JP3496743B2 - 車載用音響再生装置 - Google Patents

車載用音響再生装置

Info

Publication number
JP3496743B2
JP3496743B2 JP14776097A JP14776097A JP3496743B2 JP 3496743 B2 JP3496743 B2 JP 3496743B2 JP 14776097 A JP14776097 A JP 14776097A JP 14776097 A JP14776097 A JP 14776097A JP 3496743 B2 JP3496743 B2 JP 3496743B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
signal
vehicle
speaker
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14776097A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10336787A (ja
Inventor
黒▲崎▼哲也
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP14776097A priority Critical patent/JP3496743B2/ja
Publication of JPH10336787A publication Critical patent/JPH10336787A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3496743B2 publication Critical patent/JP3496743B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用の音響再生
装置に関し、特にワゴン車やワンボックスカー等の3列
以上の座席を有し、スピーカが車長方向に3列以上配置
された車載用音響再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レジャー用や家族での使用に便利である
等の理由で、ワゴン車やワンボックスカー等の車長が長
く、座席数の多い自動車が増加している。このため、こ
れらの自動車に適した音響再生装置の開発も進んでい
る。これらの自動車に用いられる従来の音響再生装置を
図10および図11に示す。これらの自動車の場合、ス
ピーカは、車室内の前席付近に配置された前席スピーカ
FLS,FRS(ステレオ再生の左右信号再生用、中席
・後席用も同様)と、車室内の後席付近に配置された後
席スピーカRLS,RRSと、車室内の中席付近に配置
された中席スピーカMLS,MRSとからなる。そし
て、ラジオ、テーププレーヤ、CDプレーヤ等の音源、
音量、音質、左右バランス、フェーダ(前後バランス)
調整機能を有する音響再生装置のヘッドユニット51
(各部を接続して用いるコンポーネントの場合もある)
からの前席用信号、後席用信号が出力される。
【0003】そして、図10に示した方式では、前席用
信号は前席用アンプ52Fにより増幅され、前席スピー
カFLS,FRSから音声として出力される。また、後
席用信号は、後席用アンプ52Rで増幅された後、後席
スピーカRLS,RRSと、中席スピーカMLS,MR
Sとに分配され、各々のスピーカから音声として出力さ
れる。
【0004】また、図11に示した方式では、前席用信
号は前席用アンプ53Fにより増幅され、前席スピーカ
FLS,FRSから音声として出力される。また、後席
用信号は分割され、各々が中席用アンプ53Mおよび後
席用アンプ53Rで増幅された後、中席スピーカML
S,MRS、および後席スピーカRLS,RRSから音
声として出力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような車載用音響
再生装置によれば、前席、中席、後席のそれぞれの聴取
位置では、もちろん最も近いスピーカの音が支配的であ
るものの、他のスピーカからの音の影響もある。特に、
波長の長い中域800Hz以下の周波数帯では、最も近
いスピーカと他のスピーカからの音の位相が合わず、位
相干渉によるレベルの減衰が生じる。しかし従来はこの
ような問題に対して、例えば3列シートの自動車の音響
再生装置については、図10,図11に示した3列構成
のスピーカからなるシステムとする程度の対応が精一杯
であり、まだ2列構成のスピーカからなるシステムが一
般的でもある。
【0006】本発明は、上記課題を解決するもので、自
動車の各座席において、位相干渉の影響を低減して最適
な音場を形成することができる車載用音響再生装置を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するため、本発明に係る車載用音響再生装置(1)
は、車室内の前席付近に配置された前席スピーカと、車
室内の後席付近に配置された後席スピーカと、車室内の
中席付近に配置された中席スピーカとを備えた車載用音
響再生装置において、前記前席スピーカへの前席信号が
入力され、該前席信号の位相を移相して出力する前席信
号位相シフタと、前記後席スピーカへの後席信号が入力
され、該後席信号の位相を移相して出力する後席信号位
相シフタと、前記前席信号位相シフタからの出力信号
と、前記後席信号位相シフタからの出力信号とを、各々
の信号レベルを調整して混合し、前記中席スピーカへの
中席信号として出力する混合器とを備えていることを特
徴としている。
【0008】上記車載用音響再生装置(1)によれば、
中席スピーカから再生される音の、前席スピーカおよび
後席スピーカから再生される音に対する位相およびレベ
ルを調整することできるので、各スピーカから再生され
る音の位相干渉の影響を低減して、音の不要な減衰等を
防ぐことができ、最適な音場を形成することができる。
【0009】また、本発明に係る車載用音響再生装置
(2)は、上記車載用音響再生装置(1)において、前
記前席信号位相シフタが位相の移相量を可変とするため
の位相量可変手段を備えていることを特徴としている。
【0010】上記車載用音響再生装置(2)によれば、
取り付ける車種、車室内状況に応じて位相の調整を行
え、幅広い対応が可能となる。
【0011】また、本発明に係る車載用音響再生装置
(3)は、上記車載用音響再生装置(1)または(2)
において、前記後席信号位相シフタが位相の移相量を可
変とするための位相量可変手段を備えていることを特徴
としている。
【0012】上記車載用音響再生装置(3)によれば、
取り付ける車種、車室内状況に応じて位相の調整を行
え、より幅の広い対応が可能となる。
【0013】また、本発明に係る車載用音響再生装置
(4)は、上記車載用音響再生装置(1)、(2)また
は(3)のいずれかにおいて、前記混合器が前記前席信
号位相シフタからの出力信号の信号レベルを可変とする
ためのレベル可変手段を備えていることを特徴としてい
る。
【0014】上記車載用音響再生装置(4)によれば、
取り付ける車種、車室内状況に応じて混合する信号のレ
ベルおよび混合比を調整することが可能となり、より幅
の広い対応が可能となる。
【0015】また、本発明に係る車載用音響再生装置
(5)は、上記車載用音響再生装置(1)、(2)、
(3)または(4)のいずれかにおいて、前記混合器が
前記後席信号位相シフタからの出力信号の信号レベルを
可変とするためのレベル可変手段を備えていることを特
徴としている。
【0016】上記車載用音響再生装置(5)によれば、
取り付ける車種、車室内状況に応じて混合する信号のレ
ベルおよび混合比を調整することが可能となり、より幅
の広い対応が可能となる。
【0017】また、本発明に係る車載用音響再生装置
(6)は、上記車載用音響再生装置(1)、(2)、
(3)、(4)または(5)のいずれかにおいて、前記
中席スピーカが複数あり、前記前席信号位相シフタと、
前記後席信号位相シフタと前記混合器とが、複数の前記
中席スピーカの各々に対して設けられていることを特徴
としている。
【0018】上記車載用音響再生装置(6)によれば、
複数の中席スピーカがある車載用音響再生装置において
も、位相干渉を防止し、最適な音場を形成することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車載用音響再
生装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は
実施の形態に係る音響再生装置の構成を示すブロック構
成図であり、また図2は車室内のスピーカ配置を示す模
式的断面図である。
【0020】本実施の形態に係る音響再生装置の場合、
スピーカは、車室内の前席付近に配置された前席スピー
カFLS,FRS(ステレオ再生の左右信号再生用、中
席・後席用も同様)と、車室内の後席付近に配置された
後席スピーカRLS,RRSと、車室内の中席付近に配
置された中席スピーカMLS,MRSとからなる。そし
て、ラジオ2、テーププレーヤ3、CDプレーヤ4等の
音源、そしてこれら音源からの音楽等の音響信号の音
質、音量、左右バランス、フェーダ(前後バランス)を
調整する音質調整部5、音量調整部6、バランス調整部
7、フェーダ調整部8等からなる音響再生装置のヘッド
ユニット1(各部を接続して用いるコンポーネントの場
合もある)からの前席用信号FL1,FR1、後席用信
号RL1,RR1が、分配処理され各スピーカから音声
として出力される。尚、音質調整部5、音量調整部6、
バランス調整部7、フェーダ調整部8は従来の音響装置
における各調整部と同様の構成で、ボリウム、共振回路
等により構成されている。また、このヘッドユニット1
は自動車のイスントルメンタルパネル等の運転者席や助
手席等の座席から操作し易い場所に設置される。
【0021】ヘッドユニット1からの前席用信号FL
1,FR1、後席用信号RL1,RR1は、音響信号の
各スピーカへの分配処理および電力増幅を行うアンプユ
ニット11に入力される。アンプユニット11は、入力
された前席用信号FL1,FR1と後席用信号RL1,
RR1とから、前席スピーカFLS,FLR用の前席再
生信号FL2,FR2と、中席スピーカMLS,MLR
用の中席再生信号ML2,MR2と、後席スピーカRL
S,RLR用の後席再生信号RL2,RR2とを生成
し、各スピーカ用のパワーアンプ10F,10M,10
Rに出力する。そして、パワーアンプ10F,10M,
10Rで電力増幅された音響信号は、各席用のスピーカ
FLS,FLR,MLS,MLR,RLS,RLRから
音声として車室内に出力される。尚、アンプユニット1
1は、通常は操作する必要がないので、カーゴスペース
(荷物室)や座席の下等に設置される。
【0022】次に分配制御部9の構成について説明す
る。図3は分配制御部9の構成を示すブロック構成図で
ある。尚、説明はステレオ再生のLチャンネルについて
説明するが、Rチャンネルも同様の構成である。
【0023】分配制御部9は、前席用信号FL1と後席
用信号RL1から中席用信号を生成する中席信号生成部
14と、前席用信号FL1と後席用信号RL1と生成さ
れた中席用信号の周波数特性をスピーカの特性や車室内
の音響空間特性に応じて補正するイコライザ13F,1
3M,13Rから構成されている。そして、このイコラ
イザ13F,13M,13Rは、共振回路やオペアンプ
等を用いて構成されるフィルタ、増幅回路等により構成
されている。
【0024】中席信号生成部14は、前席用信号FL1
の位相を移相する位相シフタ11F、位相シフタ11F
で移相された信号のレベルを変えるレベル可変器12
F、後席用信号RL1の位相を移相する位相シフタ11
R、位相シフタ11Rで移相された信号のレベルを変え
るレベル可変器12R、そしてレベル可変器12F,1
2Rからの信号を加算して中席用信号を出力する混合器
MIXとから構成されている。
【0025】つまり、これらの回路構成により、前席ス
ピーカFLSからはヘッドユニット1からの前席用信号
FL1の周波数特性が補正された前席再生信号FL2が
再生され、また後席スピーカRLSからはヘッドユニッ
ト1からの後席用信号RL1の周波数特性が補正された
後席再生信号RL2が再生され、そして中席スピーカM
LSからはヘッドユニット1からの前席用信号FL1と
後席用信号RL1とがその位相およびレベルが調整され
て混合され、また周波数特性が補正された中席再生信号
ML2が再生される。つまり、位相、レベルが適切に調
整され、不要な位相干渉を起こさない状態で、中席スピ
ーカMLSから音声が再生される。
【0026】次に本実施の形態に係る車載用音響再生装
置の動作原理について簡単に説明する。前席では当然、
最も近い前席スピーカFSの音が支配的である。しか
し、直後にある中席スピーカMSの音も無視できず、聴
取者には前席スピーカFSの音と加算されて聞こえる。
また、後席スピーカRSの音も影響はあるが、その距離
が比較的大きく、その影響は小さいので無視しても良好
な制御を行うことが可能がである。前席スピーカFSと
中席スピーカMSから聴取位置までの距離L1,L2に
は差があるため、位相干渉による音の強めあい、弱めあ
いが発生し、特に中域以下の音声周波数帯域ではその影
響が大きい(高域では位相差よりもエネルギー(音圧
差)の影響が大きくなるため、位相干渉による影響は比
較的少なく、位相制御の必要性は小さい)。尚、中席お
よび後席でも同様である。この位相干渉は各スピーカと
聴取位置(各スピーカからの距離L1,L2,L3の関
係)により決まり、一旦音響再生装置(スピーカ)を設
置した後、また自動車に対する音響再生装置の仕様が決
まってしまうと、その調整は困難であり、また調整でき
たとしても面倒なもので、特定の位置である程度良好に
なる程度のものである。
【0027】この問題に対して、本実施の形態における
音響再生装置では、中席スピーカMSから再生する信号
を、前席用信号FL1(FR1)および後席用信号RL
1(RR1)から生成し、その位相および各レベルを調
整可能にしている。この構成により、各座席において、
近接するスピーカから再生される音の位相およびレベル
の関係を任意に調整することが可能となり、良好な音声
の再生が実現できる。次に位相シフタ11F,11Rの
具体的回路構成を説明する。図4は位相シフタの動作特
性を示す特性図、図5は位相シフタの回路構成を示す回
路図である。本実施の形態における車載用音響再生装置
における位相シフタ11F、11Rの特性は、図4に示
すように一次系の周波数特性を有しており、その位相シ
フト周波数fps(位相シフト特性を示す周波数で、位相
シフト量が−90°となる周波数を示す)を任意に調整
できるように構成されている。また、音声信号の周波数
特性に影響を与えないようにゲインは周波数に対してフ
ラットにしており、周波数特性の補正が必要な場合は後
段のイコライザにより補正する構成となっている。
【0028】この特性を実現する回路構成が図5に示し
た回路であり、オペアンプ(演算増幅器)OP1,OP
2、特性可変用の可変抵抗器VR、移相特性を持たせる
ためのコンデンサC等から構成されている。位相シフト
を施す信号は、抵抗R1または可変抵抗器VRを介し
て、入力INからオペアンプOP1の各々反転入力端子
または非反転入力端子に入力される。オペアンプOP1
の非反転入力端子と可変抵抗器VRとの接続点には他端
が接地されたコンデンサCが接続され、可変抵抗器VR
の調整により移相量が可変出来るように構成されてい
る。オペアンプOP1の出力端は、帰還抵抗R2を介し
てオペアンプOP1の反転入力端子に接続され、また抵
抗R3を介してオペアンプOP2の反転入力端子に接続
されている。オペアンプOP2の出力端は、帰還抵抗R
4を介してオペアンプOP2の反転入力端子に接続さ
れ、またオペアンプOP2の非反転入力端子には、電源
電圧Vcc(自動車のバッテリ)の半分の電圧が供給さ
れている。そして、各抵抗の抵抗値は、R1=R2,R
3=R4の関係にされ、ゲインが1となるように設定さ
れている。そして、その位相シフト周波数fpsは、 fps=1/(2π・C・VR) となり、可変抵抗器VRの調整により可変である。
【0029】次にレベル可変器12F、レベル可変器1
2R、そしてレベル可変器12F、12Rからの信号を
加算して中席用信号を出力する混合器MIXの具体的回
路構成を説明する。図6は具体的回路構成を示す回路図
である。
【0030】位相シフタ11F,11Rの出力信号は、
各々抵抗R5,R6を介して、オペアンプOP3の反転
入力端子に入力される。オペアンプOP3の出力端は、
帰還抵抗R7を介してオペアンプOP3の反転入力端子
に接続され、またオペアンプOP3の非反転入力端子に
は、電源電圧Vcc(自動車のバッテリ)の半分の電圧
が供給されている。また、オペアンプOP3の出力端
は、抵抗R8を介してオペアンプOP4の反転入力端子
に接続されている。そして、オペアンプOP4の出力端
は、帰還抵抗R9を介してオペアンプOP4の反転入力
端子に接続され、またオペアンプOP4の非反転入力端
子には、電源電圧Vcc(自動車のバッテリ)の半分の
電圧が供給され、そしてオペアンプOP4の出力が中席
スピーカMLSへの出力信号ML2となって、イコライ
ザ13M、バワーアンプ10Mを介して、中席スピーカ
MLSに出力される。
【0031】そして、前席用信号FL1と後席用信号R
L1(移相シフタ処理後)の混合比(FL1:RL1)
は、次の式により定まり、所定の混合比およびレベルの
信号が得られるように、各抵抗値R5,R6,R7を設
定する。
【0032】 FL1:RL1=(R7/R5):(R7/R6) また、抵抗R8,R9の関係は、R8=R9で、ゲイン
はなくオペアンプOP4はバッファ的に動作する。そし
て、抵抗R5,R6,R7は半固定抵抗器で構成され、
音響再生装置の車両への設置等の際に調整可能となって
いる。
【0033】次にレベル可変器12F、レベル可変器1
2R、そしてレベル可変器12F,12Rからの信号を
加算して中席用信号を出力する混合器MIXの別の具体
的回路構成を説明する。図7は具体的回路構成を示す回
路図である。
【0034】位相シフタ11F,11Rの出力信号は、
各々可変抵抗器VR1,VR2を介して、オペアンプO
P5およびオペアンプOP6の非反転入力端子に入力さ
れる。オペアンプOP5およびオペアンプOP6の出力
端は、抵抗R10および抵抗R11を介してオペアンプ
OP7の非反転入力端子に接続され、またオペアンプO
P7の非反転入力端子は抵抗R12を介して接地されて
いる。また、各オペアンプOP5,OP6,OP7の出
力端は、各々オペアンプOP5,OP6,OP7の反転
入力端子に接続されている。そしてオペアンプOP7の
出力が中席スピーカMLSへの出力信号ML2となっ
て、イコライザ13M、バワーアンプ10Mを介して、
中席スピーカMLSに出力される。
【0035】そして、前席用信号FL1と後席用信号R
L1(位相シフタ処理後)の混合比およびレベルは、各
抵抗R10,R11,R12の抵抗値および、可変抵抗
器VR1,VR2の調整値により定まり、抵抗R10,
R11,R12の抵抗値としては、例えば R10=R
11,R12=100・R10 の関係等が適当であ
る。そして、可変抵抗器VR1,VR2の調整により、
位相量等を適当に調整できる。この可変抵抗器VR1,
VR2、また図5に示した可変抵抗器VRの操作摘み
を、音響再生装置のヘッドユニット1の前面パネル等に
設けることにより、これらの値を車室内の状況に応じて
簡単に調整することが可能となる。
【0036】尚、上述の音響再生装置においては、ステ
レオ再生のLチャンネルについてのみ説明したが、Rチ
ャンネルについても同様の構成であるが、可変抵抗器V
R,VR1,VR2については、各々独立して調整でき
てもよいが、自動車の車室内の左右の対象性、および調
整の際の操作性を考慮して、L,Rチャンネルの各構成
において対応する可変抵抗器が連動して変化すること
(L,Rチャンネルの対応する可変抵抗器の抵抗値が同
じになる)が望ましい。
【0037】次に中席スピーカが複数ある場合の実施の
形態について説明する。図8は本実施の形態に係る音響
再生装置の構成を示すブロック構成図であり、また図9
は車室内のスピーカ配置を示す模式的断面図である。
尚、本実施の形態の説明でも、ステレオ再生の片(L)
チャンネルだけを説明するが、Rチャンネルについても
同様の構成である。
【0038】本実施の形態に係る音響再生装置の場合、
スピーカは、車室内の前席付近に配置された前席スピー
カFS(ステレオ再生の片チャンネルだけを席・後席用
も同様)と、車室内の後席付近に配置された後席スピー
カRSと、車室内の各中席付近に配置された複数の中席
スピーカMS1〜MRnとからなる。
【0039】そして、図8に示したように、前席用信号
FL1および後席用信号RL1が、各イコライザ40,
41に入力されると共に、各中席スピーカMS1〜MR
nに対して別個に設けられた分配制御部21〜2nに入
力されている。また、各イコライザF40,R41に入
力された信号は、各々パワーアンプを介して前席および
後席スピーカに出力され、各スピーカより音声として再
生される。これら分配制御部21〜2nで処理された信
号は、各々別個のイコライザ31〜3nに入力され、周
波数補正処理が行われた後、各々パワーアンプを介して
各中席スピーカに中席再生信号ML21〜ML2nとし
て出力され、各スピーカより音声として再生される。
尚、分配制御部21〜2nの構成は、図1に示した分配
制御部9と同様の構成であり、上述の各具体的回路構成
を用いて実現することができる。
【0040】以上、本実施の形態によれば、複数の中席
スピーカがある比較的大型の自動車、例えばマイクロバ
ス等においても好適な音響再生装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車載用音響再生装置
の構成を示すブロック構成図である。
【図2】車室内のスピーカ配置を示す模式的断面図であ
る。
【図3】分配制御部の構成を示すブロック構成図であ
る。
【図4】位相シフタの特性を示す特性図である。
【図5】位相シフタの構成を示す回路構成図である。
【図6】固定形レベル調整部の構成を示す回路図であ
る。
【図7】可変形レベル調整部の構成を示す回路図であ
る。
【図8】中席スピーカが複数の場合の車載用音響再生装
置の構成を示すブロック構成図である。
【図9】中席スピーカが複数の場合の車室内のスピーカ
配置を示す模式的断面図である。
【図10】従来の車載用音響再生装置の構成を示すブロ
ック構成図である。
【図11】従来の車載用音響再生装置の構成を示すブロ
ック構成図である。
【符号の説明】
1 ヘッドユニット 8 フェーダ調整部 9 分配制御部 FLS,FRS 前席スピーカ(左チャンネル、右チャ
ンネル) MLS,MRS 中席スピーカ(左チャンネル、右チャ
ンネル) RLS,RRS 後席スピーカ(左チャンネル、右チャ
ンネル)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 1/02 H04R 3/12 H04R 5/02 H04S 1/00 H04S 5/02 B60R 11/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内の前席付近に配置された前席スピ
    ーカと、車室内の後席付近に配置された後席スピーカ
    と、車室内の中席付近に配置された中席スピーカとを備
    えた車載用音響再生装置において、 前記前席スピーカへの前席信号が入力され、該前席信号
    の位相を移相して出力する前席信号位相シフタと、 前記後席スピーカへの後席信号が入力され、該後席信号
    の位相を移相して出力する後席信号位相シフタと、 前記前席信号位相シフタからの出力信号と、前記後席信
    号位相シフタからの出力信号とを、各々の信号レベルを
    調整して混合し、前記中席スピーカへの中席信号として
    出力する混合器とを備えていることを特徴とする車載用
    音響再生装置。
  2. 【請求項2】 前記前席信号位相シフタが位相の移相量
    を可変とするための位相量可変手段を備えていることを
    特徴とする請求項1記載の車載用音響再生装置。
  3. 【請求項3】 前記後席信号位相シフタが位相の移相量
    を可変とするための位相量可変手段を備えていることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の車載用音響再
    生装置。
  4. 【請求項4】 前記混合器が前記前席信号位相シフタか
    らの出力信号の信号レベルを可変とするためのレベル可
    変手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかの項に記載の車載用音響再生装置。
  5. 【請求項5】 前記混合器が前記後席信号位相シフタか
    らの出力信号の信号レベルを可変とするためのレベル可
    変手段を備えていることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかの項に記載の車載用音響再生装置。
  6. 【請求項6】 前記中席スピーカが複数あり、前記前席
    信号位相シフタと、前記後席信号位相シフタと前記混合
    器とが、複数の前記中席スピーカの各々に対して設けら
    れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項
    に記載の車載用音響再生装置。
JP14776097A 1997-06-05 1997-06-05 車載用音響再生装置 Expired - Fee Related JP3496743B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14776097A JP3496743B2 (ja) 1997-06-05 1997-06-05 車載用音響再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14776097A JP3496743B2 (ja) 1997-06-05 1997-06-05 車載用音響再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10336787A JPH10336787A (ja) 1998-12-18
JP3496743B2 true JP3496743B2 (ja) 2004-02-16

Family

ID=15437552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14776097A Expired - Fee Related JP3496743B2 (ja) 1997-06-05 1997-06-05 車載用音響再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3496743B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006174277A (ja) 2004-12-17 2006-06-29 Casio Hitachi Mobile Communications Co Ltd 携帯端末、ステレオ再生方法およびステレオ再生プログラム
JP4892854B2 (ja) 2005-04-14 2012-03-07 パナソニック株式会社 音響再生装置と、この音響再生装置を用いた自動車
JP2007208679A (ja) 2006-02-02 2007-08-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 音響再生装置
WO2012140764A1 (ja) * 2011-04-14 2012-10-18 パイオニア株式会社 音声信号処理装置、音声信号処理方法及び音声信号処理プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10336787A (ja) 1998-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4866776A (en) Audio speaker system for automotive vehicle
JP3989712B2 (ja) 車載用音響システム
JP2514141Y2 (ja) 車載用音場補正装置
JPH0236698A (ja) 車両用オーディオ装置
US7113602B2 (en) Apparatus for adjustable positioning of virtual sound source
JP3496743B2 (ja) 車載用音響再生装置
JP2501948Y2 (ja) 車載音響装置
JPH08289389A (ja) 車載用音響システム
JP2001286000A (ja) 車両用音響装置
JPH0568300A (ja) 車載用オーデイオ装置
JPH0386642A (ja) 車載用音響機器の音場コントローラ
JPH10210599A (ja) 車載用オーディオ装置
JPS59196696A (ja) 車載用音響再生装置
JPS59165600A (ja) 自動車用音響装置
JP3379656B2 (ja) 車載用音響装置
JPH0946788A (ja) 車載用音響再生装置
WO2020129581A1 (ja) 車載用オーディオ装置
JPS59218100A (ja) 着座連動バランスフエ−ダ
JP2514144Y2 (ja) 車載用音場補正装置
JPH0329500A (ja) 車両用オーディオ装置
JP2564405Y2 (ja) 車載用音響システム
JPS61200046A (ja) 音場補正装置
JPS60234000A (ja) 自動車用ステレオ装置
JPS6340946Y2 (ja)
JP2514142Y2 (ja) 車載用音場補正装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031014

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081128

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101128

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees