JP3500046B2 - 系統連系インバータ - Google Patents

系統連系インバータ

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JP3500046B2
JP3500046B2 JP19830897A JP19830897A JP3500046B2 JP 3500046 B2 JP3500046 B2 JP 3500046B2 JP 19830897 A JP19830897 A JP 19830897A JP 19830897 A JP19830897 A JP 19830897A JP 3500046 B2 JP3500046 B2 JP 3500046B2
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inverter
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公彦 古川
渉 堀尾
康弘 牧野
正弘 前川
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Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/30Reactive power compensation

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池等の直流
電源から得られる直流の電力を交流の電力に変換して、
交流の電力系統へ出力する系統連系インバータに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、太陽電池(23)を直流電源とし
て、太陽電池(23)から得られる直流の電力をインバータ
装置(24)によって交流の電力に変換した後、漏電遮断器
(25)を経て、商用電力系統(9)へ逆潮流する太陽光発電
システムを表わしている。
【0003】又、図7は、インバータ装置に装備される
トランスレス方式のインバータ主回路(2)の構成を表わ
している。該回路において、プラス側入力端子(4)及び
マイナス側入力端子(5)は、図6に示す太陽電池(23)の
プラス出力端子及びマイナス出力端子に夫々接続され
て、P相及びN相の電圧が印加される。図7に示す様
に、プラス側入力端子(4)及びマイナス側入力端子(5)
は、チョッパー部(6)、インバータ部(7)及びフィルタ
部(8)を介して、商用電力系統(9)に接続され、インバ
ータ部(7)は、4つのスイッチング素子Q2〜Q5をブ
リッジ接続して構成されている。太陽電池(23)から得ら
れる直流の電圧(例えば200V)は、先ずチョッパー部
(6)によって所定電圧(例えば400V)に昇圧された
後、インバータ部(7)のスイッチング素子Q1〜Q4の
スイッチング動作によりPWM変調され、更にフィルタ
部(8)を経て正弦波の交流波形に整形された後、商用電
力系統(9)へ供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示すインバータ主回路(2)において、インバータ部(7)
の駆動制御に多重スイッチング方式を採用した場合、例
えば日射量の少ない朝夕において太陽電池(23)の出力が
低下したとき等、低出力運転時に、地絡電流が増大する
と共に、ノイズが増大する傾向があり、地絡電流が所定
の限度を超えて増大した場合、該地絡電流を図6に示す
漏電遮断器(25)が地絡事故による漏洩電流として誤検知
し、インバータ装置(24)を緊急停止させる問題があっ
た。又、ノイズが増大した場合、他の機器がノイズの影
響を受けて誤動作を起こす虞れがあった。
【0005】本発明の目的は、多重スイッチング方式を
採用した系統連系インバータにおいて、低出力運転時に
おける地絡電流やノイズの発生を抑制し、低出力による
長時間の運転を可能とすることである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】そこで本発明者らは、上記
目的を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、低出力運転
時に地絡電流やノイズが増大する原因を次の様に究明
し、本発明の完成に至った。即ち、図7においては、イ
ンバータ部(7)のスイッチング素子Q2とQ3、及びス
イッチ素子Q4とQ5が互いに排他的にスイッチング動
作を行ない、ON/OFFの組合せが合計で4通り存在
する。以下、各組合せにおいて発生する電圧の変動を検
証する。
【0007】状態1)スイッチング素子Q2、Q4がO
Nの場合 図7においてQ2=Q4=ON、Q3=Q5=OFFと
なった場合、インバータ主回路(2)は、図8に示す接続
