JP3498276B2 - 画像制御方法 - Google Patents

画像制御方法

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JP3498276B2
JP3498276B2 JP30918295A JP30918295A JP3498276B2 JP 3498276 B2 JP3498276 B2 JP 3498276B2 JP 30918295 A JP30918295 A JP 30918295A JP 30918295 A JP30918295 A JP 30918295A JP 3498276 B2 JP3498276 B2 JP 3498276B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式によ
りデジタル画像を形成する画像形成装置における画像制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置では、現像剤のトナ
ー濃度の変化やその他の条件変動に伴って生じるコピー
画像の濃度変動を補正するため、画像形成に先立って、
像担持体上に一定露光強度で複数のテストパターン潜像
を形成し、その潜像一つ毎に現像剤担持体の回転数を変
えた(すなわち現像剤担持体の線速を変えた)現像手段
によって現像してテストパターン像群を形成し、そのテ
ストパターン像群の画像濃度を検知し、その出力によっ
て前記現像手段の現像剤担持体の線速を十分な最大濃度
が得られる値に固定する。ただし、現像装置の現像剤は
底部などに透磁率センサを設けて現像剤のトナー濃度を
監視し規定のトナー濃度より低くなるとトナー補給を行
って現像剤のトナー濃度を一定値に保持される。
【0003】その後異なる露光強度により複数のテスト
パターン潜像を形成し、このテストパターン潜像を線速
一定の現像剤担持体で現像し、その現像されたテストパ
ターン像群の画像濃度を濃度検知手段で検知し、検知さ
れた一連の濃度データに基づいて階調補正カーブを作成
するよう制御を行う画像形成装置は知られている。
【0004】この画像形成方法では、画像形成を続行中
の現像性能の低下や像担持体の感光層の電位異常などに
より画像濃度の低下や階調性の崩れが生じることがある
ので、画像記録の一定数毎に画像の最大濃度補正及び階
調補正(γ補正)を行うことが必要である。
【0005】従来の画像形成方法では、前記テストパタ
ーン像群の画像濃度を濃度検知手段で検出しそのデータ
を対数変換し、像担持体上のトナー像の画像濃度とこの
トナー像を記録紙に転写し定着した場合の画像濃度との
差を補正するため、記録紙の濃度を前記対数変換した値
に加えた値のデータから逆関数を作成し補正カーブとす
ることが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】現像剤担持体の線速を
決定することにより最大濃度制御を行い、階調性につい
てはγ=1.0となるγ補正制御を行うことによって写
真画像については良好な再現を行うことができる。しか
し上記の制御によっては網点及び線画像に対しては、細
線の太さ等その特性の制御はなされない。そのため網点
及び線画像に関してはコピー枚数や環境条件の変化等に
よって再現性は良くない。
【0007】本発明は階調性をもった写真画像の良好な
再現性と共に、網点及び線画像に対し、線幅検出方法を
開発して線幅を測定し、その変化分をフィードバックす
る線幅制御方法を用いて、環境間差やコピー枚数、プリ
ント枚数の増加による経時変化等による影響を減らし
て、良好な網点及び線画像を階調性をもった写真画像と
共に再現できるようにする画像制御方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、像担持
体の周縁部に帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手
段を配設し、帯電、露光を行って静電潜像を形成し、該
静電潜像を反転現像して像担持体上にトナー像を形成
し、該トナー像を転写紙上に転写を行う画像形成装置の
画像制御方法において、像担持体上の副走査方向にベタ
黒に相当するレベルで複数のパッチ露光を行い、このテ
ストパッチを現像手段の現像スリーブの回転数をテスト
パッチ潜像毎に変えて反転現像し、現像されたテストパ
ッチ像を濃度検知センサによって濃度検出を行い、バッ
チ濃度データのうち予め設定した規定の高濃度範囲に入
った現像スリーブの回転数をもって画像形成時の現像ス
リーブの回転数として固定する最大濃度維持制御と、像
担持体上に露光手段によって網点、線画像を書いている
ラインの潜像を形成し、反転現像してトナー像のライン
としたのち、このラインの線幅を発光素子と受光素子と
を組み合わせた検出手段によって線幅検出を行い、初期
設定された線幅からの変化を検出して、露光手段による
露光量を初期設定された線幅となるように変化させる線
幅制御と、像担持体上の副走査方向に多段階のPWM信
号によるテストパッチ露光を行い、反転現像によって得
られた階調補正用テストパッチ像を濃度検知センサによ
って濃度検出を行い、検出された出力電圧からパッチ像
の濃度に換算し、逆関数を取ることによって階調補正カ
ーブを求め、該階調補正カーブに従って画像信号の補正
を行う階調補正制御とを、最大濃度維持制御、線幅制
御、階調補正制御の順に行い、最大濃度維持制御によっ
て固定した現像スリーブの回転数による現像を行って、
線幅制御によって露光手段の露光量を決定し、決定した
露光手段の露光量と、現像スリーブの回転数での現像を
行って階調補正制御によって階調補正カーブを求め、固
定した露光手段の露光量と、現像スリーブの回転数と、
階調補正カーブとを用いて画像形成するよう画像制御
行うことを特徴とする画像制御方法によって達成され
る。
【0009】 なお、本発明の画像制御の実施は環境変
