JP3501610B2 - 三次元座標測定方法 - Google Patents

三次元座標測定方法

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JP3501610B2
JP3501610B2 JP01897397A JP1897397A JP3501610B2 JP 3501610 B2 JP3501610 B2 JP 3501610B2 JP 01897397 A JP01897397 A JP 01897397A JP 1897397 A JP1897397 A JP 1897397A JP 3501610 B2 JP3501610 B2 JP 3501610B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば土木建築物
や大型構造物等の指定された測定点の三次元座標を測定
する三次元座標測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、土木建築物や大型構造物等の指定
された点(測定点)の三次元座標を測定するには、レー
ザー距離計付きのトランシットが用いられている。この
方法では、土木建築物や大型構造物等の所定位置に、例
えば十字等の視準用図形が描かれたターゲットマークを
設置し、一方、観測点にトランシットを設置する。そし
て、作業者が視準レンズを覗き、トランシットの望遠鏡
内部に設けられた十字線の交点を、ターゲットマークに
描かれた視準用図形の中心(十字の交点)に目視で合わ
せて視準することにより、観測点から視準用図形の中心
までの距離、視準軸の水平方向角及び垂直方向角を測定
していた。
【0003】また、最近では、CCDカメラを取り付け
たレーザートランシットを利用する方法が提案されてい
る。この方法では、CCDカメラは、その光軸をトラン
シットの視準軸と一致するように設けられる。そして、
CCDカメラで採取した画像データに画像処理を施し、
画像上での視準用図形の中心を求めることにより、その
中心の視準を自動的に行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの方
法ではほとんどが、ターゲットマークに描かれた視準用
図形の中心点の三次元座標を計測するものであるが、タ
ーゲットマークの中心に対してオフセットを有する点の
三次元座標を計測する方法も提案されている。かかる方
法では、円が描かれたターゲットマークを用い、その画
像データに基づいて楕円の長径、短径を求め、長径と短
径の比からターゲットマーク面の傾きを求めることによ
り、この傾きを考慮して、オフセットを有する点の三次
元座標を計算する。この方法によれば、通常、オフセッ
トを有する測定点の三次元座標を一定の精度で求めるこ
とができる。しかしながら、CCDカメラの視線方向に
垂直な平面に対する、ターゲットマーク面の傾き角が非
常に小さい場合、例えば7度以内である場合には、その
傾きの変化は画像データ上で1画素にも満たない程度で
ある。このため、その画像データだけを用いたのでは、
ターゲットマーク面の傾きを検出したり、認識するのが
困難であり、したがって、オフセットを有する測定点の
三次元座標を精度よく求めることができないという問題
がある。
【0005】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、ターゲットマーク面がカメラの視線に垂直な平
面に対してわずかな傾きを有する場合でも、オフセット
をもった点の三次元座標を高精度に求めることができる
三次元座標測定方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、所定の位置に設置された、明色の背景に
暗色で円と特定の方向性を示す線分とが描かれたターゲ
ットマークと、測距測角手段と、光軸が前記測距測角手
段の視準軸に一致する撮像手段とを備え、前記円の中心
を原点とし、前記線分を第一の座標軸とするターゲット
マーク座標系と、前記測距測角手段のレンズ中心を原点
とする観測座標系とを設定したときに、前記測距測角手
段で前記ターゲットマーク面上の三点を計測することに
より、前記ターゲットマーク座標系の原点に対してオフ
セットを有する点の、前記観測座標系における三次元座
標を求める三次元座標測定方法であって、前記撮像手段
により前記ターゲットマークを撮像して、前記ターゲッ
トマークについての画像データを得る第一工程と、前記
画像データに所定の処理を施すことにより、前記円に対
応する楕円のデータを抽出し、前記楕円のデータに基づ
いて画像上での楕円方程式を求め、前記楕円方程式によ
って特定される前記楕円の中心の位置を求める第二工程
と、前記画像データに所定の処理を施すことにより、前
記線分のデータを抽出し、前記線分のデータに基づいて
画像上での前記線分の方向角を求め、前記楕円の中心を
通り前記方向角を有する直線と前記楕円方程式との交点
を求める第三工程と、前記楕円の中心と、前記交点と、
前記楕円の中心と前記交点とを通る直線上にない所定の
点との三点に前記測距測角手段の視線を合わせて、測距
測角を行い、その得られた測距測角データを、前記観測
座標系における三次元座標に変換する第四工程と、前記
三点についての前記観測座標系における三次元座標に基
づいて、前記ターゲットマーク座標系の各座標軸と前記
観測座標系の各座標軸との方向余弦を求める第五工程
と、前記楕円の中心についての前記観測座標系における
三次元座標と、前記方向余弦とに基づいて、前記ターゲ
ットマーク座標系と前記観測座標系との座標変換式を構
成し、前記座標変換式を用いて、前記ターゲットマーク
座標系の原点に対してオフセットを有する点の、前記観
測座標系における三次元座標を求める第六工程と、を具
備することを特徴とするものである。
【0007】本発明では、オフセットを有する点(測定
点)の、観測座標系における三次元座標を求める問題
を、ターゲットマーク座標系と、観測座標系との座標変
換の問題として捉える。ターゲットマーク座標系におけ
る測定点の三次元座標は既知であるとすると、観測座標
系における測定点の三次元座標を求めるためには、観測
座標系におけるターゲットマーク座標系の中心位置と、
ターゲットマーク座標系と観測座標系との原点が一致し
ているとした場合に、ターゲットマーク座標系と観測座
標系との変換行列とが分かればよい。この変換行列は、
ターゲットマーク座標系の各座標軸と観測座標系の各座
標軸との方向余弦で構成される。
【0008】本発明では、ターゲットマークとして、円
と、ターゲットマーク座標系の第一の座標軸を表す線分
とが描かれたものを用いる。まず、ターゲットマークを
撮像して得られた画像データに基づいて、画像上におけ
る、楕円(円)の中心と、楕円(円)と線分との交点
と、それらの点を通る直線上にない所定の点との3点を
特定する。そして、この特定した3点について測距測角
を行い、観測座標系における三次元座標を求める。これ
ら3点はターゲットマーク面上にあり、しかもそのうち
の2つの点を通る直線はターゲットマーク座標系の第一
の座標軸を表すので、かかる3点についての観測座標系
における三次元座標を用いることにより、ターゲットマ
ーク座標系の各座標軸と観測座標系の各座標軸との方向
余弦を高精度に且つ容易に算出することができる。した
がって、本発明の方法を用いることにより、たとえター
ゲットマーク面が撮像手段の視線に垂直な平面に対して
わずかに傾いていても、オフセットを有する点の三次元
座標を高精度に求めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態
である三次元座標測定方法を適用した測定システムの概
略構成図、図2はその測定システムに用いるターゲット
マークの概略斜視図、図3はそのターゲットマークに描
かれる視準用図形の例を示す図である。
【0010】図1に示す測定システムは、土木建築物や
大型構造物等の指定された点の三次元座標を測定するた
めのものであり、ターゲットマーク10と、CCDカメ
ラ付きのレーザートランシット20と、画像処理装置3
0と、コンピュータ40と、照明装置50とを備える。
ターゲットマーク10は、図2に示すように、白色、銀
灰色、黄色等の明るい下地を有する矩形の反射板11上
に、黒色、褐色等の暗い色で視準用図形12が描かれた
ものである。反射板11の外縁部には、黒線で矩形の枠
13が描かれている。視準用図形12は、反射板11の
中心と中心を共有する半径Rの円12aと、その中心か
ら所定方向に円周前後にまで伸びた、少なくとも一本の
線分12bとからなる。例えば、視準用図形12として
は、図2及び図3(a)に示すように、円とその中心か
ら下側の円周まで伸びた一本の線分とからなるものや、
また、図3(b)に示すように、円とその中心から右
側、左側及び下側に向かって円周まで伸びた三本の線分
とからなるものを用いることができる。ここで、線分1
2bの一端は、円周に達していても、達していなくとも
よく、また、円周を突き抜けていてもよい。要するに、
線分12bは、円12aの中心から発している半直線で
あって、且つ視準用図形12としての特定の方向性を表
すものであればよい。本実施形態では、図3(a)に示
す視準用図形を用いることにする。
【0011】レーザートランシット(測距測角手段)2
0は、30倍望遠鏡を用いた赤外線レーザー距離計を使
用したものであり、観測点(トランシットのレンズ中
心)から視準点までの直距離の他、視準点の水平方向角
及び垂直方向角を測定することができる。また、レーザ
ートランシット20には、CCDカメラ(撮像手段)が
取り付けられている。このCCDカメラは、その光軸が
望遠鏡の視準軸と一致するように設けられており、ビデ
オ画像データを採取することができる。このビデオ画像
データは、画像処理装置30に出力される。また、望遠
鏡の視線方向は、コンピュータ40からの指令に基づい
て制御することができる。
【0012】画像処理装置30は、コンピュータ40か
らの指令に基づき、CCDカメラによって得られた画像
データに所定の処理を施し、ターゲットマーク10に描
かれた視準用図形12の特徴量を抽出する。また、画像
処理装置30は、CCDカメラによって得られた画像デ
ータ等を格納するためのメモリを有する。ここで、画像
処理装置30とコンピュータ40とのインターフェース
にはGPIBを用いている。
【0013】コンピュータ40は、レーザートランシッ
ト20や画像処理装置30への指令、レーザートランシ
ット20や画像処理装置30から送られてきたデータの
統合・変換等を行う。また、オペレータとのやりとりな
どを受け持つ。ここで、コンピュータ40とレーザート
ランシット20とのインターフェースにはRS232C
を用いている。
【0014】照明装置50は、ターゲットマーク10に
光をスポット的に照射するものであり、レーザートラン
シット20の上側又は内部に取り付けられている。この
照明装置50の照射方向は、CCDカメラの視線方向と
連動して動くようになっている。本実施形態の測定シス
テムの特徴としては、視準用図形12の中心の三次元座
標のみならず、その中心に対してオフセットを有する点
の三次元座標を測定することができることが挙げられ
る。例えば、ボルト穴の中心位置などのように、ターゲ
ットマーク10の視準用図形12の中心に合わせること
ができない点については、ターゲットマーク10をその
点の近傍に設置する。そして、視準用図形12の中心に
対するその点の相対位置が既知であるならば、その点の
三次元座標を高精度で求めることができる。本実施形態
では、実際に測定しようとする点(以下、「目標測定
点」とも称する。)が、視準用図形12の中心に対して
オフセットを有する場合について考える。
【0015】本発明者等は、このオフセットを有する目
標測定点の三次元座標を求める問題を、視準用図形12
の中心を原点とするターゲットマーク座標系(以下、単
に「マーク座標系」とも称する。)と、トランシット2
0のレンズ中心を原点とする観測座標系との座標変換の
問題として捉えることにした。図4はターゲットマーク
座標系を説明するための図である。ここで、図4(a)
はターゲットマーク10を正面から見た図、同図(b)
はターゲットマーク10を側面から見た図である。本実
施形態では、このターゲットマーク座標系O−XYZを
次のように定義する。すなわち、円図形12aの中心を
原点Oとし、ターゲットマーク10の表面をXZ平面、
ターゲットマーク10の表面に垂直な奥行き方向をY正
軸とする。そして、円図形12aの中心Oから円周に向
かう線分12bの方向を、Z負軸とする。尚、このZ負
軸(線分12b)を基線とも称することにする。
【0016】いま、目標測定点Qが、マーク座標系にお
いて(XD ,YD ,ZD )の点であるとする。この目標
測定点Qと円図形12aの中心Oとの関係の一例を図4
に示す。この例では、XD =0であるが、一般的には、
D ≠0でもよい。要するに、目標測定点Qがマーク座
標系で指定されていればよい。本実施形態では、マーク
座標系における目標測定点Qの座標(XD ,YD
D )は正確に求められていると仮定する。
【0017】この観測座標系における目標測定点Qの三
次元座標を求めるためには、マーク座標系における目標
測定点Qの三次元座標が分かっているので、観測座標
系から見たマーク座標系の中心、すなわち円図形12a
の中心の座標と、マーク座標系と観測座標系との原点
が一致しているとした場合に、マーク座標系と観測座標
系との変換行列とが分かればよい。
【0018】本実施形態の三次元座標測定方法は、ター
ゲットマーク10についての画像データを得る第一工程
と、画像データに所定の処理を施すことにより、円12
aに対応する楕円のデータを抽出し、その楕円データに
基づいて画像上での楕円方程式を求め、その楕円方程式
によって特定される楕円の特徴量を求める第二工程と、
画像データに所定の処理を施すことにより、基線12b
のデータを抽出し、その基線データに基づいて画像上で
の基線方向角を求め、楕円の中心を通りその基線方向角
を有する直線と楕円方程式との交点を求める第三工程
と、楕円の中心と、前記交点と、楕円の中心と前記交点
とを通る直線上にない所定の点との三点にレーザートラ
ンシット20の視線を合わせて、測距測角を行い、その
得られた測距測角データを、観測座標系における三次元
座標に変換する第四工程と、前記三点についての観測座
標系における三次元座標に基づいて、マーク座標系の各
座標軸と観測座標系の各座標軸との方向余弦を求める第
五工程と、楕円の中心についての観測座標系における三
次元座標と、上記の方向余弦とに基づいて、マーク座標
系と観測座標系との座標変換式を構成し、その座標変換
式を用いて、マーク座標系の原点に対してオフセットを
有する点の、観測座標系における三次元座標を求める第
六工程とを具備する。本実施形態の三次元座標測定方法
は、主に画像処理装置30及びコンピュータ40の処理
ソフトウェアとして実現される。
【0019】図5は第一工程の処理手順を説明するため
のフローチャートである。第一工程では、まず、ターゲ
ットマーク10の円図形の中心Oと目標測定点Qとの相
対位置関係を明確にした上で、ターゲットマーク10
を、図4に示すように、目標測定点Qの近傍の所定位置
に取り付ける(step11)。次に、CCDカメラ付きレー
ザートランシット20の視線をそのターゲットマークの
略中心に向けて、測距測角を行うと共に、CCDカメラ
によりターゲットマーク10を撮像する(step12)。こ
こで、CCDカメラ付きレーザートランシット20の設
置位置の関係から、一般に、ターゲットマーク10の面
とCCDカメラのレンズ面とは正対した状態にはないの
で、ターゲットマーク10上に描かれた円12aは通
常、楕円として撮像される。
【0020】そして、CCDカメラは撮像したものをビ
デオ信号として画像処理装置30に出力する。画像処理
装置30は、そのビデオ信号をA/D変換し、ディジタ
ル画像データを採取する(step13)。ここで、画像デー
タは、例えば、水平方向の画素数NX が512、垂直方
向のライン数NY が480であり、各画素の輝度は25
6階調で表示される。
【0021】尚、本実施形態では、画像データは静止画
像として明瞭に撮像されており、且つ、ターゲットマー
ク10の反射板11の各辺が画像データの境界にかかっ
ていないものと仮定する。次に、第二工程に移行する。
第二工程は、ターゲットマーク領域を抽出するA工程
と、ターゲットマーク10に描かれている視準用図形を
抽出するB工程と、楕円を構成する点列である曲線部を
抽出するC工程と、楕円の方程式を求め、楕円の特徴量
を得るD工程とからなる。図6は第二工程のうちA工程
の処理手順を説明するためのフローチャート、図7はそ
のA工程の処理内容を説明するための図である。
【0022】A工程では、まず、図7(a)に示すよう
な原画像データに平均化フィルタをかけて、濃度分布の
平滑化を行う(step21)。これにより、対象の細かな濃
度凹凸による領域分断を避けることができる。ここで、
平均化フィルタとしては、例えば、水平方向×垂直方向
サイズが7×7乃至3×3程度のものを用いる。そし
て、この平滑化した画像データについて、図7(b)に
示すように、濃度ヒストグラムを作成する(step22)。
【0023】次に、図7(c)に示すように、判別分析
法又はピーク帯域抽出による方法を用いて、二値化しき
い値を決定し、[しきい値,255]の濃度範囲を、タ
ーゲットマーク10の下地(明るい反射板11の部分)
を表す対象領域として選定する(step23)。ここで、こ
の二値化しきい値を決定する処理は、後述する楕円が認
識できない場合、同一入力画像について、所定回数、例
えば四回行い、以下の処理を繰り返すことにしている。
具体的には、二回目までの処理では、判別分析法で二値
化しきい値を決定する。そして、三回目以降の処理で
は、ピーク帯域抽出による方法、すなわち、ヒストグラ
ムのピーク位置を検出し、明るい方のピークから、ピー
ク濃度を中心とした規定濃度幅の範囲であって、かつ前
回採用した二値化範囲外の濃度領域を対象領域とする。
このように、二値化しきい値を変えて所定回数だけ処理
を繰り返すことにより、ターゲットマーク10の周囲
に、ターゲットマークより明るい領域があっても、何回
かの失敗の後には、目標のターゲットマーク領域を捕捉
する確率が格段に向上する。
【0024】次に、step23で求めた対象領域を二値化す
る(step24)。ここでは、対象領域の画素を「1」(黒
画素)、それ以外の画素を「0」(白画素)とする二値
化を行う。こうして求めた二値画像データは、画素単位
のものであり、連結性は考慮されていない。このため、
ノイズなどで対象が分断されている可能性がある。そこ
で、さらに8連結特性で、2回の膨張処理と2回の収縮
処理を行い、隣接画素間の連結性を高める。その後、二
値画像データにラベリング処理を施し、ターゲットマー
ク候補領域を選択する(step25)。具体的には、ラベリ
ング処理を行った後、連結する領域の数と範囲とを求め
る。そして、これらの領域のうち、縦横サイズが規定
値以上であり、縦横の長さの比が所定範囲内にあり、
その形状が正方形に近く、且つ、その重心が画像の
中心に近いものを、ターゲットマーク候補領域とする。
【0025】次に、ターゲットマーク候補領域の二値画
像データについて、図7(d)に示すように、水平方向
の各ライン毎に「1」の数を積算した水平方向射影分布
と、垂直方向の各ライン毎に「1」の数を積算した垂直
方向射影分布とを作成する(step26)。ここで、図7
(d)では、ターゲットマーク候補領域の内部にある円
等の視準用図形を省略している。そして、各射影分布の
最大値を求める。かかる射影分布は、ターゲットマーク
のエッジ部分で急激な立ち上がり、又は立ち下がりを示
し、ターゲットマークの内部では、射影分布の最大値付
近でほぼ一定となる。このため、水平方向、垂直方向の
各方向で最大値の33%(経験値)値を定め、各方向に
おいて画像データの外縁部から中心部に向けて、この3
3%を初めて越える座標位置を確定する。この水平方向
の範囲を[xS ,xE ]とし、垂直方向の範囲を
[yS ,yE ]とすると、ターゲットマークの下地領域
は、画像上において左上隅の座標が(xS ,yS )で、
右下隅の座標が(xE ,yE )である長方形の範囲にあ
る、と推定される。こうして、ターゲットマーク候補領
域の座標範囲が定められる(step27)。
【0026】ここで、ターゲットマークの下地領域の決
定を、外側から内側に向けて行うのは、ターゲットマー
ク候補領域には円や基線等が含まれており、中心から外
側に向けて探索を行うと、これらの位置が、射影分布で
谷にある可能性があり、「初めて33%を下回る」、又
は「33%値以上が連続する」という判定を誤る可能性
があるからである。この射影分布処理は、いわば中身が
詰まった正方形に近い領域を安定して検出するための処
理である。突起部分やノイズのために図形領域が拡大し
ているような場合、それらの雑音部分を除去して、円図
形が描かれている中心部分を安定して検出するのに効果
がある。
【0027】その後、このターゲットマーク候補領域に
ついて、縦横のサイズが所定値以上であこと、その
領域が正方形状に近似していること、及びその領域の
中心が画像中心近傍に位置していることを確認する。か
かる確認が取れたときには、このターゲットマーク候補
領域をターゲットマーク領域であると決定する(step2
8)。図7(e)にこうして抽出されたターゲットマー
ク領域を示す。ただし、図7(e)では、ターゲットマ
ーク領域の画素を白画素で示している。
【0028】こうして、A工程でターゲットマーク領域
を検出した後、次に、B工程において、そのターゲット
マーク10に描かれている視準用図形を抽出する。図8
は第二工程のうちB工程の処理手順を説明するためのフ
ローチャート、図9はそのB工程の処理内容を説明する
ための図である。まず、図9(a)に示すように、A工
程で決定されたターゲットマーク領域の二値化画像と、
画像メモリに記憶された原画像との論理和(AND)を
とることにより、ターゲットマーク領域と決定された領
域だけについての濃淡画像データを抽出する(step3
1)。この濃淡画像データの一例を図9(b)に示す。
【0029】ところで、円図形の外側には、枠13の一
部などのノイズがある可能性がある。そこで、このノイ
ズを除去するために、ターゲットマーク領域の中心から
所定割合の範囲を縮小注目範囲として設定する。この割
合は、ターゲットマーク10の外縁部に描かれた正方形
の枠13の大きさや、中央部に描かれた円12aの大き
さ等を考慮して設定する。本実施形態では、A工程で得
られたターゲットマーク領域の75〜80%領域、すな
わちターゲットマーク10の中心から正方形の枠13に
下ろした垂線の75〜80%の点を通る小正方形範囲を
縮小注目範囲としている。
【0030】次に、この縮小注目領域だけについての濃
度ヒストグラムを作成する(step32)。この濃度ヒスト
グラムは、図9(c)に示すように、反射板11の白い
下地に対応する最大ピークと、円図形その他に対応する
暗い小ピークとを有する。ここで、暗い小ピークは、暗
い方にかすかな起伏が認められる形状をしていることも
ある。黒線で描かれた円及び基線を抽出するため、判別
分析法を用いて二値化しきい値Tを決定する(step3
3)。
【0031】このしきい値Tを用いて、[1,T]の濃
度範囲の画素を、縮小注目領域内における楕円や基線に
対応する画素として抽出する。すなわち、[1,T]の
濃度範囲のデータを「1」(黒画素)、他のデータを
「0」(白画素)とする二値化を行い、視準用図形の二
値画像データを作成する(step34)。こうして、図9
(d)に示すように、ターゲットマーク領域から、視準
用図形画素が抽出される。
【0032】ところで、黒線で描かれた楕円や基線の部
分とその近傍との濃度差が小さい場合には、黒線部分以
外に雑音部分が付加されてしまうことがある。このた
め、本実施形態では、実際、二値化しきい値の決定に際
して次のような方法を用いている。まず、予め正方形の
枠13で囲まれた領域の面積に対する円12a及び線分
12bの黒線部分の面積の割合S0 を求めておく。例え
ば、S0 は約10%程度である。次に、上記の判別分析
法から得られた二値化しきい値Tを自動的に調整する。
具体的には、調整パラメータTP と、調整幅Dとを定義
しておき、実際に使用するしきい値T′を T′(k)=T−TP −k×D で設定する。例えば、TP =15、D=5とする。ま
た、kを0から4までの整数とする。そして、最初にk
=0と設定したしきい値T′を用いて、濃度ヒストグラ
ムの暗い方からこの値T′まで積分し、その積分値が上
記の面積の割合S0以下になるまで、kを変えながら、
しきい値T′を順に減じていく。こうして、積分値が最
初にS0 以下になったしきい値T′を用いて、縮小注目
領域の画像データを二値化する。かかる処理は、判別分
析法から得られた二値化しきい値Tより、暗い(黒い)
方の信号を抽出することを意味し、楕円や基線の部分を
その近傍のノイズから分離するのに効果的である。
【0033】B工程までの段階で、楕円や基線のみを含
む画像データが抽出されたことになる。しかし、この状
態では、各抽出画素は独立であり、未だ「線」としての
連結性は確保されていない。そこで、次に、C工程で
は、点の集合としての図形から、楕円(円)を構成する
点列としての曲線部と、線分(基線)を構成する点列と
しての直線部とを抽出する。図10は第二工程のうちC
工程の処理手順を説明するためのフローチャート、図1
1はそのC工程の処理内容を説明するための図である。
【0034】まず、図11(a)に示すような視準用図
形の二値画像について、各画素の連結性を増すために、
膨張収縮処理を所定回数、例えば1、2回行う(step4
1)。ここで、膨張処理とは、黒画素に隣接する白画素
を黒画素に置き換える処理であり、視準用図形の領域が
複数に分断されているときに、視準用図形の領域を連結
することができる。また、収縮処理とは、白画素に隣接
する黒画素を白画素に置き換える処理であり、視準用図
形の領域に含まれるノイズ成分を消去することができ
る。
【0035】次に、膨張収縮処理を施した視準用図形の
領域について、細線化処理を行う(step42)。細線化処
理は、図形の外側から一画素ずつ内側に向けて、画素を
削っていき、線幅が1の線を求める処理である。こうし
て、視準用図形について線幅1の連結図形データが黒画
素図形として得られる。図11(b)に細線化処理を行
った後の二値画像データを示す。
【0036】この細線化データには、円(楕円)を表す
曲線部と、基線を表す直線部が混在しており、しかも、
これらが交差している可能性がある。そこで、後の処理
を簡単にするために、細線化データを、可能な限り曲線
部と直線部とに分別する。そのために、まず、滑らかに
変化する点列を抽出する(step43)。この処理は次のよ
うにして行われる。
【0037】まず、細線化画像データを、画像原点(左
上点)を始点として、左から右水平方向に、上から下に
向けて順次走査し、最初の黒画素点k1 を見つける。次
に、その黒画素点k1 の8方向の隣接画素を調べ、その
うちの一つだけが黒画素であるならば、その黒画素を第
二番目の黒画素点k2 として定める。一方、二つ以上が
黒画素であるならば、右水平方向又は垂直下方向にある
黒画素を優先して選び、その黒画素を第二番目の黒画素
点k2 として定める。
【0038】次に、第n(n≧3)番目の黒画素点kn
を定めるには、次のようにする。すなわち、図11
(c)に示すように、第n−2番目の黒画素点kn-2
ら第n−1番目の黒画素点kn-1 への方向を進行方向と
し、その進行方向に対し左右45度以内にある画素であ
って、且つ、黒画素点kn-1 に隣接するものを、第n番
目の黒画素点kn とする。ここで、黒画素点kn-1 に隣
接する黒画素が二以上ある場合は、進行方向真っ直ぐ、
進行方向の右側、進行方向の左側の順に優先して、一つ
の黒画素点kn を定める。そして、このような黒画素点
の追跡処理を順次行い、進行方向に対し、45度以内で
隣接する黒画素がなくなるまで繰り返す。こうして、最
初の黒画素点から最終の黒画素点までの点列の座標を線
分番号を付して、画像メモリに記憶しておく。この記憶
した点は白画素に置き換え、細線化データからは消去す
る。
【0039】その後、細線化画像上に図形構成図形がな
くなるまで、上記の処理を繰り返す。こうして、図11
(d)に示すように、進行方向に対して45度以内で変
化する滑らかに変化する点列のすべてが得られる。この
点列の中には、円、円弧、楕円、楕円弧、線分等が含ま
れるが、鋭角的に変化する曲線は含まれない。次に、か
かる滑らかな点列の集合について、各点列データを、円
12aの中心を通る基線12bを構成する点列としての
直線部のデータと、円(楕円)12aを構成する点列と
しての曲線部のデータとに分別する(step44)。このた
めに、図11(e)に示すように、各点列データを、最
小二乗法で直線近似し、この直線と元の点列データの各
点ki との距離di を求める。そして、これらの距離d
i の最大値が所定値(例えば、2画素又は3画素)以下
であるときには、その点列を直線と判定し、一方、距離
i の最大値が所定値より大きいときは、その点列を曲
線と判定する。この判定結果は、各点列データについて
の諸情報を記憶した画像メモリに、各点列データの追加
の情報として記憶される。こうして、滑らかな点列は、
図11(f),(g)に示すように、曲線部と直線部と
に分別される。
【0040】次に、D工程に移行し、楕円方程式を求
め、楕円の特徴量を抽出する。図12は第二工程のうち
D工程の処理手順を説明するためのフローチャートであ
る。まず、曲線と判定されたすべての点列データについ
て、画像上での重心Gの座標(xG ,yG )を求める
(step51)。その後、この重心Gから各点列データの各
点に引いた直線が右水平方向となす角度(方向角)を1
度単位で、半時計回りに計算し、その方向角が小さい順
に各点を並び変える(step52)。ここで、同一方向角に
二個以上の点が存在する場合には、これらの点は楕円周
上の点と楕円内部又は外部のノイズ点とであると考えら
れる。しかし、この時点ではどちらが楕円周上の点であ
るかが分からないので、これらの点は除去することにす
る。こうして残った点列が曲線部、いまの場合は楕円周
上の候補点となる。尚、これらの候補点には、整列順に
番号が付される。
【0041】次に、楕円周上の候補点のうちから、乱数
を用いて、ランダムに1つの番号を選び、さらにその番
号からから始まって全データ点数Nをおおそよ5等分す
るような5つの点の座標を決定する(step53)。そし
て、楕円方程式 ax2 +2hxy+by2 +2gx+2fy+c=0 に、上記の決定した5つの点の座標を代入することによ
り、係数a,h,g,f,cに対する5元1次連立方程
式を導き、この連立方程式を解くことにより、係数a,
h,g,f,cを求める(step54)。ここで、今の場
合、楕円方程式を求めているので、y2 の係数bは1と
固定している。また、求めた係数a,h,g,f,cを
用いて、データ全点について方程式誤差の標準偏差を計
算し、誤差の指標とする(step55)。
【0042】その後、step53からstep55までの処理を所
定回数、例えば24回繰り返す。そして、方程式誤差の
標準偏差が最小である楕円方程式の係数を最終的な解と
する(step56)。こうして得られた楕円方程式の係数を
用いて、楕円の中心座標、長径、短径、長径と水平方向
とのなす角度(主軸方向角)を計算する(step57)。こ
こで、画像上での楕円の中心座標(xC ,yC )は、 axC +hyC +g=0 hxC +byC +f=0 の解として得られる。また、主軸方位角pは、 tan(2p)=2h/(a−b) から求められる。
【0043】次に、第三工程では、基線方向角を求め
る。基線12bは、マーク座標系のZ負軸を表してお
り、観測座標系とマーク座標系を繋ぐ重要な情報であ
る。このため、基線方向角は、高精度に決定する必要が
ある。図13は第三工程の処理手順を説明するためのフ
ローチャートである。第二工程のC工程において、すで
に、滑らかに変化する点列の集合の各点列について直線
部か曲線部かのチェックを行い、各点列を直線部と曲線
部とに分別している。第三工程では、まず、この直線部
と判定された線分について、楕円の中心との距離を計算
し、その距離が所定値以下のものを基線の候補として選
ぶ(step61)。次に、かかる基線の候補について、長さ
が所定範囲内、例えば楕円長径の30%以上で、かつ長
径の110%を超えない範囲内のもののうち、最長のも
のを基線と認定する(step62)。
【0044】その後、step62で認定された基線につい
て、楕円の中心近傍から外に向けての方向を基線方向角
と定義し、その基線方向角を求める(step63)。具体的
には、その基線の各画素について、楕円の中心からその
画素へ方向角を計算し、一度単位でヒストグラムデータ
を作成する。そして、そのヒストグラムの最大ピークに
対応する角度を基線方向角とする。ただし、視準用図形
として図3(b)に示すものを用いる場合には、ピーク
は3つとなるので、その真ん中のピークに対応する角度
を基線方向角とする。
【0045】尚、別途、基線方向角の標準値とその許容
誤差範囲とが指定されている場合には、その標準値から
規定角度誤差の範囲内にあるものを優先的に基線として
採用するようにしてもよい。最後に、楕円の中心を通り
上記基線方向角を有する直線の方程式を求め、その直線
の方程式と楕円の方程式とを連立して解くことにより、
基線12bと楕円との交点を求める(step64)。
【0046】図14は第四工程から第六工程までの処理
手順を説明するためのフローチャートである。第三工程
において求められた基線12bは、定義により、マーク
座標系のZ負軸である。画像上において、この基線12
bと楕円(円)12aとの交点をS1点とする。また、
楕円12aの中心をS2 、楕円12aの中心に関するS
1 点の対称点をS1 ′とする。さらに、S1 ,S2 ,S
1 ′が作る直線上にない点、例えば、楕円12aの中心
を通り、S2 とS1 を通る直線と90度の角度をなす半
直線と、楕円周との交点をS3 とする。そして、コンピ
ュータ40は、次のcase1及びcase2のうちいずれかの
caseの3点の組を、測距測角すべき点として指定する。
【0047】 case1: S1 、S2 、S3 case2: S1 、S1 ′、S3 コンピュータ40は、レーザートランシット20の視準
軸をこれら3点の各々に対応する向きに制御し、レーザ
ートランシット20は各点に対して測距測角を行う。こ
うして、3点の測距測角データ(距離、水平方向角、垂
直方向角)が得られる(step71)。
【0048】次に、コンピュータ40は、かかる3点の
測距測角データを、レーザートランシット20のレンズ
中心を原点oとし、水平面をx−y平面、鉛直上方をz
正軸とする「観測座標系o−xyz」の三次元座標値に
変換する(step72)。ただし、case2の3点を指定した
場合には、S1 とS1 ′についての観測座標系の三次元
座標の中点を計算し、この中点のデータを楕円中心の座
標S2 とする。
【0049】こうして、観測座標系o−xyzにおい
て、基線と楕円周との交点S1 の座標(x1 ,y1 ,z
1 )と、楕円の中心S2 の座標(x2 ,y2 ,z2
と、S1,S2 ,S3 が一直線上にならないような任意
の点S3 の座標(x3 ,y3 ,z 3 )とが得られる。図
15にマーク座標系O−XYZと観測座標系o−xyz
との関係を示す。いま、上記の三次元座標データで、楕
円中心のS2 (x2 ,y2 ,z2 )はターゲットマーク
中心座標として信頼することにする。このとき、マーク
座標系O−XYZの原点Oは点S2 であり、O−XZ平
面はS1 ,S2 ,S3 の3点で作られる平面である。ま
た、Z負軸はOからS1 に向かう軸である。ここで、簡
単のために、3点の各データからS2 (x2 ,y2 ,z
2 )データを引いて、結果を改めて、 S1 (x1 ,y1 ,z1 ) S2 (x2 =0,y2 =0,z2 =0) S3 (x3 ,y3 ,z3 ) としておく。すなわち、マーク座標系標系を、そのマー
ク座標系の原点(楕円中心)が観測座標系の原点に一致
するように平行移動させて考えることにする。
【0050】次に、第五工程では、マーク座標系におい
て(X,Y,Z)で表された点を、観測座標系での座標
値(x,y,z)に変換する変換行列を求めることを考
える。その方法としては、観測座標系のo−x軸、o−
y軸、o−z軸に対する、マーク座標系のO−X軸、O
−Y軸、O−Z軸の方向余弦を求めることにより、マー
ク座標系と観測座標系の変換行列を構成することにす
る。
【0051】最初に、観測座標系の各軸に対する、マー
ク座標系のO−Z軸の方向余弦を求める(step73)。S
1 (x1 ,y1 ,z1 )は、マーク座標系のZ負軸と楕
円(円)の交点と定義された点の、観測座標系における
三次元座標であるから、原点oに関する点S1 の対称点
1 ′(−x1 ,−y1 ,−z1 )は、Z正軸と楕円と
の交点である。したがって、観測座標系のx軸、y軸、
z軸の各々に対する、マーク座標系のO−Z軸の方向余
弦(l1 ,m1 ,n1 )は、 D1 =[(−x1 2 +(−y1 2 +(−z1 2
1/2 とすると、 l1 =−x1 /D11 =−y1 /D11 =−z1 /D1 で与えられる。
【0052】次に、観測座標系の各軸に対する、マーク
座標系のO−Y軸の方向余弦を求める(step74)。マー
ク座標系のY軸は、ターゲットマーク面がO−XZ平面
であるから、そのO−XZ平面に直交する方向を向いて
いる。ターゲットマーク面上の三点S1 ,S2 ,S3
通る平面の方程式は、
【0053】
【数1】 であり、これを整理して、 Ax+By+Cz=0 ・・・(1) となったとする。したがって、観測座標系のx軸、y
軸、z軸の各々に対する、マーク座標系のO−Y軸の方
向余弦(l2 ,m2 ,n2 )は、 D2 =[A2 +B2 +C2 1/2 とすれば、 l2 =A/D22 =B/D22 =C/D2 で与えられる。ただし、y正軸とY正軸は90度以上離
れることはない、という条件をおく。このため、y正軸
とY正軸とのなす角度を ψ= arc cos(m2 ) として、ψが90度以上であれば、符号を反転させる処
理をするものとする。
【0054】最後に、観測座標系の各軸に対する、マー
ク座標系のO−X軸の方向余弦(l 3 ,m3 ,n3 )を
求める(step75)。X正軸と円12aの交点の未知座標
を(x4 ,y4 ,z4 )とする。この(x4 ,y4 ,z
4 )は、式(1)の平面上の点であるから、 Ax4 +By4 +Cz4 =0 ・・・(2) を満たす。また、円12aの半径はRであるから、 x4 2 +y4 2 +z4 2 =R2 ・・・(3) が成立する。さらに、Z軸とX軸は、実空間では直交す
るから、 x1 4 +y1 4 +z1 4 =0 ・・・(4) が成立する。
【0055】式(2),(3),(4)をx4 ,y4
4 に関する連立方程式とみてこれを解く。このため
に、まず、式(2)及び(4)をy4 ,z4 に関する連
立方程式として解くことにする。 det≡Bz1 −Cy1 とすると、det≠0のとき、 y4 =(−Az1 +Cx1 )x4 /det z4 =(−Bx1 +Ay1 )x4 /det となる。これは、また、 a≡(−Az1 +Cx1 )/det b≡(−Bx1 +Ay1 )/det とおくと、 y4 =ax44 =bx4 と書ける。これを式(3)に代入して整理すると、 (1+a2 +b2 )・x4 2 =R2 となる。x4 ≧0のものを求めれば、 x4 =R/(1+a2 +b2 1/24 =ax44 =bx4 となる。
【0056】したがって、O−X軸の方向余弦(l3
3 ,n3 )は、 D3 =(1+a2 +b2 1/2 とおくと、 l3 =1/D33 =a/D33 =b/D3 で与えられる。尚、上記の場合は、y4 ,z4 をx4
表した形になっているが、det=0の場合には、
4 ,x4 をy4 で、あるいはx4 ,y4 をz4 で表す
形のものを選んで解けばよい。
【0057】こうして、第五工程で、観測座標系の各軸
に対する、マーク座標系の各軸の方向余弦が求められる
と、次に、第六工程では、それらの方向余弦を用いて、
マーク座標系と観測座標系との座標変換式を構成する
(step76)。すなわち、マーク座標系における点(X,
Y,Z)と観測座標系(x,y,z)との座標変換式
は、
【0058】
【数2】 で与えられる。ここで、上式では、マーク座標系の原点
を、観測座標系のS2 (x2 ,y2 ,z2 )=(xC
C ,zC )の位置に平行移動し、元の位置関係に戻し
ている。したがって、目標測定点Qが、マーク座標系に
おいて(XD ,Y D ,ZD )のオフセットを有している
とすると、観測座標系における目標測定点Qの三次元座
標(xt ,yt ,zt )は、
【0059】
【数3】 から計算することができる(step77)。本実施形態の三
次元座標位置測定方法では、ターゲットマークとして、
円と、マーク座標系のZ負軸を表す線分(基線)とが描
かれたものを用い、ターゲットマークを撮像して得られ
た画像データに基づいて、画像上における、楕円の中心
と、楕円と線分との交点と、それらの点を通る直線上に
ない所定の点との3点を特定し、その後、この特定した
3点について測距測角を行い、観測座標系における三次
元座標を求める。これら3点はターゲットマーク面上に
あり、しかもそのうちの2つの点を通る直線はマーク座
標系のZ軸を表すため、かかる3点についての観測座標
系における三次元座標を用いることにより、、マーク座
標系の各軸と観測座標系の各軸との方向余弦を高精度に
且つ容易に算出することができる。したがって、この方
向余弦を用いて構成された座標変換式を用いることによ
り、たとえターゲットマーク面がカメラ視線に垂直な平
面に対してわずかに傾いていても、オフセットを有する
点の三次元座標を高精度に求めることができる。
【0060】また、本発明者等が、本実施形態の測定シ
ステムについて、観測点と目標測定点との距離を26m
として現場実験を行った結果、観測座標系におけるマー
ク中心及び目標測定点の三次元座標x,y,zをそれぞ
れ、1.0mm以内の繰り返し精度で求めることができ
た。尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものでは
なく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能であ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、タ
ーゲットマークとして、円と、ターゲットマーク座標系
の第一の座標軸を表す線分とが描かれたものを用い、タ
ーゲットマークを撮像して得られた画像データに基づい
て、画像上における、楕円の中心と、楕円と線分との交
点と、それらの点を通る直線上にない所定の点との3点
を特定し、その後、この特定した3点について測距測角
を行って求めた観測座標系における三次元座標に基づい
て、ターゲットマーク座標系の各座標軸と観測座標系の
各座標軸との方向余弦を導出することにより、これら3
点はターゲットマーク面上にあり、しかもそのうちの2
つの点を通る直線はターゲットマーク座標系の第一の座
標軸を表すので、方向余弦を高精度に且つ容易に算出す
ることができ、したがって、かかる方向余弦から構成さ
れる座標変換式を用いて、オフセットを有する点の三次
元座標を高精度に求めることができる三次元座標測定方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である三次元座標位置測定
方法を適用した測定システムの概略構成図である。
【図2】その測定システムに用いるターゲットマークの
概略斜視図である。
【図3】そのターゲットマークに描かれる視準用図形の
例を示す図である。
【図4】ターゲットマーク座標系を説明するための図で
ある。
【図5】第一工程の処理手順を説明するためのフローチ
ャートである。
【図6】第二工程のうちA工程の処理手順を説明するた
めのフローチャートである。
【図7】そのA工程の処理内容を説明するための図であ
る。
【図8】第二工程のうちB工程の処理手順を説明するた
めのフローチャートである。
【図9】そのB工程の処理内容を説明するための図であ
る。
【図10】第二工程のうちC工程の処理手順を説明する
ためのフローチャートである。
【図11】そのC工程の処理内容を説明するための図で
ある。
【図12】第二工程のうちD工程の処理手順を説明する
ためのフローチャートである。
【図13】第三工程の処理手順を説明するためのフロー
チャートである。
【図14】第四工程から第六工程までの処理手順を説明
するためのフローチャートである。
【図15】マーク座標系と観測座標系との関係を示す図
である。
【符号の説明】
10 ターゲットマーク 11 反射板 12 視準用図形 12a 円 12b 線分(基線) 13 枠 20 CCDカメラ付きレーザートランシット 30 画像処理装置 40 コンピュータ 50 照明装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−101144(JP,A) 特開 平8−136218(JP,A) 特開 平7−98208(JP,A) 特開 平6−231249(JP,A) 特開 昭62−63805(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 15/00 - 15/14 G01B 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の位置に設置された、明色の背景に
    暗色で円と特定の方向性を示す線分とが描かれたターゲ
    ットマークと、測距測角手段と、光軸が前記測距測角手
    段の視準軸に一致する撮像手段とを備え、前記円の中心
    を原点とし、前記線分を第一の座標軸とするターゲット
    マーク座標系と、前記測距測角手段のレンズ中心を原点
    とする観測座標系とを設定したときに、前記測距測角手
    段で前記ターゲットマーク面上の三点を計測することに
    より、前記ターゲットマーク座標系の原点に対してオフ
    セットを有する点の、前記観測座標系における三次元座
    標を求める三次元座標測定方法であって、 前記撮像手段により前記ターゲットマークを撮像して、
    前記ターゲットマークについての画像データを得る第一
    工程と、 前記画像データに所定の処理を施すことにより、前記円
    に対応する楕円のデータを抽出し、前記楕円のデータに
    基づいて画像上での楕円方程式を求め、前記楕円方程式
    によって特定される前記楕円の中心の位置を求める第二
    工程と、 前記画像データに所定の処理を施すことにより、前記線
    分のデータを抽出し、前記線分のデータに基づいて画像
    上での前記線分の方向角を求め、前記楕円の中心を通り
    前記方向角を有する直線と前記楕円方程式との交点を求
    める第三工程と、 前記楕円の中心と、前記交点と、前記楕円の中心と前記
    交点とを通る直線上にない所定の点との三点に前記測距
    測角手段の視線を合わせて、測距測角を行い、その得ら
    れた測距測角データを、前記観測座標系における三次元
    座標に変換する第四工程と、 前記三点についての前記観測座標系における三次元座標
    に基づいて、前記ターゲットマーク座標系の各座標軸と
    前記観測座標系の各座標軸との方向余弦を求める第五工
    程と、 前記楕円の中心についての前記観測座標系における三次
    元座標と、前記方向余弦とに基づいて、前記ターゲット
    マーク座標系と前記観測座標系との座標変換式を構成
    し、前記座標変換式を用いて、前記ターゲットマーク座
    標系の原点に対してオフセットを有する点の、前記観測
    座標系における三次元座標を求める第六工程と、 を具備することを特徴とする三次元座標測定方法。
  2. 【請求項2】 前記第五工程は、前記交点についての前
    記観測座標系における三次元座標から、前記観測座標系
    の各座標軸に対する前記ターゲットマーク座標系の第一
    の座標軸の方向余弦を求める工程と、 前記三点についての前記観測座標系における三次元座標
    を用いて、前記三点を通る平面の方程式を求め、前記平
    面の方程式から、前記観測座標系の各座標軸に対する前
    記ターゲットマーク座標系の第二の座標軸の方向余弦を
    求める工程と、 前記観測座標系において前記ターゲットマーク座標系の
    第三の座標軸と前記円とが交わる点が前記平面の方程式
    及び前記円を表す方程式を満たすという条件と、前記観
    測座標系において前記ターゲットマーク座標系の第三の
    座標軸と第一の座標軸とが直交するという条件とから、
    前記観測座標系の各軸に対する前記ターゲットマーク座
    標系の第三の座標軸の方向余弦を求める工程と、 を具備することを特徴とする請求項1記載の三次元座標
    測定方法。
  3. 【請求項3】 前記第四工程において、前記楕円の中心
    の代わりに、前記楕円の中心に対する前記交点の対称点
    を用い、且つ、前記対称点と前記交点についての前記観
    測座標系における三次元座標の中点を求めることによ
    り、前記楕円の中心についての前記観測座標系における
    三次元座標を求めることを特徴とする請求項1又は2記
    載の三次元座標測定方法。
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