JP3498264B2 - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置

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JP3498264B2
JP3498264B2 JP2000395831A JP2000395831A JP3498264B2 JP 3498264 B2 JP3498264 B2 JP 3498264B2 JP 2000395831 A JP2000395831 A JP 2000395831A JP 2000395831 A JP2000395831 A JP 2000395831A JP 3498264 B2 JP3498264 B2 JP 3498264B2
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lid
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wall portion
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利則 棚瀬
貴史 山本
規夫 漆
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Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載され
る頭部保護エアバッグ装置に関する。頭部保護エアバッ
グ装置のエアバッグは、展開膨張時、車体の車内側の開
口を覆う。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、この種の頭部保護エア
バッグ装置では、特開平11−321532号公報等に
記載されているものが知られていた。頭部保護エアバッ
グ装置のエアバッグは、車体のフロントピラー部・ルー
フサイドレール部にかけての車内側の開口における上縁
側の周縁に、折り畳まれて収納されていた。車内側の開
口の上縁側には、リッドが配設されていた。
【0003】そして、この種のエアバッグは、膨張用ガ
スを流入させて展開膨張する際、リッドを押し開いて、
車内側の開口を覆っていた。また、エアバッグは、上縁
側に、車体に取付可能な取付部を備えていた。さらに、
エアバッグは、下縁側を上縁側に接近させるように、折
り畳まれていた。そして、エアバッグは、取付部を車体
に取り付けて、リッドの車外側(リッドの裏面側)に、
収納されていた。
【0004】また、リッドは、センターピラー部やリヤ
ピラー部の上方で、自動車の前後方向に延びるように配
設されていた。リッドは、膨張するエアバッグに押され
た際に、下端側を車内側に移動させて、開いていた。ピ
ラー部には、車内側を覆うピラーガーニッシュが配設さ
れていた。そして、リッドの下端は、ピラーガーニッシ
ュの上端の車外側に、配置されていた。
【0005】そのため、リッドが膨張するエアバッグに
押されて開く際、ピラー部の位置で、開き難かった。な
ぜなら、ピラー部の位置では、リッドの下端が、ピラー
ガーニッシュの上端を乗り越えて、車内側に移動する。
そして、乗り越える際の抵抗が、リッドに加わるからで
ある。その結果、エアバッグが、ピラー部の部位での展
開を、他の部位より遅れさせていた。
【0006】また、ピラー部の上方位置には、規制部材
が配置される場合があった。この規制部材は、展開膨張
するエアバッグが、ピラーガーニッシュの車外側に侵入
することを、防止するものである。この規制部材は、通
常、縦壁部と、縦壁部の下端から車内側に向かう横壁部
と、を有した断面略L字形の部位を備えて、構成されて
いた。縦壁部は、折り畳まれたエアバッグの車外側を支
持する。横壁部は、折り畳まれたエアバッグの下端側を
支持する。
【0007】しかし、ピラー部の上方に、規制部材が配
置されていると、エアバッグの展開膨張時、規制部材の
位置に配置されるエアバッグの部位が、横壁部に引っ掛
かる場合があった。その場合には、エアバッグが、ピラ
ー部の部位での展開を、他の部位より遅れさせてしま
う。
【0008】本発明は、上記の課題を解決するものであ
り、規制部材の有無に拘わらず、ピラー部の部位でのエ
アバッグの展開を素早く行える頭部保護エアバッグ装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る頭部保護エ
アバッグ装置は、車体における車内側の開口の上縁側周
縁で、かつ、ピラー部の上部に、配置されるリッドと、
車体の車内側に取り付けられるとともに、リッドの車外
側位置に折り畳まれて収納され、膨張用ガスを流入させ
て展開膨張する際、リッドを押し開いて、車内側の開口
を覆うエアバッグと、を備える。エアバッグは、下縁側
と、上縁側と、車体に取り付けるために上縁側に配置さ
れる取付部と、を備える。また、エアバッグは、下縁側
を上縁側に接近させるように折り畳まれて、取付部を車
体に取り付けることにより、リッドの車外側に収納され
る。リッドは、下端の一部を、ピラー部の車内側を覆う
ピラーガーニッシュの上端の車外側に、配置させてい
る。
【0010】 上記の頭部保護エアバッグ装置では、リ
ッド下端がピラーガーニッシュ上端の車外側に配置され
ている位置のエアバッグの部位が、他のエアバッグの部
位より、すなわち、展開膨張時に前記開口のサイドウイ
ンドガラスに沿って下方側へ突出する一般部位より、リ
ッドの押し開き力を強くしている。そのため、エアバッ
グの展開膨張時、ピラーガーニッシュの上端の車外側に
配置されていたリッドの下端が、容易に、ピラーガーニ
ッシュの上端を乗り越える。その結果、エアバッグは、
ピラー部の部位を、素早く展開させることができる。す
なわち、エアバッグの全体が、円滑に展開して、車内側
の開口を覆う。
【0011】 エアバッグにおけるリッドの押し開き力
を強くする部位は展開膨張時の展開方向をリッド側へ
向けるように、エアバッグの他の部位(一般部位)
ら、ねじり、その状態で支持させて配置させることによ
り、形成することができる。
【0012】 さらに、エアバッグが、非膨張の平らに
展開した状態として、下縁側から上縁側に、略上下方向
に折り重ねられる蛇腹折りで折り畳まれる場合には、エ
アバッグにおけるリッドの押し開き力を強くする部位
折り重ねた方向をリッド側へ向けるように、エアバ
ッグの他の部位から、ねじることにより、形成すること
ができる。
【0013】 さらにまた、エアバッグにおけるリッド
の押し開き力を強くする部位を、他の部位から、ねじっ
て形成する場合には次のように構成してもよい。すな
わち、ピラー部の上方位置に、展開膨張時のエアバッグ
がピラーガーニッシュの車外側に侵入することを防止す
るための規制部材を、配置させる。規制部材は、リッド
の押し開き力の強い部位が展開膨張時にリッド側へ向か
うように、案内面を備える。案内面は、下端側を、リッ
ド下端とピラーガーニッシュ上端との車内側の見切りよ
り、上方側に向かせている。エアバッグは、非膨張の平
らに展開した状態として、下縁側から上縁側に、略上下
方向に折り重ねられる蛇腹折りで折り畳む。そして、エ
アバッグにおけるリッドの押し開き力の強い部位は、折
り重ね方向を案内面に沿わせ、かつ、案内面に支持され
て、リッドの車外側に収納される。
【0014】この場合には、エアバッグの展開膨張時、
エアバッグにおけるリッドの押し開き力の強い部位が、
規制部材の案内面に沿って、車内側に展開し、的確に、
リッドを押し開くことができる。そのため、エアバッグ
のピラー部の部位が、一層、素早く展開する。すなわ
ち、エアバッグの全体が、一層、円滑に展開して、車内
側の開口を覆う。
【0015】なお、上記規制部材は、車体と一体的に形
成されていてもよい。
【0016】 また、上記規制部材は、案内面が、折り
畳まれたエアバッグの車外側端面を当接支持し、エアバ
ッグの下端面を越えて略上下方向に配置されるように、
形成されていてもよいし、上記規制部材は、次のよう
に、断面略L字形状の部位を備えて、構成されていても
よい。
【0017】 すなわち、規制部材は、縦壁部と、縦壁
部の下端から車内側に延びる横壁部と、を有した断面略
L字形の部位を備える。縦壁部は、折り畳まれたエアバ
ッグの車外側を支持する。横壁部は、上面側を案内面と
する。そして、折り畳まれたエアバッグにおけるリッド
の押し開き力の強い部位は、下端側を、案内面に支持さ
れる。この場合の頭部保護エアバッグ装置では、規制部
材の位置に配置されるエアバッグの部位(エアバッグに
おけるリッドの押し開き力の強い部位)が、略上下方向
に蛇腹折りされた状態をねじられて、横壁部に沿って折
り重ねることが望ましい。すなわち、リッドの押し開き
力の強い部位は、膨張用ガスを流入させれば、直ちに、
横壁部の上面側の案内面に沿って、車内側に容積を膨ら
ませる。そして、リッドの押し開き力の強い部位は、規
制部材の横壁部に引っ掛かることなく、リッドを押し開
いて、車内側に突出する。そして勿論、規制部材の位置
に配置された部位以外のエアバッグの部位では、略上下
方向に折り重ねられて蛇腹折りされている。そのため、
エアバッグの他の部位では、展開膨張時、下方側へ突出
する。そして、エアバッグの他の部位の下方へ向かう力
によって、規制部材の位置に配置されたエアバッグの部
位も、車内側に突出した後、下方へ突出する。その結
果、エアバッグの全体が、車内側の開口を、円滑に覆
う。
【0018】エアバッグにおけるリッドの押し開き力を
強くする部位を、ねじることを考慮せずに、形成する場
合には、次のような規制部材を利用して、構成してもよ
い。この規制部材は、ピラー部の上方位置に配置され
て、展開膨張時のエアバッグがピラーガーニッシュの車
外側に侵入することを防止する。規制部材は、縦壁部
と、縦壁部の下端から車内側に延びる横壁部と、を有し
た断面略L字形の部位を備える。
【0019】 そして、エアバッグにおけるリッドの押
し開き力を強くする部位を、ねじることを考慮せずに、
形成する場合の第1番目の頭部保護エアバッグ装置で
エアバッグは、非膨張の平らに展開した状態とし
て、下縁側から上縁側に、略上下方向に折り重ねられる
蛇腹折りで折り畳む。規制部材の縦壁部は、折り畳まれ
たエアバッグの車外側を支持する。規制部材の横壁部
は、上面側を折り畳まれたエアバッグの下端側を支持
る案内面として、案内面のリッド側への延長線を、リッ
ドの上端とピラーガーニッシュの上端との車内側の見切
りより上方側に向け、かつ、リッドとの間の交差角を鋭
角とするように、配設される。そして、エアバッグにお
けるリッドの押し開き力の強い部位は、リッドと横壁部
との間の狭い交差部位で膨張する部位を形成して、構成
する。
【0020】上記の頭部保護エアバッグ装置では、次の
ように作動する。すなわち、規制部材の位置に配置され
たエアバッグの部位(エアバッグにおけるリッドの押し
開き力の強い部位)は、膨張用ガスを流入させて容積を
膨らませる。すると、その膨張部位の車外側端面と下端
面とは、縦壁部と横壁部とに規制される。また、その膨
張部位の上部側も、上方への大きな移動を規制される。
なぜなら、エアバッグ上縁側の取付部を利用して車体に
取り付けられているからである。その結果、膨張部位
は、横壁部に沿ってリッド側に移動する。そして、横壁
部がリッドとの間の交差角を鋭角としている。そのた
め、膨張部位は、膨張しつつ、横壁部とリッドとの間の
鋭角の狭い部位に侵入し、より圧力を高める。その結
果、膨張部位は、リッドを速やかに押し開いて、車内側
に突出する。また、リッド自体は、略鉛直方向に配置さ
れている。そして、横壁部は、リッドとの交差角を鋭角
としているため、水平状態でなく、鉛直方向側に傾斜し
た状態に配置される。その結果、エアバッグの一部が横
壁部に引っ掛かって残ろうとしても、エアバッグは、横
壁部を滑り落ちるように、円滑に、車内側に突出する。
【0021】なお、横壁部とリッドとの交差角は、50
〜80°が望ましい。なぜなら、交差角が、80°を超
えれば、横壁部にエアバッグの一部が引っ掛かる虞れが
生ずる。また、交差角が、50°未満であれば、横壁部
とリッドとの間の隙間が狭過ぎて、リッドを大きくする
必要が生じて、好ましくないからである。
【0022】 エアバッグにおけるリッドの押し開き力
を強くする部位を、ねじることを考慮せずに、形成する
場合の第2番目の頭部エアバッグ装置ではエアバッグ
が、非膨張状態の平らに展開した下縁側から上縁側に、
略上下方向に折り重ねられる蛇腹折りで折り畳まれる。
規制部材の縦壁部は、折り畳まれたエアバッグの車外側
を支持し、規制部材の横壁部は、折り畳まれたエアバッ
グの下端側を支持する。エアバッグにおけるリッドの押
し開き力を強くする部位は、エアバッグの下縁先端側
を、折り畳まれたエアバッグの下部から車内側を経て上
部を覆うように、配置させて、形成する。
【0023】上記の頭部保護エアバッグ装置では、規制
部材の位置に配置されるエアバッグの部位(エアバッグ
におけるリッドの押し開き力を強くする部位)が、膨張
用ガスを流入させて容積を膨らませれば、まず、折り畳
まれたエアバッグの下部から車内側を経て上部を覆うエ
アバッグ下縁側が、巻きを解く。すると、エアバッグ下
縁側が、車内側に展開して、リッドを押し開き、車内側
に突出する。その後、エアバッグにおけるリッドの押し
開き力を強くする部位は、開かれたリッドの開口から車
内側へ突出する。そして、押し開き力を強くする部位
は、車内側に突出したエアバッグ下縁側に案内されるよ
うに、エアバッグの下縁側を横壁部に引っ掛からせるこ
となく、円滑に車内側へ突出する。
【0024】 エアバッグにおけるリッドの押し開き力
を強くする部位を、ねじることを考慮せずに、形成する
場合の第3番目の頭部エアバッグ装置では規制部材の
縦壁部が、折り畳まれたエアバッグの車外側を支持し、
横壁部が、折り畳まれたエアバッグの下端側を支持す
る。そして、エアバッグにおけるリッドの押し開き力の
強い部位は、膨張用ガス流入当初に縦壁部側近傍の部位
を膨張させるように、折り畳まれることによって、形成
されている。
【0025】上記の頭部保護エアバッグ装置では、規制
部材の位置に配置されるエアバッグの部位(エアバッグ
におけるリッドの押し開き力を強くする部位)に、膨張
用ガスが流入されると、まず、エアバッグにおける縦壁
部側近傍の部位が膨張する。すると、その膨張に押され
て、エアバッグにおけるリッド側の部位が、横壁部に沿
って移動し、リッドを押し開いて、車内側に突出する。
そして、エアバッグにおける当初から膨張している縦壁
部側近傍の部位も、さらに円滑に膨張しつつ、横壁部に
引っ掛かることなく、車内側に突出する。
【0026】上記の第3番目の頭部保護エアバッグ装置
の一例としては、エアバッグに、膨張用ガスの上流側部
位と下流側部位とを設ける。そして、エアバッグにおけ
る規制部材の位置に配置される部位(エアバッグにおけ
るリッドの押し開き力を強くする部位)において、膨張
用ガスの上流側部位を、規制部材の縦壁部側に配置さ
せ、膨張用ガスの下流側部位を、リッド側に配置させ
る。
【0027】この場合、エアバッグの折り畳みとして
は、略上下方向に折り畳んでもよい。しかし、次のよう
に折り畳んでもよい。すなわち、エアバッグは、非膨張
状態の平らに展開した状態から、上下方向の略中間位置
に折目を設けて、エアバッグの下縁側を車内側に折り返
すように二つ折りする。さらに、二つ折りした下縁側か
ら上縁側に略上下方向に折り重ねられる蛇腹折りで、エ
アバッグを折り畳む。そして、エアバッグにおけるリッ
ドの押し開き力の強い部位では、上流側部位を、非膨張
で平らに展開した状態でのエアバッグの上縁側に配置さ
せ、下流側部位を、非膨張で平らに展開した状態での前
記エアバッグの下縁側に配置させる。
【0028】上記の頭部保護エアバッグ装置では、規制
部材の位置に配置されるエアバッグの部位(エアバッグ
におけるリッドの押し開き力を強くする部位)に膨張用
ガスが流入すると、まず、縦壁部側の膨張用ガスの上流
側部位が膨張する。すると、その上流側部位に押され
て、エアバッグの下縁側部位が、リッドを押し開いて、
車内側に突出する。そして、膨張用ガスの上流・下流側
部位が、共に、円滑に膨張しつつ、横壁部に引っ掛かる
ことなく、車内側に突出する。
【0029】また、膨張用ガスの上流側部位を、規制部
材の縦壁部側に配置させ、膨張用ガスの下流側部位を、
リッド側に配置させて、エアバッグにおけるリッドの押
し開き力の強い部位を形成する場合には、次のように構
成してもよい。すなわち、エアバッグにおけるリッドの
押し開き力の強い部位において、エアバッグの上縁側若
しくは下縁側で、上流側部位から突出する突出部を設け
る。そして、突出部を、規制部材の縦壁部に対向するよ
うに、折り畳まれたエアバッグの車外側の端面に配置さ
せる。
【0030】上記の頭部保護エアバッグ装置では、規制
部材の位置に配置されるエアバッグの部位(リッドの押
し開き力の強い部位)に膨張用ガスが流入すると、膨張
用ガスの上流側部位が突出部を含めて膨張する。そし
て、突出部が縦壁部に規制されている。そのため、突出
部に押されて、突出部以外の部位が、横壁部に沿って移
動し、リッドを押し開いて、車内側へ突出する。その結
果、膨張用ガスの上流・下流側部位が、共に、円滑に膨
張しつつ、横壁部に引っ掛かることなく、車内側に突出
する。
【0031】さらに、上記の第3番目の頭部保護エアバ
ッグ装置の他の例としては、次のように構成してもよ
い。すなわち、エアバッグにおけるリッドの押し開き力
の強い部位に、膨張用ガスを流入可能な膨張部と、膨張
用ガスを流入不能な非膨張部と、を設ける。膨張部の上
下方向の縁には、周囲を切り欠いて、車外側に折り曲げ
可能な切片部を形成する。そして、切片部を、規制部材
の縦壁部に対向するように、折り畳まれたエアバッグの
車外側の端面に配置させる。
【0032】上記の頭部保護エアバッグ装置では、エア
バッグに膨張用ガスが流入すると、規制部材の位置に配
置されるエアバッグの部位(リッドの押し開き力の強い
部位)では、膨張部が切片部を含めて膨張する。する
と、切片部が縦壁部に規制されている。そのため、切片
部に押されて、切片部以外の部位が、横壁部に沿って移
動し、リッドを押し開いて、車内側へ突出する。その結
果、当初から膨張している縦壁部側近傍の切片部も、円
滑に膨張しつつ、横壁部に引っ掛かることなく、車内側
に突出する。
【0033】 エアバッグにおけるリッドの押し開き力
を強くする部位を、ねじることを考慮せずに、形成する
場合の第4番目の頭部エアバッグ装置では縦壁部が、
折り畳まれたエアバッグの車外側を支持し、横壁部が、
折り畳まれたエアバッグの下端側を支持する。エアバッ
グは、非膨張の平らに展開した状態として、下縁側から
上縁側に、略上下方向に折り重ねられる蛇腹折りで、折
り畳む。エアバッグにおけるリッドの押し開き力の強い
部位には、エアバッグの上縁側に配置されて膨張用ガス
を流し可能な上縁側流路と、エアバッグの下縁側に配置
されて、膨張用ガスを流し可能な下縁側流路と、設け
る。そして、下縁側流路の膨張用ガスの流量を、上縁側
流路の膨張用ガスの流量より、大きく設定する。
【0034】上記の第4番目の頭部保護エアバッグ装置
では、エアバッグに膨張用ガスが流入すると、規制部材
の位置に配置されるエアバッグの部位(リッドの押し開
き力の強い部位)では、横壁部側の下縁側流路が容積を
膨らませる。すると、上縁側流路側が、横壁部の直交方
向へ押し上げられる。しかし、エアバッグ上縁側の取付
部が車体に取り付けられており、かつ、上流側流路も若
干容積を膨らませるため、上方への大きな移動が規制さ
れる。したがって、規制部材の位置に配置されるエアバ
ッグの部位(リッドの押し開き力の強い部位)は、縦壁
部の配置されていないリッド側に導かれ、リッドを押し
開いて、車内側に突出する。その結果、リッドの押し開
き力の強い部位では、上縁・下縁側部位が、共に、円滑
に膨張しつつ、横壁部に引っ掛かることなく、車内側に
突出する。
【0035】 エアバッグにおけるリッドの押し開き力
を強くする部位を、ねじることを考慮せずに、形成する
場合の第5番目の頭部エアバッグ装置では縦壁部が、
折り畳まれたエアバッグの車外側を支持し、横壁部が、
折り畳まれたエアバッグの下端側を支持する。エアバッ
グにおけるリッドの押し開き力の強い部位は、折り畳ま
れたエアバッグを覆う可撓性を有したラッピングシート
を、備えて、形成される。ラッピングシートは、上端側
を、エアバッグの上縁側に固着させる。ラッピングシー
トの下端側は、折り畳まれたエアバッグの車内側と下端
とに巻き付けられるとともに規制部材の横壁部に当接さ
れる。さらに、ラッピングシートの下端側は、折り畳ま
れたエアバッグの車外側の折目間に挿入され、折目間に
挟持されて、配置される。そして、ラッピングシート
は、横壁部と接触する表面の摩擦抵抗を、エアバッグと
接触する裏面の摩擦抵抗より、低くしている。
【0036】上記の第5番目の頭部保護エアバッグ装置
では、規制部材の位置に配置されるエアバッグの部位
(リッドの押し開き力の強い部位)が、膨張用ガスを流
入させて容積を膨張させると、横壁部の直交方向へ押し
上げられる。しかし、エアバッグ上縁側の取付部が車体
に取り付けられて、上方への大きな移動を規制されてい
る。そのため、リッドの押し開き力の強い部位は、縦壁
部の配置されていないリッド側に導かれる。また、ラッ
ピングシートは、横壁部と接触する表面が、エアバッグ
と接触する裏面より、摩擦抵抗を低くしている。そのた
め、折り畳まれたエアバッグの車外側の折目間にラッピ
ングシートの下端を挟持させた状態を維持して、リッド
の押し開き力の強い部位は、横壁部上を滑って、縦壁部
の配置されていないリッド側に導かれる。そして、リッ
ドの押し開き力の強い部位は、リッドを押し開いて車内
側に突出する。さらに、ラッピングシートの下端が、エ
アバッグの折目間から抜けて、ラッピングシートが、そ
の巻きを解く。その結果、リッドの押し開き力の強い部
位が、円滑に膨張しつつ、横壁部に引っ掛かることな
く、車内側に突出する。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0038】図1〜3に示す第1実施形態の頭部保護エ
アバッグ装置M1は、図1に示すように、エアバッグ1
0を備えて構成される。エアバッグ10は、折り畳まれ
た状態として、車内側のドアや窓部の開口Wの上縁側周
縁に配設されている。すなわち、折り畳まれたエアバッ
グ10は、車内側のフロントピラー部FP、ルーフサイ
ドレール部RR、及び、リヤピラー部RPにわたって、
配設されている。
【0039】頭部保護エアバッグ装置M1は、エアバッ
グ10、インフレーター24、取付ブラケット25・2
8・31・36、規制部材32・37、及び、エアバッ
グカバー4、を備えて構成される。
【0040】インフレーター24は、図1・6に示すよ
うに、折り畳まれたエアバッグ10に膨張用ガスを供給
する。インフレーター24は、シリンダタイプとしてい
る。インフレーター24には、エアバッグ10の後述す
るガス流入部16が外装される。
【0041】取付ブラケット25は、板金製としてい
る。ブラケット25は、図1・6に示すように、インフ
レーター24とエアバッグ10のガス流入部16とを、
リヤピラー部RPの車内側における車体1に取り付け
る。すなわち、取付ブラケット25は、インフレーター
24に外装されたガス流入部16を、外周側から挟持す
る。そして、取付ブラケット25は、2本のボルト26
を利用して、車体(ボディ)1側の板金製のインナパネ
ル2に、取り付けられる。
【0042】エアバッグカバー4は、フロントピラー部
FPに配置されるピラーガーニッシュ5と、ルーフサイ
ドレール部RRに配置されるルーフ内装材7と、から構
成される。
【0043】ルーフ内装材7は、合成樹脂製としてい
る。ルーフ内装材7は、図1〜3・7に示すように、図
示しない取付手段によって、ルーフサイドレール部RR
の車内側Iにおけるボディ1のインナパネル2に、取り
付けられる。ルーフ内装材7は、下縁側に、リッド8を
備える。リッド8は、展開膨張時のエアバッグ10を突
出可能に、下端8a側が車内側Iに開く。リッド8の下
端8aは、図2・7に示すように、後述するリヤピラー
ガーニッシュ41やセンターピラーガーニッシュ43の
上端41a・43aの車外側Oに侵入している。そし
て、リッド下端8aは、それらの上端41a・43aに
係止されている。
【0044】フロントピラーガーニッシュ5も、合成樹
脂製としている。ガーニッシュ5は、フロントピラー部
FPの車内側におけるボディ1のインナパネル2に、取
り付けられる。ガーニッシュ5は、下縁側に、リッド6
を備える。リッド6は、エアバッグ10の展開膨張時、
エアバッグ10を突出可能に、車内側Iに開く。
【0045】エアバッグ10は、図1・4に示すよう
に、可撓性を有した袋状として、ポリアミド糸等を使用
した袋織りによって、形成されている。エアバッグ10
は、膨張部11と非膨張部18とを備えて構成される。
膨張部11は、インフレーター24からの膨張用ガスを
流入させて膨らむ。非膨張部18は、膨張用ガスを流入
させない。
【0046】膨張部11は、前膨張部12、後膨張部1
4、及び、連通部13を備えて構成される。前膨張部1
2は、エアバッグ10の展開膨張時に前席の車外側の側
方に配置される。後膨張部14は、エアバッグ10の膨
張時、後席の車外側の側方に配置される。連通部13
は、前膨張部12と後膨張部14との上部相互を連通す
る部位である。後膨張部14の後部上端には、インフレ
ーター24を挿入させるための円筒状のガス流入部16
が、接続される。
【0047】非膨張部18は、周縁部19、規制部2
1、及び、板状部22を備えて構成される。周縁部19
は、膨張部11の外周縁に配置され、気密性を確保でき
るように、密に織成されている。規制部21は、膨張時
の膨張部11を区画するように配置される。規制部21
は、膨張部11の厚さを各部で略均等に規制するため
に、配置される。規制部21は、前膨張部12の領域内
では、周縁部19から離れて、複数(実施形態では3
個)形成される。後膨張部14の領域内では、規制部2
1は、周縁部19の後部側から前方に延び、さらに、枝
状に下方へ延びるように、形成される。板状部22は、
膨張部11の容積を小さくするために配置されている。
板状部22は、実施形態の場合には、連通部13の下方
における前・後膨張部12・14間の位置と、前膨張部
12の前方側の位置と、の2箇所に配置されている。
【0048】なお、エアバッグ10内での膨張用ガスG
の流れを説明する。まず、図4に示すように、膨張用ガ
スGが、インフレーター24を外装させたガス流入部1
6から膨張部11に流入する。すると、ガスGは、後部
側の後膨張部14の上部を流れ、連通部13を経て、前
部側の前膨張部12の上縁12a側に流れる。そして、
ガスGは、前膨張部12の下縁12b側に流れて、前膨
張部12の全体が膨張する。同時に、ガスGは、後膨張
部14の上縁14a側から下縁14b側に流れて、後膨
張部14の全体が膨張する。そして、エアバッグ10の
膨張が完了する。
【0049】エアバッグ10の上縁10a側には、複数
(実施形態では6個)の取付部20が形成されている。
取付部20は、周縁部19や板状部22から上方へ延び
ている。各取付部20は、それぞれ、中央に、取付孔2
0aを備える。取付孔20aには、取付ボルト29(図
3・7参照)が挿通される。各取付孔20aは、エアバ
ッグ10の袋織り後に、孔明け加工により形成されてい
る。
【0050】また、各取付部20には、図1・3・6・
7に示すように、板金製の取付ブラケット28・31・
36が固定される。ブラケット28・31・36は、折
り畳まれたエアバッグ10を、強固に、ボディ1側のイ
ンナパネル2に取り付けるものである。
【0051】取付ブラケット28は、板金製としてい
る。2つのブラケット28は、図1・3・4・6に示す
ように、前部側の2つの取付部20A・20Bを、それ
ぞれ、挟持する。各ブラケット28は、車内側Iの内プ
レート28aと車外側Oの外プレート28bとを備え
る。内・外プレート28a・28bは、取付孔28cを
備える。取付孔28cは、各取付部20A・20Bの取
付孔20aに対応するように、貫通されている。そし
て、各取付部20A・20Bは、図3に示すように、取
付ボルト29とブラケット28とを使用して、インナパ
ネル2に取り付けられる。各ボルト29は、取付孔28
c・20aに挿通させて、ナット2bに螺合する。ナッ
ト2bは、インナパネル2の取付孔2a周縁に、固着さ
れている。
【0052】取付ブラケット31は、図1・4・6に示
すように、後部側の2つの取付部20E・20Fをそれ
ぞれ挟持する。ブラケット31は、ブラケット28と同
様に、車内側Iの内プレート31aと車外側Oの外プレ
ート31bとを備える。内・外プレート31a・31b
は、各取付部20E・20Fの取付孔20aに対応し
て、取付孔31cを備える。取付ブラケット31は、リ
ヤピラー部RPにおける車内側Iのガーニッシュ41の
上方位置に配置される。
【0053】取付ブラケット36は、図1・4・6・7
に示すように、前後方向の中間の2つの取付部20C・
20Dをそれぞれ挟持する。2つのブラケット36は、
取付ブラケット28と同様に、車内側Iの内プレート3
6aと車外側Oの外プレート36bとを備える。内・外
プレート36a・36bには、各取付部20C・20D
の取付孔20aに対応する取付孔36cが貫通されてい
る。これらの取付ブラケット36は、センターピラー部
CPにおける車内側Iのガーニッシュ43の上方位置に
配置される。
【0054】さらに、2つの取付ブラケット31は、規
制部材32により、外プレート31b・31bの下縁側
で、相互に連結されている。同様に、2つの取付ブラケ
ット36も、規制部材37により、外プレート(31b
・31b)36b・36bの下縁側で、相互に連結され
ている。
【0055】規制部材32・37は、エアバッグ10の
展開膨張の初期に、ガーニッシュ41・43の車外側O
に、エアバッグ10が侵入することを防止するために、
配設される。すなわち、展開膨張の初期のエアバッグ1
0が下方へ突出しても、エアバッグ10は、規制部材3
2・37によって、リヤピラーガーニッシュ41とイン
ナパネル2との間や、センターピラーガーニッシュ43
とインナパネル2との間に、侵入しない。
【0056】そして、エアバッグ10が折り畳まれて、
リッド8の車外側Oで、ボディ1に収納された際、規制
部材32・37の位置に配置されたエアバッグ部位10
A・10Bが、リッド8の押し開き力を強くする部位と
なる。
【0057】各規制部材32・37は、縦壁部33・3
8と横壁部34・39とを備えた断面略L字形の部位を
有して構成されている。縦壁部33・38は、折り畳ま
れたエアバッグ10の車外側Oを支持する。横壁部34
・39は、縦壁部33・38の下端から車内側Iに向か
って延びている。横壁部34・39は、折り畳まれたエ
アバッグ10の下端面10d側を支持する。なお、各規
制部材32・37の横壁部34・39における先端34
a・39aには、下方へ延びる延設部35・40が形成
されている。
【0058】そして、規制部材32・37は、図2・7
に示すように、横壁部34・39が、それぞれ、縦壁部
33・38に対して、略90°で交差している。また、
規制部材32・37は、横壁部34・39の延長線Xが
リッド8と交差するように、インナパネル2に配設され
ている。横壁部34・39の上面側は、折り畳んだエア
バッグ10の展開膨張を案内する案内面30としてい
る。
【0059】横壁部34の延長線Xとリッド8との交差
角θ1は、折り畳まれたエアバッグ部位10Aの展開方
向Eがリッド8側に向くように、略90°に設定されて
いる。なお、実施形態の場合には、角度θ1は、約65
°の鋭角としている。また、横壁部39の延長線Xとリ
ッド8とは、50°〜80°の鋭角の角度θ2(実施形
態では、約65°)で、交差している。
【0060】規制部材32では、各取付ブラケット31
の取り付けられる部位のインナパネル2が、所定角度に
設定されている。そのため、横壁部34の延長線Xが、
リッド8に対して、鋭角の角度θ1で交差している。ま
た、規制部材37では、各取付ブラケット36の外プレ
ート36bが、縦壁部38から傾斜して設けられてい
る。そのため、横壁部39の延長線Xが、リッド8に対
して、鋭角の角度θ2で配置されている。
【0061】さらに、各横壁部34・39は、案内面3
0の車内側を下げて、案内面30を傾斜させている。そ
して、案内面30のリッド8側への延長線Xの方向は、
Y位置より、上方側に向けている。Y位置は、リッド下
端8aとピラーガーニッシュ上端41a・43aとの車
内側の見切りである。すなわち、延長線Xの方向は、ピ
ラーガーニッシュ41・43から離れるリッド8側(上
方側)に、向いている。
【0062】つぎに、第1実施形態の頭部保護エアバッ
グ装置M1の組立てについて説明する。まず、エアバッ
グ10を折り畳む。このエアバッグ10を折り畳む際に
は、図5に示すように、非膨張状態の平らに展開した状
態から、略上下方向に折り重ねられる蛇腹折りで、折り
畳む。すなわち、エアバッグ10は、上縁10aと平行
な折目Cを付けて、下縁10b側が上縁10a側に接近
するように、蛇腹折りで、折り畳む。さらに、折り畳ん
だ後には、エアバッグ10に、図6に示すように、所定
間隔で、テープ材T1を巻き付ける。テープ材T1は、
破断可能な折り崩れ防止用のものである。なお、折り畳
んだ後のエアバッグ10の断面形状は、取付部20を除
いて、略長方形形状としている。
【0063】折り畳んだ後には、前部側の取付部20A
・20Bにそれぞれ取付ブラケット28を取り付ける。
また、中間部位の取付部20C・20Dに、規制部材3
7を備えた取付ブラケット36を取り付ける。そして、
規制部材37の周囲には、エアバッグ10ごと、破断可
能なテープ材T3を巻き付ける。なお、この時、規制部
材37の縦壁部38の車内側Iに、折り畳まれたエアバ
ッグ10の車外側Oの端面10fが支持される。また、
横壁部39の上面側の案内面30に、折り畳まれたエア
バッグ10の下端面10dが、支持される。
【0064】さらに、エアバッグ10における取付ブラ
ケット31への配置部位付近をねじる。そして、後部側
の取付部20E・20Fに、規制部材32を備えた取付
ブラケット31を取り付ける。さらに、規制部材32の
周囲に、エアバッグ10ごと、破断可能なテープ材T2
を巻き付ける。なお、エアバッグ10のねじった状態
は、上縁10a側が、規制部材32の縦壁部33側に支
持されるように配置される。また、下縁10b側が、縦
壁部33から遠ざかる側に配置される。さらに、蛇腹折
りの折目Cが、縦壁部33側から横壁部34に沿って折
り重ねられる。すなわち、折り畳まれたエアバッグ10
の後部側部位10Aが、前方側に向かって、右回りに略
90°ねじった状態である。実施形態の場合、ねじれの
螺旋状の部位は、規制部材32内で、始まり、かつ、終
わるように設定されている。そして、後方側のガス流入
部16では、そのねじれの螺旋が生じないように、設定
されている(図6の螺旋状の縁L参照)。
【0065】テープ材T2を巻き付けた後には、ガス流
入部16の折りを解消して、ガス流入部16にインフレ
ーター24を挿入する。そして、ガス流入部16の外周
側に取付ブラケット25を取り付ける。これによって、
エアバッグ組立体Sが形成される。
【0066】その後、各取付ブラケット25・28・3
1・36をインナパネル2の所定位置に配置させる。そ
して、各取付孔20a・28c・31c・36cを挿通
させるボルト26・29を利用して、各取付ブラケット
25・28・31・36をインナパネル2に固定する。
これにより、エアバッグ組立体Sが、ボディ1に取り付
けられる。ついで、フロントピラーガーニッシュ5やル
ーフ内装材7を、ボディ1に取り付ける。さらに、リヤ
ピラーガーニッシュ41やセンターピラーガーニッシュ
43を、ボディ1に取り付ける。その結果、頭部保護エ
アバッグ装置M1が、車両に搭載される。
【0067】車両への装置M1の搭載後、インフレータ
ー24が作動されれば、インフレーター24からの膨張
用ガスが、ガス流入部16から膨張部11の後膨張部1
4・連通部13・前膨張部12に流れる。すると、エア
バッグ10の膨張部11が、折りを解消させつつ、膨張
し始める。そして、エアバッグ10は、テープ材T1・
T2・T3を破断させる。さらに、エアバッグ10は、
フロントピラーガーニッシュ5やルーフ内装材7のリッ
ド6・8を押し開いて、図1〜3・7の二点鎖線で示す
ように、開口Wを覆うように、大きく膨張する。
【0068】そして、第1実施形態のリヤピラー部RP
では、規制部材32の位置に配置されるエアバッグ10
の部位10Aが、図2に示すように、他の一般部位10
C(図3・4・6参照)から、ねじられて、横壁部34
に沿って折り重ねられている。なお、一般部位10Cで
は、略上下方向に折り重ねられている。エアバッグ10
の展開膨張時、部位10Aでは、膨張用ガスが流入され
れば、横壁部34の案内面30に沿って、車内側Iに容
積を膨らませる。すなわち、部位10Aは、図2の二点
鎖線で示すように、直ちに車内側Iに膨らんで、リッド
8を押して開かせる。この時、リッド下端8aがリヤピ
ラーガーニッシュ上端41aに係止されていても、容易
に、下端8aが上端41aを乗り越えて、リッド8が開
く。そして、車内側Iに膨らんだ部位10Aは、規制部
材32の横壁部34に引っ掛かることなく、車内側Iに
突出する。
【0069】規制部材32の位置に配置された部位10
A以外のエアバッグ10の一般部位10Cでは、図3に
示すように、略上下方向に折り重ねられて蛇腹折りされ
ている。さらに、一般部位10Cでは、サイドウインド
ガラスWGに沿うように配置されている。そのため、一
般部位10Cは、展開膨張時、サイドウインドガラスW
Gに沿って下方側へ突出する。部位10Cの下方へ向か
う力によって、エアバッグ10の部位10Aも、車内側
Iに突出した後、下方へ突出する。その結果、エアバッ
グ10は、車内側Iの開口Wを円滑に覆う。
【0070】また、エアバッグ10の膨張時、第1実施
形態のセンターピラー部CPでは、規制部材37の位置
に配置されたエアバッグ10の部位10Bも、図7に示
すように、膨張用ガスが流入されて、容積を膨らませ
る。そして、部位10Bでは、車外側端面10fと下面
10dとが縦壁部38と横壁部39とに規制されてい
る。また、エアバッグ上縁10a側は、取付部20C・
20Dを利用してボディ1のインナパネル2に取り付け
られている。そのため、部位10Bの上部10e側も、
上方への大きな移動を規制される。その結果、部位10
Bは、横壁部39の案内面30に沿って、リッド8側に
移動する。そして、横壁部39の案内面30の延長線X
が、リッド8との間の交差角θ2を、鋭角としている。
そのため、エアバッグ部位10Bが、膨張しつつ、横壁
部39とリッド8との間の鋭角の狭い部位に侵入し、よ
り圧力を高める。その結果、部位10Bは、リッド8を
速やかに押し開いて、車内側Iに突出する。この時、リ
ッド下端8aがセンターピラーガーニッシュ上端43a
に係止されていても、容易に、下端8aが上端43aを
乗り越えて、リッド8が開く。そして、リッド8自体が
略鉛直方向に配置されている。横壁部39は、そのリッ
ド8との間の交差角θ2を鋭角としている。そのため、
横壁部39は、水平状態でなく、鉛直方向側に傾斜した
状態に、配置されている。その結果、エアバッグ部位1
0Bの一部が横壁部39に引っ掛かって残ろうとして
も、横壁部39を滑り落ちる。そして、エアバッグ部位
10Bは、円滑に、車内側Iに突出することとなる。
【0071】したがって、第1実施形態の頭部保護エア
バッグ装置M1では、展開膨張の初期におけるエアバッ
グ10の一部10A・10Bが、円滑に、リッド8を押
して開かせる。また、部位10A・10Bは、規制部材
32・37が配設されていても、規制部材32・37に
引っ掛かることなく、車内側Iに突出する。そのため、
エアバッグ10が、円滑に、展開膨張して、開口Wを覆
う。
【0072】なお、第1実施形態では、後部側の規制部
材32の範囲内で、エアバッグ10のねじった螺旋状の
部位を配置させている。そして、規制部材32の周囲
に、エアバッグ10の部位10Aごと、破断可能なテー
プ材T2を巻き付けて、エアバッグ部位10Aのねじれ
状態が、維持されている。そのため、横壁部34上で、
横壁部34に沿って折目Cを折り重ねる部位の位置やそ
の前後方向の長さを、的確に調整して、維持することが
できる。
【0073】また、第1実施形態では、後部側の規制部
材32に関して、規制部材37と同様に、横壁部34の
案内面30の延長線Xとリッド8との間の交差角θ1を
鋭角としている。すなわち、横壁部34が、エアバッグ
部位10Aを車内側Iへ滑り落とし易い角度となってい
る。そのため、エアバッグ部位10Aは、一層、横壁部
34に引っ掛かることを抑えられて、車内側Iへ離脱す
る。
【0074】なお、横壁部34・39の案内面30の延
長線Xとリッド8との交差角θ1・θ2を鋭角とする場
合には、縦壁部33・38に対して、横壁部34・39
を鈍角で交差させてもよい。但し、折り畳んだエアバッ
グ部位10A・10Bが断面を略長方形形状としてい
る。そのため、縦壁部33・38と横壁部34・39と
の交差角を鈍角とする場合には、縦壁部33・38と横
壁部34・39との間で、安定してエアバッグ部位10
A・10Bを支持し難い。
【0075】また、規制部材横壁部39の案内面30の
延長線Xとリッド8との交差角θ2としては、80°を
超えれば、横壁部39にエアバッグ部位10Bの一部が
引っ掛かる虞れが生ずる。また、交差角θ2が、50°
未満であれば、横壁部39とリッド8との間の隙間が狭
過ぎて、リッド8を大きくする必要が生じて、好ましく
ない。そのため、交差角θ2は、50°〜80°の範囲
が望ましい。
【0076】さらに、第1実施形態では、前部側のエア
バッグ部位10Bでは、図8に示すように、規制部材4
7を使用してもよい。規制部材47は、横壁部39の案
内面30の延長線Xとリッド8との間の交差角θ2を鋭
角としていない(略90°とする)。この場合、エアバ
ッグ10の部位10Bでは、エアバッグ10の部位10
Aと同様に、蛇腹状の折り畳み状態をねじっている。す
なわち、エアバッグ10の上縁10a側を縦壁部38側
とし、縦壁部38側から横壁部39の案内面30に沿っ
て折目Cが折り重ねられている。この状態で、部位10
Bを、リッド8の車外側Oに収納させても良い。この場
合は、エアバッグ部位10Bの展開方向Eがリッド8側
に向けられる。そのため、エアバッグ部位10Bに膨張
用ガスが流入されれば、エアバッグ部位10Bは、横壁
部39の案内面30に沿って車内側Iに容積を膨らませ
る。すなわち、部位10Bは、直ちに車内側Iに膨らん
で、リッド8を押して開かせる。この時、リッド下端8
aは、容易に、ガーニッシュ上端43aを乗り越える。
その結果、部位10Bは、規制部材37の横壁部39に
引っ掛かることなく、リッド8を押し開いて、円滑に、
車内側Iに突出する。
【0077】なお、図8に示す規制部材47は、取付ブ
ラケット36の外プレート36bが、縦壁部38に対し
て屈曲していない。すなわち、外プレート36bは、平
面状に縦壁部38と連結されている。また、規制部材4
7は、横壁部39の上面側の案内面30が、下方へ向か
うリッド8側への延長線Xの方向を、見切りYより、上
方(ピラーガーニッシュ43から離れる方向)に向けて
いる。
【0078】さらにまた、図9に示すように、前部側の
規制部材47に配置されるエアバッグ10の部位10B
を、ねじることなく、規制部材47に収納させても良
い。このエアバッグ部位10Bでは、エアバッグ下縁1
0bの先端10bt側が、折り畳まれたエアバッグ下部
10cから、車内側Iを経て、上部10eを覆うよう
に、配置されている。
【0079】この場合、エアバッグ10の部位10B
が、膨張用ガスを流入させて容積を膨らませれば、図1
0のAに示すように、エアバッグ下縁先端10bt側
が、巻きを解く。そして、エアバッグ下縁先端10bt
側が、車内側Iに展開して、リッド8を押し開き、車内
側Iに突出する。この時、リッド下端8aがセンターピ
ラーガーニッシュ上端43aに係止されていても、容易
に、下端8aが上端43aを乗り越えて、リッド8が開
く。その後、エアバッグ10の部位10Bは、開かれた
リッド8の開口から車内側Iへ突出する。そして、部位
10Bは、車内側Iに突出したエアバッグ下縁10b側
に、案内されるように追従する。そのため、部位10B
は、エアバッグ10の下縁10b側を横壁部39に引っ
掛からせることなく、円滑に車内側Iへ突出する。
【0080】なお、図9に示す場合のエアバッグ10の
折り畳みは、図5に示すように、非膨張状態の平らに展
開した状態から、略上下方向に折り重ねられる蛇腹折り
で、折り畳む。すなわち、エアバッグ10は、上縁10
aと平行な折目Cを付けて、下縁10b側が上縁10a
側に接近するように、蛇腹折りで、折り畳む。そして、
その際の下縁10b側の全体に関して、先端10bt側
を、折り畳まれたエアバッグ下部10cから車内側Iを
経て上部10eを覆うように、折り畳む。あるいは、規
制部材47の配置位置のエアバッグ部位10Bだけ、そ
の下縁先端10bt側を、折り畳まれたエアバッグ下部
10cから車内側Iを経て上部10eを覆うように、折
り畳む。そして、エアバッグ部位10Bだけが、下縁先
端10bt側でエアバッグ10をくるむ場合には、図4
の二点鎖線で示すように、構成してもよい。すなわち、
エアバッグ10の下縁10bに、下方へ延びる延設部1
0gを設ける。そして、エアバッグ10の折り畳み時、
その延設部10gを、折り畳まれたエアバッグ下部10
cから車内側Iを経て上部10eを覆うように、エアバ
ッグ部位10Bに巻き付ける。このように、エアバッグ
組立体Sを形成しても良い。これらのエアバッグ部位1
0Bは、規制部材47に支持されており、かつ、リッド
8を押す下縁先端10btを有している。そのため、部
位10Bは、一般部位10Cより、リッド8を押し開く
力が強い。
【0081】図13に示す第2実施形態の頭部保護エア
バッグ装置M2は、使用するエアバッグ50に関し、規
制部材47の位置に配置される部位10Bで、膨張用ガ
ス流入当初に、規制部材47の縦壁部38側近傍の部位
10iを、膨張させる。すなわち、エアバッグ部位10
Bでは、部位10iを膨張させて、リッド8側に配置さ
れる部位10hを移動させ、リッド8を開く。
【0082】このエアバッグ50では、図11・13に
示すように、エアバッグ50における取付部20C・2
0Dとの間の上縁10a側に、突出部51が形成され
る。突出部51は、膨張部11が上方へ延びて、形成さ
れている。この突出部51を規制部材47の縦壁部38
側に対向するように配置させて、エアバッグ50を折り
畳んでいる。なお、これらの点を除けば、エアバッグ5
0は、第1実施形態と同様である。そのため、エアバッ
グ10と同様な構成部位には、同一の符号を付して、同
一部位の説明を省略する。
【0083】また、この頭部保護エアバッグ装置M2で
は、エアバッグ50の他に、第1実施形態と同様に、イ
ンフレーター24、取付ブラケット25・28・31・
36、規制部材32・47、及び、エアバッグカバー
4、を備えて構成されており、それらの同一部材の説明
は省略する。
【0084】このエアバッグ50では、図11に示すよ
うに、エアバッグ10と同様に、膨張用ガスGが、イン
フレーター24を外装させたガス流入部16から膨張部
11に流入する。すると、ガスGは、後部側の後膨張部
14の上部を流れ、連通部13を経て、前部側の前膨張
部12の上縁12a側に流れる。ガスGは、その後、前
膨張部12の下縁12b側に流れて、前膨張部12の全
体が膨張する。同時に、ガスGは、後膨張部14の上縁
14a側から下縁14b側に流れて、後膨張部14の全
体が膨張する。その結果、エアバッグ50の膨張が完了
する。
【0085】規制部材47の位置に配置されるエアバッ
グ50の部位10Bでは、膨張用ガスGの上流側部位が
前膨張部12の上縁12a側となる。また、ガスGの下
流側部位が前膨張部12の下縁12b側となる。すなわ
ち、突出部51が、ガスGの上流側部位12aで、上方
に延設されている。
【0086】このエアバッグ50の折り畳みは、図12
に示すように、非膨張状態の平らに展開した状態から、
略上下方向に折り重ねられる蛇腹折りで、折り畳む。す
なわち、エアバッグ50は、上縁10aと平行な折目C
を付けて、下縁10b側が上縁10a側に接近するよう
に、蛇腹折りで、折り畳む。突出部51は、折り畳んだ
エアバッグ50の車外側Oの端面50aに沿うように、
折り畳む(図13参照)。
【0087】その後、第1実施形態と同様に、テープ材
T1の巻き付け、取付ブラケット28・36の取付部2
0A・20B・20C・20Dへの取り付け、テープ材
T3の巻き付け、ガス流入部16側のねじり、取付ブラ
ケット31の取付部20E・20Fへの取り付け、テー
プ材T2の巻き付け、インフレーター24のガス流入部
16への挿入、及び、取付ブラケット25の取り付け、
を完了させる。すると、エアバッグ組立体Sを形成でき
る。そして、このエアバッグ組立体Sを、取付ボルト2
6・29を利用して、ボディ1に取り付ける。さらに、
ガーニッシュ5・41・43・ルーフ内装材7をボディ
1に取り付ける。すると、頭部保護エアバッグ装置M2
を車両に搭載することができる。
【0088】そして、この第2実施形態の頭部保護エア
バッグ装置M2では、規制部材47の位置に配置される
エアバッグ50の部位10Bに膨張用ガスが流入する
と、膨張用ガスの上流側部位12aが、突出部51を含
めて、膨張する。しかし、突出部51(縦壁部38側近
傍の部位10i)が縦壁部38に規制されている。その
ため、突出部51の膨張に押されるように、突出部51
以外のエアバッグ50の部位(リッド8側の部位10
h)が、横壁部39に沿って移動する。そして、リッド
側部位10hが、リッド8を押し開いて車内側Iへ突出
する。この時、リッド下端8aがガーニッシュ上端43
aに係止されていても、容易に、下端8aが上端43a
を乗り越えて、リッド8が開く。そのため、図13の二
点鎖線に示すように、膨張用ガスの上流・下流側部位1
2a・12bが、共に、円滑に膨張しつつ、横壁部39
に引っ掛かることなく、車内側Iに突出する。
【0089】そして勿論、このエアバッグ50では、規
制部材32・47の位置に配置された部位10A・10
B以外の一般部位10Cでは、図3に示すと同様に、略
上下方向に折り重ねられて蛇腹折りされている。そし
て、一般部位10Cは、サイドウインドガラスWGに沿
うように配置されている。そのため、一般部位10C
は、展開膨張時、サイドウインドガラスWGに沿って下
方側へ突出する。部位10Cの下方へ向かう力によっ
て、規制部材32・47の位置に配置されたエアバッグ
部位10A・10Bも、車内側Iに突出した後、下方へ
突出する。その結果、エアバッグ50が、車内側Iの開
口Wを円滑に覆うこととなる。
【0090】したがって、この第2実施形態でも、エア
バッグ部位10Bの下方への突出を規制するための規制
部材47が配設されていても、円滑に、リッド8を押し
開いて、部位10Bを展開させることができる。
【0091】なお、エアバッグ50として、エアバッグ
50の連通部13が前方側に向かって斜め下方に延び
て、前膨張部12の下縁側に連通する場合がある。その
場合には、エアバッグ50の下縁側が膨張用ガスの上流
側部位12bとなる。すなわち、前膨張部12の上縁側
が膨張用ガスの下流側部位12aとなる。そのため、そ
の下縁12b側に突出部51を設けて、エアバッグ50
の折り畳む際には、その突出部51を、規制部材47の
縦壁部38に対向させる。すなわち、突出部51を、折
り畳んだエアバッグ50の車外側Oの端面50aに沿う
ように、配置させる。
【0092】また、規制部材47の位置に配置されるエ
アバッグ部位10Bにおいて、膨張用ガス流入当初に、
規制部材47の縦壁部38側近傍の部位10iを、膨張
させる場合には、図14〜16に示す第3実施形態の頭
部保護エアバッグ装置M3のエアバッグ60を使用して
も良い。
【0093】このエアバッグ60は、図14・15に示
すように、規制部材47の位置に配置される部位10B
において、膨張部61と非膨張部68とが設けられる。
膨張部61は、膨張用ガスを流入可能な部位であり、非
膨張部68は、膨張用ガスを流入不能な部位である。そ
して、膨張部61の下縁側に、車外側Oに折り曲げ可能
な切片部62を形成する。切片部62は、膨張部61の
下縁側の周囲を切り欠くように、スリット63を設け
て、形成されている。なお、膨張部61の部位は、エア
バッグ60における前膨張部12と後膨張部14とを連
通する連通部13の前端側の部位で、構成されている。
非膨張部68の部位は、エアバッグ60における連通部
13の前端側下方の周縁部19と板状部22との部位
で、構成されている。
【0094】そして、エアバッグ60の折り畳み時に
は、切片部62を車外側に移動させた状態で、第1実施
形態のエアバッグ10と同様に、蛇腹折りで折り畳む。
その後、エアバッグ60にテープ材T1を巻き付ける。
そして、規制部材47の取り付け時、図16に示すよう
に、切片部62を、規制部材47の縦壁部38に対向さ
せる。すなわち、切片部62を折り畳まれたエアバッグ
60の車外側Oの端面60aに配置させて、エアバッグ
部位10Bを、規制部材47に収納する。
【0095】なお、このエアバッグ60でも、取付ブラ
ケット28・36の取付部20A・20B・20C・2
0Dへの取り付け、テープ材T3の巻き付け、ガス流入
部16側のねじり、取付ブラケット31の取付部20E
・20Eへの取り付け、テープ材T2の巻き付け、イン
フレーター24のガス流入部16への挿入、及び、取付
ブラケット25の取り付けを完了させれば、エアバッグ
組立体Sを形成できる。さらに、その後のエアバッグ組
立体Sの車両への搭載も、エアバッグ50と同様であ
る。
【0096】そして、第3実施形態の頭部保護エアバッ
グ装置M3では、車両への搭載後、規制部材47の位置
に配置されるエアバッグ60の部位10Bに、膨張用ガ
スが流入すると、膨張部61が、切片部62を含めて膨
張する。しかし、切片部62(縦壁部38側近傍の部位
10i)が縦壁部38に規制されている。そのため、切
片部62に押されるように、切片部62以外の部位(リ
ッド8側の部位10h)が、横壁部39に沿って移動す
る。そして、リッド8側の部位10hが、リッド8を押
し開いて、車内側Iへ突出する。この時、リッド下端8
aがセンターピラーガーニッシュ上端43aに係止され
ていても、容易に、下端8aが上端43aを乗り越え
て、リッド8が開く。さらに、当初から膨張している縦
壁部38側近傍の切片部62も、円滑に膨張しつつ、横
壁部39に引っ掛かることなく、車内側Iに突出する。
【0097】したがって、この第3実施形態の頭部保護
エアバッグ装置M3では、エアバッグ部位10Bの下方
への突出を規制するための規制部材47が配設されてい
ても、エアバッグ部位10Bが、円滑に、リッド8を押
し開いて、展開する。
【0098】さらに、規制部材47の位置に配置される
部位10Bにおいて、膨張用ガス流入当初に、規制部材
47の縦壁部38側近傍の部位10iを、膨張させる場
合、図17〜19に示す第4実施形態の頭部保護エアバ
ッグ装置M4に使用するエアバッグ70のように、折り
畳んでも良い。
【0099】このエアバッグ70は、第1実施形態のエ
アバッグ10と同一のものである。そして、エアバッグ
70は、第1実施形態と折り畳み方法が相違し、さら
に、ねじることなく、規制部材32・47に収納されて
いる。なお、エアバッグ10と同様な構成部位には、同
一の符号を付して、同一部位の説明を省略する。
【0100】エアバッグ70の折り畳み時には、図17
に示すように、非膨張状態の平らに展開した状態から、
エアバッグ70の下縁10b側を車内側に折り返すよう
に、二つ折りする。この時、上下方向の略中間位置に、
上縁10aと平行な折目C1を設ける。その後、図18
に示すように、二つ折りした上縁70aと平行な折目C
2を設けて、略上下方向に折り重ねる蛇腹折りで、折り
畳む。すなわち、エアバッグ70を、二つ折りした下縁
70b側を上縁70a側に接近させるように、蛇腹折り
する。
【0101】エアバッグ70の折り畳み後は、テープ材
T1を巻き付ける。ついで、取付ブラケット28・36
を取付部20A・20B・20C・20Dに取り付け
て、テープ材T3を巻き付ける。さらに、エアバッグ7
0をねじることなく、取付ブラケット31を取付部20
E・20Fに取り付けて、テープ材T2を巻き付ける。
その後、インフレーター24をガス流入部16に挿入し
て、取付ブラケット25を取り付ければ、エアバッグ組
立体Sを形成できる。その後のエアバッグ組立体Sの車
両への搭載は、エアバッグ10と同様である。
【0102】この第4実施形態の頭部保護エアバッグ装
置M4では、車両への搭載後、エアバッグ70は、車両
への規制部材47の縦壁部38側に配置させる部位10
iが、膨張用ガス流入時の上流側部位12aとなる。ま
た、リッド8側の部位10hが、膨張用ガス流入時の下
流側部位12bとなる。
【0103】なお、エアバッグ70は、エアバッグ10
と同様に、平らに展開された状態では、規制部材47の
位置に配置される部位10Bにおいて、膨張用ガス流入
時の上流側部位12aが、エアバッグ上縁10a側に配
置される。そして、膨張用ガス流入時の下流側部位12
bは、エアバッグ下縁10b側に配置されている。
【0104】そして、第4実施形態の頭部保護エアバッ
グ装置M4では、規制部材47の位置に配置されるエア
バッグ70の部位10Bに膨張用ガスが流入されると、
縦壁部38側の膨張用ガスの上流側部位12aが膨張す
る。そのため、図19の二点鎖線で示すように、上流側
部位12aに押されて、エアバッグ70の下流側部位1
2bが、横壁部39に沿って移動する。そして、下流側
部位12bは、リッド8を押し開いて車内側Iに突出す
る。この時、リッド下端8aがセンターピラーガーニッ
シュ上端43aに係止されていても、容易に、下端8a
が上端43aを乗り越えて、リッド8が開く。その結
果、エアバッグ部位10Bでは、二つ折りを解消して膨
張用ガスの上流・下流側部位12a・12bが、共に、
円滑に膨張しつつ、横壁部39に引っ掛かることなく、
車内側Iに突出する。
【0105】したがって、第4実施形態の頭部保護エア
バッグ装置M4では、エアバッグ70の一部10Bの下
方への突出を規制するための規制部材47が配設されて
いても、円滑に、リッド8を押し開いて、エアバッグ部
位10Bを展開させることができる。勿論、このエアバ
ッグ70では、規制部材32のエアバッグ部位10Aで
も、エアバッグ部位10Bと同様に、円滑に展開させる
ことができる。すなわち、エアバッグ部位10B・10
Aは、規制部材32・47に支持された状態で、上流側
部位12aを縦壁部33・38側に配置させている。そ
のため、エアバッグ部位10B・10Aは、一般部位1
0Cより、リッド8を押し開く力が強い。
【0106】なお、車両への搭載後のエアバッグ70
が、車両への規制部材47の縦壁部38側に配置させる
部位10iを、膨張用ガス流入時の上流側部位12aと
し、リッド8側の部位10hを、膨張用ガス流入時の下
流側部位12bとする場合には、例えば、図2・8に示
す構成でもよい。この場合には、エアバッグ10は、既
述した蛇腹折りとしている。そして、規制部材32・4
7に収納させる部位10A・10Bだけを、ねじって、
膨張用ガス流入時の上流側部位12a・14aを、縦壁
部33・38側に配置させている。そして、膨張用ガス
流入時の下流側部位12b・14bを、リッド8側に配
置させている。
【0107】図21に示す第5実施形態の頭部保護エア
バッグ装置M5は、使用するエアバッグ80に関し、図
20に示すように、前膨張部12に膨張用ガスを供給す
る連通部83が上下二又状に分岐されている。すなわ
ち、連通部83が、エアバッグ上縁10a側と下縁10
b側とに配置される上縁側流路84と下縁側流路85と
から構成されている。さらに、上縁側流路84には、開
口面積を絞った絞り部84aが、形成されている。絞り
部84aによって、下縁側流路85の膨張用ガスの流量
は、上縁側流路84の膨張用ガスの流量より、大きく設
定されている。そして、これらの点を除けば、エアバッ
グ80は、第1実施形態と同様であり、エアバッグ10
と同様な構成部位には、同一の符号を付して、同一部位
の説明を省略する。
【0108】また、この頭部保護エアバッグ装置M5で
は、エアバッグ80の他に、第1実施形態と同様に、イ
ンフレーター24、取付ブラケット25・28・31・
36、規制部材32・47、及び、エアバッグカバー
4、を備えて構成されており、それらの同一部材の説明
は省略する。
【0109】このエアバッグ80の折り畳みは、図20
に示すように、非膨張状態の平らに展開した状態から、
エアバッグ10と同様に、略上下方向に折り重ねられる
蛇腹折りで、折り畳む。すなわち、エアバッグ80を、
上縁10aと平行な折目Cを付けて、下縁10b側を上
縁10a側に接近させるように、蛇腹折りする。
【0110】その後、第1実施形態と同様に、テープ材
T1の巻き付け、取付ブラケット28・36の取付部2
0A・20B・20C・20Dへの取り付け、テープ材
T3の巻き付け、ガス流入部16側のねじり、取付ブラ
ケット31の取付部20E・20Fへの取り付け、テー
プ材T2の巻き付け、インフレーター24のガス流入部
16への挿入、及び、取付ブラケット25の取り付け
を、完了させる。その結果、エアバッグ組立体Sを形成
できる。そして、このエアバッグ組立体Sを、取付ボル
ト26・29を利用して、ボディ1に取り付け、さら
に、ガーニッシュ5・41・43・ルーフ内装材7をボ
ディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置M5を
車両に搭載することができる。
【0111】この頭部保護エアバッグ装置M5では、規
制部材47の位置に配置されるエアバッグ部位10Bが
膨張用ガスを流入させれば、横壁部39側の下縁側流路
85が容積を膨らませる。そのため、上縁側流路側84
が、横壁部39の直交方向へ押し上げられる。しかし、
エアバッグ上縁10a側の取付部20C・20Dがボデ
ィ1のインナパネル2に取り付けられており、かつ、上
流側流路84も若干容積を膨らませる。そのため、上方
への大きな移動を規制されて、エアバッグ部位10B
が、縦壁部38の配置されていないリッド8側に導かれ
る。そして、エアバッグ部位10Bが、リッド8を押し
開いて車内側Iに突出する。この時、リッド下端8aが
ガーニッシュ上端43aに係止されていても、容易に、
下端8aが上端43aを乗り越えて、リッド8が開く。
その結果、規制部材47の位置に配置されるエアバッグ
80の部位10Bでは、上縁・下縁側流路84・85
が、共に、円滑に膨張しつつ、横壁部39に引っ掛かる
ことなく、車内側Iに突出する。
【0112】したがって、第5実施形態の頭部保護エア
バッグ装置M5では、エアバッグ80の一部10Bの下
方への突出を規制するための規制部材47が配設されて
いても、容易に、リッド8を押し開いて、エアバッグ部
位10Bを展開させることができる。
【0113】図23に示す第6実施形態の頭部保護エア
バッグ装置M6は、使用するエアバッグ90に関し、規
制部材47の位置に配置されるエアバッグ部位10B
が、ラッピングシート91に巻き付けられて、収納され
ている。なお、エアバッグ90は、第1実施形態のエア
バッグ10と同様であり、エアバッグ10と同様な構成
部位には、同一の符号を付して、同一部位の説明を省略
する。
【0114】ラッピングシート91は、図22・23に
示すように、上端91cを、縫合等して、エアバッグ9
0の上縁10aにおける取付部20D付近に、固着させ
ている。また、シート91の上下方向の長さは、折り畳
まれたエアバッグ部位10Bを包める長さとしている。
【0115】さらに、シート91は、車内側Iの表面9
1aを、エアバッグ90側の裏面91bより、摩擦抵抗
を低くしている。実施形態の場合、ラッピングシート9
1は、エアバッグ90を袋織りで形成する際に、シート
状に織成された部位を所定形状に裁断して、形成してい
る。そして、表面91a側にシリコンコーティングして
いる。
【0116】なお、この頭部保護エアバッグ装置M6で
は、エアバッグ90やラッピングシート91の他に、第
1実施形態と同様に、インフレーター24、取付ブラケ
ット25・28・31・36、規制部材32・47、及
び、エアバッグカバー4、を備えて構成されており、そ
れらの同一部材の説明は省略する。
【0117】このエアバッグ90の折り畳みは、図22
に示すように、非膨張状態の平らに展開した状態から、
エアバッグ10と同様に、略上下方向に折り重ねられる
蛇腹折りで、折り畳む。すなわち、エアバッグ90を、
上縁10aと平行な折目を付けて、下縁10b側を上縁
10a側に接近させるように、蛇腹折りする。ラッピン
グシート91は、その際、下端91d側で、折り畳まれ
たエアバッグ部位10Bの車内側Iの端面10jと下端
面10dとを巻く。さらに、下端91d側を、折り畳ま
れたエアバッグ部位10Bの車外側Oにおける上下方向
の中間付近の折目C3・C4間に挿入させて、折目C3
・C4間に挟持させる。
【0118】その後、第1実施形態と同様に、テープ材
T1の巻き付け、取付ブラケット28・36の取付部2
0A・20B・20C・20Dへの取り付け、テープ材
T3の巻き付け、ガス流入部16側のねじり、取付ブラ
ケット31の取付部20E・20Fへの取り付け、テー
プ材T2の巻き付け、インフレーター24のガス流入部
16への挿入、及び、取付ブラケット25の取り付け
を、完了させる。その結果、エアバッグ組立体Sを形成
できる。そして、このエアバッグ組立体Sを、取付ボル
ト26・29を利用して、ボディ1に取り付け、さら
に、ガーニッシュ5・41・43・ルーフ内装材7をボ
ディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置M6を
車両に搭載することができる。
【0119】そして、この頭部保護エアバッグ装置M6
では、規制部材47の位置に配置されるエアバッグ部位
10Bでは、膨張用ガスを流入させて容積を膨張させる
と、横壁部39の直交方向へ押し上げられる。しかし、
エアバッグ上縁10a側の取付部20Dがボディ1のイ
ンナパネル2に取り付けられて、上方への大きな移動を
規制されている。そのため、エアバッグ部位10Bは、
縦壁部38の配置されていないリッド8側に導かれる。
そして、ラッピングシート91が、横壁部39と接触す
る表面91aを、エアバッグ90と接触する裏面91b
より摩擦抵抗を低くしている。そのため、折り畳まれた
エアバッグ部位10Bは、車外側Oの折目C3・C4間
に下端91dを挟持させた状態を維持して、横壁部39
上を滑る。そして、エアバッグ部位10Bが、縦壁部3
8の配置されていないリッド8側に導かれて、リッド8
を押し開いて車内側Iに突出する。この時、リッド下端
8aがガーニッシュ上端43aに係止されていても、容
易に、下端8aが上端43aを乗り越えて、リッド8が
開く。さらに、シート下端91dがエアバッグ部位10
Bの折目C3・C4間から抜けて、ラッピングシート9
1が、その巻きを解く。その結果、エアバッグ部位10
Bが、円滑に膨張しつつ、横壁部39に引っ掛かること
なく、車内側Iに突出することとなる。
【0120】したがって、第6実施形態の頭部保護エア
バッグ装置M6では、エアバッグ90の一部10Bの下
方への突出を規制するための規制部材47が配設されて
いても、円滑に、リッド8を押し開いて、エアバッグ部
位10Bを展開させることができる。
【0121】図24に、第7実施形態の頭部保護エアバ
ッグ装置M7を示す。このエアバッグ装置M7では、ル
ーフ内装材7の下端側のリッド8が、上下方向よりも水
平方向に接近するように、上方から、車外側Oの斜め下
方向に向いて、配設されている。
【0122】第7実施形態の頭部保護エアバッグ装置M
7は、センターピラーガーニッシュ43の上方に規制部
材97が配置されている。規制部材97は、板金製とし
て、規制部材47の縦壁部38だけで構成されたような
略平板状に形成されている。規制部材97の上端は、取
付ブラケット36の外プレート36bに接続されてい
る。外プレート36bを、ボルト29によって、インナ
パネル2に止めることにより、規制部材97は、インナ
パネル2に取り付けられている。そして、規制部材97
は、略上下方向に配置されて、折り畳まれたエアバッグ
10の車外側Oにおいて、折り畳まれたエアバッグ10
の下端面10dを越えて、エアバッグ10を覆うよう
に、配置されている。規制部材97の車内側Iの面97
aは、見切りYより、距離h分、車内側Iに向けて、配
設されている。見切りYは、リッド8の下端8aとセン
ターピラーガーニッシュ43の上端43aとの車内側I
の境界部位である。また、車内側の面97aは、エアバ
ッグ10の展開を案内する案内面となる。そのため、案
内面97aの下方側への延長線Xは、見切りYより、上
方位置で、リッド8と交差している。
【0123】なお、この頭部保護エアバッグ装置M7で
は、第1実施形態と、センターピラーガーニッシュ上端
43a付近のリッド8の傾斜やインナパネル2の形状が
相違する(図26参照)。また、エアバッグ装置M7で
は、第1実施形態と、既述した規制部材97が相違す
る。しかし、エアバッグ装置M7では、その他の部材
が、エアバッグ10も含めて、第1実施形態と同様であ
る。すなわち、エアバッグ装置M7では、第1実施形態
と同様に、エアバッグ10、インフレーター24、取付
ブラケット25・28・31・36、後部側の規制部材
32、及び、エアバッグカバー4、を備えて構成されて
おり、それらの図示された部位には、同一符号を付し
て、説明を省略する。
【0124】この第7実施形態では、第1実施形態と同
様に、まず、エアバッグ10を蛇腹折りで折り畳んで、
エアバッグ10にテープ材T1を巻き付ける。ついで、
取付ブラケット28・36を取付部20A・20B・2
0C・20Dに取り付ける。さらに、規制部材97の部
位の周囲に、エアバッグ10ごと、テープ材T3(図2
6参照)を巻き付ける。その後、ガス流入部16側をね
じって、取付ブラケット31を取付部20E・20Fへ
取り付け、さらに、規制部材32の周囲をエアバッグ1
0ごとテープ材T2で巻く。ついで、インフレーター2
4をガス流入部16へ挿入させ、さらに、取付ブラケッ
ト25を取り付ければ、エアバッグ組立体Sを形成でき
る。そして、このエアバッグ組立体Sを、取付ボルト2
6・29を利用して、ボディ1に取り付け、さらに、ガ
ーニッシュ5・41・43・ルーフ内装材7をボディ1
に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置M7を車両に
搭載することができる。
【0125】なお、センターピラー部CPの両側におけ
るエアバッグ10の一般部位10Cでは、図25に示す
ように、略上下方向に折り重ねられて、蛇腹折りされて
いる。そのため、一般部位10Cは、車両への搭載後に
は、サイドウインドガラスWGに沿う斜め方向に、折り
重ねられて、配置される。一方、規制部材97のエアバ
ッグ部位10Bでは、図24に示すように、折り重ね方
向を鉛直方向にするように、ねじられて配置される。そ
して、エアバッグ部位10Bでは、規制部材97の案内
面97aにエアバッグ車外側端面10fを当接させるよ
うに支持させている。さらに、エアバッグ部位10Bで
は、下端面10dを開放させた状態で、展開方向Eをリ
ッド8の車外側Oの面と略直交させている。すなわち、
下端面10dをリッド8の車外側Oの面に対向させてい
る。
【0126】 この第7実施形態の頭部保護エアバッグ
装置M7では、規制部材97が、略平板状として、案内
面97aを略上下方向に配置さている。さらに、規制
部材97の案内面97aは、下端面10dを越えて、折
り畳まれたエアバッグ10の車外側端面10fを覆って
いる。また、エアバッグ10は、エアバッグ上縁10a
側の取付部20をボディ1のインナパネル2に取り付け
て、上方への大きな移動を規制されている。そのため、
規制部材97の位置に配置されたエアバッグ部位10B
は、膨張用ガスを流入させて容積を膨張させると、規制
部材97の車内側の案内面97aに沿って、下方側に突
出する。そして、規制部材97が、案内面97aを、見
切りYより車内側Iに向けている。そのため、エアバッ
グ部位10Bは、ピラーガーニッシュ上端43aに干渉
することなく、すなわち、ピラーガーニッシュ43の車
外側(裏面側)Oの部位に侵入することなく、図24の
二点鎖線で示すように、リッド下端8aを車内側Iに押
す。その結果、リッド下端8aがピラーガーニッシュ上
端43aを容易に乗り越えて、リッド8が開き、エアバ
ッグ部位10Bは、円滑に、車内側Iに突出する。
【0127】そして勿論、規制部材32・97の位置に
配置された部位10A・10B以外の一般部位10Cで
は、図25に示すように、サイドウインドガラスWGに
沿うように配置されている。そのため、一般部位10C
は、展開膨張時、サイドウインドガラスWGに沿って車
外側Oの斜め下方側へ突出する。一般部位10Cの下方
へ向かう力によって、規制部材32・97の位置に配置
されたエアバッグ部位10A・10Bも、車内側Iに突
出した後、サイドウインドガラスWGに沿って下方へ突
出する。その結果、エアバッグ10が、車内側Iの開口
Wを円滑に覆うこととなる。
【0128】したがって、この第7実施形態でも、エア
バッグ部位10Bの下方への突出を規制するための規制
部材97が配設されていても、円滑に、リッド8を押し
開いて、規制部材97の部位10Bを展開させることが
できる。
【0129】なお、第7実施形態では、規制部材97を
インナパネル2と別体で構成した場合を示した。しか
し、図27・28に示すように、ボディ1側のインナパ
ネル2と一体的に規制部材97を形成しても良い。この
ようにインナパネル2自体に規制部材97の部位を形成
すれば、エアバッグ装置M7の部品点数を低減でき、エ
アバッグ装置M7の低コスト化に寄与できる。
【0130】ちなみに、このように、規制部材をボディ
1側のインナパネル2と一体的に形成することは、勿
論、第1〜6実施形態の規制部材32・37・47に適
用してもよい。すなわち、これらの規制部材32・37
・47をインナパネル2と一体的に形成しても良い。
【0131】また、展開膨張時のエアバッグ部位10A
・10Bが、ガーニッシュ41・43の車外側Oに侵入
する虞れがなければ、図29・30に示す第8実施形態
のエアバッグ部位10A・10Bのように、一般部位1
0Cからねじって、展開方向Eをリッド8側に向けるだ
けでもよい。すなわち、規制部材32・37・47・9
7を配設しなくともよい。この場合、エアバッグ部位1
0A・10Bは、一般部位10Cより、リッド8を押し
開く力を、強くするように、展開方向Eをリッド8側に
向ける。なお、一般部位10Cは、図3に示すと同様
に、リッド8側に向いてはいるものの、エアバッグ部位
10A・10Bより、リッド8の押す力を強くしていな
い。すなわち、エアバッグ部位10A・10Bが、展開
方向Eを、リッド8に対して略直交させている。これに
対して、一般部位10Cは、展開方向Eをリッド8に略
直交させておらず、サイドウインドガラスWGに沿わせ
ている。なお、実施形態の場合、エアバッグ10は蛇腹
折りされており、部位10A・10B・10Cの展開方
向Eは、エアバッグ10の折り重ねられた方向と一致し
ている。
【0132】この第8実施形態でも、第1実施形態と同
様に、エアバッグ10を蛇腹折りで折り畳んで、エアバ
ッグ10にテープ材T1を巻き付ける。ついで、取付ブ
ラケット28・31・36を取付部20A・20B・2
0C・20D・20E・20Fに取り付ける。その後、
ガス流入部16側をねじって、インフレーター24をガ
ス流入部16へ挿入させ、さらに、取付ブラケット25
を取り付ければ、エアバッグ組立体Sを形成できる。そ
して、このエアバッグ組立体Sを、取付ボルト26・2
9を利用して、ボディ1に取り付け、さらに、ガーニッ
シュ5・41・43・ルーフ内装材7をボディ1に取り
付ければ、頭部保護エアバッグ装置M8を車両に搭載す
ることができる。
【0133】このエアバッグ装置M8では、車両に搭載
された際、エアバッグ10のガス流入部16側がねじら
れた状態として、インフレーター24とともに、インナ
パネル2に固定される。また、折り畳まれたエアバッグ
10は、テープ材T1を巻き付けられて、折り畳まれた
状態を維持する。そのため、図29に示すように、エア
バッグ部位10Aは、規制部材32が無くとも、一般部
位10Cからねじられた状態を維持できる。一方、エア
バッグ部位10Bでは、規制部材37が無くとも、イン
ナパネル2等から延びる支持部材9に支持されて、一般
部位10Cからねじれた状態を、維持できる。
【0134】なお、ねじれ支持部材9は、エアバッグ部
位10A側に設けてもよい。また、支持部材9は、イン
ナパネル2や取付ブラケット31・36の外プレート3
1b・36bと一体的に設けたり、あるいは、それらと
別体として、配設してもよい。さらに、支持部材9とし
て、破断可能なテープ材で構成してもよい。この場合、
ねじったらせん状の部位を、テープ材で巻き付けて、ね
じられた状態を維持する。
【0135】そして、このエアバッグ装置M8では、エ
アバッグ部位10A・10Bが、リッド下端8aをピラ
ーガーニッシュ上端41a・43aの車外側に配置させ
ている位置に、配設されている。エアバッグ部位10A
・10Bは、他のエアバッグ一般部位10Cより、リッ
ド8の押し開き力を強くしている。そのため、エアバッ
グ10の展開膨張時、エアバッグ部位10A・10Bに
押されて、リッド下端8aが、容易に、ピラーガーニッ
シュ上端41a・43aを乗り越える。その結果、エア
バッグ10は、ピラー部RP・CPの部位で、素早く展
開する。したがって、エアバッグ10の全体が、円滑に
展開して、開口Wを覆う。
【0136】なお、ねじれ支持部材としては、図31・
32に示す第9実施形態のエアバッグ装置M9のような
帯状のブラケット109を使用してもよい。このブラケ
ット109は、ポリアミド等の合成樹脂製として、略四
角筒形状の保持部110と、取付部112と、を有す
る。保持部110は、上壁部110a、車内側壁部11
0b、底壁部110c、及び、車外側壁部110dを備
えて、ねじられたエアバッグ部位10Bを包む。底壁部
110cと車外側壁部110dとの境界部位には、薄肉
の破断予定部111が形成されている。取付部112
は、上壁部110aの車外側端部から上方に延びる取付
片部113と、車外側壁部110dの上端から上方に延
びる取付片部114と、から構成される。取付片部11
3・114には、取付ボルト115を通す取付孔113
a・114aが形成されている。取付ボルト115は、
インナパネル2のねじ孔2cに螺合されて、取付片部1
13・114とエアバッグ10の取付部20Dとをイン
ナパネル2に取り付ける。
【0137】このブラケット109は、折り畳まれたエ
アバッグ部位10Bを保持部110で包む。そして、取
付ボルト115を使用して、取付部112・取付部20
Dをインナパネル2に取り付け、ブラケット109をイ
ンナパネル2に取り付ける。この取付時、保持部110
の車外側壁部110dと取付片部114とが、規制部材
97の案内面97aに支持され、エアバッグ部位10B
のねじられた状態が確実に維持される。
【0138】そして、エアバッグ部位10Bは、展開方
向Eをリッド8に対して略直交させて、展開方向Eをリ
ッド8側に向ける。そのため、エアバッグ部位10B
は、展開膨張すれば、破断予定部111を破断させて、
ブラケット109の保持部110から突出する。さら
に、エアバッグ部位10Bは、リッド8を押し、リッド
下端8aは、容易に、ピラーガーニッシュ上端43aを
乗り越える。
【0139】なお、ブラケット109としては、図33
のブラケット109Aを使用してもよい。このブラケッ
ト109Aも、ポリアミド等の合成樹脂製の帯状とし
て、略四角筒形状の保持部110と、取付部112A
と、を有する。保持部110は、上壁部110a、車内
側壁部110b、底壁部110c、及び、車外側壁部1
10dを備えて、ねじられたエアバッグ部位10Bを包
む。底壁部110cの中央には、薄肉の破断予定部11
1が形成されている。ブラケット109Aの取付部11
2Aは、車外側壁部110dから車外側Oに突出してい
る。この取付部112Aは、インナパネル2(規制部材
97)の取付孔2dに挿入させ、インナパネル2に係止
される。
【0140】このブラケット109Aは、折り畳まれた
エアバッグ部位10Bを保持部110で包む。そして、
取付部112Aをインナパネル2に係止させて、ブラケ
ット109Aをインナパネル2に取り付ける。この取付
時、保持部110の車外側壁部110dが、規制部材9
7の案内面97aに支持され、エアバッグ部位10Bの
ねじられた状態が確実に維持される。
【0141】そして、エアバッグ部位10Bは、展開方
向Eをリッド8に対して略直交させて、展開方向Eをリ
ッド8側に向ける。そのため、エアバッグ部位10B
は、展開膨張すれば、破断予定部111を破断させて、
ブラケット109Aの保持部110から突出する。さら
に、エアバッグ部位10Bは、リッド8を押し、リッド
下端8aは、容易に、ピラーガーニッシュ上端43aを
乗り越える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の頭部保護エアバッ
グ装置を、車内側から見た正面図である。
【図2】図1のII−II部位の概略拡大断面図である。
【図3】図1の III− III部位の概略拡大断面図であ
る。
【図4】第1実施形態に使用するエアバッグの非膨張時
における展開状態を示す正面図である。
【図5】第1実施形態のエアバッグを折り畳む際の折目
を示す図である。
【図6】第1実施形態のエアバッグ組立体を示す正面図
である。
【図7】図1の VII− VII部位の概略拡大断面図であ
る。
【図8】第1実施形態の変形例を示す概略拡大断面図で
ある。
【図9】第1実施形態の他の変形例を示す概略拡大断面
図である。
【図10】図9に示したエアバッグの展開膨張を説明す
る図である。
【図11】第2実施形態に使用するエアバッグの非膨張
時における展開状態を示す正面図である。
【図12】第2実施形態のエアバッグを折り畳む際の折
目を示す図である。
【図13】第2実施形態の使用状態を示す概略拡大断面
図である。
【図14】第3実施形態に使用するエアバッグの非膨張
時における展開状態を示す正面図である。
【図15】図14のXV−XV部位の拡大断面図を示す。
【図16】第3実施形態の使用状態を示す概略拡大断面
図である。
【図17】第4実施形態のエアバッグの折り畳み状態を
示すものであり、非膨張時の展開状態を示す正面図であ
る。
【図18】第4実施形態のエアバッグの折り畳み状態を
示すものであり、図17の後の工程の折目を示す。
【図19】第4実施形態の使用状態を示す概略拡大断面
図である。
【図20】第5実施形態に使用するエアバッグの非膨張
時における展開状態を示す正面図である。
【図21】第5実施形態の使用状態を示す概略拡大断面
図である。
【図22】第6実施形態のエアバッグを示すもので、非
膨張時の展開状態を示す正面図である。
【図23】第6実施形態の使用状態を示す概略拡大断面
図である。
【図24】第7実施形態の使用状態を示す概略拡大断面
図であり、図26のXXIV−XXIV部位に対応する。
【図25】第7実施形態のエアバッグの一般部位の使用
状態を示す概略拡大断面図であり、図26の XXV−XXV
部位に対応する。
【図26】第7実施形態の規制部材をインナパネルに配
置させた状態を示す概略斜視図である。
【図27】第7実施形態の変形例を示す概略拡大断面図
である。
【図28】第7実施形態の変形例のインナパネルを示す
概略斜視図である。
【図29】第8実施形態の使用状態を示す概略拡大断面
図である。
【図30】第8実施形態の使用状態を示す他の部位の概
略拡大断面図である。
【図31】第9実施形態の使用状態を示す拡大断面図で
ある。
【図32】第9実施形態に使用するねじり支持部材を示
す正面図である。
【図33】図33は、第9実施形態の変形例の使用状態
を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…車体、 8…リッド、 8a…(リッドの)下端、 10・50・60・70・80・90…エアバッグ、 10A・10B…(エアバッグにおけるリッドの押し開
き力の強い)部位、 10a…(エアバッグの)上縁、 10b…(エアバッグの)下縁、 10bt…(エアバッグ下縁の)先端、 20…取付部、 30…案内面、 32・37・47・97…規制部材、 33・38…縦壁部、 34・39…横壁部、 41…リヤピラーガーニッシュ、 41a…(リヤピラーガーニッシュの)先端、 43…センターピラーガーニッシュ、 43a…(センターピラーガーニッシュの)先端、 84…上縁側流路、 85…下縁側流路、 91…ラッピングシート、 91c…(ラッピングシートの)上端、 91d…(ラッピングシートの)下端、 I…車内側、 O…車外側、 W…開口、 Y…見切り、 CP…センターピラー部、 RP…リヤピラー部、 G…膨張用ガス、 M1・M2・M3・M4・M5・M6・M7・M8・M
9…頭部保護エアバッグ装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 漆 規夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大野 光由 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−91490(JP,A) 特開 平9−254737(JP,A) 特開 平11−91489(JP,A) 特開2001−180423(JP,A) 特開 平11−321532(JP,A) 特開2002−104126(JP,A) 特開2002−46567(JP,A) 特開2000−118346(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体における車内側の開口の上縁側周縁
    で、かつ、ピラー部の上部に、配置されるリッドと、 前記車体の車内側に取り付けられるとともに、前記リッ
    ドの車外側位置に折り畳まれて収納され、膨張用ガスを
    流入させて展開膨張する際、前記リッドを押し開いて、
    前記開口を覆うエアバッグと、 を備え、 前記エアバッグが、 下縁側と、上縁側と、車体に取り付けるために前記上縁
    側に配置される取付部と、を備え、 前記下縁側を前記上縁側に接近させるように折り畳まれ
    て、前記取付部を前記車体に取り付けることにより、前
    記リッドの車外側に収納され、 前記リッドが、下端の一部を、前記ピラー部の車内側を
    覆うピラーガーニッシュの上端の車外側に、配置させて
    いる頭部保護エアバッグ装置において、 前記エアバッグは、前記リッド下端が前記ピラーガーニ
    ッシュ上端の車外側に配置されている位置の部位が、展開膨張時に前記開口のサイドウインドガラスに沿って
    下方側へ突出する一般 部位より、前記リッドの押し開き
    力を強くするように 展開膨張時の展開方向を前記リッド側へ向けるように、
    前記一般部位からねじられ、ねじった状態を支持され
    て、配置されていることを特徴とする頭部保護エアバッ
    グ装置。
  2. 【請求項2】 前記エアバッグが、非膨張の平らに展開
    した状態として、前記下縁側から前記上縁側に、略上下
    方向に折り重ねられる蛇腹折りで折り畳まれ、 前記リッドの押し開き力の強い部位が、折り重ねた方向
    を前記リッド側へ向けるように、前記一般部位からねじ
    られて、配置されていることを特徴とする請求項に記
    載の頭部保護エアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 前記ピラー部の上方位置に配置されて、
    展開膨張時の前記エアバッグが前記ピラーガーニッシュ
    の車外側に侵入することを防止するための規制部材を、
    備える構成として、 前記規制部材は、前記リッドの押し開き力の強い部位が
    展開膨張時に前記リッド側へ向かうように、下端側を、
    前記リッド下端と前記ピラーガーニッシュ上端との車内
    側の見切りより、上方側に向かせた案内面を、備え、 前記エアバッグが、非膨張の平らに展開した状態とし
    て、前記下縁側から前記上縁側に、略上下方向に折り重
    ねられる蛇腹折りで、折り畳まれ、 前記エアバッグにおける前記リッドの押し開き力の強い
    部位が、折り重ね方向を前記案内面に沿わせ、かつ、前
    記案内面に支持されて、前記リッドの車外側に収納され
    ていることを特徴とする請求項に記載の頭部保護エア
    バッグ装置。
  4. 【請求項4】 前記規制部材の前記案内面が、折り畳ま
    れた前記エアバッグの車外側端面を当接支持し、前記エ
    アバッグの下端面を越えて略上下方向に配置されるよう
    に、形成されていることを特徴とする請求項に記載の
    頭部保護エアバッグ装置。
  5. 【請求項5】 車体における車内側の開口の上縁側周縁
    で、かつ、ピラー部の上部に、配置されるリッドと、 前記車体の車内側に取り付けられるとともに、前記リッ
    ドの車外側位置に折り畳まれて収納され、膨張用ガスを
    流入させて展開膨張する際、前記リッドを押し開いて、
    前記開口を覆うエアバッグと、 を備え、 前記エアバッグが、 下縁側と、上縁側と、車体に取り付けるために前記上縁
    側に配置される取付部と、を備え、 前記下縁側を前記上縁側に接近させるように折り畳まれ
    て、前記取付部を前記車体に取り付けることにより、前
    記リッドの車外側に収納され、 前記リッドが、下端の一部を、前記ピラー部の車内側を
    覆うピラーガーニッシュの上端の車外側に、配置させて
    いる頭部保護エアバッグ装置において、 前記ピラー部の上方位置に配置されて、展開膨張時の前
    記エアバッグが前記ピラーガーニッシュの車外側に侵入
    することを防止するための規制部材を、備える構成とし
    て、 前記規制部材が、縦壁部と、該縦壁部の下端から車内側
    に延びる横壁部と、を有した断面略L字形の部位を備
    え、 前記エアバッグが、非膨張の平らに展開した状態とし
    て、前記下縁側から前記上縁側に、略上下方向に折り重
    ねられる蛇腹折りで、折り畳まれ、 前記縦壁部が、折り畳まれた前記エアバッグの車外側を
    支持し、 前記横壁部が、上面側を折り畳まれた前記エアバッグの
    下端側を支持する案内面として、該案内面の前記リッド
    側への延長線を、前記リッドの上端と前記ピラーガーニ
    ッシュの上端との車内側の見切りより上方側に向け、か
    つ、前記リッドとの間の交差角を50〜80°の鋭角と
    するように、配設され、前記エアバッグは、前記リッド下端が前記ピラーガーニ
    ッシュ上端の車外側に配置されている位置の部位が、 展開膨張時に前記開口のサイドウインドガラスに沿って
    下方側へ突出する一般部位より、前記リッドの押し開き
    力を強くするように、 前記リッドと前記横壁部との間の
    狭い交差部位で膨張する部位を形成して、構成されてい
    ることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  6. 【請求項6】 車体における車内側の開口の上縁側周縁
    で、かつ、ピラー部の上部に、配置されるリッドと、 前記車体の車内側に取り付けられるとともに、前記リッ
    ドの車外側位置に折り畳まれて収納され、膨張用ガスを
    流入させて展開膨張する際、前記リッドを押し開いて、
    前記開口を覆うエアバッグと、 を備え、 前記エアバッグが、 下縁側と、上縁側と、車体に取り付けるために前記上縁
    側に配置される取付部と、を備え、 前記下縁側を前記上縁側に接近させるように折り畳まれ
    て、前記取付部を前記車体に取り付けることにより、前
    記リッドの車外側に収納され、 前記リッドが、下端の一部を、前記ピラー部の車内側を
    覆うピラーガーニッシュの上端の車外側に、配置させて
    いる頭部保護エアバッグ装置において、 前記ピラー部の上方位置に配置されて、展開膨張時の前
    記エアバッグが前記ピラーガーニッシュの車外側に侵入
    することを防止するための規制部材を、備える構成とし
    て、 前記規制部材が、縦壁部と、該縦壁部の下端から車内側
    に延びる横壁部と、を有した断面略L字形の部位を備
    え、 前記縦壁部が、折り畳まれた前記エアバッグの車外側を
    支持し、 前記横壁部が、折り畳まれた前記エアバッグの下端側を
    支持し、 前記エアバッグ、 非膨張の平らに展開した状態として、前記下縁側から前
    記上縁側に、略上下方向に折り重ねられる蛇腹折りで、
    折り畳まれ、前記リッド下端が前記ピラーガーニッシュ上端の車外側
    に配置されている位置の部位が、 展開膨張時に前記開口のサイドウインドガラスに沿って
    下方側へ突出する一般部位より、前記リッドの押し開き
    力を強くするように、 前記エアバッグにおける前記下縁の先端側を、巻きの解
    き時に前記リッドを押し開き可能に、折り畳まれた前記
    エアバッグの下部から車内側を経て上部を覆うように、
    配置させて、形成されていることを特徴とする頭部保護
    エアバッグ装置。
  7. 【請求項7】 車体における車内側の開口の上縁側周縁
    で、かつ、ピラー部の上部に、配置されるリッドと、 前記車体の車内側に取り付けられるとともに、前記リッ
    ドの車外側位置に折り畳まれて収納され、膨張用ガスを
    流入させて展開膨張する際、前記リッドを押し開いて、
    前記開口を覆うエアバッグと、 を備え、 前記エアバッグが、 下縁側と、上縁側と、車体に取り付けるために前記上縁
    側に配置される取付部と、を備え、 前記下縁側を前記上縁側に接近させるように折り畳まれ
    て、前記取付部を前記車体に取り付けることにより、前
    記リッドの車外側に収納され、 前記リッドが、下端の一部を、前記ピラー部の車内側を
    覆うピラーガーニッシュの上端の車外側に、配置させて
    いる頭部保護エアバッグ装置において、 前記ピラー部の上方位置に配置されて、展開膨張時の前
    記エアバッグが前記ピラーガーニッシュの車外側に侵入
    することを防止するための規制部材を、備える構成とし
    て、 前記規制部材が、縦壁部と、該縦壁部の下端から車内側
    に延びる横壁部と、を有した断面略L字形の部位を備
    え、 前記縦壁部が、折り畳まれた前記エアバッグの車外側を
    支持し、 前記横壁部が、折り畳まれた前記エアバッグの下端側を
    支持し、前記エアバッグは、前記リッド下端が前記ピラーガーニ
    ッシュ上端の車外側に配置されている位置の部位が、 展開膨張時に前記開口のサイドウインドガラスに沿って
    下方側へ突出する一般部位より、前記リッドの押し開き
    力を強くするように、 膨張用ガス流入当初に前記縦壁部側近傍の部位を膨張さ
    て、前記リッド側の部位を前記リッド側に移動させ
    ように、折り畳まれることによって、形成されているこ
    とを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  8. 【請求項8】 車体における車内側の開口の上縁側周縁
    で、かつ、ピラー部の上部に、配置されるリッドと、 前記車体の車内側に取り付けられるとともに、前記リッ
    ドの車外側位置に折り畳まれて収納され、膨張用ガスを
    流入させて展開膨張する際、前記リッドを押し開いて、
    前記開口を覆うエアバッグと、 を備え、 前記エアバッグが、 下縁側と、上縁側と、車体に取り付けるために前記上縁
    側に配置される取付部と、を備え、 前記下縁側を前記上縁側に接近させるように折り畳まれ
    て、前記取付部を前記車体に取り付けることにより、前
    記リッドの車外側に収納され、 前記リッドが、下端の一部を、前記ピラー部の車内側を
    覆うピラーガーニッシュの上端の車外側に、配置させて
    いる頭部保護エアバッグ装置において、 前記ピラー部の上方位置に配置されて、展開膨張時の前
    記エアバッグが前記ピラーガーニッシュの車外側に侵入
    することを防止するための規制部材を、備える構成とし
    て、 前記規制部材が、縦壁部と、該縦壁部の下端から車内側
    に延びる横壁部と、を有した断面略L字形の部位を備
    え、 前記縦壁部が、折り畳まれた前記エアバッグの車外側を
    支持し、 前記横壁部が、折り畳まれた前記エアバッグの下端側を
    支持し、 前記エアバッグ、 非膨張の平らに展開した状態として、前記下縁側から前
    記上縁側に、略上下方向に折り重ねられる蛇腹折りで、
    折り畳まれ、前記リッド下端が前記ピラーガーニッシュ上端の車外側
    に配置されている位置の部位が、 展開膨張時に前記開口のサイドウインドガラスに沿って
    下方側へ突出する一般部位より、前記リッドの押し開き
    力を強くするように、 前記エアバッグの上縁側に配置されて膨張用ガスを流し
    可能な上縁側流路と、前記エアバッグの下縁側に配置さ
    れて、膨張用ガスを流し可能な下縁側流路と、備えると
    ともに、 前記下縁側流路の膨張用ガスの流量を、前記上縁側流路
    の膨張用ガスの流量より、大きく設定されて、形成され
    ていることを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  9. 【請求項9】 車体における車内側の開口の上縁側周縁
    で、かつ、ピラー部の上部に、配置されるリッドと、 前記車体の車内側に取り付けられるとともに、前記リッ
    ドの車外側位置に折り畳まれて収納され、膨張用ガスを
    流入させて展開膨張する際、前記リッドを押し開いて、
    前記開口を覆うエアバッグと、 を備え、 前記エアバッグが、 下縁側と、上縁側と、車体に取り付けるために前記上縁
    側に配置される取付部と、を備え、 前記下縁側を前記上縁側に接近させるように折り畳まれ
    て、前記取付部を前記車体に取り付けることにより、前
    記リッドの車外側に収納され、 前記リッドが、下端の一部を、前記ピラー部の車内側を
    覆うピラーガーニッシュの上端の車外側に、配置させて
    いる頭部保護エアバッグ装置において、 前記ピラー部の上方位置に配置されて、展開膨張時の前
    記エアバッグが前記ピラーガーニッシュの車外側に侵入
    することを防止するための規制部材を、備える構成とし
    て、 前記規制部材が、縦壁部と、該縦壁部の下端から車内側
    に延びる横壁部と、を有した断面略L字形の部位を備
    え、 前記縦壁部が、折り畳まれた前記エアバッグの車外側を
    支持し、 前記横壁部が、折り畳まれた前記エアバッグの下端側を
    支持し、前記エアバッグは、前記リッド下端が前記ピラーガーニ
    ッシュ上端の車外側に配置されている位置の部位が、 展開膨張時に前記開口のサイドウインドガラスに沿って
    下方側へ突出する一般部位より、前記リッドの押し開き
    力を強くするように、 折り畳まれた前記エアバッグを覆
    う可撓性を有したラッピングシートを、備えて形成さ
    れ、 前記ラッピングシートが、 上端側を、前記エアバッグの上縁側に固着させ、 下端側を、折り畳まれた前記エアバッグの車内側と下端
    とに巻き付けるとともに前記規制部材の横壁部に当接さ
    せ、さらに、折り畳まれた前記エアバッグの車外側の折
    目間に挿入させて、前記折目間で挟持させるように、配
    置させ、 前記横壁部と接触する表面の摩擦抵抗を、前記エアバッ
    グと接触する裏面の摩擦抵抗より、低くしていることを
    特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
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