動あるいはプリント数の増加があった時点で行うことが
好ましい実施態様である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の説明に先だって、先ず線
幅制御を行う画像制御方法について説明する。
【0011】線幅の検出は、像担持体上に網点や線画像
を書込む露光量をもってラインの潜像を形成し、反転現
像してトナー像のラインとしたのち、このラインの線幅
を発光素子と受光素子の組み合わせた検出手段によって
読取ることによって行われる。この線幅の検出は線幅の
変化を検出し、フィードバックして適正なラインで画像
形成が行われるために行われる。ラインの線幅は縦ライ
ン(副走査方向ライン)と横ライン(主走査方向ライ
ン)とで一般に相違している。像担持体上の横ラインは
現像スリーブ上に付着状態にある現像磁気ブラシによっ
て摺擦され、トナーが掻取られてラインは細くなる傾向
がある。
【0012】従って横ラインの線幅を検出して線幅制御
を行うと、現像磁気ブラシの掻取りの影響を受けない縦
ラインは太くなってしまう。また縦ラインのみで線幅制
御を行うと、縦ラインは線切れ(ラインの一部が切れた
状態)となってしまうことがある。従って縦ラインと横
ラインの両方の線幅を検出し、これによって線幅制御を
行うことが必要である。
【0013】像担持体上の横ラインの線幅を測定するこ
とは、図4(a)に示すようにラインの移動方向が固定
して位置したセンサに対して垂直となるので、線幅を検
出することは容易である。しかし像担持体上の縦ライン
の線幅を測定することは容易ではなく、図4(b)に示
すようにセンサを横方向に移動させて縦ラインを横切ら
せることによってセンサ出力を得ることは可能である
が、センサ出力はセンサの移動速度に関係し、検出精度
は悪くなってしまう。
【0014】縦ラインの線幅の変化を検出するために、
図5(a)に示すように像担持体上の主走査あるいは副
走査に対し、挟み角θをもって斜めラインを引き、この
斜めラインの副走査方向の線幅の変化を検出する。そし
てこの変化分を縦成分と横成分とに分解して縦ラインと
横ラインの線幅の変化を検出できるようにしている。図
5(b)はこの説明図で、当初副走査方向にFの線幅を
もっていた斜めラインがΔFやせたとすると、 縦ラインのやせた分 ΔD(縦)=ΔF・tanθ 横ラインのやせた分 ΔD(横)=ΔF となる。
【0015】このように斜めラインを設け、センサが横
切る構成とすることにより、縦ラインと横ラインの線幅
の変化を同時に検出することができ、それぞれの影響を
考慮したフィードバックを像形成用のレーザパワーにか
けることができる。なお、簡易的な方法としては、線幅
制御用のラインとして主走査方法のラインをもって代用
することも可能である。
【0016】次に本発明に使用される線幅測定用センサ
について説明する。図6(a)は断面構成図で、図6
(b)は回路図である。発光素子PS1から発光する光
は、像担持体又は転写紙等の被測定物SB上に焦点を結
ぶようにし、受光素子PS2によって反射光を受光して
ラインの線幅測定を行う。発光素子PS1側には被測定
物SBとの間にピンホールPS3と、レンズPS4を設
ける。発光素子PS1には発光ダイオード(LED)あ
るいはレーザを用いる。また受光素子PS2にはフォト
・トランジスタあるいはフォト・ダイオードを用いる。
【0017】レンズPS4には平凸又は凸凸形状の集光
レンズが用いられる。ピンホールPS3は発光ダイオー
ドやレーザのガウス分布をもった光強度の中心部分を使
用するよう設けるもので、ピンホールの穴径は光強度分
布により適当に選択される。なおレンズPS4の収差を
含めた特性が優れ、被測定物SB上に後に説明する微小
な径が30μm以下のスポットを結像し、スポット周縁
にフレア等が生じない場合にはピンホールPS3を省略
することができる。
【0018】図6(a)に示した線幅測定用センサは、
被測定物SBのラインに対して垂直方向から発光素子P
S1によって微小スポットを形成し、45°前後の角度
をもって受光素子PS2が受光する。図7(a)は被測
定物のSBのラインに対して2組の発光素子PS1
(a),PS1(b)によって2方向から光を照射し、
垂直方向の受光素子PS2によって受光する構成として
いるので、ラインを形成するトナーの盛り上がりによる
影の影響を相殺して、測定精度は向上する。但し、被測
定物SB上に2個の光学系の焦点を重ね合わせて合致さ
せることを必要とし、高度の組立・調整精度が必要とな
る。
【0019】また被測定物SBの表面が鏡面状となって
いると、図6(a)や図7(a)に示したセンサ構成で
は反射光の散乱成分を受光しているため、センサ出力が
大幅に減ってしまい、高感度の受光素子である必要があ
るという問題がある。図6(b)はこれに対する対応を
示したもので、発光素子PS1と受光素子PS2との光
軸を合わせて、反射光の直接成分を受光する構成とした
ものである。
【0020】被測定物SB上でのラインの太さと発光素
子PS1によるスポット径との関係とそのセンサ出力を
示したのが図8で、(a)はスポット径がラインの線幅
よりも大きい場合、(b)はスポット径とラインの線幅
とが等しい場合、(c)はスポット径がラインの線幅よ
りも小さい場合を示している。この図からも明らかなよ
うに、線幅測定用センサの判定可能なラインの線幅の最
小値は、被測定物上での焦点のスポット径と同一となる
(図8(b))。スポット径よりラインの線幅が狭い
と、センサはラインの線幅を検知することはできない
(図8(a))。
【0021】スポット径以上の太さの線幅のラインをセ
ンサが線幅検出を行ったとき(図8(c))、そのライ
ンの線幅Lはセンサのライン出力をあるスレッショルド
電圧VSで切ったときに挟まれた部分Δtと、走査時の
ラインとスポットの相対線速度Xを掛け合わせたもの
で、 L=X・Δt で表される。
【0022】スレッショルド電圧VSは、転写紙あるい
は像担持体のライン以外の部分の出力VMから50%〜
60%下げたところに設定することが適当である。上記
の演算値Lが実際に光学的に測定した線幅とそぐわない
時は、関数や数値をLに掛け合わせて補正しても良い。
また、ラインの出力を正規化し、設定したスレッショル
ドでライン出力を切るようにすることで、更に精度良い
線幅の測定を行うことができる。
【0023】また、ラインの線幅の変化の検出には空間
周波数(MTF)を用いて行うこともできる。図9はこ
れに関する説明図である。被測定物上に複数本のライン
をテスト用パターンとして等間隔に設ける(図9
(a))。発光素子によって結像するスポット径は測定
しようとするラインの線幅と同程度とし、スポット径と
同程度の間隔となるようテスト用パターンを形成する
(図9(b))。このテスト用パターンをセンサによっ
て横切るよう走査する時は図9(c)に示すようなセン
サ出力が得られる。これにより MTF=(Vmax−Vmin)/(Vmax+Vmi
n) が求められる。テスト用パターンの線幅が変化するとV
max、Vminが変化し、MTFが変化するのでこれ
から線幅の変化を検出することができる。
【0024】画像形成装置では、像担持体に対向した現
像器から転写器の間、又は分離器からクリーニング装置
の間の設定位置にセンサを設け、ラインの線幅の変化を
検出してフィードバックをかけることにより線幅制御が
行われる。線幅の測定に当たっては複数本の同じ線幅の
ラインを平行に形成し、検出した測定値を平均化するこ
とによって精度を高めることができる。フィードバック
としてはパルス幅変調,レーザパワー出力変更等によっ
て露光条件に制御をかけることが一般に行われる。図1
0はレーザパワーの出力と実測によって得られたライン
の線幅との関係を示したもので、レーザパワーの出力を
変化させることにより線幅は比例的に変化する。なお線
幅の変化を検出してフィードバックをかけるのは、レー
ザパワー以外にも、帯電条件、現像条件、転写条件、定
着条件等に対してもフィードバックをかけることができ
る。
【0025】以上説明した線幅制御方法は画像形成装置
に適用することで、網点や線画像を良好に再現を可能と
する。
【0026】次に最大濃度維持制御及び階調補正制御を
行う画像制御方法について説明する。
【0027】最大濃度維持制御用の濃度検知センサDS
1,階調補正制御用の濃度検知センサDS2は像担持体の
周面に対向し、現像器から転写器の間、又は分離器から
クリーニング装置の間に設けられる。
【0028】濃度検知センサDS1と濃度検知センサD
2とは近似した構成なので、併せて説明する。濃度検
知センサDS1,DS2は例えば図11(a)に示すよう
にケーシングCKに穿設された2個の取り付け穴に取り
付けられた約40°の入射角をもって赤外光を照射する
発光素子である発光ダイオードLEDと、約40°の反
射角をもって受光する受光素子であるフォトトランジス
タPTと、トナーなどによる汚れを防ぐためガラスなど
の防塵部材BGよりなっている。なお、上記赤外線は像
担持体の感光層に感度を有しない例えば波長900〜9
80nmの赤外線が使用される。なお、フォトトランジ
スタPTは代わりにフォトダイオードを用いることもで
きる。
【0029】この濃度検知センサDS1,DS2は、図1
1(b)に示す電気回路と組合わされて濃度検出装置を
形成している。発光素子である発光ダイオードLEDの
陽極端子には最大出力10Vの可変直流電源Vretが
接続され発光ダイオードLEDの放射光量を変化させる
ことができる。発光ダイオードLEDは電流制御用の抵
抗R8及び半固定抵抗VR1と直列に接続され直流電源か
ら10Vの電圧が印加されていて、半固定抵抗VR1
よって発光ダイオードLEDの抵抗値のバラツキを調節
した後固定できるようになっている。発光ダイオードL
EDは端子Teをアースに接続すると点灯される。
【0030】受光素子であるフォト・トランジスタPT
は負荷抵抗R7と直列に接続され、直流電源から10V
の電源が印加される。発光ダイオードLEDの光で照射
されたトナー像からの反射光を受光するフォト・トラン
ジスタPTの出力電流は反射光の強さに応じて変化し、
負荷抵抗R7の両端にはフォト・トランジスタPTの出
力電流に比例した電圧が生じる。この電圧は演算増幅器
であるIC1の(+)入力端子に入力され増幅される。
その結果、出力端と(−)入力端子との間に接続された
抵抗をR5とし、(−)入力端子とアースとの間に接続
された抵抗をR6とするとき、抵抗R5の両端に接続する
出力端子Oa,Ob間にはVout=R5/R×Vi
nの電圧が出力される。ここでVinはIC1の(+)
入力端子に加わる電圧で、この場合の増幅回路の電圧利
得(電圧ゲイン)Vout/VinはR5/R6となる。
C1はサージ電圧やその他のノイズのバイパス用コンデ
ンサである。
【0031】最大濃度維持制御を行うには、先ず図12
(a)に示すように、像担持体(感光体ドラム)31上
に最大濃度維持制御用のテストパッチの潜像を副走査方
向に数mmの間隔をおいて書き込まれる。このときの露
光レベルは一定で例えばパルス幅変調(PWM)で8ビ
ットのディジタル信号の場合はベタ黒に相当するレベル
255でパッチ露光が行われる。このテストパッチは現
像器の現像スリーブの回転数をテストパッチ潜像毎に変
えて反転現像が行われ、図12(b)に示す濃度の異な
る複数のテストパッチ像となる。この最大濃度維持制御
用のテストパッチ像は前記の濃度検知センサDS1によ
って濃度検出が行われ、パッチ濃度データのうち予め設
定した規定濃度範囲に入った現像スリーブの回転数(線
速)を検出し、画像形成時にはこの回転数(線速)を用
いるよう現像スリーブの回転数(線速)の固定を行う。
ここで上記の規定濃度は1.4に設定される。これは濃
度1.35以上であればコピー画像の品位は十分である
からである。かかる制御によってあらゆる環境で画像濃
度は1.4以上が確保されていることが保証される。な
おこの最大濃度維持制御は現像剤のトナー濃度(混合
比)の変更や現像スリーブ上の現像剤の搬送量を変更す
ることによってもできるが、現像スリーブの回転数変更
による方法がトナー汚れやカブリを発生させない点で優
れている。
【0032】階調補正制御を行うには、最大濃度維持制
御と同様に感光体ドラム31は帯電され、階調性補正用
のテストパターン信号が半導体レーザに送出される。こ
のテストパターンは例えば8ビットのディジタル信号の
0〜255レベルの場合8レベル飛びのPWM信号が半
導体レーザに送出され、感光体ドラム31上には図13
(a)に示すような複数のテストパッチの潜像が副走査
方向に数mmおきに書き込まれる。この潜像は現像スリ
ーブの回転数が先の最大濃度維持制御によって固定され
た現像器によって反転現像され、図13(b)に示す濃
度の異なる複数の階調補正用テストパッチ像となり、濃
度検知センサDS2によって濃度検出がなされる。
【0033】ここでテストパッチ像の濃度検出装置の出
力からパッチ像の濃度に換算する方法について説明す
る。
【0034】上記階調補正用テストパッチ像のPWMレ
ベルを0,8,16,24・・・n・・・255とした
パッチ像の濃度検出装置の出力電圧をV0,V1,V2
3・・・Vn・・・V31とするとき、それぞれの仮の
濃度をDPnとすると DP0=−logV0/V0P8=−logV8/V0 DP16=−logV16/V0 Dn=−logVn/V0P31=−logV255/V0 としてDPnを求め、DP31が前記最大濃度である1.4
になるように全てのDPnを正規化する。また、転写紙の
濃度は例えば0.08であるから全てのDPnに0.08
を加える。このようにしてコピー画像とした定着した転
写紙上のパッチ像の濃度に換算される。
【0035】上記階調補正データは補間されて図14
(a)に示す連続カーブとなり、このカーブはプリンタ
特性を表していることになる。補間方法は直線補間でも
十分利用できる。この逆関数を取ると図14(b)に示
すカーブとなり、これが階調補正カーブとなる。上記図
14の(a)のカーブと(b)のカーブの積を取ると
(c)に示す45°の直線(γ=1.0)となる。この
ような階調補正カーブは画像形成装置のRAMに記憶さ
れ、画像形成に当たっては、RAMから呼び出された階
調補正カーブに従って画像信号は補正された後書込みユ
ニットに入力されて潜像形成が行われるので、装置の使
用中の感光体ドラム31の感光体の劣化や環境条件の変
化によるプリンタ特性の変化による階調性変化の補正が
なされる。
【0036】次に本発明を適用する画像形成装置につい
て、構成とその作用を図面に基づいて説明する。
【0037】図1は本発明の画像形成装置の一実施例を
示す概略構成図、図2は図1の装置の制御系を示すブロ
ック図である。
【0038】先ず、この画像形成装置の通常のコピー動
作について説明する。この画像形成装置は、画像読み取
りユニット10、ディジタル書き込み系である書き込み
ユニット20、画像形成部30、給紙部40及び原稿載
置部50等より構成される。
【0039】画像形成装置上部には、透明なガラス板な
どからなる原稿台51と、さらに原稿台51上に載置し
た原稿Dを覆う原稿カバー52等からなる原稿載置部5
0があり、原稿台51の下方であって、装置本体内には
第1ミラーユニット12、第2ミラーユニット13、撮
像レンズ14、CCDアレイなどの撮像素子15等から
なる画像読み取りユニット10が設けられている。
【0040】原稿台51上の原稿Dの画像は、画像読み
取りユニット10の照明ランプ12Aと第1ミラー12
Bを備える第1ミラーユニット12の実線から破線にて
示す位置への平行移動と、第2ミラー13A及び第3ミ
ラー13Bを対向して一体的に備える第2ミラーユニッ
ト13の前記第1ミラーユニット12に対する1/2の
速度の追随移動とにより全面を照明走査され、その画像
は撮像レンズ14により第1ミラー12B、第2ミラー
13A、第3ミラー13Bを経て撮像素子15上へ結像
されるようになっている。走査が終わると第1ミラーユ
ニット12及び第2ミラーユニット13は元の位置に戻
り、次の画像形成まで待機する。
【0041】前記撮像素子15によって光電変換されて
得られた画像データはディジタル信号に変換された後、
画像信号処理部60によってMTF補正やγ補正等の処
理がなされ、画像信号としてメモリに一旦格納される。
次いで前記の画像信号がCPU90の制御によってメモ
リより読み出されパルス幅変調された後書き込みユニッ
ト20に入力される。
【0042】画像形成部30は、CPU90の制御によ
って前記画像信号が、駆動モータ21、ポリゴンミラー
22、fθレンズ23、ミラー24,25,26及び図
示しない半導体レーザ、補正レンズ等からなる書き込み
ユニット20に入力されると画像記録動作を開始する。
すなわち、像担持体である感光体ドラム31は矢示のよ
うに時計方向に回転し、帯電前露光を行って除電する除
電は除電器36によって除電された後、帯電器32によ
り電荷を与えられているので、書き込みユニット20に
よるレーザビームLによって感光体ドラム31上には原
稿Dの像に対応した静電潜像が形成される。その後、感
光体ドラム31上の前記静電的な潜像は、現像器33の
バイアス電圧を印加した現像剤担持体である現像スリー
ブ33A上に担持する現像剤によって反転現像が行われ
可視のトナー像となる。
【0043】一方、給紙部40に装填された給紙カセッ
ト41A又は41Bからは指定のサイズの転写紙Pを1
枚ずつ搬出ローラ42Aによって搬出し、搬出ローラ4
3及びガイド部材42を介して画像の転写部に向かって
給紙する。給紙された転写紙Pは、感光体ドラム31上
のトナー像と同期して作動するレジストローラ44によ
って感光体ドラム31上に送出される。この転写紙Pに
は、転写器34の作用により、感光体ドラム31上のト
ナー像が転写され、分離器35の除電作用によって感光
体ドラム31上から分離されたのち、搬送ベルト45を
経て定着器37へ送られ、加熱ローラ37A及び加圧ロ
ーラ37Bによって溶融定着された後、排紙ローラ3
8,46により装置外のトレイ54へ排出される。53
は手差し用の給紙台である。
【0044】前記感光体ドラム31はさらに回転を続
け、その表面に転写されずに残留したトナーは、クリー
ニング装置39において圧接するクリーニングブレード
39Aにより除去清掃され、再び除電器36によって除
電された後帯電器32により一様に電荷の付与を受け
て、次回の画像形成のプロセスに入る。
【0045】なお、現像器33の撹拌スクリュー33C
の底部に設けられた透磁率センサTSは現像剤のトナー
濃度が変化すると透磁率が変化することを利用して現像
器33内の現像剤のトナー濃度を監視し、CPU90に
現像剤のトナー濃度情報を送出するセンサである。CP
U90は透磁率センサTSの情報によりトナー濃度が一
定値以下に減少するとトナー補給の指示をトナー補給ユ
ニット33Tに送出してトナー補給を行うので、現像剤
のトナー濃度を常に一定に維持することができる。
【0046】本実施例では、現像剤にはポリエステル系
で重量平均粒径8.5μmのトナーと、フェライトに樹
脂コーティングを施した重量平均粒径60μmキャリア
からなる2成分現像剤でトナー濃度6〜9%のものが用
いられたが、上記トナー濃度制御によりトナー濃度変動
は±0.3%の範囲に収めることができた。
【0047】定着器37の37A及び37Bは一対の定
着用回転体である上ローラ及び下ローラである。
【0048】上ローラ37A及び下ローラ37Bの内側
芯部にはハロゲンランプ等からなる加熱ヒータ37D
(上ローラ1,100W、下ローラ200W)が設けら
れている。上ローラ37A及び下ローラ37Bの周囲温
度はサーミスタなどからなる温度センサ37Cにより検
知されCPU90に送出され、この検知信号によってC
PU90は加熱ヒータ37Dを制御して定着制御温度で
ある所定の温度Tcの許容範囲内に保持する。
【0049】下ローラ37Bは図示しないバネなどの付
勢部材によって上ローラ37Aに一定圧例えば線圧3.
7kg/cmで圧接されるようになっている。上ローラ
37Aは時計方向に回転し、下ローラ37Bは上ローラ
37Aに圧接して従動回転する。
【0050】以上説明した画像形成装置では感光体ドラ
ム31は負帯電がなされるOPC感光体を塗布したドラ
ムで、書込み密度400dpi(Dot per in
ch)とした場合を標準として画像形成を行っている。
感光体ドラム31の回転軸には図示しないエンコーダが
設けてある。このエンコーダからの位相信号はCPU9
0に送出され画像位置を正確に知る必要のあるプロセス
制御に利用される。
【0051】本実施例の画像形成装置は、線幅検出と共
に最高濃度補正と階調性補正を併せて行うもので、線幅
検出用のセンサWS、最高濃度補正用の濃度検知センサ
DS1、階調性補正用の濃度検知センサDS2は、感光体
ドラム31の周面に対向し、現像器33から転写器34
の間、および分離器35からクリーニング装置39の間
に設けられる。
【0052】本発明の画像形成装置では線幅検出用のセ
ンサWSを最高濃度補正用の濃度検知センサDS1、階
調補正用の濃度検知センサDS2とを組合わせ、図3に
示したアルゴリズムを実行することにより、階調性と線
幅とを両立させて制御し、写真画像と網点・線画像をコ
ピー数、プリント数、環境などによる変化に対し、両立
させて制御できるものである。
【0053】階調補正制御(γ補正制御)と最大濃度維
持制御(Dmax制御)により写真画像は環境や経時変
化(コピー数あるいはプリント数)に影響されることな
く常に同等に再現することができる。しかし、文字・網
点・線画像は上記の2つの制御では制御しきれないで、
環境や経時変化などにより線幅は太くなったり、つぶれ
たり、かすれたりして再現性が変化する。
【0054】そこで工場出荷時や装置設置時にある基準
のラインの線幅をメモリに記憶し、その後の画像形成時
にその時の参照用ラインの線幅とメモリ内に記憶した基
準の線幅とを比較し、その差により露光条件の露光光量
(レーザパワー)にフィードバックをかける線幅制御を
行うことにより初期の線幅に維持されて文字・網点・線
画像を環境や経時変化の影響なく、初期における画像と
同等に再現することができる。
【0055】しかし、このレーザパワーにフィードバッ
クをかける線幅制御においては、像担持体上の露光電位
(明部電位)が変化してしまうので、現像後におけるト
ナーが付着した状態での反射濃度が変化してしまい、先
に設定された最大濃度維持制御と階調補正制御で制御さ
れた写真画像の再現性が変化してしまう。即ち上記のよ
うな制御のしかたでは写真画像と文字・網点・線画像と
を両立して制御できないという問題がある。本発明者ら
は検討の結果、図3に示すアルゴリズムを新たに導入す
ることにより、写真画像と文字・網点・線画像とを両立
して制御することを可能としたものである。
【0056】図3に示した本発明による画像制御の特徴
は、まず制御実施時の環境や経時変化などにより最大濃
度維持制御を行ってその時の現像性を一時的に決め、次
に線幅制御を行って初期のラインが再現されるまでの線
幅制御を行い、この時のレーザパワーで最大濃度維持制
御を行って一番濃い(高い)濃度を決定し、この後階調
補正制御を行って滑らかな階調性を得るようにしたもの
で、線幅制御を行った後に最大濃度維持制御を行い、最
後に階調補正制御を行うことで線幅制御と最大濃度維持
制御,階調補正制御の両立が可能となった。
【0057】もし仮に階調補正制御を最大濃度維持制御
に先だって行うと、環境変動などにより現像性が変化し
た時に階調補正制御によって決定した階調の最大画像濃
度と、その後に行った最大濃度維持制御で決定した最大
画像濃度が食い違ってしまい、滑らかなγ=1.0階調
が得られなくなってしまう。図15はγ特性を図示した
もので、図15(a)は階調補正時の現像性が低すぎた
後に最大濃度維持制御を行ったときのγ特性を示し、図
15(b)は階調補正時の現像性が高すぎた後に最大濃
度維持制御を行った時のγ特性を示している。
【0058】また、最大濃度維持制御を線幅制御の前に
行い以後行わないと、この線幅制御はレーザパワーを変
更してしまうので、最大濃度維持制御で決定した最大画
像濃度が変化し、必要な画像濃度をオーバーしたり不足
したりして、コピーの画質は濃すぎたり薄すぎたりする
可能性が大きく好ましくない。
【0059】従って写真画像と文字・網点・線画像を両
立させて制御しようとすると、図3のアルゴリズムに従
い、最大濃度維持制御,線幅制御,階調補正制御の順に
行うことが必要である。
【0060】なお、本実施例では最大濃度維持制御は現
像スリーブの回転数によって行っているが、本実施例と
は別の手段によって最大濃度維持制御を行っている系、
或いは最大濃度維持制御を全く行っていない系の画像形
成装置においては、図3に示すアルゴリズムで最大濃度
維持制御は必要としないで、線幅制御→階調補正制御の
順に行われるアルゴリズムとなる。
【0061】
【実施例】
(実施例1)画像形成条件は下記表1の通りである。
【0062】
【表1】
【0063】長期に渡る画像形成中、一時的な画像濃度
の低下が認められたので、実験的に現像スリーブの回転
数とトナー濃度を強制的に上げて図3に示すアルゴリズ
ムを用いて自動的に画像制御を行った。
【0064】画像制御方法 表1の画像形成条件で、工場出荷時には、現像スリ
ーブの回転数254.1rpm(スリーブ/像担持体線
速比1.90)、レーザパワー0.420mW、現像器
内のトナー濃度6%に設定し、最大濃度維持制御、階調
制御を行う。この状況で、ROM95に記録されたプロ
グラムによって、像担持体上に200μm幅のラインを
引いて、これを線幅検出用センサWSで読みとり、メモ
リ91に記憶する。この状況を初期設定時とする。
【0065】 画像濃度の低下が認められた時点で、
現像スリーブ回転数を375.0rpm(スリーブ/像
担持体線速比2.81)に上げ、現像器内のトナー濃度
を9%に上げて最大濃度維持制御を行い、前記で20
0μmの幅のラインを引いた時と同じ露光条件で像担持
体上にラインを引き、これを線幅検出用センサWSで読
み取る。この状況を現像過多状態とする。
【0066】 前記の現像過多状態において、前記
の初期設定時に対する像担持体上のラインの線幅の変
化を求め、線幅の変化からRAM96に記録された図1
6のレーザパワー変換テーブルを使用し、図3のアルゴ
リズムを用いてラインの線幅制御を行う。すなわち、線
幅の変化により図16のテーブルを使用してレーザパワ
ーのシフト量を決めてレーザパワーをシフトし、最大濃
度維持制御を行う。ここで再度ラインを引き、ラインの
初期に対する線幅の変化を求め、変化が許容範囲外(例
えば10μm以上)の時はレーザパワーを微調し再度最
大濃度維持制御と線幅制御を行い、ラインの線幅の変化
量が許容範囲内になったところで、階調補正制御を行
う。この状況を線幅制御後とする。
【0067】なお図16のレーザパワー変換テーブルに
示す線幅の変化とレーザパワーの補正値との関係は、ト
ナー濃度が上がった上記の条件下の現像性において有効
なもので、現像性が変ったり、環境が変化したときには
別の変換テーブルが必要である。そこでコピー枚数や環
境などの代表的な条件でテーブルを予め用意し、線幅制
御を実行する時の状況に最も近いテーブルを選択し、こ
れを用いて制御を行うと良い。
【0068】画像制御結果 初期設定時、現像過多状態、線幅制御後のそれぞれの階
調性、ライン幅について比較する。図17は初期設定
時、現像過多状態、線幅制御後の階調性を示したもの
で、何れにおいてもほぼ同じ傾きでγ=1.0である。
従って初期設定時、現像過多状態、線幅制御後において
階調性は制御されている。
【0069】また、ラインの初期設定時と現像過多状態
における線幅の変化は、線幅検出用センサWSによる測
定値で50μm太ったラインであった(図18参照)。
そこで線幅の変化50μmを図16の線幅の変化に対す
るレーザパワーの変換テーブルを用い、0.07mWレ
ーザパワーの出力を弱める線幅制御を行った。この時の
(線幅制御後)の像担持体上に引いたラインの線幅を精
密な実測によって線幅測定を行い、線幅制御後の初期に
対する線幅の変化を求めたところ、図18に示す如く初
期の線幅である200μmまで線幅が制御されているこ
とが確認された。
【0070】(実施例2)画像形成条件は下記表2の通
りである。
【0071】
【表2】
【0072】環境によって細線の再現性は変化してしま
う。これは像担持体の感度特性が環境によって図19に
示すように変化してしまうためである。同じ露光量(P
WM値)によっても像担持体の表面電位は環境によって
異なっているので、細線の再現性は環境によって異なる
こととなる。階調性は最大濃度維持制御と階調補正制御
によって環境差による影響は補償されるが、細線の再現
性はこの2つの制御では制御しきれない。そこで細線再
現性の環境差を補償するため、露光光量(レーザパワ
ー)を変更する。
【0073】本実施例は環境条件の変動が生じたので図
3に示すアルゴリズムを用いて自動的に画像制御を行っ
た。
【0074】画像制御方法 表2の画像形成条件で、工場出荷時にはレーザパワ
ー0.420mWに設定し、常温常湿(NN)環境(2
0℃,50%RH)にて最大濃度維持制御,階調補正制
御を行う。この状況で、ROM95に記録されたプログ
ラムによって、像担持体上に200μmの幅のラインを
引いて、これを線幅検出用センサWSで読み取り、メモ
リ91に記憶する。この状況を初期設定時とする。
【0075】 例えば高温高湿(HH)環境(30
℃,80%RH)になると、画像形成装置内に設けた環
境条件検知手段(図示せず)はこれを検知し、或いは外
部からの画像形成条件の再設定指示により、最大濃度維
持制御を行い、前記で200μmの幅のラインを引い
た時と同じ露光条件で像担持体上にラインを引き、これ
を線幅検出用センサWSで読み取る。この状況を高温高
湿状態とする。
【0076】 前記の状況において、前記の初期
設定時に対する像担持体上のラインの線幅の変化を求
め、線幅の変化からRAM96に記録された図20のレ
ーザパワー変換テーブルを使用し、図3のアルゴリズム
を用いてラインの線幅制御を行う。すなわち、線幅の変
化により図20のテーブルを使用してレーザパワーのシ
フト量を決めてレーザパワーをシフトし、最大濃度維持
制御を行う。ここで再度ラインを引き、ラインの初期に
対する線幅の変化を求め、変化が許容範囲内にあれば、
階調補正制御を行う。
【0077】また、再度のラインの初期に対する線幅の
変化が許容範囲外(例えば10μm以上)の時はレーザ
パワーを微調し、再度最大濃度維持制御と線幅制御を行
い、ラインの線幅の変化量が許容範囲内になったところ
で階調補正制御を行う。この情況を環境制御後とする。
【0078】画像制御結果 初期設定時、高温高湿状態、環境制御後のそれぞれ階調
性、ライン幅を比較する。図21は初期設定時、高温高
湿状態、環境制御後の階調性を示したもので、何れにお
いてもほぼ同じ傾きでγ=1.0である。従って初期設
定時、高温高湿状態、環境制御後において階調性は制御
されている。
【0079】またラインの初期設定時に対する高温高湿
状態における線幅の変化量として50μm程度太ったラ
インは、レーザパワーを0.1mW程度出力を弱めたこ
とにより環境制御後は初期設定時の200μmにまで制
御された。(図22参照)従って線幅も制御されている
ことが確認された。
【0080】(実施例3)画像形成条件は実施例2(表
2)と同じである。
【0081】経時変化(コピー数,プリント数の増大)
によって細線の再現性は変化してしまう。これは図23
に示すように経時変化によって像担持体の残留電位が上
昇し、最大露光電位が上昇してしまうためである。最大
露光電位が上昇すると中間露光電位も上昇するので、経
時変化によって線画像は次第に太く再現されてしまう。
階調性は最大濃度維持制御と階調補正制御によって経時
変化による影響は補償されるが、細線の制御はこの2つ
の制御では制御しきれない。そこで細線再現性の経時変
化を補償するため、露光光量(レーザパワー)を弱める
方向に変更する。
【0082】本実施例はコピー枚数が所定枚数に達した
ので、図3に示すアルゴリズムを用いて自動的に画像制
御を行った。
【0083】 表2の画像形成条件で、工場出荷時に
はレーザパワー0.420mWに設定し、常温常湿(N
N)環境(20℃,50%RH)にて最大濃度維持制
御,階調補正制御を行う。この状況で、ROM95に記
録されたプログラムによって、像担持体上に200μm
幅のラインを引いて、これを線幅検出用センサWSで読
み取り、メモリ91に記憶する。この状況を初期設定時
とする。
【0084】 例えば大量のコピー枚数(10万コピ
ー)をコピーし終えると、画像形成装置内に設けたコピ
ー枚数検知手段(図示せず)はこれを検知し、或いは外
部からの画像形成条件の再設定指示により、最大濃度維
持制御を行い、前記で200μmの幅のラインを引い
た時と同じ露光条件で像担持体上にラインを引き、これ
を線幅検出用センサWSで読み取る。この状況を経時変
化状態とする。
【0085】 前記の状況において、前記の初期
設定時に対する像担持体上のラインの線幅の変化を求
め、線幅の変化からRAM96に記録された図24のレ
ーザパワー変換テーブルを使用し、図3のアルゴリズム
を用いてラインの線幅制御を行う。すなわち、線幅の変
化により図24のテーブルを使用してレーザパワーのシ
フト量を決めてレーザパワーをシフトし、最大濃度維持
制御を行う。ここで再度ラインを引き、ラインの初期に
対する線幅の変化を求め、変化が許容範囲内にあれば、
階調補正制御を行う。
【0086】また、再度のラインの初期に対する線幅の
変化が許容範囲外(例えば10μm以上)の時はレーザ
パワーを微調し、再度最大濃度維持制御と線幅制御を行
い、ラインの線幅の変化量が許容範囲内になったところ
で階調補正制御を行う。この情況を経時変化制御後とす
る。
【0087】なおの制御を行うコピー枚数(この実施
例では10万コピー)は絶対的なものではなく、像担持
体の残留電位の上昇に合わせて適当なコピー(プリン
ト)枚数毎に図3のアルゴリズムによる画像制御を行い
線幅の補正を行うことが望ましい。また、像担持体上の
電位を表面電位センサなどでモニターし、残留電位が許
容範囲以上に上昇した時に図3のアルゴリズムを用い、
線幅の補正を行っても良い。
【0088】画像制御結果 初期設定時、経時変化状態、経時変化制御後のそれぞれ
の階調性、ライン幅を比較する。図25は初期設定時、
経時変化状態、経時変化制御後の階調性を示したもの
で、何れにおいてもほぼ同じ傾きでγ=1.0である。
従って初期設定時、経時変化状態、経時変化制御後にお
いて階調性は制御されている。
【0089】またラインの初期設定時に対する経時変化
状態における線幅の変化量として図26に示す如く30
μm程度太ったラインは、レーザパワーを図24により
0.02mW程度出力を弱めたことにより経時変化制御
後は初期設定時の200μmにまで制御された。従って
線幅も制御されていることが確認された。
【0090】
【発明の効果】本発明の図3に示すアルゴリズムを使用
し、最大濃度維持制御、線幅制御、階調補正制御の順に
画像制御を行うことにより、環境条件が変化したり多数
枚のコピー(プリント)を行った後においても、写真画
像と共に文字・網点・線画像等あらゆる画像について、
優れた画像が常に同時に再現される画像制御方法が提供
されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる画像形成装置の概略構成を示す
断面図である。
【図2】本発明に係わる画像形成装置の制御系を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明の画像制御のアルゴリズムを行うフロー
である。
【図4】ライン線幅検出に関する説明図である。
【図5】斜めラインの線幅検出についての説明図であ
る。
【図6】線幅測定用センサの断面構成図及び回路図であ
る。
【図7】他の実施例を示す線幅測定用センサの断面構成
図である。
【図8】ラインの線幅とスポット径との関係を示す説明
図である。
【図9】空間周波数を用いた線幅測定法の説明図であ
る。
【図10】ラインの線幅とレーザパワーとの関係を示す
グラフである。
【図11】濃度検知センサの断面構成図及び回路図であ
る。
【図12】像担持体上での最大濃度維持制御用のテスト
パッチ像を示す図である。
【図13】像担持体上での階調補正用のテストパッチ像
を示す図である。
【図14】補正用γ特性の求め方を説明する図である。
【図15】γ特性例を示した図である。
【図16】実施例1での線幅制御時のレーザパワー変換
テーブルである。
【図17】実施例1での初期設定時、現像過多状態、線
幅制御後の階調性を示すグラフである。
【図18】実施例1での初期設定時、現像過多状態、線
幅制御後の線幅の変化を示すグラフである。
【図19】像担持体の環境条件による感度特性の変化を
示すグラフである。
【図20】実施例2での線幅制御時のレーザパワー変換
テーブルである。
【図21】実施例2での初期設定時、高温高湿状態、環
境制御後の階調性を示すグラフである。
【図22】実施例2での初期設定時、高温高湿状態、環
境制御の線幅の変化を示すグラフである。
【図23】経時変化に伴う最大露光電位の変化を示すグ
ラフである。
【図24】実施例3での線幅制御時のレーザパワー変換
テーブルである。
【図25】実施例3での初期設定時、経時変化状態、経
時変化制御後の階調性を示すグラフである。
【図26】実施例3での初期設定時、経時変化状態、経
時変化制御後の線幅の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10 画像読み取りユニット 20 書き込みユニット 30 画像形成部 31 感光体ドラム(像担持体) 32 帯電器 33 現像器 60 画像信号処理部 90 CPU 91 メモリ 95 ROM 96 RAM DS1,DS2 濃度検知センサ WS 線幅検出装置(センサ)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−30271(JP,A) 特開 平5−100532(JP,A) 特開 平6−198973(JP,A) 特開 平7−137346(JP,A) 特開 平3−208681(JP,A) 特開 平5−100554(JP,A) 特開 平6−161195(JP,A) 特開 平9−76558(JP,A) 特開 平6−51604(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 303 G03G 15/04 G03G 15/043 H04N 1/407

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体の周縁部に帯電手段、露光手
    段、現像手段及び転写手段を配設し、帯電、露光を行っ
    て静電潜像を形成し、該静電潜像を反転現像して像担持
    体上にトナー像を形成し、該トナー像を転写紙上に転写
    を行う画像形成装置の画像制御方法において、 像担持体上の副走査方向にベタ黒に相当するレベルで複
    数のパッチ露光を行い、このテストパッチを現像手段の
    現像スリーブの回転数をテストパッチ潜像毎に変えて反
    転現像し、現像されたテストパッチ像を濃度検知センサ
    によって濃度検出を行い、バッチ濃度データのうち予め
    設定した規定の高濃度範囲に入った現像スリーブの回転
    数をもって画像形成時の現像スリーブの回転数として固
    定する最大濃度維持制御と、 像担持体上に露光手段によって網点、線画像を書いてい
    るラインの潜像を形成し、反転現像してトナー像のライ
    ンとしたのち、このラインの線幅を発光素子と受光素子
    とを組み合わせた検出手段によって線幅検出を行い、初
    期設定された線幅からの変化を検出して、露光手段によ
    る露光量を初期設定された線幅となるように変化させる
    線幅制御と、 像担持体上の副走査方向に多段階のPWM信号によるテ
    ストパッチ露光を行い、反転現像によって得られた階調
    補正用テストパッチ像を濃度検知センサによって濃度検
    出を行い、検出された出力電圧からパッチ像の濃度に換
    算し、逆関数を取ることによって階調補正カーブを求
    め、該階調補正カーブに従って画像信号の補正を行う階
    調補正制御とを、 最大濃度維持制御、線幅制御、階調補正制御の順に行
    い、 最大濃度維持制御によって固定した現像スリーブの回転
    数による現像を行って、線幅制御によって露光手段の露
    光量を決定し、決定した露光手段の露光量と、現像スリ
    ーブの回転数での現像を行って階調補正制御によって階
    調補正カーブを求め、 固定した露光手段の露光量と、現像スリーブの回転数
    と、階調補正カーブとを用いて画像形成するよう画像制
    を行うことを特徴とする画像制御方法。
  2. 【請求項2】 前記画像制御の実施は環境変動あるいは
    プリント数の増加があった時点で行うことを特徴とする
    請求項1記載の画像制御方法。
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