状態に書き換えることが出来、ここで、系統電圧はリア
クトルL2、L3及びコンデンサC2によって支えられ
る。系統連系運転では、O相が柱上トランスで接地され
ているので、O相を電圧の基準点と見なすことが出来
る。そこで、O相から見たP相及びN相の電圧を調べる
こととする。図8においては、P相及びN相の電圧は、
各々−200V、−400Vとなる。
【0008】状態2)スイッチング素子Q2、Q5がO
Nの場合 図7においてQ2=ON、Q3=OFF、Q4=OF
F、Q5=ONとなった場合、図9に示す接続状態とな
り、リアクトルL2、L3は、昇圧回路の出力電圧40
0Vと系統電圧の差を均等に維持する。このとき、P相
はO相と同電位、N相は−200Vとなる。
【0009】状態3)スイッチング素子Q3、Q4がO
Nの場合 図7においてQ2=OFF、Q3=ON、Q4=ON、
Q5=OFFとなった場合、図10に示す接続状態とな
り、このときも同じくリアクトルL2、L3は、昇圧回
路の出力電圧400Vと系統電圧の差を均等に維持し、
P相はO相と同電位、N相は−200Vとなる。
【0010】状態4)スイッチング素子Q3、Q5がO
Nの場合 図7においてQ2=OFF、Q3=ON、Q4=OF
F、Q5=ONとなった場合、図11に示す接続状態と
なり、リアクトルL2、L3及びコンデンサC2によっ
て系統電圧が支えられる。このとき、P相は+200
V、N相はO相と同電位となる。
【0011】以上のように、インバータ部の接続状態が
変化することによって、O相から見たP相及びN相の電
圧が変動することがわかる。尚、昇圧回路においても、
スイッチング素子Q1のON/OFFにより、接続状態
が2通り存在するが、N相がスイッチング素子Q1と直
接に接続されているので、昇圧回路において、入出力端
での電圧の変動は発生しない。
【0012】次に、図8〜図11に示す状態の変化が、
実際のインバータの作動状態にて如何なる変化となって
現われるかを検討する。図12は、インバータ主回路の
PWM制御において、キャリアとして三角波を用い、該
三角波と電流指令値I゜との比較によって、各スイッチ
ング素子に対するON/OFF信号を生成し、インバー
タ主回路を多重スイッチングしている様子を表わしてい
る。
【0013】多重スイッチングによって、図中に示す様
に接続状態(1〜4)が順次変化して、O相から見たP相
及びN相の電圧が400Vの振幅で変動することにな
る。この電圧変動において、特に電流指令値のゼロクロ
ス点及びその付近で、P相及びN相の電圧変動の周期が
長くなると共に、急峻で且つ大きな電圧変動が発生して
いる。これに対し、ゼロクロス点から離れた時点では、
電圧変動の大きさは200Vに半減している。上述の如
く、電流指令値のゼロクロス点付近で大きな電圧変動が
発生することによって、ノイズが発生するばかりでな
く、地絡電流が流れることになる。
【0014】地絡電流が流れる原理を図6を用いて説明
する。図示の如く、商用電力系統(9)側はO相が接地さ
れている。一方、太陽電池(23)側は、グランドに対して
十分な絶縁抵抗を持っているが、太陽電池(23)の面積が
広いため、グランドに対して容量成分を持つことにな
る。これはコンデンサと等価であり、図6には対地間コ
ンデンサC′として描いている。
【0015】この状態で、前述の如きP相及びN相の電
圧変動が発生すると、この電圧変動によって対地間コン
デンサC′が充放電され、その結果、地絡電流Iscが流
れるのである。地絡電流が増大すると、漏電遮断器(25)
がこれを地絡事故として誤検知する虞れがあり、これに
よってインバータ装置(24)が商用電力系統(9)から解列
され、連系運転が強制的に停止される。
【0016】ところで、図12では、電流指令値のゼロ
クロス付近で電圧変動が大きくなり、地絡電流が流れる
ことを示したが、図13に示す様に電流指令値の振幅が
小さくなった場合には、ゼロクロス点から離れた時点で
も、ゼロクロス点付近と同様、P相及びN相の電圧変動
の周期が長くなると共に、急峻で且つ大きな電圧変動が
発生することになる。太陽電池の出力は日射量によって
決定され、日射量の少ない朝夕時は、インバータは低出
力運転を行なわざるを得ないため、図13に示す様に電
流指令値が低くなり、これによって上述の如く大きな電
圧変動が発生する。そして、この状態が継続すると、地
絡電流が連続的に流れ、インバータの系統連系運転が困
難となるのである。
【0017】以上の解析により、地絡電流は、直流電力
の低下時に電流指令値の振幅が小さくなることによって
発生するものであることが判明した。そこで、本発明に
おいては、直流電力の低下時にも電流指令値の振幅を大
きな値に維持することによって、地絡電流やノイズの問
題を解消する。
【0018】本発明に係る系統連系インバータは、複数
のスイッチング素子からなるインバータ部(7)を具えた
インバータ主回路(2)と、インバータ主回路(2)を多重
スイッチング方式によって制御するインバータ制御回路
(3)とから構成され、インバータ制御回路(3)は、直流
電源若しくはインバータ主回路(2)の出力電力が低下し
たとき、該出力電力の低下に応じてインバータ主回路
(2)が出力すべき交流電力の力率を低下せしめる力率制
御手段を具えている。
【0019】交流電力は[電圧]×[電流]×[力率]で表わ
されるので、力率を調整することによって、電流を一定
値に維持したまま交流電力を変化させることが出来る。
そこで、本発明の系統連系インバータにおいては、直流
電源の出力電力が低下したとき、インバータ主回路(2)
が出力すべき交流電力の力率を低下せしめることによ
り、電流指令値の振幅は大きな値に維持したまま、交流
電力を変化させるのである。尚、直流電源の出力電力が
低下したときは、インバータ主回路(2)の交流出力電流
が減少して、インバータ主回路(2)の出力電力も低下す
ることとなるため、該出力電力が低下したとき、該出力
電力の力率を低下せしめる方式も採用可能である。これ
によって、低出力運転時の地絡電流やノイズの発生が防
止される。
【0020】具体的構成において、力率制御手段は、直
流電源若しくはインバータ主回路(2)の出力電力が所定
の閾値よりも小さいか否かを判断する判断部と、出力電
力が所定の閾値よりも小さいことが判断されたときは該
出力電力の大きさに比例し或いは該出力電力の大きさに
応じて変化する1未満の力率を設定し、それ以外のとき
は出力電力に拘わらず力率を1に維持する力率設定部と
から構成される。
【0021】該具体的構成によれば、出力電力が所定の
閾値よりも小さいときは、力率を調整することによっ
て、電流指令値の振幅を大きな値に維持したまま、交流
電力を変化させるため、低出力運転時における地絡電流
の発生を防止することが出来る。又、出力電力が所定の
閾値よりも大きいときは、力率を1に維持して、電流指
令値の振幅を最小値に抑えるため、インバータ部(7)の
電流増大に伴う損失の発生を抑制することが出来る。
【0022】又、具体的には、インバータ制御回路(3)
は、系統電圧と直流電源の出力電圧の検知信号を入力信
号として、系統周波数を有すると共に、系統電圧に対し
直流電源の出力電力の大きさに応じた位相差を有するサ
イン波形を生成するサイン波形生成回路(10)と、サイン
波形生成回路(10)から得られるサイン波形に基づいて、
直流電源の出力電圧と電圧指令の偏差に応じた振幅と、
系統周波数とを有するサイン波形の電流指令を作成する
電流指令作成回路(11)と、電流指令作成回路(11)から得
られる電流指令と三角波とを比較して、インバータ主回
路(2)の複数のスイッチング素子を多重スイッチング方
式によって駆動するためのPWMパルスを作成するPW
Mパルス作成回路(12)とから構成され、基準波形生成回
路(10)によって力率制御手段が構成されている。
【0023】該具体的構成においては、サイン波形生成
回路(10)に対して直流電源の出力電圧の検知信号が供給
され、該検知信号に応じた位相差、即ち出力電力が小さ
い程、大きな位相差を有するサイン波形が生成される。
そして、該サイン波形が電流指令作成回路(11)へ供給さ
れることによって、系統電圧に対して前記位相差を有す
るサイン波形の電流指令が作成される。該電流指令は電
流指令作成回路(11)へ供給されて、キャリアとなる三角
波と比較され、インバータ部(7)の各スイッチング素子
をON/OFFさせるためのPWMパルスが作成され
る。インバータ部(7)は前記PWMパルスの供給を受け
て多重スイッチングされ、直流電力を交流電力に変換す
る。これによって得られる交流電力は、直流電源若しく
はインバータ主回路(2)の出力電圧に応じた力率を有す
ることになる。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る系統連系インバータによれ
ば、低出力運転時における地絡電流やノイズの発生が抑
制され、低出力による長時間の運転が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を太陽光発電システ
ムに実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明す
る。図1に示す如く、本発明に係るインバータ装置(1)
は、太陽電池(図示省略)のP相及びN相の出力端子が夫
々接続されるべきプラス側入力端子(4)及びマイナス側
入力端子(5)を具え、両入力端子(4)(5)はインバータ
主回路(2)を介して商用電力系統(9)と接続されてい
る。
【0026】インバータ主回路(2)は、リアクトルL1
及びスイッチング素子Q1を具えたチョッパー部(6)
と、コンデンサC1を具えると共に該コンデンサの両端
に4つのスイッチング素子Q2〜Q5をブリッジ接続し
てなるインバータ部(7)と、リアクトルL2、L3及び
コンデンサC2からなるフィルタ部(8)とから構成さ
れ、インバータ部(7)のスイッチング素子Q2〜Q5は
インバータ制御回路(3)によってON/OFF制御され
ている。
【0027】インバータ制御回路(3)は、サイン波形生
成回路(10)、電流指令作成回路(11)及びPWMパルス作
成回路(12)から構成される。サイン波形生成回路(10)
は、商用電力系統から得られる系統電圧Vacと太陽電池
の直流出力電圧Vdcを入力信号として、系統周波数を有
すると共に、系統電圧に対し直流出力電力の大きさに応
じた位相差を有するサイン波形SINを生成するもので
ある。電流指令作成回路(11)は、サイン波形生成回路(1
0)から得られるサイン波形SINと、直流出力電圧Vdc
と、インバータ主回路(2)が出力する交流出力電流Iac
とを入力信号として、直流出力電圧Vdcの電圧指令との
偏差に応じた振幅と、系統周波数(50Hz又は60H
z)とを有するサイン波形の電流指令I゜を作成するも
のである。
【0028】又、PWMパルス作成回路(12)は、電流指
令作成回路(11)から得られる電流指令I゜と三角波とを
比較して、インバータ主回路(2)のスイッチング素子Q
2〜Q5を多重スイッチングするためのPWMパルスを
作成するものである。該PWMパルスがインバータ主回
路(2)の各スイッチング素子へ供給されることによっ
て、インバータ主回路(2)が多重スイッチングされる。
この結果、太陽電池の出力電力の大きさに応じて力率が
変化する交流電力が得られることになる。
【0029】図2は、サイン波形生成回路(10)の具体的
構成を表わしている。系統電圧Vacは入力端子(13)へ入
力され、二値化回路(14)によって二値化され、これによ
って得られる二値化データΦ2は可変長シフトレジスタ
(15)を通過することにより必要な位相シフトが施され
る。そして、位相シフト後の二値化データΦ3は、更に
フィルタ(19)を経て50Hz或いは60Hzのサイン波
形SINに整形されて、出力端子(20)から出力される。
【0030】可変長シフトレジスタ(15)は、図3に示す
様にDフリップフロップ(21)を255段に接続して構成
され、先頭のDフリップフロップ(21)のD端子に前記二
値化データΦ2が入力されると共に、クロック端子CK
にはシフトクロックfclkが供給されており、任意段の出
力をデータセレクタ(22)により選択して、位相シフト後
の二値化データΦ3として出力するものである。ここで
データセレクタ(22)は、8ビットの位相指令(0〜25
5)に応じて切り替えられる。
【0031】該可変長シフトレジスタ(15)においては、
Dフリップフロップ(21)の列がクロック入力CKに同期
して出力を入力に合わせる様にデータ更新するため、各
段の出力は各々クロック1周期分の遅れをもつことにな
る。従って、シフトクロックfclkとして二値化データΦ
2の256倍の周波数を設定することにより、位相シフ
ト後の二値化データΦ3は、位相シフト前の二値化デー
タΦ2に対して任意位相の遅れ量を有するものとして、
正確に作成することが出来る。尚、進み位相の指定は不
可能であるが、進み位相0〜180度は遅れ位相180
〜360度と等価であるので、位相指令にオフセットを
加えることによって、進み位相の実現が可能である。
【0032】図2に示すサイン波形生成回路(10)におい
て、可変長シフトレジスタ(15)の動作は、マイクロコン
ピュータ(17)から得られる位相指令(0〜255)と、分
周用カウンタ(18)から得られるシフトクロックfclkによ
って制御されている。又、二値化回路(14)から得られる
二値化データΦ2と2MHzの基準クロックΦ1とがパ
ルス幅測定カウンタ(16)へ供給されて、その測定結果が
マイクロコンピュータ(17)へ供給される。
【0033】ここで、シフトクロックfclkは次のように
して生成される。パルス幅測定カウンタ(16)は、基準ク
ロックΦ1を用いて、二値化データΦ2の周期を測定す
る。即ち、パルス幅測定カウンタ(16)は、二値化データ
Φ2の1つの立上りから次の立上りまでの期間に入力さ
れる基準クロックΦ1のパルス数をカウントする。例え
ば基準クロックΦ1を2MHz、二値化データΦ2を6
0Hzと仮定すると、基準クロックΦ1の周期は500
ns、二値化データΦ2は16.6msであるから、パ
ルス幅測定カウンタ(16)の測定値は33200(=16.
6ms/500ns)となる。この測定値はマイクロコ
ンピュータ(17)へ供給される。これに応じてマイクロコ
ンピュータ(17)は後述の如く分周比nを算出し、その結
果を分周用カウンタ(18)へ供給する。
【0034】分周用カウンタ(18)は、基準クロックΦ1
と前記分周比nの供給を受けて、規準クロックΦ1を分
周比nで分周し、シフトクロックfclk(=Φ1/n)を作
成する。このシフトクロックfclkが二値化データΦ2の
周波数の256倍となる必要があるので、マイクロコン
ピュータ(17)は、パルス幅測定カウンタ(16)から得られ
るカウンタ値を256で除算することによって、分周比
nを算出するのである。
【0035】尚、図3の可変長シフトレジスタ(15)にお
いては、二値化データΦ2に対してシフトクロックfclk
の位相関係が定まらないので、最大1/fclkの周期のば
らつきが発生するが、該ばらつきは系統周波数の1/2
56となるので、実用上問題はない。
【0036】上記サイン波形生成回路(10)によれば、マ
イクロコンピュータ(17)によって任意の位相指令(0〜
255)を作成して、可変長シフトレジスタ(15)へ供給
することにより、精度の高い位相制御が可能である。
【0037】ところで太陽光発電システムにおいては、
一般に、太陽電池の出力電力を直接指定する方式は採用
しない。太陽電池のI−V特性に従って、マイクロコン
ピュータによって指示される指令値(動作点)に太陽電池
の電圧を制御し、そのときに太陽電池から得られた直流
出力電流から、結果として電力(=発電量)が算出される
のである。
【0038】太陽電池の電圧が指令値よりも低いときに
は、太陽電池から取り出す電流を下げることによって電
圧は上がる。逆に太陽電池の電圧が指令値よりも高いと
きは、電流を上げることによって電圧は下がる。通常、
太陽電池から十分な発電量が得られる場合は、インバー
タは最大電力が得られるところに動作点を移動する。こ
れに対し、早朝や夕方等、発電量が低下している場合
は、太陽電池の出力電圧の低下によるシステムの停止を
防止するために、電圧指令値を一定電圧から下げないよ
うに運転する。この際、インバータは、出力電流を減少
させて出力電力を低下させ、これによって太陽電池の出
力電圧を高く維持する。
【0039】ここで、出力電力を低下させる方法とし
て、電流振幅(電流指令値の振幅)を減少させると、前述
の如く地絡電流が増大することになる。そこで、本発明
の系統連系インバータにおいては、上述の位相制御によ
り力率を減少させ、これによって出力電力を低下させる
のである。この場合、力率を減少させた時点で、出力電
力の低下によって太陽電池の動作点が一時的に上昇する
が、動作点を維持して同じ出力電力が得られる様に制御
が行なわれる結果、交流出力電流は増大する。
【0040】図4は、上述の位相制御に必要な位相指令
を作成するためにマイクロコンピュータ(17)が実行する
手続きを表わしている。先ずステップS1にて、太陽電
池の出力電圧と出力電流から出力電力を算出して、出力
電力が所定の閾値(例えば200W)以上であるか否かを
判断し、閾値以上である場合はステップS2にて力率を
1に設定する。
【0041】一方、出力電力が閾値未満である場合は、
ステップS3に移行して、太陽電池の出力電力から力率
を算出する。例えば、図5に示す様に、出力電力が閾値
Po以下では該出力電力に比例する力率を算出する。次
に、ステップS4では、力率の算出結果に基づいて前述
の位相指令を算出し、ステップS5にてその算出結果を
出力するのである。
【0042】例えば150W出力時であれば、力率は1
50/200=0.75となる。従って、位相指令がc
os-10.75=41.4度と求まる。cos-1の計算
にはテーブルを用いた変換方式を採用することが出来
る。これを256ステップに変換すると、41.4×3
60/256=58.2となり、位相指令は58に設定
される。尚、進み位相制御とする場合は、位相指令を1
98(=256−58)に設定することによって、同じ力
率が得られる。
【0043】上記力率制御によって、電流指令作成回路
(11)から得られる電流指令I°は、図5に示す様に出力
電力が閾値Po未満では一定値I°minに維持され、出
力電力が閾値Po以上では、出力電力に比例して増大す
ることになる。従って、低出力運転時には、力率制御に
よって地絡電流やノイズの発生を防止することが出来る
一方、高出力運転時には、力率を1に維持することによ
り、インバータ部(7)に流れる電流を出来るだけ減少さ
せて、インバータ部(7)の抵抗成分による損失を最少限
に抑えることが出来る。尚、出力電力の閾値Poは上述
の例では200Wに設定しているが、この値は、漏洩電
流の増大が始まる出力電力値から余裕を持って設定する
ことが望ましい。
【0044】本発明の各部構成は上記実施の形態に限ら
ず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形
が可能である。例えば、サイン波形生成回路(10)は、図
2に示す可変長シフトレジスタ(15)を用いた構成に限ら
ず、PLL(フェーズ・ロックド・ループ)等を用いた構
成等、周知の種々の構成を採用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインバータ装置の構成を示す回路
図である。
【図2】サイン波形生成回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】可変長シフトレジスタの構成を示すブロック図
である。
【図4】マイクロコンピュータが実行する力率設定手続
きを表わすフローチャートである。
【図5】太陽電池の出力電力に対する電流指令値及び力
率の変化を表わすグラフである。
【図6】太陽光発電システムの構成を表わすブロック図
である。
【図7】インバータ主回路の構成を表わす回路図であ
る。
【図8】インバータ主回路のスイッチング状態1を表わ
す図である。
【図9】インバータ主回路のスイッチング状態2を表わ
す図である。
【図10】インバータ主回路のスイッチング状態3を表
わす図である。
【図11】インバータ主回路のスイッチング状態4を表
わす図である。
【図12】多重スイッチング方式におけるPWMパルス
と、P相及びN相の電圧変動を表わす波形図である。
【図13】電流指令値の振幅が小さい場合の同上の波形
図である。
【符号の説明】
(1) インバータ装置 (2) インバータ主回路 (3) インバータ制御回路 (7) インバータ部 (9) 商用電力系統 (10) サイン波形生成回路 (11) 電流指令作成回路 (12) PWMパルス作成回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 正弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−135583(JP,A) 特開 昭62−92719(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 3/00 - 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の出力電力を交流電力に変換し
    て、交流の電力系統へ供給する系統連系インバータにお
    いて、複数のスイッチング素子からなるインバータ部
    (7)を具えたインバータ主回路(2)と、インバータ主回
    路(2)を多重スイッチング方式によって制御するインバ
    ータ制御回路(3)とから構成され、インバータ制御回路
    (3)は、直流電源若しくはインバータ主回路(2)の出力
    電力が低下したとき、該出力電力の低下に応じてインバ
    ータ主回路(2)が出力すべき交流電力の力率を低下せし
    める力率制御手段を具えていることを特徴とする系統連
    系インバータ。
  2. 【請求項2】 力率制御手段は、直流電源若しくはイン
    バータ主回路(2)の出力電力が所定の閾値よりも小さい
    か否かを判断する判断部と、出力電力が所定の閾値より
    も小さいことが判断されたときは該出力電力の大きさに
    比例し或いは該出力電力の大きさに応じて変化する1未
    満の力率を設定し、それ以外のときは出力電力に拘わら
    ず力率を1に維持する力率設定部とから構成される請求
    項1に記載の系統連系インバータ。
  3. 【請求項3】 インバータ制御回路(3)は、 系統電圧と直流電源の出力電圧の検知信号を入力信号と
    して、系統周波数を有すると共に、系統電圧に対し直流
    電源の出力電力の大きさに応じた位相差を有するサイン
    波形を生成するサイン波形生成回路(10)と、 サイン波形生成回路(10)から得られるサイン波形に基づ
    いて、直流電源の出力電圧と電圧指令の偏差に応じた振
    幅と、系統周波数とを有するサイン波形の電流指令を作
    成する電流指令作成回路(11)と、 電流指令作成回路(11)から得られる電流指令と三角波と
    を比較して、インバータ主回路(2)の複数のスイッチン
    グ素子を多重スイッチング方式によって駆動するための
    PWMパルスを作成するPWMパルス作成回路(12)とか
    ら構成され、基準波形生成回路(10)によって力率制御手
    段が構成されている請求項1又は請求項2に記載の系統
    連系インバータ。
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