品、化粧品、食
品等の組成物を提供することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井柳 宏一 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポー ラ化成工業株式会社 戸塚研究所内 (56)参考文献 特開 平2−124857(JP,A) 特開 平6−157240(JP,A) 特開 平10−273477(JP,A) 特表2001−507068(JP,A) Tetrahedron Lette rs,Vol.36, No.18,pp. 3255−8,(1995) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)に表される化合物と、流動
    性を有する有機物質とを含有する組成物であって、該組
    成物中において有機物質が増粘及び/又はゲル化されて
    いる、化粧用の組成物。 【化1】 一般式(I) (但し、式中Rはそれぞれ独立に炭素数4〜20の直鎖
    或いは分岐及び/又は環状の構造を有するアルキル基を
    表し、R’はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4
    のアルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(I)に表される化合物が一般式
    (II)に表されるエクァトリアル型構造を有する化合
    物であることを特徴とする請求項1に記載の化粧用の組
    成物。 【化2】 一般式(II) (但し、式中Rはそれぞれ独立に炭素数4〜20の直鎖
    或いは分岐及び/又は環状の構造を有するアルキル基を
    表し、R’はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4
    のアルキル基を表す。)
  3. 【請求項3】 一般式(I)に表される化合物がcis
    −1,3,5−トリス(ヘキシルアミノカルボニル)シ
    クロヘキサン(化合物1)、cis−1,3,5−トリ
    ス(ドデシルアミノカルボニル)シクロヘキサン(化合
    物2)、cis−1,3,5−トリス(オクタデシルア
    ミノカルボニル)シクロヘキサン(化合物3)、cis
    −1,3,5−トリス(N−(3,7−ジメチルオクチ
    ル)アミノカルボニル)シクロヘキサン(化合物4)の
    何れかであることを特徴とする、請求項1又は2に記載
    化粧用の組成物。 【化3】 化合物1 【化4】 化合物2 【化5】 化合物3 【化6】 化合物4
  4. 【請求項4】 一般式(I)に表される化合物の含有量
    が0.01〜20重量%であることを特徴とする、請求
    項1〜3の何れか一項に記載の化粧用の組成物。
JP02960297A 1997-01-29 1997-01-29 シクロヘキサントリカルボキサミド誘導体を含有する組成物 Expired - Fee Related JP3501612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02960297A JP3501612B2 (ja) 1997-01-29 1997-01-29 シクロヘキサントリカルボキサミド誘導体を含有する組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02960297A JP3501612B2 (ja) 1997-01-29 1997-01-29 シクロヘキサントリカルボキサミド誘導体を含有する組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10212213A JPH10212213A (ja) 1998-08-11
JP3501612B2 true JP3501612B2 (ja) 2004-03-02

Family

ID=12280626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02960297A Expired - Fee Related JP3501612B2 (ja) 1997-01-29 1997-01-29 シクロヘキサントリカルボキサミド誘導体を含有する組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3501612B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2796276B1 (fr) * 1999-07-15 2003-05-16 Oreal Composition sous forme solide comprenant une huile et un compose gelifiant particulier, procede de traitement cosmetique et utilisation dudit compose
FR2798655B1 (fr) * 1999-09-21 2001-11-16 Oreal Composition comprenant un compose derive de cyclohexane, compose et utilisation dudit compose pour structurer une composition
CN106456481B (zh) * 2014-05-14 2020-11-27 株式会社大赛璐 发油
WO2015190433A1 (ja) * 2014-06-09 2015-12-17 株式会社ダイセル クレンジング化粧料
JP6388531B2 (ja) * 2014-06-17 2018-09-12 株式会社ダイセル 油性化粧料

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Tetrahedron Letters,Vol.36, No.18,pp.3255−8,(1995)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10212213A (ja) 1998-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0166372B1 (ko) 지용성 n-장쇄 아실 산성 아미노산 에스테르, 이의 혼합물 및 이를 함유한 향료 화장품
JPH10226615A (ja) アスパラギン酸フェニルアラニン環状ジペプタイド誘導体を含有する組成物
US6630151B1 (en) Method of increasing viscosity of oil-based compositions and compositions resulting therefrom
JPH10237034A (ja) ビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体を含有する組成物
JP2015067571A (ja) 油ゲル化剤、該油ゲル化剤を含有する油ゲル組成物
TWI444204B (zh) An oil gelling agent, an oil gel composition containing the oil gelling agent, and a skin external preparation or cosmetic containing the oil gel composition
JPH10245315A (ja) シクロジペプタイド誘導体を含有する組成物
JP3501612B2 (ja) シクロヘキサントリカルボキサミド誘導体を含有する組成物
JP6292230B2 (ja) ゲル化剤
JP6353939B1 (ja) 油状組成物、その製法、油性基剤および皮膚外用剤
JP3500289B2 (ja) シクロヘキサントリカルボキサミド誘導体からなる増粘・ゲル化剤
US5124361A (en) Polyaluminum dialkyl phosphate oil gelling agent and composition for external application comprising the same
JP2016210711A (ja) 透明な油性液状増粘剤、透明な増粘性組成物及び化粧料
JPH10231465A (ja) 1,3,5−トリス[(n−アルキルアミノ)カルボニル]ベンゼンを含有する組成物
JP2639417B2 (ja) 化粧料
JP3509118B2 (ja) 化粧料または皮膚外用剤の稠度改善方法
JP2799305B2 (ja) 弗素化化合物、その製造方法及びこれを含有する非水性媒体
JP6998006B2 (ja) 油増粘剤
JPH10245396A (ja) オリゴペプタイドアルキルアミド誘導体を含有する組成物
JPH10226614A (ja) イソロイシン誘導体を含有する組成物
JPH10245314A (ja) ベンジルオキシカルボニルアミノ酸誘導体を含有する組成物
JP5792443B2 (ja) 油性香料組成物
JP2818887B2 (ja) 油剤のゲル化剤
JPH0726244A (ja) 増粘ゲル化剤及び増粘ゲル状組成物
JP3462332B2 (ja) 油ゲル化剤及びこれを含有する化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031202

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees