JP2005017514A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】aーSiドラムにおける面シェーディングの補正値作成において、テストプリント画像から得られた補正値と、ドラム表面の位置を対応付ける。
【解決手段】1.テストプリント画像にドラム表面の位置と対応付けるためのしるしをつける。2.ドラム基準位置から約1周分のみテストプリント画像を形成し、画像の書き出し開始位置を基準としてドラム表面位置と対応付ける。3.主走査、副走査各数ラインづつのテストプリント画像を形成し、そのラインを基準として補正値をドラム表面位置と対応付ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電潜像により画像を形成する画像形成装置、その画質改善方法および記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、データの通信用ネットワークによるデジタルデータ伝達及びそのデータのハード出力機としての画像形成装置が盛んに提案されている。この種の装置としてデジタルプリンタもしくはデジタル複写機がある。
【0003】
図19にこの種の装置の概略構成図を示し、以下にその動作を説明する。
【0004】
感光体(感光ドラム)1は、円筒状の導電基体上に半導電層を設けたもので、図中の矢印R1方向に回転自在に軸支されている。そして、前期感光ドラム1の表面を均一に帯電するスコロトロン帯電気2、原稿を読取、画像の濃度に比例した画像信号にもとづいて感光ドラム1を露光し、静電潜像を形成する露光装置、前期静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置7、前期感光ドラム1上に形成されたトナー像を転写材である転写紙P上に転写するコロナ転写帯電器(転写帯電気)8、トナー像が転写された転写紙Pを感光ドラム1から分離する静電分離帯電器(分離帯電器)9、トナー像を転写した後に、感光ドラム1上に残留するトナーを除去する前露光ランプ30などが配置されている。また、トナー像が転写された転写紙Pは、感光ドラム1から分離された後に定着装置12に搬送され、ここにおいて表面のトナー像が定着され、所望のプリント画像が形成されて装置本体の外部に排出される。
【0005】
リーダー部18は、原稿ガラス台14上に載置されている原稿15を照明ランプ16により光照射し、その反射光を光電変換素子1ラインCCD19上に結像させることによって画像情報に応じた電気信号に変換する。ここで照明ランプ16によって光照射された原稿15からの反射光は、ミラー17a、17b、17cに導かれてレンズ17dにより、光電変換素子19上に結像される。この光電変換素子19によって出力された電気信号は、A/Dコンバータ21によりA/D変換し8bitのデジタル画像データ信号を2値化回路23を介して画素サイズに応じた特定ON時間のON発光信号とOFF信号の2段階信号に変換されレーザ駆動回路24に入力し、半導体レーザ素子20をon/offする。
【0006】
ここで周知のPWM回路と2値でのレーザ駆動回路について説明する。PWM回路では入力された画像濃度信号の大きさに応じて、半導体レーザの発生を行う時間に相当するパルス幅信号に変調するものである。
【0007】
また、PWM回路ではなく、画像データにもとづき、誤差拡散法やディザ法などの手法で2値化信号を生成する場合には、基本的にレーザ光を発生する時間は濃度に関係なく一定である。異なるのは、濃度の低い画素に対しては、低い確率でレーザを発生させ、濃度の高い画素ほど高い確率でレーザ光を発生する。
【0008】
いずれにしても、前述のように画像信号に応じて駆動され発光したレーザ光を高速回転するポリゴンミラースキャナ28、ミラー17fを介して感光体ドラム1にラスタ走査(露光走査)し、静電潜像を形成する。なお、前述の例は、レーザ光を照射した部位についてトナーを付着させるものであるが、逆にレーザ露光を行っていない部位についてトナーを付着する装置もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の装置は感光体や露光手段、現像手段の各特性のバラツキや機械やユニットの精度公差範囲内で特性に微妙な差異があるため、機械間での画像上の画質、特に階調再現性の低下や解像度の低下などの画像障害となってあらわれてくる。
【0010】
その差異を生ずる原因として特に以下の3点が大きな要因を占めている。第一にレーザ点灯時の光量の立ち上がり特性のバラツキ、第二に現像トナーの環境条件や長期使用時による帯電特性の変動とそれによる現像特性変動、第三に感光体の光電特性のばらつきがあり、これらの変動要因に対しては画質面での改善を行うためにはメンテナンス担当者が画像を見ながら長時間かけて調整しなければ改善できず、実質的には対応できないのが現状であった。
【0011】
特に、高寿命、高速出力対応で感光体として表面層SiC硬化型で高光感度のa−Si感光体を使用する場合には、有機光半導体感光体OPC等の溶液中ディッピング製造法と異なり、蒸着法による製造法が従来から用いられているため、成膜工程での膜厚管理が困難で均一、均質な成膜とならずに帯電、感光特性でバラツキが大きく、最適状態では高品質画像なのに対して特性が変動した場合にはその変動に敏感に反応し画像のバランスが崩れることとなり、画像障害を発生することがあった。また性能を確保しつつ、成膜工程での膜厚や膜質管理を厳密に行った場合、感光体の製造検査の歩留まりが悪く、結果的に高コストとなってしまった。
【0012】
このような問題を解決するために、特開2000−127511のように、所定の濃度データによりテスト画像を作成し、このテスト画像を読み取り手段により読み取り、読み取られたデータにより補正値を作成し、画像形成時にその補正値により補正を加えることにより濃度ムラを軽減するという方法が提案されている。しかし、特開2000−127511では感光体全面の補正値を作成することは述べられておらず、レーザ点灯時の光量の立ち上がり特性のバラツキや現像トナーの環境条件や長期使用時による帯電特性の変動とそれによる現像特性変動による濃度のバラツキは補正できるが、感光体の画素ごとの光電特性のバラツキを補正することはできない。
【0013】
【課題を解決するための手段】
それらの問題を解決するために本発明では、次に示すような方法で感光体表面全面に対応する補正値を作成することを考案した。
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、感光体表面の感度特性のばらつきを補正するために、所定の濃度データ、テストパターンにしたがってテスト画像を形成し、このテスト画像を読み取ることで階調濃度再現特性を検出し、1画素ごと、またはある領域ごとに画像データ以外の画像形成条件に対して補正を加える補正値を作成し、作成された補正値を加えて画像を形成することにより感光体の特性によらず常に一定の階調濃度再現性を実現することができる。
【0015】
請求項2の発明によればテスト画像において、前記作成された補正値と像担持体上の位置を対応づけるための位置特定手段を有することにより、作成された補正値と感光体表面の位置を対応づける事ができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、像担持体上の前記周方向位置検知手段により決められた位置を基準として、像担持体一周分の領域のテスト画像を作成し、そのテスト画像の開始位置もしくは終了位置を基準として補正値と像担持体上の位置を関係づけることにより、テストプリント画像に使われるトナー量を節約することができる。
【0017】
請求項4の発明によれば像担持体一周分の領域のテスト画像を前記読み取り手段にて濃度または色情報を読み取る場合において、そのテスト画像領域の少なくとも一辺から、前記読み取り手段に対するテスト画像の傾きを測定する傾き測定手段を有し、前記傾き測定手段により測定された傾きが所定以上の場合は、測定手段による濃度または色の測定を中止しエラー情報を出力させることにより精度良く補正値を像担持体面上の位置と対応づけることができる。
【0018】
請求項5の発明によればテストパターンを、主走査方向と副走査方向ともに像担持体の基準位置から1ライン分または数ライン分のみテストプリントすることによりテストプリントにかかるトナーの消費を少量に抑えることができる。
【0019】
請求項6の発明によれば主走査方向と副走査方向の1ラインまたは数ラインを基準として像担持体上の位置と補正値を対応づけることよができる。
【0020】
請求項7の発明によれば主走査方向と副走査方向の1ラインまたは数ラインを前記読み取り手段にて濃度または色情報を読み取る場合において、その主走査方向のライン、副走査方向のラインの少なくとも一方から、前記読み取り手段に対するテスト画像の傾きを測定する傾き測定手段を有し、前記傾き測定手段により測定された傾きが所定以上の場合は、測定手段による濃度または色の測定を中止しエラー情報を出力させることにより精度良く補正値と像担持体上の位置を対応づけることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を複写機の実施例にもとづいて詳細に説明する。
【0022】
図1は実施例1である“複写機”の断面構造図である。先に説明した図19と同様の構成については同符号を付した。
【0023】
感光体(感光ドラム)1は、円筒状の導電基体上に半導電層を設けたもので、図中の矢印R1方向に回転自在に軸支されている。そして、感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って順に、感光ドラム1の表面を均一に帯電するスコロトコン帯電器2、原稿を読み取り、画像の濃度に比例した画像信号にもとづいて感光ドラム1を露光し、静電潜像を形成する露光装置、静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置7、感光ドラム1上に形成されたトナー像を転写材である転写紙P上に転写するコロナ転写帯電器(転写帯電器)8、トナー像が転写された転写紙Pを感光ドラム1から分離する静電分離帯電器(分離帯電器)9、トナー像を転写した後に、感光ドラム1上に残留するトナーを除去するクリーニング装置13、感光ドラム1の残留電荷を除去する前露光ランプ30などが配置されている。また、トナー像が転写された転写紙Pは、感光ドラム1から分離された後に定着装置12に搬送され、ここにおいて表面のトナー像が定着され、所望のプリント画像が形成されて複写機本体外部に排出される。
【0024】
リーダ部18は、原稿ガラス台14上に載置されている原稿15を照明ランプ16により光照射し、その反射光を光電変換素子(1ラインCCD)19上に結像させることによって画像情報に応じた電気信号に変換する。ここで照明ランプ16によって光照射された原稿15からの反射光は、ミラー17a,17b,17cに導かれてレンズ17dにより、光電変換素子19上に結像される。この光電変換素子19によって出力された電気信号は、A/Dコンバータ21によりA/D変換し8bitのデジタル画像データとし、その後で黒色信号生成回路22にて輝度情報を濃度情報にするためにlog変換して画像濃度データとされる。
【0025】
ここで図1または図3に示すように、ドット再現性補正回路50によって特定領域内の複数画素の積分濃度を補正するためにレーザ駆動条件または現像電界条件に補正を行う。ドット再現性補正回路50での補正方法については後で詳述する。
【0026】
前述のように生成した画像濃度データ(8bitのデジタル画像データ信号)は2値化回路23を介して画素サイズに応じた特定ON時間のON発光時間とOFF信号の2段階信号に変換されレーザ駆動回路24に入力し、駆動電流にドット再現性補正を加えられた後に入力された画像濃度信号の大きさに応じて誤差拡散法により2値化された駆動信号タイミングで半導体レーザをon/offする。この2値化回路23は誤差拡散法により実現させたが、勿論、ディザ法によってもよいし、他の手法でもよい。また駆動回路24を周知のPWM回路で駆動電流にドット再現性補正を加えられた後に入力された画像濃度信号の大きさに応じて半導体レーザon/off発光時間を変調する方式でもよい。
【0027】
2値でのレーザ駆動は、広域内での全画素数に占める点灯画素数の比率を変化させる。例えば、00hexという画素の場合には00hex/FFhexという比率でドットが存在することを意味し、10hexは10hex/FFhexという比率でドットが存在する。以下、20,30,……FFhexについてのそれぞれの比率は、20hex/FFhex,30hex/FFhex,……FFhex/FFhexとなる。これによって広域内での積分照射光量を変調して、濃淡を実現している。
【0028】
図6に、レーザの一般的なI−L特性(駆動電流−光量特性)を示す。レーザのon/off時に用いている駆動電流はそれぞれIon/Ioffであるので、2値での画像信号に対するレーザ駆動電流は図5(b)のようになり、これがレーザ駆動回路24がレーザ20を駆動する電流となっている。このときIoffを0mAではなく、Ithresholdより若干小さく設定することで、レーザON時の光量立ち上りが改善する。なおここではレーザは、680nmの可視光レーザを用いている。
【0029】
前述のように画像信号に応じて駆動され発光したレーザ光を高速回転するポリゴンミラースキャナ28,ミラー17を介して感光ドラム1にラスタ走査書込みし、画像情報としてデジタル静電潜像を形成する。
【0030】
本実施例では、感光ドラム1にアモルファスシリコンドラムを用いた。アモルファスシリコンドラムは特性の安定性が高く高耐久,高寿命といった特徴がある。
【0031】
図2は本実施例の画像形成プロセスを説明する各工程を示し、各図において感光体の表面電位と現像のバイアスの関係を各々模式的に示している。
【0032】
同図(a)において感光体をコロナ帯電器で+420Vに一様帯電させる。そして、同図(b)において画像情報の露光を行い、画像情報露光部の表面電位を+50Vに減衰させ静電潜像を形成する。露光後の実際の感光ドラム電位は原理的にはレーザOFF部の電位とレーザON部の電位が存在するだけであるが、レーザのスポット径に対して充分に広い領域での積分電位を測定するような一般的な非接触表面電位計では、見かけ上は中間調の電位として測定される。すなわち、画像領域の非画像部分(画像データOhex)においても、前述のように若干の露光が行われているため、表面電位は+400Vに減衰し、一方の画像領域の画像部分(画像データFFhex)において表面電位は+50Vに減衰して静電潜像を形成する。
【0033】
次いで同図(c)において現像装置のスリーブに現像バイアス電圧(例えば交流ACに直流DCを+300V重畳したもの等。直流DC成分を破線で示す)を印加して露光部を反転現像する。ここで現像器は周知の1成分磁性トナーを用いて、感光体と非接触にて現像を行っている。
【0034】
次に、ドット再現性補正回路50による補正方法について詳述する。
【0035】
図7はドット再現性の不良が発生する原因を要因分析したものの概略図である。縦軸は感光ドラム上の表面電位を示しており、横軸は任意の位置を示している。以下はまずモデル的に説明する。
【0036】
同図(a)は帯電電位が目標電位400Vに正常に電位が得られている場所と目標電位よりも小さい場所の電位を示している。これは図8の3種類の特性カーブに示すように、感光ドラムの帯電能力特性が、一次帯電器のコロナワイヤ印加電流に対してドラム上で得られる表面電位の特性が異なるために発生する表面電位むらである。
【0037】
図7(b)は帯電による表面電位形成は均一に行われたものの、露光部の目標電位50Vに正常に電位が得られている場所と目標電位よりも大きい場所の電位を示している。これは図9(a)の3種類の特性カーブに示すように感光ドラムの光感度特性の能力が、異なるために発生する表面電位むらである。
【0038】
一方、図9(b)に示すように露光部の光量が変化すれば、600dpi画素レベルの微小領域でも前述の特性と同様にドラム表面電位は変化するため、露光部の光量立上がりが目標立上がりのAに対してBのようになると、表面電位は目標レベルに光減衰しない。
【0039】
図7(c)は帯電による表面電位形成と露光による電位減衰での表面電位形成は均一に行われたものの、露光部の電位50Vに正常に現像が行われている場所と目標よりも小さい場所を示している。これは図10の3種類の特性カーブに示すように感光ドラムの表面電位と現像トナーを担持搬送する現像スリーブへの印加DC電圧の差分である現像コントラストに対する現像能力が、異なるために発生する濃度むらである。
【0040】
これらは、画素レベルについても同様なことが言えるため、以上の各差異がドット再現性の差異となって現われ、ドット再現性不良となる。本発明は、これら画素レベルのドット再現性を補正し、常に均一な濃度階調性を得るために成されたものである。
【0041】
実施例1として、本発明のフローチャートを図12に示し動作概要を説明する。
【0042】
ステップ1(図ではS1で示す、以下同様):本実施例の複写機は入力インタフェースに階調再現,細線再現(またはドット再現)の改善モードとして「インプルービングイメージモード」を有しており、まずそのモードをスタートする。ステップ2:次にドット再現性補正モードを選択する。
【0043】
ステップ3:ドット再現性補正モードを開始するキーを押し、スタート。
【0044】
ステップ4:複写機は図13に示すようなテスト画像サンプルを出力する。本実施例のテストプリント画像には感光体上の位置と、テストプリント画像から算出された補正値を対応付けるための基準として、ドラムホームポジション(以下HPとする)に対応するしるしを印刷した。主走査方向と副走査方向の座標は、このドラムHPに対応するしるしを基準として算出される。本実施例のテストプリント画像は、最もムラが検出しやすいハーフトーン画像とした。
【0045】
ステップ5:出力されたサンプル画像はこのモード実行者によって原稿台にサンプルの通紙方向先端と手前または奥側を特定の位置に載置し、不図示の原稿認識手段(例えばセンサもしくは操作者による指示)によって載置完了を検知したかを判断する。
【0046】
ステップ6:載置完了を判断すると前述のように原稿をリーダによって読み取る。このリーダによる読み取りは400〜600dpi程度の解像度で読み込むのが望ましい。
【0047】
ステップ7:この原稿がテスト画像サンプルかどうかをテストパターンと同等パターンかどうかで判断する。テスト画像サンプルではないと判断した場合には、ステップ11でエラー報知し、本処理を終える。なお、この場合にはステップ5の処理に戻っても構わない。
【0048】
ステップ8:この原稿のリーダーに対しての傾きが許容できる範囲であるかを判断する。許容できない傾きであった場合、ステップ12でエラー報知をし、本処理を終える。
【0049】
ステップ9:テスト画像サンプルであると判断すると濃度情報を図13に示すように読取りデータの濃度変換値DS として算出する。検出する対象は、テスト画像サンプルの中の最もむらが検出しやすい80hexのハーフトーン部分とした。
【0050】
ステップ10:図13で80hexのターゲット濃度に対するハーフトーン部分の読取り濃度の差αと、テスト画像につけられた位置特定手段から感光体表面に対応する位置情報を算出する。
【0051】
ステップ11:ドット露光用レーザの補正光量(補正レベル)を図16(a)により求める。例として図16(a)で検出濃度DS が+0.5の場合(従って+0.3だけ矯正する必要がある場合)、表面電位で−50V、ドラム面光量で+0.06μJ、レーザ光量立上がり制御信号を+10hexだけ補正する必要があることを示しており、(検出濃度DS =0.5の場合、レーザ光量立上り制御信号は−10hexで、ターゲット濃度のときの0に戻すため+10hexだけ補正する必要がある。)それを図16(b)に示すようにIOFF でのレーザ駆動電流(バイアス電流)に換算し、レーザ駆動回路に補正をかける。同様に、現像電界VppやVdcに補正をかけて現像特性で濃度を補正することもでき、図16(a),(c)に示すように制御信号補正量に対応したVpp(またはVdc)に補正をかけることもできる。ここでこのモードは終了し、画像形成装置の入力インタフェース部である操作パネルが通常のコピーやプリントのモードに復帰する。
【0052】
こうして、感光体表面の位置に対応付けられた補正値を補正テーブルに格納することになる。画像を印刷するときにはこの補正テーブルから副走査方向にはドラムHPを、主走査方向にはビームディテクト信号を基準としたタイミングで随時補正値を読み出し、レーザ駆動電流を制御し画像形成を行う。
【0053】
実施例2として、これら補正に用いるテストプリント画像を図14に示す。フローチャートについては実施例1と同じになるため省略した。本実施例のテストプリント画像は、ドラムHPに対応するしるしを持たず、主走査方向と副走査方向の座標を決めるためにテストプリント画像の端を基準としている。何も印刷されていない領域から、ハーフトーン画像領域に移る際の濃度が急激に変化するラインを基準としている。このようなテストプリント画像にすることにより、テストプリント画像形成におけるトナーの消費を抑えることができる。
【0054】
実施例3として、これら補正に用いるテストプリント画像を図15に示す。フローチャートについては実施例1と同じになるため省略した。本実施例のテストプリント画像は、主走査方向と副走査方向に対して数ライン分のみ印刷している。ここで、図17(a)、(b)にa−Siドラムのそれぞれ主走査方向、副走査方向の感度特性の図を示す。a−Siドラムの感度特性は、製造方法にもよるが副走査位置が変わっても主走査方向のプロファイルの概形はほとんど変わらず、同じように主走査位置が変わっても副走査方向のプロファイルの概形はほとんど変わらないことがわかっている。このようなことから、補正値は感光体表面全体をとる必要はなく、主走査方向、副走査方向ともに1ライン分または数ライン分とれば、感光体表面全体のプロファイルを作れることがわかる。そのため、本実施例では主走査方向と副走査方向ともに数ライン分のみのテストプリント画像とした。そうすることにより、テストプリント作成時に消費されるトナー量を少なくすることができ、さらに補正値を記憶させる記憶装置の容量も節約できる。
【0055】
以上説明した補正テーブルを使用して、レーザ点灯時の光量の立ち上がり特性のバラツキ、現像トナーの環境条件や長期使用時による帯電性能の変動による現像特性変動、感光体の光電特性のバラツキなどによる階調性劣化要因を総合的に補正し、常にドット再現不良のない良質な画像が提供できることになる。特に本実施例に従えば、比較的濃度の低い部分(ハイライト部分)での階調再現や、細線再現性の不足や不良を抑えることが可能となる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、濃度を測定する測定器を備え、従来よりも少量のトナー消費で高精度なキャリブレーションを行うことができる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す図
【図2】画像形成プロセスにおける電位遷移を示す図
【図3】ドット再現性補正を行う補正回路の構成を示すブロック図
【図4】装置の概略構成図
【図5】2値化処理による画像形成信号を示す図
【図6】レーザのI−L特性(駆動電流−光量特性)を示す図
【図7】ドット再現不良発生の要因を示す図
【図8】感光ドラムの帯電特性の差異を示す図
【図9】感光ドラムの感光特性の差異、光量立ち上がりの差異を示す図
【図10】感光ドラムにおける現像コントラストに対する現像能力の差異を示す図
【図11】画像データと書き込み露光量(積分値)の関係を示す図
【図12】ドット再現性補正の動作を示すフローチャート
【図13】本発明の実施例におけるテストプリント画像を示す図
【図14】本発明の実施例におけるテストプリント画像を示す図
【図15】本発明の実施例におけるテストプリント画像を示す図
【図16】ドット再現性補正データの作成方法を示す図
【図17】a−Siドラムの感度特性を示す図
【符号の説明】
1 感光体
2 スコロトロン帯電気
3 レーザ光
7 現像装置
8 コロナ転写帯電器
9 静電分離帯電器
12 定着装置
13 クリーニング装置
14 原稿ガラス台
15 原稿
16 照明ランプ
17 ミラー
18 リーダー部
19 CCD
20 半導体レーザ
21 A/Dコンバータ
22 信号処理部
23 2値化回路
24 レーザ駆動回路
28 ポリゴンミラースキャナ
30 前露光ランプ
50 ドット再現性補正回路

Claims (7)

  1. 像担持体上に静電潜像を生成し画像を形成する画像形成部を有する画像形成装置であって、前記像担持体の周方向の位置を検知する周方向位置検知手段と、前期周方向位置検知手段からの出力信号に応じて所定の濃度データ、画像パターンにしたがってテスト画像を形成するテスト画像形成手段と、このテスト画像形成手段で形成されたテスト画像を読み取り、前記画像形成部における階調濃度再現特性を検出する濃度特性検出手段と、この濃度特性検出手段で検出された、階調濃度再現特性にもとづき、1画素ごと、またはある領域ごとに画像データ以外の画像形成条件に対して補正を加える補正値を作成する補正値作成手段とを備え、画像データとは別の画像形成条件に対して補正を加えて画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載のテスト画像において、前記作成された補正値と像担持体上の位置を対応づけるための位置特定手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の位置特定手段は、像担持体上の前記周方向位置検知手段により決められた位置を基準として、少なくとも像担持体一周分相当の領域のテスト画像を作成し、そのテスト画像の開始位置もしくは終了位置を基準として補正値と像担持体上の位置を関係づけることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の像担持体一周分の領域のテスト画像を前記読み取り手段にて濃度または色情報を読み取る場合において、そのテスト画像領域の少なくとも一辺から、前記読み取り手段に対するテスト画像の傾きを測定する傾き測定手段を有し、前記傾き測定手段により測定された傾きが所定以上の場合は、測定手段による濃度または色の測定を中止しエラー情報を出力させることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1に記載のテスト画像は、主走査方向と副走査方向ともに像担持体の基準位置から1ライン分または数ライン分のみテストプリントすることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載のようにして描かれた主走査方向と副走査方向のライン画像を基準として像担持体上の位置と補正値を対応づけることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5に記載のようにして描かれた主走査方向と副走査方向の1ラインまたは数ラインを前記読み取り手段にて濃度または色情報を読み取る場合において、その主走査方向のライン、副走査方向のラインの少なくとも一方から、前記読み取り手段に対するテスト画像の傾きを測定する傾き測定手段を有し、前記傾き測定手段により測定された傾きが所定以上の場合は、測定手段による濃度または色の測定を中止しエラー情報を出力させることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013252705A (ja) * 2013-07-12 2013-12-19 Casio Electronics Co Ltd 画像形成装置及びその使用のためのプログラム
US8929759B2 (en) 2012-05-10 2015-01-06 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus and density change suppressing method

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